JPH0436679B2 - - Google Patents
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- JPH0436679B2 JPH0436679B2 JP61178779A JP17877986A JPH0436679B2 JP H0436679 B2 JPH0436679 B2 JP H0436679B2 JP 61178779 A JP61178779 A JP 61178779A JP 17877986 A JP17877986 A JP 17877986A JP H0436679 B2 JPH0436679 B2 JP H0436679B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cyclodextrin
- dimaltosyl
- maltose
- reaction
- pullulanase
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- Medicinal Preparation (AREA)
- Cosmetics (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Grain Derivatives (AREA)
- General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野
本発明は、新規な分岐サイクロデキストリンの
製造方法に関し、更に詳細には、ジマルトシル−
γ−サイクロデキストリンの製造方法に関する。
製造方法に関し、更に詳細には、ジマルトシル−
γ−サイクロデキストリンの製造方法に関する。
従来の技術
サイクロデキストリンはグリコース残基がα−
1,4−結合により環状に結合したオリゴ糖であ
つて、グルコース残基6個からなるα−サイクロ
デキストリン、7個からなるβ−サイクロデキス
トリン、8個からなるγ−サイクロデキストリン
などが一般に知られている。
1,4−結合により環状に結合したオリゴ糖であ
つて、グルコース残基6個からなるα−サイクロ
デキストリン、7個からなるβ−サイクロデキス
トリン、8個からなるγ−サイクロデキストリン
などが一般に知られている。
サイクロデキストリンは、その構造から内部に
空隙があり、この空隙内部は親油性領域となつて
いるので各種の油性物質を取り込むことができ
る。そのため、このような性質を利用して不安
定物質の安定化揮発性物質の保持異臭のマス
キング難・不溶性物質の可溶化など、種々の用
途が考えられている。
空隙があり、この空隙内部は親油性領域となつて
いるので各種の油性物質を取り込むことができ
る。そのため、このような性質を利用して不安
定物質の安定化揮発性物質の保持異臭のマス
キング難・不溶性物質の可溶化など、種々の用
途が考えられている。
発明が解決しようとする問題点
しかしながら、α−サイクロデキストリン、β
−サイクロデキストリンは低温時における水への
溶解度が低いため、難・不溶性物質の可溶化には
不向きであるという欠点がある。一方、γ−サイ
クロデキストリンはα−サイクロデキストリン、
β−サイクロデキストリンに比べて水への溶解度
が比較的高く、かつ、環が大きいため分子量の大
きい物質の包接に向いているという特徴がある
が、水への溶解性の点で尚不十分であり、この点
での改善が期待されている。
−サイクロデキストリンは低温時における水への
溶解度が低いため、難・不溶性物質の可溶化には
不向きであるという欠点がある。一方、γ−サイ
クロデキストリンはα−サイクロデキストリン、
β−サイクロデキストリンに比べて水への溶解度
が比較的高く、かつ、環が大きいため分子量の大
きい物質の包接に向いているという特徴がある
が、水への溶解性の点で尚不十分であり、この点
での改善が期待されている。
既に、α−サイクロデキストリンについてはグ
ルコース残基のC6の位置にグルコースあるいは
マルトースがα−1,6−結合により結合した分
岐サイクロデキストリンが知られており、このも
のは分岐の無いものに比べて水への溶解度が高い
ことが知られている。また、特開昭61−92592号
公報には、α−、β−、γ−等のサイクロデキス
トリンにマルトース、グルコース等を1個結合さ
せた分岐サイクロデキストリンを製造する方法が
記載されている。しかしながら、γ−サイクロデ
キストリンにマルトースを2個結合させたもの
は、今まで全く知られていない。
ルコース残基のC6の位置にグルコースあるいは
マルトースがα−1,6−結合により結合した分
岐サイクロデキストリンが知られており、このも
のは分岐の無いものに比べて水への溶解度が高い
ことが知られている。また、特開昭61−92592号
公報には、α−、β−、γ−等のサイクロデキス
トリンにマルトース、グルコース等を1個結合さ
せた分岐サイクロデキストリンを製造する方法が
記載されている。しかしながら、γ−サイクロデ
キストリンにマルトースを2個結合させたもの
は、今まで全く知られていない。
本発明者らは、γ−サイクロデキストリンにマ
ルトシル基を2個、分枝として導入できればその
溶解性を更に向上させると同時に、用途の拡大を
期待することができるのではないかとの着想のも
とに種々研究を重ねた結果、限定された条件下で
プルラナーゼの縮合反応を利用すればγ−サイク
ロデキストリンに2分子のマルトースを結合させ
ることができることを見出だし、本発明に到達し
たものである。
ルトシル基を2個、分枝として導入できればその
溶解性を更に向上させると同時に、用途の拡大を
期待することができるのではないかとの着想のも
とに種々研究を重ねた結果、限定された条件下で
プルラナーゼの縮合反応を利用すればγ−サイク
ロデキストリンに2分子のマルトースを結合させ
ることができることを見出だし、本発明に到達し
たものである。
問題点を解決するための手段
本発明は、マルトースとγ−サイクロデキスト
リンを含む高濃度混合物にプルラナーゼを作用さ
せてジマルトシル−γ−サイクロデキストリンを
生成させ、生成したジマルトシル−γ−サイクロ
デキストリンを反応液から分離採取することから
なる、ジマルトシル−γ−サイクロデキストリン
の製造方法に関するものである。
リンを含む高濃度混合物にプルラナーゼを作用さ
せてジマルトシル−γ−サイクロデキストリンを
生成させ、生成したジマルトシル−γ−サイクロ
デキストリンを反応液から分離採取することから
なる、ジマルトシル−γ−サイクロデキストリン
の製造方法に関するものである。
本発明により得られるジマルトシル−γ−サイ
クロデキストリンは、下記の理化学的性質を有す
る新規化合物である。
クロデキストリンは、下記の理化学的性質を有す
る新規化合物である。
(1) 分子式 C72H120O60
(2) 分子量 1946
質量分析測定法(Secondary Ion Mass
Spectrome;SIMS法)により測定。(第1図
参照) (3) 融点 274℃(非結晶;分解) (4) 非施光度 [α]20 D+182°(C=1.0;H2O) (5) 薄層クロマトグラフイー アセトニトリル:
水=60:40の展開溶媒を使用して薄層板
(HPTLCFertigplatten NH2 F254S(メルク社
製)) 上に展開した後、硫酸で発生させる場合、本
品はグルコースの移動度を1.0としたとき0.12
上に1スポツトを示す。
Spectrome;SIMS法)により測定。(第1図
参照) (3) 融点 274℃(非結晶;分解) (4) 非施光度 [α]20 D+182°(C=1.0;H2O) (5) 薄層クロマトグラフイー アセトニトリル:
水=60:40の展開溶媒を使用して薄層板
(HPTLCFertigplatten NH2 F254S(メルク社
製)) 上に展開した後、硫酸で発生させる場合、本
品はグルコースの移動度を1.0としたとき0.12
上に1スポツトを示す。
(6) 高速液体クロマトグラフイー
カラムサイズ:6φ×150mm
担体:Spherisorb ODS−(フエーズセツプ
社製) 溶媒:8%メタノール 流速:1.0ml/min 検出器:Shodex RI SE−11(昭和電工株式会
社製) 本品は、上記条件で1ピークを示す。
社製) 溶媒:8%メタノール 流速:1.0ml/min 検出器:Shodex RI SE−11(昭和電工株式会
社製) 本品は、上記条件で1ピークを示す。
(7) 溶解性
水に易溶(γ−サイクロデキストリンと比べ
て25℃で約4倍溶ける。)、エタノールに難溶。
て25℃で約4倍溶ける。)、エタノールに難溶。
(8) 性状
粉末は白色であり、水溶液は無色。
(9) 赤外線吸収スペクトル(第2図参照)
ν=3400cm-1、2930cm-1、1160cm-1、1030cm
-1に吸収を認める。
-1に吸収を認める。
(10) 13C核磁気共鳴スペクトル(第3図参照)
δ(D2O)
69.9(1−6結合のC6)
80.4(マルトシルの1−6結合のC4)
101.2(1−6結合のC1)
102.5(マルトシルの1−4結合のC1)
(11) 構成(酸素による分解生成物)
本品は、プルラナーゼにより分解され、マル
トースとγ−サイクロデキストリンを2:1
(モル比)の比率で生成する。
トースとγ−サイクロデキストリンを2:1
(モル比)の比率で生成する。
(12) メチル化分析
箱守法にしたがいメチル化した後、メチル化
物の加水分解を行い、生成した加水分解物を還
元、アセチル化してアルデイトールーアセテー
トに誘導しガスクロマトグラフイーにより同定
すると、2,3,4,6−テトラーO−メチル
グルコース、2,3,6−トリーO−メチルグ
ルコース、2,3,−ジ−O−メチルグルコー
スのモル比は、2.0:8・0:1.9を示す。
物の加水分解を行い、生成した加水分解物を還
元、アセチル化してアルデイトールーアセテー
トに誘導しガスクロマトグラフイーにより同定
すると、2,3,4,6−テトラーO−メチル
グルコース、2,3,6−トリーO−メチルグ
ルコース、2,3,−ジ−O−メチルグルコー
スのモル比は、2.0:8・0:1.9を示す。
なお、上記理化学的性質を有するジマルトシル
−γ−サイクロデキストリンは、γ−サイクロデ
キストリンを構成する環状のグルコース残基(6
位)にマルトシル基が2個、それぞれ別々の位置
にα−1,6−結合した構造から成るものである
ことが、メチル化分析、質量分析(分子量)、等
の結果より分かる。
−γ−サイクロデキストリンは、γ−サイクロデ
キストリンを構成する環状のグルコース残基(6
位)にマルトシル基が2個、それぞれ別々の位置
にα−1,6−結合した構造から成るものである
ことが、メチル化分析、質量分析(分子量)、等
の結果より分かる。
本発明によれば、かかるジマルトシル−γ−サ
イクロデキストリンは次の如くして製造される。
イクロデキストリンは次の如くして製造される。
即ち、マルトースとγ−サイクロデキストリン
を含む基質濃度40〜85%溶液にプルラナーゼを所
定量加え、液の温度、PHなどを酵素の好適作用範
囲に維持して、1日〜6日間反応させ、該反応に
より生成したジマルトシル−γ−サイクロデキス
トリンをクロマトグラフイーなどの方法によつて
反応液から分離採取することにより製造される。
を含む基質濃度40〜85%溶液にプルラナーゼを所
定量加え、液の温度、PHなどを酵素の好適作用範
囲に維持して、1日〜6日間反応させ、該反応に
より生成したジマルトシル−γ−サイクロデキス
トリンをクロマトグラフイーなどの方法によつて
反応液から分離採取することにより製造される。
本発明において用いられるプルラナーゼは、粘
質多糖類プルランのα−1,6−グルコシド結合
を加水分解するほか、アミロペクチンやグリコー
ゲンのα−1,6−グルコシド結合をも切断する
能力を持つ酸素であり、主としてエアロバクタ
ー・エアロゲネス(Aerobacter aerogenes)、バ
シラス・sp(Bacillus sp)などの微粒物より得ら
れる。これらプルラナーゼの使用量は、基質の品
質あるいは反応の実施形式などにより多少の違い
はあるが、通常の場合、γ−サイクロデキストリ
ン1グラム当たり10単位以上用いられる。このプ
ルラナーゼの酵素活性は次のごとき方法により測
定される。即ち、0.5%プルラン溶液(プルラン
を50mm酢酸ナトリウム緩衝液、PH5.0に溶解し
たもの)200μlに酵素液50μl(同じ緩衝液に溶解し
たもの)を加え、10分間、50℃で酵素反応させ
る。反応後、反応液中に生成した還元糖をソモギ
イーネルソン(Somogyi−Nelson)法で測定す
る。酵素単位はこの条件で1分間で1μmoleのマ
ルトトリオースに相当する還元力を生成する酵素
量を1単位とする。
質多糖類プルランのα−1,6−グルコシド結合
を加水分解するほか、アミロペクチンやグリコー
ゲンのα−1,6−グルコシド結合をも切断する
能力を持つ酸素であり、主としてエアロバクタ
ー・エアロゲネス(Aerobacter aerogenes)、バ
シラス・sp(Bacillus sp)などの微粒物より得ら
れる。これらプルラナーゼの使用量は、基質の品
質あるいは反応の実施形式などにより多少の違い
はあるが、通常の場合、γ−サイクロデキストリ
ン1グラム当たり10単位以上用いられる。このプ
ルラナーゼの酵素活性は次のごとき方法により測
定される。即ち、0.5%プルラン溶液(プルラン
を50mm酢酸ナトリウム緩衝液、PH5.0に溶解し
たもの)200μlに酵素液50μl(同じ緩衝液に溶解し
たもの)を加え、10分間、50℃で酵素反応させ
る。反応後、反応液中に生成した還元糖をソモギ
イーネルソン(Somogyi−Nelson)法で測定す
る。酵素単位はこの条件で1分間で1μmoleのマ
ルトトリオースに相当する還元力を生成する酵素
量を1単位とする。
本発明において原料として用いられるマルトー
スおよびγ−サイクロデキストリンは、いずれも
市販の製品をそのまま用いることができるが、生
成物の分離精製の手数を考えると純度の高いもの
を用いるのが有利である。これらマルトースおよ
びγ−サイクロデキストリンの使用量は、γ−サ
イクロデキストリンに対して通常マルトース1〜
7倍量、好ましくは2〜7倍量、更に好ましくは
3〜5倍量用いられる。また、溶液の濃度は、本
発明の方法がプルラナーゼの縮合反応を利用する
ものである関係上、一般的に原料基質の濃度が高
いほど好ましく、従つて、本発明における基質濃
度は60〜85%で使用することが好ましい。
スおよびγ−サイクロデキストリンは、いずれも
市販の製品をそのまま用いることができるが、生
成物の分離精製の手数を考えると純度の高いもの
を用いるのが有利である。これらマルトースおよ
びγ−サイクロデキストリンの使用量は、γ−サ
イクロデキストリンに対して通常マルトース1〜
7倍量、好ましくは2〜7倍量、更に好ましくは
3〜5倍量用いられる。また、溶液の濃度は、本
発明の方法がプルラナーゼの縮合反応を利用する
ものである関係上、一般的に原料基質の濃度が高
いほど好ましく、従つて、本発明における基質濃
度は60〜85%で使用することが好ましい。
本発明の方法によれば、反応はプルラナーゼの
作用条件に適合させて実施され、反応温度、反応
PHなどは使用される酵素の種類(起源)によつて
多少の差はあるが、一般に40〜80℃、PH4.0〜7.0
の範囲内で行われることが望ましい。
作用条件に適合させて実施され、反応温度、反応
PHなどは使用される酵素の種類(起源)によつて
多少の差はあるが、一般に40〜80℃、PH4.0〜7.0
の範囲内で行われることが望ましい。
生成したジマルトシル−γ−サイクロデキスト
リンを反応液から分離するには、例えば、ODS
系充填剤を用いた高速液体クロマトグラフイー、
トヨパールHW−40Sを用いたカラムクロマトグ
ラフイーあるいはワツトマン17クロムによるペー
パークロマトグラフイーなどを用いることにより
行うことができるが、工業的には特にコスト上の
理由からイオン交換樹脂、ODS系シリカゲル等
を用いたクロマトグラフイー、大量ゲルろ過分離
法などを用いるのが有利である。
リンを反応液から分離するには、例えば、ODS
系充填剤を用いた高速液体クロマトグラフイー、
トヨパールHW−40Sを用いたカラムクロマトグ
ラフイーあるいはワツトマン17クロムによるペー
パークロマトグラフイーなどを用いることにより
行うことができるが、工業的には特にコスト上の
理由からイオン交換樹脂、ODS系シリカゲル等
を用いたクロマトグラフイー、大量ゲルろ過分離
法などを用いるのが有利である。
発明の効果
本発明により得られるジマルトシル−γ−サイ
クロデキストリンは、公知のγ−サイクロデキス
トリンと同程度の強い包接力を有し、かつ、その
溶解性において格段に優れているので、医薬品、
食品、化粧品その他一般の化学工業分野でのサイ
クロデキストリンの用途開発に寄与するところが
大きい。
クロデキストリンは、公知のγ−サイクロデキス
トリンと同程度の強い包接力を有し、かつ、その
溶解性において格段に優れているので、医薬品、
食品、化粧品その他一般の化学工業分野でのサイ
クロデキストリンの用途開発に寄与するところが
大きい。
実施例
次に実施例を示し、本発明を更に詳細かつ具体
的に説明する。
的に説明する。
実施例 1
マルトース(日本澱粉工業KK製、純度99%)
30.0gとγ−サイクロデキストリン(日本食品化
工KK製、純度98%)10.0gに、PH5.0、50mM酢
酸ナトリウム緩衝液10.0mlを加え沸騰浴中加熱溶
解する。冷却後、これにバシラス・sp(Bacillue
sp)耐熱性プルラナーゼ(ノボ・インダストリ
ー・ジヤパン社製、200単位/g)5.0gを加え、
60℃で68時間反応させた。上記反応によりジマル
トシル−γ−サイクロデキストリンが反応液中に
23.6%生成した。
30.0gとγ−サイクロデキストリン(日本食品化
工KK製、純度98%)10.0gに、PH5.0、50mM酢
酸ナトリウム緩衝液10.0mlを加え沸騰浴中加熱溶
解する。冷却後、これにバシラス・sp(Bacillue
sp)耐熱性プルラナーゼ(ノボ・インダストリ
ー・ジヤパン社製、200単位/g)5.0gを加え、
60℃で68時間反応させた。上記反応によりジマル
トシル−γ−サイクロデキストリンが反応液中に
23.6%生成した。
反応終了後、この反応液を常法によりエタノー
ル及びメタノールで処理して未反応マルトースの
大部分を分解除去し、ジマルトシル−γ−サイク
ロデキストリンが含まれている固形分13.2gを得
た。次に、この固形分を固形分濃度10%に調製し
た後、トヨパールHW−40Sを充填したカラム
(10.0×100cm:2本)によりゲルろ過クロマトグ
ラフイー(流速7ml/min)にかけて分離精製を
行ない、試料負荷後約20時間後に溶出されてくる
目的フラクシヨンを集めた。次に、得られた目的
フラクシヨンを30%濃度に調整した後、以下の条
件よりなる高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)により更に精製し、純度99%以上のジ
マルトシル−γ−サイクロデキストリン1.96gを
得た。
ル及びメタノールで処理して未反応マルトースの
大部分を分解除去し、ジマルトシル−γ−サイク
ロデキストリンが含まれている固形分13.2gを得
た。次に、この固形分を固形分濃度10%に調製し
た後、トヨパールHW−40Sを充填したカラム
(10.0×100cm:2本)によりゲルろ過クロマトグ
ラフイー(流速7ml/min)にかけて分離精製を
行ない、試料負荷後約20時間後に溶出されてくる
目的フラクシヨンを集めた。次に、得られた目的
フラクシヨンを30%濃度に調整した後、以下の条
件よりなる高速液体クロマトグラフイー
(HPLC)により更に精製し、純度99%以上のジ
マルトシル−γ−サイクロデキストリン1.96gを
得た。
HPLC条件
ポンプ:WATERS ASSOCIATES
CHROMATOGRAPHY PUMP 6000A[日本
ウオーターズリミテツド] カラム:YMC−PACK S−343I−15・ODS(20
mmφ×250mm)[(株)山村化学研究所] 移動相:6.0%メタノール 流速:9.0ml/min 精製品の元素分析値並びに質量分析値は、次の
通りであつた。
CHROMATOGRAPHY PUMP 6000A[日本
ウオーターズリミテツド] カラム:YMC−PACK S−343I−15・ODS(20
mmφ×250mm)[(株)山村化学研究所] 移動相:6.0%メタノール 流速:9.0ml/min 精製品の元素分析値並びに質量分析値は、次の
通りであつた。
元素分析値(C72H120O60)
計算値C=44.45% H=6.22% O=49.34%
実測値C=44.40% H=6.22%
質量分析値(SIMS法)
質量1944.6336 分子量1945.7304m/z1945に
(M+H)+イオンを検出した。また、このものは
274℃で分解した。
(M+H)+イオンを検出した。また、このものは
274℃で分解した。
第1図は、ジマルトシル−γ−サイクロデキス
トリンの質量スペクトルを示し、第2図は、ジマ
ルトシル−γ−サイクロデキストリンの赤外線吸
収スペクトルを示し、第3図は、ジマルトシル−
γ−サイクロデキストリンの13C核磁気共鳴スペ
クトルを示す。
トリンの質量スペクトルを示し、第2図は、ジマ
ルトシル−γ−サイクロデキストリンの赤外線吸
収スペクトルを示し、第3図は、ジマルトシル−
γ−サイクロデキストリンの13C核磁気共鳴スペ
クトルを示す。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 γ−サイクロデキストリン1重量部に対しマ
ルトースを2〜7重量部含む基質濃度40〜85%の
溶液をプルラナーゼの存在下に反応させ、該反応
液からジマルトシル−γ−サイクロデキストリン
を分離、採取することを特徴とするジマルトシル
−γ−サイクロデキストリンの製造方法。 2 γ−サイクロデキストリン1重量部に対しマ
ルトースを3〜5重量部含む基質濃度60〜85%の
溶液をプルラナーゼの存在下に反応させることを
特徴とする特許請求の範囲第1項記載の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61178779A JPS6336793A (ja) | 1986-07-31 | 1986-07-31 | ジマルトシル―γ―サイクロデキストリンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61178779A JPS6336793A (ja) | 1986-07-31 | 1986-07-31 | ジマルトシル―γ―サイクロデキストリンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6336793A JPS6336793A (ja) | 1988-02-17 |
JPH0436679B2 true JPH0436679B2 (ja) | 1992-06-16 |
Family
ID=16054486
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61178779A Granted JPS6336793A (ja) | 1986-07-31 | 1986-07-31 | ジマルトシル―γ―サイクロデキストリンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6336793A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5002935A (en) * | 1987-12-30 | 1991-03-26 | University Of Florida | Improvements in redox systems for brain-targeted drug delivery |
US5017566A (en) * | 1987-12-30 | 1991-05-21 | University Of Florida | Redox systems for brain-targeted drug delivery |
US5997856A (en) * | 1988-10-05 | 1999-12-07 | Chiron Corporation | Method and compositions for solubilization and stabilization of polypeptides, especially proteins |
US5124154A (en) * | 1990-06-12 | 1992-06-23 | Insite Vision Incorporated | Aminosteroids for ophthalmic use |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61212297A (ja) * | 1985-03-19 | 1986-09-20 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
JPS623795A (ja) * | 1985-06-28 | 1987-01-09 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
JPS626696A (ja) * | 1985-07-02 | 1987-01-13 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
-
1986
- 1986-07-31 JP JP61178779A patent/JPS6336793A/ja active Granted
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS61212297A (ja) * | 1985-03-19 | 1986-09-20 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
JPS623795A (ja) * | 1985-06-28 | 1987-01-09 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
JPS626696A (ja) * | 1985-07-02 | 1987-01-13 | Tokuyama Soda Co Ltd | 分枝状シクロデキストリンの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6336793A (ja) | 1988-02-17 |
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