JPH04354771A - 自走式エレベータシステム - Google Patents
自走式エレベータシステムInfo
- Publication number
- JPH04354771A JPH04354771A JP3127434A JP12743491A JPH04354771A JP H04354771 A JPH04354771 A JP H04354771A JP 3127434 A JP3127434 A JP 3127434A JP 12743491 A JP12743491 A JP 12743491A JP H04354771 A JPH04354771 A JP H04354771A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- car
- path
- zone
- straight
- elevator system
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- SAZUGELZHZOXHB-UHFFFAOYSA-N acecarbromal Chemical compound CCC(Br)(CC)C(=O)NC(=O)NC(C)=O SAZUGELZHZOXHB-UHFFFAOYSA-N 0.000 claims description 4
- 239000004020 conductor Substances 0.000 description 8
- 238000000034 method Methods 0.000 description 7
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 6
- 230000008901 benefit Effects 0.000 description 3
- 230000004044 response Effects 0.000 description 3
- 239000006096 absorbing agent Substances 0.000 description 2
- 230000001174 ascending effect Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000005516 engineering process Methods 0.000 description 2
- 230000008569 process Effects 0.000 description 2
- 230000035939 shock Effects 0.000 description 2
- 229910052772 Samarium Inorganic materials 0.000 description 1
- PXAWCNYZAWMWIC-UHFFFAOYSA-N [Fe].[Nd] Chemical compound [Fe].[Nd] PXAWCNYZAWMWIC-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000010941 cobalt Substances 0.000 description 1
- 229910017052 cobalt Inorganic materials 0.000 description 1
- GUTLYIVDDKVIGB-UHFFFAOYSA-N cobalt atom Chemical compound [Co] GUTLYIVDDKVIGB-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000001934 delay Effects 0.000 description 1
- 230000003028 elevating effect Effects 0.000 description 1
- 230000005284 excitation Effects 0.000 description 1
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 1
- 230000006698 induction Effects 0.000 description 1
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 1
- 230000000116 mitigating effect Effects 0.000 description 1
- 238000011017 operating method Methods 0.000 description 1
- 230000001141 propulsive effect Effects 0.000 description 1
- 230000009467 reduction Effects 0.000 description 1
- KZUNJOHGWZRPMI-UHFFFAOYSA-N samarium atom Chemical compound [Sm] KZUNJOHGWZRPMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 description 1
- 238000004804 winding Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Elevator Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】[発明の目的]
【0002】
【産業上の利用分野】この発明は、リニアモータを駆動
装置として用いた縦横自在に走行可能な自走式エレベー
タの乗りかごを、同一走行路内に複数台同時に走行させ
るための自走式エレベータシステムに関する。
装置として用いた縦横自在に走行可能な自走式エレベー
タの乗りかごを、同一走行路内に複数台同時に走行させ
るための自走式エレベータシステムに関する。
【0003】
【従来の技術】従来から広く用いられているエレベータ
システムは、油圧プランジャを用いて乗りかごを昇降さ
せる油圧式エレベータや比較的小容量域に使用される巻
胴式エレベータを除いて、その大半が、乗りかごと釣合
重りをロープでつるべ状に結合した方式であり、1つの
昇降路に1つの乗りかごを配置している。
システムは、油圧プランジャを用いて乗りかごを昇降さ
せる油圧式エレベータや比較的小容量域に使用される巻
胴式エレベータを除いて、その大半が、乗りかごと釣合
重りをロープでつるべ状に結合した方式であり、1つの
昇降路に1つの乗りかごを配置している。
【0004】このつるべ式エレベータシステムは、昇降
路中に乗りかごと釣合重りを、それぞれ案内用レール(
ガイドレール)を設けてその間に配置し、昇降路上部の
機械室に設置された巻き上げ機のシーブやそらせシーブ
などを介して、ロープで両者をつるべ状に結合する構成
である。そして、近年では、巻き上げ機の駆動用電動機
として三相誘導電動機、制御装置にマイクロプロセッサ
を搭載したインバータ装置が広く用いられている。
路中に乗りかごと釣合重りを、それぞれ案内用レール(
ガイドレール)を設けてその間に配置し、昇降路上部の
機械室に設置された巻き上げ機のシーブやそらせシーブ
などを介して、ロープで両者をつるべ状に結合する構成
である。そして、近年では、巻き上げ機の駆動用電動機
として三相誘導電動機、制御装置にマイクロプロセッサ
を搭載したインバータ装置が広く用いられている。
【0005】このようなつるべ式エレベータシステムで
は、乗りかごを走行させるのに機械による走行損失を除
けば、釣合重りとの不平衡荷重分の駆動力があればよい
ので、駆動装置および制御装置の容量が小さくて済む特
長を有し、さらに従来から広く利用されてきている方式
であるために性能面、安全面で技術が確立されていて、
信頼性がある。
は、乗りかごを走行させるのに機械による走行損失を除
けば、釣合重りとの不平衡荷重分の駆動力があればよい
ので、駆動装置および制御装置の容量が小さくて済む特
長を有し、さらに従来から広く利用されてきている方式
であるために性能面、安全面で技術が確立されていて、
信頼性がある。
【0006】ところが、近年、将来的な見通してとして
、超高層ビルや超々高層ビルなどの要求に答えるための
新しい階間交通システムの考え方が提案されるようにな
っているが、提案されている新交通システムの1つが、
ロープを用いずに、乗りかご自体が走行する自走式エレ
ベータシステムであり、これは、上下方向のみならず、
水平方向にも走行可能な構成を備えた縦横自在走行可能
なエレベータシステムの構想である。
、超高層ビルや超々高層ビルなどの要求に答えるための
新しい階間交通システムの考え方が提案されるようにな
っているが、提案されている新交通システムの1つが、
ロープを用いずに、乗りかご自体が走行する自走式エレ
ベータシステムであり、これは、上下方向のみならず、
水平方向にも走行可能な構成を備えた縦横自在走行可能
なエレベータシステムの構想である。
【0007】この自走式エレベータシステムの構想は、
従来の1昇降路1乗りかごの既成概念を打破するもので
あり、1昇降路に複数台の乗りかごを走行させることが
可能な革新的な技術として注目されつつある。
従来の1昇降路1乗りかごの既成概念を打破するもので
あり、1昇降路に複数台の乗りかごを走行させることが
可能な革新的な技術として注目されつつある。
【0008】図6はそのような縦横走行自在の自走式エ
レベータシステムの構成を示しており、複数台の乗りか
ご1にリニアモータ二次導体2を設置し、昇降路(昇降
シャフト)に設けられたリニアモータ一次コイル3との
間の磁気力によって駆動推力を得るようにしている。そ
して、安全装置として、ブレーキ4や乗りかご1相互の
衝突による衝撃を緩和するための緩衝機5、また、連結
走行を行うために、緩衝機5の内部または下部に設けら
れた超電導磁石6を備えている。さらに、最上階には、
吊り下げ機7と水平走行用可動式プレート8が設置され
、最下階には、同じく油圧ジャッキ9が設置され、1走
行路に複数台の乗りかご1を走行可能としている。
レベータシステムの構成を示しており、複数台の乗りか
ご1にリニアモータ二次導体2を設置し、昇降路(昇降
シャフト)に設けられたリニアモータ一次コイル3との
間の磁気力によって駆動推力を得るようにしている。そ
して、安全装置として、ブレーキ4や乗りかご1相互の
衝突による衝撃を緩和するための緩衝機5、また、連結
走行を行うために、緩衝機5の内部または下部に設けら
れた超電導磁石6を備えている。さらに、最上階には、
吊り下げ機7と水平走行用可動式プレート8が設置され
、最下階には、同じく油圧ジャッキ9が設置され、1走
行路に複数台の乗りかご1を走行可能としている。
【0009】そして、リニアモータとしては、種々の構
成のものが知られているが、構造が比較的簡単であって
、大推力が得られる方式のものとして、二次導体にネオ
ジウム鉄系やサマリウムコバルト系の永久磁石を用い、
一次導体に三相交流巻線構造のコイルを施設するリニア
同期電動機(LSM)が用いられる。
成のものが知られているが、構造が比較的簡単であって
、大推力が得られる方式のものとして、二次導体にネオ
ジウム鉄系やサマリウムコバルト系の永久磁石を用い、
一次導体に三相交流巻線構造のコイルを施設するリニア
同期電動機(LSM)が用いられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】このような提案されて
いる自走式エレベータシステムは、従来のつるべ式エレ
ベータシステムのように1つの昇降路スペースを1台の
乗りかごが占有するわけではなく、複数の乗りかごを配
置できるので、特に超高層ビルや超々高層ビルのように
昇降路長さが大きい場合に輸送効率を上げることができ
る。そして、この場合には、複数の昇降路に複数の乗り
かごを配置すればさらに、効率は良いものとなる。
いる自走式エレベータシステムは、従来のつるべ式エレ
ベータシステムのように1つの昇降路スペースを1台の
乗りかごが占有するわけではなく、複数の乗りかごを配
置できるので、特に超高層ビルや超々高層ビルのように
昇降路長さが大きい場合に輸送効率を上げることができ
る。そして、この場合には、複数の昇降路に複数の乗り
かごを配置すればさらに、効率は良いものとなる。
【0011】このような配置例が図7に示してあるが、
この配置例は建物内に2つの昇降路A,Bを設け、それ
らの昇降路A,B内に4台の乗りかご1を配置した構成
である。各乗りかご1は、利用者の呼びに応じて縦横に
走行を行ない、走行路を有効に使用した運行ができる。
この配置例は建物内に2つの昇降路A,Bを設け、それ
らの昇降路A,B内に4台の乗りかご1を配置した構成
である。各乗りかご1は、利用者の呼びに応じて縦横に
走行を行ない、走行路を有効に使用した運行ができる。
【0012】ところが、このような自在走行可能なエレ
ベータシステムでは、従来のように乗りかご内の利用者
の指示に対して最短時間で走行させることはできず、建
物内の交通需要に応じたスケジューリング運転が必要と
なる。これは、建物内を縦断する昇降スペースを小さく
するためである。
ベータシステムでは、従来のように乗りかご内の利用者
の指示に対して最短時間で走行させることはできず、建
物内の交通需要に応じたスケジューリング運転が必要と
なる。これは、建物内を縦断する昇降スペースを小さく
するためである。
【0013】一般的に、このような走行路の配置では、
図7のように停止可能階1〜6それぞれで水平方向に移
動ができるようにして、それ以外の部分では、高速走行
ができるように急行ゾーンをできるだけ長くとることに
よりスペースファクタを改善することが要求されている
。そして、この要求を実現するためには、高速走行可能
なゾーンへの進入を制限して、効果的な運行を実施する
ことが必要となる。
図7のように停止可能階1〜6それぞれで水平方向に移
動ができるようにして、それ以外の部分では、高速走行
ができるように急行ゾーンをできるだけ長くとることに
よりスペースファクタを改善することが要求されている
。そして、この要求を実現するためには、高速走行可能
なゾーンへの進入を制限して、効果的な運行を実施する
ことが必要となる。
【0014】この構成は、現在の道路の構成と類似して
おり、急行ゾーンが高速道路、縦横走行可能な部分が一
般道路、縦横走行を制御するのが信号機、急行ゾーンへ
の出入口を制御するのが料金所と対応する。つまり、従
来では、すべての昇降路が高速道路であったために、利
用者の要求には最適応答可能であったが、ビルのスペー
ス制限の関係上、エレベータの台数を増加することがで
きず、少ないエレベータで交通需要を担当しているため
に待ち時間の増加を招く事態が多く発生していた。
おり、急行ゾーンが高速道路、縦横走行可能な部分が一
般道路、縦横走行を制御するのが信号機、急行ゾーンへ
の出入口を制御するのが料金所と対応する。つまり、従
来では、すべての昇降路が高速道路であったために、利
用者の要求には最適応答可能であったが、ビルのスペー
ス制限の関係上、エレベータの台数を増加することがで
きず、少ないエレベータで交通需要を担当しているため
に待ち時間の増加を招く事態が多く発生していた。
【0015】したがって、縦横自在走行可能なエレベー
タシステムでも、乗りかごの増加分は待ち時間の短縮に
つながるのであるが、反面、昇降路内の交通流制御の待
ち時間が長くなることが予測される。そのために、この
交通流制御を効率良く行なえるシステムの構築が期待さ
れている。
タシステムでも、乗りかごの増加分は待ち時間の短縮に
つながるのであるが、反面、昇降路内の交通流制御の待
ち時間が長くなることが予測される。そのために、この
交通流制御を効率良く行なえるシステムの構築が期待さ
れている。
【0016】この発明は、このような技術的課題に鑑み
なされたもので、交通流制御に有効な運転を可能とする
自走式エレベータシステムを提供することを目的とする
。
なされたもので、交通流制御に有効な運転を可能とする
自走式エレベータシステムを提供することを目的とする
。
【0017】[発明の構成]
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、建物内の専
用走行路内を縦横自在に走行可能な自走式エレベータシ
ステムにおいて、前記専用走行路を縦横移動可能な一般
ゾーンと、前記一般ゾーンに属する上方サービス階床と
下方サービス階床との間を接続する急行ゾーンとに分離
し、前記急行ゾーンに最短経路の直進路と迂回する退避
路とを並設し、前記急行ゾーンを走行する各乗りかごの
走行進路を前記直進路と退避路との間で切り換える走行
路切換手段と、前記各乗りかごの走行速度の可変制御を
行なう速度制御手段と、前記急行ゾーンを走行する複数
の乗りかごの進行方向と速度と目的階とを比較して優先
すべき乗りかごを特定し、かつ追突または衝突を回避す
るために必要な速度を割り出し、各乗りかごに速度指令
と前記直進路と退避路とのいずれを走行させるかの指令
を与える群管理制御手段とを備えたものである。
用走行路内を縦横自在に走行可能な自走式エレベータシ
ステムにおいて、前記専用走行路を縦横移動可能な一般
ゾーンと、前記一般ゾーンに属する上方サービス階床と
下方サービス階床との間を接続する急行ゾーンとに分離
し、前記急行ゾーンに最短経路の直進路と迂回する退避
路とを並設し、前記急行ゾーンを走行する各乗りかごの
走行進路を前記直進路と退避路との間で切り換える走行
路切換手段と、前記各乗りかごの走行速度の可変制御を
行なう速度制御手段と、前記急行ゾーンを走行する複数
の乗りかごの進行方向と速度と目的階とを比較して優先
すべき乗りかごを特定し、かつ追突または衝突を回避す
るために必要な速度を割り出し、各乗りかごに速度指令
と前記直進路と退避路とのいずれを走行させるかの指令
を与える群管理制御手段とを備えたものである。
【0019】またこの発明の自走式エレベータシステム
は、各乗りかごの垂直方向推力を利用して直進路走行と
同一速度で退避路の走行を可能とし、前記群管理制御手
段が、直進路と退避路の走行時間差によって各乗りかご
の運行制御を行なうものとすることができる。
は、各乗りかごの垂直方向推力を利用して直進路走行と
同一速度で退避路の走行を可能とし、前記群管理制御手
段が、直進路と退避路の走行時間差によって各乗りかご
の運行制御を行なうものとすることができる。
【0020】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムは、前記群管理制御手段が、急行ゾーンを走行する複
数の乗りかごのうちのいずれの乗りかごに直進路を走行
させるかの優先順位を前記直進路と退避路との分岐位置
に達する時間差に基づいて設定するものとすることがで
きる。
ムは、前記群管理制御手段が、急行ゾーンを走行する複
数の乗りかごのうちのいずれの乗りかごに直進路を走行
させるかの優先順位を前記直進路と退避路との分岐位置
に達する時間差に基づいて設定するものとすることがで
きる。
【0021】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムは、前記群管理制御手段が、前記走行路切換手段によ
り前記急行ゾーンにおける各乗りかごの走行路がすでに
設定されている場合であって、複数の乗りかごの間で追
突または衝突の発生が予測される場合には、各乗りかご
が直進路と退避路との分岐ゾーン内において互いにすれ
違いあるいは追い越すことができるような速度を演算し
て前記速度制御手段に対して指令するものとすることが
できる。
ムは、前記群管理制御手段が、前記走行路切換手段によ
り前記急行ゾーンにおける各乗りかごの走行路がすでに
設定されている場合であって、複数の乗りかごの間で追
突または衝突の発生が予測される場合には、各乗りかご
が直進路と退避路との分岐ゾーン内において互いにすれ
違いあるいは追い越すことができるような速度を演算し
て前記速度制御手段に対して指令するものとすることが
できる。
【0022】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムは、前記急行ゾーンにおける退避路を、前記直進路と
接続される横方向走行路と縦方向走行路との組み合わせ
によって構成することができる。
ムは、前記急行ゾーンにおける退避路を、前記直進路と
接続される横方向走行路と縦方向走行路との組み合わせ
によって構成することができる。
【0023】
【作用】この発明の自走式エレベータシステムでは、専
用走行路を縦横移動可能な一般ゾーンと、前記一般ゾー
ンに属する上方サービス階床と下方サービス階床との間
を接続する急行ゾーンとに分離し、急行ゾーンに最短経
路の直進路と迂回する退避路とを並設する。
用走行路を縦横移動可能な一般ゾーンと、前記一般ゾー
ンに属する上方サービス階床と下方サービス階床との間
を接続する急行ゾーンとに分離し、急行ゾーンに最短経
路の直進路と迂回する退避路とを並設する。
【0024】そして、走行路切換手段が急行ゾーンを走
行する各乗りかごの走行進路を直進路と退避路との間で
切り換える制御を行ない、速度制御手段が各乗りかごの
走行速度の可変制御を行ない、さらに、群管理制御手段
が急行ゾーンを走行する複数の乗りかごの進行方向と速
度と目的階とを比較し、優先すべき乗りかごを特定し、
かつ追突または衝突を回避するために必要な速度を割り
出し、各乗りかごに速度指令と、直進路と退避路とのい
ずれを走行させるかの選択指令を与えるように制御する
。
行する各乗りかごの走行進路を直進路と退避路との間で
切り換える制御を行ない、速度制御手段が各乗りかごの
走行速度の可変制御を行ない、さらに、群管理制御手段
が急行ゾーンを走行する複数の乗りかごの進行方向と速
度と目的階とを比較し、優先すべき乗りかごを特定し、
かつ追突または衝突を回避するために必要な速度を割り
出し、各乗りかごに速度指令と、直進路と退避路とのい
ずれを走行させるかの選択指令を与えるように制御する
。
【0025】こうして、複数の乗りかごが高速で走行す
る急行ゾーンにおいて、互いに衝突することのないよう
に交通流制御を行なうことができる。
る急行ゾーンにおいて、互いに衝突することのないよう
に交通流制御を行なうことができる。
【0026】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムでは、各乗りかごの垂直方向推力を利用して直進路走
行と同一速度で退避路の走行を可能とし、群管理制御手
段が直進路と退避路の走行時間差によって各乗りかごの
運行制御を行なうようにすることによって、複数の各乗
りかごの速度をゆるめずに交通流制御を行なうことがで
きる。
ムでは、各乗りかごの垂直方向推力を利用して直進路走
行と同一速度で退避路の走行を可能とし、群管理制御手
段が直進路と退避路の走行時間差によって各乗りかごの
運行制御を行なうようにすることによって、複数の各乗
りかごの速度をゆるめずに交通流制御を行なうことがで
きる。
【0027】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムでは、群管理制御手段が急行ゾーンを走行する複数の
乗りかごのうちのいずれの乗りかごに直進路を走行させ
るかの優先順位を前記直進路と退避路との分岐位置に達
する時間差に基づいて設定するようにすることによって
、複数の乗りかごの速度をゆるめずに交通流制御を行な
うことができる。
ムでは、群管理制御手段が急行ゾーンを走行する複数の
乗りかごのうちのいずれの乗りかごに直進路を走行させ
るかの優先順位を前記直進路と退避路との分岐位置に達
する時間差に基づいて設定するようにすることによって
、複数の乗りかごの速度をゆるめずに交通流制御を行な
うことができる。
【0028】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムでは、群管理制御手段が、走行路切換手段により急行
ゾーンにおける各乗りかごの走行路がすでに設定されて
いる場合であって、複数の乗りかごの間で追突または衝
突の発生が予測される場合には、各乗りかごが直進路と
退避路との分岐ゾーン内において互いにすれ違いあるい
は追い越すことができるような速度を演算して速度制御
手段に対して指令し、この速度指令に基づいて各乗りか
ごの速度制御を行なうことにより、複数台の乗りかごの
同一昇降路内での同一方向、および相互方向の交通流を
制御することができる。
ムでは、群管理制御手段が、走行路切換手段により急行
ゾーンにおける各乗りかごの走行路がすでに設定されて
いる場合であって、複数の乗りかごの間で追突または衝
突の発生が予測される場合には、各乗りかごが直進路と
退避路との分岐ゾーン内において互いにすれ違いあるい
は追い越すことができるような速度を演算して速度制御
手段に対して指令し、この速度指令に基づいて各乗りか
ごの速度制御を行なうことにより、複数台の乗りかごの
同一昇降路内での同一方向、および相互方向の交通流を
制御することができる。
【0029】また、この発明の自走式エレベータシステ
ムでは、急行ゾーンにおける退避路を、直進路と接続さ
れる横方向走行路と縦方向走行路との組み合わせによっ
て構成することにより、後から来る速度の速い乗りかご
が追い越し、あるいは反対側から来る乗りかごがすれ違
うまで、この退避路の横方向走行路に一時的に特定の乗
りかごを退避させることによって追突や衝突を避け、交
通流を円滑化を図ることができる。
ムでは、急行ゾーンにおける退避路を、直進路と接続さ
れる横方向走行路と縦方向走行路との組み合わせによっ
て構成することにより、後から来る速度の速い乗りかご
が追い越し、あるいは反対側から来る乗りかごがすれ違
うまで、この退避路の横方向走行路に一時的に特定の乗
りかごを退避させることによって追突や衝突を避け、交
通流を円滑化を図ることができる。
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例を図に基づいて詳説
する。
する。
【0031】図1はこの発明の一実施例のエレベータ配
置を示しており、走行路が縦横走行可能な一般ゾーンZ
1と、このような一般ゾーンに属する上方サービス階床
と下方サービス階床との間を接続する縦方向のみ走行可
能な急行ゾーンZ2とから構成されており、急行ゾーン
Z2には、最短距離の直進路R1とこれと分岐して迂回
する退避路R2とが設けられている。
置を示しており、走行路が縦横走行可能な一般ゾーンZ
1と、このような一般ゾーンに属する上方サービス階床
と下方サービス階床との間を接続する縦方向のみ走行可
能な急行ゾーンZ2とから構成されており、急行ゾーン
Z2には、最短距離の直進路R1とこれと分岐して迂回
する退避路R2とが設けられている。
【0032】このような走行路の構成にあって、複数台
の乗りかご1の交通流を制御する単純な方式は、この走
行路をいくつかのゾーンに分割し、そのゾーン内には1
台の乗りかごのみが進入できるようにし、そのゾーンに
進入することが必要な他の乗りかご1は、別のゾーンを
選択してそこを走行させるか、あるいはある位置で停止
させて前記ゾーンが空くのを待って走行させるかするこ
とにより、衝突することなく複数台の乗りかご1を走行
させることができる。
の乗りかご1の交通流を制御する単純な方式は、この走
行路をいくつかのゾーンに分割し、そのゾーン内には1
台の乗りかごのみが進入できるようにし、そのゾーンに
進入することが必要な他の乗りかご1は、別のゾーンを
選択してそこを走行させるか、あるいはある位置で停止
させて前記ゾーンが空くのを待って走行させるかするこ
とにより、衝突することなく複数台の乗りかご1を走行
させることができる。
【0033】この方式は、鉄道で閉塞区間制御として広
く採用されている方式であり、選択可能なゾーンが少な
く、かつ乗りかごの進行パターンが単純であれば有効で
あるが、停止すべき階が乗りかごによって異なり、かつ
建物内を自在に動けるエレベータシステムでは、その利
点を有効に活かすことができない。
く採用されている方式であり、選択可能なゾーンが少な
く、かつ乗りかごの進行パターンが単純であれば有効で
あるが、停止すべき階が乗りかごによって異なり、かつ
建物内を自在に動けるエレベータシステムでは、その利
点を有効に活かすことができない。
【0034】その解決方法とし、この発明の実施例では
、上記のように急行ゾーンZ2内に、分岐位置10,1
1において分岐する直進路R1と退避路R2とを設置し
、交通流の状態によって乗りかごを直進路R1と退避路
R2とのどちらを通過させるかを選択することにより反
対方向からくる乗りかごとのすれ違いや同一方向を走る
前方の乗りかごの追い越しを可能として、急行ゾーンZ
2の設置本数を少なくしてスペースファクタの改善を図
ると共に、エレベータの運行効率を向上させようとして
いるのである。
、上記のように急行ゾーンZ2内に、分岐位置10,1
1において分岐する直進路R1と退避路R2とを設置し
、交通流の状態によって乗りかごを直進路R1と退避路
R2とのどちらを通過させるかを選択することにより反
対方向からくる乗りかごとのすれ違いや同一方向を走る
前方の乗りかごの追い越しを可能として、急行ゾーンZ
2の設置本数を少なくしてスペースファクタの改善を図
ると共に、エレベータの運行効率を向上させようとして
いるのである。
【0035】エレベータの利用態様として、建物におけ
る人の出入りの多い基準階とその周辺階の間での移動お
よび上層階などへの長距離の移動がある。そこで、前者
をサポートするために、一般ゾーンZ1では、図6に示
した提案されているシステムによって各サービス階ごと
に縦横移動可能とし、急行ゾーンZ2は下方サービス階
床と上方サービス階床との間の離れた階間を結合する高
速移動路とし、数100mの走行を行なうようにしてい
る。
る人の出入りの多い基準階とその周辺階の間での移動お
よび上層階などへの長距離の移動がある。そこで、前者
をサポートするために、一般ゾーンZ1では、図6に示
した提案されているシステムによって各サービス階ごと
に縦横移動可能とし、急行ゾーンZ2は下方サービス階
床と上方サービス階床との間の離れた階間を結合する高
速移動路とし、数100mの走行を行なうようにしてい
る。
【0036】そして、この急行ゾーンZ2では、一般ゾ
ーンZ1に比べて移動時間の短縮が要求されるため、単
純に横移動するような動作は速度が遅くなるために交通
の流れを乱すことになってしまうので、それに対応すべ
く、急行ゾーンZ2内に設置された直進路R1と退避路
R2の間で、いずれの走行路を走行するのにも速度をゆ
るめることなく高速で分岐し、走行できるようにしてい
る。
ーンZ1に比べて移動時間の短縮が要求されるため、単
純に横移動するような動作は速度が遅くなるために交通
の流れを乱すことになってしまうので、それに対応すべ
く、急行ゾーンZ2内に設置された直進路R1と退避路
R2の間で、いずれの走行路を走行するのにも速度をゆ
るめることなく高速で分岐し、走行できるようにしてい
る。
【0037】このような要求に応えるための分岐方式は
、一般ゾーンZ1における縦走行用の一次導体の推進力
を直進路R1と退避路R2に切り換えることにより実現
することができる。また、この場合、乗りかご1自体の
速度は、自動車や列車のような他の水平走行機関と比べ
れば低速であるので、制御は容易に行なえる。なぜなら
は、垂直方向の速度は人体に与える影響が大きいので、
せいぜい1000m/分以下程度としなければ乗客に不
快感を与えるだけでなく、走行に耐えられなくなってし
まうためである。
、一般ゾーンZ1における縦走行用の一次導体の推進力
を直進路R1と退避路R2に切り換えることにより実現
することができる。また、この場合、乗りかご1自体の
速度は、自動車や列車のような他の水平走行機関と比べ
れば低速であるので、制御は容易に行なえる。なぜなら
は、垂直方向の速度は人体に与える影響が大きいので、
せいぜい1000m/分以下程度としなければ乗客に不
快感を与えるだけでなく、走行に耐えられなくなってし
まうためである。
【0038】このような制御を実現するための方式が、
図2および図3に示されている。
図2および図3に示されている。
【0039】図2は、リニアモータ駆動電源供給のため
の基本的な回路構成を示しており、複数の走行路A〜Z
に複数の乗りかご(1号機〜4号機)を走行させるシス
テムを示している。ただし、説明の簡略化のために昇降
方向のみが記載されている。
の基本的な回路構成を示しており、複数の走行路A〜Z
に複数の乗りかご(1号機〜4号機)を走行させるシス
テムを示している。ただし、説明の簡略化のために昇降
方向のみが記載されている。
【0040】図中、12は駆動用リニアモータの走行路
一次コイルであり、各昇降路(シャフト)A〜Zごとに
、その全昇降行程の長さに応じて複数の区間コイルa〜
yに分割されて設置されている。このようにして一次コ
イル12を複数の区間に分割する理由は、一次コイルを
走行路長全体に渡るようにするならば長大なコイルとな
るが、現状ではそのような長大なコイルは損失が大きく
、システム全体の経済性が損なわれるためである。
一次コイルであり、各昇降路(シャフト)A〜Zごとに
、その全昇降行程の長さに応じて複数の区間コイルa〜
yに分割されて設置されている。このようにして一次コ
イル12を複数の区間に分割する理由は、一次コイルを
走行路長全体に渡るようにするならば長大なコイルとな
るが、現状ではそのような長大なコイルは損失が大きく
、システム全体の経済性が損なわれるためである。
【0041】なお、図示実施例では、急行ゾーンZ2に
ついては、直進路R1と退避路R2とが同一昇降路内に
並設されているが、このような場合でも、各昇降路R1
,R2内に区間コイルが設置され、いずれの昇降路R1
,R2内の区間コイルに対しても個別に励磁電流を供給
することができるように電源接続がなされるものとする
。
ついては、直進路R1と退避路R2とが同一昇降路内に
並設されているが、このような場合でも、各昇降路R1
,R2内に区間コイルが設置され、いずれの昇降路R1
,R2内の区間コイルに対しても個別に励磁電流を供給
することができるように電源接続がなされるものとする
。
【0042】13は駆動電源供給用の制御装置であり、
乗りかご1〜X号機の台数に対応して設置されている。 また、14は各制御装置13から各区間コイル12に駆
動電源を供給するための区間選択切換器であり、図示す
るように、各制御装置13の出力端が切換器14を介し
てすべての区間コイル12に接続されている。したがっ
て、各区間コイル12には乗りかご台数分の区間選択切
換器14が接続可能であり、例えば、1号機の乗りかご
の制御装置13は、1号機の乗りかごが存在する区間の
区間選択切換器14を選択して区間コイル12に駆動電
源を供給し、乗りかごの進行方向に応じて区間選択切換
器14を順次選択して行くことによって、乗りかごを推
進させることができる。
乗りかご1〜X号機の台数に対応して設置されている。 また、14は各制御装置13から各区間コイル12に駆
動電源を供給するための区間選択切換器であり、図示す
るように、各制御装置13の出力端が切換器14を介し
てすべての区間コイル12に接続されている。したがっ
て、各区間コイル12には乗りかご台数分の区間選択切
換器14が接続可能であり、例えば、1号機の乗りかご
の制御装置13は、1号機の乗りかごが存在する区間の
区間選択切換器14を選択して区間コイル12に駆動電
源を供給し、乗りかごの進行方向に応じて区間選択切換
器14を順次選択して行くことによって、乗りかごを推
進させることができる。
【0043】つまり、1号機の乗りかごがA走行路のa
区間に存在しているとすれば、1号機の乗りかごの制御
装置13はまず1Aaの区間選択切換器14を選択し、
乗りかごがA走行路のb区間に移行すると、1Abの区
間選択切換器14を選択するようにして推進していくの
である。
区間に存在しているとすれば、1号機の乗りかごの制御
装置13はまず1Aaの区間選択切換器14を選択し、
乗りかごがA走行路のb区間に移行すると、1Abの区
間選択切換器14を選択するようにして推進していくの
である。
【0044】図中、15は群管理制御装置であり、1〜
X各号機の制御装置13と接続されており、各エレベー
タ乗りかご1の運行管理を実行する。
X各号機の制御装置13と接続されており、各エレベー
タ乗りかご1の運行管理を実行する。
【0045】そして、各号機の制御装置13と群管理制
御装置15は、図3に示すような内部構成を備えている
。各号機制御装置13は、運転制御部16とリニアモー
タ制御部17とから構成されている。この運転制御部1
6は、群管理制御装置15からの指令に従って自号機エ
レベータの乗りかご1の運転制御を行なうものである。 また、リニアモータ制御部17は、図6に示したような
各走行路内にその走行路に沿って施設された多相交流リ
ニアモータ一次コイル3と各エレベータ乗りかご1に設
置されたリニアモータ二次導体2との間に生じる磁気力
により推力を得て、乗りかご1を走行させる制御機能を
司るものである。
御装置15は、図3に示すような内部構成を備えている
。各号機制御装置13は、運転制御部16とリニアモー
タ制御部17とから構成されている。この運転制御部1
6は、群管理制御装置15からの指令に従って自号機エ
レベータの乗りかご1の運転制御を行なうものである。 また、リニアモータ制御部17は、図6に示したような
各走行路内にその走行路に沿って施設された多相交流リ
ニアモータ一次コイル3と各エレベータ乗りかご1に設
置されたリニアモータ二次導体2との間に生じる磁気力
により推力を得て、乗りかご1を走行させる制御機能を
司るものである。
【0046】また群管理制御装置15は、乗場呼び制御
部18と運行管理部19とから構成されている。乗場呼
び制御部18は、各サービス階床ごとの乗場呼び登録装
置(図示せず)からの乗場呼び情報の入出力制御を司る
。また、運行管理部19は、1〜Xの各号機の制御装置
13との間で制御装置間伝送系20を介して情報伝送を
行なうものであり、各制御装置13から各エレベータ乗
りかご1の情報を入力し、その情報を基にして各乗りか
ご1に対して応答指令を行なうと共に、各乗りかご1が
走行する運転走行路を全乗りかごの運転、位置状況を基
にして判断して設定し、その運転走行路の指示を行なう
運転走行路割当指令、および急行ゾーンZ2を走行する
乗りかご1に対して許可指示を行なう急行ゾーン走行許
可指令を出力し、さらに、急行ゾーンZ2において直進
路R1を通るか退避路R2を通るかの指令を出力する。
部18と運行管理部19とから構成されている。乗場呼
び制御部18は、各サービス階床ごとの乗場呼び登録装
置(図示せず)からの乗場呼び情報の入出力制御を司る
。また、運行管理部19は、1〜Xの各号機の制御装置
13との間で制御装置間伝送系20を介して情報伝送を
行なうものであり、各制御装置13から各エレベータ乗
りかご1の情報を入力し、その情報を基にして各乗りか
ご1に対して応答指令を行なうと共に、各乗りかご1が
走行する運転走行路を全乗りかごの運転、位置状況を基
にして判断して設定し、その運転走行路の指示を行なう
運転走行路割当指令、および急行ゾーンZ2を走行する
乗りかご1に対して許可指示を行なう急行ゾーン走行許
可指令を出力し、さらに、急行ゾーンZ2において直進
路R1を通るか退避路R2を通るかの指令を出力する。
【0047】次に、上記の構成の自走式エレベータシス
テムの動作について説明する。
テムの動作について説明する。
【0048】図4のフローチャートは、急行ゾーンZ2
内における運転手順を示している。このフローチャート
に示すように、急行ゾーンZ2内では、複数台の乗りか
ご1の運行を制御する群管理制御装置15の処理に従っ
て各エレベータ号機の乗りかご1の運行が制御される。
内における運転手順を示している。このフローチャート
に示すように、急行ゾーンZ2内では、複数台の乗りか
ご1の運行を制御する群管理制御装置15の処理に従っ
て各エレベータ号機の乗りかご1の運行が制御される。
【0049】まずステップ1では、急行ゾーンZ2内に
おいて、退避路R2への制御が必要かどうかの判断を行
なう。これは、急行ゾーンZ2内において、退避路R2
が存在するゾーン位置、すなわち分岐ゾーンZ3が小さ
く、ほとんどが単純な直進の走行路であるために、この
制御が必要なケースが多くないためである。
おいて、退避路R2への制御が必要かどうかの判断を行
なう。これは、急行ゾーンZ2内において、退避路R2
が存在するゾーン位置、すなわち分岐ゾーンZ3が小さ
く、ほとんどが単純な直進の走行路であるために、この
制御が必要なケースが多くないためである。
【0050】次のステップ2では、直進路R1と退避路
R2に分岐される分岐ゾーンZ3にすでに進入している
乗りかご1があるかどうか判断する。
R2に分岐される分岐ゾーンZ3にすでに進入している
乗りかご1があるかどうか判断する。
【0051】続くステップ3では、各乗りかご1が最寄
りの分岐位置10,11のいずれかに達するまでの時間
を演算する。一例として、分岐ゾーンZ3に進入する前
の乗りかご1が上側と下側に存在している場合、上側の
乗りかご1が現在の速度状態で上側分岐位置11を通過
する時間と、下側の乗りかご1が下側分岐位置10を通
過する時間を予測する。この予測演算は、両乗りかごが
急行ゾーンZ2内を走行しているために途中に停止する
階がないので、容易に行なえる。
りの分岐位置10,11のいずれかに達するまでの時間
を演算する。一例として、分岐ゾーンZ3に進入する前
の乗りかご1が上側と下側に存在している場合、上側の
乗りかご1が現在の速度状態で上側分岐位置11を通過
する時間と、下側の乗りかご1が下側分岐位置10を通
過する時間を予測する。この予測演算は、両乗りかごが
急行ゾーンZ2内を走行しているために途中に停止する
階がないので、容易に行なえる。
【0052】次のステップ4では、ステップ3の演算結
果から、先に分岐ゾーンZ3に到達可能な乗りかご1に
直進路R1への進入優先権を与える処理を行なっている
。走行路の分岐は、乗りかご1の走行において、建物側
に取り付けられた走行制御導体(一次導体)によって指
示が発生するが、余裕がなければ乗りかご1同士の衝突
の危険性があるので、このステップ4の演算結果はその
衝突を避ける処理を実施している。
果から、先に分岐ゾーンZ3に到達可能な乗りかご1に
直進路R1への進入優先権を与える処理を行なっている
。走行路の分岐は、乗りかご1の走行において、建物側
に取り付けられた走行制御導体(一次導体)によって指
示が発生するが、余裕がなければ乗りかご1同士の衝突
の危険性があるので、このステップ4の演算結果はその
衝突を避ける処理を実施している。
【0053】ステップ5では、前述の安全対策の続きと
して、各乗りかご1が分岐ゾーンを脱出する時間を予測
している。この演算は、ステップ4で決定された直進路
R1と退避路R2を走行した場合に、それらの各走行路
を通過するのにかかる時間である。
して、各乗りかご1が分岐ゾーンを脱出する時間を予測
している。この演算は、ステップ4で決定された直進路
R1と退避路R2を走行した場合に、それらの各走行路
を通過するのにかかる時間である。
【0054】次のステップ6では、乗りかご1が分岐ゾ
ーンZ3を脱出後に衝突の可能性があるかどうかを判断
している。これは、先に分岐ゾーンZ3を走行した乗り
かご1がそこを脱出する前に、優先度が低いために退避
路R2を走行するように選択された乗りかご1が分岐ゾ
ーンZ3内を走行済みかどうか判定する必要があるため
である。なぜならば、優先度が低い乗りかご1が分岐ゾ
ーンZ3に達していなかった場合には、衝突は分岐ゾー
ンZ3の下側で発生するためである。ここで、衝突の発
生がないと判断されれば、以上の処理に従って複数台の
乗りかご1が急行ゾーンZ2を運行する。
ーンZ3を脱出後に衝突の可能性があるかどうかを判断
している。これは、先に分岐ゾーンZ3を走行した乗り
かご1がそこを脱出する前に、優先度が低いために退避
路R2を走行するように選択された乗りかご1が分岐ゾ
ーンZ3内を走行済みかどうか判定する必要があるため
である。なぜならば、優先度が低い乗りかご1が分岐ゾ
ーンZ3に達していなかった場合には、衝突は分岐ゾー
ンZ3の下側で発生するためである。ここで、衝突の発
生がないと判断されれば、以上の処理に従って複数台の
乗りかご1が急行ゾーンZ2を運行する。
【0055】ステップ6において衝突の可能性が見いだ
された場合には、次のステップ7において、優先走行を
実施している乗りかご側の速度を低下させ、優先度が低
い乗りかごの到着を待つ。
された場合には、次のステップ7において、優先走行を
実施している乗りかご側の速度を低下させ、優先度が低
い乗りかごの到着を待つ。
【0056】次に、図5に基づいて、以上の急行ゾーン
Z2内の運転制御についてさらに詳しく説明する。
Z2内の運転制御についてさらに詳しく説明する。
【0057】図5は急行ゾーンZ2において、乗りかご
1A,1Bの衝突の可能性がある場合について図示して
いる。当然、退避路R2は、このような場合に限定して
使用される走行路であり、衝突の危険性がない場合には
、直進路R1のみを利用して交通流をまかなう。この図
5は、このような衝突の可能性がある運転状態に対して
、その衝突を回避することができる3つの運転パターン
(a),(b),(c)を示している。そして、これら
の各運転パターンは、交通の遅れを発生させることなく
実施できるものである。
1A,1Bの衝突の可能性がある場合について図示して
いる。当然、退避路R2は、このような場合に限定して
使用される走行路であり、衝突の危険性がない場合には
、直進路R1のみを利用して交通流をまかなう。この図
5は、このような衝突の可能性がある運転状態に対して
、その衝突を回避することができる3つの運転パターン
(a),(b),(c)を示している。そして、これら
の各運転パターンは、交通の遅れを発生させることなく
実施できるものである。
【0058】図5(a)では、上層階床から下降中の乗
りかご1Aと下層階床から上昇中の乗りかご1Bとが共
に同一急行ゾーンZ2内に進入してくる場合を示してい
る。
りかご1Aと下層階床から上昇中の乗りかご1Bとが共
に同一急行ゾーンZ2内に進入してくる場合を示してい
る。
【0059】この場合には、直進路R1と退避路R2と
の上側分岐位置11と下側分岐位置10それぞれに達す
る時間によって、各走行路R1,R2への進入優先が決
定される。例えば、乗りかご1Bは一般ゾーンZ1内で
横方向走行を実施して停止状態で急行ゾーンZ2への進
入を行なったとすれば、乗りかご1Aが先に上側分岐位
置11に到達し、かつ乗りかご1Aが下側分岐位置10
に到達する前に、乗りかご1Bが下側分岐位置10に到
達する時間で走行可能と判断されれば、乗りかご1Aは
現状速度のまま直進路R1を走行し、乗りかご1Bは前
述のタイミングを満足する速度で退避路R2を走行する
ように制御する。
の上側分岐位置11と下側分岐位置10それぞれに達す
る時間によって、各走行路R1,R2への進入優先が決
定される。例えば、乗りかご1Bは一般ゾーンZ1内で
横方向走行を実施して停止状態で急行ゾーンZ2への進
入を行なったとすれば、乗りかご1Aが先に上側分岐位
置11に到達し、かつ乗りかご1Aが下側分岐位置10
に到達する前に、乗りかご1Bが下側分岐位置10に到
達する時間で走行可能と判断されれば、乗りかご1Aは
現状速度のまま直進路R1を走行し、乗りかご1Bは前
述のタイミングを満足する速度で退避路R2を走行する
ように制御する。
【0060】なお、ここで、上述の条件が満足されず、
乗りかご1Aが直進路R1を選択すると、乗りかご1B
が下側分岐位置10に到達する前に乗りかご1Aの方が
先に下側分岐位置10まで到達してしまうことが予測さ
れる場合には、乗りかご1Aが退避路R2を走行し、そ
の時間差分で乗りかご1Bが直進路R1を走行するよう
に運行制御する。
乗りかご1Aが直進路R1を選択すると、乗りかご1B
が下側分岐位置10に到達する前に乗りかご1Aの方が
先に下側分岐位置10まで到達してしまうことが予測さ
れる場合には、乗りかご1Aが退避路R2を走行し、そ
の時間差分で乗りかご1Bが直進路R1を走行するよう
に運行制御する。
【0061】次に、図5(b)では、上層階床から下降
中の乗りかご1Aがすでに急行ゾーンZ2の直進路R1
内を走行中に、下層階床から乗りかご1Bが急行ゾーン
Z2に進入した場合を示している。
中の乗りかご1Aがすでに急行ゾーンZ2の直進路R1
内を走行中に、下層階床から乗りかご1Bが急行ゾーン
Z2に進入した場合を示している。
【0062】この場合には、下側分岐位置10に乗りか
ご1Aが到達するまでの時間によって走行パターンは異
なってくる。まず、乗りかご1Aの速度を低下させるこ
とによって、この乗りかご1Aが下側分岐位置10に到
達する前に乗りかご1Bが先に下側分岐位置10に達す
ることができると判断されれば、図に示すように乗りか
ご1Bに退避路R2を高速で走行させる。この場合には
、乗りかご1Bは退避路R2を走行するのであるが、高
速で走行することができるので、乗客は上層の目的階床
への到達が遅いと感じることはなく、サービスの低下を
来すことはない。
ご1Aが到達するまでの時間によって走行パターンは異
なってくる。まず、乗りかご1Aの速度を低下させるこ
とによって、この乗りかご1Aが下側分岐位置10に到
達する前に乗りかご1Bが先に下側分岐位置10に達す
ることができると判断されれば、図に示すように乗りか
ご1Bに退避路R2を高速で走行させる。この場合には
、乗りかご1Bは退避路R2を走行するのであるが、高
速で走行することができるので、乗客は上層の目的階床
への到達が遅いと感じることはなく、サービスの低下を
来すことはない。
【0063】図5(c)では、急行ゾーンZ2内を同一
方向に乗りかご1A,1Bが走行する場合を示している
。
方向に乗りかご1A,1Bが走行する場合を示している
。
【0064】この場合には、通常のエレベータであれば
単純にこのままの状態で直進路R1を走行させるのであ
るが、縦横自在走行可能な自走式エレベータシステムで
は、急行ゾーンZ2を越えた後の遅れ時間を考慮して走
行パターンを決定することになる。
単純にこのままの状態で直進路R1を走行させるのであ
るが、縦横自在走行可能な自走式エレベータシステムで
は、急行ゾーンZ2を越えた後の遅れ時間を考慮して走
行パターンを決定することになる。
【0065】つまり、先に急行ゾーンZ2に進入した乗
りかご1Aの目的階が、後から進入した乗りかご1Bの
目的階よりも手前であるような場合には、乗りかご1B
が先の乗りかご1Aを急行ゾーンZ2の中で追い越さな
ければ、急行ゾーンZ2を出た後の上層階床の一般ゾー
ンZ1で乗りかご1Aと共に停止させなければならなく
なる。そこで、このような場合には、先行する乗りかご
1Aに退避路R2を走行させ、追従する乗りかご1Bに
直進路R1を走行させるように運行制御することにより
、この分岐ゾーンZ3の間で追い越しを可能とする。 そして、この場合、先行する乗りかご1Aの速度が速く
て、分岐ゾーンZ3の間で乗りかご1Bが乗りかご1A
を追い越せないと判断されれば、先行する乗りかご1A
の速度を減速させる制御を行ない、乗りかご1Bの方が
先に上側分岐位置11を通過できるようにする。
りかご1Aの目的階が、後から進入した乗りかご1Bの
目的階よりも手前であるような場合には、乗りかご1B
が先の乗りかご1Aを急行ゾーンZ2の中で追い越さな
ければ、急行ゾーンZ2を出た後の上層階床の一般ゾー
ンZ1で乗りかご1Aと共に停止させなければならなく
なる。そこで、このような場合には、先行する乗りかご
1Aに退避路R2を走行させ、追従する乗りかご1Bに
直進路R1を走行させるように運行制御することにより
、この分岐ゾーンZ3の間で追い越しを可能とする。 そして、この場合、先行する乗りかご1Aの速度が速く
て、分岐ゾーンZ3の間で乗りかご1Bが乗りかご1A
を追い越せないと判断されれば、先行する乗りかご1A
の速度を減速させる制御を行ない、乗りかご1Bの方が
先に上側分岐位置11を通過できるようにする。
【0066】こうして、急行ゾーンにおいて、同一方向
に、あるいは反対方向に複数台の乗りかごが走行する場
合には、それらの各乗りかごの進行方向、目的階、速度
などを判断条件として、追突あるいは衝突が生じる恐れ
がある場合には、一方の乗りかごに退避路を走行するよ
うに運行制御を行ない、さらに、それでも不都合が生じ
る恐れがあれば、走行速度を減速する制御を行ない、少
ない本数の急行ゾーンの交通流を円滑ならしめ、全体と
して効率の良い運行制御を実現するのである。
に、あるいは反対方向に複数台の乗りかごが走行する場
合には、それらの各乗りかごの進行方向、目的階、速度
などを判断条件として、追突あるいは衝突が生じる恐れ
がある場合には、一方の乗りかごに退避路を走行するよ
うに運行制御を行ない、さらに、それでも不都合が生じ
る恐れがあれば、走行速度を減速する制御を行ない、少
ない本数の急行ゾーンの交通流を円滑ならしめ、全体と
して効率の良い運行制御を実現するのである。
【0067】なお、この発明は、上記の実施例に限定さ
れることはなく、上記の実施例では1つの急行ゾーンZ
2に直進路R1と退避路R2とを各々1つずつ設ける構
成としたが、これらの分岐ゾーンZ3を1つの急行ゾー
ンZ2に複数設けることもできる。これは、建物高さの
増大に従って急行ゾーン長さも追従するため、特に、1
つの急行ゾーンが100m以上にもなれば、高速走行に
おいても走行時間が1分を超え、乗りかごのすれ違いや
追い越しの頻度が増加するので必要な処置となる。
れることはなく、上記の実施例では1つの急行ゾーンZ
2に直進路R1と退避路R2とを各々1つずつ設ける構
成としたが、これらの分岐ゾーンZ3を1つの急行ゾー
ンZ2に複数設けることもできる。これは、建物高さの
増大に従って急行ゾーン長さも追従するため、特に、1
つの急行ゾーンが100m以上にもなれば、高速走行に
おいても走行時間が1分を超え、乗りかごのすれ違いや
追い越しの頻度が増加するので必要な処置となる。
【0068】さらにまた、急行昇降路は1つではなくて
複数とすることにより、いっそう効率の良い交通流を実
現することができるようになる。
複数とすることにより、いっそう効率の良い交通流を実
現することができるようになる。
【0069】また、退避路は必ずしも図1に示すように
走行路から斜めに進入する形態をとらなくてもよく、必
要に応じて、分岐位置から横方向に移動した後に縦方向
に進行する形態としてもよい。そして、この場合には、
分岐位置で乗りかごをいったん停止させる必要があるが
、その運転制御に当たっては、図4に示すフローチャー
トにおいて、各乗りかごの走行時間に停止時間も含めて
演算を行なうようにする必要がある。
走行路から斜めに進入する形態をとらなくてもよく、必
要に応じて、分岐位置から横方向に移動した後に縦方向
に進行する形態としてもよい。そして、この場合には、
分岐位置で乗りかごをいったん停止させる必要があるが
、その運転制御に当たっては、図4に示すフローチャー
トにおいて、各乗りかごの走行時間に停止時間も含めて
演算を行なうようにする必要がある。
【0070】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、専用走
行路を縦横移動可能な一般ゾーンと、この一般ゾーンに
属する上方サービス階床と下方サービス階床との間を接
続する急行ゾーンとに分離し、急行ゾーンに最短経路の
直進路と迂回する退避路とを並設し、走行路切換手段が
急行ゾーンを走行する各乗りかごの走行進路を直進路と
退避路との間で切り換える制御を行ない、速度制御手段
が各乗りかごの走行速度の可変制御を行ない、さらに、
群管理制御手段が急行ゾーンを走行する複数の乗りかご
の進行方向と速度と目的階とを比較し、優先すべき乗り
かごを特定し、かつ追突または衝突を回避するために必
要な速度を割り出し、各乗りかごに速度指令と、直進路
と退避路とのいずれを走行させるかの選択指令を与える
ように制御するようにしているため、複数の乗りかごが
高速で走行する急行ゾーンにおいて、互いに衝突するこ
とのないように交通流の制御を行なうことができ、この
結果として、少ない昇降路数で多くの乗りかごを高速で
走行させることができるようになり、エレベータ設置ス
ペースを小さくすることができる。
行路を縦横移動可能な一般ゾーンと、この一般ゾーンに
属する上方サービス階床と下方サービス階床との間を接
続する急行ゾーンとに分離し、急行ゾーンに最短経路の
直進路と迂回する退避路とを並設し、走行路切換手段が
急行ゾーンを走行する各乗りかごの走行進路を直進路と
退避路との間で切り換える制御を行ない、速度制御手段
が各乗りかごの走行速度の可変制御を行ない、さらに、
群管理制御手段が急行ゾーンを走行する複数の乗りかご
の進行方向と速度と目的階とを比較し、優先すべき乗り
かごを特定し、かつ追突または衝突を回避するために必
要な速度を割り出し、各乗りかごに速度指令と、直進路
と退避路とのいずれを走行させるかの選択指令を与える
ように制御するようにしているため、複数の乗りかごが
高速で走行する急行ゾーンにおいて、互いに衝突するこ
とのないように交通流の制御を行なうことができ、この
結果として、少ない昇降路数で多くの乗りかごを高速で
走行させることができるようになり、エレベータ設置ス
ペースを小さくすることができる。
【0071】また、この発明によれば、各乗りかごの垂
直方向推力を利用して直進路走行と同一速度で退避路の
走行を可能とし、群管理制御手段が直進路と退避路の走
行時間差によって各乗りかごの運行制御を行なうように
することによって、複数の各乗りかごの速度をゆるめず
に交通流制御を行なうことができ、エレベータの運行効
率を向上させることができる。
直方向推力を利用して直進路走行と同一速度で退避路の
走行を可能とし、群管理制御手段が直進路と退避路の走
行時間差によって各乗りかごの運行制御を行なうように
することによって、複数の各乗りかごの速度をゆるめず
に交通流制御を行なうことができ、エレベータの運行効
率を向上させることができる。
【0072】また、この発明によれば、群管理制御手段
が急行ゾーンを走行する複数の乗りかごのうちのいずれ
の乗りかごに直進路を走行させるかの優先順位を直進路
と退避路との分岐位置に達する時間差に基づいて設定す
るようにすることによって、複数の乗りかごの速度をゆ
るめずに交通流制御を行なうことができ、エレベータの
運行効率を向上させることができる。
が急行ゾーンを走行する複数の乗りかごのうちのいずれ
の乗りかごに直進路を走行させるかの優先順位を直進路
と退避路との分岐位置に達する時間差に基づいて設定す
るようにすることによって、複数の乗りかごの速度をゆ
るめずに交通流制御を行なうことができ、エレベータの
運行効率を向上させることができる。
【0073】また、この発明によれば、群管理制御手段
が、走行路切換手段により急行ゾーンにおける各乗りか
ごの走行路がすでに設定されている場合であって、複数
の乗りかごの間で追突または衝突の発生が予測される場
合には、各乗りかごが直進路と退避路との分岐ゾーン内
において互いにすれ違いあるいは追い越すことができる
ような速度を演算して速度制御手段に対して指令し、こ
の速度指令に基づいて各乗りかごの速度制御を行なうこ
とによって、複数台の乗りかごの同一昇降路内での同一
方向、および相互方向の交通流を制御することができ、
効率の良い運行制御が行なえる。
が、走行路切換手段により急行ゾーンにおける各乗りか
ごの走行路がすでに設定されている場合であって、複数
の乗りかごの間で追突または衝突の発生が予測される場
合には、各乗りかごが直進路と退避路との分岐ゾーン内
において互いにすれ違いあるいは追い越すことができる
ような速度を演算して速度制御手段に対して指令し、こ
の速度指令に基づいて各乗りかごの速度制御を行なうこ
とによって、複数台の乗りかごの同一昇降路内での同一
方向、および相互方向の交通流を制御することができ、
効率の良い運行制御が行なえる。
【0074】また、この発明によれば、急行ゾーンにお
ける退避路を、直進路と接続される横方向走行路と縦方
向走行路との組み合わせによって構成することにより、
後から来る速度の速い乗りかごが追い越し、あるいは反
対側から来る乗りかごがすれ違うまで、この退避路の横
方向走行路に一時的に特定の乗りかごを退避させること
によって追突や衝突を避け、交通流を円滑化を図ること
ができる。
ける退避路を、直進路と接続される横方向走行路と縦方
向走行路との組み合わせによって構成することにより、
後から来る速度の速い乗りかごが追い越し、あるいは反
対側から来る乗りかごがすれ違うまで、この退避路の横
方向走行路に一時的に特定の乗りかごを退避させること
によって追突や衝突を避け、交通流を円滑化を図ること
ができる。
【図1】この発明の一実施例のシステム構成図。
【図2】上記実施例のエレベータ制御回路のブロック図
。
。
【図3】上記実施例のエレベータ制御回路における号機
制御装置および群管理制御装置の回路構成を示すブロッ
ク図。
制御装置および群管理制御装置の回路構成を示すブロッ
ク図。
【図4】上記実施例のエレベータ運行制御手順を示すフ
ローチャート。
ローチャート。
【図5】上記実施例のエレベータ運行動作を示す説明図
。
。
【図6】提案されている自走式エレベータシステムの全
体構成図。
体構成図。
【図7】提案されている自走式エレベータシステムの昇
降路の構成を示す説明図。
降路の構成を示す説明図。
1,1A,1B…乗りかご
10…下側分岐位置
11…上側分岐位置
12…区間コイル
13…号機制御装置
14…区間選択切換器
15…群管理制御装置
16…運転制御部
17…リニアモータ制御部
18…乗場呼び制御部
19…運行管理部
Z1…一般ゾーン
Z2…急行ゾーン
Z3…分岐ゾーン
R1…直進路
R2…退避路
Claims (5)
- 【請求項1】 建物内の専用走行路内を縦横自在に走
行可能な自走式エレベータシステムにおいて、前記専用
走行路を縦横移動可能な一般ゾーンと、前記一般ゾーン
に属する上方サービス階床と下方サービス階床との間を
接続する急行ゾーンとに分離し、前記急行ゾーンに最短
経路の直進路と迂回する退避路とを並設し、前記急行ゾ
ーンを走行する各乗りかごの走行進路を前記直進路と退
避路との間で切り換える走行路切換手段と、前記各乗り
かごの走行速度の可変制御を行なう速度制御手段と、前
記急行ゾーンを走行する複数の乗りかごの進行方向と速
度と目的階とを比較し、優先すべき乗りかごを特定し、
かつ追突または衝突を回避するために必要な速度を割り
出し、各乗りかごに速度指令と前記直進路と退避路との
いずれを走行させるかの指令を与える群管理制御手段と
を備えて成る自走式エレベータシステム。 - 【請求項2】 請求項1に記載の自走式エレベータシ
ステムにおいて、各乗りかごの垂直方向推力を利用して
直進路走行と同一速度で退避路の走行を可能とし、前記
群管理制御手段が、直進路と退避路の走行時間差によっ
て各乗りかごの運行制御を行なうことを特徴とする自走
式エレベータシステム。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の自走式エレ
ベータシステムにおいて、前記群管理制御手段が、急行
ゾーンを走行する複数の乗りかごのうちのいずれの乗り
かごに直進路を走行させるかの優先順位を前記直進路と
退避路との分岐位置に達する時間差に基づいて設定する
ことを特徴とする自走式エレベータシステム。 - 【請求項4】 請求項1または2に記載の自走式エレ
ベータシステムにおいて、前記群管理制御手段が、前記
走行路切換手段により前記急行ゾーンにおける各乗りか
ごの走行路がすでに設定されている場合であって、複数
の乗りかごの間で追突または衝突の発生が予測される場
合には、各乗りかごが直進路と退避路との分岐ゾーン内
において互いにすれ違いあるいは追い越すことができる
ような速度を演算して前記速度制御手段に対して指令す
ることを特徴とする自走式エレベータシステム。 - 【請求項5】 請求項1,3または4に記載の自走式
エレベータシステムにおいて、前記急行ゾーンにおける
退避路を、前記直進路と接続される横方向走行路と縦方
向走行路との組み合わせによって構成することを特徴と
する自走式エレベータシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127434A JPH04354771A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 自走式エレベータシステム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3127434A JPH04354771A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 自走式エレベータシステム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04354771A true JPH04354771A (ja) | 1992-12-09 |
Family
ID=14959863
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3127434A Pending JPH04354771A (ja) | 1991-05-30 | 1991-05-30 | 自走式エレベータシステム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04354771A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5288956A (en) * | 1991-02-14 | 1994-02-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Self running type elevator system using linear motors |
WO2013002160A1 (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | 株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド | 転倒防止装置及び浮体構造物用タンク |
JP2023059338A (ja) * | 2021-10-15 | 2023-04-27 | フジテック株式会社 | エレベータ保守システム |
-
1991
- 1991-05-30 JP JP3127434A patent/JPH04354771A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5288956A (en) * | 1991-02-14 | 1994-02-22 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Self running type elevator system using linear motors |
WO2013002160A1 (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-03 | 株式会社アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド | 転倒防止装置及び浮体構造物用タンク |
JP2013005973A (ja) * | 2011-06-27 | 2013-01-10 | Ihi Marine United Inc | 転落防止装置及び浮体構造物用タンク |
CN103619417A (zh) * | 2011-06-27 | 2014-03-05 | 日本日联海洋株式会社 | 防止坠落装置及浮体构造物用箱 |
JP2023059338A (ja) * | 2021-10-15 | 2023-04-27 | フジテック株式会社 | エレベータ保守システム |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2736176B2 (ja) | リニアモータ駆動エレベータの制御装置 | |
US8132652B2 (en) | Elevator system including plurality of elevators operating in same hoistway | |
JP5276432B2 (ja) | エレベータ群およびエレベータ群の制御方法 | |
CN107531445B (zh) | 自行式电梯系统的无线通信 | |
CN108373082B (zh) | 用于灵活设计和操作电梯系统的系统和方法 | |
JP2835206B2 (ja) | 自走式エレベータの制御装置 | |
JP3135760B2 (ja) | エレベータシステム | |
Jetter et al. | A next generation vertical transportation system | |
JP2736183B2 (ja) | 自走式エレベータのドア駆動装置 | |
EP4201863A1 (en) | Elevator car frame, elevator car and elevator system | |
JPH0977418A (ja) | 自在走行エレベータ | |
JPH04354771A (ja) | 自走式エレベータシステム | |
JP3056885B2 (ja) | 自走式エレベータ | |
FI85576C (fi) | Vertikalt transportsystem i byggnader. | |
CN114906686B (zh) | 电梯系统 | |
JP3059006B2 (ja) | 縦横自走式エレベーターの運行制御方法及びその装置 | |
JPH0539173A (ja) | 自走エレベータの運行制御方法 | |
JP3090769B2 (ja) | 自走式エレベータの制御装置 | |
JPH02106570A (ja) | エレベータ | |
JPH04354773A (ja) | 自走式エレベータシステム | |
JP2004018178A (ja) | エレベーター装置 | |
JP7545841B2 (ja) | マルチカーエレベーター | |
JPH06316383A (ja) | 自走式エレベータ | |
JP2835204B2 (ja) | 自走式エレベータの制御装置 | |
JPH06239543A (ja) | 自走式エレベータの表示装置 |