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JPH04255343A - 撥水撥油コーティング膜及びその製造方法 - Google Patents

撥水撥油コーティング膜及びその製造方法

Info

Publication number
JPH04255343A
JPH04255343A JP3038133A JP3813391A JPH04255343A JP H04255343 A JPH04255343 A JP H04255343A JP 3038133 A JP3038133 A JP 3038133A JP 3813391 A JP3813391 A JP 3813391A JP H04255343 A JPH04255343 A JP H04255343A
Authority
JP
Japan
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group
coating film
groups
fluorocarbon
substrate
Prior art date
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Granted
Application number
JP3038133A
Other languages
English (en)
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JP2500150B2 (ja
Inventor
Kazufumi Ogawa
一文 小川
Sanemori Soga
眞守 曽我
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP3813391A priority Critical patent/JP2500150B2/ja
Priority to KR1019910024106A priority patent/KR970002941B1/ko
Priority to CA 2059733 priority patent/CA2059733C/en
Priority to EP98110719A priority patent/EP0867490A3/en
Priority to DE69232591T priority patent/DE69232591T2/de
Priority to EP02008972A priority patent/EP1224983A3/en
Priority to EP98110689A priority patent/EP0864622A3/en
Priority to EP94114633A priority patent/EP0629673B1/en
Priority to EP19920100938 priority patent/EP0497189B1/en
Priority to DE69218811T priority patent/DE69218811T2/de
Priority to KR92000850A priority patent/KR960008915B1/ko
Priority to US07/824,287 priority patent/US5324566A/en
Publication of JPH04255343A publication Critical patent/JPH04255343A/ja
Priority to US08/186,117 priority patent/US5437894A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2500150B2 publication Critical patent/JP2500150B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/42Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of particles only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
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    • C03C2217/43Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase
    • C03C2217/44Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the composition of the continuous phase
    • C03C2217/445Organic continuous phases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
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    • C03C2217/47Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase consisting of a specific material

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撥水撥油性を必要とす
る電化製品や自動車、産業機器等で用いる撥水撥油フロ
ロカーボン系コーティング膜の製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電化製品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡
レンズ等には、耐熱性、耐候性、耐摩耗性の超薄膜コー
ティングが要望されている。
【0003】従来より撥水撥油を目的とした広く用いら
れているコーティング膜の製造方法は、一般に、Al基
体などの表面をブラスト処理、ワイヤーブラシや化学エ
ッチング等で荒し、表面を粗面化処理し、さらにプライ
マー等を塗布した後、ポリ4フッ化エチレン等のフロロ
カーボン系微粉末をエタノール等に懸濁させた弗素エナ
メル等の塗料を塗布し乾燥後、400℃程度で1時間程
度ベーキング(焼き付け処理)をおこない、基体表面に
フロロカーボン系ポリマーを焼き付ける方法が用いられ
てきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では製造が容易である反面、ポリマーと基体は単にア
ンカー効果でのみ接着されているに過ぎないため、基体
との密着性に限界があり、また、コーティング膜表面は
400℃の高温ベーキングをおこなうため表面が平坦化
されて良好な撥水撥油面が得られなかった。従って、電
化製品や自動車、産業機器等の撥水撥油性のコーティン
グ膜を必要とする機器の製造方法としては不十分であっ
た。
【0005】本発明は前記従来技術の課題を解決するた
め、基体と密着性よく且つピンホールが無く、しかも表
面にミクロンオーダの小さな凸凹があり撥水撥油性、耐
久性が優れたフッ素を含有するコーティング膜を提供す
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
、本発明の撥水撥油コーティング膜は、基体表面にポリ
シロキサン薄膜またはシロキサン化学吸着単分子膜を介
してフロロカーボン基及びシロキサン基を含むポリマー
と、表面が親水性の微粒子を混ぜた塗膜よりなる凸凹の
薄膜が、基体表面と化学結合してなるという構成を備え
るものである。
【0007】また本発明の撥水撥油コーティング膜の製
造方法は、表面に水酸基を含む基体を用意し、クロロシ
リル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に接触させ
て前記基体表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個
含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物質を前記
基体表面に塗布する工程と、フロロカーボン基及びクロ
ロシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒子を混ぜた
非水系の溶媒を塗布する工程またはフロロカーボン基及
びアルコキシシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒
子を混ぜた溶媒を塗布する工程と、基体諸とも加熱ベー
キングを行なう工程を含むものである。
【0008】前記構成においては、表面に水酸基を含む
基体として金属またはセラミックを用いることができる
【0009】前記構成においては、表面に水酸基を含む
基体として、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気で処
理して親水性化したプラスチックを用いることができる
【0010】前記構成においては、クロロシリル基を複
数個含む物質として、SiCl4 、SiHCl3 、
SiH2 Cl2 、またはCl−(SiCl2 O)
n −SiCl3 (ただし、nは整数)を用いること
が好ましい。
【0011】前記構成においては、フロロカーボン基及
びクロロシラン基を含む物質として、CF3 −(CF
2 )n −R−SiXp Cl3−p (nは0また
は整数、Rはアルキル基、エチレン基、アセチレン基、
またはシリコン、酸素原子を含む置換基、XはHまたは
アルキル基等の置換基、pは0または1または2)を用
いることが好ましい。
【0012】また前記構成においては、フロロカーボン
基及びアルコキシシラン基を含む物質として、CF3 
−(CF2 )n −R−SiYq (OA)3−q 
(nは0または整数、Rはアルキル基、エチレン基、ア
セチレン基、またはシリコン、酸素原子を含む置換基、
YはHまたはアルキル基などの置換基、OAはアルコキ
シ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、qは0また
は1または2)を用いることが好ましい。
【0013】また前記構成においては、フロロカーボン
基及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒
中に、前記物質の架橋剤としてSiXs Cl4−s 
(XはHまたはアルキル基を代表とする置換基、sは0
または1または2)を添加して用いることが好ましい。
【0014】また前記構成においては、フロロカーボン
基及びアルコキシシラン基を含む物質を混ぜた溶媒中に
架橋剤としてSiYt (OA)4−t (Yはアルキ
ル基などの置換基、OAはアルコキシ基、(ただし、A
はHまたはアルキル基)tは0または1または2)を用
いることが好ましい。
【0015】また前記構成においては、表面が親水性の
微粒子として金属またはセラミックを用いることが好ま
しい。
【0016】また前記構成においては、基体表面の水酸
基とクロロシリル基をさせて前記物質を前記基体表面に
析出させる工程と、フロロカーボン基及びクロロシラン
基を含む物質と表面が親水性の微粒子とを混ぜた非水系
の溶媒を塗布する工程またはフロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒子とを
混ぜた溶媒を塗布する工程との間に、非水系有機溶媒を
用い前記基体上に残った余分なクロロシリル基を複数個
含む物質を洗浄除去し、前記基体上にクロロシリル基を
複数個含む物質よりなる化学吸着単分子膜を形成する工
程を採用することが好ましい。
【0017】
【作用】前記本発明によれば、基体表面にポリシロキサ
ン薄膜またはシロキサン化学吸着単分子膜を介してフロ
ロカーボン基及びクロロシラン基を含む物質が重合して
なるポリマーと、表面が親水性の微粒子を混ぜた塗膜ま
たはフロロカーボン基及びシロキサン基(Si−O−基
)を含むポリマーと表面が親水性の微粒子を混ぜた塗膜
よりなる凸凹の薄膜が、基体表面と化学結合してなるの
で、基体と密着性よく、ピンホールも無く、しかも表面
にミクロンオーダの小さな凸凹があり撥水撥油性、耐久
性が優れたフッ素を含有するコーティング膜とすること
ができる。
【0018】また前記本発明方法によれば、表面に水酸
基を含む基体を用い、クロロシリル基を複数個含む物質
を混ぜた非水系溶媒を塗布し、前記基体表面の水酸基と
前記クロロシリル基を複数個含む物質のクロロシリル基
を反応させることにより、基体表面にSiOH結合を多
数持つ薄膜を基体上に作成できる。その後さらに、フロ
ロカーボン基及びクロロシラン基を含む物質と表面が親
水性の微粒子を混ぜた非水系の溶媒、あるいはフロロカ
ーボン基及びアルコキシシラン基を含む物質と表面が親
水性の微粒子を混ぜた溶媒を塗布し、基体諸とも水分を
含む雰囲気中で加熱ベーキング(加熱処理またはキュア
リング)を行なうことで前記クロロシラン基やアルコキ
シシラン基相互あるいは前記クロロシラン基やアルコキ
シシラン基と前工程で基体表面に形成されたSiOH結
合を多数持つ薄膜のSiOH基とが脱塩酸あるいは脱ア
ルコール反応を生じ、フロロカーボン基を有するポリマ
ーよりなるフロロカーボン系コーティング膜が、基体表
面に形成されたSiOH結合を多数持つ薄膜にSiO結
合を介して化学結合さる。ここで作成されたフロロカー
ボン系コーティング膜は前記表面が親水性の微粒子を取
り込んだ形で作成できる。
【0019】一方、クロロシリル基を複数個含む物質を
混ぜた非水系溶媒を塗布する工程に置いて、クロロシリ
ル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒を塗布し、前
記基体表面の水酸基と前記クロロシリル基を複数個含む
物質のクロロシリル基を反応させた後、さらに非水系有
機溶媒を用い前記基体上に残った未反応の余分なクロロ
シリル基を複数個含む物質を洗浄除去し、さらに水洗す
ると、前記基体上にシラノール基(−SiOH)を複数
個含むポリシロキサン系化学吸着単分子膜を形成できる
【0020】この方法では、基体表面に形成されたSi
OH結合は必ずシロキサン結合を介して基体とつながっ
ており、このSiOH結合を有する単分子膜上にフロロ
カーボン基及びクロロシラン基を含む物質と表面が親水
性の微粒子を混ぜた非水系の溶媒、あるいはフロロカー
ボン基及びアルコキシシラン基を含む物質と表面が親水
性の微粒子を混ぜた溶媒を塗布し、基体諸とも水分を含
む雰囲気中で加熱ベーキングを行なうと前記クロロシラ
ン基やアルコキシシラン基相互あるいは前記クロロシラ
ン基やアルコキシシラン基と前工程で基体表面に形成さ
れたSiOH結合を多数持つポリシロキサン系単分子膜
のOH基とが脱塩酸あるいは脱アルコール反応を生じ、
フロロカーボン基を有するポリマーがSiO結合を介し
て基体と化学結合される。
【0021】従って、極めて密着性が優れ、かつ前記表
面が親水性の微粒子を取り込んだ形のフロロカーボン系
コーティング膜を作成できる。なお、このとき、フロロ
カーボン系コーティング膜の厚みを前記表面が親水性の
微粒子の直径より薄くしておけば、当然前記表面が親水
性の微粒子により表面が凸凹となり、しかもこのとき表
面が親水性の微粒子の表面も基板表面と同様にフロロカ
ーボン系のコーティング膜でおおわれるので、きわめて
撥水撥油性の優れた表面に任意の凸凹のあるフロロカー
ボン系コーティング膜が作成できる。
【0022】なお、このとき表面の凸凹の荒さは、添加
する微粒子の直径と添加量で制御できる。また、表面に
水酸基を含む基体としては、自然酸化膜で覆われた金属
またはセラミックを用いることができるが、プラスチッ
クのような酸化膜を持たない物質であれば、予め表面を
酸素を含むプラズマ雰囲気で処理して親水性化しておけ
ばよい。
【0023】また、表面が水酸基を含む微粒子としては
、自然酸化膜で覆われた金属またはセラミック、ガラス
等を用いることができるが、プラスチックのような酸化
膜を持たない物質であれば、予め表面を酸素を含むプラ
ズマ雰囲気で処理して親水性化しておけばよい。
【0024】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。
【0025】本発明で用いるクロロシリル基を複数個含
む物質としては、SiCl4 、またはSiHCl3 
、SiH2 Cl2 、Cl−(SiCl2 O)n 
−SiCl3 (nは整数)等を用いることが可能であ
り、フロロカーボン基及びクロロシラン基を含む物質と
しては、CF3 −(CF2 )n −R−SiXp 
Cl3−p (nは0または整数、Rはアルキル基、エ
チレン基、アセチレン基またはSiや酸素原子を含む置
換基、XはHまたはアルキル基等の置換基、pは0また
は1または2)、さらにフロロカーボン基及びアルコキ
シシラン基を含む物質としては、CF3 −(CF2 
)n −R−SiYq (OA)3−q (nは0また
は整数、Rはアルキル基、エチレン基、アセチレン基ま
たはSiや酸素原子を含む置換基、YはHまたはアルキ
ル基などの置換基、OAはアルコキシ基(ただし、Aは
Hまたはアルキル基)、qは0または1または2)を用
いることが可能である。
【0026】さらに、形成されたフロロカーボン系コー
ティング膜の硬度を調節するためには、フロロカーボン
基及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒
の場合は、前記物質の架橋剤としてSiXs Cl4−
s (XはHまたはアルキル基などの置換基、sは0ま
たは1または2)を添加して用い、フロロカーボン基及
びアルコキシシラン基を含む物質を混ぜた溶媒の場合は
、架橋剤としてSiYt (OA)4−t (Yはアル
キル基などの置換基、OAはアルコキシ基、(ただし、
AはHまたはアルキル基)tは0または1または2)を
用いることで、作成されたフロロカーボン系コーティン
グ膜内の3次元架橋密度が調整でき、表面に任意の凸凹
のあるフロロカーボン系コーティング膜の硬度を制御で
きる作用がある。
【0027】以下、図1及び図20を用いて説明する。 なお実施例中の%は、とくに示さない限り重量%を意味
する。
【0028】実施例1 図1に示すように、親水性基体1{ガラス等のセラミク
ス、AlやCu等の金属、表面を親水化したプラスチッ
ク基板(プラスチックの様な表面に酸化膜を持たない物
質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気中で
、例えば100Wで20分処理して親水性化即ち表面に
水酸基を導入しておけばよい。)}を用意し、クロロシ
リル基を複数個含む物質(例えば、SiCl4 、また
はSiHCl3 、SiH2 Cl2 、Cl−(Si
Cl2 O)n −SiCl3 (nは整数)。特に、
Cl−(SiCl2 O)n −SiCl3 を用いれ
ば、表面を親水化する効果が大きい)を混ぜた非水系溶
媒(例えばクロロホルム溶媒に1重量パーセント溶解し
たもの)を塗布する。
【0029】例えば、トリクロロシリル基を複数個含む
物質としてCl−(SiCl2 O)2 −SiCl3
 を用いれば、基板1表面には親水性のOH基が形成さ
れているので表面で脱塩酸反応が生じ下記に示す[化1
]のように分子が−SiO−結合を介して基体表面に固
定される。
【0030】
【化1】   その後、水分を含む雰囲気中で乾燥させれば、基板
と反応していないCl基は水と反応して脱塩酸反応する
ので図2に示すようなポリシロキサンよりなる塗膜2が
形成される。なお、このときできた塗膜は基板界面で−
SiO−の化学結合を介して結合されているので剥がれ
にくい。また、ここでポリシロキサンの塗膜は表面にS
iOH結合を数多く持つ。
【0031】そこでさらに、フロロカーボン基及びクロ
ロシラン基を含む物質と表面に親水性のOH基を含む微
粒子を混ぜた非水系の溶媒(例えば、CF3−(CF2
 )n −R−SiXp Cl3−p (nは0または
整数、Rはアルキル基、エチレン基、アセチレン基また
はSiや酸素原子を含む置換基、XはHまたはアルキル
基等の置換基、pは0または1または2)を数パーセン
トの濃度でノルマルヘキサデカン90%、クロロホルム
10%の溶媒に溶解したもの)を塗布し(図3)、水分
を含む雰囲気中で200℃、30分程度ベーキングを行
なう。 そうすると、ポリシロキサンの塗膜および表面が親水性
の微粒子は表面に−OH基が露出しているため、フッ素
を含むクロロシラン系界面活性剤のクロロシリル基と−
OH基が脱塩酸反応して表面に……Si(O−)3 の
結合が生成され、フッ素を含むシロキサンフロロカーボ
ン系ポリマー膜3が下層のポリシロキサンの塗膜および
微粒子と化学結合した状態で形成される(図4)。
【0032】例えば、CF3 CH2 O(CH2 )
15SiCl3 1%と、直径が0.5〜50ミクロン
(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の表面に親水性
のOH基を含むシリカ微粒子4を10%程度の濃度で溶
かした80%のn−ヘキサデカン、12%四塩化炭素、
8%クロロホルム溶液を調整し、前記表面にSiOH結
合を数多く持つポリシロキサン塗膜の形成された基板表
面に塗布し、水分を含む雰囲気中で200℃、30分程
度ベーキングを行なうと、CF3 CH2 O(CH2
 )15Si(O−)3 の結合が生成され、0.5〜
50ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の
凸凹を持つ1〜5ミクロン(μm)厚さのフロロカーボ
ン系コーティング膜が製造できた(図5)。なお、この
塗膜は碁番目試験を行なっても全く剥離することがなか
った。
【0033】このときまた、フロロカーボン基及びクロ
ロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒中に前記物
質の架橋剤としてSiXs Cl4−s (XはHまた
はアルキル基などの置換基、sは0または1または2)
を添加(例えば、SiCl4 を3重量パーセント)し
ておけば、CF3 CH2 O(CH2 )15Si(
O−)3 の結合が、……Si(O−)3 の結合を介
して3次元的に架橋されて、SiCl4 を添加してな
い場合に比べ約2倍の硬度のフロロカーボン系コーティ
ング膜が製造できた。
【0034】ちなみに、このようにして作成された表面
に10ミクロン程度の凹凸があるフロロカーボン系コー
ティング膜の水に対する濡れ角度はおよそ140〜15
0度であった。
【0035】一方、図6に示すように、親水性基板1(
図6)をトリクロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた
非水系溶媒、例えばクロロホルム溶媒に1重量パーセン
ト溶解した溶液に1時間程度浸漬すると、基板1表面に
は親水性のOH基が存在するので表面で脱塩酸反応が生
じ下記に示す[化2]のように分子が吸着固定される。
【0036】
【化2】   その後、非水系の溶媒例えばクロロホルムで洗浄、
さらに水で洗浄すると、基板と反応していないCl−(
SiCl2 O)2 −SiCl3 分子は除去され、
基板表面に下記に示す[化3]、[化4]等のポリシロ
キサンの化学吸着単分子膜5が得られる(図7)。
【0037】
【化3】
【0038】
【化4】   なお、このときできた単分子膜5は基板とは−Si
O−の化学結合を介して完全に結合されているので剥が
れることが無い。また、得られた単分子膜は表面にSi
OH結合を数多く持つ。
【0039】そこでさらに、フロロカーボン基及びクロ
ロシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒子を混ぜた
非水系の溶媒、例えば、CF3 (CF2 )7 (C
H2 )2 SiCl3を1%と、直径が0.5〜50
ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の表面
に親水性のOH基を含むシリカ微粒子4を10%程度の
濃度で溶かした80%n−ヘキサデカン、12%四塩化
炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、前記表面にSi
OH結合を数多く持つ単分子膜の形成された基板表面に
塗布し、水分を含む雰囲気中で200℃30分程度ベー
キングを行なう。これにより、CF3 (CF2 )7
 (CH2 )2 Si(O−)3 の結合が生成され
(図8)、0.5〜50ミクロン(さらに好ましくは1
〜10ミクロン)の凹凸のある1〜20ミクロン厚さの
微粒子を含むフロロカーボン系コーティング膜6が下層
のポリシロキサン単分子膜と化学結合した状態で形成で
きた(図9)。なお、この塗膜は碁番目試験を行なって
も全く剥離することがなかった。
【0040】このときまた、フロロカーボン基及びクロ
ロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒中に前記物
質の架橋剤としてSiCl4 を15重量パーセントし
ておいた場合、約5倍の硬度のフロロカーボン系コーテ
ィング膜が製造できた。
【0041】また、同様のコーティングを行なう際、フ
ロロカーボン系ポリマー(ポリ4フッ化エチレン)の微
粒子をさらに20%程度分散添加したフロロカーボン基
及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒を
用いて行なった場合、硬度は従来並となったが従来に比
べて極めて密着性の優れた表面に凹凸のあるフロロカー
ボン系コーティング膜が製造できた。
【0042】さらにまた、上記実施例では、フロロカー
ボン系界面活性剤として、CF3 CH2 O(CH2
 )15SiCl3 、およびCF3 (CF2 )7
 (CH2 )2 SiCl3 を用いたが、アルキル
鎖部分にエチレン基やアセチレン基を付加したり組み込
んでおけば、塗膜形成後5メガラド程度の電子線照射で
架橋できるのでさらに10倍程度の硬度の塗膜も容易に
得られる。
【0043】またフロロカーボン系界面活性剤として上
記のもの以外にも、CF3 (CH2 )2 Si(C
H3 )2 (CH2 )15SiCl3 、CF3(
CF2 )3 (CH2 )2 Si(CH3 )2 
(CH2 )9 SiCl3 、CF3 COO(CH
2 )15SiCl3 等が利用できた。
【0044】実施例2 例えば、図11に示すように、図1と同様に親水性基板
11をトリクロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた非
水系溶媒(例えばクロロホルム溶媒に1重量パーセント
溶解したもの)に浸漬して引き上げる。
【0045】たとえばトリクロロシリル基を複数個含む
物質として、Cl−(SiCl2 O)2 −SiCl
3 を用いれば、基板11表面には親水性のOH基がさ
れているので表面で脱塩酸反応が生じ下記に示す[化5
]のように分子が−SiO−結合を介して基板に固定さ
れる。
【0046】
【化5】   その後、水分を含む雰囲気中で乾燥させれば、基板
と反応していないCl基は水と反応して脱塩酸反応する
ので、図12に示すようなポリシロキサンよりなる塗膜
12が形成される。なお、このときできた塗膜は基板界
面で−SiO−の化学結合を介して結合されているので
剥がれにくい。また、形成されたポリシロキサンの塗膜
は表面にSiOH結合を数多く持つ。
【0047】そこでさらに、フロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質と表面に親水性のOH基を含
む微粒子を混ぜたアルコール溶媒(例えば、CF3 −
(CF2 )n −R−SiYq (OA)3−q (
nは0または整数、Rはアルキル基エチレン基、アセチ
レン基、またはSiや酸素原子を含む置換基、YはHま
たはアルキル基などの置換基、OAはアルコキシ基(た
だし、AはHまたはアルキル基)、qは0または1また
は2)を数パーセントの濃度でメタノールに溶解したも
の)を塗布し(図13)、200℃30分程度ベーキン
グを行なうとポリシロキサンの塗膜および表面が親水性
の微粒子は表面に−OH基が露出しているため、フッ素
を含むアルコキシシラン系界面活性剤のアルコキシ基と
−OH基が脱アルコール反応して表面に……Si(O−
)3 の結合が生成され、フッ素を含むシロキサンフロ
ロカーボン系ポリマー膜13が下層のポリシロキサンの
塗膜12及び微粒子と化学結合した状態で形成される(
図14)。
【0048】例えば、CF3 CH2 O(CH2 )
15Si(OCH3 )3 1%と、直径が0.5〜5
0ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の表
面に親水性のOH基を含むシリカ微粒子14を10%程
度の濃度で溶かしたエタノール溶液を調整し、前記表面
にSiOH結合を数多く持つポリシロキサン塗膜の形成
された基板表面に塗布し、200℃30分程度ベーキン
グを行なうと、CF3 CH2 O(CH2 )15S
i(O−)3 の結合が生成され、0.5〜50ミクロ
ン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の凸凹のある
1〜5ミクロン厚さのフロロカーボン系コーティング膜
が製造できた(図15)。なお、この塗膜は碁番目試験
を行なっても全く剥離することがなかった。
【0049】またこのとき、フロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質を混ぜた溶媒中に前記物質の
架橋剤としてSiYt (OA)4−t (Yはアルキ
ル基などの置換基、OAはアルコキシ基(ただし、Aは
Hまたはアルキル基)、tは0または1または2)を添
加(例えば、Si(OCH3 )4 を5重量パーセン
ト)しておけば、CF3 CH2 O(CH2 )15
Si(O−)3の結合が、……Si(O−)3 の結合
を介して3次元的に架橋されて、Si(OCH3 )4
 を添加してない場合に比べ、約2倍の硬度のフロロカ
ーボン系コーティング膜が製造できた。
【0050】ちなみに、このようにして作成された表面
に10ミクロン程度の凹凸があるフロロカーボン系コー
ティング膜の水に対する濡れ角度はおよそ135〜14
0度であった。
【0051】さらに、親水性基板11(図16)をトリ
クロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒(
例えばクロロホルム溶媒に1重量パーセント溶解したも
の)に1時間程度浸漬する。
【0052】例えば、トリクロロシリル基を複数個含む
物質としてCl−(SiCl2 O)2 −SiCl3
 を用いれば、基板11表面には親水性のOH基がある
ので表面で脱塩酸反応が生じ、下記に示す[化6]のよ
うに分子が吸着固定される。
【0053】
【化6】   その後、非水系の溶媒例えばクロロホルムで洗浄、
さらに水で洗浄すると、基板と反応していないCl−(
SiCl2 O)2 −SiCl3 分子は除去され、
基板表面に下記に示す[化7]、[化8]等のポリシロ
キサン単分子膜15が得られる(図17)。
【0054】
【化7】
【0055】
【化8】   なお、このときできた単分子膜15は基板とは−S
iO−の化学結合を介して完全に結合されているので剥
がれることが全く無い。また、得られた単分子膜は表面
にSiOH結合を数多く持つ。
【0056】そこでさらに、フロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒子を混
ぜた溶媒、例えばCF3 (CF2)7 (CH2 )
2 Si(OC2 H5 )3 を1%と、直径が0.
5〜50ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン
)の表面に親水性のOH基を含むシリカ微粒子14を1
0%程度の濃度で溶かしたメタノール溶液を調整し、前
記表面にSiOH結合を数多く持つ単分子膜の形成され
た基板表面に塗布し(図18)、200℃、30分程度
ベーキングを行なうと、CF3 CH2 O(CH2 
)15Si(O−)3 の結合が生成され、0.5〜5
0ミクロン(さらに好ましくは1〜10ミクロン)の凸
凹のある1〜10ミクロン厚さのフロロカーボン系コー
ティング膜16が形成できた(図19〜20)。なお、
この塗膜16は下層のポリシロキサン単分子膜と化学結
合した状態で形成されるので、碁番目試験を行なっても
全く剥離することがなかった。  このときまた、フロ
ロカーボン基及びアルコキシシラン基を含む物質を混ぜ
た溶媒中に前記物質の架橋剤としてSi(OC3 H7
 )4 を10重量パーセント添加しておいた場合、約
4倍の硬度のフロロカーボン系コーティング膜が製造で
きた。
【0057】また、同様のコーティング大を行なう際、
フロロカーボン系ポリマー(ポリ4フッ化エチレン)の
微粒子をさらに20%分散添加したフロロカーボン基及
びアルコキシシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒
を用いて行なった場合中、硬度は従来並となったが従来
に比べて極めて密着性の優れたフロロカーボン系コーテ
ィング膜が製造できた。
【0058】さらにまた、上記実施例では、試薬として
CF3 CH2 O(CH2 )15Si(OCH3 
)3 、CF3 (CF2 )7 (CH2 )2 S
i(OC2 H5 )3 を用いたが、アルキル鎖部分
にエチレン基やアセチレン基を付加したり組み込んでお
けば、塗膜形成後5メガラド程度の電子線照射で架橋で
きるのでさらに10倍程度の硬度の塗膜も容易に得られ
た。
【0059】また、フロロカーボン系界面活性剤として
上記のもの以外にもCF3 (CH2 )2 Si(C
H3 )2 (CH2 )15Si(OCH3 )3、
CF3 (CF2 )3 (CH2 )2 Si(CH
3 )2 (CH2 )9 Si(OCH3 )3 、
CF3 COO(CH2 )15Si(OC2 H5 
)3 等が利用できる。
【0060】以上の実施例によれば、基体表面をクロロ
シリル基を有する化合物で処理し、ポリシロキサン膜を
形成する。その上にフロロカーボン基及びシロキサン基
を含む化合物として、例えばトリクロロシラン化合物ま
たはトリアルコキシシラン化合物のような界面活性剤を
用いて、表面の−OH基と反応させることにより、基体
表面と化学結合した薄膜を形成する。このとき密着性を
高めるため親水性の微粒子を存在させる。このようにす
ると基体と密着性よく、撥水撥油性、耐久性などに優れ
たフッ素を含有するコーティング膜が得られる。
【0061】
【発明の効果】以上説明した通り、本願の発明の方法を
用いれば親水性基板表面に撥水撥油性膜の優れた1〜1
0ミクロンの凸凹のあるフロロカーボン系コーティング
膜を基板と化学結合した状態で高密度にピンホール無く
、かつ均一な厚みで、非常に薄く形成できる。従って、
耐久性の極めて高い高性能フロロカーボン系コーティン
グ膜を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の処理工程前の基板の分子
レベルの拡大概念図。
【図2】本発明の第1実施例の処理工程中の分子レベル
の拡大概念図。
【図3】本発明の第1実施例の処理工程中の分子レベル
の拡大概念図。
【図4】本発明の第1実施例の処理工程後の分子レベル
の拡大概念図。
【図5】本発明の第1実施例によって得られた撥水・撥
油膜の拡大概念図。
【図6】本発明の第1実施例を示す処理工程前の基板の
分子レベルの拡大概念図。
【図7】本発明の第1実施例の処理工程中の分子レベル
の拡大概念図。
【図8】本発明の第1実施例の処理工程中の分子レベル
の拡大概念図。
【図9】本発明の第1実施例の処理工程後の分子レベル
の拡大概念図。
【図10】本発明の第1実施例によって得られた撥水撥
油膜の拡大概念図。
【図11】本発明の第2実施例の処理工程前の基板の分
子レベルの拡大概念図。
【図12】本発明の第2実施例の処理工程中の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図13】本発明の第2実施例の処理工程中の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図14】本発明の第2実施例の処理工程後の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図15】本発明の第2実施例によって得られた撥水撥
油膜の拡大概念図。
【図16】本発明の第2実施例を示す処理工程前の基板
の分子レベルの拡大概念図。
【図17】本発明の第2実施例の処理工程中の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図18】本発明の第2実施例の処理工程中の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図19】本発明の第2実施例の処理工程後の分子レベ
ルの拡大概念図。
【図20】本発明の第2実施例によって得られた撥水撥
油膜の拡大概念図。
【符号の説明】
1、11……親水性基板、  2、12……ポリシロキ
サン塗膜、  3、6、13、16……フロロカーボン
系コーティング膜、  4、14……表面が親水性の微
粒子  5、15……ポリシロキサン単分子膜。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  基体表面にポリシロキサン薄膜または
    シロキサン化学吸着単分子膜を形成し、その上にフロロ
    カーボン基及びシロキサン基を含むポリマーと、表面が
    親水性の微粒子を混ぜた塗膜よりなる凸凹の薄膜が、シ
    ロキサン結合によって化学結合してなる撥水撥油コーテ
    ィング膜。
  2. 【請求項2】  表面に水酸基を含む基体を用意し、ク
    ロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に接
    触させて前記基体表面の水酸基と前記クロロシリル基を
    複数個含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物質
    を前記基体表面に塗布する工程と、フロロカーボン基及
    びクロロシラン基を含む物質と表面が親水性の微粒子を
    混ぜた非水系の溶媒を塗布する工程またはフロロカーボ
    ン基及びアルコキシシラン基を含む物質と表面が親水性
    の微粒子を混ぜた溶媒を塗布する工程と、基体諸とも加
    熱ベーキングを行なう工程を含む撥水撥油コーティング
    膜の製造方法。
  3. 【請求項3】  表面に水酸基を含む基体として金属ま
    たはセラミックを用いる請求項2記載の撥水撥油コーテ
    ィング膜の製造方法。
  4. 【請求項4】  表面に水酸基を含む基体として、予め
    表面を酸素を含むプラズマ雰囲気で処理して親水性化し
    たプラスチックを用いる請求項2記載の撥水撥油コーテ
    ィング膜の製造方法。
  5. 【請求項5】  クロロシリル基を複数個含む物質とし
    て、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2
     、またはCl−(SiCl2 O)n −SiCl3
     (nは整数)を用いる請求項2記載の撥水撥油コーテ
    ィング膜の製造方法。
  6. 【請求項6】  フロロカーボン基及びクロロシラン基
    を含む物質として、CF3 −(CF2 )n −R−
    SiXp Cl3−p (nは0または整数、Rはアル
    キル基、エチレン基、アセチレン基、またはシリコン、
    酸素原子を含む置換基、XはHまたはアルキル基、シク
    ロアルキル基、アリル基、およびこれらの誘導体から選
    ばれる置換基、pは0または1または2)を用いる請求
    項2記載の撥水撥油コーティング膜の製造方法。
  7. 【請求項7】  フロロカーボン基及びアルコキシシラ
    ン基を含む物質として、CF3 −(CF2 )n −
    R−SiYq (OA)3−q (nは0または整数、
    Rはアルキル基、エチレン基、アセチレン基、またはシ
    リコン、酸素原子を含む置換基、YはHまたはアルキル
    基、シクロアルキル基、アリル基、およびこれらの誘導
    体から選ばれる置換基、OAはアルコキシ基(ただし、
    AはHまたはアルキル基)、qは0または1または2)
    を用いる請求項2記載の撥水撥油コーティング膜の製造
    方法。
  8. 【請求項8】  フロロカーボン基及びクロロシラン基
    を含む物質を混ぜた非水系の溶媒中に、前記物質の架橋
    剤としてSiXs Cl4−s (XはHまたはアルキ
    ル基などの置換基、sは0または1または2)を添加し
    て用いる請求項2記載の撥水撥油コーティング膜の製造
    方法。
  9. 【請求項9】  フロロカーボン基及びアルコキシシラ
    ン基を含む物質を混ぜた溶媒中に架橋剤としてSiYt
     (OA)4−t (Yはアルキル基などの置換基、O
    Aはアルコキシ基、(ただし、AはHまたはアルキル基
    )tは0または1または2)を用いる請求項2記載の撥
    水撥油コーティング膜の製造方法。
  10. 【請求項10】  表面が親水性の微粒子として金属ま
    たはセラミックを用いる請求項2記載の撥水撥油コーテ
    ィング膜の製造方法。
  11. 【請求項11】  表面に水酸基を含む基体を用意し、
    クロロシリル基を複数個含む物質を混ぜた非水系溶媒に
    接触させて前記基体表面の水酸基と前記クロロシリル基
    を複数個含む物質のクロロシリル基を反応させて前記物
    質を前記基体表面に析出させる工程と、非水系有機溶媒
    を用い前記基体上に残った余分なクロロシリル基を複数
    個含む物質を洗浄除去し、前記基体上にクロロシリル基
    を複数個含む物質よりなる化学吸着単分子膜を形成する
    工程と、フロロカーボン基及びクロロシラン基を含む物
    質と表面が親水性の微粒子とを混ぜた非水系の溶媒を塗
    布する工程またはフロロカーボン基及びアルコキシシラ
    ン基を含む物質と表面が親水性の微粒子とを混ぜた溶媒
    を塗布する工程と、基体諸とも加熱ベーキングを行なう
    工程を含む撥水撥油フロロカーボン系コーティング膜の
    製造方法。
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