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JP2001214156A - 撥水撥油性被膜を有する物品及びその製造方法 - Google Patents

撥水撥油性被膜を有する物品及びその製造方法

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Publication number
JP2001214156A
JP2001214156A JP2000344205A JP2000344205A JP2001214156A JP 2001214156 A JP2001214156 A JP 2001214156A JP 2000344205 A JP2000344205 A JP 2000344205A JP 2000344205 A JP2000344205 A JP 2000344205A JP 2001214156 A JP2001214156 A JP 2001214156A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
group
water
coating
article
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000344205A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazufumi Ogawa
小川  一文
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from JP3024024A external-priority patent/JPH04239633A/ja
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2000344205A priority Critical patent/JP2001214156A/ja
Publication of JP2001214156A publication Critical patent/JP2001214156A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/42Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of particles only
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
    • C03C2217/40Coatings comprising at least one inhomogeneous layer
    • C03C2217/43Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase
    • C03C2217/44Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the composition of the continuous phase
    • C03C2217/445Organic continuous phases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C2217/00Coatings on glass
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    • C03C2217/43Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase
    • C03C2217/46Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase
    • C03C2217/47Coatings comprising at least one inhomogeneous layer consisting of a dispersed phase in a continuous phase characterized by the dispersed phase consisting of a specific material

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  • Materials Engineering (AREA)
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  • Physics & Mathematics (AREA)
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】基体1と密着性よく且つピンホール無く、しか
も表面の撥水撥油性が優れたフッ素系コーティング膜4
を用いた物品と製法を提供する。 【解決手段】基体1の表面にペルフルオロアルキル ア
ルコキシシランと完全に加水分解可能なシラン3との混
合物と接触させて反応させる。基体1はガラス、セラミ
ック、金属、プラスチック、および無機被膜で被覆され
た基体から成る群から選択される基体に非濡れ性表面4
を形成する。前記完全に加水分解可能なシランは、Si
(OA)4(AはHまたはアルキル基)で表わされる。
ペルフルオロアルキル アルコキシシランはCF3
(CF2n−R−SiYq(OA)3- q(nは0または整
数、Rはアルキレン基等、OAはアルコキシ基(ただ
し、AはHまたはアルキル基)が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、撥水撥油性被膜
(非濡れ性表面層ともいう)およびその製造方法に関す
るものである。さらに詳しくは、基体表面を非濡れ性表
面に改質する際、基体表面にペルフルオロアルキル ア
ルコキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混合
物と接触させ脱アルコール反応させて基体表面に撥水撥
油性被膜を形成する発明に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、建物や電化製品、乗り物、産
業機器、鏡、眼鏡レンズ等には、耐熱性、耐候性、耐摩
耗性で且つ防汚機能を有する超薄膜コーティングが要求
されている。
【0003】このような撥水撥油防汚を目的としたコー
ティング膜の製造方法として、現在、フロロカーボン系
ポリマーを焼き付ける方法が知られている。
【0004】この方法では、基体の表面をサンドブラ
シ、ワイヤブラシや化学エッチング等で荒し、さらにプ
ライマー等を塗布した後、さらにポリ4フッ化エチレン
等のフロロカーボン系微粉末をエタノール等に懸濁させ
た塗料を塗布し、乾燥後400℃程度で1時間程度ベー
キング(焼き付け処理)をおこない、基体表面にフロロ
カーボン系ポリマーを焼き付ける方法が一般的であっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法では製造が容易である反面、ポリマーと基体は単にア
ンカー効果でのみ接着されているに過ぎないため、基体
との密着性に限界があり、耐久性に劣っていた。また、
コーティング膜表面は400℃の高温ベーキングをおこ
なうため表面が平坦化されて良好な撥水撥油面が得られ
なかった。従って、電化製品や自動車、産業機器等の撥
水撥油性のコーティング膜を必要とする機器の製造方法
としては不十分であった。
【0006】以上述べてきた従来法の欠点に鑑み、本発
明の目的は、基体と密着性よく且つピンホール無く、し
かも表面の撥水撥油性が優れたフッ素系コーティング膜
の作成方法を提供し、建物や電化製品、乗り物、産業機
器等の撥水撥油性に優れた耐熱性、耐候性、耐摩耗性コ
ーティングを必要とする機器の性能を向上させることに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の撥水撥油性被膜を有する物品は、基体の表
面の少なくとも一部分が、ペルフルオロアルキル アル
コキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混合物
を含む組成物で処理されており、前記基体は、ガラス、
セラミック、金属、プラスチック基体、および無機被膜
で被覆された基体から選ばれる少なくとも一つであり、
前記完全に加水分解可能なシランは、Si(OA)
4(AはHまたはアルキル基)で表わされることを特徴
とする。
【0008】次に、本発明の撥水撥油性被膜を製造する
方法は、基体の表面を、ペルフルオロアルキル アルコ
キシシランと完全に加水分解可能なシランとの混合物と
接触させることからなり、しかも、前記基体がガラス、
セラミック、金属、プラスチック、および無機被膜で被
覆されたそれらの基体から成る群から選択される基体に
非濡れ性表面を形成する方法であって、前記完全に加水
分解可能なシランは、Si(OA)4(AはHまたはア
ルキル基)で表わされることを特徴とする。
【0009】前記物品または方法においては、ペルフル
オロアルキル アルコキシシランが、一般式CF3
(CF2n−R−SiYq(OA)3-q(nは0または整
数、Rはアルキレン基、エチレン基、アセチレン基、ま
たはSi、酸素原子を含む置換基、XはHまたはアルキ
ル基、シクロアルキル基、アリル基またはこれらの誘導
体から選ばれる置換基、OAはアルコキシ基(ただし、
AはHまたはアルキル基)、qは0,1または2)で示
される化合物であると防汚性を向上する上で好ましい。
【0010】ここでペルフルオロアルキル アルコキシ
シランは、下記の化合物から選ばれる少なくとも一つで
あることが好ましい。
【0011】(1) CF3CH2O(CH215Si(OC
33 (2) CF3(CF27(CH22Si(OC253 (3) CF3(CH22Si(CH32(CH215Si
(OCH33 (4) F(CF28(CH22Si(CH32(CH29
Si(OCH33 (5) CF3COO(CH215Si(OC253 さらに、無機被膜としてガラス状シリカ膜を用いておく
と耐久性を上げるのに好都合である。
【0012】また、ガラス状シリカ膜が、ガラス基材表
面にシリケートグラスを塗布し、さらに加熱処理または
プラズマアッシング処理することにより形成されている
と好ましい。
【0013】さらにまた、基体の最表面が、サブミクロ
ン乃至ミクロンオーダの凸凹であると撥水撥油性向上に
とって好ましい。
【0014】また、基体表面とペルフルオロアルキル
アルコキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混
合物とが、脱アルコール反応により処理されていると耐
久性が向上して好ましい。
【0015】また、無機被膜としてガラス状シリカ膜を
用いると耐久性向上ができて好ましい。
【0016】本発明において、「ペルフルオロアルキル
アルコキシシラン」は、「パーフルオロアルキル ア
ルコキシシラン」ともいう。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態は、フロロカー
ボン基及びアルコキシシリル基を含む物質を混ぜた溶媒
を塗布する工程、またはフロロカーボン基及びアルコキ
シシリル基を含む物質を混ぜた溶媒中に、さらに前記物
質の架橋剤として完全に加水分解可能なSiYt(O
A)4-t(Yはアルキル基などの置換基、OAはアルコ
キシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)tは0また
は1または2)を添加した工程と、加熱処理を行う工程
を含む。
【0018】前記方法においては、あらかじめ基体の表
面に凸凹を作成する工程と、クロロシリル基を複数個含
む物質を混ぜた非水系溶媒に接触させて前記基体表面の
水酸基と前記クロロシリル基を複数個含む物質のクロロ
シリル基とを反応させて前記物質を前記基体表面に析出
させる工程と、非水系有機溶媒を用い前記基体上に残っ
た余分なクロロシリル基を物質を洗浄除去した後、水と
反応させて、前記基体上にシラノール基を複数個含む物
質より成るシロキサン結合を主成分としたシリカ単分子
膜(この膜をシリカ下地層ともいう)を形成しておいて
もよい。
【0019】前記方法においては、基体表面にシリカ下
地層を形成する工程において、微粒子及びシリケートグ
ラスを混合し基体表面に塗布した後、基体諸とも加熱ベ
ーキングを行なう方法、電解エッチング法、化学エッチ
ング法、サンドブラスト法、スパッタリング法、または
ラビング法から選ばれる少なくとも一種の方法を用い
る。
【0020】また前記方法においては、フロロカーボン
基及びアルコキシシリル基を含む物質として、CF3
(CF2n−R−SiYq(OA)3-q(ペルフルオロア
ルキル アルキルシラン系のペルフルオロアルキル ア
ルキル アルコキシシラン;nは0または整数、Rはア
ルキレン基、エチレン基、アセチレン基、またはSi、
酸素原子を含む置換基、XはHまたはアルキル基、シク
ロアルキル基、アリル基またはこれらの誘導体から選ば
れる置換基、OAはアルコキシ基(ただし、AはHまた
はアルキル基)、qは0,1または2)を用いる。
【0021】前記本発明の実施形態によれば、シリカ下
地層が形成された基体の表面に、少なくともシロキサン
結合を介してフッ素を含む化学吸着単分子膜が形成され
ているので、基体と密着性よく且つピンホール無く、し
かも撥水撥油性(非濡れ性)、耐熱性、耐候性、耐摩耗
性等が優れたフッ素系コーティング膜ができる。
【0022】また、本発明においては、予めフロロカー
ボン系コーティング膜形成用基体表面に、ガラス微粒子
及びシリケートグラスを混合塗布後ベーキングして表面
がサブミクロン乃至ミクロンオーダで凸凹のガラス状シ
リカ下地層を作成したり、基体そのものをエッチングや
サンドブラスト処理して粗面加工する工程を含めること
により、後工程で作成されたフロロカーボン系コーティ
ング膜の表面に微細な凸凹を形成できる作用がある。従
って、表面に任意の凸凹のあるきわめて撥水撥油性の優
れたフロロカーボン系コーティング膜(以下、フロロカ
ーボン系ポリマー膜ともいう。)を形成できる。
【0023】なお、このときフロロカーボン基を有する
ポリマーは−O−を介して基体と化学結合されているた
め、極めて密着性が優れている。
【0024】また微粒子を塗布する方法においては、表
面の凸凹の荒さは、シリケートグラスに添加する微粒子
の直径と添加量で制御できる。
【0025】さらにまた、表面に凸凹を作成する工程の
後、クロロシリル基を複数個含む物質を混合した非水系
溶媒に接触させて前記基体表面の水酸基と前記クロロシ
リル基を複数個含む物質のクロロシリル基とを反応させ
て前記物質を前記基体表面に析出させる工程と、非水系
有機溶媒を用い前記基体上に残った余分なクロロシリル
基を複数個含む物質を洗浄除去した後水と反応させる工
程を挿入し、前記基体上にシラノール基を複数個含む純
粋なシリカ単分子膜を形成する工程と、CF3−(C
2n−R−SiYq(OA)3-q(ここで、n、R、
p、qは、前記と同じである。)界面活性剤を基体表面
に化学吸着し単分子吸着膜を累積する工程を行なえば、
より分子吸着密度の大きなフッ化炭素系(フロロカーボ
ン系)化学吸着単分子膜を作製できる作用がある。
【0026】さらに、形成されたフロロカーボン系ポリ
マー膜の硬度を調節するためには、フロロカーボン基及
びアルコキシシリル基を含む物質を混ぜた溶媒の場合
は、架橋剤としてSiYt(OA)4-t(Yはアルキル基
などの置換基、OAはアルコキシ基、(ただし、AはH
またはアルキル基)tは0または1または2)を用いる
ことで、作成されたフロロカーボン系ポリマー膜内の3
次元架橋密度が調整でき、表面に形成された非濡れ性フ
ロロカーボン系ポリマー膜の硬度を制御できる作用があ
る。
【0027】
【実施例】本発明が適用できる基体としては、ガラス、
セラミック、金属、プラスチック等様々なものがある
が、ガラス基体に適用するのが最も好ましい。以下一例
を挙げて説明する。なお、以下の実施例においては、単
に%としているのは、重量%を意味する。
【0028】
【実施例1】図1に示したように基体上に表面が凸凹な
ガラス状のシリカ下地層を形成した後、フロロカーボン
基及びアルコキシシリル基を含む物質を混合したアルコ
ール溶媒(例えば、CF3−(CF2n−R−SiY
q(OA)3-q(nは0または整数、Rはアルキレン基、
エチレン基、アセチレン基、Siまたは酸素原子を含む
置換基、YはHまたはアルキル基などの置換基、OAは
アルコキシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、q
は0または1または2)を数パーセントの濃度でメタノ
ールに溶解したもの)を塗布し、200℃、30分程度
ベーキングを行うとガラス状のシリカ下地層3は表面に
−OH基が露出しているため、フッ素を含むアルコキシ
シラン系界面活性剤のアルコキシ基と−OH基が脱アル
コール反応して表面に−Si(O−)3の結合が生成さ
れ、凸凹なガラス状のシリカ下地層表面にフッ素を含む
シロキサンフロロカーボン系ポリマー膜が形成された。
【0029】例えば、CF3CH2O(CH215Si
(OCH33を用い、1%程度の濃度で溶かしたエタノ
ール溶液を調整し、前記表面にSiOH結合を数多く持
つポリシロキサン塗膜(この膜も、シリカ下地膜であ
る)の形成された基体表面に塗布し、200℃、30分
程度ベーキングを行うと、CF3CH2O(CH215
i(O−)3の結合が生成され、10ミクロン程度の凸
凹のある1〜5ミクロン厚さのフロロカーボン系ポリマ
ー膜4が製造できた(図2)。なお、この塗膜は碁番目
試験を行っても殆ど剥離することがなかった。
【0030】また、このときフロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質を混合した溶媒中に前記物質
の架橋剤としてSiYt(OA)4-t(Yはアルキル基な
どの置換基、OAはアルコキシ基、(ただし、AはHま
たはアルキル基)tは0または1または2;特にtが0
の場合は、完全に加水分解可能なシランである。)を添
加(例えば、Si(OCH34を5重量パーセント)し
ておくと、CF3CH2O(CH215Si(O−)3の結
合が、−Si(O−)3の結合を介して3次元的に架橋
されて、Si(OCH34を添加してない場合に比べ約
2〜2.5倍の硬度のフロロカーボン系ポリマー膜が製
造できた。
【0031】ちなみに、このようにして作成された表面
に10ミクロン程度の凹凸があるフロロカーボン系ポリ
マー膜に水滴5を滴下した場合、水滴は突起部でのみフ
ロロカーボン系ポリマー膜と接触するので、図3に示し
た如く極めて撥水性が高く、水に対する濡れ角度は約1
35〜140度であった。
【0032】このときまた、フロロカーボン基及びアル
コキシシラン基を含む物質を混合した溶媒中に前記物質
の架橋剤としてSi(OC374を10重量パーセン
ト添加しておいた場合、約4倍の硬度のフロロカーボン
系ポリマー膜が製造できた。また、同様のコーティング
をフロロカーボン系ポリマー(ポリ4フッ化エチレン)
の微粒子をさらに20%分散添加したフロロカーボン基
及びアルコキシシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶
媒を用いて行った場合、硬度は従来並となったが従来に
比べて極めて密着性が優れた撥水撥油性の高いフロロカ
ーボン系ポリマー膜が製造できた。
【0033】さらにまた、上記実施例では試薬としてC
3CH2O(CH215Si(OCH33、CF3−(C
2n−R−SiYq(OA)3-qを用いたが、アルキル
鎖部分にエチレン基やアセチレン基を付加したり組み込
んでおけば、塗膜形成後5メガラド程度の電子線照射で
架橋できるのでさらに10倍程度の硬度の塗膜も容易に
得られる。
【0034】またフロロカーボン系界面活性剤として上
記のもの以外にも、CF3(CF2 7(CH22Si
(OC253、CF3(CH22Si(CH32(CH
215Si(OCH33、F(CF28(CH22Si
(CH32(CH29Si(OCH33、CF3COO
(CH215Si(OC253等が利用できる。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の方法を用い
れば、AlやCu、ステンレスの様な金属や金属酸化物
のセラミクスあるいはガラスやプラスチック基体にも、
撥水撥油性膜の優れたフロロカーボン系単分子膜を基体
と化学結合した状態で高密度にピンホール無く形成でき
る。従って、耐久性が極めて高く撥水撥油性の優れた高
性能フロロカーボン系被膜を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の撥水撥油性被膜の製造工程
を説明するための工程断面概念図である。
【図2】本発明の実施例1の撥水撥油性被膜の製造工程
を説明するための工程断面概念図である。
【図3】本発明の実施例1の撥水撥油性被膜上に水滴を
滴下した場合の断面概念図である。
【符号の説明】
1 ガラス基体 2 微粒子 3 シリケートガラス膜 4 ポリマー膜状撥水撥油膜 5 水滴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/04 CEZ C08J 7/04 CEZZ C08L 83/06 C08L 83/06 83/08 83/08

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体の表面の少なくとも一部分が、ペルフ
    ルオロアルキル アルコキシシランと完全に加水分解可
    能なシランとの混合物を含む組成物で処理されており、 前記基体は、ガラス、セラミック、金属、プラスチック
    基体、および無機被膜で被覆された基体から選ばれる少
    なくとも一つであり、 前記完全に加水分解可能なシランは、Si(OA)
    4(AはHまたはアルキル基)で表わされることを特徴
    とする撥水撥油性被膜を有する物品。
  2. 【請求項2】 ペルフルオロアルキル アルコキシシラ
    ンが、一般式CF3−(CF2n−R−SiYq(OA)
    3-q(nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレン
    基、アセチレン基、またはSi、酸素原子を含む置換
    基、XはHまたはアルキル基、シクロアルキル基、アリ
    ル基またはこれらの誘導体から選ばれる置換基、OAは
    アルコキシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、q
    は0,1または2)で示される化合物である請求項1に
    記載の撥水撥油性被膜を有する物品。
  3. 【請求項3】 ペルフルオロアルキル アルコキシシラ
    ンが、下記の化合物から選ばれる少なくとも一つである
    請求項1に記載の撥水撥油性被膜を有する物品。 (1) CF3CH2O(CH215Si(OCH33 (2) CF3(CF27(CH22Si(OC253 (3) CF3(CH22Si(CH32(CH215Si
    (OCH33 (4) F(CF28(CH22Si(CH32(CH29
    Si(OCH33 (5) CF3COO(CH215Si(OC253
  4. 【請求項4】 無機被膜がガラス状シリカ膜である請求
    項1〜3記載のいずれかに記載の撥水撥油性被膜を有す
    る物品。
  5. 【請求項5】 ガラス状シリカ膜が、ガラス基材表面に
    シリケートグラスを塗布し、さらに加熱処理またはプラ
    ズマアッシング処理することにより形成されている請求
    項1〜4のいずれかに記載の撥水撥油性被膜を有する物
    品。
  6. 【請求項6】 基体の最表面が、サブミクロン乃至ミク
    ロンオーダの凸凹である請求項1〜5に記載の撥水撥油
    性被膜を有する物品。
  7. 【請求項7】 基体表面がペルフルオロアルキル アル
    コキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混合物
    を用いて、脱アルコール反応により処理されている請求
    項1〜6のいずれかに記載の撥水撥油性被膜を有する物
    品。
  8. 【請求項8】 基体の表面を、ペルフルオロアルキル
    アルコキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混
    合物と接触させることからなり、しかも、前記基体がガ
    ラス、セラミック、金属、プラスチック、および無機被
    膜で被覆されたそれらの基体から成る群から選択される
    基体に非濡れ性表面を形成する方法であって、 前記完全に加水分解可能なシランは、Si(OA)
    4(AはHまたはアルキル基)で表わされることを特徴
    とする撥水撥油性被膜を有する物品の製造方法。
  9. 【請求項9】 ペルフルオロアルキル アルコキシシラ
    ンが、一般式CF3−(CF2n−R−SiYq(OA)
    3-q( nは0または整数、Rはアルキレン基、エチレン
    基、アセチレン基、またはSi、酸素原子を含む置換
    基、XはHまたはアルキル基、シクロアルキル基、アリ
    ル基またはこれらの誘導体から選ばれる置換基、OAは
    アルコキシ基(ただし、AはHまたはアルキル基)、q
    は0,1または2)で示される化合物である請求項8に
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 ペルフルオロアルキル アルコキシシ
    ランが、下記の化合物から選ばれる少なくとも一つであ
    る請求項8に記載の方法。 (1) CF3CH2O(CH215Si(OCH33 (2) CF3(CF27(CH22Si(OC253 (3) CF3(CH22Si(CH32(CH215Si
    (OCH33 (4) F(CF28(CH22Si(CH32(CH29
    Si(OCH33 (5) CF3COO(CH215Si(OC253
  11. 【請求項11】 無機被膜がガラス状シリカ膜である請
    求項8〜10のいずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】 ガラス状シリカ膜を、ガラス基材表面
    にシリケートグラスを塗布し、さらに加熱処理またはプ
    ラズマアッシング処理することにより形成する請求項1
    1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 基体の最表面を、サブミクロン乃至ミ
    クロンオーダの凸凹に加工する工程を含む請求項8〜1
    2のいずれかに記載の方法。
  14. 【請求項14】 基体表面とペルフルオロアルキル ア
    ルコキシシランと完全に加水分解可能なシランとの混合
    物とを、脱アルコール反応させる請求項8〜13のいず
    れかに記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010222199A (ja) * 2009-03-25 2010-10-07 Kagawa Univ 撥水撥油防汚性ガラスとその製造方法並びにそれらを用いたガラス窓、太陽エネルギー利用装置及び光学機器
JP2012185348A (ja) * 2011-03-07 2012-09-27 Seiko Epson Corp レンズ及びレンズの製造方法

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