JPH0425064B2 - - Google Patents
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- JPH0425064B2 JPH0425064B2 JP59183632A JP18363284A JPH0425064B2 JP H0425064 B2 JPH0425064 B2 JP H0425064B2 JP 59183632 A JP59183632 A JP 59183632A JP 18363284 A JP18363284 A JP 18363284A JP H0425064 B2 JPH0425064 B2 JP H0425064B2
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- Japan
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- oxide
- methanol
- nitrate
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- nickel
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- Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
<業上の利用分野>
本発明はメタノール改質用触媒に関するもので
ある。更に詳しくは、メタノール又はメタノール
と水の混合液を原料として水素を含有するガスを
製造する方法において、高活性、高選択性、長寿
命のメタノール改質用触媒を提供するものであ
る。 現在、発電用ボイラ、内燃機関などに用いられ
る液体燃料や気体燃料及び還元ガス製造用原料に
は原油及びそれから精製された石油類が使用され
ているが、最近の石油価格の高騰のため燃料の多
様化が指向されて、原油以外の化石燃料から合成
されるメタノールがこれら燃料及び還元ガス製造
用原料として注目されている。 また、メタノールはナフサよりはるかに低温で
水素、一酸化炭素を含むガスに、さらには水を共
存させることにより水素含有量の高いガスに改質
されるので上記改質反応の熱源として、廃熱の利
用が可能であるという優位性をもつている。この
ような改質反応は次の(1)、(2)式のとおりである。 CH3OH→CO+2H2 △H25℃=21.7Kcal/mol ………(1) CH3OH+H2O→CO2+3H2 △H25℃=11.8Kcal/mol ………(2) この反応で生成した改質ガスは、改質反応の吸
熱量(△H)相当分だけ改質ガスの発熱量が増加
するという利点と、さらにこの生成した改質ガス
は高オクタン価で高出力設計の内燃機関に適用す
ると圧縮比をあげて熱効率を改善することや、メ
タノール焼燃時のアルデヒド類などの排出もな
く、クリーン燃焼が可能などの利点があり、自動
車用さらには発電用無公害燃料としての利用が可
能である。 さらに上記反応(1)、(2)により生成した改質ガス
から水素を分離し、この水素を燃料電池発電用燃
料として、又石油精製工業における各種有機化合
物の水素化反応などの水素源として利用できる。 このように、メタノール改質用触媒は、燃料あ
るいは水素源としてのメタノール改質反応一般に
広く利用できる。 <従来の技術> 従来、メタノールを分解する触媒としては、ア
ルミナなどの担体に白金などの白金属元素又は
銅、ニツケル、クロム、亜鉛などの卑金属元素及
びその酸化物などを担持した触媒、亜鉛、クロム
さらには銅を含有するメタノール合成用触媒(分
解反応にも使用できる)などが提案されており、
またメタノールと水との反応により水素含有量の
高いガスを得るための触媒としては、銅−クロム
−マンガン酸化物(特公昭54−11274号公報)、又
は銅−亜鉛酸化物、亜鉛−クロム酸化物、銅−亜
鉛−クロム酸化物(特開昭57−56302号公報)な
どの水素化・脱水素用触媒、一酸化炭素転化用触
媒、メタノール合成用触媒等が提案されている。 <発明が解決しようとする問題点> しかし、上記の従来公知の触媒は、低温活性に
乏しく、また副反応が起こりやすく、耐熱性に乏
しいため寿命が短いという問題点がある。 本発明の目的は上記の如き問題点を解決し、高
活性、高選択性、かつ長寿命のメタノール改質用
触媒を提供するにある。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記の問題点を解決すべく、鋭
意実験検討を重ねた結果、マンガン、バリウムか
らなる群の一種以上の酸化物と銅、クロムの酸化
物からなる担体に、ニツケルの酸化物さらに塩基
性酸化物を担持した触媒がメタノール改質反応に
対し、高活性でかつ選択性に非常に優れており、
さらにはカーボン析出がないため長寿命であるこ
とを見出し、本発明に至つた。 すなわち、本発明はマンガン、バリウムからな
る群の一種以上の酸化物と銅、クロムの酸化物か
らなる担体に、ニツケルの酸化物、又はニツケル
の酸化物と、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
属元素、希土類元素及び亜鉛からなる群から選ば
れた塩基性酸化物を担持したことを特徴とするメ
タノール改質触媒である。 メタノール改質用触媒として高活性が要求され
ることは当然ながら選択性が重要視されるのは、
下記(3)〜(5)式 CH3OH→1/2(CH3OCH3+H2O) ………(3) CH3OH+H2→CH4+H2O ………(4) CH3OH+CO→CH4+CO2 ………(5) などの副反応により、ジメチルエーテル、メタ
ン、炭酸ガスなどが生成すると、分離操作によつ
て水素のみ、一酸化炭素のみ又はこれらの混合ガ
スを製品として得ようとする場合に、分離工程が
複雑となり製造コストの上昇につながるからであ
る。 さらにはメタノールの分解反応(CH3OH→
CO+2H2)又は水蒸気改質反応(CH3OH+H2O
→3H2+CO2)を利用して燃料の発熱量を増加さ
せようとする場合、上記(3)〜(5)の副反応は発熱反
応であるため、副反応の反応熱分だけ、発熱量が
低下するという問題があるからである。 本発明の触媒における担体の組成は、銅の酸化
物及びクロムの酸化物の含有量がそれぞれ10重量
%以上のものが好ましく、さらにマンガンの酸化
物及び/又はバリウムの酸化物を0.1重量%以上
含有するものも好ましい。特に好ましくは、銅の
酸化物の割合が20〜90重量%、クロムの酸化物の
割合が10〜80重量%、マンガンの酸化物及び/又
はバリウムの酸化物の割合が0.5〜10重量%の範
囲である。 また、これら担体に担持するニツケルの酸化物
の割合は0.1重量%以上が好ましく、塩基性酸化
物の割合は0.01重量%以上が好ましく、特に好ま
しくは、ニツケルの酸化物の割合が0.5〜10重量
%、塩基性酸化物の割合が0.05〜5重量%の範囲
である。 銅、クロムの酸化物及びマンガン、バリウムか
らなる群の一種以上の酸化物からなる担体を調製
する具体的方法としては、例えば下記の方法があ
る。 粉末あるいはペースト状の銅の酸化物又は水
酸化物及びクロムの酸化物又は水酸化物の混合
物に適量の水を加え、よく混合した後、乾燥・
焼成する。上記混合物にマンガン及び/又はバ
リウムの酸化物又は水酸化物を添加する。 硝酸銅などの銅の化合物及び硝酸クロムなど
クロムの化合物を含有する水溶液に、炭酸ソー
ダ水溶液などのアルカリを加え良く混合して沈
殿を作つた後、洗浄・乾燥・焼成する。上記混
合水溶液にマンガン及び/又はバリウムの化合
物の水溶液を添加する。 硝酸銅、硫酸銅など銅の化合物水溶液に重ク
ロム酸ソーダとアンモニア水の混合水溶液を加
え良く混合して沈殿を生成させた後、洗浄・乾
燥・焼成する。上記沈殿調製時に硝酸マンガ
ン、硫酸マンガンなどマンガンの化合物及び/
又は硝酸バリウム、クロム酸バリウムなどバリ
ウムの化合物を添加する。 以上の〜の方法では粉末状の触媒が得られ
るが、バインダーを添加して成型する方法も用い
られる。この場合、バインダーとしては、グラフ
アイト、ポリビニルアルコール、ホウ酸、ケイソ
ウ土などが用いられる。 以上はあくまでも例示であつて、本発明を特に
限定するものではない。 次にこのようにして得られた担体にニツケルの
酸化物又はニツケルの酸化物と塩基性酸化物を担
持する方法は、従来から用いられている方法で良
く、例えばニツケルの酸化物を担持する場合、硝
酸ニツケルなどニツケル化合物の水溶液に担体を
浸潰後、焼成することにより容易に得られる。 ここで塩基性酸化物とはアルカリ金属元素、ア
ルカリ土類金属元素、希土類元素、亜鉛からなる
群の一種以上の元素の酸化物であり、塩基性酸化
物を担持する場合、上記元素の化合物例えば硝酸
塩水溶液に浸潰後焼成することにより容易に得ら
れる。 ニツケルの酸化物と塩基性酸化物を担持する場
合、ニツケルの酸化物をあらかじめ担持してから
塩基性酸化物を担持する方法、逆の順序に担持す
る方法、又は同時に担持する方法が用いられる。 なお本発明でいうメタノール又はメタノールと
水の混合液とは、H2O/CH3OHのモル比が0〜
100の範囲であり、本発明の触媒を用いるメタノ
ール改質反応の反応条件としては、圧力:0〜50
Kg/cm2、温度:150〜600℃の範囲が好ましい。 <実施例> 以下実施例により本発明のメタノール改質用触
媒を具体的に説明する。 実施例 1 Adkins法と呼ばれる調整法、即ち硝酸マンガ
ンと硝酸銅の混合水溶液に重クロム酸ソーダとア
ンモニア水との混合水溶液を加え、よく混合して
生成させた沈澱を洗浄乾燥後350℃で焼成するこ
とによつて担体1(CuO:Cr2O3:MnO2のモル比
=10:10:1を調整した。 担体1の硝酸マンガンの代りに、硝酸バリウム
を使用して担体2(CuO:Cr2O3:BaOのモル比
=10:10:1)を、担体1の硝酸マンガンの代り
に硝酸マンガン及びクロム酸バリウムを使用して
担体3(CuO:Cr2O3:MnO2:BaOのモル比=
10:10:0.5:0.5)を調整した。 以上のようにして得られた担体1〜3の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して1.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒1〜3を、また硝酸ニツケル及びニツケ
ルカリウムの水溶液に浸漬し乾燥後500℃で3時
間焼成して1.0重量%の酸化ニツケル、1.0重量%
の酸化カリウムを担持した触媒4〜6を調製し
た。 また上記担体1〜3の各々を硝酸カリウムの水
溶液に浸漬し、乾燥後500℃で3時間焼成して1.0
重量%の酸化カリウムを担持した担体4〜6を、
また硝酸バリウムの水溶液に浸漬し、乾燥後500
℃で3時間焼成して0.5重量%の酸化バリウムを
担持した担体7〜9を調製した。 以上のようにして得られた担体4〜9の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して2.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒7〜12を調製した。 上記触媒1〜12を200℃で10時間2%水素気流
中で還元し、メタノール99.9%以上を原料に、常
圧、LHSV(液空間速度):2h-1反応温度300℃で
活性評価試験を行つた結果を表1に示した。
ある。更に詳しくは、メタノール又はメタノール
と水の混合液を原料として水素を含有するガスを
製造する方法において、高活性、高選択性、長寿
命のメタノール改質用触媒を提供するものであ
る。 現在、発電用ボイラ、内燃機関などに用いられ
る液体燃料や気体燃料及び還元ガス製造用原料に
は原油及びそれから精製された石油類が使用され
ているが、最近の石油価格の高騰のため燃料の多
様化が指向されて、原油以外の化石燃料から合成
されるメタノールがこれら燃料及び還元ガス製造
用原料として注目されている。 また、メタノールはナフサよりはるかに低温で
水素、一酸化炭素を含むガスに、さらには水を共
存させることにより水素含有量の高いガスに改質
されるので上記改質反応の熱源として、廃熱の利
用が可能であるという優位性をもつている。この
ような改質反応は次の(1)、(2)式のとおりである。 CH3OH→CO+2H2 △H25℃=21.7Kcal/mol ………(1) CH3OH+H2O→CO2+3H2 △H25℃=11.8Kcal/mol ………(2) この反応で生成した改質ガスは、改質反応の吸
熱量(△H)相当分だけ改質ガスの発熱量が増加
するという利点と、さらにこの生成した改質ガス
は高オクタン価で高出力設計の内燃機関に適用す
ると圧縮比をあげて熱効率を改善することや、メ
タノール焼燃時のアルデヒド類などの排出もな
く、クリーン燃焼が可能などの利点があり、自動
車用さらには発電用無公害燃料としての利用が可
能である。 さらに上記反応(1)、(2)により生成した改質ガス
から水素を分離し、この水素を燃料電池発電用燃
料として、又石油精製工業における各種有機化合
物の水素化反応などの水素源として利用できる。 このように、メタノール改質用触媒は、燃料あ
るいは水素源としてのメタノール改質反応一般に
広く利用できる。 <従来の技術> 従来、メタノールを分解する触媒としては、ア
ルミナなどの担体に白金などの白金属元素又は
銅、ニツケル、クロム、亜鉛などの卑金属元素及
びその酸化物などを担持した触媒、亜鉛、クロム
さらには銅を含有するメタノール合成用触媒(分
解反応にも使用できる)などが提案されており、
またメタノールと水との反応により水素含有量の
高いガスを得るための触媒としては、銅−クロム
−マンガン酸化物(特公昭54−11274号公報)、又
は銅−亜鉛酸化物、亜鉛−クロム酸化物、銅−亜
鉛−クロム酸化物(特開昭57−56302号公報)な
どの水素化・脱水素用触媒、一酸化炭素転化用触
媒、メタノール合成用触媒等が提案されている。 <発明が解決しようとする問題点> しかし、上記の従来公知の触媒は、低温活性に
乏しく、また副反応が起こりやすく、耐熱性に乏
しいため寿命が短いという問題点がある。 本発明の目的は上記の如き問題点を解決し、高
活性、高選択性、かつ長寿命のメタノール改質用
触媒を提供するにある。 <問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記の問題点を解決すべく、鋭
意実験検討を重ねた結果、マンガン、バリウムか
らなる群の一種以上の酸化物と銅、クロムの酸化
物からなる担体に、ニツケルの酸化物さらに塩基
性酸化物を担持した触媒がメタノール改質反応に
対し、高活性でかつ選択性に非常に優れており、
さらにはカーボン析出がないため長寿命であるこ
とを見出し、本発明に至つた。 すなわち、本発明はマンガン、バリウムからな
る群の一種以上の酸化物と銅、クロムの酸化物か
らなる担体に、ニツケルの酸化物、又はニツケル
の酸化物と、アルカリ金属元素、アルカリ土類金
属元素、希土類元素及び亜鉛からなる群から選ば
れた塩基性酸化物を担持したことを特徴とするメ
タノール改質触媒である。 メタノール改質用触媒として高活性が要求され
ることは当然ながら選択性が重要視されるのは、
下記(3)〜(5)式 CH3OH→1/2(CH3OCH3+H2O) ………(3) CH3OH+H2→CH4+H2O ………(4) CH3OH+CO→CH4+CO2 ………(5) などの副反応により、ジメチルエーテル、メタ
ン、炭酸ガスなどが生成すると、分離操作によつ
て水素のみ、一酸化炭素のみ又はこれらの混合ガ
スを製品として得ようとする場合に、分離工程が
複雑となり製造コストの上昇につながるからであ
る。 さらにはメタノールの分解反応(CH3OH→
CO+2H2)又は水蒸気改質反応(CH3OH+H2O
→3H2+CO2)を利用して燃料の発熱量を増加さ
せようとする場合、上記(3)〜(5)の副反応は発熱反
応であるため、副反応の反応熱分だけ、発熱量が
低下するという問題があるからである。 本発明の触媒における担体の組成は、銅の酸化
物及びクロムの酸化物の含有量がそれぞれ10重量
%以上のものが好ましく、さらにマンガンの酸化
物及び/又はバリウムの酸化物を0.1重量%以上
含有するものも好ましい。特に好ましくは、銅の
酸化物の割合が20〜90重量%、クロムの酸化物の
割合が10〜80重量%、マンガンの酸化物及び/又
はバリウムの酸化物の割合が0.5〜10重量%の範
囲である。 また、これら担体に担持するニツケルの酸化物
の割合は0.1重量%以上が好ましく、塩基性酸化
物の割合は0.01重量%以上が好ましく、特に好ま
しくは、ニツケルの酸化物の割合が0.5〜10重量
%、塩基性酸化物の割合が0.05〜5重量%の範囲
である。 銅、クロムの酸化物及びマンガン、バリウムか
らなる群の一種以上の酸化物からなる担体を調製
する具体的方法としては、例えば下記の方法があ
る。 粉末あるいはペースト状の銅の酸化物又は水
酸化物及びクロムの酸化物又は水酸化物の混合
物に適量の水を加え、よく混合した後、乾燥・
焼成する。上記混合物にマンガン及び/又はバ
リウムの酸化物又は水酸化物を添加する。 硝酸銅などの銅の化合物及び硝酸クロムなど
クロムの化合物を含有する水溶液に、炭酸ソー
ダ水溶液などのアルカリを加え良く混合して沈
殿を作つた後、洗浄・乾燥・焼成する。上記混
合水溶液にマンガン及び/又はバリウムの化合
物の水溶液を添加する。 硝酸銅、硫酸銅など銅の化合物水溶液に重ク
ロム酸ソーダとアンモニア水の混合水溶液を加
え良く混合して沈殿を生成させた後、洗浄・乾
燥・焼成する。上記沈殿調製時に硝酸マンガ
ン、硫酸マンガンなどマンガンの化合物及び/
又は硝酸バリウム、クロム酸バリウムなどバリ
ウムの化合物を添加する。 以上の〜の方法では粉末状の触媒が得られ
るが、バインダーを添加して成型する方法も用い
られる。この場合、バインダーとしては、グラフ
アイト、ポリビニルアルコール、ホウ酸、ケイソ
ウ土などが用いられる。 以上はあくまでも例示であつて、本発明を特に
限定するものではない。 次にこのようにして得られた担体にニツケルの
酸化物又はニツケルの酸化物と塩基性酸化物を担
持する方法は、従来から用いられている方法で良
く、例えばニツケルの酸化物を担持する場合、硝
酸ニツケルなどニツケル化合物の水溶液に担体を
浸潰後、焼成することにより容易に得られる。 ここで塩基性酸化物とはアルカリ金属元素、ア
ルカリ土類金属元素、希土類元素、亜鉛からなる
群の一種以上の元素の酸化物であり、塩基性酸化
物を担持する場合、上記元素の化合物例えば硝酸
塩水溶液に浸潰後焼成することにより容易に得ら
れる。 ニツケルの酸化物と塩基性酸化物を担持する場
合、ニツケルの酸化物をあらかじめ担持してから
塩基性酸化物を担持する方法、逆の順序に担持す
る方法、又は同時に担持する方法が用いられる。 なお本発明でいうメタノール又はメタノールと
水の混合液とは、H2O/CH3OHのモル比が0〜
100の範囲であり、本発明の触媒を用いるメタノ
ール改質反応の反応条件としては、圧力:0〜50
Kg/cm2、温度:150〜600℃の範囲が好ましい。 <実施例> 以下実施例により本発明のメタノール改質用触
媒を具体的に説明する。 実施例 1 Adkins法と呼ばれる調整法、即ち硝酸マンガ
ンと硝酸銅の混合水溶液に重クロム酸ソーダとア
ンモニア水との混合水溶液を加え、よく混合して
生成させた沈澱を洗浄乾燥後350℃で焼成するこ
とによつて担体1(CuO:Cr2O3:MnO2のモル比
=10:10:1を調整した。 担体1の硝酸マンガンの代りに、硝酸バリウム
を使用して担体2(CuO:Cr2O3:BaOのモル比
=10:10:1)を、担体1の硝酸マンガンの代り
に硝酸マンガン及びクロム酸バリウムを使用して
担体3(CuO:Cr2O3:MnO2:BaOのモル比=
10:10:0.5:0.5)を調整した。 以上のようにして得られた担体1〜3の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して1.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒1〜3を、また硝酸ニツケル及びニツケ
ルカリウムの水溶液に浸漬し乾燥後500℃で3時
間焼成して1.0重量%の酸化ニツケル、1.0重量%
の酸化カリウムを担持した触媒4〜6を調製し
た。 また上記担体1〜3の各々を硝酸カリウムの水
溶液に浸漬し、乾燥後500℃で3時間焼成して1.0
重量%の酸化カリウムを担持した担体4〜6を、
また硝酸バリウムの水溶液に浸漬し、乾燥後500
℃で3時間焼成して0.5重量%の酸化バリウムを
担持した担体7〜9を調製した。 以上のようにして得られた担体4〜9の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して2.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒7〜12を調製した。 上記触媒1〜12を200℃で10時間2%水素気流
中で還元し、メタノール99.9%以上を原料に、常
圧、LHSV(液空間速度):2h-1反応温度300℃で
活性評価試験を行つた結果を表1に示した。
【表】
実施例 2
実施例1で調製した触媒1〜12を200℃で10時
間2%水素気流中で還元し、メタノールと水の混
合液(H2O/CH3OH=1.5)を原料に圧力15Kg/
cm2G、LHSV:1h-1、反応度280℃で活性評価試
験を行つた結果を表2に示した。
間2%水素気流中で還元し、メタノールと水の混
合液(H2O/CH3OH=1.5)を原料に圧力15Kg/
cm2G、LHSV:1h-1、反応度280℃で活性評価試
験を行つた結果を表2に示した。
【表】
【表】
実施例 3
実施例1で調製した触媒4(NiO、K2O/
CuO・Cr2O3・MnO2)を対象に実施例1と同様
に還元した後、表3のように反応条件を変えて活
性評価試験を行つた。試験結果も表3にまとめて
示す。
CuO・Cr2O3・MnO2)を対象に実施例1と同様
に還元した後、表3のように反応条件を変えて活
性評価試験を行つた。試験結果も表3にまとめて
示す。
【表】
上記条件2、11、14、17の反応条件で2000時間
の連続試験を行つたが、活性低下はみられなかつ
た。従来の触媒の寿命が1000時間以下であつたに
比べ、本発明の触媒寿命は倍以上長いことがわか
る。 実施例 4 実施例1で調製した担体1を硝酸ナトリウム、
硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ランタ
ン、硝酸セリウム、硝酸亜鉛の各水溶液に夫々浸
漬し乾燥後500℃で3時間焼成し、酸化ナトリウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ラ
ンタン、酸化セリウム、酸化亜鉛それぞれが1.0
重量%担持された担体10〜15を調製した。 以上のようにして得られた担体10〜15の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して1.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒13〜18を調製した。 実施例1で調製した担体1を100重量部に対し
てホウ酸5重量部、グラフアイト2重量部バイン
ダーとして混合し、3mmφ、3mm高さの円筒状に
成型した。これを硝酸カリウムの水溶液に浸漬し
乾燥後500℃で3時間焼成して1.0重量%の酸化カ
リウムを担持した担体16を得た。この担体を硝酸
ニツケルの水溶液に浸漬し、酸化ニツケル担持量
0.5、1、2、5、10重量%の触媒19〜23を調製
した。 上記触媒13〜23を200℃で10時間2%水素気流
中で還元し、メタノールと水の混合液(H2O/
CH3OHのモル比=0.1)を原料に圧力15Kg/cm2
G、LHSV=1h-1、反応温度300℃で活性評価試
験を行つた結果を表4に示した。
の連続試験を行つたが、活性低下はみられなかつ
た。従来の触媒の寿命が1000時間以下であつたに
比べ、本発明の触媒寿命は倍以上長いことがわか
る。 実施例 4 実施例1で調製した担体1を硝酸ナトリウム、
硝酸カルシウム、硝酸マグネシウム、硝酸ランタ
ン、硝酸セリウム、硝酸亜鉛の各水溶液に夫々浸
漬し乾燥後500℃で3時間焼成し、酸化ナトリウ
ム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ラ
ンタン、酸化セリウム、酸化亜鉛それぞれが1.0
重量%担持された担体10〜15を調製した。 以上のようにして得られた担体10〜15の各々を
硝酸ニツケルの水溶液に浸漬し、乾燥後500℃で
3時間焼成して1.0重量%の酸化ニツケルを担持
した触媒13〜18を調製した。 実施例1で調製した担体1を100重量部に対し
てホウ酸5重量部、グラフアイト2重量部バイン
ダーとして混合し、3mmφ、3mm高さの円筒状に
成型した。これを硝酸カリウムの水溶液に浸漬し
乾燥後500℃で3時間焼成して1.0重量%の酸化カ
リウムを担持した担体16を得た。この担体を硝酸
ニツケルの水溶液に浸漬し、酸化ニツケル担持量
0.5、1、2、5、10重量%の触媒19〜23を調製
した。 上記触媒13〜23を200℃で10時間2%水素気流
中で還元し、メタノールと水の混合液(H2O/
CH3OHのモル比=0.1)を原料に圧力15Kg/cm2
G、LHSV=1h-1、反応温度300℃で活性評価試
験を行つた結果を表4に示した。
【表】
比較例
粒径2〜4mmφのγ−Al2O3担体を硝酸ニツケ
ル水溶液又は塩化白金酸水溶液に浸漬し、乾燥後
500℃で3時間焼成して10重量%の酸化ニツケル
を担持した。触媒24、0.5重量%の白金を担持し
た触媒25を比較例として調製した。 触媒24は200℃で10時間2%水素気流中で還元、
また触媒25は450℃で5時間2%水素気流中で還
元し、実施例1と同じ条件で活性評価を行つた結
果を表5に示した。
ル水溶液又は塩化白金酸水溶液に浸漬し、乾燥後
500℃で3時間焼成して10重量%の酸化ニツケル
を担持した。触媒24、0.5重量%の白金を担持し
た触媒25を比較例として調製した。 触媒24は200℃で10時間2%水素気流中で還元、
また触媒25は450℃で5時間2%水素気流中で還
元し、実施例1と同じ条件で活性評価を行つた結
果を表5に示した。
【表】
表5から明らかなように、比較例の触媒のメタ
ノール反応率は、本発明の触媒に比べ大幅に低
く、生成ガス組成も、副反応によるものが多い。 <発明の効果> 以上、実施例および比較例の結果から明らかな
ごとく、本発明のメタノール改質用触媒は、メタ
ノール又はメタノールと水の混合液を原料として
水素を製造する反応において、低温で高活性、高
選択性、かつ長寿命の非常に優れた触媒である。
ノール反応率は、本発明の触媒に比べ大幅に低
く、生成ガス組成も、副反応によるものが多い。 <発明の効果> 以上、実施例および比較例の結果から明らかな
ごとく、本発明のメタノール改質用触媒は、メタ
ノール又はメタノールと水の混合液を原料として
水素を製造する反応において、低温で高活性、高
選択性、かつ長寿命の非常に優れた触媒である。
Claims (1)
- 1 マンガン、バリウムからなる群の一種以上の
酸化物と、銅、クロムの酸化物からなる担体に、
ニツケルの酸化物、又はニツケル酸化物と、アル
カリ金属元素、アルカリ土類金属元素、希土類元
素及び亜鉛からなる群から選ばれた塩基性酸化物
を担持したことを特徴とするメタノール改質触
媒。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59183632A JPS6161637A (ja) | 1984-09-04 | 1984-09-04 | メタノ−ル改質用触媒 |
AU46959/85A AU4695985A (en) | 1984-09-04 | 1985-09-02 | Process for reforming methanol |
DE19853531757 DE3531757A1 (de) | 1984-09-04 | 1985-09-03 | Verfahren zum reformieren von methanol |
US07/011,371 US4780300A (en) | 1984-09-04 | 1987-02-04 | Process for reforming methanol |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59183632A JPS6161637A (ja) | 1984-09-04 | 1984-09-04 | メタノ−ル改質用触媒 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6161637A JPS6161637A (ja) | 1986-03-29 |
JPH0425064B2 true JPH0425064B2 (ja) | 1992-04-28 |
Family
ID=16139167
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59183632A Granted JPS6161637A (ja) | 1984-09-04 | 1984-09-04 | メタノ−ル改質用触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6161637A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993022712A1 (fr) * | 1992-04-27 | 1993-11-11 | Citizen Watch Co., Ltd. | Montre electronique a aiguilles |
JP2561227B2 (ja) * | 1994-12-02 | 1996-12-04 | 帝人製機株式会社 | 産業ロボットの関節駆動用減速装置 |
JP2002173302A (ja) * | 2000-12-04 | 2002-06-21 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 一酸化炭素および水素の混合ガスの製造方法 |
JP4409833B2 (ja) * | 2001-03-29 | 2010-02-03 | 出光興産株式会社 | 炭化水素の改質触媒及びその製造方法、並びに該触媒を用いた炭化水素の改質方法 |
JP6037305B2 (ja) * | 2012-12-27 | 2016-12-07 | 積水化学工業株式会社 | C2酸素化物合成用の触媒、c2酸素化物の製造装置及びc2酸素化物の製造方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52156194A (en) * | 1976-06-22 | 1977-12-26 | Nippon Soken | Catalysts for reforming methyl alchol |
JPS5310389A (en) * | 1976-07-15 | 1978-01-30 | Nippon Soken | Catalysts for reforming methyl alchol |
JPS5372795A (en) * | 1976-12-10 | 1978-06-28 | Nippon Soken | Ethyl alcohol reforming catalyst |
JPS57174139A (en) * | 1981-04-21 | 1982-10-26 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Catalyst for modification of methanol |
JPS57174138A (en) * | 1981-04-21 | 1982-10-26 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Catalyst for modification of methanol |
JPS59123533A (ja) * | 1982-12-29 | 1984-07-17 | Nissan Motor Co Ltd | メタノ−ル改質用触媒 |
-
1984
- 1984-09-04 JP JP59183632A patent/JPS6161637A/ja active Granted
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52156194A (en) * | 1976-06-22 | 1977-12-26 | Nippon Soken | Catalysts for reforming methyl alchol |
JPS5310389A (en) * | 1976-07-15 | 1978-01-30 | Nippon Soken | Catalysts for reforming methyl alchol |
JPS5372795A (en) * | 1976-12-10 | 1978-06-28 | Nippon Soken | Ethyl alcohol reforming catalyst |
JPS57174139A (en) * | 1981-04-21 | 1982-10-26 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Catalyst for modification of methanol |
JPS57174138A (en) * | 1981-04-21 | 1982-10-26 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | Catalyst for modification of methanol |
JPS59123533A (ja) * | 1982-12-29 | 1984-07-17 | Nissan Motor Co Ltd | メタノ−ル改質用触媒 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6161637A (ja) | 1986-03-29 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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