JPH035481Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は自動車の小物入れ用収納箱の構造に
関する。

（従来技術） 一般に、自動車の車室には小物入れ装置が設け
られている。この装置は例えば次のように構成さ
れる場合がある。

即ち、車室側部のインナパネルに取り付けられ
たトリムボードに開口が形成され、この開口に小
物入れ用収納箱が嵌め込まれるように取り付けら
れる（例えば実開昭56−150639号公報）。

ところで、上記構成では、トリムボードに開口
を形成したり、また、収納箱の全体を形成する必
要があり、これではその成形手数が煩雑である。

（考案の目的） この考案は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、所定の剛性を有し、かつ、成形が容
易な小物入れ装置の提供を目的とする。

（考案の構成） 上記目的を達成するためのこの考案の特徴とす
るところは、車室側部に設けられたトリムボード
に対面するよう収納箱の表板を配設し、この表板
の上下中途部におけるトリムボード側の面からこ
のトリムボードに向つてリブを一体的に突設し、
このリブの突出端を同上トリムボードに掛止させ
て、上記リブを収納箱の底板とした点にある。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面により説明す
る。

自動車の車室側部のインナパネルにはクオータ
トリムボード１が取り付けられ、一方、同車室側
部には樹脂製の小物入れ用収納箱２が設けられて
いる。

上記収納箱２の裏板３は上記トリムボード１に
より形成される。また、同上収納箱２の表板５は
上記トリムボード１に対面するよう配設され、こ
の表板５の上下中途部におけるトリムボード１側
の面からこのトリムボード１に向つてリブ４が一
体的に突設され、このリブ４の突出端が後述する
ようにトリムボード１に掛止されて、このリブ４
が上記収納箱２の底板とされている。また、上記
表板５は車室のフロアＦ上に支持されている。

６は収納箱２の側板で、上記リブ４と表板５の
両側に一体成形されている。また、この収納箱２
の上部に小物出入用の開口７が形成されている。

上記リブ４の突出端には三つの係止突片８が形
成され、一方、これら係止突片８に対応して三つ
の係止孔９がトリムボード１に形成される。そし
て、これら係止突片８と係止孔９が嵌合すること
でリブ４の突出端がトリムボード１に掛止されて
いる。この場合、係止突片８を係止孔９の嵌合で
収納箱２のリブ４や表板５が位置決めされて所定
位置に正確に取り付けられる。

（考案の効果） この考案によれば、収納箱の表板から突設した
リブを利用して、これを同上収納箱の底板とした
ため、この収納箱が所定の剛性を有することとな
り、しかも、上記したようにリブを有効利用した
分だけ同上収納箱の成形が容易にできることとな
る。

また、上記の場合、リブの突出端をトリムボー
ドに掛止させることによつて、上記収納箱の剛性
が更に十分なものとされている。そして、この場
合において、上記リブは収納箱の表板の上下中途
部からトリムボードに向つて突出され、このトリ
ムボードに掛止されているため、その掛止部は上
記表板によつて車室側から覆われることとなり、
上記掛止部が容易に外観されることが防止され
る。よつて、外観につき考慮する必要がない分、
この掛止部を簡単に成形でき、つまり、この点で
も、収納箱の成形が容易にできることとなる。

【図面の簡単な説明】

図はこの考案の実施例を示し、第１図は車室後
側部斜視図、第２図は収納箱の展開斜視図、第３
図は第１図の−線矢視断面図である。 １……トリムボード、２……収納箱、３……裏
板、４……リブ、５……表板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 車室側部のインナパネルにトリムボードが取り
   付けられ、同上車室側部に小物入れ用収納箱が設
   けられた自動車において、上記トリムボードに対
   面するよう収納箱の表板を配設し、この表板の上
   下中途部におけるトリムボード側の面からこのト
   リムボードに向つてリブを一体的に突設し、この
   リブの突出端を同上トリムボードに掛止させて、
   上記リブを収納箱の底板としたことを特徴とする
   自動車の小物入れ用収納箱の構造。