JPH01105220A - 光波長変換素子 - Google Patents
光波長変換素子Info
- Publication number
- JPH01105220A JPH01105220A JP63179644A JP17964488A JPH01105220A JP H01105220 A JPH01105220 A JP H01105220A JP 63179644 A JP63179644 A JP 63179644A JP 17964488 A JP17964488 A JP 17964488A JP H01105220 A JPH01105220 A JP H01105220A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wavelength conversion
- optical
- harmonic
- conversion element
- wavelength
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 164
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 claims abstract description 114
- 239000000463 material Substances 0.000 claims abstract description 48
- 238000010521 absorption reaction Methods 0.000 claims abstract description 14
- 238000005253 cladding Methods 0.000 claims description 62
- 239000000758 substrate Substances 0.000 claims description 19
- 239000000835 fiber Substances 0.000 claims description 8
- 230000000694 effects Effects 0.000 abstract description 28
- 230000005466 cherenkov radiation Effects 0.000 abstract description 5
- 230000031700 light absorption Effects 0.000 description 12
- BGNGWHSBYQYVRX-UHFFFAOYSA-N 4-(dimethylamino)benzaldehyde Chemical compound CN(C)C1=CC=C(C=O)C=C1 BGNGWHSBYQYVRX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 10
- 239000011521 glass Substances 0.000 description 6
- 239000003365 glass fiber Substances 0.000 description 6
- 239000013078 crystal Substances 0.000 description 5
- 238000002347 injection Methods 0.000 description 5
- 239000007924 injection Substances 0.000 description 5
- 230000005855 radiation Effects 0.000 description 5
- 230000010363 phase shift Effects 0.000 description 4
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 3
- 238000002844 melting Methods 0.000 description 3
- 230000008018 melting Effects 0.000 description 3
- 238000000034 method Methods 0.000 description 3
- 239000013307 optical fiber Substances 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 2
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 2
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 2
- PNWPAZGIVRZAER-UHFFFAOYSA-N 1-(4-nitrophenyl)pyrazole Chemical compound C1=CC([N+](=O)[O-])=CC=C1N1N=CC=C1 PNWPAZGIVRZAER-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- VMNRXMMIABSJTD-UHFFFAOYSA-N 3,4-bis(methylamino)benzaldehyde Chemical compound CNC1=CC=C(C=O)C=C1NC VMNRXMMIABSJTD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- AVPYQKSLYISFPO-UHFFFAOYSA-N 4-chlorobenzaldehyde Chemical compound ClC1=CC=C(C=O)C=C1 AVPYQKSLYISFPO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000011358 absorbing material Substances 0.000 description 1
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 1
- 238000000354 decomposition reaction Methods 0.000 description 1
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 1
- JZMJDSHXVKJFKW-UHFFFAOYSA-M methyl sulfate(1-) Chemical compound COS([O-])(=O)=O JZMJDSHXVKJFKW-UHFFFAOYSA-M 0.000 description 1
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 1
- 230000005693 optoelectronics Effects 0.000 description 1
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 1
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 1
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/37—Non-linear optics for second-harmonic generation
- G02F1/377—Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/355—Non-linear optics characterised by the materials used
- G02F1/361—Organic materials
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/37—Non-linear optics for second-harmonic generation
- G02F1/374—Cherenkov radiation
-
- G—PHYSICS
- G02—OPTICS
- G02F—OPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
- G02F1/00—Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
- G02F1/35—Non-linear optics
- G02F1/37—Non-linear optics for second-harmonic generation
- G02F1/377—Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure
- G02F1/383—Non-linear optics for second-harmonic generation in an optical waveguide structure of the optical fibre type
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Nonlinear Science (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Optical Integrated Circuits (AREA)
- Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本発明は、基本波をその1/2の波長の第2高調波に変
換する光波長変換素子、また基本波をその1/3の波長
の第3高調波に変換する光波長変換素子、さらに入力さ
れる2つの基本波をそれら2つの基本波の和および差の
角周波数の光に変換する光波長変換素子に関し、特に詳
細には有機非線形光学材料を用い、共鳴効果によって高
い波長変換効率が得られるようにした光波長変換素子に
関するものである。
換する光波長変換素子、また基本波をその1/3の波長
の第3高調波に変換する光波長変換素子、さらに入力さ
れる2つの基本波をそれら2つの基本波の和および差の
角周波数の光に変換する光波長変換素子に関し、特に詳
細には有機非線形光学材料を用い、共鳴効果によって高
い波長変換効率が得られるようにした光波長変換素子に
関するものである。
(従来の技術)
従来より、非線形光学材料による第2高調波発生を利用
して、レーザー光を波長変換(短波長化)する試みが種
々なされている。このようにして波長変換を行なう光波
長変換素子として具体的には、例えば「光エレクトロニ
クスの基礎JA、YARIV著、多田邦雄、神谷武志訳
(丸善株式会社)のp200〜204に示されるような
バルク結晶型のものがよく知られている。ところがこの
光波長変換素子は、位相整合条件を満たすために結晶の
複屈折を利用するので、非線形性が大きくても複屈折性
が無い材料あるいは小さい材料は利用できない、という
問題があった。
して、レーザー光を波長変換(短波長化)する試みが種
々なされている。このようにして波長変換を行なう光波
長変換素子として具体的には、例えば「光エレクトロニ
クスの基礎JA、YARIV著、多田邦雄、神谷武志訳
(丸善株式会社)のp200〜204に示されるような
バルク結晶型のものがよく知られている。ところがこの
光波長変換素子は、位相整合条件を満たすために結晶の
複屈折を利用するので、非線形性が大きくても複屈折性
が無い材料あるいは小さい材料は利用できない、という
問題があった。
上記のような問題を解決できる光波長変換素子として、
いわゆるファイバー型のものが提案されている。この光
波長変換素子は、クラッド内に非線形光学材料からなる
コアが充てんされた光ファイバーであり、応用物理学会
懇話会微小光学研究グループ機関誌VOL、 3.
No、2. p28〜32にはその一例が示されてい
る。このファイバー型の光波長変換素子は、基本波と第
2高調波との間の位相整合をとることも容易であるので
、最近ではこのファイバー型光波長変換素子についての
研究が盛んになされている。また、例えば本出願人によ
る特願昭61−159292号、同61−159293
号に示されるように、クラッド部となる2枚の基板の間
に非線形光学材料からなる2次元光導波路を形成した2
次元光導波路型の光波長変換素子も知られている。さら
には、ガラス基板内に非線形光学材料からなる3次元光
導波路が埋め込まれてなり、ガラス基板中に第2高調波
を出射する3次元光導波路型の光波長変換素子も知られ
ている。これらの光導波路型光波長変換素子も、上述の
ような特長を有している。
いわゆるファイバー型のものが提案されている。この光
波長変換素子は、クラッド内に非線形光学材料からなる
コアが充てんされた光ファイバーであり、応用物理学会
懇話会微小光学研究グループ機関誌VOL、 3.
No、2. p28〜32にはその一例が示されてい
る。このファイバー型の光波長変換素子は、基本波と第
2高調波との間の位相整合をとることも容易であるので
、最近ではこのファイバー型光波長変換素子についての
研究が盛んになされている。また、例えば本出願人によ
る特願昭61−159292号、同61−159293
号に示されるように、クラッド部となる2枚の基板の間
に非線形光学材料からなる2次元光導波路を形成した2
次元光導波路型の光波長変換素子も知られている。さら
には、ガラス基板内に非線形光学材料からなる3次元光
導波路が埋め込まれてなり、ガラス基板中に第2高調波
を出射する3次元光導波路型の光波長変換素子も知られ
ている。これらの光導波路型光波長変換素子も、上述の
ような特長を有している。
また、特願昭63−72752号明細書において、和周
波および差周波も同様に、ファイバー型波長変換素子に
よって発生することが詳細に記されている。導波路タイ
プにおける和差周波発生についても特願昭63−727
53号明細書において詳細に記されている。さらに3次
の非線形性を用いた第3高調波発生も十分に可能である
。
波および差周波も同様に、ファイバー型波長変換素子に
よって発生することが詳細に記されている。導波路タイ
プにおける和差周波発生についても特願昭63−727
53号明細書において詳細に記されている。さらに3次
の非線形性を用いた第3高調波発生も十分に可能である
。
ところで近時、例えば「有機非線形光学材料」加藤政雄
、中西へ部監修(シー・エム・シー社。
、中西へ部監修(シー・エム・シー社。
1985年刊)等に示されるように、共鳴(res。
nant)効果によって第2高調波を発生する有機非線
形光学材料が注目されている。この共鳴効果による第2
高調波発生について、以下簡単に説明する。周知のよう
に非線形定数dは、基本波および第2高調波の周波数を
それぞれωoz2ω0とし、非線形光学材料に吸収の有
る光の周波数をωとすると、 [ASBは定数] となる。したがって光吸収率が最大となる光波長λma
xが、基本波波長と第2高調波波長の少なくとも一方に
近い場合には、共鳴効果が生じて非線形定数dが著しく
増大するのである。
形光学材料が注目されている。この共鳴効果による第2
高調波発生について、以下簡単に説明する。周知のよう
に非線形定数dは、基本波および第2高調波の周波数を
それぞれωoz2ω0とし、非線形光学材料に吸収の有
る光の周波数をωとすると、 [ASBは定数] となる。したがって光吸収率が最大となる光波長λma
xが、基本波波長と第2高調波波長の少なくとも一方に
近い場合には、共鳴効果が生じて非線形定数dが著しく
増大するのである。
このように共鳴効果によって第2高調波を発生させる有
機非線形光学材料によれば、共鳴効果を伴なわないで第
2高調波を発生させる場合に比べて、2桁以上高い波長
変換効率を得ることも可能である。
機非線形光学材料によれば、共鳴効果を伴なわないで第
2高調波を発生させる場合に比べて、2桁以上高い波長
変換効率を得ることも可能である。
同様にして、和差周波発生および第3高調波発生におい
ても、同様の効果が期待できる。例えば、和周波発生の
場合においては非線形定数dは、2つの基本波およびそ
の和周波の周波数をそれぞれω1、ω2、ω3とし、非
線形光学材料に吸収の有る光の周波数をωとすると、 [A、Bは定数、ω3−ω工+ω2] となる。したがって光吸収が最大となる光波長λmax
が2つの基本波の波長と和周波波長の少なくとも1つの
波長と近い場合は、共鳴効果が生じて非線形定数dが著
しく増大する。このように、和周波、差周波、第3高調
波も同様に、共鳴効果を伴わないで波長変換する場合に
比べて、2桁以上高い波長変換効率を得ることも可能で
ある。
ても、同様の効果が期待できる。例えば、和周波発生の
場合においては非線形定数dは、2つの基本波およびそ
の和周波の周波数をそれぞれω1、ω2、ω3とし、非
線形光学材料に吸収の有る光の周波数をωとすると、 [A、Bは定数、ω3−ω工+ω2] となる。したがって光吸収が最大となる光波長λmax
が2つの基本波の波長と和周波波長の少なくとも1つの
波長と近い場合は、共鳴効果が生じて非線形定数dが著
しく増大する。このように、和周波、差周波、第3高調
波も同様に、共鳴効果を伴わないで波長変換する場合に
比べて、2桁以上高い波長変換効率を得ることも可能で
ある。
(発明が解決しようとする課題)
しかし現在のところ、上述のような現象は薄膜状の有機
非線形光学材料を用いて確認されているだけであり、実
際にこの共鳴効果を利用して高効率で波長変換を行ない
うる光波長変換素子は提供されていない。以下、その理
由を基本波の第2次高調波への変換を例にとって説明す
る。
非線形光学材料を用いて確認されているだけであり、実
際にこの共鳴効果を利用して高効率で波長変換を行ない
うる光波長変換素子は提供されていない。以下、その理
由を基本波の第2次高調波への変換を例にとって説明す
る。
共鳴効果を生じさせるためには前述した通り、基本波あ
るいは第2高調波の波長に近い光を良く吸収する有機非
線形光学材料を用いる。しかし、第2高調波の波長に近
い光を良く吸収する例えば粉末およびバルク結晶の非線
形光学材料を用いる場合は、高効率で波長変換された第
2高調波がこの有機非線形光学材料自身に吸収されるの
で、実際に光波長変換素子から取り出して利用できる第
2高調波の光量は極めて小さいものとなってしまうので
ある。全く同じ理由で、和差周波発生、第3高調波発生
の場合も、高効率波長変換を行ないつる素子は提供され
ていない。
るいは第2高調波の波長に近い光を良く吸収する有機非
線形光学材料を用いる。しかし、第2高調波の波長に近
い光を良く吸収する例えば粉末およびバルク結晶の非線
形光学材料を用いる場合は、高効率で波長変換された第
2高調波がこの有機非線形光学材料自身に吸収されるの
で、実際に光波長変換素子から取り出して利用できる第
2高調波の光量は極めて小さいものとなってしまうので
ある。全く同じ理由で、和差周波発生、第3高調波発生
の場合も、高効率波長変換を行ないつる素子は提供され
ていない。
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり
、共鳴効果を利用して、実際に大光量の第2高調波、和
差周波、第3高調波等の波長変換波を取り出すことがで
きる光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
、共鳴効果を利用して、実際に大光量の第2高調波、和
差周波、第3高調波等の波長変換波を取り出すことがで
きる光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
(課題を解決するための手段)
本発明の光波長変換素子は、先に述べたようなファイバ
ー型あるいは先導波路型の光波長変換素子を、1つの基
本波のコア部(光導波路型にあっては光導波路部)での
導波モードと、第2高調波、第3高調波等の高調波のク
ラッド部への放射モードとの間、あるいは相異なる波長
の2つの基本波の導波モードによって作られるコア内の
非線形分極波と、和差周波のクラッド部への放射モード
との間で位相整合が取られるいわゆるチェレンコフ放射
型素子として形成した上で、コア部に前述の共鳴効果を
生じる有機非線形光学材料、つまり光吸収率が最大とな
る光波長が基本波と波長変換波のうちの少なくとも1つ
の波長に近い領域にある有機非線形光学材料を用いたこ
とを特徴とするものである。
ー型あるいは先導波路型の光波長変換素子を、1つの基
本波のコア部(光導波路型にあっては光導波路部)での
導波モードと、第2高調波、第3高調波等の高調波のク
ラッド部への放射モードとの間、あるいは相異なる波長
の2つの基本波の導波モードによって作られるコア内の
非線形分極波と、和差周波のクラッド部への放射モード
との間で位相整合が取られるいわゆるチェレンコフ放射
型素子として形成した上で、コア部に前述の共鳴効果を
生じる有機非線形光学材料、つまり光吸収率が最大とな
る光波長が基本波と波長変換波のうちの少なくとも1つ
の波長に近い領域にある有機非線形光学材料を用いたこ
とを特徴とするものである。
また本発明の別の光波長変換素子は、コア部を上述のよ
うな有機非線形光学材料から形成した上で、クラッド部
の外表面から導波部に至るまでの厚さを250μm以上
と十分に厚くしたことを特徴とするものである。
うな有機非線形光学材料から形成した上で、クラッド部
の外表面から導波部に至るまでの厚さを250μm以上
と十分に厚くしたことを特徴とするものである。
また本発明のさらに別の光波長変換素子は、コア部を上
述のような有機非線形光学材料から形成した上で、波長
変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをLとしたとき
、上記クラッド部の厚さを(L−tanθ)/2の値以
上としたことを特徴とするものである。
述のような有機非線形光学材料から形成した上で、波長
変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをLとしたとき
、上記クラッド部の厚さを(L−tanθ)/2の値以
上としたことを特徴とするものである。
また本発明のさらに別の光波長変換素子は、コア部を上
述のような有機非線形光学材料から形成した上で、波長
変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをLとしたとき
、上記クラッド部の厚さをL*tanθの値以上とした
ことを特徴とするものである。
述のような有機非線形光学材料から形成した上で、波長
変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをLとしたとき
、上記クラッド部の厚さをL*tanθの値以上とした
ことを特徴とするものである。
(作 用)
基本波の第2高調波への変換の場合を例にとって説明す
ると、上記チェレンコフ放射型の光波長変換素子にあっ
ては、第2高調波はクラッド部中に出射し、あるいは出
射後クラッド部中を全反射を繰り返して導波するので、
コア部の有機非線形光学材料によって共鳴効果を伴なっ
て発生した第2高調波が、再度コア部に入射することは
まったく無いか、あるいは有ってもその確率はかなり低
くなる。したがって共鳴効果により高効率で波長変換さ
れた第2高調波が、コア部の有機非線形光学材料に吸収
され難くなり、大光量の第2高調波を取り出すことがで
きる。
ると、上記チェレンコフ放射型の光波長変換素子にあっ
ては、第2高調波はクラッド部中に出射し、あるいは出
射後クラッド部中を全反射を繰り返して導波するので、
コア部の有機非線形光学材料によって共鳴効果を伴なっ
て発生した第2高調波が、再度コア部に入射することは
まったく無いか、あるいは有ってもその確率はかなり低
くなる。したがって共鳴効果により高効率で波長変換さ
れた第2高調波が、コア部の有機非線形光学材料に吸収
され難くなり、大光量の第2高調波を取り出すことがで
きる。
そしてクラッド部の厚さを上述の゛ように250μm以
上、さらには(L−tanθ)72以上の値とすると、
第2高調波がコア部に吸収される確率が特に低くなって
、より大光量の第2高調波を取り出すことが可能となる
。以下、この点についてファイバー型素子の場合を例に
とって詳しく説明する。
上、さらには(L−tanθ)72以上の値とすると、
第2高調波がコア部に吸収される確率が特に低くなって
、より大光量の第2高調波を取り出すことが可能となる
。以下、この点についてファイバー型素子の場合を例に
とって詳しく説明する。
従来のファイバー型光波長変換素子にあっては、クラツ
ド径は通常100μm程度で、太くても250μm程度
、そしてコア径は1〜10μm程度に形成されていた。
ド径は通常100μm程度で、太くても250μm程度
、そしてコア径は1〜10μm程度に形成されていた。
つまり、前述したクラッド部の厚さという概念で説明す
れば、その値は大きくても120μm程度であったと言
える。またこの種の光波長変換素子において波長変換効
率は、素子の長さが長いほど大きくなり、実用レベルで
考えると素子長さは30mm以上は必要となる。この程
度のクラツド径、コア径、素子長さである場合には、コ
アからクラッド中に放射した第2高調波は通常、クラッ
ド外表面において最大で数千回程度全反射を繰り返すの
で、第2高調波がコアに入射する回数も多くなり、該第
2高調波がコアに吸収されやすくなる。
れば、その値は大きくても120μm程度であったと言
える。またこの種の光波長変換素子において波長変換効
率は、素子の長さが長いほど大きくなり、実用レベルで
考えると素子長さは30mm以上は必要となる。この程
度のクラツド径、コア径、素子長さである場合には、コ
アからクラッド中に放射した第2高調波は通常、クラッ
ド外表面において最大で数千回程度全反射を繰り返すの
で、第2高調波がコアに入射する回数も多くなり、該第
2高調波がコアに吸収されやすくなる。
それに対してクラッド部の厚さを250μm以上とすれ
ば(つまりクラツド径を大略500μm以上と極めて太
くすれば)第2高調波のクラッド外表面における全反射
の回数は従来のファイバー型光波長変換素子と比べると
最大でも半分以下から数分の1程度となり、第2高調波
のコアにおける吸収を効果的に防止できる。
ば(つまりクラツド径を大略500μm以上と極めて太
くすれば)第2高調波のクラッド外表面における全反射
の回数は従来のファイバー型光波長変換素子と比べると
最大でも半分以下から数分の1程度となり、第2高調波
のコアにおける吸収を効果的に防止できる。
なお上述のような原因で生じる第2高調波のコアでの吸
収をより確実に防止するためには、第2高調波のコアへ
の再入射が1回も生じないようにすればよい。このこと
は、クラッド部の厚さを上述のように(I、拳tanθ
)/2の値以上することによって実現される。
収をより確実に防止するためには、第2高調波のコアへ
の再入射が1回も生じないようにすればよい。このこと
は、クラッド部の厚さを上述のように(I、拳tanθ
)/2の値以上することによって実現される。
またクラッド部の厚さを上記のように設定すると、第2
高調波のコアでの吸収が低減するということに加えて、
第2高調波の位相乱れも低減し、この点も波長変換効率
の向上に寄与する。以下、このことを詳しく説明する。
高調波のコアでの吸収が低減するということに加えて、
第2高調波の位相乱れも低減し、この点も波長変換効率
の向上に寄与する。以下、このことを詳しく説明する。
先に述べた第2高調波の位相の乱れは、
■:第6図(1)に示すように、クラッド52の外表面
52a間で全反射を繰り返して素子端面側に進行する第
2高調波55′が、クラッド52とコア51の屈折率(
第2高調波に対するもの)の差により図中破線で示すよ
うにフレネル反射を生じ、そのため、コア51を通過し
た第2高調波55゛ とフレネル反射した第2高調波5
5° との間で位相がずれてしまう、■二またクラッド
52の第2高調波に対する屈折率がコア51のそれより
も大きい場合には、第6図(2Jに破線で示すように、
コア51とクラッド52との界面で全反射が生じて位相
が乱れる、 ■:さらにコア5°■がクラッド52に対して偏心して
いると、第6図(3)に実線と破線で示すように第2高
調波55′がコア51を(最する場合としない場合とが
生じ、このコア51を適地した第2高調波55′と通過
しなかった第2高調波55° との間で位相がずれる、 ことが原因となって生じると考えられる。
52a間で全反射を繰り返して素子端面側に進行する第
2高調波55′が、クラッド52とコア51の屈折率(
第2高調波に対するもの)の差により図中破線で示すよ
うにフレネル反射を生じ、そのため、コア51を通過し
た第2高調波55゛ とフレネル反射した第2高調波5
5° との間で位相がずれてしまう、■二またクラッド
52の第2高調波に対する屈折率がコア51のそれより
も大きい場合には、第6図(2Jに破線で示すように、
コア51とクラッド52との界面で全反射が生じて位相
が乱れる、 ■:さらにコア5°■がクラッド52に対して偏心して
いると、第6図(3)に実線と破線で示すように第2高
調波55′がコア51を(最する場合としない場合とが
生じ、このコア51を適地した第2高調波55′と通過
しなかった第2高調波55° との間で位相がずれる、 ことが原因となって生じると考えられる。
そこで、クラッド部の厚さを前述したように250μm
以上、さらには(L・tanθ)/2の値以上として、
第2高調波のクラッド外表面での全反射およびコアへの
再入射の回数を減らすか、あるいはコアへの再入射が全
(生じないようにすれば、上記■、■および■で説明し
た現象の発生を抑えて、第2高調波の位相乱れを効果的
に防止できるようになる。
以上、さらには(L・tanθ)/2の値以上として、
第2高調波のクラッド外表面での全反射およびコアへの
再入射の回数を減らすか、あるいはコアへの再入射が全
(生じないようにすれば、上記■、■および■で説明し
た現象の発生を抑えて、第2高調波の位相乱れを効果的
に防止できるようになる。
さらに、クラッド部の厚さをL−tanθの値以上と、
より一層厚く形成すれば、第2高調波がコアに再入射す
ることが無いばかりか、位相整合がとれる第2高調波が
クラッド外表面で全反射することも無くなる。こうなっ
ていれば、クラッド外表面で全反射した後クラッド端面
から出射する第2高調波と、全反射しないで直接的にク
ラッド端面から出射する第2高調波との間で位相のずれ
が生じることも無くなり、この位相のずれに起因して波
長変換効率が低下すること、および第2高調波の集光が
困難になるという不具合の発生を防止できる。
より一層厚く形成すれば、第2高調波がコアに再入射す
ることが無いばかりか、位相整合がとれる第2高調波が
クラッド外表面で全反射することも無くなる。こうなっ
ていれば、クラッド外表面で全反射した後クラッド端面
から出射する第2高調波と、全反射しないで直接的にク
ラッド端面から出射する第2高調波との間で位相のずれ
が生じることも無くなり、この位相のずれに起因して波
長変換効率が低下すること、および第2高調波の集光が
困難になるという不具合の発生を防止できる。
(実 施 例)
以下、図面に示す実施例に基づいて本発明の詳細な説明
する。
する。
〈第1実施例〉
第1図および第2図は本発明の第1実施例による光波長
変換素子10を示すものである。この光波長変換素子1
0は、クラッド12の中心の中空部分内に、有機非線形
光学材料からなるコア11が充てんされた光ファイバー
である。本例において上記の有機非線形光学材料として
は、下記の構造式で示される4−ジメチルアミノベンズ
アルデヒド4′−二トロフェニルヒドラゾンが用いられ
ている。
変換素子10を示すものである。この光波長変換素子1
0は、クラッド12の中心の中空部分内に、有機非線形
光学材料からなるコア11が充てんされた光ファイバー
である。本例において上記の有機非線形光学材料として
は、下記の構造式で示される4−ジメチルアミノベンズ
アルデヒド4′−二トロフェニルヒドラゾンが用いられ
ている。
本例の光波長変換素子10は、波長840nmの基本波
を波長420nmの第2高調波に変換するためのもので
ある。そして上記4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの光吸収率が最大と
なる波長λmaxは428nmであり、この値は上記第
2高調波の波長と極めて近いものとなっている。
を波長420nmの第2高調波に変換するためのもので
ある。そして上記4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの光吸収率が最大と
なる波長λmaxは428nmであり、この値は上記第
2高調波の波長と極めて近いものとなっている。
ここで、この光波長変換素子IOの製造方法を簡単に説
明する。まずクラッド12となる中空のガラスファイバ
ー12’が用意される。このガラスファイバー12°は
一例として、外径が100μm程度で、中空部の径が1
〜10μm程度のものである。
明する。まずクラッド12となる中空のガラスファイバ
ー12’が用意される。このガラスファイバー12°は
一例として、外径が100μm程度で、中空部の径が1
〜10μm程度のものである。
そして第3図に示すように、炉内等において4−ジメチ
ルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒド
ラゾンを融液状態に保ち、この融液内にガラスファイバ
ー12’ の一端部を浸入させる。
ルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒド
ラゾンを融液状態に保ち、この融液内にガラスファイバ
ー12’ の一端部を浸入させる。
すると毛細管現象により、融液状態の4−ジメチルアミ
ノベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾン
がガラスファイバー12°の中空部内に進入する。なお
該融液の温度は、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの分解を防止するた
め、その融点(182℃)よりも僅かに高い温度とする
。その後ガラスファイバー12’を急冷させると、中空
部に進入していた4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンが多結晶化する。
ノベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾン
がガラスファイバー12°の中空部内に進入する。なお
該融液の温度は、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの分解を防止するた
め、その融点(182℃)よりも僅かに高い温度とする
。その後ガラスファイバー12’を急冷させると、中空
部に進入していた4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンが多結晶化する。
なお、さらに好ましくはこの光ファイバー12′を、4
−ジメチルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロフェ
ニルヒドラゾンの融点より高い温度に保たれた炉内から
、該融点より低い温度に保たれた炉外に徐々に引き出す
ことにより、溶融状態の4−ジメチルアミノベンズアル
デヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンを炉外への引
出し部分から単結晶化させる。それにより、極めて長い
単結晶状態で結晶方位も一定に揃ったコア11が形成さ
れ、光波長変換素子■0を十分に長くすることができる
。周知のようにこの種の光波長変換素子の波長変換効率
は素子の長さに比例するので、光波長変換素子は長いほ
ど実用的価値が高(なる。
−ジメチルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロフェ
ニルヒドラゾンの融点より高い温度に保たれた炉内から
、該融点より低い温度に保たれた炉外に徐々に引き出す
ことにより、溶融状態の4−ジメチルアミノベンズアル
デヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンを炉外への引
出し部分から単結晶化させる。それにより、極めて長い
単結晶状態で結晶方位も一定に揃ったコア11が形成さ
れ、光波長変換素子■0を十分に長くすることができる
。周知のようにこの種の光波長変換素子の波長変換効率
は素子の長さに比例するので、光波長変換素子は長いほ
ど実用的価値が高(なる。
以上述べたようにしてコア11が充てんされた後、ガラ
スファイバー12°の両端が適宜切断されて、光波長変
換素子10が形成される。この光波長変換素子lOは、
第2図図示のようにして使用される。
スファイバー12°の両端が適宜切断されて、光波長変
換素子10が形成される。この光波長変換素子lOは、
第2図図示のようにして使用される。
すなわち基本波15は、素子10の入射端面10aから
コア11内に入射される。基本波発生手段としては例え
ば半導体レーザー1Gが用いられ、対物レンズ17で集
光した波長840nmのレーザー光(基本波)15をコ
ア部の素子端面10aに照射することにより、該レーザ
ー光15を光波長変換素子10内に入射させる。この基
本波15は、コア11を構成する4−ジメチルアミノベ
ンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンによ
り、波長が1/2 (−420nm)の第2高調波15
°に変換される。この第2高調波15°はクラッド12
の外表面の間で全反射を繰り返して素子10内を進行し
、基本波15のコア部での導波モードと、第2高調波1
5′のクラッド部への放射モードとの間で位相整合がな
される(いわゆるチェレンコフ放射)。
コア11内に入射される。基本波発生手段としては例え
ば半導体レーザー1Gが用いられ、対物レンズ17で集
光した波長840nmのレーザー光(基本波)15をコ
ア部の素子端面10aに照射することにより、該レーザ
ー光15を光波長変換素子10内に入射させる。この基
本波15は、コア11を構成する4−ジメチルアミノベ
ンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンによ
り、波長が1/2 (−420nm)の第2高調波15
°に変換される。この第2高調波15°はクラッド12
の外表面の間で全反射を繰り返して素子10内を進行し
、基本波15のコア部での導波モードと、第2高調波1
5′のクラッド部への放射モードとの間で位相整合がな
される(いわゆるチェレンコフ放射)。
光波長変換素子lOの出射端面10bからは、上記第2
高調波15゛、と基本波15とが混合したビーム15″
が出射する。この出射ビーム15”は、例えば基本波1
5はほとんど吸収する一方、第2高調波15°は良好に
透過させるフィルター(図示せず)に通され、第2高調
波15′のみが取り出されて利用される。
高調波15゛、と基本波15とが混合したビーム15″
が出射する。この出射ビーム15”は、例えば基本波1
5はほとんど吸収する一方、第2高調波15°は良好に
透過させるフィルター(図示せず)に通され、第2高調
波15′のみが取り出されて利用される。
前述した通り、コア11を構成する4−ジメチルアミノ
ベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンの
光吸収率が最大となる波長λff1aXは、第2高調波
15°の波長と極めて近くなっているので共鳴効果が生
じ、高効率で波長変換がなされる。
ベンズアルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンの
光吸収率が最大となる波長λff1aXは、第2高調波
15°の波長と極めて近くなっているので共鳴効果が生
じ、高効率で波長変換がなされる。
そして、第2高調波15°はクラッド12内を導波して
行くので、クラツド径に対して1/10〜1/100と
極めて細いコア11内にこの第2高調波15′が再度入
射する確率は低(、また吸収量も少な(したがって第2
高調波15′がコア■1に多く吸収されてしまうことが
無い。この吸収が防止されれば、大光量の第2高調波1
5′が素子外に取り出されうる。
行くので、クラツド径に対して1/10〜1/100と
極めて細いコア11内にこの第2高調波15′が再度入
射する確率は低(、また吸収量も少な(したがって第2
高調波15′がコア■1に多く吸収されてしまうことが
無い。この吸収が防止されれば、大光量の第2高調波1
5′が素子外に取り出されうる。
なお上記共鳴効果を確認するため、光波長変換素子10
に、YAGレーザーで発生させた波長11064nの基
本波を入射させた。この場合、第2高調波の波長は53
2nmであり、上記実施例の第2高調波の波長=420
nmと比べると、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの光吸収率が最大と
なる波長λmax=428nmとの差はより大きい。勿
論、基本波の波長−1064nmは、それよりもさらに
λmaXから離れている。つまりこの場合は、基本波お
よび第2高調波の吸収防止を図る従来装置と同様に、両
波の波長が上記波長λmaxから離れている。
に、YAGレーザーで発生させた波長11064nの基
本波を入射させた。この場合、第2高調波の波長は53
2nmであり、上記実施例の第2高調波の波長=420
nmと比べると、4−ジメチルアミノベンズアルデヒド
4′−二トロフェニルヒドラゾンの光吸収率が最大と
なる波長λmax=428nmとの差はより大きい。勿
論、基本波の波長−1064nmは、それよりもさらに
λmaXから離れている。つまりこの場合は、基本波お
よび第2高調波の吸収防止を図る従来装置と同様に、両
波の波長が上記波長λmaxから離れている。
この場合の波長変換効率は、前記実施例における効率と
比べると約1/10であった。換言すれば、前記実施例
の光波長変換素子10にあっては、共鳴効果を利用しな
い従来の光波長変換素子と比べて約10倍の波長変換効
率が得られると言える。
比べると約1/10であった。換言すれば、前記実施例
の光波長変換素子10にあっては、共鳴効果を利用しな
い従来の光波長変換素子と比べて約10倍の波長変換効
率が得られると言える。
なお、以上述べた波長λmaxが第2高調波15′の波
長−420nmに近い有機非線形光学材料としては、前
記4−ジメチルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロ
フェニルヒドラゾンの他例えば、下記の構造式 で示されるλmax=398nmの4−クロロベンズア
ルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンや、下記の
構造式 で示されるλmax −473nmの1−メチル−4−
[2−(4−ジメチルアミノフェニル)エテニルコピリ
ジニウム メチルスルフアート等が挙げられ、これらの
材料によってコア11を形成してもよい。
長−420nmに近い有機非線形光学材料としては、前
記4−ジメチルアミノベンズアルデヒド 4′−二トロ
フェニルヒドラゾンの他例えば、下記の構造式 で示されるλmax=398nmの4−クロロベンズア
ルデヒド 4′−二トロフェニルヒドラゾンや、下記の
構造式 で示されるλmax −473nmの1−メチル−4−
[2−(4−ジメチルアミノフェニル)エテニルコピリ
ジニウム メチルスルフアート等が挙げられ、これらの
材料によってコア11を形成してもよい。
また以上、ファイバー型素子として形成された実施例に
ついて説明したが、本発明の光波長変換素子は、前述し
た光導波路型素子(この場合もチェレンコフ放射とする
)として形成することもできる。
ついて説明したが、本発明の光波長変換素子は、前述し
た光導波路型素子(この場合もチェレンコフ放射とする
)として形成することもできる。
〈第2実施例〉
第4図は2次元光導波路型素子として形成された、本発
明の第2実施例の光波長変換素子20を示している。こ
の光波長変換素子20は、相対向するように配された1
対のガラス基板21.22の間に、有機非線形光学材料
からなるスラブ状の2次元光導波路23が形成されてな
る。ガラス基板21.22は、この有機非線形光学材料
よりも低屈折率とされている。そして素子20の一端側
において、図中上側の基板21と接する先導波路23の
表面には、基本波入射用の集光性回折格子(F ocu
sing G ratingCoupler) 24が
設けられ、一方素子20の他端側において上記基板21
の表面には、第2高調波出射用の線状回折格子(Lin
ear Grating Coupler)25が設
けられている。
明の第2実施例の光波長変換素子20を示している。こ
の光波長変換素子20は、相対向するように配された1
対のガラス基板21.22の間に、有機非線形光学材料
からなるスラブ状の2次元光導波路23が形成されてな
る。ガラス基板21.22は、この有機非線形光学材料
よりも低屈折率とされている。そして素子20の一端側
において、図中上側の基板21と接する先導波路23の
表面には、基本波入射用の集光性回折格子(F ocu
sing G ratingCoupler) 24が
設けられ、一方素子20の他端側において上記基板21
の表面には、第2高調波出射用の線状回折格子(Lin
ear Grating Coupler)25が設
けられている。
例えば半導体レーザー16から出射された基本波として
のレーザー光15は上記集光性回折格子24の部分に照
射され、該回折格子24で回折して光導波路23内に入
射する。この基本波15は、光導波路23を構成する有
機非線形光学材料により、波長が172の第2高調波1
5′ に変換される。この第2高調波15°は基板21
.22の外表面の間で全反射を繰り返して素子20内を
進行し、基本波15の光導波路23での導波モードと、
第2高調波15°の基板部への放射モードとの間で位相
整合がなされる。この第2高調波15′ は回折格子2
5において回折して、基板外に出射する。
のレーザー光15は上記集光性回折格子24の部分に照
射され、該回折格子24で回折して光導波路23内に入
射する。この基本波15は、光導波路23を構成する有
機非線形光学材料により、波長が172の第2高調波1
5′ に変換される。この第2高調波15°は基板21
.22の外表面の間で全反射を繰り返して素子20内を
進行し、基本波15の光導波路23での導波モードと、
第2高調波15°の基板部への放射モードとの間で位相
整合がなされる。この第2高調波15′ は回折格子2
5において回折して、基板外に出射する。
この場合も、先導波路23を構成する有機非線形光学材
料として、光吸収率が最大となる光波長λmaxが、基
本波15と第2高調波15°の少なくとも一方の波長に
近い領域にある材料を用い、また基板21.22の厚さ
を十分にとって第2高調波15°が光導波路23部を通
過する回数を少なくすれば、前述の共鳴効果を利用して
高い波長変換効率を得ることができる。
料として、光吸収率が最大となる光波長λmaxが、基
本波15と第2高調波15°の少なくとも一方の波長に
近い領域にある材料を用い、また基板21.22の厚さ
を十分にとって第2高調波15°が光導波路23部を通
過する回数を少なくすれば、前述の共鳴効果を利用して
高い波長変換効率を得ることができる。
〈第3実施例〉
第5図は3次元光導波路型素子として形成された、本発
明の第3実施例の光波長変換素子30を示している。こ
の光波長変換素子30は、ガラス基板31の一表面側に
3次元光導波路32が埋め込まれてなる。この場合も、
光導波路32を構成する有機非線形光学材料として、光
吸収率が最大となる光波長λmaxが、基本波15と第
2高調波15°の少なくとも一方の波長に近い領域にあ
る材料が用いられる。
明の第3実施例の光波長変換素子30を示している。こ
の光波長変換素子30は、ガラス基板31の一表面側に
3次元光導波路32が埋め込まれてなる。この場合も、
光導波路32を構成する有機非線形光学材料として、光
吸収率が最大となる光波長λmaxが、基本波15と第
2高調波15°の少なくとも一方の波長に近い領域にあ
る材料が用いられる。
この埋め込み3次元光導波路型光波長変換素子30にお
いて、先導波路32を構成する有機非線形光学材料によ
って発生された第2高調波15°は光導波路32に再入
射する確率が非常に低いので、非線形光学材料による第
2高調波15′の吸収は無く、したがってこの場合も前
述の共鳴効果を利用して高い波長変換効率を得ることが
できる。
いて、先導波路32を構成する有機非線形光学材料によ
って発生された第2高調波15°は光導波路32に再入
射する確率が非常に低いので、非線形光学材料による第
2高調波15′の吸収は無く、したがってこの場合も前
述の共鳴効果を利用して高い波長変換効率を得ることが
できる。
〈第4実施例〉
次に本発明の第4実施例について説明する。第7図は、
本発明の第4実施例の光波長変換素子40を示している
。この光波長変換素子40は前述した第1実施例の光波
長変換素子10と同様にファイバー型素子として形成さ
れたものであり、コア41は本願出願人による特願昭6
1−53884号明細書に示される3、5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール(以下、PRA
と称する)によって形成され、一方クラッド42は5F
S3ガラスから形成されている。この光波長変換素子4
0の作成方法および基本波15の入射のさせ方も、第1
実施例で説明したものと同様である。
本発明の第4実施例の光波長変換素子40を示している
。この光波長変換素子40は前述した第1実施例の光波
長変換素子10と同様にファイバー型素子として形成さ
れたものであり、コア41は本願出願人による特願昭6
1−53884号明細書に示される3、5−ジメチル−
1−(4−ニトロフェニル)ピラゾール(以下、PRA
と称する)によって形成され、一方クラッド42は5F
S3ガラスから形成されている。この光波長変換素子4
0の作成方法および基本波15の入射のさせ方も、第1
実施例で説明したものと同様である。
また、コア41の材料であるPRAの光透過率は第10
図図示のように、波長380nmよりもやや低波長の光
に対して最低(換言すればこの波長域の光に対し、て光
吸収率が最大)となっている。本実施例では、基本波1
5として波長780nmの光を入射させて、波長390
nmの第2高調波15゜を取り出す。つまりこの例にお
いても、コア41を構成するPRAの光吸収率が最大と
なる波長λl1aXは、第2高調波15゛ の波長と極
めて近くなっているので前述の共鳴効果が生じ、高効率
での波長変換が実施される。
図図示のように、波長380nmよりもやや低波長の光
に対して最低(換言すればこの波長域の光に対し、て光
吸収率が最大)となっている。本実施例では、基本波1
5として波長780nmの光を入射させて、波長390
nmの第2高調波15゜を取り出す。つまりこの例にお
いても、コア41を構成するPRAの光吸収率が最大と
なる波長λl1aXは、第2高調波15゛ の波長と極
めて近くなっているので前述の共鳴効果が生じ、高効率
での波長変換が実施される。
そしてクラツド径は3mm、コア径dは2μm(つまり
コア41の外側のクラッド厚さは1499μmで、25
0μmよりもはるかに大きい)、素子の長さしは10m
mである。この場合、クラッド42に放射する第2高調
波15°の位相整合角度θは約15°である。これらの
値に基づいて、第7図に示すように素子40内で最も長
い光路をとる位相整合可能な第2高調波15′ (つま
り素子40の入射端面40aに最も近接しコア41の再
外周部で生じた第2高調波15°)について考えてみる
と、この第2高調波15゛がクラッド42の外表面に到
達するまでに素子長さ方向に進行する距離Xは、x−(
D−d) / (2t a nθ)= (3000−2
)/ (2t an15°)−5593μm となる。この第2高調波15′がクラッド42の外表面
で全反射して再度コア41に入射しうるためには、光波
長変換素子40の長さは 2x−11186μm=11.19mm必要であるが、
本実施例の光波長変換素子40の長さしはlOm mと
されているので、上記の第2高調波15°は実際にはコ
ア41に再入射することがない。
コア41の外側のクラッド厚さは1499μmで、25
0μmよりもはるかに大きい)、素子の長さしは10m
mである。この場合、クラッド42に放射する第2高調
波15°の位相整合角度θは約15°である。これらの
値に基づいて、第7図に示すように素子40内で最も長
い光路をとる位相整合可能な第2高調波15′ (つま
り素子40の入射端面40aに最も近接しコア41の再
外周部で生じた第2高調波15°)について考えてみる
と、この第2高調波15゛がクラッド42の外表面に到
達するまでに素子長さ方向に進行する距離Xは、x−(
D−d) / (2t a nθ)= (3000−2
)/ (2t an15°)−5593μm となる。この第2高調波15′がクラッド42の外表面
で全反射して再度コア41に入射しうるためには、光波
長変換素子40の長さは 2x−11186μm=11.19mm必要であるが、
本実施例の光波長変換素子40の長さしはlOm mと
されているので、上記の第2高調波15°は実際にはコ
ア41に再入射することがない。
素子内の光路長が最も長くなる第2高調波15°につい
て上述の通りであるから、位相整合角度θでクラッド4
2中に放射した第や高調波15′はすべて、コア41に
再入射することがない。そうであれば、先に説明したよ
うに第2高調波がコアに再入射することによって生じる
位相乱れ、およびコアによる第2高調波の吸収が発生し
ない。
て上述の通りであるから、位相整合角度θでクラッド4
2中に放射した第や高調波15′はすべて、コア41に
再入射することがない。そうであれば、先に説明したよ
うに第2高調波がコアに再入射することによって生じる
位相乱れ、およびコアによる第2高調波の吸収が発生し
ない。
第2高調波15’ のコアへの吸収および位相乱れが生
じなければ、光波長変換素子40から高強度の第2高調
波15’ を取り出せるようになり、波長変換効率が向
上する。
じなければ、光波長変換素子40から高強度の第2高調
波15’ を取り出せるようになり、波長変換効率が向
上する。
第11図に、上記構成の光波長変換素子40に波長78
0.800.830.870nmの光をそれぞれ基本波
として入射させ、波長39,0.400.415.43
5nmの光を第2高調波として取り出した際の波長変換
効率を示す。この図に示される通り、第2高調波の波長
が、PRAの光吸収率が最大となる波長から離れるにつ
れて波長変換効率が低下し、前述の共鳴効果が薄れて行
くのが分かる。
0.800.830.870nmの光をそれぞれ基本波
として入射させ、波長39,0.400.415.43
5nmの光を第2高調波として取り出した際の波長変換
効率を示す。この図に示される通り、第2高調波の波長
が、PRAの光吸収率が最大となる波長から離れるにつ
れて波長変換効率が低下し、前述の共鳴効果が薄れて行
くのが分かる。
なお、クラツド径りを従来と同様に150μmとし、そ
の他の仕様は上記実施例におけるものと同一とした比較
例の光波長変換素子を作成し、波長780μmの基本波
を第2高調波に変換する際のこの光波長変換素子の波長
変換効率を調べたところ、入力100mW換算で約3%
であった。この比較例の光波長変換素子においては、第
8図に示すように最長光路をとる第2高調波15′は最
初にクラッド42の外表面に到達するまでに素子長さ方
向に276μm (=74/ t a n15°)進行
し、また、クラッド外表面での全反射1回当り素子長さ
方向に560μm (=150/ t a n15’
)進行するから、素子長さ10mm (=10000μ
m)の場合、 10000−560x17+276+204であり、コ
ア41E 17回再入射している。
の他の仕様は上記実施例におけるものと同一とした比較
例の光波長変換素子を作成し、波長780μmの基本波
を第2高調波に変換する際のこの光波長変換素子の波長
変換効率を調べたところ、入力100mW換算で約3%
であった。この比較例の光波長変換素子においては、第
8図に示すように最長光路をとる第2高調波15′は最
初にクラッド42の外表面に到達するまでに素子長さ方
向に276μm (=74/ t a n15°)進行
し、また、クラッド外表面での全反射1回当り素子長さ
方向に560μm (=150/ t a n15’
)進行するから、素子長さ10mm (=10000μ
m)の場合、 10000−560x17+276+204であり、コ
ア41E 17回再入射している。
なお、第7図を参照した前述の説明から明らかなように
、−船釣にクラツド径をD1コア径をd1素子長さをL
1位相整合角度をθとしたとき、クラッドの厚さT−(
D−d)/2が T〉(LL1tanθ)/2 となるようにすれば、位相整合がとれるすべての第2高
調波はコアに再入射しないことになり、大変好ましい。
、−船釣にクラツド径をD1コア径をd1素子長さをL
1位相整合角度をθとしたとき、クラッドの厚さT−(
D−d)/2が T〉(LL1tanθ)/2 となるようにすれば、位相整合がとれるすべての第2高
調波はコアに再入射しないことになり、大変好ましい。
く第5実施例〉
なおさらに好ましくは、クラッドの厚さTを、T>LL
Itanθ となるように十分太くする。第9図には、そのように構
成した本発明の第5実施例による光波長変換素子50を
示す。このようにすれば、第9図に示される通り、位相
整合がとれる全ての第2高調波15’ はコア41に再
入射しないばかりか、クラッド42の外表面において1
回も全反射しないことになる。そこでこの場合は、クラ
ッド42の外表面で全反射した後素子端面40bから出
射する第2高調波15′ と、全反射しないで直接的に
素子端面40bから出射する第2高調波15°との間で
位相のずれが生じることも無くなる。したがって、この
位相のずれに起因して第2高調波の干渉が生じて波長変
換効率が低下すること、および第2高調波の集光が困難
になるということが無くなり、極めて光強度でかつ小さ
なスポットに絞られた第2高調波を得ることが可能とな
る。
Itanθ となるように十分太くする。第9図には、そのように構
成した本発明の第5実施例による光波長変換素子50を
示す。このようにすれば、第9図に示される通り、位相
整合がとれる全ての第2高調波15’ はコア41に再
入射しないばかりか、クラッド42の外表面において1
回も全反射しないことになる。そこでこの場合は、クラ
ッド42の外表面で全反射した後素子端面40bから出
射する第2高調波15′ と、全反射しないで直接的に
素子端面40bから出射する第2高調波15°との間で
位相のずれが生じることも無くなる。したがって、この
位相のずれに起因して第2高調波の干渉が生じて波長変
換効率が低下すること、および第2高調波の集光が困難
になるということが無くなり、極めて光強度でかつ小さ
なスポットに絞られた第2高調波を得ることが可能とな
る。
しかし、必ずしも上記のようにしなくても、クラッドの
厚さT−(D−d)/2を250μm以上に設定すれば
、第2高調波がコアに再入射する回数は従来のファイバ
ー型光波長変換素子に比べて極めて少なくなるので、第
2高調波の位相乱れが効果的に防止されうる。
厚さT−(D−d)/2を250μm以上に設定すれば
、第2高調波がコアに再入射する回数は従来のファイバ
ー型光波長変換素子に比べて極めて少なくなるので、第
2高調波の位相乱れが効果的に防止されうる。
またコアにおける第2高調波の吸収が少なければ、ある
いは全く無ければ、コアに吸収されやすいより短波の第
2高調波を高強度の状態で取り出すことも可能となる。
いは全く無ければ、コアに吸収されやすいより短波の第
2高調波を高強度の状態で取り出すことも可能となる。
以上、ファイバー型光波長変換素子において、第2高調
波15′のコアへの再入射回数を少なくし、あるいはこ
の再入射を全く無くし、さらには第2高調波15°のク
ラッド外表面での全反射も全く無くすようにした実施例
について説明したが、クラッド部の厚さ識定によって上
述の作用を得る手法は、第4図さらには第5図に示した
ような光導波路型の光波長変換素子においても採用可能
であり、それにより、共鳴効果と相まって高い波長変換
効率を実現できるようになる。すなわち第4図に示した
タイプの光波長変換素子にあっては第12図に示すよう
に、基板2L 22の厚さTについて、また第5図に示
したタイプの光波長変換素子にあっては第13図に示す
ように、基板31の厚さTについて250μm以上とす
れば、第2高調波15゛が光導波路23あるいは32に
再入射する極めて少なくすることができ、T〉(L−t
anθ)/2とすれば上記再入射を全く無くすることが
でき、ざらにT〉L−tanθとすれば上記再入射を全
く無くし、その上第2高調波15’が基板21.22あ
るいは31の外表面で全反射することも皆無とすること
ができる。なお第4図に示したタイプの光波長変換素子
において上述のことが言えるのは、素子が全長に亘って
光波長変換に有効に利用される場合、すなわち、基本波
を素子端面から入射させて、第2高調波も素子端面から
取り出す場合である。
波15′のコアへの再入射回数を少なくし、あるいはこ
の再入射を全く無くし、さらには第2高調波15°のク
ラッド外表面での全反射も全く無くすようにした実施例
について説明したが、クラッド部の厚さ識定によって上
述の作用を得る手法は、第4図さらには第5図に示した
ような光導波路型の光波長変換素子においても採用可能
であり、それにより、共鳴効果と相まって高い波長変換
効率を実現できるようになる。すなわち第4図に示した
タイプの光波長変換素子にあっては第12図に示すよう
に、基板2L 22の厚さTについて、また第5図に示
したタイプの光波長変換素子にあっては第13図に示す
ように、基板31の厚さTについて250μm以上とす
れば、第2高調波15゛が光導波路23あるいは32に
再入射する極めて少なくすることができ、T〉(L−t
anθ)/2とすれば上記再入射を全く無くすることが
でき、ざらにT〉L−tanθとすれば上記再入射を全
く無くし、その上第2高調波15’が基板21.22あ
るいは31の外表面で全反射することも皆無とすること
ができる。なお第4図に示したタイプの光波長変換素子
において上述のことが言えるのは、素子が全長に亘って
光波長変換に有効に利用される場合、すなわち、基本波
を素子端面から入射させて、第2高調波も素子端面から
取り出す場合である。
以上基本波の第2高調波への変換の場合を例にとって本
発明を説明したが、和差周波の場合はその2つの基本波
と、和差周波のうちの少なくとも1つの波長の付近に吸
収のある材料を用いることにより同様に高い波長変換効
率が達成され、また基本波の第3高調波への変換の場合
も、その基本波と第3高調波のうちの少なくとも1つの
波長の付近に吸収のある材料を用いることにより同様に
高い波長変換効率が達成される。
発明を説明したが、和差周波の場合はその2つの基本波
と、和差周波のうちの少なくとも1つの波長の付近に吸
収のある材料を用いることにより同様に高い波長変換効
率が達成され、また基本波の第3高調波への変換の場合
も、その基本波と第3高調波のうちの少なくとも1つの
波長の付近に吸収のある材料を用いることにより同様に
高い波長変換効率が達成される。
(発明の効果)
以上詳細に説明した通り本発明によれば、共鳴効果を利
用して極めて高い波長変換効率を得た上で、波長変換波
が非線形光学材料に吸収されることを少なくしあるいは
全く無くし、その上波長変換波の位相乱れを効果的に防
止し、大光量の波長変換波を光波長変換素子外に取り出
すことが可能となる。したがって本発明の光波長変換素
子によれば、光利用効率を従来に比べて著しく向上させ
て、高強度の波長変換波を発生させることができる。
用して極めて高い波長変換効率を得た上で、波長変換波
が非線形光学材料に吸収されることを少なくしあるいは
全く無くし、その上波長変換波の位相乱れを効果的に防
止し、大光量の波長変換波を光波長変換素子外に取り出
すことが可能となる。したがって本発明の光波長変換素
子によれば、光利用効率を従来に比べて著しく向上させ
て、高強度の波長変換波を発生させることができる。
第1図および第2図はそれぞれ、本発明の第1実施例に
よる光波長変換素子を示す斜視図と概略側面図、 第3図は上記光波長変換素子の製造方法を説明する概略
図、 第4図および第5図はそれぞれ、本発明の第2実施例、
第3実施例による光波長変換素子を示す斜視図、 第6図(1)、(′2Jおよび(3)は、従来のファイ
バー型光波長変換素子における第2高調波の位相乱れの
原因を説明する説明図、 第7図は、本発明の第4実施例による光波長変換素子を
示す概略側面図、 第8図は従来のファイバー型光波長変換素子における第
2高調波の光路を説明する説明図、第9図は、本発明の
第5実施例による光波長変換素子を示す概略側面図、 第1O図は、本発明において用いられるPRAの光透過
率特性を示すグラフ、 第it図は、本発明による光波長変換素子の波長変換効
率を示すグラフ、 第12図と第13図はそれぞれ、第4図と第5図に示さ
れる光波長変換素子におけるクラッド部の厚さと、素子
長さと、位相整合角度を説明する説明図である。 10.20.30.40.50・・・光波長変換素子1
1、41・・・コ ア 11’ ・・・有機非線形
光学材料12.42・・・クラッド 15・・・基本
波15°・・・第2高調波 21.22.31・・・
基板23・・・2次元光導波路 32・・・3次元光導
波路第7図 第9vA 第10図 丸シ良長(nm+ 第11図 蟇 本シ皮〉次長(nm)
よる光波長変換素子を示す斜視図と概略側面図、 第3図は上記光波長変換素子の製造方法を説明する概略
図、 第4図および第5図はそれぞれ、本発明の第2実施例、
第3実施例による光波長変換素子を示す斜視図、 第6図(1)、(′2Jおよび(3)は、従来のファイ
バー型光波長変換素子における第2高調波の位相乱れの
原因を説明する説明図、 第7図は、本発明の第4実施例による光波長変換素子を
示す概略側面図、 第8図は従来のファイバー型光波長変換素子における第
2高調波の光路を説明する説明図、第9図は、本発明の
第5実施例による光波長変換素子を示す概略側面図、 第1O図は、本発明において用いられるPRAの光透過
率特性を示すグラフ、 第it図は、本発明による光波長変換素子の波長変換効
率を示すグラフ、 第12図と第13図はそれぞれ、第4図と第5図に示さ
れる光波長変換素子におけるクラッド部の厚さと、素子
長さと、位相整合角度を説明する説明図である。 10.20.30.40.50・・・光波長変換素子1
1、41・・・コ ア 11’ ・・・有機非線形
光学材料12.42・・・クラッド 15・・・基本
波15°・・・第2高調波 21.22.31・・・
基板23・・・2次元光導波路 32・・・3次元光導
波路第7図 第9vA 第10図 丸シ良長(nm+ 第11図 蟇 本シ皮〉次長(nm)
Claims (7)
- (1)非線形光学材料から形成された導波部がそれより
も低屈折率のクラッド部内に配されてなり、前記導波部
を導波した基本波を波長変換し、この波長変換波を前記
クラッド部中に出射させる光波長変換素子において、 前記非線形光学材料として、光吸収率が最大となる光波
長が、前記基本波と波長変換波のうちの少なくとも1つ
の波長に近い領域にある有機非線形光学材料が用いられ
ていることを特徴とする光波長変換素子。 - (2)前記導波部がコアとされ、前記クラッド部がこの
コアを被覆するクラッドとされて、ファイバー型素子に
形成されたことを特徴とする請求項1記載の光波長変換
素子。 - (3)前記クラッド部が相対向するように配された1対
の基板とされ、これらの基板の間に前記導波部としての
2次元光導波路が配されて、2次元光導波路型素子に形
成されたことを特徴とする請求項1記載の光波長変換素
子。 - (4)前記クラッド部としての基板中に、前記導波部と
しての3次元光導波路が埋め込まれて、埋め込み3次元
光導波路型素子に形成されたことを特徴とする請求項1
記載の光波長変換素子。 - (5)前記クラッド部の外表面から導波部に至るまでの
厚さが250μm以上とされていることを特徴とする請
求項1、2、3または4記載の光波長変換素子。 - (6)波長変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをL
としたとき、前記クラッド部の厚さが(L・tanθ)
/2の値以上とされていることを特徴とする請求項1、
2、3または4記載の光波長変換素子。 - (7)波長変換波の位相整合角度をθ、素子の長さをL
としたとき、前記クラッド部の厚さがL・tanθの値
以上とされていることを特徴とする請求項1、2、3ま
たは4記載の光波長変換素子。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63179644A JPH01105220A (ja) | 1987-07-20 | 1988-07-19 | 光波長変換素子 |
EP88111721A EP0300471A1 (en) | 1987-07-20 | 1988-07-20 | Optical wavelength converter device |
US07/221,972 US4893888A (en) | 1987-07-20 | 1988-07-20 | Optical wavelength converter device |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18077587 | 1987-07-20 | ||
JP62-180775 | 1987-07-20 | ||
JP63179644A JPH01105220A (ja) | 1987-07-20 | 1988-07-19 | 光波長変換素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01105220A true JPH01105220A (ja) | 1989-04-21 |
Family
ID=26499430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63179644A Pending JPH01105220A (ja) | 1987-07-20 | 1988-07-19 | 光波長変換素子 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4893888A (ja) |
EP (1) | EP0300471A1 (ja) |
JP (1) | JPH01105220A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09325227A (ja) * | 1996-06-06 | 1997-12-16 | Fujikura Ltd | 光導波路グレーティング |
Families Citing this family (28)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0820654B2 (ja) * | 1987-11-02 | 1996-03-04 | 富士写真フイルム株式会社 | 光波長変換素子 |
JPH02116832A (ja) * | 1988-10-27 | 1990-05-01 | Pioneer Electron Corp | ファイバー型光波長変換素子 |
JPH02153328A (ja) * | 1988-12-05 | 1990-06-13 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 光源装置 |
FR2644593B1 (fr) * | 1989-03-16 | 1991-05-17 | Comp Generale Electricite | Fibre optique pour la conversion de frequence |
JPH02267529A (ja) * | 1989-04-07 | 1990-11-01 | Fuji Photo Film Co Ltd | 光波長変換素子およびその製造方法 |
US5031999A (en) * | 1989-05-15 | 1991-07-16 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical wavelength converter device |
US5189722A (en) * | 1989-09-04 | 1993-02-23 | Pioneer Electronic Corporation | Fiber type wavelength conversion element |
JPH0394238A (ja) * | 1989-09-07 | 1991-04-19 | Pioneer Electron Corp | ファイバー型光波長変換装置 |
JP2704308B2 (ja) * | 1989-09-22 | 1998-01-26 | 富士写真フイルム株式会社 | 光波長変換方法 |
JPH03111826A (ja) * | 1989-09-26 | 1991-05-13 | Sumitomo Electric Ind Ltd | 波長変換素子 |
US5028107A (en) * | 1989-12-12 | 1991-07-02 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Optical articles for wavelength conversion and their manufacture and use |
US5018810A (en) * | 1989-12-19 | 1991-05-28 | Ibiden Co., Ltd. | Method for producing a second harmonic wave generating device |
US4973118A (en) * | 1989-12-19 | 1990-11-27 | Ibiden Co., Ltd. | Second harmonic wave generating device |
US5113469A (en) * | 1990-03-02 | 1992-05-12 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Optical wavelength-converting device for guided-wave second-harmonic generation in cerenkov radiation mode |
JP2837505B2 (ja) * | 1990-05-19 | 1998-12-16 | パイオニア株式会社 | ファイバー型波長変換素子 |
US5197072A (en) * | 1990-06-13 | 1993-03-23 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical wavelength converting device, and laser diode pumped solid laser |
JP2753118B2 (ja) * | 1990-06-28 | 1998-05-18 | シャープ株式会社 | 光波長変換装置 |
US5167000A (en) * | 1990-08-28 | 1992-11-24 | Matsushita Electric Industrial Co. Ltd. | Optical wavelength converter |
US5313543A (en) * | 1992-01-22 | 1994-05-17 | Matsushita Electric Industrial Co., Inc. | Second-harmonic generation device and method of producing the same and second-harmonic generation apparatus and method of producing the same |
US5640480A (en) * | 1995-08-07 | 1997-06-17 | Northrop Grumman Corporation | Zig-zag quasi-phase-matched wavelength converter apparatus |
US5949934A (en) * | 1996-04-05 | 1999-09-07 | Fujikura, Ltd. | Optical waveguide grating and production method therefor |
US6778724B2 (en) * | 2000-11-28 | 2004-08-17 | The Regents Of The University Of California | Optical switching and sorting of biological samples and microparticles transported in a micro-fluidic device, including integrated bio-chip devices |
WO2003009011A2 (en) | 2001-07-20 | 2003-01-30 | Nufern | Optical fiber grating having high temperature insensitivity |
JP3983024B2 (ja) * | 2001-10-12 | 2007-09-26 | 株式会社トプコン | レーザ発振装置 |
US6904214B2 (en) | 2002-05-14 | 2005-06-07 | Nufern | Method of providing an optical fiber having a minimum temperature sensitivity at a selected temperature |
EP2817856B1 (en) * | 2012-02-21 | 2018-05-09 | OFS Fitel, LLC | Optical mode conversion using intermodal cherenkov radiation |
US9742145B1 (en) * | 2016-12-01 | 2017-08-22 | National Tsing Hua University | Off-axis zigzag parametric oscillator |
CN116724470B (zh) * | 2021-08-24 | 2025-02-07 | 维林光电有限公司 | 使用分层非线性光学器件的腔内谐波产生 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4346314A (en) * | 1980-05-01 | 1982-08-24 | The University Of Rochester | High power efficient frequency conversion of coherent radiation with nonlinear optical elements |
FR2533714A1 (fr) * | 1982-09-28 | 1984-03-30 | Thomson Csf | Dispositif coupleur optique integre non lineaire et oscillateur parametrique comprenant un tel dispositif |
US4557551A (en) * | 1983-09-28 | 1985-12-10 | Andrew Corporation | Non-linear optical fiber coupler and a method of making same |
JPS61290426A (ja) * | 1985-06-18 | 1986-12-20 | Sharp Corp | 高調波発生器 |
CA1265903A (en) * | 1985-07-26 | 1990-02-20 | Kureha Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha | Optical fiber |
US4717508A (en) * | 1985-09-03 | 1988-01-05 | Hoechst Celanese Corporation | Organic nonlinear optical substrates |
US4820011A (en) * | 1986-07-07 | 1989-04-11 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Optical wavelength conversion device, and a method of making the same |
-
1988
- 1988-07-19 JP JP63179644A patent/JPH01105220A/ja active Pending
- 1988-07-20 US US07/221,972 patent/US4893888A/en not_active Expired - Lifetime
- 1988-07-20 EP EP88111721A patent/EP0300471A1/en not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH09325227A (ja) * | 1996-06-06 | 1997-12-16 | Fujikura Ltd | 光導波路グレーティング |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US4893888A (en) | 1990-01-16 |
EP0300471A1 (en) | 1989-01-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH01105220A (ja) | 光波長変換素子 | |
US4838638A (en) | Optical wavelength conversion device | |
JPH01237528A (ja) | 光波長変換素子 | |
JPH0430006B2 (ja) | ||
US5032220A (en) | Manufacturing method of frequency doubler | |
JP2751914B2 (ja) | 光導波路素子 | |
JPS6118933A (ja) | 光波長変換器 | |
JPH02203324A (ja) | 光波長変換モジュールの駆動方法 | |
JP2658381B2 (ja) | 導波路型波長変換素子 | |
JPH04162023A (ja) | 光波長変換装置およびレーザ光源 | |
JPH06265952A (ja) | 光波長変換素子 | |
JPH0293625A (ja) | 光周波数変換素子 | |
JPH0437731A (ja) | 光波長変換素子 | |
JPS62262835A (ja) | 光導波路形波長変換素子 | |
JPH05341343A (ja) | 光波長変換素子 | |
JP3178849B2 (ja) | 導波路型shg素子 | |
JPH0523412B2 (ja) | ||
JPS6371836A (ja) | 高調波発生用非線形光学素子 | |
JPH0262522A (ja) | 導波路型波長変換素子 | |
JPH0328832A (ja) | 光波長変換素子 | |
JPS63163436A (ja) | 光導波路 | |
JPH0654369B2 (ja) | 光波長変換器 | |
JPH0196629A (ja) | 光波長変換モジュール | |
JPS63254424A (ja) | 光量モニタ−付光波長変換素子 | |
JPH05249519A (ja) | 光導波路型波長変換素子 |