(定義)
本発明の説明においては、図面を参照して説明する際の方向を以下の通り定義する。すなわち、後述する排水口カバーを後述する排水口に取り付けたときにおける覆い体側を上、上側といい、排水口側を下、下側という。また、鉛直方向における上を上、上側といい、下を下、下側という。
排水口カバーを排水口に取り付けたときにおける覆い体から伸びる垂線または鉛直方向に直交または交差する方向を外側、右または左側、径方向という。また、排水口カバーを排水口に取り付けたときにおける排水口の縁側を外側、右または左側、径方向という。
以下、本発明に係る排水口カバー及び槽体システムについて、図1~図4を参照して説明する。
本発明に係る排水口カバー及び槽体システムは、例えば住宅用、店舗用として設置される洗面、手洗い用の衛生設備である洗面手洗い用設備に好適に供される。
図1に示す洗面・手洗い用設備10は、特に店舗内の限られた狭小なスペースにおいて設置される、いわゆる省スペース化に好適に対応したものを一例として示している。
本発明に係る槽体システムを備える洗面・手洗い用設備10は、この排水口カバー12付きの槽体14と、槽体14に上水を吐出する吐出装置18と、この吐出装置18から排水口カバー12の槽体14へ吐出された水である冷水や温水を槽体14から排出するための排水装置(排水管ユニット)16とを有する。
また、洗面・手洗い用設備10は、更に吐出装置18に上水を供給するための図示しない給水装置をさらに有する。
洗面・手洗い用設備10は、槽体14の下方において形成された排水開口を構成する排水口14cに排水口カバー12が配設されている。
排水口カバー12は、排水口14cに脱着自在又は挿脱自在に構成されている。排水口14cは、下水管に接続するための排水装置(排水管ユニット)16に接続している。
本発明に係る排水装置(排水管ユニット)16を構成する排水口カバー12は、例えば、洗面器・手洗い器などを構成する槽体14の器体50の下方部に形成された排水開口を構成する排水口14c及び器体排水口部52に直接または間接的に取り付けられるものである。
本発明に係る排水口カバー12は、排水口カバーの本体を構成する覆い体20と、この覆い体20の中心から外側に放射状に3つ以上形成され、覆い体20より下方に突出する案内壁22とを備える。
本発明に係る排水口カバー12は、案内壁22により、排水口14cに直接的に支持されるように構成される。案内壁22の上方には覆い体20が配設されている。
排水口カバー12の覆い体20は、排水栓または排水皿とも呼ばれ、またブラインドプレートとも言われている平面視円形の皿状のプレート部20aを備え、該プレート部20aが排水口14cを平面視にて、すなわち上から見えないように、排水口14cを覆うとともに、排水口14cの周辺の槽体14の内面54を覆うように構成されている。
覆い体20においては、排水口14c側の面である下側の面が、外側・排水口14c縁側から中心すなわち内側に向かうにしたがって、下側である排水口14c側に向けて覆い体20の上部・天側から離れる方向で排水口14cに向かう下側方向に傾斜している。
覆い体20は、その下側の面が、エアの滞留を防ぐために逆錐形状に形成された、テーパー面を有するテーパー部20cを備える。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面は、覆い体20の外側周縁すなわち排水口14cの縁側周縁より覆い体20の中心軸側に向けて排水口14c側である下側に向けて傾斜する平面状に形成されている。
案内壁22は、排水口14cの外方からの水が衝突することにより水の流れを分散させる分散面24及び水を覆い体20の中心へ案内することにより異なる方向から流れ込む水を互いに衝突させて水の下方への落下を促す案内面26を有する。
本発明に係る排水口カバー12は、覆い体20の中心より下方に伸びる柱状体の基部28並びに排水口カバー12及び案内壁22を支える支柱状基部28Aを備える。
なお、基部28と支柱状基部28Aとは一体化されており、支柱状基部28Aは、基部28の上部構造とみなすことができる。
基部28は、覆い体20の中心に配設され、案内壁22の内側すなわち覆い体20の中心側に配設されており、案内壁22と一体化されている。
支柱状基部28Aも、案内壁22と一体化され、覆い体20とは別部材として構成された案内部材34の一部を構成している。支柱状基部28Aは、案内部材34が覆い体20に取り付けられたとき、案内壁22の内側すなわち覆い体20の中心側に配設される。
一体となった基部28及び支柱状基部28Aは、覆い体20の排水口14c側から排水口14c側・下の方向に向けて伸びる軸部と、覆い体20の排水口14c側の面とつながる境界部分が、覆い体20の周縁方向に湾曲する弧状ないしは円弧状に形成されている、アール部28aとを備える。
アール部28aは、覆い体20の下方に、覆い体20のテーパー状排水口本体の下側面に沿って流れ込んだ水を、下方の排水口14cに案内するためのアール面を有する。
覆い体20のテーパー部20cと、支柱状基部28Aのアール部28aとは、連続したアール面を形成している。
なお、基部28は、覆い体20と一体化した構成としてもよく、更に覆い体20及び案内壁22の両方と一体化した構成としてもよい。
隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成される。また、案内壁22の下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
槽体システムを構成する排水装置(排水管ユニット)16において、排水口14cより下流側の構成は、概略以下の通りである。排水口14cは、槽体14の器体排水口部52を閉塞して下方に延出するように設けられた排水管本体60の上端であって、テーパー部分を除いた開口として形成されている。
槽体14の直下には排水管本体60が設けられる。排水管本体60は滑りパッキン64、三角パッキン66及びスポンジパッキン68を介して防水性を保持した状態でロックナット62の締結により槽体14に固定される。排水管本体60の下流には排水管70が設けられる。排水管70は、パッキン74を介して防水性を保持した状態で固定ナット72の締結により排水管本体60に固定される。なお、排水管本体60の周面には雄ねじ60bが形成されており、ロックナット62及び固定ナット72が排水管本体60に螺合されるようにしている。
更に、槽体システムを構成する排水装置(排水管ユニット)16は、排水管70の下流に設けられたSトラップ78を有する。Sトラップ78は、固定ナット76の締結により排水管70に連結されている。Sトラップ78は、パッキン75を介して外形U字型の二つの配管を固定ナット73により接合した構成を有する。Sトラップ78は、下に凸に湾曲した部分に排水管70からの排水を封水として滞留させることにより、Sトラップ78の更に下流の配管からの臭気やガスが排水管70まで上がってくることを防いでいる。
なお、槽体14は上方に水抜きのためのオーバーフロー穴58が設けられている。
以下、各実施の形態において、更に詳細な説明を行う。
(第1の実施の形態)
次に、本発明に係る第1の実施の形態である排水口カバー12について、主として、図3ないし図10に基づいて説明する。
(栓全体)
覆い体20は、ブラインドプレートとも言われている平面視にて円形の皿状の外形を有する。プレート部20aは、排水口14cの上から見えないように排水口14cを覆うともに、槽体14の排水口14cの周辺の内面54をも覆うように構成されており、排水口カバー12を排水口14cに取付けたとき、排水口14cより浮いた状態で固定される。
覆い体20は、その排水口14c側の面、即ち、下側の面が、外側である排水口14cの縁側から中心側すなわち内側に向かうにしたがって下側すなわち排水口14c側に向けて本体の上部すなわち天側から離れるように傾斜している。すなわち、覆い体20の下側の面は、下側に向かうに従って細くなる、逆錐形状のテーパー面を有するテーパー部20cが形成されている。
覆い体20は、その排水口14c側の面、即ち、下側の面の傾斜角度(勾配)は、図10に示すように、下側の面の最も低い部分に接する水平面に対し、1度以上5度以下である。
即ち、基準となる水平面上の水平線Xと、覆い体20の下側の面上の直線Yとのなす角度αは、鋭角であり、1度以上、5度以下である。
傾斜角度が、1度以上、5度以下であると、排水能力が、最適になる。
傾斜角度が、5度より大き過ぎると、開口面積が減り、排水能力が、落ちる。
覆い体20の下側面と槽体14の排水口14cとの間の高さhと、排水口14cの半径rとの関係は、
r/2≦h
を満たすと、排水能力が十分になり、好ましい。
h<r/2の場合、覆い体20の下側面と槽体14の排水口との間の空間(A)の方が排水口の開口面積(B)より小さくなり、空間(A)における排水が絞られるので、排水能力を十分に発揮しない。
覆い体20の下側面と槽体14の排水口14cとの間の高さhは、図10に示すように、排水口14cの直径Dの25%以上、65%以下の高さに、形成されており、排水能力は、最適となっている。
その高さhが、低いと排水能力が減り、高いと外観(見た目)が悪くなる。
この実施の形態においては、覆い体20の排水口14c側より、排水口14c側・下の方向に向けて伸びる基部28は、図10に示すように、覆い体20の排水口14c側の面とがつながる境界部分の弧状・円弧状の、アール部(R)28aの半径は、10mm以上15mm以下であり、比較的緩やかな円弧面である。この範囲内であると、排水能力が最適となる。この半径が大き過ぎると、開口面積が減り、排水能力が落ちる。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面においては、覆い体20の外側縁である排水口縁側周縁より覆い体20の中心軸側に向けて排水口14c側である下側に向けて傾斜するテーパー部20cが、全体的に滑らかな面状に形成されている。
この第1の実施の形態である排水口カバー12は、覆い体20と排水口14cの口縁との間に空間がある浮いた状態で排水口14cに取付けられるものであり、排水口カバー12を通じて、排水しうる排水姿勢で排水口14cに固定される。
(基部)
この第1の実施の形態である排水口カバー12は、特に図9に示すように、覆い体20と基部28及び案内壁22とは一体化されておらず、覆い体20に取り付けるように構成された案内部材34に、案内壁22及び基部28を構成する支柱状基部28Aが形成されている。
案内部材34は、複数の案内壁22が支柱状基部28Aと一体的に形成されている。
案内部材34の上端部は、覆い体20の下側の面に取り付けられるように、錐形状の面で構成されている。
支柱状基部28Aは、案内部材34を覆い体20に取り付ける為の固定構造44Aを備えている。固定構造44Aの内部には、支柱状基部28Aを覆い体20に連結するための柱状部材44aが取付け、固定される取付け孔44bが設けられている。
覆い体20の下側の面には、支柱状基部28Aに設けられた取付け孔44bを構成する貫通孔に嵌合して、案内部材34を固定するための固定部たる突起部20bが設けられている。
支柱状基部28Aは、案内壁22と一体化され、覆い体20とは別部材として構成された案内部材34の一部を構成している。基部28を構成する支柱状基部28Aは、案内部材34が覆い体20に取り付けられたとき、覆い体20の中心に配設され、案内壁22の内側すなわち覆い体20の中心側に配設される。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面より、排水口14c側すなわち下の方向に向けて伸びる支柱状基部28Aは、覆い体20の排水口14c側の面である下側の面とがつながる境界部分が、弧状ないしは円弧状に形成されている。即ち、支柱状基部28Aは、その覆い体20と接する上部において、徐々に外方に拡がる円弧状の面である、アール部28aが形成されている。
覆い体20の排水口14c側である下側の面に突き出し設けられた支柱状基部28Aは、特に図7及び8に示すように、ほぼ全体が柱状に形成され、覆い体20の排水口14c側である下側の近傍における覆い体20の排水口14c側の面との境界領域が、覆い体20の下側の面における外側の方向に向けて拡がる、弧状ないしは円弧状のアール面が形成されているアール部28aを備えている。
覆い体20の排水口14c側である下側の面に向けて突き出し設けられた支柱状基部28Aは、覆い体20に近い領域において、案内壁22が、覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。
覆い体20の下側の面に形成されたテーパー部20cのテーパー面と、支柱状基部28Aの覆い体20に取付けられる境界部分のアール部28aのアール面とは、連続した面が形成されるように構成されている。
(案内壁)
覆い体20の排水口14c側の面すなわち下側の面から下方に向けて突き出し設けられた支柱状基部28Aは、覆い体20の排水口14c側である下側の面に接して又は近傍から、複数の案内壁22が、覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。
特に図9に示すように、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成され、また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
案内壁22は、覆い体20の下側の面から下方に向けて伸び、覆い体20の周及び下方側に向かう広がりを有する板状体である。なお、複数の案内壁22は、略同一の形状を有する。
この実施の形態においては、案内壁22は、基部28側とは反対側の外側に形成された外側面の輪郭が、後述する第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46から構成されることで、横幅が段階的に小さくなる平面形状を有する板状体である。
案内壁22は、覆い体20のテーパー部20cに沿うように、支柱状基部28A側より外方に向かうにしたがって、徐々に上昇する上端部を備えている。
案内壁22は、特に図7に示すように、槽体14より排水口14cに流れる水を略水平方向に流れ込ませることができる第1平面領域30と、排水口カバー12を槽体14に固定するために排水口14cに嵌め込まれる第2平面領域32とを備える。
第1平面領域30は、平面視で、覆い体20の中心を通る垂線側より排水口14c側に向けて、覆い体20の径方向に伸びる一定の幅及び覆い体20の下面より鉛直方向にのびる一定の高さを有する外形を備える。第2平面領域32は、平面視で、第1平面領域30の直下で、下端に近い領域で覆い体20の下面より斜行して基部28に向かって幅が減じる外形を備える。
案内壁22において、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面、すなわち端面は、第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に分けられる。
第1稜線領域40は、覆い体20より一定の幅で下方に伸びる領域であって、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出した領域である。第2稜線領域42は、案内壁22の下端寄りの側にて覆い体20の中心を通る垂線側にある基部28からの幅が減じる領域であって、排水管排水口部60cのフランジ60aのテーパーを有する内周面に嵌まり込む領域である。第3稜線領域46は、第2稜線領域42の下端から一定の幅で下方に伸びる領域であって、排水管排水口部60cの同一内径の本体部分に嵌まり込む領域である。
案内壁22は、特に図6及び7に示すように、その両面は、平面状の案内面26を形成している。案内面26は、覆い体20の中心を通る垂線と略平行な方向にのび且つ略直交する方向に伸びる一方の主面である第1案内面26aと、他方の主面であって、第1案内面26aの裏面に相当する第2案内面26bとを有し、基部28側に向かうにしたがって覆い体20の周方向に拡がるように構成されている。案内壁22は、横断面矩形状であり、その表面に沿って外側より内側に向けて水を案内して旋回流を発生するように構成されている。なお、案内壁22の横断面形状はテーパー状であるとしてもよい。
上述した第1稜線領域40及び第2稜線領域42に相当する案内壁22の外側面は、その左右面に形成された第1案内面26aの外側の縁と第2案内面26bの外側の縁とを繋ぐ、平らな面状の分散面24を形成している。
分散面24は、覆い体20側から下方に伸びる平らな面であり、槽体14の内面54側から排水口14cに向かって流れ込む水が衝突するように構成されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、覆い体20の中心より下方に伸びる垂線と平行な鉛直方向に伸びる支柱状基部28Aから外側方向に伸びるように形成されている。すなわち、案内壁22は、覆い体20の中心側から外側に向けて伸びることで、支柱状基部28Aと一体化されている。
案内壁22は、外方から流れ込んでくる水を、分散面24によって分散させて、案内面26に沿って、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込ませる。そして、流れ込んだ水は基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って第2空間部48bから排水口14cに流れ落ちる。すなわち、排水口カバー12は、案内壁22及び基部28によって水を導くように構成されている。
換言すれば、案内壁22及び基部28は、外側から流れ込んだ水を隣接する複数の案内壁22の間の第1空間部48aに導き、その水が基部28に衝突した後、基部28及び案内壁22の表面に沿って流れ落ちるように、構成されている。
この実施の形態においては、案内壁22の幅すなわち基部28から覆い体20の径方向に向かう長さは、覆い体20の直径の10%以上45%以下に設定されている。
また、案内壁22の高さすなわち覆い体20の下部から鉛直方向において下方に至る長さは、覆い体20の直径の70%以上100%以下に設定されている。
案内壁22は、覆い体20と後述する固定領域44の間に、水が内側に向けて流れ込む空間を形成するように構成され、その空間部分において、分散面24が外側に向くように構成されている。
すなわち、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成されており、この空間部48で水が旋回流となる。また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されており、水が滞留することなく流れ落ちる。
案内壁22は、この実施の形態においては、第2稜線領域42及び第3稜線領域46が、排水口14cに嵌合するために形成された固定領域44を構成している。固定領域44は、排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌め合う外形を有する領域であって、具体的には、固定領域44は、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に相当する部分が排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌まり込んだときに、第3稜線領域46が排水管排水口部60cの本体部分に嵌まり込むとともに第2稜線領域42の上端がフランジ60aの上端部分に位置する。更に、第2稜線領域42の上端が、その位置よりも、排水管70の方に下がらないような外形を備える。
固定領域44は、複数の案内壁22の適宜な間隔をあけた配置に対応して、環状につらなって連設される。換言すれば、固定領域44は、覆い体20の中心軸から第2稜線領域42までの距離を半径とする周上に等間隔で設けられている。
なお、隣接する複数の固定領域44の間に形成される空間が、上述した、排水口14cに連通する排水開口となる開口部を構成する第2空間部48bに相当する。
以下、本発明の槽体システムが含まれる排水装置(排水管ユニット)16の構成を説明する。
排水装置(排水管ユニット)16は、下水道側へ連通する排水管70と、排水管70に基端側で接続され且つ先端側で槽体14の器体50に支持・固定するための排水管本体60とを有する。
排水管70は、例えばSトラップ78を形成し得る形状をなしながら床面や壁面へ接続し屋外へ排水するように形成される。排水管70は、内面に雌ねじ部分を表出させた固定ナット73と、雌ねじ部分、詳細には排水管本体60の下端に配された環状をなすパッキン75とを介して、排水管本体60の基端側に接続される。
排水管本体60は、上端側には拡開したフランジ60aが形成され、フランジ60aの下方に延出する外周面側に雄ねじ60bが形成されている。フランジ60aの内周面側には、排水口カバー12を支持するための段差が設けられている。排水管本体60の表面には、ロックナット62と、滑りパッキン64と、三角パッキン66と、スポンジパッキン68とが係り合う。
具体的には、図3及び図4に示されるように、排水管本体60は、上端のフランジ60aを介して槽体14の器体50の器体排水口部52に固定される。そして、排水管本体60の雄ねじ60bは下側から滑りパッキン64、三角パッキン66、スポンジパッキン68を挿通させ、ロックナット62を螺合させる。
一方、排水管本体60の下端は、固定ナット72に螺合、固定される。すなわち、排水管本体60と排水管70とは、固定ナット72によって、パッキン74を介して水漏れ無く接続される。
他方、排水管本体60のフランジ60aとスポンジパッキン68との間に器体50の器体排水口部52(排水開口)を位置させた状態でロックナット62を上方へ螺合させると、滑りパッキン64、三角パッキン66及びスポンジパッキン68が上方へ移動する。その結果、器体50の器体排水口部52(排水開口)が強く挟持され、固定される。なお、ロックナット62の回転は、滑りパッキン64を回転させつつも、三角パッキン66及びスポンジパッキン68には伝わらない。
(水流について)
以上のような構成を有する、第1の実施の形態の排水口カバー12においては、図10の図中矢印にて示す向きに外方から流れ込んでくる水は、案内壁22の分散面24によって分散されて、案内面26に沿って、且つ覆い体20の下側の面に導かれて、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込む。
そして、その流れ込んだ水は、基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って、且つ案内壁22によって整流され、更に第2空間部48bを経て排水口14cに流れ落ちる。
このとき、覆い体20の下方で隣接する案内壁22の間に形成された空間部48(第1空間部48a)に、器体50の内面54から流れ込んだ水は、空間部48(第1空間部48a)において、旋回流となり、滞留することなく、基部28及び案内壁22の下方に形成された、排水口14cに繋がる空間部48(第2空間部48b)に流れ落ちる。これにより、排水口カバー12に流れ込んだ水は、エア(空気)の巻き込みも殆どなく、空間部48(第2空間部48b)から、スムーズに排水口14cに排水される。
(変形例)
次に、本発明に係る第1の実施の形態である、排水口カバー12を有する槽体システムの変形例である、排水口カバー12が排水装置16に取り付けられた構造について、主として、図11及び図12に基づいて説明する。
本発明に係る第1の実施の形態の排水口カバー12を有する槽体システムの変形例は、図11に示すように、図3図示の排水口カバー12が、覆い体20と排水口14cとの間に空間部48が存在し、その空間部48を通して、排水しうる排水姿勢で固定されるのに対し、排水開口を構成する空間部48を通じて排水しうる排水姿勢と排水開口を構成する空間部48を通じての排水を禁止する栓姿勢との間で動作可能に構成されており、排水口14cに挿脱自在に形成されているという相違がある。
この変形例の槽体システムにおける排水口カバー12の覆い体20は、排水管排水口部60c内に配置された、排水口カバー12を上下動させる機能を有する駆動機構80に取り付けられる。駆動機構80は、円柱状で覆い体20側から排水管70に向けて伸びる、柱状部材44aと一体化した円柱部82と、円柱部82から更に排水管70に向けて伸びる支持部84と、支持部84の一端面に回動自在に接続され且つ支持部84の外周側から径方向に突出した状態で設けられた伝達部材88と、伝達部材88に揺動自在に接続され、上下方向に向けて伸びる操作部材86とを備えている。
伝達部材88は、図中白矢印にて示す操作部材86の上下方向の変位に伴い揺動する。
支持部84及び円柱部82は一体として、操作部材86の上下方向の変位に伴う伝達部材88の揺動に連動して、上下動する。
排水口カバー12は、駆動機構80による排水口14cの開閉を行うためのユニットである一方、排水管排水口部60cの上方から、排水管排水口部60cの中に設置可能とされると共に、排水管排水口部60cから取り外し可能に構成されている。
この実施の形態においては、排水管排水口部60cの上方から、排水口カバー12を嵌入させることにより、排水管排水口部60cに、排水口カバー12を配置させることができる。また、排水管排水口部60cの上方に向けて、排水口カバー12を引き上げることで、排水管本体60から、排水口カバー12を取り外すことができる。
排水装置(排水管ユニット)16を構成する排水口カバー12は、上述した、金属、または樹脂などからなる円盤状のブラインドプレートを構成するプレート部20aと、排水口カバー12を構成する覆い体20の下部に取り付けられた、図示しないパッキンとを備えている。
パッキンは、弾性変形可能な材料、例えばゴムや樹脂などによって環状に形成されており、覆い体20の下部の突起部20bの外周側に取り付けられている。
操作部材86の下方向への変位に伴い、伝達部材88が揺動し、支持部84が上方に移動すると、支持部84に連動して排水口カバー12も上方に移動することで、パッキンは排水管排水口部60cより離間する。これにより、排水口カバー12は、排水管排水口部60cから解放される。
一方、操作部材86の上方向への変位に伴い、伝達部材88が揺動し、支持部84が下方に移動すると、支持部84に連動して排水口カバー12も下方に移動することで、パッキンの外周部分の全域は排水管排水口部60cに接触する。これにより、排水口カバー12は、排水管排水口部60cを閉鎖する。
更に、この第1の実施の形態における排水口カバーの変形例である排水口カバー12は、排水口14cへ流れ込もうとする異物を除去するためのフィルターとして働く異物除去部200が、排水装置16の駆動機構80の支持部84の軸周りに設けられている。
異物除去部200は、上方から流れ込む異物を除去するように、上側、すなわち排水口カバー12側を向いた開口を有する、平面視略円形の開口箱状の形状を備える。
この第1の実施の形態における異物除去部200は、特に図12に示すように、ヘアキャッチャーなどと称されるものであり、上記開口箱状の形状の底面に相当する平面視略円形状の除去部本体200aに貫通孔200bが複数穿設されてなる。
異物除去部200は、器体50の内面54から流れ込む排水を、貫通孔200bを介して通過させる一方、排水に混じって流れてくるヘア等の異物を除去部本体200a内に捕集して、異物が排水口14cから更に下方に流れ込むことを防ぐものである。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2の実施の形態である排水口カバー12について、主として、図13ないし図20に基づいて説明する。
(覆い体)
覆い体20は、ブラインドプレートとも呼ばれ、平面視にて円形の皿状の外形を有する。プレート部20aを備える。覆い体20は、排水口14c上から見えないように排水口14cを覆うともに、排水口14cの周辺の槽体14の内面54をも覆うように構成されている。プレート部20aは、排水口カバー12を排水口14cに取付けたとき、排水口14cより浮いた状態で固定される。
覆い体20は、その排水口14c側の面、即ち、下側の面が、外側である排水口14cの縁側から中心側すなわち内側に向かうにしたがって下側すなわち排水口14c側に向けて覆い体20の上部すなわち天側から離れるように傾斜している。すなわち、覆い体20の排水口14c側である下側の面は、下側に向かうに従って細くなる、逆錐形状のテーパー面を有するテーパー部20cを形成している。テーパー部20cは、覆い体20の排水口縁側周縁より覆い体20の中心軸側に向けて排水口14c側・下側に向けて傾斜して、全体的に滑らかな面状に形成されている。
覆い体20の下側面の傾斜角度は、下側面に接する水平面に対し、1度以上5度以下である。
覆い体20の直径は、排水口14cの口径よりも大きい。さらに、覆い体20は、フランジ60aの直径よりも大きいので、フランジ60aも視認できなくすることができるので、外観上より好ましい。
(基部)
この実施の形態における排水口カバー12は、覆い体20の中心より下方に伸びる柱状体の基部28を備える。
この第2の実施の形態である排水口カバー12は、覆い体20と排水口14cの口縁との間に空間がある浮いた状態で排水口14cに取付けられるものであり、排水口カバー12を通じて、排水しうる排水姿勢で排水口14cに固定される。
この第2の実施の形態である排水口カバー12は、特に図17に示すように、覆い体20と基部28及び案内壁22とは一体化されておらず、覆い体20に別部材として取り付けるように構成された案内部材34に、案内壁22及び基部28が形成されている。
案内部材34においては、複数の案内壁22が基部28と一体的に形成されている。
案内部材34の上端部は、覆い体20の下側の面に取り付けられるように、平坦な面で構成されている。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面より、排水口14c側すなわち下の方向に向けて伸びる基部28は、覆い体20の排水口14c側の面とつながる境界部分が、弧状ないしは円弧状に形成されている。即ち、基部28は、その覆い体20と接する上部において、徐々に外方に広がる円弧状のアール面を形成している、アール部28aを有している。
基部28において、アール部28aより下方の領域は、断面円形の柱状であり、器体50の曲面である内面54と相対している。
基部28は、排水口14cの中央において鉛直方向に立設されている。これにより、器体50の内面54の側より流れ込んだ水は、基部28に衝突することにより整流される。したがって、内面54の反対方向から流れ込む水との干渉が避けられ、排水の妨げとなることを防ぐことができる。
基部28は、アール部28aを備えたことで覆い体20に近い領域が反り返っており、鉛直方向における下方に徐々に細くなりながら伸びるもので、排水口14cの付近で毛髪等の異物は下方へと滑りやすくなる。
基部28は、覆い体20の下側の面より、基部28の直径の1.5倍以上3倍以下の長さ分下がった位置より、湾曲して上方に向けて延伸して、覆い体20の下面に至り、覆い体20の下面と接する面が、滑らか面となるように、膨出している。すなわち、基部28は、アール部28aを備えたことで、上方へ延伸するのに伴い反り返った円錐台形状をしており、その立ち上がりの角度は、湾曲の開始とともに増加し、覆い体20との接続部分において最大となる。
(案内壁)
覆い体20の排水口14c側である下側に向けて突き出し設けられた基部28においては、覆い体20より下方に離れた領域において、複数の案内壁22が、覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。
特に図13及び14に示すように、複数の案内壁22が設けられた基部28は、案内部材34を覆い体20に取り付ける為の固定構造44Aを備えている。特に図18に示すように、固定構造44Aの内部には、基部28を覆い体20に連結するための柱状部材44aを取付けられ、固定するための取付け孔44bが設けられている。
覆い体20の下面には、基部28に設けられた取付け孔44bに嵌合して案内部材34を固定するための固定部たる突起部20bが設けられている。突起部20bの内部には、取付け孔44bと連通して、柱状部材44aを取付け、固定するための穴44cが設けられている。
基部28は、案内部材34が覆い体20に取り付けられたとき、覆い体20の中心に配設され、案内壁22の内側すなわち覆い体20の中心側に配設される。
図13に示すように、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成され、また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
案内壁22は、器体50の内面54から案内壁22により区切られた空間部48(第1空間部48a)に水を流れ込ませることにより、当該案内壁22の反対側に位置する他の案内壁22により区切られた他の空間部48(第1空間部48a)に気泡の逃げ場を作ることができる。
案内壁22は、覆い体20の下面より離れた位置より下方に伸び、覆い体20の周方向及び下方側に向かう広がりを有する板状体である。なお、複数の案内壁22は、略同一の形状を有する。
この実施の形態においては、正面視にて略倒L字形の板状体であり、基部28側とは反対側の外側に形成された蓋側面の輪郭が、後述する第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46から構成されることで、横幅が段階的に小さくなる平面形状を有する。
案内壁22は、槽体14より排水口14cに流れる水を略垂直方向に流れ込ませることができる第1平面領域30と、排水口カバー12を槽体14に取付けるために排水口14cに嵌め込まれる第2平面領域32とを備える。
第1平面領域30は、覆い体20の中心を通る垂線側より排水口14c側に向けて、覆い体20の径方向に伸びる一定の幅及び覆い体20の下面より鉛直方向にのびる一定の高さを有するとともに、基部28より外方にのびる断面方形の棒状体の外形を備える。第2平面領域32は、第1平面領域30の外側端から下方にのびる断面方形の棒状体の外形を備える。
案内壁22は、基部28より徐々に低くなるように下方に伸びる第1稜線領域40と、下端に近い領域で覆い体20の中心を通る垂線側にある基部28からの幅が減じる第2稜線領域42と、第2稜線領域42の下端から一定の幅で下方に伸びる第3稜線領域46を備えている。
第1稜線領域40は、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面であり、第2稜線領域42は、第1稜線領域40の外側縁に形成された案内壁22の外側面である。第3稜線領域46は、第2稜線領域42の直下に形成された案内壁22の外側面である。
案内壁22は、覆い体20側から下方に向けて覆い体20の周方向一方側に向けて徐々に低くなるようにのびる板状体であり、その両面は、平面状の案内面26を形成している。案内面26は、覆い体20の中心を通る垂線と略平行な方向にのび且つ略直交する方向に伸びる一方の主面である第1案内面26aと、他方の主面であって、第1案内面26aの裏面に相当する第2案内面26bとを有し、基部28側に向かうにしたがって覆い体20の周方向に拡がるように構成されている。
案内壁22の外側面は、その左右面に形成された第1案内面26aの外側の縁と第2案内面26bの外側の縁とを繋ぐ、平らな面状の分散面24を形成している。
分散面24は、第1稜線領域40に対応して、基部28側から下方に伸びる平らな面であり、槽体14の内面54側から排水口14cに向かって流れ込む水が衝突して左右両方に分散されて流れ落ちるように構成されている。
案内壁22は、上述のように、この実施の形態においては、覆い体20の中心より下方に伸びる垂線と平行な鉛直方向に伸びる基部28から外側方向に伸びるように形成された、正面視にて略倒L字形の形状を有する板状体であり、覆い体20の中心側から外側に向けて伸びており、基部28と一体化されている。これにより、分散面24は、覆い体20のテーパー部20cと離隔しており、覆い体20と案内壁22との間には空隙が形成されている。
案内壁22は、外方から流れ込んでくる水を、分散面24によって分散させて、案内面26に沿って、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込ませる。そして、流れ込んだ水は基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って第2空間部48bから排水口14cに流れ落ちる。すなわち、排水口カバー12は、案内壁22及び基部28によって水を導いて旋回流を発生させるように構成されている。
換言すれば、案内壁22及び基部28は、外側から流れ込んだ水を隣接する複数の案内壁22の間の第1空間部48aに導き、その水が基部28に衝突した後、基部28及び案内壁22の表面に沿って流れ落ちるように、構成されている。
この実施の形態においては、案内壁22の幅すなわち基部28から覆い体20の径方向に向かう長さは、覆い体20の直径の、10%以上45%以下に設定されている。
また、案内壁22の高さすなわち覆い体20の下部から鉛直方向において下方に至る長さは、覆い体20の直径の25%以上60%以下に設定されている。
案内壁22は、覆い体20と後述する固定領域44の間に、水が内側に向けて流れ込む空間を形成するように構成され、その空間部分において、分散面24が上側に向くように構成されている。
覆い体20と隣接する案内壁22との間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成されており、この空間部48で水が旋回流となる。また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されており、水が滞留することなく流れ落ちる。
案内壁22の第1稜線領域40は、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出すように構成されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、第2稜線領域42及び第3稜線領域46が、排水口14cに嵌合するために形成された固定領域44を構成している。固定領域44は、排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌め合う外形を有する領域であって、具体的には、固定領域44は、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に相当する部分が排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌まり込んだときに、第3稜線領域46が排水管排水口部60cの本体部分に嵌まり込むとともに第2稜線領域42の上端がフランジ60aの上端部分に位置する。更に、第2稜線領域42の上端が、その位置よりも、排水管70の方に下がらないような外形を備える。固定領域44は、複数の案内壁22の適宜な間隔をあけた配置に対応して、環状につらなって連設される。換言すれば、固定領域44は、覆い体20の中心軸から第2稜線領域42までの距離を半径とする周上に等間隔で設けられている。更に、複数の案内壁22の間及びその下方には、排水口14cに連通する排水開口となる開口部を構成する第2空間部48bが形成されている。
(排水について)
この第2の実施の形態によれば、図15及び図24~図26に示すように、槽体14の器体50の内面54から流れ込んだ排水は、覆い体20のテーパー部20cに沿って、案内壁22の間の第1空間部48aに流れ込み、その一部が基部28に衝突し、且つその一部が複数の案内壁22の間の第2空間部48bに流れ込む。
基部28に衝突した水も、基部28に沿って、第2空間部48bに流れ落ちる。
この実施の形態によれば、案内壁22が、排水口14cに入る渦流れを阻害し、エアの巻き込みを防ぐ。そして、基部28が、相反する方向から流れ込んでくる水同士の衝突を防ぎ、エアの巻き込みを防ぐ。
基部28の近傍の区画は、排水が流入するとき、エアの排出口となり、エアの滞留を防ぐ。
(変形例)
次に、本発明に係る第1の実施の形態である排水口カバー12を有する槽体システムの変形例である、排水口カバー12が排水装置16に取り付けられた構造について、主として、図21及び22に基づいて説明する。
この第2の実施の形態の排水口カバー12を有する槽体システムの変形例は、図13ないし20図示の排水口カバー12が、覆い体20と排水口14cとの間に空間部48が存在し、その空間部48を通して排水しうる排水姿勢で固定されるのに対し、排水開口を構成する空間部48を通じて排水しうる排水姿勢と、排水開口を構成する空間部48を通じての排水を禁止する栓姿勢との間で動作可能に構成されており、排水口14cに挿脱自在に形成されているという相違がある。
変形例の排水装置(排水管ユニット)16を構成する排水口カバー12は、図13ないし20図示第2の実施の形態とは異なり、図27及び28に示すように、案内壁22の外形が、排水口14cに嵌挿することができるように、図13ないし20図示第2の実施の形態の外形よりやや小さく形成されている。基部28は、固定構造44Aに柱状部材44aを取り付けるために、取付け孔44bが穿設されている。
そして、排水口カバー12の覆い体20は、排水管排水口部60c内に配置された排水口カバー12を、上下動させる機能を有する駆動機構80に取り付けられる。駆動機構80は、円柱状で覆い体20側から、排水管70に向けて伸びる柱状部材44aで構成される円柱部82と、円柱部82の一端面の外周側から突出した状態で設けられた支持部84とを備えている。
伝達部材88は、図21中白矢印にて示す操作部材86の上下方向の変位に伴い揺動する。
支持部84及び円柱部82は一体として、操作部材86の上下方向の変位に伴う伝達部材88の揺動に連動して、上下動する。
排水口カバー12は、排水口14cの開閉を行うためのユニットであり、排水管排水口部60cの上方から、排水管排水口部60cの中に設置可能とされると共に、排水管排水口部60cから取り外し可能に構成されている。
この実施の形態においては、排水管排水口部60cの上方から、排水口カバー12を嵌入させることにより、排水管排水口部60cに、排水口カバー12を配置させることができる。また、排水管排水口部60cの上方に向けて、排水口カバー12を引き上げることで、排水管本体60から、排水口カバー12を取り外すことができる。
排水装置(排水管ユニット)16を構成する排水口カバー12は、上述した、金属、または樹脂などからなる円盤状のブラインドプレートを構成するプレート部20aと、排水口カバー12を構成する覆い体20の下部に取り付けられた図示しないパッキンとを備えている。
パッキンは、弾性変形可能な材料、例えばゴムや樹脂などによって環状に形成されており、覆い体20の下部の突起部20bの外周側に取り付けられている。
操作部材86の下方向への変位に伴い、伝達部材88が揺動し、支持部84が上方に移動すると、支持部84に連動して排水口カバー12も上方に移動することで、パッキンは排水管排水口部60cより離間する。これにより、排水口カバー12は、排水管排水口部60cから解放される。
一方、操作部材86の上方向への変位に伴い、伝達部材88が揺動し、支持部84が下方に移動すると、支持部84に連動して排水口カバー12も下方に移動することで、パッキンの外周部分の全域は排水管排水口部60cに接触する。これにより、排水口カバー12は、排水管排水口部60cを閉鎖する。
更に、この第2の実施の形態における排水口カバー12は、排水口14cへ流れ込もうとする異物を除去するためのフィルターとして働く異物除去部200が設けられている。
この第2の実施の形態における異物除去部200は、ヘアキャッチャーなどと称されるものであり、図16~図18に示すように、円筒状の除去部本体200aの周面に貫通孔200bが複数穿設されてなる。
除去部本体200aは、覆い体20のプレート部20aと案内壁22の上端面である第1稜線領域40との間に配設されている。
異物除去部200は、器体50の内面54から流れ込む排水を、貫通孔200bを介して通過させる一方、排水に混じって流れてくるヘア等の異物を除去部本体200a内に捕集して、異物が排水口14cから更に下方に流れ込むことを防ぐものである。
(槽体)
槽体14を構成する器体50は、すり鉢型であり、断面円弧状ないしは楕円状の内面54を備えている。
器体50の内面54は、器体排水口部52に近づくに従って曲率が小さくなり、底面として略平坦面に等しい側底面56を備える。
吐出装置18の吐出口92から吐水される吐水は、束状にまとまって流下し、排水口カバー12の覆い体20及び槽体14を構成する器体50の側底面56に衝突する。
排水口14cは、槽体14の器体50の器体排水口部52に嵌められた排水装置(排水管ユニット)16の排水管本体60の上部開口、テーパー部分より奧の部分として構成されている。
排水口14cは、図2図示のように平面視にて円形であり、その直径(L1の径)は、33mm以上36mm以下であることが好ましい。
排水口14cの平面視による面積は、器体50の平面視形状(平面視円形の場合)との面積比で10%以下であることが好ましい。吐出装置18は、図1に示されるように、洗面・手洗い用設備10の近傍に設置される。吐出装置18は、同図では基端から排水口カバー12近傍まで延出し上水を案内する吐出装置本体90と、この吐出装置本体90の先端に設けられ上水を吐出するための吐出口92と、この吐出口92から上水の供給の有無又は有無及び強度を操作するための操作部94とを有している。
本実施の形態では、吐出装置18は、一例として、例えば使用者の手指等の吐出装置本体90への近接を検知する図示しないセンサを有するものを図示している。すなわち当該センサの検知により、使用者が吐出装置18に触れることなく上水が吐出される態様のものを例示している。
(排水について)
この第2の実施の形態によれば、案内壁22が、排水口14cに入る渦の流れを阻害し、エアの巻き込みを防ぐ。そして、案内壁22及び基部28があるので、排水口14cに入る水は、その反対方向から入る水との衝突が防がれて、エアの巻き込みを防ぐ。
基部28の近傍における隣接する案内壁22の間の区画すなわち第1空間部48aは、排水が流入するとき、エアの排出口となり、エアの滞留を防ぐ。
(第3の実施の形態)
次に、本発明に係る第3の実施の形態である排水口カバー12について、主として、図29ないし図35に基づいて説明する。
(栓全体)
覆い体20は、ブラインドプレートとも言われている平面視にて円形の皿状の外形を有する。プレート部20aは、排水口14cを上から見えないように排水口14cを覆うともに、排水口14cの周辺の槽体14の内面54をも覆うように構成されており、排水口カバー12を排水口14cに取付けたとき、排水口14cより浮いた状態で固定される。
覆い体20は、その排水口14c側の面、即ち、下側の面が、外側である排水口14cの縁側から中心側すなわち内側に向かうにしたがって下側・排水口14c側に向けて本体の上部すなわち天側から離れるように傾斜している。すなわち、覆い体20の下の側面は、下側に向かうに従って細くなる、逆錐形状のテーパー面を有するテーパー部20cが形成されている。
覆い体20の下側面の傾斜角度は、下側面に接する水平面に対し、1度以上5度以下である。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面は、覆い体20の外側縁である排水口縁側周縁より覆い体20の中心軸側に向けて排水口14c側である下側に向けて傾斜するテーパー部20cが、全体的に滑らかな面状に形成されている。
この第3の実施の形態である排水口カバー12は、特に図33に示すように、槽体14内の水が、排水口カバー12を通じて排水しうる排水姿勢で、排水口14cに固定される。
(案内壁)
排水口カバー12は複数の案内壁22を有する。
各々の案内壁22は、覆い体20の下側の面より下方に伸び、覆い体20の周及び下方側に向かう広がりを有する板状体である。なお、複数の案内壁22は、略同一の形状を有する。
この実施の形態においては、案内壁22は、基部28側とは反対側の外側に形成された蓋側面の輪郭が、後述する第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46から構成されることで、横幅が段階的に小さくなる平面形状を有する。
案内壁22は、覆い体20のテーパー部20cに沿うように、基部28側より外方に向かうにしたがって、徐々に上昇する上端部を備えている。
案内壁22は、槽体14より排水口14cに流れる水を略垂直方向に流れ込ませることができる第1平面領域30と、排水口カバー12を槽体14に取付けるために排水口14cに嵌め込まれる第2平面領域32とを備える。
第1平面領域30は、覆い体20の中心を通る垂線側より排水口14c側に向けて、覆い体20の径方向に伸びる一定の幅及び覆い体20の下面より鉛直方向にのびる一定の高さを有するとともに、基部28より外方にのびる断面方形の棒状体の外形を備える。第2平面領域32は、第1平面領域30の外側端から下方にのびる断面方形の棒状体の外形を備える。
特に図30(B)に示すように、案内壁22において、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面、すなわち端面は、第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に分けられる。
第1稜線領域40は、覆い体20より一定の幅で下方に伸びる領域であって、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出した領域である。第2稜線領域42は、案内壁22の下端寄りの側にて覆い体20の中心を通る垂線側にある基部28からの幅が減じる領域であって、排水管排水口部60cのフランジ60aのテーパーを有する内周面に嵌まり込む領域である。第3稜線領域46は、第2稜線領域42の下端から一定の幅で下方に伸びる領域であって、排水管排水口部60cの同一内径の本体部分に嵌まり込む領域である。
第1稜線領域40、第2稜線領域42、及び第3稜線領域46は、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面、すなわち端面である。
案内壁22は、特に図29及び図30に示すように、その両面は、平面状の案内面26を形成している。案内面26は、覆い体20の中心を通る垂線と平行な方向に伸び、且つ直交する方向に伸びる一方の主面である第1案内面26aと、他方の主面であって、第1案内面26aの裏面に相当する第2案内面26bとを有し、基部28側に向かうにしたがって覆い体20の周方向に拡がるように構成されている。案内壁22は、横断面矩形状であり、その表面に沿って外側より内側に向けて水を案内して旋回流を発生させるように構成されている。なお、案内壁22の横断面形状はテーパー状であるとしてもよい。
隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成されている。また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
案内壁22の第1平面領域30の外側面は、その左右面に形成された第1案内面26aと第2案内面26bとの間を繋ぐ、平らな面状の分散面24を形成している。
分散面24は、第1稜線領域40に対応した、覆い体20側から下方に伸びる平らな面であり、槽体14の内面54側から排水口14cに向かって流れ込む水が衝突するように構成されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、覆い体20の中心より下方に伸びる垂線に沿って形成された基部28より外側に向けて伸びており、基部28と一体化されている。また、案内壁22は、この実施の形態においては、覆い体20のプレート部20aの下面より下方に向けて伸びており、覆い体20と一体化されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、第2稜線領域42及び第3稜線領域46が、排水口14cに嵌合するために形成された固定領域44を構成している。固定領域44は、排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌め合う外形を有する領域であって、具体的には、固定領域44は、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に相当する部分が排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌まり込んだときに、第3稜線領域46が排水管排水口部60cの本体部分に嵌まり込むとともに第2稜線領域42の上端がフランジ60aの上端部分に位置する。更に、第2稜線領域42の上端が、その位置よりも、排水管70の方に下がらないような外形を備える。
固定領域44は、複数の案内壁22の適宜な間隔をあけた配置に対応して、環状につらなって連設される。換言すれば、固定領域44は、覆い体20の中心軸から第2稜線領域42までの距離を半径とする周上に等間隔で設けられている。
案内壁22は、覆い体20と固定領域44の間に、水が内側に向けて流れ込む空間を形成するように構成され、その空間部分において、分散面24が外側に向くように構成されている。
特に図29に示すように、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成される。また、隣接する案内壁22の下方には、排水口14cに連通する排水開口となる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
案内壁22の第1稜線領域40は、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出すように構成されている。
この実施の形態における排水口カバー12は、覆い体20の中心であって排水口14c側の面である下側の面より排水口14c側である下の方向に向けて伸びる柱状体の基部28を構成する支柱状基部28Aを備える。なお、支柱状基部28Aは、排水口14c側の下側の面に接して伸びていてもよいし、当該下側の面の近傍から伸びていてもよい。
支柱状基部28Aは、覆い体20より離れた領域において、案内壁22が覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。
基部28は、案内壁22の内側すなわち覆い体20の中心側に配設されており、覆い体20及び案内壁22と一体化されている。
支柱状基部28Aの、覆い体20の排水口14c側の面とつながる境界部分は、弧状ないしは円弧状に形成されている。即ち、支柱状基部28Aは、その覆い体20と接する上部において、徐々に外側の方向に拡がる弧状ないしは円弧状の面である、アール部28aが形成されている。
覆い体20の下側の面に形成されたテーパー部20cのテーパー面と、支柱状基部28Aの覆い体20に取付けられる境界部分のアール部28aのアール面とは、連続して形成されている。
案内壁22は、外方から流れ込んでくる水を、分散面24によって分散させて、案内面26に沿って、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込ませる。そして、流れ込んだ水は基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って第2空間部48bから排水口14cに流れ落ちる。すなわち、排水口カバー12は、案内壁22及び基部28によって水を導いて旋回流を発生させるように構成されている。
換言すれば、案内壁22及び基部28は、外側から流れ込んだ水を隣接する複数の案内壁22の間の第1空間部48aに導き、その水が基部28に衝突した後、基部28及び案内壁22の表面に沿って流れ落ちるように、構成されている。
この実施の形態においては、案内壁22の幅すなわち基部28から覆い体20の径方向に向かう長さは、覆い体20の直径の、10%以上45%以下に設定されている。
また、案内壁22の高さすなわち覆い体20の下部から鉛直方向において下方に至る長さは、覆い体20の直径の70%以上100%以下に設定されている。
(水流について)
第3の実施の形態の排水口カバー12においては、図34及び図35の図中矢印に示すように、排水口カバー12の周囲から流れ込んでくる水は、案内壁22の分散面24によって分散されて、案内面26に沿って、そして覆い体20の下側の面に導かれて、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて水が流れ込む。
そして、その流れ込んだ水は、基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って、且つ案内壁22によって整流され、更に第2空間部48bを経て排水口14cに流れ落ちる。
このとき、覆い体20の下方で隣接する案内壁22の間に形成された空間部48(第1空間部48a)に、器体50の内面54から流れ込んだ水は、空間部48(第1空間部48a)において、旋回流となり、滞留することなく、基部28及び案内壁22の下方に形成された、排水口14cに繋がる空間部48(第2空間部48b)に流れ落ちる。これにより、排水口カバー12に流れ込んだ水は、エア(空気)の巻き込みも殆どなく、空間部48(第2空間部48b)から、スムーズに排水口14cに排水される。
(排水について)
この第3の実施の形態によれば、案内壁22が、排水口14cに入る渦の流れを阻害し、エアの巻き込みを防ぐ。そして、案内壁22及び基部28があるので、反対方向の水との衝突を防ぎ、エアの巻き込みを防ぐ。
基部28の近傍における隣接する案内壁22の間の区画すなわち第1空間部48aは、排水が流入するとき、エアの排出口となり、エアの滞留を防ぐ。
そして本実施の形態では、図1及び図3に示されるように、排水装置(排水管ユニット)16は、吐出装置18の下方に位置づけられ、かつ、排水口14cの下端において排水装置(排水管ユニット)16と連結している。
(変形例)
次に、本発明に係る第3の実施の形態である排水口カバー12を有する槽体システムの変形例である、排水口カバー12が排水装置16に取り付けられた構造について、主として、図36に基づいて説明する。
本発明に係る第3の実施の形態の排水口カバー12の変形例は、排水装置16に取り付け、排水開口を構成する空間部48を通じて排水し得る排水姿勢と、排水開口を構成する空間部48を通じての排水を禁止する栓姿勢との間で動作可能に構成されている。
この第3の実施の形態である排水口カバー12の変形例は、図36に示すように、基部28に穴44cを穿ち設け、その穴44cに、駆動機構80の支持部84を固定するように構成されている。なお、駆動機構80の構成は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態の変形例と同様である。
(第4の実施の形態)
次に、本発明に係る第4の実施の形態である排水口カバー12について、主として、図37ないし40に基づいて説明する。
(栓全体)
覆い体20は、ブラインドプレートとも言われている平面視にて円形の皿状の外形を有する。プレート部20aは、排水口14c上から見えないように排水口14cを覆うともに、槽体14の排水口14cの周辺の内面54をも覆うように構成されており、排水口カバー12を排水口14cに取付けたとき、排水口14cより浮いた状態で固定される。
覆い体20は、その排水口14c側の面、即ち、下側の面が、外側である排水口14cの縁側から中心側すなわち内側に向かうにしたがって下側すなわち排水口14c側に向けて本体の上部すなわち天側から離れるように傾斜している。すなわち、覆い体20の下側の面は、下側に向かうに従って細くなる、逆錐形状のテーパー面を有するテーパー部20cが形成されている。
覆い体20の下側の面の傾斜角度(勾配)は、第1の実施の形態の図10に示す構成と同様に、下側の面に接する水平面に対し、1度以上5度以下である。
覆い体20の排水口14c側の面である下側の面は、覆い体20の外側縁である排水口縁側周縁より覆い体20の中心軸側に向けて排水口14c側である下側に向けて傾斜するテーパー部20cが、全体的に滑らかな面状に形成されている。
この第4の実施の形態である排水口カバー12は、排水口カバー12を通じて、排水しうる排水姿勢で排水口14cに固定される。
(案内壁)
排水口カバー12は複数の案内壁22を有する。
各々の案内壁22は、覆い体20の下側の面より下方に伸び、覆い体20の周及び下方側に向かう広がりを有する板状体である。なお、複数の案内壁22は、略同一の形状を有する。
この実施の形態においては、案内壁22は、基部28側とは反対側の外側に形成された外側面の輪郭が、後述する第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46から構成されることで、第3稜線領域46に相当する部分を除いてその横幅が小さくなる平面形状を有する板状体である。
案内壁22は、覆い体20のテーパー部20cに沿うように、基部28側より外方に向かうにしたがって、徐々に上昇する上端部を備えている。
特に図39に示すように、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成され、また、第1空間部48aの下方には、排水口14cにつながる空間部48(第2空間部48b)が形成されている。
案内壁22は、槽体14より排水口14cに流れる水を略垂直方向に流れ込ませることができる第1曲面領域31と、排水口カバー12を槽体14に取付けるために排水口14cに嵌め込まれる第2曲面領域33とを備える。第1曲面領域31は、平面視で、覆い体20の中心を通る垂線側より排水口14c側に向けて、湾曲しながら、覆い体20の径方向に沿って伸びる幅及び覆い体20の下面より鉛直方向に伸びる高さを有する外形を備える。第2曲面領域33は、平面視で、第1曲面領域31の直下で、湾曲しながら、下端に近い領域で覆い体20の下面より斜行して基部28に向かって幅が減じる外形を備える。
特に図39に示すように、案内壁22において、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面、すなわち端面は、第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46に分けられる。
第1稜線領域40は覆い体20より基部28からの幅が減じるよう湾曲しながら下方に伸びる領域であって、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出した領域である。第2稜線領域42は、案内壁22の下端寄りの側にて覆い体20の中心を通る垂線側にある基部28からの幅が第1稜線領域40より大きく減じるよう湾曲しながら下方に伸びる領域である。第3稜線領域46は、第2稜線領域42の下端から一定の幅で下方に伸びる領域であって、排水管排水口部60cの同一内径の本体部分内に位置する領域である。
第1稜線領域40、第2稜線領域42及び第3稜線領域46は、案内壁22の基部28側とは反対側の外側に形成された案内壁22の外側面、すなわち端面である。
案内壁22は、覆い体20側から下方に向けて延出するとともに、その位置が平面視で覆い体20の周方向一方側に向けて徐々に変移するように反りかえった板状体であり、その両面に球面又は曲面状の案内面26を備えている。具体的には、案内面26は、球面又は基部28の中心軸周りに形成された螺旋面又は螺旋面に準じた曲面である。案内面26は、覆い体20の中心を通る垂線と略平行な方向に伸び、且つ略直交する方向に伸びる面である第1案内面26aと他方の主面であって、第1案内面26aの裏面に相当する第2案内面26bとを有し、基部28側に向かうにしたがって覆い体20の周方向に拡がるように構成されている。案内壁22は、横断面が平行面を含んで構成されており、その表面に沿って外側より内側に向けて水を案内して旋回流を発生させるように構成されている。なお、案内壁22の横断面形状はテーパー状であるとしてもよい。
案内壁22の第1稜線領域40の外側面は、その左右面に形成された第1案内面26aと第2案内面26bとの間を繋ぐ、球面又は曲面状の分散面24を備えている。
分散面24は、第1稜線領域40に対応した、覆い体20側から下方に伸びる面であり、槽体14の内面54側から排水口14cに向かって流れ込む水が、衝突するように構成されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、覆い体20の中心より下方に伸びる垂線と平行な鉛直方向に伸びる基部28から、外側方向に伸びるように形成された板状体であり、覆い体20の中心側から外側に向けて伸びており、覆い体20及び基部28と一体化されている。
覆い体20の排水口14c側の面すなわち下側の面より、排水口14c側すなわち下の方向に向けて突き出し伸びる支柱状基部28Aは、ほぼ全体が柱状に形成されている。更に、支柱状基部28Aは、覆い体20の排水口14c側の面とつながる境界部分が、下側の面における外側の方向に向けて拡がった、弧状ないしは円弧状に形成されている。即ち、支柱状基部28Aは、その覆い体20と接する上部において、徐々に外方に広がる弧状ないしは円弧状の面である、アール部28aを形成している。
支柱状基部28Aは、覆い体20より離れた領域において、案内壁22が覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。また、支柱状基部28Aは、覆い体20の排水口14c側の面である下側の面から下方に接して又は近傍から、案内壁22が覆い体20の周縁方向及び覆い体20より離れる方向に向けて伸びるように、突設されている。
覆い体20の下側の面に形成されたテーパー部20cのテーパー面と、支柱状基部28Aの覆い体20に取付けられる境界部分のアール部28aのアール面とは、連続して形成されている。
案内壁22は、外方から流れ込んでくる水を、分散面24によって分散させて、案内面26に沿って、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込ませる。そして、流れ込んだ水は基部28に衝突した後、基部28の表面に沿って第2空間部48bから排水口14cに流れ落ちる。すなわち、排水口カバー12は、案内壁22及び基部28によって水を導いて旋回流を発生させるように構成されている。
換言すれば、案内壁22及び基部28は、外側から流れ込んだ水を隣接する複数の案内壁22の間の第1空間部48aに導き、その水が基部28に衝突した後、基部28及び案内壁22の表面に沿って流れ落ちるように、構成されている。
この実施の形態においては、案内壁22の幅すなわち基部28から覆い体20の径方向に向かう長さは、覆い体20の直径の、10%以上45%以下に設定されている。
また、案内壁22の高さすなわち覆い体20の下部から鉛直方向において下方に至る長さは、覆い体20の直径の70%以上100%以下に設定されている。
案内壁22は、この実施の形態においては、第2稜線領域42及び第3稜線領域46が、排水口14cに嵌合するために形成された固定領域44を構成している。固定領域44は、排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌め合う外形を有する領域であって、具体的には、固定領域44は、第2稜線領域42が排水管本体60の排水管排水口部60cに嵌まり込んだときに、第3稜線領域46が排水管排水口部60cの本体部分の内周面に非接触な状態で位置するとともに第1稜線領域40の中間部分がフランジ60aの上端部分に位置する。更に、第2稜線領域42が、その位置よりも、排水管70の方に下がらないような外形を備える。
固定領域44は、複数の案内壁22の適宜な間隔をあけた配置に対応して、環状につらなって連設される。換言すれば、固定領域44は、覆い体20の中心軸から第2稜線領域42との境界までの距離を半径とする周上に等間隔で設けられている。
案内壁22は、覆い体20と固定領域44の間に、水が内側に向けて流れ込む空間を形成するように構成され、その空間部分において、分散面24が外側に向くように構成されている。
特に図39に示すように、隣接する案内壁22の間には、覆い体20の下方で器体50の内面54につながる空間部48(第1空間部48a)が形成される。また、隣接する案内壁22の下方には、排水口14cに連通する排水開口となる空間部48(第2空間部48b)が形成されており、水が滞留することなく流れ落ちる。
案内壁22の第1稜線領域40は、排水口14cを覆う覆い体20の外周縁より内側であって、排水口14cの外周縁より若干外側にはみ出すように構成されている。
(水流について)
第4の実施の形態の排水口カバー12においては、図40の図中矢印に示すように、外方から流れ込んでくる水は、案内壁22の分散面24によって分散されて、案内面26に沿って、そして覆い体20の下側の面に導かれて、第1空間部48aにおいて水平方向ないしはやや下方に向けて流れ込む。
そして、その流れ込んだ水は、基部28に衝突した後、案内壁22の案内面26の球面又は曲面形状に応じて整流され、旋回流となり、更に第2空間部48bを経て排水口14cに流れ落ちる。
このとき、覆い体20の下方で隣接する案内壁22の間に形成された空間部48(第1空間部48a)に、器体50の内面54から流れ込んだ水は、空間部48(第1空間部48a)において、旋回流となり、滞留することなく、基部28及び案内壁22の下方に形成された、排水口14cに繋がる空間部48(第2空間部48b)に流れ落ちる。これにより、排水口カバー12に流れ込んだ水は、エア(空気)の巻き込みも殆どなく、空間部48(第2空間部48b)から、スムーズに排水口14cに排水される。
(変形例)
次に、本発明に係る第4の実施の形態である排水口カバー12の変形例として、排水口カバー12が排水装置16に取り付けられた構造について、主として、図41に基づいて説明する。
本発明に係る第4の実施の形態の変形例である排水口カバー12は、排水装置16に取り付けられ、排水開口を構成する空間部48を通じて排水し得る排水姿勢と、排水開口を構成する空間部48を通じての排水を禁止する栓姿勢との間で動作可能に構成される。
この第4の実施の形態である排水口カバー12の変形例は、図41に示すように、基部28に穴44cを穿ち設け、その穴44cに、駆動機構80の支持部84を挿入又は螺合して固定するように構成されている。
なお、駆動機構80の構成は、第1の実施の形態又は第2の実施の形態の変形例と同様である。
(第5の実施の形態)
次に、本発明に係る第5の実施の形態である槽体システムについて、主として、図42及び図43に基づいて説明する。ただし、上記第1の実施の形態と同一又は相当する構成については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
本発明に係る第5の実施の形態である槽体システムは、第1の実施の形態の槽体システムにおいて、排水管70の下流に配設したSトラップ78に換えて、ボトルトラップ100を備える。
ボトルトラップ100は、排水管70と連通する内筒部101と、内筒部101と同軸配置され、且つ排水管70及び内筒部101の各々より内径が大きく、且つ内筒部101の外周を覆うとともに、内筒部101の半径方向に沿って配設された排水管105に接続される外筒部103と、上流側にて排水管70と接続され、下流側にて内筒部101及び外筒部103を同軸配置した状態で結合させ接続する結合部102とを主要な構成として備える。
内筒部101は、排水管70より更に下方に延出する、両端が開放端である管状の部材である。内筒部101の一端で下方に向かう開口である開口部101aは、外筒部103の底面に対向且つ離間した状態で、外筒部103の内部空間103x内に露出している。内筒部101の他端である開口部101bは、排水管70側に対向した状態で、後述する結合部102に接続される。
外筒部103は、内筒部101と同軸配置され、内筒部101を内部空間103xに収容する第1の筒体部103aと、第1の筒体部103aの周面から半径方向に向かって突出する第2の筒体部103bとを有し、正面視で概略横T字状の外観を備える。
第1の筒体部103aは、両端が開放端である管状の部位であり、一端である下方に向かう開口は第1の閉塞部材104及び第2の閉塞部材106によって閉塞される一方、他端である開口部103yは、排水管70側に対向した状態で、結合部102に接続される。なお、第1の閉塞部材104は、第1の筒体部103aに螺合された第2の閉塞部材106に更に螺合されて、第1の筒体部103aの下端の開口を閉塞している。第1の閉塞部材104及び第2の閉塞部材106は、第1の筒体部103aの底面を構成している。
第2の筒体部103bは、両端が開放端である管状の部位であり、一端である開口部103zは第1の筒体部103aの周面を貫通して内部空間103xと第2の筒体部103bとを連通させる。開口部103zは、内筒部101の開口部101aの最下部よりも上方に位置するように設けられている。
第2の筒体部103bの他端の開口は、排水管105の一端側の開口部105aを内側に挿入させて、固定ボルト79により締結されることで、第2の筒体部103bと排水管105とを連通させる。なお、排水管105の他端である開口部105bは、図示しない更なる外部配管に接続される。
結合部102は両端が開放端である環状の部材であり、特に図43に示すように、上端である開口はパッキン77を介して固定ナット76により締結される。また、結合部102の下端である開口は、結合部102の外側に位置するフランジ102aを介して外筒部103の第1の筒体部103aと結合するとともに、結合部102の内周のねじ102bに内筒部101を螺合させることで、これと結合している。すなわち、結合部102は、その外周と内周とから、外筒部103の第1の筒体部103aと内筒部101とを結合することにより、内筒部101の開口部101aが、外筒部103の底面に対向且つ離間した状態で、外筒部103の内部空間103x内に露出するようにしている。
以上の構成を有する、この実施の形態の槽体システムにおいては、排水管70からの排水は、ボトルトラップ100に侵入すると、内筒部101から排出され、外筒部103の第1の筒体部103aの内部空間103x内に滞留する。内部空間103x内に滞留した水の水位が第1の筒体部103aの開口部103zまで達してオーバーフローすると、余剰分の排水は、開口部103zを介して排水管105から外部へ排出される。
ボトルトラップ100においては、外筒部103の第2の筒体部103bの開口部103zは、内筒部101の開口部101aの最下部よりも上方に位置するように設けられていることから、内筒部101からの排水は、開口部103zに達するオーバーフロー状態となるまでは、封水として第1の筒体部103aの内部空間103xに滞留するようになっている。これにより、排水管105より下流からの臭気やガスが内筒部101まで上がってくることが防がれる。
このようなボトルトラップ100は、図3図示のSトラップ78に対して以下の利点を有する。すなわち、Sトラップ78のようなサイフォン型トラップは、排水経路と封水を蓄積する空間とが、同一内径の管内にて連続的に形成されていることから、排水時に下流の配管の排水速度が速くなり過ぎる等の原因で管内上流に負圧が発生して、管内に空気が巻き込まれて断続的な異音を生じさせたりする恐れがあるのに対し、ボトルトラップ100は、排水経路と封水を蓄積する空間との容積差を大きくとられていることから原理的にそのような現象が生じないので、上述した恐れを抑制できる。
とりわけ、本発明の各実施の形態の洗面・手洗い用設備10を店舗内、あるいは玄関やベッドルームその他の限られた狭小なスペースにおいて設置する際は、槽体14の外径が比較的小さく内面の角度も急峻となるため排水の流速が大きくなり易く、上述した異音の発生が問題となる。したがって、異音の発生を抑制できるトラップとしてボトルトラップ100を用いることは、洗面・手洗い用設備10を上記狭小なスペースに設置する際に特に好適である。
なお、上記の説明において、ボトルトラップ100は、本発明の非サイフォン式トラップ、すなわち、SトラップやPトラップのようなサイフォン式トラップとは構造及び動作原理が相違して、排水を排水経路に比して大きな容積の空間に封水として滞留させて、当該空間からオーバーフローした水を排水させるトラップの代表例であるが、本発明の非サイフォン式トラップは、他にドラムトラップ、ベルトラップ等として実施してもよい。
また、上記の説明においては、ボトルトラップ100は、第1の実施の形態の槽体システムと組み合わせるものとしたが、他の実施の形態の槽体システム及びその変形例と組み合わせるものとしてもよい。
以上のように、本発明の実施の形態は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
また、覆い体及び案内壁並びに案内部材は、プラスチックで成形してもよく、金属で形成してもよい。