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JP7304487B2 - 歯車製造装置、歯車製造方法、及びそれに用いられるねじ状工具 - Google Patents

歯車製造装置、歯車製造方法、及びそれに用いられるねじ状工具 Download PDF

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JP7304487B2
JP7304487B2 JP2022517282A JP2022517282A JP7304487B2 JP 7304487 B2 JP7304487 B2 JP 7304487B2 JP 2022517282 A JP2022517282 A JP 2022517282A JP 2022517282 A JP2022517282 A JP 2022517282A JP 7304487 B2 JP7304487 B2 JP 7304487B2
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Description

本発明は、歯車製造装置、歯車製造方法、及びそれに用いられるねじ状工具に関する。
歯車を製造する方法としては、例えば特開2017-205871号公報に開示されている。歯車の研削加工(例えば仕上げ加工)は、歯車ワークと研削工具とをかみ合わせて回転させることで行われる。
特開2017-205871号公報
歯車と歯車とをかみ合わせて動力を伝達する機構において、両歯車が互いにかみ合い始めた際(以下「かみ合い始め」ともいう)には、歯車の歯のたわみにより、かみ合いの位相ずれが発生する。かみ合い始めの位相ずれによれば、互いの歯が大きく干渉し、高い面圧が発生し、歯が損傷するおそれがある。
そこで、歯面のうちかみ合い始めに高い面圧が発生する領域、すなわち歯面の四隅のうちの1つであって且つかみ合い始めに対応する部分(対応隅部)を研削し、歯面の対応隅部にリリーフ形状を形成することが考えられる。しかし、従来の製法で歯面の四隅の1つにリリーフ形状を形成するためには、歯車ワークに所定形状の歯面を形成する仕上げ加工の完了後に、工具を仕上げ加工とは異なる工具(例えば隅部を研削する専用工具)に取り換え、あるいは別の装置(加工機)に歯車ワークを移して、別途隅部に対する研削加工を実行する必要があった。この製法には、製造効率の面で改良の余地がある。
本発明の目的は、かみ合い始めの位相ずれによる歯の損傷を抑制可能な歯面を、効率良く形成することができる歯車製造装置、歯車製造方法、及びそれに用いられるねじ状工具を提供することである。
本発明の第1形態にかかる歯車製造装置は、外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置であって、前記加工歯の歯すじ方向の縁である終端が前記歯車ワークに当接するように、前記加工歯の一方側の歯面又は他方側の歯面のうち、前記終端の一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの各歯面の四隅のうちの一隅部を研削する隅部研削制御を実行するように構成された制御装置を備える。
本発明の第2形態にかかる歯車製造装置は、歯車ワークに対する工具の相対位置及び相対角度を制御する制御装置を備え、前記制御装置は、加工歯の歯すじ方向の縁である終端と前記歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部との当接によって、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まる又は終わる隅部研削制御を実行するように構成されている。
本発明の第3形態にかかる歯車製造方法は、外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置を用いた歯車製造方法であって、前記歯車製造装置が、前記加工歯の終端の一部が前記歯車ワークに当接するように、前記加工歯の一方側の歯面又は他方側の歯面のうち、前記終端の一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの歯面の四隅のうち前記歯車ワークと前記工具とのかみ合い始めの位置又はかみ合い終わりの位置に対応する一隅部を研削する隅部研削工程を含む。
本発明の第4形態にかかる歯車製造方法は、歯車製造装置が、加工歯の歯すじ方向の縁である終端と歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部との当接によって、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まる又は終わるように、前記歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部を研削する隅部研削工程を含む。
本発明の第5形態にかかるねじ状工具は、円筒状又は円柱状の基部と、前記基部の外周面に一体的に形成され、前記基部の周りをらせん状に延びる1つ又は複数の加工歯と、を備える、歯車ワークとかみ合って回転することで前記歯車ワークの歯面を研削する歯車加工用のねじ状工具であって、前記加工歯は、前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、を備え、前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の表面は、コーティング層により全面的に覆われ、前記中央部の表面は、前記コーティング層によって覆われていない。
本発明の第6形態にかかるねじ状工具は、円筒状又は円柱状の基部と、前記基部の外周面に一体的に形成され、前記基部の周りをらせん状に延びる1つ又は複数の加工歯と、を備える、歯車ワークとかみ合って回転することで前記歯車ワークの歯面を加工する歯車加工用のねじ状工具であって、前記加工歯は、前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、を備え、前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の材料は、前記中央部の材料とは異なる。
本発明の第1形態にかかる歯車製造装置によれば、隅部研削制御において、加工歯の終端の一部を含む終端歯面のみが研削に用いられる。加工歯の終端は、工具の切断等により形成された加工歯の一端である。このため、加工歯の終端では、工具の製造上(例えば進み角があるため)、工具の切断面は、加工歯の歯すじ方向に直交しない。つまり、加工歯の終端を含む切断面は、歯すじ方向に直交せず、終端での加工歯の形状が不完全なものとなっている。この加工歯の形状が不完全な部分を利用することで、歯車ワークの歯面のうちリリーフ対象部分(四隅の1つ)以外の部分に加工歯の歯面を当接させることなく、リリーフ対象部分のみを研削することができる。リリーフ対象部分が研削されることで、当該部分の歯の厚みが減少し、歯のうちかみ合い始め部分の損傷は抑制される。
また、加工歯の終端歯面を利用することで、歯車ワークの歯面の四隅を研削するための特別な工具は不要となり、他の部分の研削と共通の工具を用いることができる。つまり、歯車ワークの歯面の四隅を研削するにあたり、工具の交換が不要となり、効率的に研削加工を実行することができる。このように、第1形態によれば、かみ合い始めの位相ずれによる歯の損傷を抑制可能な歯面を、効率良く形成することができる。この作用効果は、第1形態の隅部研削制御に対応する隅部研削工程を含む本発明の第3形態にかかる歯車製造方法でも同様に発揮される。
本発明の第2形態にかかる歯車製造装置によれば、隅部研削制御において、終端すなわち加工歯の形状が不完全な部分で、かみ合いが始まるか又は終わる。このため、完全な形状の加工歯で歯車ワークの歯面全体を研削する場合と比較して、かみ合い範囲すなわち研削範囲が小さくなり、歯面の隅部のみを研削することができる。したがって、第1形態同様の効果が発揮される。この作用効果は、第2形態の隅部研削制御に対応する隅部研削工程を含む本発明の第4形態にかかる歯車製造方法でも同様に発揮される。
本発明の第5形態にかかるねじ状工具によれば、加工歯のうち終端を含む一部分が、コーティング層により強度が向上している。このため、隅部研削制御を実行する歯車製造装置に用いられても、工具の破損発生は抑制され、工具寿命の向上が可能となる。また、加工歯の中央部にコーティング層が形成されていない、すなわち加工歯のうち中央部の強度が終端部よりも低いことにより、加工の主力となる中央部で加工中に加工歯が相対的に高い自生作用により研がれやすくなり、中央部での加工精度は維持されやすくなる。
本発明の第6形態にかかるねじ状工具では、終端部の材料と中央部の材料とが異なっている。終端部に強度が相対的に高い材料を設けることで、上記コーティング層と同様の効果が発揮される。また、この構成によれば、終端部に強度が相対的に低い材料を設けることもできる。例えば、歯面の隅部をメインで精度良く研削したい場合、強度の低い(柔らかい)材料で終端部が形成されることで、終端部が相対的に高い自生作用により研がれやすくなり、研削精度の向上が図れる。第6形態によれば、目的や使用する制御に応じて工具の強度を部分的に変えることができる。
本実施形態の歯車製造装置の構成図(歯車ワーク設置前の状態)である。 本実施形態の研削工具の概念図である。 本実施形態の研削工具の概念断面図である。 歯車ワークの各歯における方向を説明するための概念図である。 本実施形態の研削工具の斜視図である。 図5の点線で囲まれた部分を拡大した概念図である。 本実施形態の加工歯の終端部における概念断面図である。 本実施形態の加工歯の終端部における概念断面図である。 本実施形態の隅部研削制御(歯先側の隅部対象)を説明するための概念図である。 本実施形態の加工歯の終端を説明するための概念図である。 本実施形態の歯面研削制御を説明するための概念図である。 本実施形態の歯面研削制御における歯車ワークと研削工具との位置関係を示す概念図である。 本実施形態の隅部研削制御における歯車ワークと研削工具との位置関係を示す概念図である。 歯車ワークがドリブンギヤのワークである場合のかみ合い進行方向を説明するための概念図である。 歯車ワークがドライブギヤのワークである場合のかみ合い進行方向を説明するための概念図である。 歯車ワークの歯面におけるリリーフ対象部分の例を示す概念図である。 本実施形態の研削工具の斜視図である。 図17の点線で囲まれた部分を拡大した概念図である。 本実施形態の隅部研削制御(歯元側の隅部対象)を説明するための概念図である。 本実施形態の加工歯の終端を説明するための概念図である。 本実施形態の歯車製造方法の一例を示すフローチャートである。 リリーフ部の形状例を示す概念図である。 リリーフ部の形状例を示す概念図である。 本実施形態の研削工具の変形態様を示す概念図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。本実施形態の歯車製造装置1は、図1に示すように、第1スピンドル2と、第1保持台3と、第2スピンドル4と、第2保持台5と、駆動装置6と、制御装置7と、研削工具8と、を備えている。歯車製造装置1は、歯車ワーク9と研削工具8とをかみ合わせて回転させることで歯車ワーク9を研削する装置である。歯車製造装置1は、ドレッサ等も備えている。なお、図1では、歯車ワーク9が設置されていない状態の歯車製造装置1が表されている。
第1スピンドル2は、複数の歯90が形成された歯車ワーク9を保持する主軸部材である。本例の歯車ワーク9は、円筒歯車状のワークであって、研削加工によってはすば歯車(インボリュート歯車)となる。つまり、歯車ワーク9の外周面には、別途の加工により、ねじれ角をもつ複数の歯90が予め形成されている。歯車ワーク9は、被削歯車とも呼ばれる。
第1保持台3は、第1スピンドル2を、第1スピンドル2の軸線である第1軸線A1のまわりに回転可能に保持する主軸台である。第1軸線A1は、歯車ワーク9の回転軸線である。第1保持台3は、歯車製造装置1のベッド10の表面(テーブル)に配置されている。第1軸線A1は、上下方向に延びている。第1スピンドル2及び第1保持台3は、テーブル軸部ともいえる。
第2スピンドル4は、外周面にらせん状の加工歯80を備えた研削工具8を保持する主軸部材である。本例の研削工具8は、全体として円筒状であって、多条のねじ状砥石(ねじ状工具の1つ)である。なお、研削工具8は、1条のねじ状砥石(加工歯80が1つ)であってもよい。研削工具8は、砥石車ともいえる。
第2保持台5は、第2スピンドル4を、第2スピンドル4の軸線である第2軸線A2のまわりに回転可能に保持する主軸台である。第2軸線A2は、研削工具8の中心軸(回転軸)に対応する。第1保持台3及び第2保持台5は、ベッド10上に配置されている。第2保持台5は、第2スピンドル4がベッド10上で移動できるように、第2スピンドル4を保持している。研削工具8の軸方向に対応する第2軸線A2の延伸方向(以下「工具軸方向」という)は、第1軸線A1の延伸方向(以下「ワーク軸方向」という場合がある)に交差する(すなわち平行ではない)。第2スピンドル4及び第2保持台5は、主軸部ともいえる。
図2及び図3に示すように、研削工具8は、ねじ状砥石であって、円筒状又は円柱状の基部8Aと、基部8Aの外周面から径方向外側に突出する加工歯部8Bと、を備えて構成されている。基部8Aと加工歯部8Bとは、同一材料により一体的に形成されている。加工歯部8Bは、1枚又は複数枚の加工歯80で構成されている。加工歯80は、一つながりの独立した歯(刃)であり、1枚の歯(刃)ともいえる。本実施形態の研削工具8は多条のねじ状砥石であるため、加工歯部8Bは複数の加工歯80で構成されている。
各加工歯80は、歯すじ方向が工具軸方向と平行にならないように、工具軸方向の一端から他端に向けてらせん状に延びている。つまり、加工歯80の歯すじ方向は、工具軸方向に対して傾斜している。工具軸方向と加工歯80の歯すじ方向との為す角度(進み角)は、0度より大きく90度未満である。本実施形態の加工歯80の進み角は、45度以上90度未満になっている。らせん状の加工歯80は、弦巻線状の加工歯80ともいえ、はすば歯車(ヘリカルギヤ)のように基部8Aまわりを1周回らない加工歯を含む概念である。したがって、各加工歯80は、例えばはすば歯車の歯のように、基部8Aまわりを1周しないように形成されてもよい。本実施形態の加工歯80は、基部8Aの周りを1周以上回るように形成されている。
図3に示すように、研削工具8を研削工具8の中心軸を含む平面で切断した断面(以下「軸方向断面」という)において、加工歯部8Bは、中心軸に沿って(工具軸方向に)、基部8Aの外周面に複数の凸部(加工歯80)が並ぶように形成されている。研削工具8は、軸方向断面において、工具軸方向に進むにつれて、凸部と歯底(基部8Aの外周面)とが繰り返すように配置されている。研削工具8が多条のねじ状砥石であるため、隣り合う凸部は、互いに別の加工歯80である。研削工具8が5条のねじ状砥石であれば、5つの加工歯80が基部8Aに形成されている。本実施形態の加工歯80は、軸方向断面において、複数の(例えば3つ以上の)凸部が表れるように形成されている。後述する隅部研削制御で用いられる凸部は、加工歯80のうち最も工具軸方向一方側に位置する凸部である。
駆動装置6は、第2スピンドル4を第2軸線A2まわりに回転させ、第1保持台3及び第2保持台5の少なくとも一方を移動させる装置である。駆動装置6は、複数の駆動源及びエンコーダ等を備えている。一例として、駆動装置6は、第1スピンドル2に対して回転力を付与する第1電動モータ61と、第2スピンドル4に対して回転力を付与する第2電動モータ62と、第2スピンドル4の位置や角度を変更する第3電動モータ63と、を備えている。第1電動モータ61は、第1スピンドル2を第1軸線A1まわりに回転させる。第2電動モータ62は、第2スピンドル4を第2軸線A2まわりに回転させる。なお、図1は概念図であり、電動モータ61~63の位置が実際とは異なる場合がある。また、駆動源は電動モータ以外であってもよい。
駆動装置6は、研削時には、制御装置7の制御に基づいて、歯車ワーク9と研削工具8とがかみ合って回転するように、第1スピンドル2の回転と第2スピンドル4の回転とを同期させる。駆動装置6は、制御装置7の制御に基づいて、第2スピンドル4の角度を変更することができる。本実施形態において、駆動装置6は、歯車ワーク9に対する研削工具8の相対位置を調整するにあたり、第2スピンドル4を移動させる。本実施形態の第1保持台3は、ベッド10に固定されている。
このように、本実施形態の歯車製造装置1は、外周面に歯が形成された歯車ワーク9と、らせん状に延びる複数の加工歯80が基部8Aの外周面に形成されたねじ状の研削工具8とをかみ合わせて回転させることで、歯車ワーク9を研削する装置である。歯車製造装置1は、歯車研削装置ともいえる。
制御装置7は、例えば、1又は複数のプロセッサ71と記憶部72等とを備える電子制御ユニット(ECU)又はコンピュータである。記憶部72は、例えばメモリである。制御装置7は、駆動装置6に対して通信可能に接続されている。制御装置7は、ベッド10と一体的に配置されてもよいし、ベッド10とは別体であってもよい。
制御装置7は、駆動装置6を制御し、歯車ワーク9に対する研削工具8の相対位置及び相対角度を調整・制御する。換言すると、制御装置7は、第1スピンドル2に対する第2スピンドル4の相対位置及び相対角度を制御する。制御装置7は、記憶部72に予め設定された研削プログラム及び/又はユーザの操作に応じて、研削工具8(第2スピンドル4)の位置・角度を制御(例えば数値制御)する。つまり、駆動装置6及び制御装置7は、NCシステムを含んでいる。また、制御装置7は、第1電動モータ61及び第2電動モータ62を制御して、第1スピンドル2及び第2スピンドル4の回転数を制御する。
以下、座標軸として、第1軸線A1に平行な軸をY軸とし、Y軸に直交し且つ第2軸線A2の水平成分に平行な軸をZ軸とし、Y軸及びZ軸に直交する軸をX軸とする。X軸及びZ軸は、水平面に平行である。歯車製造装置1の設置において、Y軸方向が鉛直方向(上下方向)に相当し、X軸方向が前後方向(又は左右方向)に相当し、Z軸方向が左右方向(又は前後方向)に相当する。X軸方向は、歯車ワーク9と研削工具8との離間方向又は接近方向ともいえる。
図4に示すように、説明において、歯車ワーク9の径方向を「ワーク径方向」と称する。歯車ワーク9が平歯車のワークである場合、歯すじ方向は歯車ワーク9の軸方向と平行となり、本実施形態のように歯車ワーク9がはすば歯車である場合、歯すじ方向は歯車ワーク9の軸方向(第1軸線A1)に対して傾斜する。歯すじ方向は、歯車ワーク9の軸方向一端から軸方向他端まで続く一つなぎの歯90の延伸方向といえる。歯車ワーク9の各歯90は、歯車ワーク9の円筒状の基部から、互いに間隔をあけてワーク径方向に突出している。なお、研削工具8の径方向を「工具径方向」と称する。加工歯80の歯すじ方向も、上記同様、研削工具8の軸方向一端から軸方向他端まで続く一つなぎの加工歯80の延伸方向といえる。
はすば歯車のワークである歯車ワーク9を、ねじ状砥石である研削工具8で研削するにあたり、第2スピンドル4及び第2保持台5は、第2軸線A2がZ軸に対して傾いた状態で維持される(図12又は図13参照)。第2スピンドル4の当該傾きが固定された状態で、後述する歯面研削制御及び隅部研削制御が実行される。本例の研削加工において、第1軸線A1の延伸方向と第2軸線A2の延伸方向とは直交しない。歯車ワーク9が第1スピンドル2に保持された状態で、歯車ワーク9の回転軸(第1軸線A1)はY軸方向に延び、歯車ワーク9の各歯90はY軸に対して傾斜する方向(歯すじ方向)に延びている。研削前の状態では、研削工具8と歯車ワーク9とは、X軸方向に離れている。
制御装置7は、歯面研削制御と隅部研削制御とを互いに異なるタイミングで実行可能に構成されている。本実施形態の制御装置7は、歯面研削制御を実行した後に隅部研削制御を実行する。歯面研削制御は、研削工具8と歯車ワーク9とをかみ合わせて回転させることで、歯車ワーク9の全周にわたって、歯車ワーク9の各歯90を所定形状(目標形状)に研削する制御である。
記憶部72には、例えば、歯面研削制御における目標形状データと、隅部研削制御における目標リリーフ形状とが記憶されている。換言すると、記憶部72には、歯車ワーク9の各歯90が目標形状となるための研削工具8の位置・軌跡の制御(数値制御)データと、目標形状となった歯車ワーク9が目標リリーフ形状となるための研削工具8の位置・軌跡制御(数値制御)データとが記憶されている。制御装置7は、例えば、目標形状用の数値制御データに基づいて歯面研削制御を実行し、目標リリーフ形状用の数値制御データに基づいて隅部研削制御を実行する。
(歯面研削制御)
制御装置7は、歯車ワーク9に対して、まず歯面研削制御を実行する。歯面研削制御は、研削工具8と歯車ワーク9とをかみ合わせて回転させることで、加工歯80により歯車ワーク9の歯面を研削する制御である。制御装置7は、歯車ワーク9の回転と研削工具8の回転を同期させつつ、歯車ワーク9の歯(以下「ワーク歯」ともいう)90の歯面に研削工具8の加工歯80の歯面を当接させる。制御装置7は、記憶部72に記憶された目標形状(例えば数値制御プログラム)に基づいて、研削工具8をX軸方向及びY軸方向に移動させて、研削工具8を歯車ワーク9に接近させる。例えばワーク歯90にクラウニングが形成されるように目標形状が設定されている場合、制御装置7は、ワーク歯90の歯すじ方向の中央部が膨らむように研削工具8を移動させる。この場合、制御装置7は、XY平面(Z軸に直交する平面)において研削工具8の移動軌跡が円弧状となるように、研削工具8を移動させる。つまり、歯車ワーク9の軸方向端部の研削では、軸方向中央部の研削よりも、第2スピンドル4が第1スピンドル2に接近している。この歯面研削制御は、仕上げ加工に相当する。
(隅部研削制御)
制御装置7は、歯面研削制御が完了すると、続いて隅部研削制御を実行する。図5及び図6に示すように、隅部研削制御は、加工歯80の歯すじ方向の縁である終端80zが歯車ワーク9の歯面に当接するように、加工歯80の一方側の歯面811a又は他方側の歯面811bのうち、終端80zの一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面R1又はR2のみを用いて、歯車ワーク9の歯面の四隅のうちの一隅部を研削する制御である。終端80zは、加工歯80の歯すじ方向の一端における歯面の縁である。終端80zは、後述する製造端面84に隣接する歯面の縁ともいえる。
隅部研削制御は、四隅のうちの一隅部を研削するにあたり、加工歯80のうち加工歯80の延伸が途切れる終端80zを含む終端部81のみを用いる制御である。つまり、隅部研削制御は、終端部81における工具軸方向一方側の歯面811a又は工具軸方向他方側の歯面811bを歯車ワーク9の歯に当接させ、歯車ワーク9と研削工具8とをかみ合わせて回転させることで、歯車ワーク9の歯面の四隅のうちの一隅部(リリーフ対象部分)を研削する制御である。
記憶部72には、隅部研削制御でリリーフ対象部分を目標リリーフ形状に研削するための研削工具8の位置・角度情報が記憶されている。リリーフ対象部分は、研削完了後の歯車ワーク9である完成歯車とかみ合い相手の歯車とがかみ合い始める際に、完成歯車の歯面のうち相手歯車と当接する部分に設定されている。
加工歯80の終端部81は、例えば工具生産時の工具の切断により形成される加工歯80の終端80z(一端)を含んだ加工歯80における一定の領域である。終端80zは、加工歯80の切断により形成される加工歯80の縁である。より詳細に、終端80zは、加工歯80が途切れた縁部分であり、加工歯80の歯面811aと加工歯80の製造端面84との境界線85(図6の破線参照)を含む部分である。製造端面84は、工具製造時に形成された加工歯80の工具軸方向の端面(ほとんどの場合、工具軸方向に直交する平面)である。例えば、円筒状又は円柱状の材料に加工(例えば切削)が施されて、材料の表面全体にらせん状の溝が形成されることで、基部8Aと加工歯部8Bが製造される。製造端面84は、この場合における材料の軸方向の端面に相当する。製造端面84は、加工歯80を途中で切断している面にも見えるため、切断面ともいえる。製造端面84は、加工歯80を切断することでも形成できる。
本実施形態において、基部8Aの工具軸方向一端面8A1(以下「一端面8A1」ともいう)と製造端面84とは一つの平面を形成しており、両者は面一になっている。製造端面84及び一端面8A1は、工具軸方向に直交する平面である。加工歯80は、研削工具8の工具軸方向の一端と他端とで基部8Aとともに切断されているように製造されている。このように、加工歯80の工具軸方向両端には、それぞれ製造端面84が形成されている。製造端面84により、加工歯80に、工具径方向の長さが小さい部分(形状が不完全な部分)が形成される。
本例の研削工具8は5条のねじ状砥石であるため、5つの加工歯80のそれぞれに終端80zが形成されている。つまり、本例の研削工具8は、工具軸方向一端に5つの終端80zを備え、工具軸方向他端にも5つの終端80zを備えている。このように、各加工歯80に対して2つの終端80z(一端と他端)が形成されている。終端80zは、切断端ともいえる。
以下、加工歯80の歯すじ方向に直交する平面で加工歯80を切断した断面を「歯すじ直交断面」と称する。図7に示すように、終端80zを含む終端部81には、加工歯80の歯すじ直交断面の形状が完全な形状(山型)になっていない部分すなわち不完全形状部82が含まれている。すなわち、加工歯80には、歯すじ直交断面の形状において、一部切断された不完全形状部82と、切断されていない完全な山型(設計上の想定形状)の完全形状部83とが含まれている。図7は、右に向かうかうほど一端面8A1に近づくように、歯すじ方向の複数の位置における加工歯80の歯すじ直交断面が描かれている。図7の黒丸は、終端80z(境界線85)の位置に対応する。
図8は、図6の一点鎖線で囲まれた部分における加工歯80の歯すじ直交断面の概念図である。図8は、図7同様、右に向かうほど一端面8A1に近づくように複数の位置での加工歯80の歯すじ直交断面が描かれている。図8に示すように、図6の境界線85の右側においても、不完全形状部82が形成されており、加工歯80の終端80zが継続している。図7及び図8に示すように、終端80zに対応する加工歯80には、製造端面84が形成されており、終端80zに対応する加工歯80の歯すじ直交断面は不完全形状部82となっている。
図9に示すように、隅部研削制御では、加工歯80の終端部81のみにより、ワーク歯90の歯面の1つの隅部が研削される。図9の例では、ワーク歯90の歯面の四隅のうちワーク径方向外側端部(歯先側端部)で且つ歯すじ方向一端部が研削される。作用線は、ワーク歯90の歯面と加工歯80の歯面811aとが当接する位置(黒丸で表示)、すなわちワーク歯90の歯面が研削される位置をつないだ直線である。
作用線上の位置C1は、ワーク歯90の歯面と加工歯80の歯面811aとのかみ合い始めの位置を表している。位置C1では、加工歯80の終端80z(不完全形状部82)とワーク歯90の歯面とが当接している。位置C1よりもワーク径方向外側の位置である位置C2では、終端部81の完全形状部83の歯面811aとワーク歯90の歯面とが当接している。ワーク歯90の歯面の歯先である位置C3では、終端部81の完全形状部83の歯面811aとワーク歯90の歯面とが当接している。隅部研削制御では、位置C1から位置C3への移動におけるかみ合い範囲が研削範囲となり、ワーク歯90の歯面の歯先側の隅部のみが研削される。
図10に示すように、研削工具8の軸方向断面において、加工歯80の歯面811aが終端80zで途切れている。隅部研削制御では、終端80zに位置する不完全な形状の歯面811aが研削に用いられる。
隅部研削制御では、図6に示すように、歯面811aのうち、終端80zの一部(一点以上)を含む閉じた領域である終端歯面R1が使用されている。閉じた領域とは、境界線(例えば閉曲線)で囲まれた面状領域であり、閉じた面ともいえる。終端歯面R1は、終端80zに接している。終端歯面R1の位置や大きさは、目標のリリーフ部91の形状・大きさ・位置等に応じて設定される。
研削に終端部81の歯面811aである終端歯面R1を用いることで、かみ合い始めの位置C1を、ワーク歯の歯面の歯先側に移動させることができる。つまり、加工歯80の不完全形状部82を用いることで、位置C1よりもワーク径方向内側では、加工歯80とワーク歯とが当接しないように数値制御することができる。
一方、歯面研削制御では、図11に示すように、研削に加工歯80の完全形状部83が用いられ、かみ合い始めの位置B1はワーク歯の歯元側の端部となり、かみ合い終わりの位置B3はワーク歯の歯先側の端部となる。したがって、歯面研削制御では、図10の位置B1、B2、B3をつなぐ作用線に示すように、ワーク歯の歯面を全体的に研削することができる。
歯面研削制御での歯車ワーク9と研削工具8との位置関係は、例えば図12に示すように設定される。歯面研削制御では、研削工具8の主要部分、例えば加工歯80のうち終端80zを除く部分、すなわち工具軸方向の中央部86を主に用いて研削加工が実行される。歯面研削制御では、研削工具8の中央部86を用いて研削加工が実行されるが、研削工具8全体(中央部86及び終端80z)を用いて研削加工が実行されてもよい。中央部86での歯すじ直交断面は、製造端面84のない完全形状部83となる。
このように、歯面研削制御は、加工歯80のうち終端80z以外の部分である中央部86を少なくとも用い、中央部86の歯面を歯車ワーク9の歯に当接させ、歯車ワーク9と研削工具8とをかみ合わせて回転させることで、ワーク歯の歯面を研削する制御であるといえる。
一方、隅部研削制御では、終端80zの不完全形状部82(製造端面84)によってワーク歯90の歯面と加工歯80との間にクリアランス(非当接部)が形成される。このため、当該クリアランス部分ではワーク歯90と加工歯80とが当接せず、ワーク歯90の歯面は研削されない。このクリアランスを利用し、加工歯80の終端80zがかみ合い開始の位置となるように研削工具8の位置・角度を調整することで、かみ合い開始の位置をワーク歯90の歯先側の端部に設定することが可能となる。このように隅部研削制御におけるかみ合い開始の位置の設定や終端歯面R1の設定は、例えば第2スピンドル4の位置・角度の調整によって行われる。
このように、ワーク歯90の歯先側の隅部を研削する隅部研削制御は、加工歯80の終端80zとワーク歯90の歯面の歯先側の隅部との当接により、加工歯80と歯車ワーク9の歯とのかみ合いが始まるように設定された制御ともいえる。
本実施形態では、加工歯80の終端80zは、研削工具8の工具軸方向の両端に形成されている。このため、隅部研削制御では、図13に示すように、研削工具8の工具軸方向一端部のみが歯車ワーク9と当接するように、研削工具8が位置制御される。図13は、隅部研削制御により、ワーク歯の歯面における歯先側の隅部を研削する場合の装置状態(概念図)を表している。なお、第2保持台5は、研削工具8の工具軸方向他方側に配置され、研削工具8を工具軸方向他方側で保持している。工具軸方向の他端部から一端部に向かう方向は、第2スピンドル4の根本から先端に向かう方向に相当する。また、終端部81は、例えば、基部8Aまわりを複数周回る各加工歯80の最も工具軸方向一端側で形成された1周分の領域内に設定される。
隅部研削制御で用いられる研削工具8は、歯面研削制御で用いられる研削工具8と同一である。つまり、歯面研削制御と隅部研削制御との間で、研削工具8の取り換えは行われない。制御装置7は、歯面研削制御を、隅部研削制御の開始前又は完了後に、研削工具8を変更することなく実行するように構成されている。歯面研削制御と隅部研削制御により、歯車ワーク9の歯面が全周にわたって研削される。
(リリーフ対象部分)
隅部研削制御でのリリーフ対象部分(研削部分)は、例えば、ワーク歯90の一方側の歯面の四隅のうちの一隅部又はワーク歯90の他方側の歯面の四隅のうちの一隅部に設定されている。例えば、歯車ワーク9がドリブンギヤ(従動歯車)のワークである場合、図14に示すように、ワーク歯90と研削工具8とのかみ合い位置は、両者の回転に伴い、ワーク歯90の歯面におけるワーク径方向外側且つ歯すじ方向一方側の端部から、ワーク径方向内側且つ歯すじ方向他方側の端部に向けて進む。換言すると、この場合のかみ合い進行方向は、ワーク歯90の歯面における歯先側且つ歯すじ方向一方側の端部から、歯元側且つ歯すじ方向他方側の端部に向かう方向である。図14でのかみ合い軌跡は、ワーク歯90の歯面における歯先側且つ歯すじ方向一方側の端部と、歯元側且つ歯すじ方向他方側の端部とをつなぐ線といえる。「かみ合い軌跡」とは、2つの歯のかみ合い進行方向に沿って延びる仮想線であり、歯面を2つの領域に区画するように歯先側の隅部と歯元側の隅部とつなぐ仮想線である。かみ合い軌跡は、2つの歯が当接する部分の軌跡ともいえる。なお、ワーク径方向外端部は歯形方向の歯先側の端部ともいえ、ワーク径方向内端部は歯形方向の歯元側の端部ともいえる。
図14の例において、隅部研削制御で研削されるワーク歯の歯面の隅部は、かみ合い始め部分であるワーク歯90の歯面のワーク径方向外側且つ歯すじ方向一方側の端部に設定されている。この設定において、終端歯面R1を用いた隅部研削制御が実行されると、ワーク歯90の歯面の当該かみ合い始め部分(歯先側の隅部)のみが研削され、当該隅部にリリーフ部91が形成される。リリーフ部91が形成されることで、かみ合い始め部分の歯厚が減少する。
一方、歯車ワーク9がドライブギヤ(駆動歯車)のワークである場合、図15に示すように、ワーク歯90の歯面と研削工具8とのかみ合い位置は、両者の回転に伴い、ワーク歯90の歯面におけるワーク径方向内側且つ歯すじ方向他方側の端部から、ワーク径方向外側且つ歯すじ方向一方側の端部に向けて進む。換言すると、この場合のかみ合い進行方向は、ワーク歯90の歯面において、歯元側且つ歯すじ方向他方側の端部から歯先側且つ歯すじ方向一方側の端部に向かう方向である。図15のかみ合い軌跡は、歯元側且つ歯すじ方向他方側の端部と歯先側且つ歯すじ方向一方側の端部とをつなぐ線といえる。
図15の例において、隅部研削制御で研削されるワーク歯90の歯面の隅部は、ワーク歯90の歯面のうち、かみ合い始め部分であるワーク径方向内側且つ歯すじ方向他方側の端部に設定されている。この設定において後述する終端歯面R2を用いた隅部研削制御が実行されると、ワーク歯90の歯面の当該かみ合い始め部分(歯元側の隅部)のみが研削され、当該隅部にリリーフ部91が形成される。リリーフ部91が形成されることで、かみ合い始め部分の歯厚が減少する。
また、例えば、ワーク歯90における正転時のかみ合い始め部分と逆転時のかみ合い始め部分とがリリーフ対象部分である場合、リリーフ部91は、ワーク歯90の一方側の歯面の1つの隅部とワーク歯90の他方側の歯面の1つの隅とに設けられる。加工歯80の完全形状部83とワーク歯90とがかみ合ったと想定した場合のかみ合い軌跡を「加工かみ合い軌跡」と称すると、図16に示すように、リリーフ対象部分(破線で円形状に囲まれた部分)は、ワーク歯90の歯面のうち、加工かみ合い軌跡の一端又は他端に対応する隅部に設定される。換言すると、リリーフ対象部分は、ワーク歯90の歯面のうち、加工かみ合い軌跡における、かみ合い始めに対応する隅部又はかみ合い終わりに対応する隅部に設定される。さらに換言すると、リリーフ対象部分は、ワーク歯90の歯面のうち、加工歯80による加工時のかみ合い進行方向における始まり側の隅部又は終わり側の隅部に設定される。
終端歯面R1を用いた隅部研削制御では、ワーク歯90のうち、加工かみ合い軌跡におけるかみ合い始め部分のみが研削されるため、図14に示すように、歯先側の隅部にリリーフ部91が形成される。また、後述する終端歯面R2を用いた隅部研削制御では、ワーク歯90のうち、加工かみ合い軌跡におけるかみ合い終わり部分のみが研削されるため、図15に示すように、歯元側の隅部にリリーフ部91が形成される。なお、加工かみ合い軌跡は、中央部86に位置する加工歯80とワーク歯90とがかみ合った場合のかみ合い軌跡ともいえる。
(ワーク歯の歯元側の隅部に対する隅部研削制御)
図17に示すように、隅部研削制御により、ワーク歯90の歯面における歯元側の隅部を研削する場合、加工歯80の終端部81における他方側(工具軸方向他方側)の歯面811bが用いられる。なお、図17及び図5に示すように、歯元側の隅部に対する隅部研削制御では、歯先側の隅部に対する隅部研削制御で用いられた工具軸方向一方側の終端部81における工具軸方向他方側の歯面811b(歯面811aの裏側の歯面といえる)が用いられる。つまり、両方の隅部研削制御では、研削工具8のうち同じ側の端部(工具軸方向一端部)が用いられる。終端部81の一方側の歯面811aでワーク歯90の歯面の歯先側隅部が研削され、終端部81の他方側の歯面811bでワーク歯90の歯面の歯元側隅部が研削される。なお、歯元側の隅部とは、ワーク歯90の歯元側に位置する4つの隅部のうち、加工かみ合い軌跡のかみ合い終わりに対応する隅部を意味する。また、歯先側の隅部とは、ワーク歯90の歯先側に位置する4つの隅部のうち、加工かみ合い軌跡のかみ合い始めに対応する隅部を意味する。
図18に示すように、ここでの終端80zは、加工歯80の縁線87に対応する部分である。このように、加工歯80の終端80zは、図6における境界線85に対応する部分と、図18における縁線87に対応する部分とを含んでいる。図8、図19、及び図20に示すように、縁線87に対応する終端80zでは、加工歯80の工具径方向(突出方向)の長さが完全形状部83よりも小さくなっている。隅部研削制御により歯元側の隅部が研削される際には、加工歯80の工具径方向の長さが小さい部分を含む終端部81の歯面811bが使用される。
図19に示すように、研削に縁線87に対応する終端80zを用いることで、歯面研削制御と比較して、歯元から始まった加工歯80とワーク歯90との当接を歯先に到達する前に(すなわち途中で)終わらせることができる。まず歯面研削制御と同様に加工歯80とワーク歯90とのかみ合いがワーク歯90の歯元側の位置D1で開始され、かみ合い位置が歯先側へ移動しつつ、位置D2を経て、位置D3で両者のかみ合いが終わる。このように、終端80zで加工歯80が切れるため、加工歯80とワーク歯90との当接範囲(すなわち研削範囲)が歯面研削制御の時よりも小さくなり、ワーク歯90の歯元側の隅部のみが研削される。位置D3では、縁線87上の終端80zの一部とワーク歯90の歯面とが当接している。
この隅部研削制御では、図18に示すように、歯面811bのうち、終端80zの一部を含む閉じた領域である終端歯面R2が使用される。終端歯面R2は、縁線87(終端80z)に接している。終端歯面R2を用いた隅部研削制御は、加工歯80の終端80zの一部とワーク歯90の歯面の歯元側の隅部との当接により、加工歯80とワーク歯90とのかみ合いが終わるように設定された制御であるといえる。
この隅部研削制御により、図15に示すように、ワーク歯の歯元側の隅部にリリーフ部91が形成される。終端歯面R2の位置・大きさは、終端歯面R1同様、目標のリリーフ部91の形状・大きさ・位置等に応じて設定される。終端歯面R1、R2は、研削工具8(第2スピンドル4)の位置・角度により調整される。隅部研削制御の実行により、リリーフ部91は、歯車ワーク9のすべてのワーク歯90に形成される。換言すると、隅部研削制御により、各ワーク歯90のリリーフ対象部分が研削される。
(歯車製造方法)
図21に示すように、上記実施形態で開示された歯車製造方法は、歯車製造装置1を用いた歯車製造方法であって、隅部研削工程S12を含んでいる。隅部研削工程S12は、歯車製造装置1が、加工歯80の歯すじ方向の縁である終端80zが歯車ワーク9に当接するように、加工歯80の一方側の歯面811a又は他方側の歯面811bのうち、終端80zの一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面R1又はR2のみを用いて、歯車ワーク9の各歯面の四隅のうちの一隅部を研削する工程である。換言すると、隅部研削工程S12は、歯車製造装置1が、加工歯80の終端80zと歯車ワーク9の歯面の四隅のうちの一隅部との当接によって、加工歯80と歯車ワーク9の歯とのかみ合いが始まる又は終わるように、歯車ワーク9の歯面の四隅のうちの一隅部を研削する工程である。隅部研削工程S12は、歯車製造装置1による隅部研削制御の実行に相当する。
また、本開示の歯車製造方法は、さらに歯面研削工程S11を含んでいる。歯面研削工程S11は、歯車製造装置1が、研削工具8と歯車ワーク9とをかみ合わせて回転させることで、加工歯80により歯車ワークの歯面を研削する工程である。歯面研削工程S11は、歯車製造装置1による歯面研削制御の実行に相当する。図21では、歯面研削工程S11は、隅部研削工程S12の前に実行されるが、隅部研削工程S12の後に実行されてもよい。歯面研削工程S11と隅部研削工程S12との間で、研削工具8の変更は不要である。ただし、工程S11、S12の間(制御間)で研削工具8の変更は可能である。歯車製造方法は、歯車研削方法ともいえる。
(本実施形態の効果)
本実施形態の歯車製造装置1によれば、隅部研削制御では、加工歯80の終端80zの一部を含む終端歯面R1又はR2のみが研削に用いられる。加工歯80の終端80zは、工具の製造により形成された加工歯80の一端である。工具の製造上(例えば進み角があるため)、工具の軸方向端面は、加工歯80の歯すじ方向に直交しない。つまり、加工歯80の終端80zを含む製造端面84は、歯すじ方向に直交せず、終端80zでの加工歯80の形状が不完全なものとなっている。この加工歯の形状が不完全な部分(82)を利用することで、ワーク歯90の歯面のうちリリーフ対象部分(四隅の1つ)以外の部分に加工歯80の歯面を当接させることなく、リリーフ対象部分のみを研削することができる。リリーフ対象部分が研削されることで、当該部分の歯の厚みが減少し、かみ合い始めの歯の損傷は抑制される。
また、加工歯80の終端歯面R1又はR2を利用することで、ワーク歯90の歯面の四隅を研削するための特別な工具は不要となり、他の部分の研削と共通の工具を用いることができる。つまり、ワーク歯90の歯面の四隅を研削するにあたり、工具の交換が不要となり、効率的に研削加工を実行することができる。このように、本実施形態によれば、ワーク歯90に対して、かみ合い始めの位相ずれによる歯の損傷を抑制可能な歯面(隅部にリリーフ部91が形成された歯面)を、効率良く形成することができる。この作用効果は、隅部研削制御に対応する隅部研削工程S12を含む本実施形態の歯車製造方法でも同様に発揮される。
隅部研削制御によれば、終端80zすなわち加工歯80の形状が不完全な部分(82)で、かみ合いが始まるか又は終わる。このため、完全な形状の加工歯80(83)で歯車ワーク9の歯面全体を研削する場合と比較して、かみ合い範囲すなわち研削範囲が小さくなり、ワーク歯90の隅部のみを研削することができる。
このように、隅部研削制御では研削工具8の端部を利用するため、リリーフ部91を設けるための専用工具は必要なく、歯面研削制御で用いる研削工具8と同一の工具を使用することができる。つまり、隅部研削制御と歯面研削制御との間で、研削工具8の交換は不要となり、両制御を連続的に(取り換え工程なしに)実行することが可能となる。また、ワーク歯90の歯面にリリーフ部91が形成されることで、ギヤノイズ及び歯面摩耗の抑制も可能となる。つまり、本実施形態によれば、歯車の静粛性及び耐久性の向上も可能となる。
また、本実施形態では、歯面研削制御の後に隅部研削制御が実行されるため、目標形状(例えば歯にクラウニングが形成された形状)に研削された歯車ワーク9に対して、隅部研削制御が実行される。このため、歯面研削制御の前に隅部研削制御を実行する場合と比較して、隅部研削制御での研削量は小さくなり、リリーフ部91の形成精度は高くなりやすい。また、終端部81(終端歯面R1、R2)への負荷が小さくなり、終端部81の劣化や破損発生が抑制される。
一方、制御装置7は、隅部研削制御を実行した後に歯面研削制御を実行するように構成されてもよい。この場合でも、上記実施形態同様、隅部研削制御と歯面研削制御との間には工具の取り換え工程は不要である。また、この場合、歯面研削制御は、歯車ワーク9にリリーフ部91が形成された状態で実行される。これにより、すでに一部研削された状態から歯面研削制御を実行できるため、研削工具8の中央部86の劣化(例えば砥石の縮小)の抑制が期待できる。
なお、記憶部72には、例えば、隅部研削制御における歯車ワーク9のリリーフ対象部分及び目標リリーフ形状と、歯面研削制御における歯車ワーク9の目標形状とが記憶されている。記憶部72には、歯車ワーク9の各歯面に目標リリーフ形状が形成されるための研削工具8の位置・軌跡の制御(数値制御)データが記憶されている。したがって、隅部研削制御が歯面研削制御の前に実行される場合、記憶部72には、目標リリーフ形状が形成された歯車ワーク9の歯(すなわちリリーフ部91が形成された歯車ワーク9の歯)が目標形状(例えばリリーフ部91をもつクラウニング形状)となるための研削工具8の位置・軌跡制御(数値制御)データが記憶されている。そして、制御装置7は、例えば、目標リリーフ形状用の数値制御データに基づいて隅部研削制御を実行し、目標通常形状用の数値制御データに基づいて歯面研削制御を実行することができる。これにより、研削工具8の全体的な寿命(特に主要部分の寿命)の向上を図ることができる。
(その他)
本発明は、上記開示内容に限られない。例えば、歯車ワーク9は、はすば歯車のワークに限らず、平歯車のワークであってもよい。また、第2スピンドル4に取り付ける工具は、研削工具8に限らず、切削工具(例えばホブカッタ等)であってもよい。本発明の工具としては、研削用又は切削用の工具が適用できる。また、リリーフ部91の形状は、例えば図22に示すように、歯すじ方向に延びる形状、例えば歯すじ方向にトラバース加工してできた形状であってもよい。また、リリーフ部91の形状は、例えば図23に示すように、歯すじ方向に延びる部分と歯すじ方向に交差する方向に延びる部分とにより構成されてもよい。また、リリーフ部91の大きさは任意に設定できる。また、リリーフ部91の形状は、リリーフ部91と歯面との境目(エッジ部分)が丸くなるように(滑らかなになるように)設定されてもよい。
また、駆動装置6は、第1保持台3を移動させるように構成されてもよい。また、駆動装置6は、第1保持台3及び第2保持台5の両方を移動させるように構成されてもよい。また、研削時、上記実施形態では駆動装置6の駆動力により第1スピンドル2(歯車ワーク9)が回転するが、駆動装置6が第1スピンドル2に駆動力を付与せずに、第1スピンドル2が自由に回転可能である状態を維持してもよい。この場合、歯車ワーク9は、駆動装置6の駆動力ではなく、かみ合った研削工具8の回転によって回転する。
本開示によれば、1つの歯車ワーク9に対して歯面研削制御と隅部研削制御とを同一工具及び同一装置で実行できるが、両制御を互いに別の工具で実行可能であるし、互いに別の装置で実行可能である。ただし、効率を考慮すると、両制御は共通の1つの工具で且つ共通の1台の装置で実行されることが好ましい。また、はすば歯車の歯のような加工歯80(例えば進み角が45度未満の加工歯80)であっても、終端での歯すじ方向直交断面は、不完全な形状となるため、隅部研削制御により上記同様の効果が発揮される。
また、終端80zの位置は、研削工具8の一端又は他端に限られない。例えば、研削工具8の工具軸方向の中央で、基部8Aを切断せずに加工歯80のみを切断して加工歯80を分断することで、1つの加工歯80が2つの加工歯80に分断され、研削工具8の中央位置に加工歯80の終端80zが形成される。また、基部8Aの一端面8A1が加工歯80の終端80zの位置と一致していなくてもよい。例えば、基部8Aの工具軸方向の長さが加工歯80の工具軸方向の長さよりも大きくてもよい。また、研削工具8は、例えば、基部8Aの内周部に基部8Aより長い部品が配置されたものであってもよい。このように、終端80zの位置は、工具によって異なり、任意に設定可能である。位置制御の容易さの観点では、終端80zが研削工具8又は基部8Aの工具軸方向の一端に位置していることが好ましい。また、加工歯80の一方の終端80zは、始端と言い換えることもできる。隅部は角部ともいえる。
また、研削工具8は、加工歯80のうち終端80zを含む工具軸方向一端部の歯面の強度が、終端80zを含まない工具軸方向中央部(中央部86)の歯面の強度より高くなるように形成されてもよい。加工歯80は、歯すじ方向直交断面において、終端80zにより不完全な形状となっている不完全形状部82と、終端80zを含まない完全形状部83と、を備え、研削工具8は、不完全形状部82の強度が、完全形状部83の強度よりも高くなるように形成されていてもよい。強度は、例えば大越式結合度測定方法により測定できる。
終端80zを含む不完全形状部82は、完全形状部83に比較して破損しやすいと推測できるため、強度向上のためのコーティング(例えばダイヤモンドや金属コーティング)等が施されていてもよい。これにより、工具の寿命のさらなる向上が可能となる。具体的に、図24に示すように、研削工具8は、円筒状又は円柱状の基部8Aと、基部8Aの外周面に一体的に形成され、基部8Aの周りをらせん状に延びる1つ又は複数の加工歯80と、を備える、歯車ワーク9とかみ合って回転することで歯車ワーク9の歯面を研削する歯車加工用のねじ状工具であって、加工歯80のうち歯すじ方向の縁である終端80zを含む一部分には、コーティング層88が形成されていてもよい。
加工歯80は、加工歯80の歯すじ方向一方側の縁である第1終端80zを含む第1終端部81aと、加工歯80の歯すじ方向他方側の縁である第2終端80zを含む第2終端部81bと、第1終端部81aと第2終端部81bとの間に位置する中央部86と、を備えている。第1終端部81a及び第2終端部81bの少なくとも一方の表面は、コーティング層88によりに覆われている。中央部86の表面は、コーティング層88によって覆われていない。この加工歯80は、部分的に強度が向上しているといえる。
つまり、コーティング層88は、加工歯80のうち、工具軸方向の一端部及び他端部の少なくとも一方(すなわち終端部81)に形成されてもよい。コーティング処理は、例えば、研削工具8のうち、工具軸方向一方側から見える歯面(一端面8A1とともに見える歯面)に対して実行されてもよい。隅部研削制御(工程)を実行する工具の寿命向上のためには、終端部81のみを強化すればよい。したがって、製造効率の観点から、コーティング層88は、終端80zを含む加工歯80の一部にのみ形成されればよい。加工歯80は、非コーティング部89を備えるともいえる。このような研削工具8によれば、加工歯80のうち終端80zを含む一部分が、コーティング層88により強度が向上している。このため、隅部研削制御を実行する歯車製造装置に用いられても、工具の破損発生は抑制され、工具寿命の向上が可能となる。一方、非コーティング部89では、相対的に高い自生作用により加工中に砥石が削られて研がれるため、切れ味を維持しやすく、主力加工に適している。なお、コーティング層88がない通常強度のねじ状砥石でも、歯面研削制御の実行同様、隅部研削制御は十分に実行可能である。
また、加工歯80は、第1終端部81a及び第2終端部81bの少なくとも一方の材料(材質)が、中央部86の材料(材質)と異なるように形成されてもよい。例えば、図24の符号88の部分が、中央部86とは異なる材料で形成された材料変更部であってもよい。例えば、材料(材質)が異なるが同径の円筒状又は円柱状の部材が、接着剤等により同軸的に接合されて、1つの基礎部材が製造される。2つの材料は、例えば、アルミナとCBNである。この基礎部材の表面にらせん状の溝が形成(例えば切削)されて、基部8Aと加工歯部80Bが形成される。これにより、工具の表面には、一方の終端80zを含む第1終端部81aと中央部86及び第2終端部81bとで材料(材質)が異なる加工歯80が形成される。この構成によれば、第1終端部81a及び第2終端部81bの少なくとも一方に強度が中央部86よりも高い材料を設けることができる。これにより、上記コーティング層と同様の効果が発揮される。また、この構成によれば、第1終端部81a及び第2終端部81bの少なくとも一方に強度が中央部86よりも低い材料を設けることもできる。例えば、ワーク歯90の歯面の隅部をメインで精度良く研削したい場合、強度の低い(柔らかい)材料で終端部81が形成されることで、終端部81が相対的に高い自生作用により研がれやすくなり、研削精度の向上が図れる。なお、コーティング層88をもつ構成及び2種類以上の材料で工具を形成する構成は、切削工具に対しても適用できる。また、ねじ状工具の製造方法は、上記に限らず、周知の方法が適用できる。また、複数の異なる材料で形成された加工歯80、又は一部にコーティング層88が形成された加工歯80は、相対的に自生作用が高い部分と、相対的に自生作用が低い部分と、を備えているといえる。
(付記)
本実施形態の歯車製造装置1は、複数の歯が形成された歯車ワーク9を保持する第1スピンドル2と、
第1スピンドル2を、第1スピンドル2の軸線である第1軸線A1のまわりに回転可能に保持する第1保持台3と、
外周面に1つ又は複数のらせん状の加工歯80を備えた研削用又は切削用の工具8を保持する第2スピンドル4と、
第2スピンドル4を、第2スピンドル4の軸線である第2軸線A2のまわりに回転可能に保持する第2保持台5と、
第2スピンドル4を第2軸線A2まわりに回転させ、第1保持台3及び第2保持台5の少なくとも一方を移動させる駆動装置6と、
駆動装置6を制御し、歯車ワーク9に対する工具8の相対位置及び相対角度を調整する制御装置7と、
を備え、歯車ワーク9と工具8とをかみ合わせて回転させることで歯車ワーク9を研削する装置である。
ここで、歯車ワーク9の径方向をワーク径方向とし、工具8の軸方向を工具軸方向とすると、制御装置7は、
駆動装置6を制御して、工具8と歯車ワーク9とをかみ合わせて回転させることで、歯車ワーク9の全周にわたって、工具8の工具軸方向の中央部86を用いて歯車ワーク9の歯を所定形状に研削する歯面研削制御と、
駆動装置6を制御して、加工歯80のうち最も工具軸方向の一方側に位置する部分81における工具軸方向一方側の歯面811a又は工具軸方向他方側の歯面811bのみを歯車ワーク9に当接させ、且つ工具8と歯車ワーク9とをかみ合わせて回転させることで、歯車ワーク9の全周にわたって、歯車ワーク9の歯面のワーク径方向及び歯すじ方向の端部である四隅の少なくとも1つを研削する隅部研削制御と、
を互いに異なるタイミングで実行するように構成されている。
この構成によれば、隅部研削制御により研削工具8の工具軸方向一端部(81)を歯車ワーク9に当接させることで、研削工具8の他の部位が歯車ワーク9に当接することが抑制され、歯車ワーク9の所定部位(四隅のうちの一隅部)のみを研削することができる。隅部研削制御では研削工具8の端部を利用するため、ワーク歯90の一隅部にリリーフ部91を設けるための専用工具は必要なく、歯面研削制御で用いる研削工具8と同一の工具を使用することができる。つまり、隅部研削制御と歯面研削制御との間で、研削工具8の交換は不要となり、例えば両制御を連続的に(取り換え工程なしに)実行することが可能となる。
1…歯車製造装置、2…第1スピンドル、3…第1保持台、4…第2スピンドル、5…第2保持台、6…駆動装置、7…制御装置、8…研削工具(工具、ねじ状工具)、8A…基部、8B…加工歯部、80…加工歯、80z…終端、81…終端部、811a、811b…歯面、88…コーティング層、9…歯車ワーク、90…歯、91…リリーフ部、A1…第1軸線、A2…第2軸線。

Claims (18)

  1. 外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置であって、
    前記加工歯の歯すじ方向の縁である終端が前記歯車ワークに当接するように、前記加工歯の一方側の歯面又は他方側の歯面のうち、前記終端の一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの各歯面の四隅のうちの一隅部を研削する隅部研削制御を実行するように構成された制御装置を備える、
    歯車製造装置。
  2. 前記工具の軸方向を工具軸方向とすると、前記終端は、前記加工歯の前記工具軸方向の一端に位置し、
    前記制御装置は、前記隅部研削制御において、前記加工歯の前記工具軸方向の一方側の歯面に設定された前記終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの歯先側の隅部を研削するように構成された、
    請求項1に記載の歯車製造装置。
  3. 前記工具の軸方向を工具軸方向とすると、前記終端は、前記加工歯の前記工具軸方向の一端に位置し、
    前記制御装置は、前記隅部研削制御において、前記加工歯の前記工具軸方向の他方側の歯面に設定された前記終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの歯元側の隅部を研削するように構成された、
    請求項1に記載の歯車製造装置。
  4. 外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置であって、
    前記歯車ワークに対する前記工具の相対位置及び相対角度を制御する制御装置を備え、
    前記制御装置は、前記加工歯の歯すじ方向の縁である終端と前記歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部との当接によって、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まる又は終わる隅部研削制御を実行するように構成されている、
    歯車製造装置。
  5. 前記隅部研削制御は、前記加工歯の前記終端と前記歯車ワークの歯面の歯先側の一隅部との当接により、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まるように設定されている、
    請求項4に記載の歯車製造装置。
  6. 前記隅部研削制御は、前記加工歯の前記終端と前記歯車ワークの歯面の歯元側の一隅部との当接により、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが終わるように設定されている、
    請求項4に記載の歯車製造装置。
  7. 前記制御装置は、前記工具と前記歯車ワークとをかみ合わせて回転させることで、前記加工歯により前記歯車ワークの歯面を研削する歯面研削制御を、前記隅部研削制御の開始前又は完了後に、前記工具を変更することなく実行するように構成された、
    請求項1~6の何れか一項に記載の歯車製造装置。
  8. 前記加工歯は、
    前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、
    前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、
    前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、
    を備え、
    前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の表面は、コーティング層によりに覆われ、
    前記中央部の表面は、前記コーティング層によって覆われていない、
    請求項1~7の何れか一項に記載の歯車製造装置。
  9. 前記加工歯は、
    前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、
    前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、
    前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、
    を備え、
    前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の材料は、前記中央部の材料とは異なる、
    請求項1~7の何れか一項に記載の歯車製造装置。
  10. 外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置を用いた歯車製造方法であって、
    前記歯車製造装置が、前記加工歯の歯すじ方向の縁である終端が前記歯車ワークに当接するように、前記加工歯の一方側の歯面又は他方側の歯面のうち、前記終端の一部を含んで設定された1つの閉じた領域である終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの各歯面の四隅のうちの一隅部を研削する隅部研削工程を含む、
    歯車製造方法。
  11. 前記工具の軸方向を工具軸方向とすると、前記終端は、前記加工歯の前記工具軸方向の一端に位置し、
    前記隅部研削工程では、前記加工歯の前記工具軸方向の一方側の歯面に設定された前記終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの歯先側の隅部を研削する、
    請求項10に記載の歯車製造方法。
  12. 前記工具の軸方向を工具軸方向とすると、前記終端は、前記加工歯の前記工具軸方向の一端に位置し、
    前記隅部研削工程では、前記加工歯の前記工具軸方向の他方側の歯面に設定された前記終端歯面のみを用いて、前記歯車ワークの歯元側の隅部を研削する、
    請求項10に記載の歯車製造方法。
  13. 外周面に歯が形成された歯車ワークと、らせん状に延びる1つ又は複数の加工歯が基部の外周面に形成されたねじ状の工具とをかみ合わせて回転させることで、前記歯車ワークを研削する歯車製造装置を用いた歯車製造方法であって、
    前記歯車製造装置が、前記加工歯の歯すじ方向の縁である終端と前記歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部との当接によって、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まる又は終わるように、前記歯車ワークの歯面の四隅のうちの一隅部を研削する隅部研削工程を含む、
    歯車製造方法。
  14. 前記隅部研削工程では、前記加工歯の前記終端と前記歯車ワークの歯面の歯先側の一隅部との当接により、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが始まる、
    請求項13に記載の歯車製造方法。
  15. 前記隅部研削工程では、前記加工歯の前記終端と前記歯車ワークの歯面の歯元側の一隅部との当接により、前記加工歯と前記歯車ワークの歯とのかみ合いが終わる、
    請求項13に記載の歯車製造方法。
  16. 前記歯車製造装置が、前記工具と前記歯車ワークとをかみ合わせて回転させることで、前記加工歯により前記歯車ワークの歯面を研削する歯面研削工程をさらに含み、
    前記歯面研削工程は、前記隅部研削工程の前又は後に、前記工具を変更することなく実行される、
    請求項10~15の何れか一項に記載の歯車製造方法。
  17. 円筒状又は円柱状の基部と、
    前記基部の外周面に一体的に形成され、前記基部の周りをらせん状に延びる1つ又は複数の加工歯と、
    を備える、歯車ワークとかみ合って回転することで前記歯車ワークの歯面を加工する歯車加工用のねじ状工具であって、
    前記加工歯は、
    前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、
    前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、
    前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、
    を備え、
    前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の表面は、コーティング層によりに覆われ、
    前記中央部の表面は、前記コーティング層によって覆われていない、ねじ状工具。
  18. 円筒状又は円柱状の基部と、
    前記基部の外周面に一体的に形成され、前記基部の周りをらせん状に延びる1つ又は複数の加工歯と、
    を備える、歯車ワークとかみ合って回転することで前記歯車ワークの歯面を加工する歯車加工用のねじ状工具であって、
    前記加工歯は、
    前記加工歯の歯すじ方向一方側の縁である第1終端を含む第1終端部と、
    前記加工歯の歯すじ方向他方側の縁である第2終端を含む第2終端部と、
    前記第1終端部と前記第2終端部との間に位置する中央部と、
    を備え、
    前記第1終端部及び前記第2終端部の少なくとも一方の材料は、前記中央部の材料とは異なる、ねじ状工具。
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