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JP7303623B2 - 検査用具 - Google Patents

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Description

本発明は、流体が送液される流路が設けられた基板を備える、検査用具に関する。
従来、流体が送液されるマイクロ流路等の流路が設けられた基板を備える、検査用具が種々提案されている。このような検査用具を用いて、各種検体又は試料の送液や反応を制御することにより、血液検査や遺伝子検査などを行なう方法が検討されている。
ところで、マイクロ流路を流れる液体は、一般的に安定な層流を生じる。そのため、マイクロ流路において複数の液体を混合する場合は、混合の効率が低下するという問題がある。
そこで、例えば、下記の特許文献1には、移動・液送される複数の流体を確実かつ効率よく混合するための混合流路がマイクロ流路の途中に設けられている、マイクロ流体デバイスが開示されている。特許文献1では、混合流路が、基板の一方の面側に突出している部分と、他方の面側に突出している部分とを有している。また、一方の面側に突出している部分と、他方の面側に突出している部分とは、液体の送液方向において線対称に配置されており、液体の送液方向において完全に重複する位置に設けられている。
特開2016-097353号公報
しかしながら、特許文献1のような混合流路を設けた場合においても、混合の精度がなお不十分であった。
また、本発明者らは、マイクロ流路のような層流下において、乱流を生じさせることによって混合の効率を高めようとすると、液残りが生じることがあり、その結果、後工程における検査や分析において測定の感度が低下するという問題が生じることを見出した。
本発明の目的は、複数の液体を確実に混合することができ、しかも液残りが生じ難い、検査用具を提供することにある。
本発明に係る検査用具は、流体が送液される流路が設けられている基板を備え、前記流路の途中に複数の液体を混合するための混合流路が設けられており、前記混合流路が、前記基板の一方の面側に拡大されている第1の流路部と、前記基板の他方の面側に拡大されている第2の流路部とを有し、前記流路が延びる方向において、前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、一部重複している部分を有しており、前記第1の流路部全体の長さに対する前記第1の流路部及び前記第2の流路部が一部重複している部分の長さの比L1と、前記第2の流路部全体の長さに対する前記第1の流路部及び前記第2の流路部が一部重複している部分の長さの比L2とのうち小さい方の比Lが、0.05以上、0.7以下であり、記混合流路全体の面積Sの前記混合流路全体の体積Vに対する比(S/V)が、4以下である。
本発明に係る検査用具のある特定の局面では、前記基板が、対向し合う第1の主面及び第2の主面と、該第1の主面及び第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面とを有し、前記第1の流路部が、前記第1の側面側に拡大されており、前記第2の流路部が、前記第2の側面側に拡大されている。
本発明に係る検査用具の他の特定の局面では、前記流路の延びる方向において、前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、交互に設けられている。
本発明に係る検査用具のさらに他の特定の局面では、前記第1の流路部及び前記第2の流路部の総数が、2以上である。
本発明に係る検査用具のさらに他の特定の局面では、前記比Lが、0.1以上、0.5以下である。
本発明に係る検査用具のさらに他の特定の局面では、前記流路が、マイクロ流路である。
本発明によれば、複数の液体を確実に混合することができ、しかも液残りが生じ難い、検査用具を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップを示す模式的斜視図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップの流路構造を説明するための模式的平面図である。 図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップにおける混合流路を拡大して示す模式的平面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップの第1の変形例における混合流路を拡大して示す模式的平面図である。 図5は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップの第2の変形例における混合流路を拡大して示す模式的平面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップにおける混合流路の各寸法を説明するための模式的平面図である。 図7は、比較例のマイクロチップの混合流路を拡大して示す模式的平面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
なお、本明細書に記載の各実施形態は、例示的なものであり、異なる実施形態間において、構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることを指摘しておく。
以下の一実施形態では、本発明の検査用具の一例としてマイクロ流路を有するマイクロチップについて説明する。もっとも、本発明における検査用具は、このようなマイクロチップに限定されず、通常の寸法の流路を有するチップにも適用することができる。また、本発明における検査用具とは、検査のみに限定されず、種々の分析に用いられる分析用具をも含む広い概念で用いられるものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップを示す模式的斜視図である。図1に示すように、マイクロチップ1は、矩形板状の基板2を有する。もっとも、基板2の形状は、特に限定されず、例えば、円盤状であってもよい。
基板2は、対向している第1の主面2a及び第2の主面2bを有する。また、基板2は、対向している第1の側面2c及び第2の側面2dを有する。第1の側面2c及び第2の側面2dは、第1の主面2a及び第2の主面2bを結んでいる。
基板2は、基板本体3と、基板本体3の上面を覆うように設けられた第1のカバー層4と、基板本体3の下面側に積層された第2のカバー層5とを有する。第1のカバー層4は、第1の主面2a側に設けられている。第2のカバー層5は、第2の主面2b側に設けられている。なお、積層構造は特に限定されない。
基板本体3を構成する材料は、特に限定されないが、例えば、合成樹脂を用いることができる。合成樹脂としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂であることが好ましい。なかでも、熱可塑性樹脂としては、例えば、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、又はポリプロピレンなどを用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。
基板本体3は、上記熱可塑性樹脂の成型体からなることが好ましい。成型方法としては、特に限定されず、公知の成型方法を用いることができる。成型方法としては、例えば、例えば、射出成型、射出圧縮成型、ガスアシスト法射出成型、押し出し成型、多層押し出し成型、回転成形、熱プレス成型、ブロー成形、発泡成形などの方法が挙げられる。なかでも、射出成型であることが好ましい。
第1のカバー層4及び第2のカバー層5は、例えば、樹脂フィルムなどの可撓性を有する材料により構成することができる。樹脂フィルムとしては、例えば、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、又はポリプロピレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。これらは、1種を単独で用いてもよく、複数種を併用してもよい。なお、本発明において、基板本体3とカバー層とは、一体的に構成されていてもよい。
また、第1のカバー層4及び第2のカバー層5は、弾性部材により構成されていてもよい。弾性部材としては、特に限定されないが、エラストマーであることが好ましい。
第1のカバー層4及び第2のカバー層5を基板本体3に貼り合わせる方法は、特に限定されず、公知のラミネート方法を用いることができる。ラミネート方法としては、例えば、プレス圧着、ロールラミネートなどの方法が挙げられる。なお、ラミネート条件は、特に限定されないが、例えば、50℃以下の温度でラミネートすることが好ましい。また、10MPa以下の圧力でラミネートすることが好ましい。このような条件でラミネートすることにより、流路への第1のカバー層4及び第2のカバー層5の埋め込みをより一層生じ難くすることができる。
図2は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップの流路構造を説明するための模式的平面図である。また、図3は、本発明の一実施形態に係るマイクロチップにおける混合流路を拡大して示す模式的平面図である。
基板2の内部には、流体が送液される流路が設けられている。ここでは、流路がマイクロ流路10である。流路は、マイクロ流路10ではなく、マイクロ流路10よりも断面積の大きな流路であってもよい。もっとも、マイクロ流路10であることが好ましい。それによって、微量の試料により、様々な分析や検査を行うことができる。
ところで、マイクロ流路10とは、流体の搬送に際し、マイクロ効果が生じるような微細な流路をいう。このようなマイクロ流路10では、液体は、表面張力の影響を強く受け、通常の大寸法の流路を流れる液体とは異なる挙動を示す。
マイクロ流路10の横断面形状及び大きさは、上記のマイクロ効果が生じる流路であれば特に限定はされない。例えば、マイクロ流路10に流体を流す際、ポンプや重力を用いる場合には、流路抵抗を低下させる観点から、マイクロ流路10の横断面形状がおおむね長方形(正方形を含む)の場合には、小さい方の辺の寸法で、20μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。マイクロチップ1を用いたマイクロ流体デバイスのより一層の小型化の観点より、小さい方の辺の寸法で、5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、500μm以下がさらに好ましい。
また、マイクロ流路10の横断面形状がおおむね円形の場合には、直径(楕円の場合には、短径)が、20μm以上が好ましく、50μm以上がより好ましく、100μm以上がさらに好ましい。上記マイクロ流体デバイスのより一層の小型化の観点より、直径(楕円の場合には、短径)は、5mm以下が好ましく、1mm以下がより好ましく、500μm以下がさらに好ましい。
一方、例えば、マイクロ流路10に流体を流す際、毛細管現象を有効に活用する場合には、マイクロ流路10の横断面形状がおおむね長方形(正方形を含む)の場合には、小さい方の辺の寸法で、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましい。また、小さい方の辺の寸法で、200μm以下であることが好ましく、100μm以下であることがさらに好ましい。
本実施形態では、マイクロ流路10の途中に、第1の液体貯蔵部11、第2の液体貯蔵部12、第3の液体貯蔵部13、及び混合流路14が設けられている。より具体的には、マイクロ流路10において、上流側から第1の液体貯蔵部11、第2の液体貯蔵部12、第3の液体貯蔵部13が設けられている。そして、第3の液体貯蔵部13よりも下流側に混合流路14が設けられている。混合流路14のさらに下流側に下流側流路17が設けられている。なお、第1~第3の液体貯蔵部11~13及び混合流路14は、それぞれ、直接連結されていてもよいし、連結用マイクロ流路や他の空間を介して設けられていてもよい。本実施形態において、第1~第3の液体貯蔵部11~13、及び混合流路14は、それぞれ、連結用マイクロ流路を介して連なっている。
第1~第3の液体貯蔵部11~13は、それぞれ、液体試薬や溶媒などの液体を混合流路14に送り込む前に貯蔵しておく空間である。本実施形態のように、3つの液体貯蔵部が設けられている場合、3種類の液体を貯蔵しておくことができる。もっとも、本発明において、マイクロ流路10に設けられる液体貯蔵部の数は、特に限定されない。また、液体貯蔵部が設けられていなくともよい。
本実施形態において、混合流路14は、第1~第3の液体貯蔵部11~13から送液される3種類の液体を混合するための流路である。もっとも、混合流路14は、2以上の液体を混合する流路であればよく、混合される液体の種類は特に限定されない。
図3に示すように、混合流路14は、第1の流路部15と第2の流路部16とを有する。第1の流路部15は、第1の側面2c側に流路が拡大されている凹部である。第2の流路部16は、第2の側面2d側に流路が拡大されている凹部である。もっとも、本発明においては、第1の流路部15が第1の主面2a側に流路が拡大された凹部であり、第2の流路部16が第2の主面2b側に流路が拡大された凹部であってもよい。第1の流路部15が一方の面側に流路が拡大された凹部であり、第2の流路部16が他方の面側に流路が拡大された凹部であればよい。
本実施形態では、2つの第1の流路部15と2つの第2の流路部16とが、第1の流路部15から順に交互に設けられている。もっとも、隣り合う第1の流路部15及び第2の流路部16が少なくとも1組設けられていればよく、必ずしも全ての第1の流路部15及び第2の流路部16が交互に設けられている必要はない。なお、混合流路14において、複数の液体をより一層精度よく混合する観点からは、第1の流路部15及び第2の流路部16が交互に設けられていることが好ましい。
また、図3に示すように、本実施形態においては、第1の流路部15及び第2の流路部16の平面形状が、それぞれ、半円状である。もっとも、図4に示す第1の変形例における混合流路14Aように、第1の流路部15A及び第2の流路部16Aの平面形状が、それぞれ、半楕円状であってもよい。図5に示す第2の変形例における混合流路14Bように、第1の流路部15B及び第2の流路部16Bの平面形状が、それぞれ、多角形状の凹部であってもよい。なお、上記半円状、半楕円状、及び多角形状は、それぞれ、略半円状、略半楕円状、及び略多角形状であってもよく、第1の流路部15及び第2の流路部16の平面形状は、特に限定されない。
図3に戻り、本実施形態では、マイクロ流路2が延びる方向に沿うX方向において、第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複(オーバーラップ)している部分を有している。本実施形態では、X方向において、比L1と比L2とのうち小さい方の比Lが、0.05以上、0.7以下である。なお、比L1は、第1の流路部15全体の長さに対する第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複している部分の長さの比(一部重複している部分の長さ/第1の流路部15全体の長さ)である。また、比L2は、第2の流路部16全体の長さに対する第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複している部分の長さの比(一部重複している部分の長さ/第2の流路部16全体の長さ)である。
これを、以下、図6を参照してより詳細に説明する。
図6に示すように、X方向において、第1の流路部15の第2の流路部16と重複している側の第1の端部15aと、他方側の第2の端部15bとを結ぶ直線の長さが、第1の流路部15全体の長さである。一方、X方向において、第2の流路部16の第1の流路部15と重複している側の第1の端部16aと、他方側の第2の端部16bとを結ぶ直線の長さが、第2の流路部16全体の長さである。
また、マイクロ流路10の幅方向中心を通り、かつマイクロ流路10の伸びる方向に沿う直線を直線X1とする。第1の流路部15の第1の端部15aから直線X1に下ろした垂線と直線X1との交点をPとする。第2の流路部16の第1の端部16aから直線X1に下ろした垂線と直線X1との交点をQとする。この交点P及び交点Q間の距離が、第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複している部分の長さである。
このような第1の流路部15及び第2の流路部16の各寸法は、マイクロ流路10の重心を通り、マイクロチップ1の最も大きい面(例えば、本実施形態では第1の主面2a)に対して平行な面について求めることとする。また、第1の流路部15及び第2の流路部16が深さを有する場合、深さ方向において最も第1の流路部15及び第2の流路部16が大きくなる面の寸法を求めることとする。
本実施形態においては、このようにして求めた第1の流路部15全体の長さに対する第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複している部分の長さの比L1と、第2の流路部16全体の長さに対する第1の流路部15及び第2の流路部16が一部重複している部分の長さの比L2とのうち小さい方の比Lが、0.05以上、0.7以下である。
また、合流路14全体の面積Sの混合流路14全体の体積Vに対する比(S/V)が、4以下である。
本発明者らは、比L及び比(S/V)を上記範囲とすることにより、混合流路14において、複数の液体を確実に混合することができ、しかも液残りを生じ難くできることを見出した。
なお、本発明においては、少なくとも1組の隣り合う第1の流路部15及び第2の流路部16が、比L及び比(S/V)の上記範囲を満たしていればよい。もっとも、複数の液体をより一層確実に混合し、しかも液残りをより一層生じ難くする観点からは、比L及び比(S/V)が上記範囲を満たす第1の流路部15及び第2の流路部16の総数が、好ましくは2以上、より好ましくは3以上、好ましくは20以下、より好ましくは10以下である。なお、比L及び比(S/V)が上記範囲を満たさない他の流路がさらに連ねられていてもよい。
本発明においては、比Lが、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.15以上、好ましくは0.5以下、より好ましくは0.4以下である。比Lが上記範囲内にある場合、複数の液体をより一層確実に混合することができ、しかも液残りをより一層生じ難くすることができる。
また、比(S/V)は、4以下、好ましくは3以下である。比(S/V)が上記上限値以下である場合、複数の液体をより一層確実に混合することができ、しかも液残りをより一層生じ難くすることができる。なお、比(S/V)の値は小さいほど好ましいが、比(S/V)の下限値は、例えば、1とすることができる。
第1の流路部15及び第2の流路部16のX方向における長さは、例えば、それぞれ、0.3mm以上、20mm以下とすることができる。第1の流路部15及び第2の流路部16の厚みは、例えば、それぞれ、0.1mm以上、20mm以下とすることができる。
第1の流路部15及び第2の流路部16の平面形状が半円状である場合は、その半径を、例えば、それぞれ、0.3mm以上、20mm以下とすることができる。第1の流路部15及び第2の流路部16の平面形状が半楕円状である場合は、短径を、例えば、それぞれ、0.3mm以上、20mm以下とすることができる。なお、長径は、それぞれ、第1の流路部15及び第2の流路部16のX方向における長さとすることができる。また、第1の流路部15及び第2の流路部16の平面形状が多角形状の凹部である場合は、最もマイクロ流路10から離れている頂点からマイクロ流路10の主流路までの長さを、例えば、それぞれ、0.3mm以上、20mm以下とすることができる。なお、第1の流路部15及び第2の流路部16における上記半径などの各寸法は、同じ長さであってもよく、異なる長さであってもよい。
合流路14全体の面積Sは、例えば、それぞれ、5mm以上、3000mm以下とすることができる。また、混合流路14全体の体積Vは、例えば、それぞれ、3μL以上、1000μL以下とすることができる。この場合、比S/Vの単位は、(mm/μL)と表すこともできる。
本発明において、マイクロ流路10内を送液される液体は、マイクロチップ1の内部又は外部に設けられた送液手段により送液することができる。送液手段としては、特に限定されず、例えば、マイクロポンプが挙げられる。具体的には、マイクロポンプを用いて、マイクロ流路10に液体や空気、又は所定のガスを送り込むことにより、混合流路14及びさらに下流側の下流側流路17へ液体を送液する手段が挙げられる。この場合、マイクロポンプは、マイクロチップ1の内部に設けられていてもよいし、マイクロチップ1の外部に設けられていてもよい。このような手段により、液体が混合流路14及びさらに下流側の下流側流路17へ送液される。
また、他の送液手段としては、マイクロ流路10より上流側に連結された空間に配置されたガス発生部材が挙げられる。ガス発生部材とは、光や熱等の外力によりガスを発生する部材である。ガス発生部材に所定のタイミングで外力を加えることによりガスを発生させ、マイクロ流路10にガスを送り込むことができる。それによって、混合流路14側へ液体を送液することができる。ガス発生部材としては、例えば、ガス発生テープが挙げられる。
以下、本発明の具体的な実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を明らかにする。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1~22,比較例1~9,11~16)
実施例1~22,比較例1~9,11~16では、以下のようにして検査チップを作製した。
基板を構成する材料として、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン社製、商品名「1420R」)を用い、これを射出成形することにより、凹部を有する基板を作製した。また、樹脂フィルム(日本ゼオン社製、「ゼオノアフィルムZF14-188(シクロオレフィンポリマー)」(フィルムの厚み0.188mm))を基板表面に重ねて、熱融着し、図2に示すような流路構造が設けられているマイクロチップを得た。熱融着の条件は、基板側のプレス板温度を60℃、樹脂フィルム側のプレス温度を190℃、プレス圧を60kg/cm、プレス時間を10秒とした。混合流路14の各寸法は、下記の表1~表4に示す通りである。なお、実施例1~22,比較例1~9,11~16では、いずれも第1の流路部及び第2の流路部を1つずつ形成しており、流路部の総数は2個である。また、実施例1~20及び比較例1~9,11~16では、図3に示すような半円状の第1の流路部15及び第2の流路部16を形成した。実施例21では、図4に示すような半楕円状の第1の流路部15A及び第2の流路部16Aを形成した。実施例22では、図5に示すような多角形状の凹部である第1の流路部15B及び第2の流路部16Bを形成した。また、比較例6~9では、送液方向Xにおいて、完全に重複している第1の流路部15及び第2の流路部16を形成した。比較例11では、図7に示すように、送液方向Xにおいて、完全に重複していない第1の流路部105及び第2の流路部106を形成した。
(評価)
混合性能の測定;
第1~第3の液体貯蔵部11~13に、表1に示す各液体を充填した。次に、マイクロポンプによりガスを発生させ、各液体の後方からガスを付与することで、押圧することにより、第1~第3の液体貯蔵部11~13に充填された各液体を混合流路14へ送液し、混合流路14で混合させた。その後、混合流路14を通過し、下流側流路17まで送液された液体の液先頭部及び液最後尾からそれぞれ5μLを回収し、屈折率の測定に用いた。なお、屈折率は、島津製作所製、精密屈折計(KPR-3000型)を用いてVブロック法にて評価した。
液先頭部及び液最後尾の屈折率の差Δを求め、以下の評価基準で評価した。
[評価基準]
◎…Δ=0.001以下
○…Δ=0.001より大きく、0.01以下
×…Δ=0.01より大きく、0.1以下
(液残り)
第1~第3の液体貯蔵部11~13に、表1に示す各液体を充填した。次に、マイクロポンプによりガスを発生させ、各液体の後方からガスを付与することで、押圧することにより、第1~第3の液体貯蔵部11~13に充填された各液体を混合流路14へ送液し、混合流路14で混合させた。その後、混合流路14を通過し、下流側流路17まで送液された液量を量り取り、送液量との関係から以下の式により、液残り量を求め、以下の評価基準で液残りを評価した。
液残り量(%)=100-(下流側流路17で量り取った液量/送液量)×100
[評価基準]
〇…液残り量が0.1%以下
×…液残り量が0.1%より多い
結果を下記の表1~表4に示す。
Figure 0007303623000001
Figure 0007303623000002
Figure 0007303623000003
Figure 0007303623000004
1…マイクロチップ
2…基板
2a,2b…第1,第2の主面
2c,2d…第1,第2の側面
3…基板本体
4,5…第1,第2のカバー層
10…マイクロ流路
11,12,13…第1,第2,第3の液体貯蔵部
14,14A,14B…混合流路
15,15A,15B…第1の流路部
15a,16a…第1の端部
15b,16b…第2の端部
16,16A,16B…第2の流路部
17…下流側流路

Claims (6)

  1. 流体が送液される流路が設けられている基板を備え、
    前記流路の途中に複数の液体を混合するための混合流路が設けられており、
    前記混合流路が、前記基板の一方の面側に拡大されている凹部である第1の流路部と、前記基板の他方の面側に拡大されている凹部である第2の流路部とを有し、
    前記流路が延びる方向において、
    前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、一部重複している部分を有しており、
    前記第1の流路部全体の長さに対する前記第1の流路部及び前記第2の流路部が一部重複している部分の長さの比L1と、前記第2の流路部全体の長さに対する前記第1の流路部及び前記第2の流路部が一部重複している部分の長さの比L2とのうち小さい方の比Lが、0.05以上、0.7以下であり、
    前記混合流路全体の表面積Sの前記混合流路全体の体積Vに対する比(S/V)が、4mm/μL以下である、検査用具(但し、前記混合流路が、流路内に分流と乱流を生じさせる微細粒子を充填した流路であるもの除く)
  2. 前記基板が、対向し合う第1の主面及び第2の主面と、該第1の主面及び第2の主面を結んでおり、対向し合う第1の側面及び第2の側面とを有し、
    前記第1の流路部が、前記第1の側面側に拡大されており、
    前記第2の流路部が、前記第2の側面側に拡大されている、請求項1に記載の検査用具。
  3. 前記流路の延びる方向において、前記第1の流路部及び前記第2の流路部が、交互に設けられている、請求項1又は2に記載の検査用具。
  4. 前記第1の流路部及び前記第2の流路部の総数が、2以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の検査用具。
  5. 前記比Lが、0.1以上、0.5以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の検査用具。
  6. 前記流路が、マイクロ流路である、請求項1~5のいずれか1項に記載の検査用具。
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