JP7139112B2 - 筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 - Google Patents
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特に、ボールペンの場合は、ボール径が1.0~2.0mmとした場合は、インキ吐出量を多くなるようにボールペンチップを設定するため、インキ漏れの影響が出やすく、さらに筆記先端部が乾燥した時の書き出し性能が劣りやすい。
「1.着色剤、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることを特徴とする筆記具用油性インキ組成物。
2.前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量が100万以下であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
3.前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の含有量が、インキ組成物全量に対して、0.1~20質量%であることを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
4.20℃、剪断速度0.18sec-1におけるインキ粘度が、80000mPa・s以下であることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
5.第1項~第4項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする筆記具。
6.インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。 」とする。
筆記具用油性インキ組成物にエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることで、擬塑性を付与するなどして、筆記先端部の間隙からインキ漏れを抑制し、書き味を良好に保つことが可能であることが解った。これは、理由は定かではないが、インキ中で、エチレンオキサイド鎖(EO)とプロピレンオキサイド鎖(PO)とで構成され、異なる種類の分子鎖を有することによって、立体網目構造を形成することで、静止時のインキ粘度を高く設定することができ、インキの流動を抑えることで、筆記先端部の間隙から(ボールペンの場合はボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)インキがしみ出ることを抑えることで、筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制しやすいためと推測する。さらに、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含むことで、筆記時に剪断などの衝撃により、一時的に立体網目構造が解けることで、インキ粘度を低く維持して、書き味を良好に保つことが可能であると推測する。特に、エチレンオキサイド鎖(EO)やプロピレンオキサイド鎖(PO)のように、同一種類の分子鎖で構成されたものとは違って、異なる種類の分子鎖を有することで、相互に絡み合いやすくなり、より密な立体網目構造を形成するため、筆記先端部の間隙からインキ漏れを抑制する効果が得られると推測される。特に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有した構造である油性ボールペンにおいては、より効果的であり、好ましい。
さらに、本発明のように、エチレンオキサイド鎖(EO)とプロピレンオキサイド鎖(PO)がブロック共重合体として、ブロックごとに配列してあることで、各分子鎖が解けづらく、安定したムラのない立体網目構造を形成するため、長期間経時後も安定した立体網目構造を有するため、長期間経時後もインキ漏れを抑制する効果が得られるものと推測する。
そのため、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、筆記具用油性インキ組成物に好適に用いることが可能で、特に、油性ボールペンにおいて、好適に用いることが可能である。
エチレンオキサイドをA、プロピレンオキサイドをBとした場合、一例として
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-(A-A-A・・・A-A)-
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-
などのようにブロックを連結された重合体である。
なお、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリエチレンオキサイド換算の重量平均分子量である。測定装置は、製品名「LC-10AD(島津製作所製)などで測定できる。
さらに、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、エチレンオキサイド鎖に対するプロピレンオキサイド鎖の共重合率は、インキ漏れ抑制効果を考慮すれば、70重量%以下とすることが好ましく、より考慮すれば、50重量%以下とすることが好ましく、よりインキ中で溶解安定して、長期間インキ漏れ抑制効果を考慮すれば、プロピレンオキサイド共重合率は、30~50重量%とすることが好ましい。
本発明に用いる着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。染料、顔料を併用しても良い。
染料としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などや、それらの各種造塩タイプの染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、有機酸と塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料などの種類が挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。染料としては、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体との相性による経時安定性を考慮して、少なくとも造塩染料を用いることが好ましく、さらに造塩結合が安定していることで経時安定性を保てることを考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料との塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料を用いることが好ましく、より考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料が好ましい。さらに、造塩染料を構成する有機酸については、フェニルスルホン基を有する有機酸であれば、金属に吸着し易い潤滑膜を形成しやすく、潤滑性を向上し、書き味やボール座の摩耗抑制を良好とするため好ましく、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸が挙げられ、インキ中で長期安定することを考慮すれば、有機酸として、アルキルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。
染料について、具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB-B、BASE OF BASIC DYES RO6G-B、BASE OF BASIC DYES VPB-B、BASE OF BASIC DYES VB-B、BASE OF BASIC DYES MVB-3(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンブラック GMH-スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C-RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C-RH、アイゼンスピロンレッド C-GH、アイゼンスピロンレッド C-BH、アイゼンスピロンイエロー C-GNH、アイゼンスピロンイエロー C-2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH-スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.R.C-BH(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
さらに、顔料を用いることで、ボールペンの場合は、ボールとチップ本体の隙間に顔料粒子が入り込むことで、ベアリングのような作用が働きやすく、金属接触を抑制することで、潤滑性を向上し、書き味を向上し、ボール座の摩耗を抑制する効果が得られやすいため、顔料を用いることが好ましい。本発明のように、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いて、筆記時のインキ粘度を低粘度化することで、書き味を向上できるため、顔料を用いることは好ましい。
本発明に用いる有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のグリコールエーテル溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール等のグリコール溶剤、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t-ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール溶剤など、油性インキとして一般的に用いられる有機溶剤が例示できる。
また、インキ漏れ抑制をより向上するためには、樹脂をインキ粘度調整剤として、用いることが好ましい、樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、テルペン樹脂、アルキッド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂などが挙げられるが、その中でも、ポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることが好ましい。これは、インキ漏れ抑制効果をより向上しやすいためである。特に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有した構造である油性ボールペンにおいては、より効果的であり、好ましい。
ここで、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA) をブチルアルデヒド(BA) と反応させたものであり、ブチラール基、アセチル基、水酸基を有した構造である。
特に、ボールペンの場合、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm~2.0mmとした場合では、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れの影響が出やすいため、ポリビニルブチラール樹脂を用いると効果的であり、本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体とポリビニルブチラール樹脂を併用するとより効果的であり、特に1.2mm~2.0mmとした場合は、より効果的である。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
さらに、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いる場合は、インキに擬塑性を付与するなどして、インキ粘度が高くなりやすく、インキ追従性が劣りやすいため、曳糸性付与樹脂を用いることが好ましい。曳糸性付与樹脂としては、ポリビニルピロリドン樹脂、アミド系樹脂、トリメチルアンモニウム系樹脂、ビニルアセトアミド系樹脂、エチレンオキサイド重合体を配合することで、インキの結着性を高め、インキ追従性を向上しやすく、さらにチップ先端における余剰インキの発生を抑制しやすいため、含有することが好ましく、より考慮すれば、ポリビニルピロリドン樹脂、アルキレンオキサイド重合体が好ましい。本発明で用いる前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体との相性による安定性を考慮すれば、同じ骨格であるアルキレンオキサイド重合体を用いることが好ましく、より相性による安定性を考慮すれば、同じエチレンオキサイド鎖を有するため、エチレンオキサイド重合体を用いることが好ましい。
本発明においては、潤滑性を向上することで書き味を向上しやすく、さらにチップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、界面活性剤を用いることが好ましい。これは、界面活性剤によって形成される潤滑層によって、潤滑性を向上しやすくし、さらに界面活性剤によって形成される被膜を柔らかくし、書き出し性能を改良しやすくすることができるためである。界面活性剤としては、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。その中でも、上記効果を考慮すれば、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤の中から1種以上を用いることが好ましい。
特に、ボールペンで用いる場合は、リン酸エステル系界面活性剤は、リン酸基を有することで金属類などのボールペンチップやボールに吸着しやすく、潤滑効果が得られやすいため、リン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。さらに、前記したポリビニルブチラール樹脂を用いる場合は、ポリビニルブチラールによって形成するインキ層と前記潤滑層によって、より潤滑性を向上し、書き味を向上しやすいため、より好ましい。
尚、HLBは、グリフィン法、川上法などから求めることができる。特に、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具とは異なり、常時ペン先が外部に露出した状態であるため、筆記先端部の乾燥時の書き出し性能に影響しやすいため、上記HLB値とした界面活性剤を用いることはより好ましい。
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
本発明では、インキ中でのインキ成分の安定性を考慮すれば、有機アミンを用いることが好ましい。オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のエチレンオキシドを有するアミンや、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミンや、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン等のジメチルアルキルアミン等の脂肪族アミンが挙げられ、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、エチレンオキシドを有するアミン、ジメチルアルキルアミンが好ましく、さらに考慮すれば、ジメチルアルキルアミンが好ましい。特にリン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、中和することで、インキ中で安定することで、書き味や書き出し性能を向上する効果が得られやすいため、好ましい。
なお、全アミン価については、1級、2級、3級アミンの総量を示すもので、試料1gを中和するのに要する塩酸に当量の水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
また、ボールの直径は、特に限定されないが、ボールの直径が大きいと、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れがしやすく、筆記先端部の乾燥時に書き出し性能が劣りやすいため、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm~2.0mmとした場合では、影響が出やすく、本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いると効果的であり、特に1.2mm~2.0mmとした場合は顕著で、より効果的である。
実施例1の筆記具用油性インキ組成物は、着色剤として染料、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、リン酸エステル系界面活性剤、有機アミンを採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて筆記具用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して、実施例1のインキ粘度を測定したところ、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=22000mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=9500mPa・sであった。また、非ニュートン粘性付与指数nは、0.79であった。
着色剤(染料、塩基性染料と有機酸との造塩染料) 10.0質量%
着色剤(染料、酸性染料とアミンとの造塩染料) 3.0質量%
有機溶剤(ベンジルアルコール) 43.0質量%
有機溶剤(エチレングリコールモノフェニルエーテル) 30.0質量%
エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体
((化1) 重量平均分子量:10万、嵩密度0.3g/cm3) 10.0質量%
界面活性剤(リン酸エステル系界面活性剤) 2.0質量%
有機アミン(オキシエチレンアルキルアミン) 2.0質量%
表1に示すように、インキ成分を変更した以外は、実施例1と同様な手順でインキ配実施例2~11の筆記具用油性インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
実施例1~11および比較例1~4で作製した筆記具用油性インキ組成物(0.27g)を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、ボール径がφ0.7mmのボールを回転自在に抱持したボールペン用チップ(チップ内にボールを直接チップ先端縁の内壁に押圧したコイルスプリングを有する、ボールの軸方向の移動量:8μm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra):5nm)を装着した油性ボールペン用レフィルに充填し、油性ボールペンを作製した。筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験および評価を行った。
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの ・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかであるもの ・・・○
実用上問題ないレベルの滑らかさであるもの ・・・△
重いもの ・・・×
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して、実施例2、3のインキ粘度を測定し、非ニュートン粘性付与指数nを算出した。
実施例2では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=15500mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=7600mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.82であった。
実施例3では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=19800mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=18700mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.99であった。
また、本実施例では便宜上、線材を切削によって形成したボールペンチップを例示しているが、パイプ材を押圧加工によって形成するボールペンチップであってもよい。
Claims (7)
- 着色剤、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなり、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量が、3万~50万である筆記具用油性インキ組成物であり、筆記具用油性インキ組成物の非ニュートン粘性付与指数が0.65~0.90であることを特徴とする筆記具用油性インキ組成物。
- 前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の嵩密度が、0.1~0.5g/cm 3 、なることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用油性インキ組成物。
- 前記筆記具用油性インキ組成物に、さらにHLB値が6~14である界面活性剤を含んでなることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用油性インキ組成物。
- 前記筆記具用油性インキ組成物に、さらにポリビニルブチラール樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
- 20℃、剪断速度0.18sec-1におけるインキ粘度が、3000mPa・s以上、80000mPa・sであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
- 請求項1~5のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする筆記具。
- インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。
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