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JP7139112B2 - 筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 - Google Patents

筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具 Download PDF

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Description

本発明は筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具に関するものである。
従来、筆記具用油性インキ組成物において、ボールペンの場合には、筆記先端部の間隙よりインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙よりインキ漏れ)や、マーキングペン、サインペンなどの場合には、筆記先端部からのインキ漏れを抑制するために、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上である溶剤を用いたり、インキ漏れ抑制剤として、シリカやテルペンフェノール樹脂を用いたり、ゲル化剤を用いてインキ粘度を高く設定した、筆記具用インキ組成物の技術が提案されている。
このような筆記具用油性インキ組成物として、25℃での蒸気圧が0.001mmHg以上であるアルコール、多価アルコール、グリコールエーテル溶剤を用いた技術としては、特開2004-107591号公報「筆記具用油性インキ組成物」や、インキ漏れ抑制剤を用いた技術として、一次平均粒子径7~40nmのシリカを用いた特開平10-195365号公報「ボールペン用油性インキ」や、OH価が150以上であるテルペンフェノール樹脂を用いた技術としては、特開2007-126528号公報「ボールペン用油性インキ」、剪断減粘性付与剤として、水添ヒマシ油や脂肪酸アミドワックスを用いた技術としては、特開平7-196972号公報「ボ-ルペン用油性インキ組成物」に開示されている。
「特開2004-107591号公報」 「特開平10-195365号公報」 「特開2007-126528号公報」 「特開平7-196972号公報」
しかし、特許文献1では、ある程度インキ漏れを抑制する効果はあるが、インキ粘度を低粘度化した場合には特許文献1で用いている溶剤だけでは、インキ漏れを十分抑制できなかった。また、特許文献2では、一次平均粒子径7~40nmのシリカでは、粒径が小さく、シリカの比重が大きいため、油性インキ中での分散安定性が劣ってしまい、特許文献3では、OH価が150以上であるテルペンフェノール樹脂では、OH価が多いため、油性インキ中での溶解性が悪く、それぞれ十分な効果を発揮できなかった。また、特許文献4では、水添ヒマシ油や脂肪酸アミドワックスでは、ある程度インキ漏れを抑制することは可能であるが、静止時のインキ粘度が高くなり、インキ追従性が劣りやすく、筆跡にカスレが発生することもあり、書き味に影響する問題を抱えていた。
特に、ボールペンの場合は、ボール径が1.0~2.0mmとした場合は、インキ吐出量を多くなるようにボールペンチップを設定するため、インキ漏れの影響が出やすく、さらに筆記先端部が乾燥した時の書き出し性能が劣りやすい。
さらに最近では、滑らかな筆感を得るため、油性インキではインキ粘度が低粘度化してきており、その分インキ吐出量も多くなり、筆記先端部の間隙よりインキ漏れが発生しやすく、問題となりやすい。
本発明の目的は、インキ漏れを抑制し、書き味を良好とした筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具を得ることである。
本発明は、上記課題を解決するために
「1.着色剤、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることを特徴とする筆記具用油性インキ組成物。
2.前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量が100万以下であることを特徴とする第1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
3.前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の含有量が、インキ組成物全量に対して、0.1~20質量%であることを特徴とする第1項または第2項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
4.20℃、剪断速度0.18sec-1におけるインキ粘度が、80000mPa・s以下であることを特徴とする第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
5.第1項~第4項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする筆記具。
6.インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。 」とする。
本発明は、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることで、擬塑性を付与するなどして、静止時のインキ粘度を高くして、筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールペンの場合はボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制して、筆記時のインキ粘度を低くして、書き味を良好とした筆記具用油性インキ組成物およびそれを用いた筆記具を得ることができた。
本明細書において、配合を示す「部」、「%」、「比」等は特に断らない限り質量基準である。
本発明の特徴は、筆記具用油性インキ組成物に、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることを特徴とする。
(エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体)
筆記具用油性インキ組成物にエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでなることで、擬塑性を付与するなどして、筆記先端部の間隙からインキ漏れを抑制し、書き味を良好に保つことが可能であることが解った。これは、理由は定かではないが、インキ中で、エチレンオキサイド鎖(EO)とプロピレンオキサイド鎖(PO)とで構成され、異なる種類の分子鎖を有することによって、立体網目構造を形成することで、静止時のインキ粘度を高く設定することができ、インキの流動を抑えることで、筆記先端部の間隙から(ボールペンの場合はボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)インキがしみ出ることを抑えることで、筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制しやすいためと推測する。さらに、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含むことで、筆記時に剪断などの衝撃により、一時的に立体網目構造が解けることで、インキ粘度を低く維持して、書き味を良好に保つことが可能であると推測する。特に、エチレンオキサイド鎖(EO)やプロピレンオキサイド鎖(PO)のように、同一種類の分子鎖で構成されたものとは違って、異なる種類の分子鎖を有することで、相互に絡み合いやすくなり、より密な立体網目構造を形成するため、筆記先端部の間隙からインキ漏れを抑制する効果が得られると推測される。特に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有した構造である油性ボールペンにおいては、より効果的であり、好ましい。
さらに、本発明のように、エチレンオキサイド鎖(EO)とプロピレンオキサイド鎖(PO)がブロック共重合体として、ブロックごとに配列してあることで、各分子鎖が解けづらく、安定したムラのない立体網目構造を形成するため、長期間経時後も安定した立体網目構造を有するため、長期間経時後もインキ漏れを抑制する効果が得られるものと推測する。
そのため、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、筆記具用油性インキ組成物に好適に用いることが可能で、特に、油性ボールペンにおいて、好適に用いることが可能である。
本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、少なくともエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドを含む重合体で、2種類の共重合物において、それぞれの単一重合物をブロックにして連結された重合体である。ブロック共重合体は無秩序な共重合体であるランダム共重合体と異なり、両方の分子鎖の性質を持つ共重合体である。
エチレンオキサイドをA、プロピレンオキサイドをBとした場合、一例として
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-(A-A-A・・・A-A)-
-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-(A-A-A-A・・・A-A)-(B-B-B・・・B)-
などのようにブロックを連結された重合体である。
前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量は、100万以下であることが好ましい。これは、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量が100万を越えると、インキ中で溶解しづらく、本発明の効果が得られにくくなり、さらに重量平均分子量が大きすぎると、インキ配合時の攪拌時に前記共重合体が攪拌体に絡みやすくなり、インキ製造時に影響が出やすい。また、前記重量平均分子量が1万未満であると、立体網目構造が十分ではなく、インキ漏れ抑制効果が劣りやすいため、前記重量平均分子量が1万以上であることが好ましい。また、よりインキ漏れ抑制、溶解性、インキ追従性を考慮すれば、前記重量平均分子量が3万~50万であることが好ましく、より考慮すれば、前記重量平均分子量が5万~30万であることが好ましく、より考慮すれば、前記重量平均分子量が8万~15万であることが好ましい。これらのエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は目的に応じて2種類以上の組み合わせで用いてもよい。
なお、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリエチレンオキサイド換算の重量平均分子量である。測定装置は、製品名「LC-10AD(島津製作所製)などで測定できる。
また、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の嵩密度については、0.01~1g/cmとすることが好ましい。これは、上記嵩密度であると、理由は定かではないが、インキ中で、より密な立体網目構造を形成しやすいため、筆記先端部の間隙からインキ漏れを抑制する効果が得られやすく、効果的であるためと推測され、より考慮すれば、嵩密度を0.1~0.5g/cmとすることが好ましい。
さらに、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、エチレンオキサイド鎖に対するプロピレンオキサイド鎖の共重合率は、インキ漏れ抑制効果を考慮すれば、70重量%以下とすることが好ましく、より考慮すれば、50重量%以下とすることが好ましく、よりインキ中で溶解安定して、長期間インキ漏れ抑制効果を考慮すれば、プロピレンオキサイド共重合率は、30~50重量%とすることが好ましい。
本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体は、インキ漏れ抑制効果を向上しやすいため、下記一般式(化1)を用いることが好ましい。また、下記一般式(化1)のX、Yについては、X、Yは、それぞれ10~500であることが好ましい。これは、500を越えると、インキ中で溶解しづらくなるためで、本発明の効果が得られにくくなり、10未満だと、立体網目構造が十分ではなく、インキ漏れ抑制効果が劣りやすいためである。よりインキ漏れ抑制、溶解性を考慮すれば、X、Yは、それぞれ50~350であることが好ましく、さらに好ましくは、100~300である。
Figure 0007139112000001
前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1~20質量%が好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、静止時のインキ粘度が高くなりづらく、インキ漏れを抑制しづらく、20質量%を越えると、インキ粘度が高くなることで、書き味やインキ追従性が劣りやすいためである。さらに、上記効果を考慮すれば、1~15質量%が好ましく、より考慮すれば、3~12質量%が好ましく、3~10質量%が好ましい。
本発明の筆記具用油性インキ組成物のインキ粘度は、特に限定されるものではないが、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いる場合は、20℃、剪断速度0.18sec-1(静止時)におけるインキ粘度が80000mPa・sを越えると、書き味、インキ追従性能、書き出し性能が劣りやすいため、20℃、剪断速度0.18sec-1(静止時)におけるインキ粘度は、80000mPa・s以下であることが好ましい。また、20℃、剪断速度0.18sec-1(静止時)におけるインキ粘度が3000mPa・s以上にすることで、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体による立体構造によって、筆記先端部のインキ漏れ(ボールペンの場合、ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制しやすく、より書き味、インキ追従性能、書き出し性能を考慮すれば、前記インキ粘度は3000~50000mPa・sが好ましい。また、より書き味、インキ追従性能をより向上することを考慮すれば、前記インキ粘度は3000~40000mPa・sがより好ましい。また、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、インキ漏れ抑制をより考慮する必要があるため、10000~30000mPa・sが好ましい。
また、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いる場合は、非ニュートン粘性指数については、非ニュートン粘性指数はS=αDn(但し、1>n>0)で示される粘性式中、「n」を指す。なお、Sは剪断応力(dyne /cm2)、Dは剪断速度(s-1)、αは非ニュートン粘性係数を示す。非ニュートン粘性付与指数nが0.55未満であると、書き味、インキ追従性などの筆記性能が劣りやすく、nが0.90を越えると、インキ漏れ出しが発生し易い。そのため、非ニュートン粘性付与指数n=0.55~0.95である方が好ましい。より上記効果を考慮すれば、0.65~0.90が好ましく、さらに好ましくは、0.70~0.90である。
(着色剤)
本発明に用いる着色剤は、染料、顔料等、特に限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。染料、顔料を併用しても良い。
染料としては、油溶性染料、酸性染料、塩基性染料、含金染料などや、それらの各種造塩タイプの染料等として、酸性染料と塩基性染料との造塩染料、有機酸と塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料などの種類が挙げられる。これらの染料は、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。染料としては、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体との相性による経時安定性を考慮して、少なくとも造塩染料を用いることが好ましく、さらに造塩結合が安定していることで経時安定性を保てることを考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料、酸性染料との塩基性染料との造塩染料、酸性染料と有機アミンとの造塩染料を用いることが好ましく、より考慮すれば、塩基性染料と有機酸との造塩染料が好ましい。さらに、造塩染料を構成する有機酸については、フェニルスルホン基を有する有機酸であれば、金属に吸着し易い潤滑膜を形成しやすく、潤滑性を向上し、書き味やボール座の摩耗抑制を良好とするため好ましく、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸-ホルムアルデヒド縮合物、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸が挙げられ、インキ中で長期安定することを考慮すれば、有機酸として、アルキルベンゼンスルホン酸を用いることが好ましい。
染料について、具体的には、バリファーストブラック1802、バリファーストブラック1805、バリファーストブラック1807、バリファーストバイオレット1701、バリファーストバイオレット1704、バリファーストバイオレット1705、バリファーストブルー1601、バリファーストブルー1605、バリファーストブルー1613、バリファーストブルー1621、バリファーストブルー1631、バリファーストレッド1320、バリファーストレッド1355、バリファーストレッド1360、バリファーストイエロー1101、バリファーストイエロー1151、ニグロシンベースEXBP、ニグロシンベースEX、BASE OF BASIC DYES ROB-B、BASE OF BASIC DYES RO6G-B、BASE OF BASIC DYES VPB-B、BASE OF BASIC DYES VB-B、BASE OF BASIC DYES MVB-3(以上、オリエント化学工業(株)製)、アイゼンスピロンブラック GMH-スペシャル、アイゼンスピロンバイオレット C-RH、アイゼンスピロンブルー GNH、アイゼンスピロンブルー 2BNH、アイゼンスピロンブルー C-RH、アイゼンスピロンレッド C-GH、アイゼンスピロンレッド C-BH、アイゼンスピロンイエロー C-GNH、アイゼンスピロンイエロー C-2GH、S.P.T.ブルー111、S.P.T.ブルーGLSH-スペシャル、S.P.T.レッド533、S.P.T.オレンジ6、S.B.N.バイオレット510、S.B.N.イエロー530、S.R.C-BH(以上、保土谷化学工業(株)製)等が挙げられる。
また、顔料については、無機、有機、加工顔料などが挙げられるが、具体的にはカーボンブラック、アニリンブラック、群青、黄鉛、酸化チタン、酸化鉄、フタロシアニン系、アゾ系、キナクリドン系、ジケトピロロピロール系、キノフタロン系、スレン系、トリフェニルメタン系、ペリノン系、ペリレン系、ジオキサジン系、メタリック顔料、パール顔料、蛍光顔料、蓄光顔料等が挙げられる。
着色剤としては、顔料を用いることが好ましい、これは、顔料粒子を用いることで、ボールペンの場合はボールとチップ先端の内壁との間の隙間に物理的な障害を起こして、インキ漏れを抑制しやすいためである。さらに、同時に顔料分散効果が得られるため、好ましい。また、顔料は、筆跡の堅牢性に優れ、特に耐光性に優れるため、好ましい。
さらに、顔料を用いることで、ボールペンの場合は、ボールとチップ本体の隙間に顔料粒子が入り込むことで、ベアリングのような作用が働きやすく、金属接触を抑制することで、潤滑性を向上し、書き味を向上し、ボール座の摩耗を抑制する効果が得られやすいため、顔料を用いることが好ましい。本発明のように、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いて、筆記時のインキ粘度を低粘度化することで、書き味を向上できるため、顔料を用いることは好ましい。
顔料の種類としては、潤滑性を考慮すれば、カーボンブラック、キナクリドン系、スレン系、ジケトピロロピロール系の顔料の中から用いることが好ましい。
着色剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、5.0~30.0質量%が好ましい。これは5.0質量%未満だと、濃い筆跡が得られにくい傾向があり、30.0質量%を越えると、インキ中での溶解性に影響しやすい傾向があるためで、よりその傾向を考慮すれば、7.0~25.0質量%が好ましく、さらに考慮すれば、10.0~25.0質量%である。
(有機溶剤)
本発明に用いる有機溶剤としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、3-メトキシブタノール、3-メトキシ-3-メチルブタノール等のグリコールエーテル溶剤、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコール等のグリコール溶剤、ベンジルアルコール、メタノール、エタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、イソプロパノール、イソブタノール、t-ブタノール、プロパギルアルコール、アリルアルコール、3-メチル-1-ブチン-3-オール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセタートやその他の高級アルコール等のアルコール溶剤など、油性インキとして一般的に用いられる有機溶剤が例示できる。
これらの有機溶剤の中でも、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体との溶解性を考慮すれば、非水溶性有機溶剤を用いて、筆記具用油性インキ組成物とすることが好ましく、その中でも、グリコールエーテル溶剤を用いることが好ましい。これは、グリコールエーテル溶剤を用いると、インキ中での溶解安定することで、効果を発揮しやすいためである。さらに、グリコールエーテル溶剤以外の有機溶剤については、アルコール溶剤を用いることが好ましいが、これは、アルコ-ル溶剤は揮発して、チップ先端での乾燥をしやすく、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含有することで、筆記先端部内(チップ先端部内)をより局部増粘させることで、筆記先端部の間隙からインキ漏れ)を抑制して、インキ漏れ抑制性能を向上するためで、好ましい。さらに、ベンジルアルコールなどの芳香族アルコ-ルは、潤滑性を向上する効果もあるため、少なくとも用いる方が好ましい。
また、有機溶剤の含有量は、溶解性、筆跡乾燥性、にじみ等を向上することを考慮すると、インキ組成物全量に対し、10.0~90.0質量%が好ましく、チップ先端での乾燥性を考慮すれば、20.0~90.0質量%が好ましく、より好ましくは40.0~70.0質量%である。
(樹脂)
また、インキ漏れ抑制をより向上するためには、樹脂をインキ粘度調整剤として、用いることが好ましい、樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ケトン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、テルペン樹脂、アルキッド樹脂、フェノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂などが挙げられるが、その中でも、ポリビニルブチラール樹脂またはケトン樹脂を含んでなることが好ましい。これは、インキ漏れ抑制効果をより向上しやすいためである。特に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有した構造である油性ボールペンにおいては、より効果的であり、好ましい。
ポリビニルブチラール樹脂については、インキ漏れ抑制効果と書き味を向上しやすいため、ポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましい。これは、前記ポリビニルブチラール樹脂を併用すると、形成する被膜によって、インキ漏れをより向上しやすくなるためで、さらにポリビニルブチラール樹脂は、ボールとボール座との間に常に弾力性があるインキ層を形成して、直接接触しづらくするため、書き味を向上することが可能となるためである。また、着色剤として顔料を用いる場合は、顔料分散効果も得られるため、ポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましい。特に、本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体とポリビニルブチラール樹脂を併用すると、よりインキの流動を抑制しやすくして、高いインキ漏れ抑制効果が得られやすいため、より好ましい。
ここで、ポリビニルブチラール樹脂は、ポリビニルアルコール(PVA) をブチルアルデヒド(BA) と反応させたものであり、ブチラール基、アセチル基、水酸基を有した構造である。
特に、ボールペンの場合、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm~2.0mmとした場合では、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れの影響が出やすいため、ポリビニルブチラール樹脂を用いると効果的であり、本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体とポリビニルブチラール樹脂を併用するとより効果的であり、特に1.2mm~2.0mmとした場合は、より効果的である。
また、ポリビニルブチラール樹脂は、水酸基量25mol%以上とすることが好ましい。これは、水酸基量25mol未満のポリビニルブチラール樹脂では、有機溶剤への溶解性が十分でなく、十分な潤滑効果や、インキ漏れ抑制の効果が得られにくく、さらに、吸湿性による書き出し性能を考慮すると、水酸基量25mol%以上のポリビニルブチラール樹脂を用いることが好ましいためである。また、前記水酸基量30mol%以上のポリビニルブチラール樹脂は、書き味が向上しやすくなるため、好ましい。これは、筆記時において、ボールの回転により摩擦熱が発生することで、チップ先端部のインキが温められて、該インキの温度が高くなるが、前記ポリビニルブチラール樹脂は他の樹脂とは違い、インキ温度が高くなっても、インキ粘度を下がりづらくする性質があり、ボールとボール座との間に常に弾力性があるインキ層を形成して、直接接触しづらくするため、書き味を向上しやすい傾向がある。特に、油性ボールペンでは、高筆圧で筆記することも多いため、油性ボールペンでは効果的である。また、前記水酸基量40mol%を越えるポリビニルブチラール樹脂を用いると、吸湿量が多くなりやすく、油性インキ成分との経時安定性に影響が出やすいため、水酸基量40mol%以下のポリビニルブチラール樹脂が好ましい。そのため、水酸基量30~40mol%のポリビニルブチラール樹脂が好ましく、さらに好ましくは、水酸基量30~36mol%が好ましい。
なお、前記ポリビニルブチラール樹脂の水酸基量(mol%)とは、ブチラール基(mol%)、アセチル基(mol%)、水酸基(mol%)の 全mol量に対して、水酸基(mol%)の含有率を示すものである。
また、ポリビニルブチラール樹脂の平均重合度については、前記平均重合度は200以上であると、インキ漏れ抑制性能が向上しやすく、また、前記平均重合度は2500を超えると、インキ粘度が高くなりすぎて書き味に影響する傾向があるため、前記平均重合度は、200~2500が好ましい。さらに、よりインキ漏れ抑制を考慮すれば、前記平均重合度は1500以下が好ましい。ここで、平均重合度とは、ポリビニルブチラール樹脂の1分子を構成している基本単位の数をいい、JISK6728(2001年度版)に規定された方法に基づいて測定された値を採用可能である。
ポリビニルブチラール樹脂については、具体的には、積水化学工業(株)製の商品名;エスレックBH-3(水酸基量:34mol%、平均重合度:1700)、同BH-6(水酸基量:30mol%、平均重合度:1300)、同BX-1(水酸基量:33±3mol%、平均重合度:1700)、同BX-5(水酸基量:33±3mol%、平均重合度:2400)、同BM-1(水酸基量:34mol%、平均重合度:650)、同BM-2(水酸基量:31mol%、平均重合度:800)、同BM-5(水酸基量:34mol%、平均重合度:850)、同BL-1(水酸基量:36mol%、平均重合度:300)、同BL-1H(水酸基量:30mol%)、同BL-2(水酸基量:36mol%、平均重合度:450)、同BL-2H(水酸基量:29mol%)、同BL-10(水酸基量:28mol%)などや、クラレ(株)製の商品名;モビタールB20H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:250~500)、同B30T(水酸基量:33~38mol%、平均重合度:400~650)、同B30H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:400~650)、同B30HH(水酸基量:30~34mol%、平均重合度:400~650)、同B45H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:600~850)、同B60T(水酸基量:34~38mol%、平均重合度:750~1000)、同B60H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:750~1000)、同B75H(水酸基量:26~31mol%、平均重合度:1500~1750)などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
ケトン樹脂については、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体と併用することで、より高いインキ漏れ抑制効果を相乗的に期待でるため、好ましい。さらに、潤滑性を考慮すれば、芳香環骨格(フェニル基、アセトフェノン基、ナフタレン基などベンゼン環を有する)やシクロヘキサン骨格(シクロヘキサン基、シクロヘキサノン基などシクロヘキサン環を有する)などの環状構造を有するケトン樹脂を用いることが好ましい、これは、環状構造を有するケトン樹脂によるクッション効果が得られ、潤滑性を向上しやすいためで、より好ましくは、芳香環を有するケトン樹脂の方が、二重結合構造を多数有するため、より強いクッション効果が得られやすいため、ケトン樹脂を用いることが好ましい。
前記樹脂の総含有量は、インキ組成物全量に対し、1.0質量%より少ないと、樹脂被膜形成量が足りないおそれがあり、インキ漏れ抑制性能が劣りやすく、40.0質量%を越えると、インキ中で溶解性が劣りやすいため、インキ組成物全量に対し、1.0~40.0質量%が好ましい。さらに、インキ漏れ抑制性能を考慮すれば5.0質量%以上が好ましく、30.0質量%を越えると、インキ粘度が高くなりすぎて書き味、書き出し性能に影響する傾向があるため、5.0~30.0質量%が好ましい。
本発明のように、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いる場合は、インキ漏れ抑制性能を考慮すれば、曳糸性付与樹脂を用いることが好ましい。これは、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体と曳糸性付与樹脂が絡み合うことで、インキ増粘しやすくなり、インキ漏れ抑制効果を得られやすいためである。さらに、前記共重合体と前記曳糸性付与樹脂とのインキ増粘性を考慮すれば、高分子とすることで相互に絡み合いやすくなり、曳糸性付与樹脂の重量平均分子量は5万~500万であることが好ましく、より考慮すれば、前記重量平均分子量は30万~500万が好ましく、インキ中で溶解性を考慮すれば、前記重量平均分子量は50万~300万が好ましく、より考慮すれば、前記重量平均分子量は10万~300万が好ましく。
さらに、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いる場合は、インキに擬塑性を付与するなどして、インキ粘度が高くなりやすく、インキ追従性が劣りやすいため、曳糸性付与樹脂を用いることが好ましい。曳糸性付与樹脂としては、ポリビニルピロリドン樹脂、アミド系樹脂、トリメチルアンモニウム系樹脂、ビニルアセトアミド系樹脂、エチレンオキサイド重合体を配合することで、インキの結着性を高め、インキ追従性を向上しやすく、さらにチップ先端における余剰インキの発生を抑制しやすいため、含有することが好ましく、より考慮すれば、ポリビニルピロリドン樹脂、アルキレンオキサイド重合体が好ましい。本発明で用いる前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体との相性による安定性を考慮すれば、同じ骨格であるアルキレンオキサイド重合体を用いることが好ましく、より相性による安定性を考慮すれば、同じエチレンオキサイド鎖を有するため、エチレンオキサイド重合体を用いることが好ましい。
前記曳糸性付与樹脂の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.01質量%より少ないと、インキ追従性を向上や、余剰インキの発生を抑制しにくい傾向があるため、3.0質量%を越えると、インキ中で溶解性が劣りやすいあるため、インキ組成物全量に対し、0.01~3.0質量%が好ましい。より上記理由を考慮すれば、0.01~1.0質量%が好ましく、さらに考慮すれば、0.01~0.8質量%が好ましい。具体的には、アイエスピー・ジャパン(株)製、第一工業製薬(株)製の商品名;PVP K-15、PVP K-30、PVP K-90、PVP K-120などが挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
(界面活性剤)
本発明においては、潤滑性を向上することで書き味を向上しやすく、さらにチップ先端部を大気中に放置した状態で、該チップ先端部が乾燥したときの書き出し性能を向上することを考慮すれば、界面活性剤を用いることが好ましい。これは、界面活性剤によって形成される潤滑層によって、潤滑性を向上しやすくし、さらに界面活性剤によって形成される被膜を柔らかくし、書き出し性能を改良しやすくすることができるためである。界面活性剤としては、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤などが挙げられる。その中でも、上記効果を考慮すれば、脂肪酸、シリコーン系界面活性剤、リン酸エステル系界面活性剤の中から1種以上を用いることが好ましい。
特に、ボールペンで用いる場合は、リン酸エステル系界面活性剤は、リン酸基を有することで金属類などのボールペンチップやボールに吸着しやすく、潤滑効果が得られやすいため、リン酸エステル系界面活性剤を用いることが好ましい。さらに、前記したポリビニルブチラール樹脂を用いる場合は、ポリビニルブチラールによって形成するインキ層と前記潤滑層によって、より潤滑性を向上し、書き味を向上しやすいため、より好ましい。
前記界面活性剤については、より潤滑性と書き出し性能の両方を向上することを考慮すれば、HLB値が6~14であることが好ましい。これは、HLB値が14を越えると親水性が強くなりやすく、油性インキ中での溶解性が劣りやすいため、前記界面活性剤の効果が得られにくく、潤滑効果が得られにくいためである。また、HLB値が6未満だと、親油性が強くなり過ぎて、有機溶剤との相溶性に影響が出やすく、インキ経時が安定しにくく、さらに書き出し性能が向上しにくいためである。さらに、潤滑性を考慮すれば、HLB値が12以下にすることが好ましく、HLB値が6~12であることが好ましく、よりインキ経時安定性、書き出し性能を考慮すれば、HLB値が8~12が好ましい。
尚、HLBは、グリフィン法、川上法などから求めることができる。特に、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具においては、キャップ式筆記具とは異なり、常時ペン先が外部に露出した状態であるため、筆記先端部の乾燥時の書き出し性能に影響しやすいため、上記HLB値とした界面活性剤を用いることはより好ましい。
前記界面活性剤としては、具体的には、脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸などが挙げられ、シリコーン系界面活性剤としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、高級脂肪酸エステル変性シリコーンなどが挙げられ、フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロ基ブチルスルホン酸塩、パーフルオロ基含有カルボン酸塩、パーフルオロ基含有リン酸エステル、パーフルオロ基含有リン酸エステル型配合物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物などが挙げられ、リン酸エステル系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸トリエステル、アルキルリン酸エステル、アルキルエーテルリン酸エステル或いはその誘導体等が挙げられる。また、リン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、酸価は、150以下とすることが好ましい、これは、リン酸エステル系界面活性剤による潤滑性の向上を発揮しやすくするためで、さらにインキ中での安定性や、潤滑性を考慮すれば、酸価は30~120が好ましい、より考慮すれば、酸価は70~120が好ましい
なお、酸価については、試料1g中に含まれる酸性成分を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
界面活性剤の含有量は、インキ組成物全量に対し、0.1~5.0質量%がより好ましい。これは、0.1質量%より少ないと、所望の潤滑性が得られにくい傾向があり、5.0質量%を越えると、インキ経時が不安定性になりやすい傾向があるためであり、その傾向を考慮すれば、インキ組成物全量に対し、0.3~3.0質量%が好ましく、より考慮すれば、0.5~3.0質量%が、最も好ましい。
(有機アミン)
本発明では、インキ中でのインキ成分の安定性を考慮すれば、有機アミンを用いることが好ましい。オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミン等のエチレンオキシドを有するアミンや、ラウリルアミン、ステアリルアミン等のアルキルアミンや、ジステアリルアミン、ジメチルラウリルアミン、ジメチルステアリルアミン、ジメチルオクチルアミン等のジメチルアルキルアミン等の脂肪族アミンが挙げられ、その中でも、インキ中での安定性を考慮すれば、エチレンオキシドを有するアミン、ジメチルアルキルアミンが好ましく、さらに考慮すれば、ジメチルアルキルアミンが好ましい。特にリン酸エステル系界面活性剤を用いる場合は、中和することで、インキ中で安定することで、書き味や書き出し性能を向上する効果が得られやすいため、好ましい。
また、前記有機アミンとインキ中の他成分との反応性については、1級アミンが最も強く、次いで2級アミン、3級アミンと反応性が小さくなるので、インキ経時安定性を考慮して、2級アミンまたは3級アミンを用いることが好ましい。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
さらに、前記有機アミンの全アミン価は、染料やその他のインキ成分との安定性を考慮すれば、100~300(mgKOH/g)とすることが好ましい。これは、300(mgKOH/g)を超えると、反応性が強いため、前記染料やその他のインキ成分と反応し易いため、インキ経時安定性が劣りやすい。また、全アミン価が、100(mgKOH/g)未満であると、インキ中の成分の安定性に影響が出やすく、さらに、前記リン酸エステル系界面活性剤に対する中和が不十分になり、インキ経時安定性に影響が出やすく、油性ボールペンとした場合、ボールやチップ本体などの金属類の吸着性が劣りやすく、潤滑性能が得られにくい。より染料やリン酸エステル系界面活性剤との安定性や潤滑性をより考慮すれば、150~300(mgKOH/g)の範囲が好ましく、よりを考慮すれば、200~300(mgKOH/g)が好ましい。
なお、全アミン価については、1級、2級、3級アミンの総量を示すもので、試料1gを中和するのに要する塩酸に当量の水酸化カリウムのmg数で表すものとする。
有機アミンについては、具体的には、オキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミンとしては、具体的には、ナイミーンL-201(全アミン価:232~246、2級アミン)、同L-202(全アミン価:192~212、3級アミン)、同L-207(全アミン価:107~119、3級アミン)、同S-202(全アミン価:152~166、3級アミン)、同S-204(全アミン価:120~134、3級アミン)、同S-210(全アミン価:75~85、3級アミン)、同DT-203(全アミン価:227~247、3級アミン)、同DT-208(全アミン価:146~180、3級アミン)(日本油脂(株)社製)等が挙げられる。アルキルアミンとしては、具体的には、ファーミン80(全アミン価:204~210、1級アミン)、ファーミンD86(全アミン価:110~119、2級アミン)、ファーミンDM2098(全アミン価:254~265、3級アミン)、ファーミンDM8680(全アミン価:186~197、3級アミン)(花王(株))、ニッサン3級アミンBB(全アミン価:243~263、3級アミン)、同FB(全アミン価:230~250、3級アミン)(日本油脂(株)社製)等が挙げられる。これらは、単独又は2種以上混合して使用してもよい。
前記有機アミンの含有量は、前記造塩染料やその他の成分との安定性を考慮すれば、インキ組成物全量に対し、0.1~10.0質量%が好ましく、さらに前記リン酸エステル系界面活性剤に対する中和を考慮すれば、0.1~5.0質量%が好ましい。
また、本発明による筆記具用インキ組成物には、その他の添加剤として、潤滑性やインキ経時安定性を向上させるために、(i)界面活性剤、例えば脂肪酸アルカノールアミド、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤や、陰イオン性界面活性剤および/または陽イオン性界面活性剤の造塩体を、(ii)粘度調整剤、例えば脂肪酸アマイド、水添ヒマシ油などの擬塑性付与剤、また、(iii)着色剤安定剤、(iv)可塑剤、(v)キレート剤、または(vi)助溶剤としての水などを適宜用いても良い。これらは、単独又は2種以上組み合わせて使用してもかまわない。
また、ボールペンの場合、ボールペンチップのボールの縦軸方向の移動量が、5~25μmとするのが好ましい。これは、5μm未満であると、濃い筆跡や良好な書き味が得られづらくなり、25μmを越えると、インキ垂れ下がり性能、泣きボテ、インキ追従性能に影響が出やすくなるためで、より考慮すれば、5~20μmとするのが好ましく、より考慮すれば、前記縦軸方向の移動量を5~16μmとするのが好ましい。
ボールペンチップのボール表面の算術平均粗さ(Ra)については、0.1~12nmとすることが好ましい。これは、算術平均粗さ(Ra)が0.1nm未満だと、ボール表面に十分にインキが載りづらく、筆記時に濃い筆跡が得られづらく、筆跡に線とび、カスレが発生しやすく、算術平均粗さ(Ra)が12nmを越えると、ボール表面が粗すぎて、ボールとボール座の回転抵抗が大きいため、書き味が劣りやすく、さらに、筆跡にカスレ、線とび、線ムラなどの筆記性能に影響が出やすくなるためである。また、前記算術平均粗さ(Ra)が0.1~10nmであると、ポリビニルブチラール樹脂を用いた場合、ボール表面にインキが載りやすいためより好ましく、より書き味を考慮すれば、2~8nmが好ましい。なお、表面粗さの測定は(セイコーエプソン社製の機種名SPI3800N)で求めることができる。
また、ボールに用いる材料は、特に限定されるものではないが、タングステンカーバイドを主成分とする超硬合金ボール、ステンレス鋼などの金属ボール、炭化珪素、窒化珪素、アルミナ、シリカ、ジルコニアなどのセラミックスボール、ルビーボールなどが挙げられる。
また、ボールの直径は、特に限定されないが、ボールの直径が大きいと、ボールペンチップ本体とボールとの隙間からインキ漏れがしやすく、筆記先端部の乾燥時に書き出し性能が劣りやすいため、ボール径を通常よりも大きくして、1.0mm~2.0mmとした場合では、影響が出やすく、本発明で用いるエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いると効果的であり、特に1.2mm~2.0mmとした場合は顕著で、より効果的である。
また、ボ-ルペンチップの材料は、ステンレス鋼、洋白、ブラス(黄銅)、アルミニウム青銅、アルミニウムなどの金属材、ポリカーボネート、ポリアセタール、ABSなどの樹脂材が挙げられるが、ボール座の摩耗、経時安定性、コストを考慮するとステンレス製のチップ本体とすることが好ましい。
実施例1
実施例1の筆記具用油性インキ組成物は、着色剤として染料、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、リン酸エステル系界面活性剤、有機アミンを採用し、これを所定量秤量して、60℃に加温した後、ディスパー攪拌機を用いて完全溶解させて筆記具用インキ組成物を得た。具体的な配合量は下記の通りである。尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して、実施例1のインキ粘度を測定したところ、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=22000mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=9500mPa・sであった。また、非ニュートン粘性付与指数nは、0.79であった。
実施例1(インキ配合)
着色剤(染料、塩基性染料と有機酸との造塩染料) 10.0質量%
着色剤(染料、酸性染料とアミンとの造塩染料) 3.0質量%
有機溶剤(ベンジルアルコール) 43.0質量%
有機溶剤(エチレングリコールモノフェニルエーテル) 30.0質量%
エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体
((化1) 重量平均分子量:10万、嵩密度0.3g/cm) 10.0質量%
界面活性剤(リン酸エステル系界面活性剤) 2.0質量%
有機アミン(オキシエチレンアルキルアミン) 2.0質量%
実施例2~11
表1に示すように、インキ成分を変更した以外は、実施例1と同様な手順でインキ配実施例2~11の筆記具用油性インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
比較例1~4
表に示すように、インキ成分を変更した以外は、実施例1と同様の手順で、比較例1~の筆記具用インキ組成物を得た。表に測定、評価結果を示す。
Figure 0007139112000002
Figure 0007139112000003
試験および評価
実施例1~11および比較例1~4で作製した筆記具用油性インキ組成物(0.27g)を、インキ収容筒(ポリプロピレン)に、ボール径がφ0.7mmのボールを回転自在に抱持したボールペン用チップ(チップ内にボールを直接チップ先端縁の内壁に押圧したコイルスプリングを有する、ボールの軸方向の移動量:8μm、ボール表面の算術平均粗さ(Ra):5nm)を装着した油性ボールペン用レフィルに充填し、油性ボールペンを作製した。筆記試験用紙として筆記用紙JIS P3201を用いて以下の試験および評価を行った。
インキ漏れ抑制試験:30℃、85%RHの環境下にペン先下向きで7日放置し、チップ先端からのインキ漏れを確認した。
チップ先端のインキ滴がないもの ・・・◎
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以内のもの ・・・○
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/4以上、1/2以内のもの ・・・△
チップ先端のインキ滴がテーパー部の1/2以上のもの ・・・×
書き味:手書きによる官能試験を行い評価した。
非常に滑らかなもの ・・・◎
滑らかであるもの ・・・○
実用上問題ないレベルの滑らかさであるもの ・・・△
重いもの ・・・×
実施例1~11では、インキ漏れ抑制試験、書き味ともに良好な性能が得られた。
尚、ブルックフィールド株式会社製粘度計 ビスコメーターRVDVII+Pro CP-52スピンドルを使用して、実施例2、3のインキ粘度を測定し、非ニュートン粘性付与指数nを算出した。
実施例2では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=15500mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=7600mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.82であった。
実施例3では、20℃の環境下、剪断速度0.18sec-1、インキ粘度=19800mPa・s、20℃の環境下、剪断速度10sec-1でインキ粘度=18700mPa・s、非ニュートン粘性付与指数nは、0.99であった。
比較例1~4では、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を用いなかったため、インキ漏れ抑制性能が劣ってしまった。
比較例4では、剪断減粘性付与剤として、脂肪酸アマイドワックスを添加してインキ粘度を上げたが、十分なインキ漏れ抑制効果や書き味については、得られなかった。
また、ノック式筆記具や回転繰り出し式筆記具等の出没式筆記具(出没式ボールペン)を用いた場合では、インキ漏れ抑制性能が最も重要な性能の1つであるため、本発明のように筆記先端部の間隙からインキ漏れ(ボールとチップ先端の間隙からのインキ漏れ)を抑制して、インキ漏れ抑制性能が良好とすることが可能である本発明のようなエチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んだ筆記具用油性インキ組成物を用いると効果的である。
本発明のように、インキ漏れ抑制や、書き出し性能を向上するためには、ボールペンチップ先端に回転自在に抱持したボールを、コイルスプリングにより直接又は押圧体を介してチップ先端縁の内壁に押圧して、筆記時の押圧力によりチップ先端縁の内壁とボールに間隙を与えインキを流出させる弁機構を具備し、チップ先端の微少な間隙も非使用時に閉鎖することが好ましい。
また、本実施例では、便宜上、軸筒内に、筆記具用インキ組成物を直に収容した油性ボールペン用レフィルを収容した油性ボールペンを例示しているが、本発明の筆記具は、軸筒をインキ収容筒とし、軸筒内に、筆記具用インキ組成物を直に収容した直詰め式のボールペン、マーキングペン、サインペンとした筆記具であってもよい。また、軸筒内に、筆記具用インキ組成物を直に収容したマーキングペン、サインペンとした場合は、インキ漏れやインキボタ落ちなどを抑制する効果が得られるため、好適に用いることができる。
また、本実施例では便宜上、線材を切削によって形成したボールペンチップを例示しているが、パイプ材を押圧加工によって形成するボールペンチップであってもよい。
本発明は、筆記具として利用でき、さらに詳細としては、キャップ式、出没式等の筆記具としてボールペン、マーキングペン、サインペンとして広く利用することができる。


Claims (7)

  1. 着色剤、有機溶剤、エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体を含んでな、前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の重量平均分子量が、3万~50万である筆記具用油性インキ組成物であり、筆記具用油性インキ組成物の非ニュートン粘性付与指数が0.65~0.90であることを特徴とする筆記具用油性インキ組成物。
  2. 前記エチレンオキサイド・プロピレンオキサイドブロック共重合体の嵩密度が、0.1~0.5g/cm 、なることを特徴とする請求項1に記載の筆記具用油性インキ組成物。
  3. 前記筆記具用油性インキ組成物に、さらにHLB値が6~14である界面活性剤を含んでなることを特徴とする請求項1または2に記載の筆記具用油性インキ組成物。
  4. 前記筆記具用油性インキ組成物に、さらにポリビニルブチラール樹脂を含んでなることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
  5. 20℃、剪断速度0.18sec-1におけるインキ粘度が、3000mPa・s以上、80000mPa・sであることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする筆記具。
  7. インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持したボールペンチップを有し、前記インキ収容筒内に請求項1ないし5のいずれか1項に記載の筆記具用油性インキ組成物を収容してなることを特徴とする油性ボールペン。
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