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JP7067039B2 - 精米用研削ロール - Google Patents

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JP7067039B2
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Description

本発明は、酒造米を精白する際などに使用する精米用研削ロールに関する。
従来、極端な研削精米(歩留まり45%など)を行なう酒造米の精白には循環式の堅型研削式精米機が多く用いられる(特許文献1)。この種の酒造用精米機では、竪配置された精米用研削ロールが精白筒内に配置されており、前記精米用研削ロールの外周面と前記精白筒の内周面との間に精白室が形成され、前記精白室に米粒が繰り返し供給されて研削による精白が行なわれる。
精米用研削ロールは通常、金剛砂(炭化珪素)をバインダーと共に成形し焼結して円筒体に形成してある(金剛砂ロールと呼ばれる)。焼結体は一定の壁厚がないと脆い(もろ)いので、金剛砂ロールは特許文献1にも現れているように断面が分厚く、大きな重量(50~70kg)になっている。
なお、精白ロールとしての金剛砂ロールは、円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた一体成形の形態が定着している。
特許文献2の酒造用精米機では、精白ロールの側面部を金属の薄肉の円筒体で構成することにより、精白ロールを軽量化することを提案している。この精白ロールは外形を円環状の凸部を有する従来の金剛砂ロールのままにし、円筒体を板厚3~15mmの均一な厚さの薄肉金属(金属薄板)で形成するものである。
なお、特許文献2の酒造用精米機は研削効率を向上させるためにダイヤモンド砥粒を採用し、前記薄肉の円筒体の表面に固着している。ダイヤモンド砥粒の採用により研削効率が高まって精白ロールを小型化しても必要な研削効率を確保でき、精白ロールの軽量化をさらに図ることができるとしている。
特開平4-11958号公報 特許第5897301号公報
現在の金剛砂ロールは精米用研削ロールとして形態的にも材質的にも完成されたものであるが、前記のように、重量が大きく、精米用研削ロールのメンテナンスや交換の際に取り扱いにくい。また、前記のように精米用研削ロールとして定着している形態、すなわち、円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態を正確に成形するには特殊な技術が要求される。
さらに、長時間の使用では精米時の摩擦熱が肉厚な精米用研削ロールに蓄熱され、米粒温度を押し上げる理由のひとつとなっている。米粒の温度上昇は米粒の水分低下につながり、割米など精米の進行に悪影響がある。
一方、特許文献2の精白ロールのように芯金として金属の薄肉体で円筒体を構成し、砥粒としてダイヤモンドを採用すれば、軽量な精白ロールで研削効率を落とすことなく精白作業が可能と考えられる。
しかし、板厚3~15mmの薄肉金属(金属薄板)で構成された精白ロールは頑丈とはいえず、長時間の精白作業では精白筒との間に挟まる米粒からの圧力で変形したり、米粒の温度上昇に伴って変形したりする可能性が高い。精米圧力を強くする扁平精米では特に変形の可能性が高いと考えられる。
この発明は、軽量かつ剛性が高く、しかも米粒温度の上昇を抑制できる精米用研削ロールの提供を課題とする。
本願請求項1に係る発明は、堅型研削式精米機の精米用研削ロールであって、円筒体とその表面に固着された砥粒とからなり、円筒体は、外壁と内壁を有しその間を中空とした筒壁の構造を有し、筒壁は、精米用研削ロールの回転軸と直交する平面で分断した複数枚の単位平板を積層した積層体で構成されている、ことを特徴とした精米用研削ロールである。
本願請求項2に係る発明は、前記単位平板が金属板、合成樹脂板、セラミック板、木材板のいずれかであることを特徴とした請求項1に記載の精米用研削ロールである。
本願請求項3に係る発明は、前記筒壁が金属板、合成樹脂板、セラミック板、木材板のうちから選択される複数種の単位平板の組み合わせで構成してあることを特徴とした請求項1に記載の精米用研削ロールである。
本願請求項4に係る発明は、筒壁の内壁に、筒壁の中空部へ筒壁の内側空間側の空気を誘導する気流発生手段を設けてあることを特徴とした請求項1~3のいずれか一つに記載の精米用研削ロールである。
本願請求項5に係る発明は、円筒体の表面に固着される砥粒はcBN砥粒を電着により固定したものであることを特徴とした請求項1~4のいずれか一つに記載の精米用研削ロールである。
本願請求項6に係る発明は、前記筒壁は、前記積層体の外周面を研削して構成されていることを特徴とした請求項1~5のいずれか一つに記載の精米用研削ロールである。
本願請求項7に係る発明は、前記外壁には、外側に連通する通気孔が設けられていることを特徴とした請求項1~6のいずれか一つに記載の精米用研削ロールである。
また以下の手段であっても良い。
〔手段1〕
堅型研削式精米機の精米用研削ロールを、円筒体とその表面に固着された砥粒を備えたものとする。
円筒体は、外壁と内壁を有しその間に中空部を設けた筒壁の構造を有し、
筒壁は、精米用研削ロールの回転軸と直交する平面で分断した複数枚の単位平板を積層した積層体として構成する。
〔手段2〕
前記単位平板は、金属板、合成樹脂板、セラミック板、木材板のいずれかとしたり、これらのうちから選択される複数種の単位平板の組み合わせで構成したりすることがある。
〔手段3〕
筒壁の内壁に、筒壁の中空部へ円筒体の内側空間側の空気を誘導する気流発生手段を設けることがある。
〔手段4〕
円筒体の表面に固着される砥粒はcBN砥粒を電着により固定したものとすることがある。
筒壁を中空にすることで筒壁の厚さ寸法が大きくなるが、筒壁を中空構造に成形したものであるから、精米用研削ロール全体が軽量化される。
筒壁は中空部を設けて筒壁の壁厚を大きくしているので、曲げモーメントの大きな筒壁になる。このため、剛性の高い精米用研削ロールを得られる。この場合、筒壁の材質は金属に限らず合成樹脂などで剛性の高いものを採用できる。
筒壁は中空部を有するので全体としての熱容量が小さく酒造用精米機として長時間の連続使用でも精米用研削ロールに蓄熱が少なく、放熱効果も大きい。このため精米中の米粒に対する温度上の影響を抑制できる。
筒壁の内壁に、筒壁の中空部へ空気を誘導する気流発生手段を設けると、精米用研削ロールに対する冷却効果が向上する。
筒壁は単位平板を積層して構成するので、単位平板ごとに精米用研削ロールの形態として定着している円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態の、その段ごとに沿った直径と外周面形状とにすればよく、前記円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態を簡単に成形できる。
単位平板は、薄板をレーザーや打ち抜き加工により多様な形状にしたものを、層状に重ね合わせることで筒壁内側の形状を多様に設計することができる。
また、あらかじめ低コストの加工工程により粗加工ができるので機械加工で削り落とす寸法が小さくなる。
なお、筒壁の中空部となる部分は、単位平板にあらかじめ設けた窓孔が積層によって連続することで形成される。前記窓孔の一部を筒壁の内側、すなわち円筒体の内側空間に連通させれば、筒壁の中空部に円筒体の内側空間から空気が流通するので、円筒体を冷却する効果が大きくなる。
本発明の実施の形態における酒造用精米機の全体斜視図。 図1の酒造用精米機の右側面図(一部断面)。 精白部の拡大断面図。 精米用研削ロールの斜視図。 精米用研削ロールの縦断面正面図。 積層体の縦断面図(研削による輪郭線を併記している)。 積層体の断面を示す斜視図。 単位平板36aの平面図。 単位平板36cの平面図。 単位平板36pの平面図。 ボス構造体を分離して示した積層体の斜視図(断面を示している)。 連結板の平面図。 ボス板56の平面図。 完成した精米用研削ロールの平面図。
〔全体構造の概要〕
実施例の酒造用精米機1(図1、図2)は、循環式の竪型精米機であって、精白部2、貯留タンク3、万石部4、揚穀部5及び制御部6を備える。
精白部2は、研削作用により米粒を精白する部分である。
貯留タンク3は、精白部2に米粒を供給し、また、精白の循環作業のために精白作業中の米粒を一時貯留するものである。
万石部4は、精白部2で精白された米粒を下方に移動させながら、米粒と糠を分離する部分であり、分離された米粒は揚穀部5の下部に移動する。
揚穀部5は、万石部4からの米粒を貯留タンク3の頂部へ揚穀し、貯留タンク3に供給し、米粒を循環させる。
制御部6は、これら一連の作業をパラメータの設定が可能なプログラムとシーケンスによって管理する。
なお、精白部2、貯留タンク3及び万石部4は、精白部機台7上に設置される。また、揚穀部5は、揚穀部機台8に設置される。
揚穀部機台8には上部作業台9が設けられ、精白部機台7には下部作業台10が設けられる。
制御部6による作業管理のもと、貯留タンク3に張り込まれた玄米は、精白部2において精白作用を受け、前記万石部4に至る。万石部4で糠と分離された米粒は、揚穀部5の下部へ移送され、ついで、揚穀部5により貯留タンク3の投入口へ揚穀される。米粒は前記の循環サイクルを繰り返し、当初に投入された玄米が目標とした歩留まりの酒米に仕上げられる。
精白部2(図3)は、研削アセンブリ11と精白筒12及び排出樋13を備える。
精白筒12は、上部が米粒の受け口14とされ、基部が精白部機台7に固定される。基部の一部は切り欠かれて送り口15となっている。
研削アセンブリ11は、竪軸16、押さえ部材17、精米用研削ロール18、ロール受け台19を備え、竪軸16を中心に組み付けられている。精米用研削ロール18、押さえ部材17およびロール受け台19はいずれも平面視にて円形であり、中央に竪軸16に対するボスを有する。
竪軸16は精白部機台7に関して竪方向に軸支され、2箇所の軸受け機構20によって、スラスト方向に維持され、また、ラジアル方向で回転可能に軸支されている。
竪軸16には、ロール受け台19が嵌挿されてボス21の箇所で竪軸16に固定され、その上に精米用研削ロール18がボス22の箇所で竪軸16に嵌合されると共にロール受け台19に載置され、さらに、精米用研削ロール18の上方に押さえ部材17がボス23の箇所で竪軸16に嵌挿される。押さえ部材17は、下縁が前記精米用研削ロール18の上面に接触すると共に、ボス23の上方から差し込まれる留めボルト24によって竪軸16の上端に固定される。
これによって、研削アセンブリ11は精白部機台7に取り付けられ、また、精米用研削ロール18は留めボルト24によってロール受け台19と押さえ部材17の間に挟まれて固定される。したがって、研削アセンブリ11は竪軸16と共に回転される。
精白筒12の内周面と前記精米用研削ロール18の外周面との間には精白室25が形成され、その底部は前記ロール受け台19の外周部分26で閉じられている。
そして、竪軸16の下端には受動プーリー27が固定され、簡略に示したモーターMの駆動プーリーとVベルトによって連動するよう連結されている。
精白筒12の基部に設けた前記送り口15は、排出樋13に開口しており、米粒は排出樋13を通じて万石部4へと案内される。送り口15には圧力調整弁28が配置されている。圧力調整弁28は精白室25における米粒圧力に応じて開度が変化するものである。
〔精米研削ロール〕
精米用研削ロール18(図4-図13)は、円筒体29とその表面に固着された砥粒30及び竪軸16へ取り付けるためのボス構造体31とからなり(図4)、精米用研削ロールとして定着している「円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態」を有している。この実施例では、最大直径部分で250mm、最小直径部分で200mm、高さ132.2mmである。
円筒体29を構成する筒壁32はこの実施例においてステンレス鋼板製である。
筒壁32は、外壁33と内壁34を有しその間を中空部35とされている。
筒壁32は、精米用研削ロール18の竪軸16(回転軸)と直交する平面で分断した複数枚の単位平板36(36a―36p)(図6)を積層した積層体37として構成されている。
なお、本明細書において、前記単位平板36(36a―36p)のように、同種の部材を分別して指示するときは付加符合a,bなどを付して分別する。
〔積層体〕
図6において、符合38は蓋板、符合39はカバー板、符合40は底板である。
蓋板38は筒壁32の壁厚部分の上面を閉鎖し、底板40は筒壁32の壁厚部分の底面を閉鎖している。カバー板39は、筒壁32の上面形態を整えるためのものであり、外径は単位平板36aの外周面に沿った寸法である。カバー板39の内径は前蓋板38の内径よりも少し大きく、蓋板38との間に受け面41が形成されている。
各単位平板36やカバー板39及び底板40の厚さは次の寸法である。カバー板39(12mm)、単位平板36a、同36b(9mm)、単位平板36c-36o(6mm)単位平板36p(9mm)、底板40(12mm)である。
各単位平板36は、前記のように積層されて筒壁32を構成するのであるが、それぞれの直径は、前記精米用研削ロールとして定着している前記「円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態」を現出するために異なっている。
なお、「円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態」は、各単位平板36やカバー板39及び底板40を積層体37として固着固定した後(図5、図6 後述)、その外周面を研削による輪郭線P(図6)に沿って倣い研削することにより現出させる。
〔筒壁〕
筒壁32は中空部35を有する(図7)ので、各単位平板36には積層されたとき中空部35を形成するための大窓孔42、中窓孔43及び小窓孔44の全部又は一部が設けられる(図8)。このような大窓孔42、中窓孔43、小窓孔44などの開口はプレス加工や放電加工あるいはレーザー加工などで形成される。
図8は単位平板36の中で一番上方の単位平板36aであり、3個の大窓孔42と3個の中窓孔43及び3個の小窓孔44を有し、大窓孔42と、中窓孔43及び小窓孔44のグループが円周方向で交互に等間隔に配置されている。
そして、前記大窓孔42と、中窓孔43及び小窓孔44のグループとの間が6個の第1スポーク45となっている。
大窓孔42と中窓孔43の外周側が前記外壁33の一部を構成することとなり、また、中窓孔43と小窓孔44の隔壁部分が前記内壁34の一部を構成することとなる。さらに、小窓孔44の内周側壁が中央リング46を構成する。
すなわち、第1スポーク45によって前記の外壁33と内壁34及び中央リング46が連結された構造となる。
第1スポーク45は円周方向に等間隔で6個が形成され、それぞれに単位平板結合用ボルト47(図8)の挿通孔48を有している(図6、図7)。
なお、第1スポーク45にもそれぞれ単位平板結合用ボルト47の挿通孔48の外周側と内周側に窓孔が形成されている。
単位平板結合用ボルト47は底板40からカバー板39に達する長さを有している。
なお、大窓孔42の内周側であって内壁34に相当する部分は円周方向で一つおきに切除されて切欠き部49となっている。
他の単位平板36の代表として単位平板36c(図9)を取り上げる。
単位平板36cは基本的に、単位平板36aにおける内壁34(内壁34となる部分)よりも内側部分(小窓孔44、中央リング46)を有しない形態である。
具体的には、前記単位平板36aにおける中窓孔43と小窓孔44の隔壁部分(内壁34となる部分)が残存し、大窓孔42の内周側は切欠き部49となっている。また、外壁33の直径が前記単位平板36aよりも小さく、交互に位置する大窓孔42と中窓孔43の間に短くなった第1スポーク45が位置している。
そして、大窓孔42と中窓孔43の内周側の両側は第1スポーク45に設けた内周側の窓孔ヘ連通するよう張り出している。
単位平板36b、単位平板36d-36pも同じ形態である。ただし、図10に単位平板36pを示すように、単位平板36の位置に応じて直径と大窓孔42と中窓孔43の大きさが異なり、第1スポーク45の大きさも異なる。
また、単位平板36は、前記切欠き部49を3枚ずつ一致させて積層することにより空気導入口50を作り(図5、図7)、さらに、この空気導入口50が上下方向(竪軸16の方向)で交互となるように配置する。これによって、各単位平板36の大窓孔42は上下方向に連通し、それぞれが空気導入口50によって筒壁32の内側空間51と連通する。空気導入口50は、中空部35へ気流を導入する気流発生手段の一つである。
単位平板36aは内壁34(内壁34となる部分)よりも中心側の第1スポーク45、小窓孔44及び中央リング46によってボス取付け部52が一体に構成されている。ボス取付け部52の第1スポーク45にはそれぞれにボス取付け用ボルト53(図6)のボルト挿通孔54(ボス取付け用ボルト挿通孔54)(図8)を有している。
したがって、いま、底板40、単位平板36a-同36p、蓋板38及びカバー板39を積層し、6本の前記単位平板結合用ボルト47で固定すると、上部にボス取付け部52を備えた積層体37の筒壁32側が構成される。
〔ボス構造体〕
前記のボス取付け部52には、ボス構造体31が下方から取付けられる(図11)。
ボス構造体31は、この実施例において上方2枚の連結板55a、55bとその下方に2枚のボス板56a、56bとからなる。
連結板55は外周が前記の単位平板36aの第1スポーク45におけるボス取付け用ボルト挿通孔54の位置よりも外側で内壁34よりも小さい直径を有し、内周は中央リング46よりも小さく、中央に竪軸16を嵌合する嵌合孔57を有している。符合58はキー溝であり、竪軸16と円筒体29との相対回転を阻止する。
連結板55(図12)の前記中央リング46よりも外側に相当する部分には、第1窓孔59が6個等間隔に形成され、第1窓孔59間が第1ボススポーク60とされている。第1ボススポーク60にはそれぞれ前記単位平板36aにおける第1スポーク45に設けたボス取付け用ボルト挿通孔54が貫通して形成されている。
連結板55の前記中央リング46よりも内側に相当する部分には、第2窓孔61が4個等間隔に形成され、第2窓孔61間が第2ボススポーク62とされている。第2ボススポーク62にはそれぞれボス板結合用ボルト63(図6)の挿通孔64(ボス板結合用ボルト挿通孔64)が形成されている。
2枚のボス板56a、56bは厚さ寸法に差があるが、同じ直径、同じ形態である。ボス板56の外径は前記連結板55の前記内側部分と同じ直径、すなわち、単位平板36aの中央リング46の直径に等しくしてある。そして、前記連結板55の前記内側に相当する部分と同様に、中央に竪軸16の嵌合孔57が形成されると共に、その周囲に4個の第2窓孔61が等間隔に形成され、第2窓孔61の間がそれぞれ第2ボススポーク62とされている。第2ボススポーク62のそれぞれには、前記ボス板結合用ボルト挿通孔64が貫通して形成されている。
2枚のボス板56のボス板結合用ボルト挿通孔64にボス板結合用ボルト63を下方から挿通し(4本)、ついで、そのボルトを連結板55に下方からネジ止めして締め付けることによりボス構造体31を構成する。
そして、ボス構造体31を前記単位平板36aの中央部下面側にあてがい、上面を構成する連結板55の第1ボススポーク60に設けたボス取付け用ボルト挿通孔54にボス取付け用ボルト53(6本)を下方から挿し込み、単位平板36aの第1スポーク45にネジ込むことでボス構造体31を筒壁32に固定する。
以上により、積層体37が構成される。実際には積層の途中や積層後あるいはボルト締めの都度、単位平板36間の溶接やボルト頭埋め込み箇所の穴埋め溶接などを併用し、積層体37の一体構造を補強する。
〔仕上げ〕
ついで、積層体37の外周面を図6の輪郭線Pに沿って研削し、積層体37の外周面を前記「円筒体を構成する筒壁の表面側に円環状の凸部を竪方向に数段設けた形態」に整える。そして、成形の済んだ積層体37の外周面にニッケル鍍金(めっき)の表面処理をしてcBN砥粒を固定(電着)してある。砥粒は接着材を利用して固定することもある。これにより円筒体29が完成する。図14は完成した円筒体29の平面図であり、透視して示している。
円筒体29を構成している筒壁32の厚さ寸法は、精米用研削ロール18としての剛性を考慮して20mm以上60mm以下であり、好ましくは25mm以上40mm以下の厚みとする。これは筒壁32の厚さ寸法であって、外壁33と内壁34が中空部35を形成して作る円筒体29の壁厚である。
すなわち、精米用研削ロール18は中空部35を設けることにより、筒壁32の厚さを大きくして精白作業に十分な剛性を維持すると共に、外壁33と内壁34を薄肉板体状に構成して精米用研削ロール18全体の重量を軽減してある。
〔作動〕
モーターMを駆動すると受動プーリー27を介して竪軸16が駆動され、精白筒12内で精米用研削ロール18が回転する。
精白部2には貯留タンク3から受け口14を通じて精白室25に米粒が送り込まれ、精白筒12と精米用研削ロール18との間で米粒が研削される(精白される)。精白室25を通過した米粒はロール受け台19の外周部分26で受け止められ、やがて、送り口15から排出樋13に送り出される。
このとき、精米用研削ロール18は中空部35を有することにより軽量であって、従来の金剛砂ロールに比べて動力を削減できる一方、円筒体29の筒壁32は十分な厚さ寸法を有して剛性が高いから、精白時に米粒から受ける圧力に耐え、精密な精白作業を行なえる。
また、精米用研削ロール18の筒壁32が有する中空部35は断熱効果があると共に中空部の存在によって筒壁32を構成する外壁33、内壁34が薄肉であるため熱容量が小さく、精米用研削ロール18の蓄熱が抑制され、精白作業による米粒の温度上昇を抑制できる。
また、基本的に単位平板36を積層して筒壁32を形成するので、中空部35のある筒壁32を作り易い。
以上、実施例を説明した。
実施例では単位平板36を積層する際に、大窓孔42と中窓孔43の位置を円周方向で相互に一致する位相で配置し、中空部35が直立した形態となっているが、この位相を単位平板36の間で少しずつずらすことにより、中空部35を機械加工で困難な3次元構造にすることもできる。
単位平板36の外壁33相当箇所に大窓孔42や中窓孔43に通じた切り欠きを設けておくと、筒壁32の外壁33に通気孔を設けることができ、中空部35から風を外側へ積極的に送り出すことができる。この風は、冷却やぬかの排出に利用することができる。
実施例では、精米用研削ロール18の表面形態を従来の金剛砂ロールと同様にしているが、環状の凸部の数を増やしたり、無くしたりした形態は設計事項である。
さらに、図示を省略するが、内壁34の内面に羽板などの空気撹乱ないし送風手段を設けて精米用研削ロール18の冷却を増進させることもできる。
単位平板36はステンレス以外の金属板、あるいは合成樹脂板、セラミック板、木材板のいずれかであったり、これらのうちから選択される複数種の単位平板を組み合わせて構成したりすることがある。
本発明は、上記実施の形態に限るものでなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいてその構成を適宜変更できる。
酒造用精米機を主とした竪軸回転精米機に利用できる。
1 酒造用精米機
2 精白部
3 貯留タンク
4 万石部
5 揚穀部
6 制御部
7 精白部機台
8 揚穀部機台
9 上部作業台
10 下部作業台
11 研削アセンブリ
12 精白筒
13 排出樋
14 受け口
15 送り口
16 竪軸
17 押さえ部材
18 精米用研削ロール
19 ロール受け台
20 軸受け機構
21 ボス(ロール受け台の)
22 ボス(精米用研削ロールの)
23 ボス(押さえ部材の)
24 留めボルト
25 精白室
26 外周部分
27 受動プーリー
28 圧力調整弁
29 円筒体
30 砥粒
31 ボス構造体
32 筒壁
33 外壁
34 内壁
35 中空部
36 単位平板
37 積層体
38 蓋板
39 カバー板
40 底板
41 受け面
42 大窓孔
43 中窓孔
44 小窓孔
45 第1スポーク
46 中央リング
47 単位平板結合用ボルト
48 単位平板結合用ボルト挿通孔
49 切欠き部
50 空気導入口
51 内側空間
52 ボス取付け部
53 ボス取付け用ボルト
54 ボス取付け用ボルト挿通孔
55 連結板 (55a、55b)
56 ボス板 (56a,56b)
57 嵌合孔
58 キー溝
59 第1窓孔
60 第1ボススポーク
61 第2窓孔
62 第2ボススポーク
63 ボス板結合用ボルト
64 ボス板結合用ボルト挿通孔

Claims (7)

  1. 堅型研削式精米機の精米用研削ロールであって、
    円筒体とその表面に固着された砥粒とからなり、
    円筒体は、外壁と内壁を有しその間を中空とした筒壁の構造を有し、
    筒壁は、精米用研削ロールの回転軸と直交する平面で分断した複数枚の単位平板を積層した積層体構成されている、
    ことを特徴とした精米用研削ロール。
  2. 前記単位平板が金属板、合成樹脂板、セラミック板、木材板のいずれかであることを特徴とした請求項1に記載の精米用研削ロール。
  3. 前記筒壁が金属板、合成樹脂板、セラミック板、木材板のうちから選択される複数種の単位平板の組み合わせで構成してあることを特徴とした請求項1に記載の精米用研削ロール。
  4. 筒壁の内壁に、筒壁の中空部へ筒壁の内側空間側の空気を誘導する気流発生手段を設けてあることを特徴とした請求項1~3のいずれか一つに記載の精米用研削ロール。
  5. 円筒体の表面に固着される砥粒はcBN砥粒を電着により固定したものであることを特徴とした請求項1~4のいずれか一つに記載の精米用研削ロール。
  6. 前記筒壁は、前記積層体の外周面を研削して構成されていることを特徴とした請求項1~5のいずれか一つに記載の精米用研削ロール。
  7. 前記外壁には、外側に連通する通気孔が設けられていることを特徴とした請求項1~6のいずれか一つに記載の精米用研削ロール。
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