以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものではなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る印刷装置について図1及び図2を用いて説明する。
本実施形態に係るMFP1000の構成を示すブロック図を図1に示す。また、本実施形態に係るMFP1000の構成を示す断面図を図2に示す。
第1の実施形態では、コントローラ部500は、スキャン画像データを格納するための記憶領域がRAM506に確保される前に、給送ユニット604からシートの給送を開始させるためのコマンドを発行する。そして、画像形成部600は、当該コマンドを受信したことに従って、給送ユニット604からシートの給送を開始する。これにより、原稿の画像を読み取る場合に、原稿を読み取って生成される画像データに基づいてシートに出力するまでの時間(First Copy Out Time:FCOTと呼ぶ)を短縮するものである。
以下、詳細に説明する。
本実施形態に係る印刷装置は、例えば、原稿の画像を読み取って画像データを生成する画像読取機能と、生成した画像データに基づいてシートに画像を印刷する印刷機能(コピー機能)を備えるMFP1000である。尚、MFPとは、Multi Functional Peripheralのことである。尚、MFP1000は、PC等の外部装置から印刷ジョブを受信し、当該印刷ジョブに基づいて文字や画像をシートに印刷する印刷機能(PCプリント機能)を備えていてもよい。
図1に示されるように、MFP1000は、後述する自動原稿給送部(ADF:Auto Document Feeder)100、画像読取部200、コントローラ部(制御部)500、及び、画像形成部600を有する。これらは電気的に接続されており、互いに制御コマンドやデータを送受信する。
(ADF100の制御ブロック)
ADF100は、複数の機能ブロックとして、CPU400、ROM401、RAM402、出力ポート、及び、入力ポートを備えている。これらは、バスライン405を介して電気的に接続されており、互いに制御コマンドやデータを送受信する。
出力ポートには、各種搬送用のローラを駆動するためのモータ403、ソレノイド406、クラッチ407が接続されている。入力ポートには、図2に示す原稿トレイ30上に原稿32が載置されていることを検知するための原稿検知センサ(不図示)等の各種のセンサ404がそれぞれ接続されている。
ROM401は、読み出し専用のメモリであり、制御用プログラムや固定パラメータを予め記憶する。RAM402は、読み出し及び書き込み可能なメモリであり、入力データや作業用データを記憶する。
CPU400は、ROM401に記憶された制御プログラムに従って、原稿32の搬送を制御する。また、CPU400は、画像読取部200のCPU421と制御用通信線451を介してシリアル通信を行い、ADF100と画像読取部200との間で制御データを送受信する。また、CPU400は、原稿32の画像データのページ開始を表す信号を、制御用通信線451を介して画像読取部200に送信する。
(画像読取部200の制御ブロック)
画像読取部200は、複数の機能ブロックとして、CPU421、ROM422、RAM423、紙間補正部424、画像処理部425、光学系モータドライブ部426、光学ランプ203、及び、CCDセンサユニット210を備えている。CCDとは、Charge Coupled Deviceのことである。これらは、制御バスライン430を介して電気的に接続されており、互いに制御コマンドやデータを送受信する。尚、CCDセンサユニット210では、画像転送用のクロック信号線を含む画像データ通信線214を介して、原稿の画像を白黒で読み取るための白黒画像読取用CCD211がCCD制御部213に接続されている。また、CCDセンサユニット210では、画像転送用のクロック信号線を含む画像データ通信線215を介して、原稿の画像をカラーで読み取るためのカラー画像読取用CCD212がCCD制御部213に接続されている。
ROM422は、読み出し専用のメモリであり、プログラムを予め記憶している。RAM423は、読み出し及び書き込み可能なメモリであり、不揮発性の記憶を行う領域を含むワーク領域を提供する。
紙間補正部424は、ADF100によって搬送される原稿32の間隔を補正するために、ADF100による原稿32の搬送間隔を制御するユニットである。画像処理部425は、原稿の画像の読み取りによって生成された画像データに対して、シェーディング補正等の各種の画像処理を行うためのユニットである。
CPU421は、ADF100による原稿32の搬送の制御と、画像読取部200による原稿の画像の読み取りの制御を行う。例えば、CPU421は、制御用通信線451を介して原稿32の搬送の制御に関するコマンドを送信し、CPU400に原稿32の搬送を制御するよう指示する。そして、原稿32の搬送の制御を指示されたCPU400は、搬送パス上に設置されている各種のセンサ404をモニタし、搬送用のモータ403、ソレノイド406、クラッチ407を駆動することにより原稿32を搬送するよう制御する。
また、例えば、CPU421は、光学系駆動モータを駆動させるためのドライバ回路である光学系モータドライブ部426を制御する。また、例えば、CPU421は、制御バスライン430上に接続された画像処理部425を制御する。
また、例えば、CPU421は、画像処理部425を介して制御用通信線454から制御信号をCCDセンサユニット210に伝達することで、CCDセンサユニット210を制御する。以下にその詳細を説明する。CCDセンサユニット210で原稿の画像を走査する過程で、レンズ207によりCCDセンサユニット210(カラー画像読取用CCD212、又は、白黒画像読取用CCD211のいずれか)上に画像信号が結像される。そして、CCDセンサユニット210で読み取った1ラインごとのアナログの画像信号を、画像データ通信線214又は画像データ通信線215からCCD制御部213に出力する。そして、CCD制御部213は、アナログの画像信号をデジタルの画像データに変換する。そして、変換された画像データに対して、画像処理部425が各種の画像処理を行った後、CPU421は、画像転送用のクロック信号線を含む画像データ通信線455を介して、画像データを画像メモリ429に書き込む。
CPU421は、画像メモリ429に書き込まれた画像データを、画像転送用のクロック信号線を含むコントローラ・インタフェースの画像データ通信線453を介して、コントローラ部500に送信する。また、CPU421は、原稿の画像データのページ開始を表す信号を、コントローラ・インタフェースの制御用通信線452を介してコントローラ部500に送信することにより、画像データの転送タイミングを調整する。
また、CPU421は、ADF100から制御用通信線451を介して通知される画像データのページ開始を表す信号についても同様に、制御用通信線452を介してコントローラ部500に送信する。
(コントローラ部500の制御ブロック)
コントローラ部500は、複数の機能ブロックを有する。コントローラ部500は、機能ブロックとして、CPU501、画像処理回路502、スキャナI/F503、操作部505、RAM506、ROM507、プリンタI/F508、HDD509、及び圧縮展開部510を有する。これらは、バスコントローラ504を介して電気的に接続されており、互いに制御コマンドやデータを送受信する。
CPU501は、自動原稿給送部(ADF)100、画像読取部200、画像形成部600、及び、各種ユニット(給送ユニット604等)の処理や動作等を制御する。
RAM506は、読み出し及び書き込み可能なメモリであり、画像読取部200より送られてきた画像データや、各種プログラムや設定情報等を記憶する。尚、RAM506は、不揮発性の記憶を行う領域も含むワーク領域を提供する。尚、RAM506は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
ROM507は、読み出し専用のメモリであり、ブートシーケンスやフォント情報等のプログラムを予め記憶している。
HDD509は、システムソフトウェア、ジョブの設定情報、ジョブのプリントデータ、後述する画像処理回路502によってRGBの信号に変換された画像データ、及び、後述する圧縮展開部510によって圧縮された画像データ等の複数のデータを格納する。また、HDD509は、MFP1000にログインするユーザに関する所定のユーザ情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、パスワード等)を格納する。また、HDD509は、図7(A)で後述する所属対応テーブル7000、及び図7(B)で後述する部門カウントテーブル7100を格納する。また、HDD509は、MFP1000によって実行された入力ジョブや出力ジョブに付随する画像データやページ属性を記録する文書ファイル(画像情報ログ)を格納する。尚、本実施形態では、大容量かつ不揮発な記憶装置の例としてHDD509について説明するが、これに限らない。大容量かつ不揮発な記憶装置であるならば、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性メモリであってもよい。
ROM507又はHDD509には、CPU501により実行される、後述するフローチャートの各種処理等を実行するために必要な各種の制御プログラムが記憶されている。また、ROM507又はHDD509には、後述する操作部505の表示部に各種のユーザインタフェース画面(以下、UI画面)を表示させるための表示制御プログラムも記憶されている。CPU501が、ROM507又はHDD509に記憶されているプログラムを読み出して、RAM506に当該プログラムを展開することにより、本実施形態に係る各種動作を実行する。
スキャナI/F503は、コントローラ部500と画像読取部200とを接続するためのインタフェースである。スキャナI/F503において、スキャナI/F503内のレジスタの値に従って、ライン数分だけ画像データが切り出される。尚、スキャナI/F503内のレジスタの値の一例として、図10のレジスタ10000に示すように主走査方向の画素数(pixel)、及び副走査方向のライン数(line)である。
プリンタI/F508は、コントローラ部500と画像形成部600とを接続するためのインタフェースである。コントローラ部500は、スキャナI/F503やプリンタI/F508を通じて画像データの同期系/非同期系の変換や制御を行う。
CPU501は、転送タイミングを調整するために、画像読取部200から受信した画像データのページ開始を表す信号を、コントローラ・インタフェースの制御用通信線456を介して画像形成部600に送信する。そして、CPU501は、RAM506に書き込まれた画像データを、プリンタI/F508を介し、画像転送用のクロック信号線を含むコントローラ・インタフェースの画像データ通信線457を通じて、画像形成部600に送信する。
画像処理回路502は、RAM506に格納されている画像データに対して、画像処理回路502内のレジスタの値に従って画像変換処理を実行した後、変換された画像データをRAM506に再度格納する。尚、画像処理回路502内のレジスタの値の一例として、図11のレジスタ11000に示すようにカラーモード、X方向の変倍率(%)、Y方向の変倍率(%)、読取解像度(pixel/inch)、出力解像度、回転角度(度)、その他の機能設定がある。
画像処理回路502が行う画像変換処理には、32画素×32画素単位の画像を指定された角度で回転する回転処理、画像の解像度を変換する解像度変換処理、画像を変倍する変倍処理、多値入力された画像のマトリクス演算処理、及び、色空間変換処理がある。色空間変換処理とは、LUTによってYUV画像をLab画像に変換する処理であり、この色空間変換により、公知の下地とばしや裏写り防止を行うことができる。
圧縮展開部510は、JBIGやJPEG等といった各種圧縮方式によってRAM506、HDD509に格納されている画像データ等を圧縮したり伸張したりする処理を行い、RAM506、HDD509に再度格納する画像処理ブロックを有する。
操作部505は、ユーザインタフェース部の一例に該当する。尚、操作部505の上面図を図4に示す。図4に示すように、操作部505は、表示部710とキー入力部720とを有する。また、操作部505は、表示部710又はキー入力部720を介して、ユーザからの各種設定を受け付ける機能を有する。また、操作部505は、表示部710を介して、ユーザに情報を提供する機能を有する。
尚、表示部710は、LCD(Liquid Crystal Display:液晶表示部)と、LCD上に貼られた透明電極(静電容量方式でもよい)とを有するタッチパネルシートとで構成される。LCDには、コピーの基本的な設定の一例として、部数711、カラー選択712、倍率713、用紙選択714を設定するためのボタンが配置される。尚、ユーザは、その他の機能719を設定するためのボタンを押下することで、コピーの基本的な設定以外の設定として、例えば、ページ印字、ページレイアウト、及び製本等を設定することができる。尚、コピーの基本的な設定以外の設定のうち、ユーザがよく使う機能については、コピー画面にショートカットボタンを作成することができる。例えば、両面印刷を設定する両面715、印刷濃度を設定する濃度716、異なるサイズが混在した原稿を読み取るための原稿サイズ混載717、及び、定形サイズよりも縦や横に長い原稿を読み取るための長尺718等を設定するためのボタンが配置される。尚、LCDの操作画面等からユーザにより入力されたコピーのための各種の設定情報は、HDD509に記憶される。LCDには、これらの操作画面が表示される他、MFP1000の状態が表示される。
キー入力部720は、複数個のハードキーで構成される。ハードキーには、例えば、ジョブの実行を指示するためのスタートキー721、実行中のジョブの中止を指示するためのストップキー722、及び、これまでに印刷したシートの枚数の集計(出力枚数)をLCDに表示するためのカウンタ確認キー723等がある。
タッチパネル又はハードキーにより入力された信号は、CPU400に伝えられる。
(画像形成部600の制御ブロック)
画像形成部600は、複数の機能ブロックとして、CPU601、排出ユニット602、マーキングユニット603、給送ユニット604、及びフィニッシャユニット605を有する。これらは、バスコントローラ606を介して電気的に接続されており、互いに制御コマンドやデータを送受信する。
給送ユニット604は、印刷に使用するシート301を収納する複数のカセットや手差しトレイから構成される。マーキングユニット603は、給送ユニット604から給送されたシート301に画像データに基づいて形成されたトナー(現像剤)画像の転写と定着を行い、シート301にトナーを用いて画像を形成(印刷)するためのユニットである。尚、転写と定着の詳細は、図2で後述する。排出ユニット602は、画像が形成されたシート301を機外に排出するためのユニットである。フィニッシャユニット605は、シフト処理、ステイプル処理、パンチ処理、及びソート処理等の後処理を行うためのユニットである。
CPU601は、画像形成部600を制御する。例えば、CPU601は、マーキングユニット603で画像形成の準備が整った場合、画像データのページ開始(1ページ目の開始、2ページ目の開始等)を表す信号をコントローラ・インタフェースの制御用通信線456を介しコントローラ部500に送信する。これは、転送タイミングを調整するためである。そして、マーキングユニット603は、コントローラ・インタフェースの画像データ通信線457を介して送信された画像データに基づいて、トナー画像の転写と定着を行う。
(ADF100の構成例)
ADF100の動作について、図2で説明する。ADF100は、1枚以上の原稿32で構成される原稿束を積載する原稿トレイ30、原稿32の搬送開始前に原稿束が原稿トレイ30より突出して下流へ進出することを規制する分離パッド21、及び給送ローラ1を有する。
給送ローラ1は、原稿トレイ30に積載された原稿束の原稿面に落下し、回転する。これにより、原稿束の最上面の原稿32が給送される。給送ローラ1によって給送された複数枚の原稿32は、分離ローラ2と分離パッド21の作用によって1枚ずつ分離して給送される。この分離は周知のリタード分離技術によって実現されている。
分離ローラ2と分離パッド21によって分離された原稿32は、搬送ローラ対3により、レジストローラ4へ搬送される。そして、搬送された原稿32は、レジストローラ4に突き当てられる。これにより、原稿32はループ状に形成され、原稿32の搬送における斜行が解消される。レジストローラ4の下流側には、レジストローラ4を通過した原稿32を流し読みガラス201方向へ搬送する給送パスが配置されている。
給送パスに送られた原稿32は、大ローラ7及び給送ローラ5によりプラテン上に送られる。ここで、大ローラ7は、流し読みガラス201に接触する。大ローラ7により給送された原稿32は、搬送ローラ6を通過し、ローラ16と移動ガラスの間を移動する。そして、原稿32は、排出フラッパ及び排出ローラ8を介して原稿排出トレイ31に排出される。
ADF100は、原稿32を反転させることで原稿32の裏面の画像を読み取ることができる。具体的には、排出ローラ8に原稿32を噛ませた状態で、排出ローラ8を逆転させて排出フラッパを切り替えることにより、反転パス19へ原稿32を移動させる。移動した原稿32を反転パス19からレジストローラ4へ突き当て、再度、原稿32がループ状に形成されることによって、原稿32の搬送における斜行を解消する。その後、給送ローラ5及び大ローラ7により、再び原稿32を流し読みガラス201へ移動させることで、原稿32の裏面の画像を流し読みガラス201で読み取ることができる。
また、原稿トレイ30には、積載された原稿束の副走査方向にスライド可能なガイド規制板15が設けられ、このガイド規制板に連動して原稿幅を検出する原稿幅検知センサ(不図示)が設けられている。この原稿幅検知センサとレジ前センサ11との組み合わせにより、原稿トレイ30上に積載された原稿束の原稿32のサイズを判別することができる。また、搬送パス内に設けられた原稿長検知センサ(不図示)により、搬送中の原稿32の先端検知から後端検知までの搬送距離から原稿長を検出することができる。また、検知した原稿長と上記原稿幅検知センサとの組み合わせからも、原稿32のサイズを判別することができる。
(画像読取部200の構成例)
画像読取部200は、原稿台ガラス202上の原稿については、光学スキャナユニット209が図2の矢印に示す副走査方向に走査することで、原稿に記録された画像情報を光学的に読み取る。また、ADF100上の原稿32については、原稿トレイ30上の原稿を一枚ずつ読取中心位置に搬送する。さらに、光学スキャナユニット209をADF100の大ローラ7の読取中心位置に来るように移動し、大ローラ7の読取中心位置で原稿32を読み取る。ADF100上の原稿32、又は原稿台ガラス202上の原稿は、次の光学系で読み取られる。この光学系は、流し読みガラス201、原稿台ガラス202、光学ランプ203とミラー204を有する光学スキャナユニット209、ミラー205及び206、レンズ207、CCDセンサユニット210を備える。本実施形態では、CCDセンサユニット210は、カラー画像読取用(RGB)CCD(3ラインセンサユニット)212、白黒画像読取用CCD(1ラインセンサユニット)211で構成される。
この光学系で読み取られた画像情報は光電変換されて、コントローラ部500に画像データとして入力される。尚、白板219は、シェーディングによる白レベルの基準データを作成するための白板である。
尚、本実施形態では、画像読取部200が備える光学系は、原稿からの反射光をCCDセンサ上に結像する縮小光学系である場合について説明したが、これに限らない。画像読取部200が備える光学系は、原稿からの反射光をCIS(Contact ImageSensor)上に結像する等倍光学系であってもよい。
続いて、原稿台ガラス202上に載置された原稿のサイズを検知するためのセンサの配置について、図3に示す原稿台ガラス202の上面図を用いて説明する。
光学スキャナユニット209は、原稿の主走査方向のサイズ検知を行うためのユニットである。反射型センサ220、221は、原稿の副走査方向のサイズ検知を行うためのセンサである。
原稿台ガラス202上に原稿をセットするために、ユーザによりADF100が開けられると、CPU421は、ADF100が開けられたことを検知する。そして、CPU421は、光学スキャナユニット209をセットされた原稿を読み取り可能な位置まで移動させる。
原稿台ガラス202上に載置された原稿の副走査方向のサイズは、図3に示すように配置された複数の反射型センサ220、221によって検出される。反射型センサ220、221は、その発光部から赤外光を原稿台ガラス202の下側から発光し、原稿からの反射光をその受光部で受光することにより、原稿の副走査方向のおよその長さを検出する。
続いて、ユーザがADF100を閉じる動作を開始する際に、ADF100が閉じられる途中で、光学ランプ203を点灯し、原稿を照明する。そして、白黒画像読取用CCD211(又は、カラー画像読取用CCD212)は、原稿のある1ラインの主走査方向を読み取る。光学ランプ203からの光が原稿により遮られ反射される部分と、原稿がないため遮られず反射光が戻ってこない部分が検出され、その検出結果により原稿の端部が検出される。このように検出された主走査長とある程度の副走査方向長により、定形サイズの原稿サイズを確定することが可能となるため、原稿サイズが確定する。
副走査方向長について、およその長さに分類できる程度に検出しているのは、主走査方向長がある程度精密に検出できるためである。例えば、主走査方向長として、A4サイズ分の主走査方向長が検知できた場合に、副走査方向の反射型センサ220、221が両方とも原稿からの反射光を検知していればA3サイズと確定することが可能である。また、反射型センサ220、221が両方とも未検知であればA4とサイズを確定することが可能である。本実施形態では、読み取り原稿のサイズをセンサによって検知することにより確定する場合について説明したが、これに限らない。読み取り原稿のサイズを検知するセンサを備えないMFP1000にあっては、読み取り原稿のサイズをユーザが操作部505から入力することで確定してもよい。
(画像形成部600の構成例)
続いて、画像形成部600に送信(転送)された画像データに基づいて画像をシート301に出力する動作(印刷動作)について以降説明する。
画像形成部600に送信(転送)された画像データは、レーザユニット322によって画像データに応じたレーザ光への変換が行われる。そして、このレーザ光は感光体ドラム323~326に照射され、感光体ドラム323~326には画像データに応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム323~326の潜像の部分には、現像ユニット327~330によってトナー(現像剤)が付着される。尚、カラー機では、シアン、イエロー、マゼンタ、ブラック用に、感光体ドラム及び現像ユニットは4つずつ備えている。
また、画像形成部600は、給送ユニット604を備え、給送ユニット604は、シート収納部(給紙段とも呼ぶ)として、カセット351~354、及び、手差しトレイ350を有している。尚、カセット351~354は、引き出し式の形状になっており、複数枚(例えば、600枚)のシート301を収納することができる。一方、手差しトレイ350は、差し込み式の形状になっており、複数枚(例えば、100枚)のシート301を収納することができる。
画像形成部600は、カセット351~354、及び、手差しトレイ350のいずれかからシート301を給送する。そして、給送されたシート301に対して、感光体ドラム323~326に付着したトナーをシート301に転写した後、当該シート301を定着器333に搬送する。そして、熱と圧力によりトナーをシート301に定着する。定着器333を通過したシート301は、搬送ローラ334、335によってフィニッシャユニット605へ搬送される。
フィニッシャユニット605へ搬送されたシートは、まずフィニッシャユニット605のバッファユニット241に送られる。ここでは、場合に応じて搬送されてきたシートを、バッファローラに巻きつけてバッファリングする。例えば、この下流で行われるステイプル等処理に時間がかかる場合は、このバッファユニット241を利用することによって本体から搬送されてくるシートの搬送間隔を調整することができる。そして、シートは、この後、上流排出ローラ対242、下流排出ローラ対243によって搬送路244を経由し、スタックトレイ245に積まれる。スタックトレイ245に1部数のシート束が積載されたら、積載されたシート束は搬送路248を経由して、排出部としての排出トレイ247に排出される。
シフトするよう指定されている場合、スタックトレイ245に積載されたシートの束を、直前に排出したシートの束に対してずらし、排出部としての排出トレイ247に排出することによって部の切れ目が、ユーザにとってわかりやすくなる。一方、ステイプルするよう指定されている場合、上流排出ローラ対242で搬送され、下流排出ローラ対243によって搬送路244を経由して、スタックトレイ245に積まれたシート束に対してステイプルユニット246によってステイプル処理が行われる。綴じられたシート束は、下流排出ローラ対243により排出トレイ247に排出される。
なお、フィニッシャユニット605を備えていないMFP1000においては、定着器333を通過したシートは、搬送ローラ334、335によって排出トレイ247に直接排出してもよい。また、排出部としての排出トレイ247を備えていないMFPにおいては、定着器333を通過したシートは、排出部としての胴内に排出してもよい。
尚、本実施形態に係るMFP1000は、感光体ドラム及び現像ユニットを4つずつ備えるカラー機である場合について説明したが、これに限らない。MFP1000は、感光体ドラムと現像ユニットを1つずつ備えるモノクロ機であっても、本発明を同様に適用できる。また、本実施形態に係るMFP1000では、電子写真方式で画像をシート301に印刷する方法について説明したが、これに限らない。画像をシート301に印刷することができるものであれば、例えばインクジェット方式等であってもよく、その他の方法(例えば、熱転写方式等)であってもよい。
第1の実施形態では、コントローラ部500は、スキャン画像データを格納する為の記憶領域がRAM506に確保される前に、給送ユニット604からシートの給送を開始させる為のコマンドを発行する。そして、画像形成部600は、当該コマンドを受信したことに従って、給送ユニット604からシートの給送を開始する。これにより、例えば、原稿の画像を読み取る場合に、原稿を読み取って生成される画像データに基づいてシートに出力するまでの時間(FCOT)を短縮するものである。
以下にその詳細を説明する。
第1の実施形態に係るMFP1000において、コピージョブの実行指示を受け付けて、実行指示を受け付けたコピージョブを実行する一連の処理の詳細を、図5に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、コントローラ部500のCPU501が、ROM507又はHDD509から読み出してRAM506に展開された制御プログラムを実行することで行われる。尚、この処理は、例えば、MFP1000にログインするための認証画面(不図示)が表示部710に表示されている状態で開始される。
S1001において、CPU501は、ユーザがMFP1000にログインしたか否かを判定する。尚、ユーザは、例えば、認証画面(不図示)に所定のユーザ情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、パスワード等)を入力した後、認証画面(不図示)上のログインボタン(不図示)を押下することにより、MFP1000にログインする。CPU501は、ユーザがMFP1000にログインしたと判定した場合、図11で後述するS1100に処理を進める。一方、CPU501は、ユーザがMFP1000にログインしたと判定するまで、S1001の処理を繰り返す。尚、CPU501は、ログアウトボタン(不図示)が押下されたと判断した場合、図5に係る一連の処理を終了してもよい。
尚、MFP1000へのログインは、ユーザが所有するカードから、カード読取部(不図示)によってユーザ情報を読み取ることにより、CPU501がユーザ情報を取得する方法を用いてもよい。尚、ユーザ情報は、ユーザID、ユーザ名、パスワードのすべてが必要であるわけではなく、ユーザIDとユーザ名のみで構成されていてもよい。
第1の実施形態に係るMFP1000において、ログインしたユーザが属する部門のカウント値(スキャンした回数、及びプリントした回数)をチェックする一連の処理の詳細を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、コントローラ部500のCPU501が、ROM507又はHDD509から読み出してRAM506に展開された制御プログラムを実行することで行われる。
S1101において、CPU501は、図5のS1001でログインされたユーザの情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、パスワード等)をHDD509から取得して、S1102に処理を進める。
S1102において、CPU501は、HDD509に格納された図7(A)に示す所属対応テーブル7000を参照することにより、S1101で取得されたユーザの情報に基づいて、ログインしたユーザが属する部門を特定して、S1103に処理を進める。図7(A)の例では、ログインしたユーザのユーザIDが「10002」である場合、CPU501は、ログインしたユーザが属する部門は「部門A」であると特定する。
S1103において、CPU501は、HDD509に格納された図7(B)に示す部門カウントテーブル7100を参照する事で、S1102で特定された部門のスキャンの全カウント値、及びプリントの全カウント値を取得して、S1104に処理を進める。尚、部門カウントテーブル7100は、スキャン設定ごとに、スキャンされた原稿の枚数をカウントするテーブルである。また、部門カウントテーブル7100は、プリント設定ごとに、プリントされたシートの枚数をカウントするテーブルである。このような部門カウントテーブル7100は、部門ごとに管理される。
S1104において、CPU501は、S1102で特定された部門のスキャン(カラー)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。例えば、部門Aのスキャン(カラー)のカウント値が「800」で、且つ上限値が「800」である場合、CPU501は、スキャン(カラー)のカウント値が上限値に一致すると判定する。また、例えば、部門Aのスキャン(カラー)のカウント値が「555」で、且つ上限値が「800」である場合、CPU501は、スキャン(カラー)のカウント値が上限値に一致しないと判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1105に処理を進める。
S1105において、CPU501は、S1102で特定された部門のスキャン(モノクロ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1106に処理を進める。
S1106において、CPU501は、S1102で特定された部門のスキャン(A4サイズ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1107に処理を進める。
S1107において、CPU501は、S1102で特定された部門のプリント(カラー)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1108に処理を進める。
S1108において、CPU501は、S1102で特定された部門のプリント(モノクロ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1109に処理を進める。
S1109において、CPU501は、S1102で特定された部門のプリント(A4サイズ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1111に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1110に処理を進める。
S1110において、CPU501は、S1102で特定された部門の許可フラグの値を「TRUE」としてHDD509に記憶する。S1110の処理の後、図5のS1002に処理を進める。
S1111において、CPU501は、S1102で特定された部門の許可フラグの値を「FALSE」としてHDD509に記憶する。S1111の処理の後、図5のS1002に処理を進める。
尚、図5のフローチャートでは、CPU501が、S1104~S1109のすべての判定処理を行う場合について説明したが、これに限られない。例えば、MFP1000がモノクロ機である場合、カラーでプリントが行われることがないため、CPU501は、S1107の判定処理を省略してもよい。また、例えば、MFP1000が備える画像読取部200がカラースキャンを非対応である場合、カラーでスキャンが行われることがないため、CPU501は、S1104の判定処理を省略してもよい。また、例えば、S1106、及びS1109において、CPU501は、A4サイズを基準として判定を行う場合について説明したが、A4サイズ以外のサイズ(例えば、B4サイズやA3サイズ)を基準として判定を行ってもよい。
尚、前述した図7(B)では、部門単位のカウントテーブル(710)がHDD509に格納されている場合について説明したが、これに限られない。ユーザ単位のカウントテーブルがHDD509に格納されていてもよく、この場合、CPU501は、ユーザ単位のカウントテーブルを対象に、前述したS1104~S1109の処理を行ってもよい。
ここで、図5のフローチャート(S1002以降の処理)に説明を戻す。
S1002において、CPU501は、表示部710を介してユーザから受け付けたコピージョブの設定情報をHDD509に記憶して、S1003に処理を進める。尚、表示部710を介してユーザから受け付けるコピージョブの設定情報とは、例えば、部数711、カラー選択712、倍率713、用紙選択714、ページ印字、ページレイアウト、及び製本等の設定である。
S1003において、CPU501は、表示部710に図4に示すコピー画面が表示されている状態で、ユーザによりスタートキー721が押下されたか否かを判定する。CPU501は、スタートキー721が押下された(即ち、YES)と判定した場合、S1004に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1002に処理を戻す。
S1004において、CPU501は、HDD509に記憶されたコピージョブの設定情報を参照することにより、コピージョブのための各種の設定情報を取得して、S1005に処理を進める。
S1005において、CPU501は、原稿がADFにセットされているか否かを判定する。尚、原稿がADFにセットされていることは、原稿検知センサ(不図示)による検知によって判断可能である。CPU501は、セットされている(即ち、YES)と判定した場合、S1014に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1006に処理を進める。
S1006において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報に基づいて、カラーモードが「自動選択」であるか否かを判定する。尚、カラーモードは、カラー選択712によってユーザにより任意に指定される。カラーモードが「自動選択」であるとは、原稿の画像を読み取って生成された画像データをCPU501が解析することにより、読み取り原稿がカラーか白黒かを判断することである。一方、カラー選択712によって、読み取り原稿が「カラー」又は「モノクロ」であることをユーザが予め指定した場合は、カラーモードは自動選択でない。CPU501は、自動選択である(即ち、YES)と判定した場合、S1014に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1007に処理を進める。
S1007において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報に基づいて、倍率が「等倍」であるか否かを判定する。尚、倍率は、倍率713によってユーザにより任意に指定される。倍率が「等倍」であるとは、ユーザにより倍率が「100%」と指定された場合や、例えば、原稿サイズがA4に対して出力用紙サイズがA4であると指定された場合のことである。一方、倍率が「等倍」でない(即ち、「変倍」)であるとは、例えば、ユーザにより倍率が「86%」と指定された場合や、原稿サイズがB4に対して出力用紙サイズがA3であると指定された場合のことである。CPU501は、等倍である(即ち、YES)と判定した場合、S1008に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1014に処理を進める。
S1008において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報に基づいて、給紙段が「自動選択」であるか否かを判定する。尚、給紙段の設定は、用紙選択714によってユーザにより任意に選択される。給紙段が「自動選択」であるとは、出力用紙サイズに一致するサイズのシートが収納されているカセット351~354を検索し、当該出力用紙サイズに一致するサイズのシートが収納されているカセットからシートを給送することである。尚、出力用紙サイズは、例えば、反射型センサ220、221によって検出された読み取り原稿のサイズ、及び倍率713に基づいて決定される。一方、給紙段が「自動選択」でないとは、例えば、用紙選択714によって、出力するシートを給送するカセット351~354や手差しトレイ350がユーザにより予め指定された場合のことである。CPU501は、自動選択である(即ち、YES)と判定した場合、S1014に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1009に処理を進める。
S1009において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報に基づいて、部数711の指定が「1部」であるか否かを判定する。CPU501は、1部である(即ち、YES)と判定した場合、S1010に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1014に処理を進める。
S1010において、CPU501は、HDD509に記憶された許可フラグの値を参照することにより、S1001でログインされたユーザが属する部門(以降、当該部門と呼ぶ)の許可フラグの値を取得して、S1011に処理を進める。
S1011において、CPU501は、S1010で取得された当該部門の許可フラグの値が「TRUE」であるか否かを判定する。CPU501は、「TRUE」である(即ち、YES)と判定した場合、S1012に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1044に処理を進める。
S1012において、CPU501は、画像読取部200のCPU421に対して、第1のスキャンコマンドを発行して、S1013に処理を進める。尚、S1011において、CPU501が発行する第1のスキャンコマンドは、後述する図8のS2001において画像読取部200が受信する。
S1013において、CPU501は、画像形成部600のCPU601に対して、給紙段からシートを給送させるためのシート給送コマンドを発行して、S1014に処理を進める。尚、S1013において、CPU501が発行するシート給送コマンドは、後述する図9のS3001において画像形成部600が受信する。
S1014において、CPU501は、原稿の画像を読み取って生成された画像データを記憶するために、RAM506に対して確保すべき記憶領域のサイズを算出する。そして、CPU501は、RAM506に対して記憶領域の確保を開始して、S1015に処理を進める。尚、画像データを記憶するために確保すべき記憶領域のサイズは、例えば、読取解像度、倍率713(原稿サイズ・出力用紙サイズ)、原稿サイズ(読み取りサイズ)、カラー選択712(白黒・カラー)等のパラメータに基づいて算出される。
S1015において、CPU501は、図10に示すようにスキャナI/F503のレジスタ10000に画素数とライン数を設定して、S1016に処理を進める。
S1016において、CPU501は、図11に示すように画像処理回路502のレジスタ11000に各種の設定値(カラーモード、X方向・Y方向の変倍率、読取解像度、出力解像度、回転角度、その他の機能設定等)を設定し、S1017に処理を進める。
S1017において、CPU501は、RAM506に対して、S1014で算出された記憶領域が確保されたか否かを判定する。CPU501は、確保された(即ち、YES)と判定した場合、S1018に処理を進める。一方、CPU501は、確保されたと判定するまでS1017の処理を繰り返す。尚、所定の時間が経過してもS1007で算出された記憶領域が確保されない場合、コピージョブをキャンセルさせるために、S1044に処理を進めてもよい。尚、記憶領域が確保されるまでの間、スキャンした原稿の画像データは、画像読取部200の画像メモリ429に保持される。
S1018において、CPU501は、画像読取部200のCPU421に対して、第1のスキャンコマンドを発行済みであるか否かを判定する。CPU501は、発行済みである(即ち、YES)と判定した場合、S1019に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1020に処理を進める。
S1019において、CPU501は、画像読取部200のCPU421に対して、画像メモリ429に格納された画像データをコントローラ部500に送信(転送)させるための転送要求通知を行って、S1028に処理を進める。
S1020において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報、及び図11のS1103で取得された当該部門のスキャンのカウント値に基づいて、当該部門のスキャンの所定のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。例えば、コピージョブの設定において、カラーでスキャンを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のスキャン(カラー)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。また、例えば、コピージョブの設定において、モノクロでスキャンを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のスキャン(モノクロ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1043に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1021に処理を進める。
S1021において、CPU501は、画像読取部200のCPU421に対して、第2のスキャンコマンドを発行して、S1022に処理を進める。尚、S1021において、CPU501が発行する第2のスキャンコマンドは、後述する図8のS2001において画像読取部200が受信する。
S1022において、CPU501は、原稿の給送を開始した旨の通知(以降、原稿給送通知と呼ぶ)が有ったか否かを判定する。尚、この原稿給送通知は、後述する図8のS2009で、画像読取部200のCPU421によって行われるものである。CPU501は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S1023に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1027に処理を進める。
S1023において、CPU501は、HDD509に記憶された当該部門のスキャンの所定のカウント値を1増やして更新し、S1024に処理を進める。例えば、コピージョブの設定において、A4サイズ、且つカラーでスキャンを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のスキャン(A4サイズ)のカウント値、及びスキャン(カラー)のカウント値をそれぞれ1増やして更新する。また、例えば、コピージョブの設定において、B4サイズ、且つモノクロでスキャンを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のスキャン(B4サイズ)のカウント値、及びスキャン(モノクロ)のカウント値をそれぞれ1増やして更新する。
S1024において、CPU501は、当該部門のスキャンの所定のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1043に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1025に処理を進める。
S1025において、CPU501は、更なる原稿給送通知が有ったか否かを判定する。尚、この原稿給送通知は、後述する図8のS2009で、画像読取部200のCPU421によって行われるものである。CPU501は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S1023に処理を戻す。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1026に処理を進める。
S1026において、CPU501は、スキャンを完了した旨の通知(以降、スキャン完了通知と呼ぶ)が有ったか否かを判定する。尚、スキャン完了通知は、後述する図8のS2016で、画像読取部200のCPU421によって行われるものである。CPU501は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S1028に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1025に処理を戻す。
S1027において、CPU501は、HDD509に記憶された当該部門のスキャンの所定のカウント値を1増やして更新し、S1028に処理を進める。
S1028において、CPU501は、画像読取部200から送信(転送)された画像データを受信したか否かを判定する。尚、S1028においてコントローラ部500が受信する画像データは、後述する図8のS2007、又はS2015において画像読取部200が送信する。CPU501は、受信した(即ち、YES)と判定した場合、S1029に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、画像データを受信するまでS1028の処理を繰り返す。尚、所定の時間が経過してもS1028で画像データが受信されない場合、コピージョブをキャンセルさせるために、S1044に処理を進めてもよい。
S1029において、CPU501は、画像形成部600のCPU601に対して、シート給送コマンドを、発行済みか否かを判定する。CPU501は、発行済みである(即ち、YES)と判定した場合、S1030に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1033に処理を進める。
S1030において、CPU501は、給紙段からシートの給送を開始した旨の通知(以降、シート給送通知と呼ぶ)が有ったか否かを判定する。尚、シート給送通知は、後述する図9のS3003で、画像形成部600のCPU601によって行われるものである。CPU501は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S1031に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、通知があるまでS1030の処理を繰り返す。尚、所定の時間が経過してもS1030で給紙開始通知がない場合、コピージョブをキャンセルさせるために、S1044に処理を進めてもよい。
S1031において、CPU501は、HDD509に記憶された当該部門のプリントの所定のカウント値を1増やして更新し、S1032に処理を進める。例えば、コピージョブの設定において、カラーでプリントを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のプリント(カラー)のカウント値を1増やして更新する。また、例えば、コピージョブの設定において、モノクロでプリントを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のプリント(モノクロ)のカウント値を1増やして更新する。
S1032において、CPU501は、RAM506に格納されている画像データを画像形成部600に送信する。尚、S1032において、CPU501が送信する画像データは、後述する図9のS3004において画像形成部600が受信する。S1032の処理の後、図11のS1100に処理を戻し、以降の処理を行う。
S1033において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報、及び図11のS1103で取得された当該部門のプリントの全カウント値に基づいて、当該部門のプリントの所定のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。例えば、コピージョブの設定において、カラーでプリントを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のプリント(カラー)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。また、例えば、コピージョブの設定において、モノクロでプリントを実行するよう指定されていた場合、CPU501は、当該部門のプリント(モノクロ)のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1044に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1034に処理を進める。 S1034において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報、及び、S1028で受信された画像データのページ数に基づいて、印刷ページ数を算出して、S1015に処理を進める。例えば、プリント設定のページレイアウトが「1in1(標準)」で、且つ画像データのページ数が12ページである場合、CPU501は、印刷ページを12ページとして算出する。また、例えば、プリント設定のページレイアウトが「2in1」で、且つ画像データのページ数が12ページである場合、CPU501は、印刷ページを6ページとして算出する。また、例えば、プリント設定のページレイアウトが「4in1」で、且つ画像データのページ数が12ページである場合、CPU501は、印刷ページを3ページとして算出する。
S1035において、CPU501は、S1034で算出された印刷ページ数を画像形成部600のCPU601に通知して、S1036に処理を進める。
S1036において、CPU501は、画像形成部600のCPU601に対して、給紙段からシートを給送させるためのコマンドを発行して、S1037に処理を進める。尚、S1013において、CPU501が発行するシート給送コマンドは、後述する図9のS3001において画像形成部600が受信する。
S1037において、CPU501は、シート給送通知が有ったか否かを判定する。尚、このシート給送通知は、後述する図9のS3003で、画像形成部600のCPU601によって行われるものである。CPU501は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S1038に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、シート給送通知が有るまでS1037の処理を繰り返す。尚、所定の時間が経過してもシート給送通知が無い場合、コピージョブをキャンセルさせるために、S1044に処理を進めてもよい。
S1038において、CPU501は、HDD509に記憶された当該部門のプリントの所定のカウント値を1増やして更新し、S1039に処理を進める。
S1039において、CPU501は、HDD509に格納されている画像データを画像形成部600に送信して、S1040に処理を進める。尚、S1028で受信された画像データが圧縮展開部510によって圧縮された状態でHDD509に格納されている場合、CPU501は、圧縮された画像データを圧縮展開部510で伸張した後に、当該画像データを画像形成部600に送信(転送)する。尚、S1039において、CPU501が送信する画像データは、後述する図9のS3004において画像形成部600が受信する。
S1040において、CPU501は、画像形成部600のCPU601に対して、S1034で算出された印刷ページ数分のシート給送コマンドを発行したか否かを判定する。CPU501は、発行した(即ち、YES)と判定した場合、図11のS1100に処理を戻し、以降の処理を行う。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1041に処理を進める。
S1041において、CPU501は、S1004で取得されたコピージョブの設定情報、及び図11のS1103で取得された当該部門のプリントの全カウント値に基づいて、当該部門のプリントの所定のカウント値が上限値に一致するか否かを判定する。CPU501は、一致する(即ち、YES)と判定した場合、S1042に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1036に処理を戻す。
S1042において、CPU501は、画像形成部600のCPU601に対して、プリントを中止させるための通知(以降、プリント中止通知)を行う。S1042の処理の後、図11のS1100に処理を戻し、以降の処理を行う。
S1043において、CPU501は、画像読取部200のCPU421に対して、スキャンを中止させるための通知(以降、スキャン中止通知)を行って、S1044に処理を進める。
S1044において、CPU501は、コピージョブをキャンセルする処理を実行する。S1044の処理の後、S1100に処理を戻し、以降の処理を行う。
以上が、第1の実施形態に係るMFP1000において、コピージョブの実行指示を受け付けて、実行指示を受け付けたコピージョブを実行する一連の処理の詳細である。
続いて、第1の実施形態に係るMFP1000において、第1のスキャンコマンド又は第2のスキャンコマンドを受信したことに従って、スキャンを実行する一連の処理の詳細を、図8に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、画像読取部200のCPU421が、ROM422から読み出してRAM423に展開された制御プログラムを実行することで行われる。尚、この処理は、原稿トレイ30上、又は、原稿台ガラス202上に原稿がセットされている状態で開始される。
S2001において、CPU421は、コマンドを受信したか否かを判定する。尚、S2001において、CPU421が受信するコマンドは、前述した図5のS1012においてコントローラ部500が発行した第1のスキャンコマンドや、図5のS1021においてコントローラ部500が発行した第2のスキャンコマンド等である。CPU421は、コマンドを受信した(即ち、YES)と判定した場合、S2002に処理を進める。一方、CPU421は、NOと判定した場合、コマンドを受信するまでS2001の処理を繰り返す。
S2002において、CPU421は、受信したコマンドが第1のスキャンコマンドであるか第2のスキャンコマンドであるかを判定する。CPU421は、第1のスキャンコマンドであると判定した場合、S2003に処理を進める。一方、CPU421は、第2のスキャンコマンドであると判定した場合、S2008に処理を進める。
S2003において、CPU421は、原稿の画像を読み取って画像データを生成して、S2004に処理を進める。
S2004において、CPU421は、S2003で生成された画像データを画像メモリ429に格納して、S2004に処理を進める。
S2005において、CPU421は、転送要求通知が有ったか否かを判定する。尚、この転送要求通知は、前述した図5のS1019で、コントローラ部500のCPU501によって行われたものである。
S2006において、CPU421は、スキャンした原稿の画像データをコントローラ部500に送信(転送)するために、画像データのページ開始を表す信号をコントローラ部500に送信して、S2007に処理を進める。
S2007において、CPU421は、スキャンした原稿の画像データをコントローラ部500に送信する。尚、S2007では、CPU421が、画像メモリ429に格納されている画像データを読み出すことによって、当該画像データをコントローラ部500に送信する。そして、S2007の処理の後、図8に係る一連の処理を終了する。
S2008において、CPU421は、原稿がADFにセットされているか否かを判定する。尚、原稿がADFにセットされていることは、原稿検知センサ(不図示)による検知によって判断可能である。CPU421は、セットされている(即ち、YES)と判定した場合、S2009に処理を進める。一方、CPU421は、NOと判定した場合、S2011に処理を進める。
S2009において、CPU421は、給送ローラ1等の動作を制御することによって、原稿トレイ30に積載された原稿束の最上面の原稿32を給送し、S2010に処理を進める。
S2010において、CPU421は、コントローラ部500のCPU501に対して、原稿の給送を開始した旨の通知(原稿給送通知)を行って、S2011に処理を進める。
S2011において、CPU421は、スキャン中止通知が有ったか否かを判定する。尚、このスキャン中止通知は、前述した図5のS1043で、コントローラ部500のCPU501によって行われる。CPU421は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、S2012に処理を進める。一方、CPU421は、NOと判定した場合、S2013に処理を進める。
S2012において、CPU421は、原稿の画像の読み取りを中止するよう制御する。S2012の処理の後、図8に係る一連の処理を終了する。
S2013において、CPU421は、原稿の画像を読み取って画像データを生成して、S2014に処理を進める。S2014において、CPU421は、スキャンした原稿の画像データをコントローラ部500に送信(転送)するために、画像データのページ開始を表す信号をコントローラ部500に送信して、S2015に処理を進める。
S2015において、CPU421は、スキャンした原稿の画像データをコントローラ部500に送信して、S2016に処理を進める。尚、S2015では、前述したS2007とは異なり、CPU421が、原稿の画像データを画像メモリ429に格納せずに、コントローラ部500に直接送信(転送)する。
S2016において、CPU421は、CPU421は、原稿がADFにセットされているか否かを判定する。尚、原稿がADFにセットされていることは、原稿検知センサ(不図示)による検知によって判断可能である。CPU421は、セットされている(即ち、YES)と判定した場合、S2009に処理を進める。一方、CPU421は、NOと判定した場合、S2017に処理を進める。
S2017において、CPU421は、コントローラ部500のCPU501に対して、スキャンが完了した旨の通知(スキャン完了通知)を行う。S2017の処理の後、図8に係る一連の処理を終了する。
以上が、第1の実施形態に係るMFP1000において、第1のスキャンコマンド又は第2のスキャンコマンドを受信したことに従って、スキャンを実行する一連の処理の詳細である。
続いて、第1の実施形態に係るMFP1000において、プリントコマンドを受信したことに従って、シートに画像を印刷する一連の処理の詳細を、図7に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、画像形成部600のCPU601が、ROM507又はHDD509から読み出してRAM506に展開された制御プログラムを実行することで行われる。
S3001において、CPU601は、シート給送コマンドを受信したか否かを判定する。尚、S3001で、CPU601が受信するシート給送コマンドは、前述した図5のS1013、又はS1036においてコントローラ部500が発行する。CPU601は、シート給送コマンドを受信した(即ち、YES)と判定した場合、S3002に処理を進める。一方、CPU601は、NOと判定した場合、シート給送コマンドを受信するまでS3001の処理を繰り返す。
S3002において、CPU601は、用紙選択714でユーザにより指定された給紙段(351~354、350)、又は、自動選択で決定された給紙段(351~354)から印刷のためのシートを給送するよう制御し、S3003に処理を進める。
S3003において、CPU601は、コントローラ部500のCPU501に対して、シートの給送を開始した旨の通知(シート給送通知)を行って、S3004に処理を進める。
S3004において、CPU601は、コントローラ部500から画像データを受信したか否かを判定する。尚、S3004において、CPU601が受信する画像データは、前述した図5のS1032、又はS1039でコントローラ部500が送信(転送)する。CPU601は、画像データを受信した(即ち、YES)と判定した場合、S3005に処理を進める。一方、CPU601は、NOと判定した場合、画像データを受信するまでS3004の処理を繰り返す。尚、所定の時間が経過してもS3004で画像データが受信されない場合、図9に係る一連の処理を終了させてもよい。
S3005において、CPU601は、S3004で受信された画像データに基づいてシート301に画像を印刷するよう制御して、S3006に処理を進める。
S3006において、CPU601は、前述した図5のS1034で算出された印刷ページ数分の印刷が完了したか否かを判定する。CPU601は、完了した(即ち、YES)と判定した場合、図9に係る一連の処理を終了する。一方、CPU601は、NOと判定した場合、S3007に処理を進める。
S3007において、CPU601は、プリント中止通知が有ったか否かを判定する。尚、このプリント中止通知は、前述した図5のS1042で、コントローラ部500のCPU501によって行われる。CPU421は、通知あり(即ち、YES)と判定した場合、図9に係る一連の処理を終了する。一方、CPU421は、NOと判定した場合、S3001に処理を戻す。
以上が、第1の実施形態に係るMFP1000において、プリントコマンドを受信したことに従って、シートに画像を印刷する一連の処理の詳細である。
以上説明したように、コントローラ部500は、スキャン画像データを格納する為の記憶領域がRAM506に確保される前に、給送ユニット604からシートの給送を開始させる為のコマンドを発行した。そして、画像形成部600は、当該コマンドを受信したことに従って、給送ユニット604からシートの給送を開始した。これにより、例えば、原稿の画像を読み取る場合に、原稿を読み取って生成される画像データに基づいてシートに出力するまでの時間(FCOT)を短縮することができる。
[第2の実施形態]
前述した第1の実施形態では、コピージョブを実行する時に、ログインしたユーザが属する部門のカウント値をチェックする場合について説明した。
一方、コピージョブを実行する場合、スキャンを実行したことに従って、入力ジョブの履歴情報としての画像情報ログがHDD509に記憶され、プリントを実行したことに従って、出力ジョブの履歴情報としての画像情報ログがHDD509に記憶される。尚、HDD509には、部門ごとに、画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するための上限容量と、画像情報ログ(出力ジョブ)を記憶するための上限容量がそれぞれ定められている。
そこで、第2の実施形態では、コピージョブを実行する時に、ログインしたユーザが属する部門のカウント値をチェックすることに加えて、当該部門の画像情報ログの空き容量をチェックする場合について、以降説明する。
第2の実施形態に係るMFP1000では、コピージョブの実行指示を受け付けて、実行指示を受け付けたコピージョブを実行する一連の処理の一部が、第1の実施形態(図5で前述した制御例)とは異なる。そこで、第1の実施形態とは異なる処理を中心に図12で説明する。なお、第1の実施形態及び第2の実施形態とは共通となる処理は同一のステップ番号を付して、詳細の説明は省略する。
第2の実施形態では、図6で前述したS1100の処理の後、図13で後述するS1300に処理を進める。
第2の実施形態に係るMFP1000において、ログインしたユーザが属する部門の画像情報ログの空き容量をチェックする一連の処理の詳細を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。この処理は、コントローラ部500のCPU501が、ROM507又はHDD509から読み出してRAM506に展開された制御プログラムを実行することで行われる。
S1301において、CPU501は、S1001でログインされたユーザの情報(例えば、ユーザID、ユーザ名、パスワード等)を取得して、S1302に処理を進める。
S1302において、CPU501は、HDD509に格納された図7(A)に示す所属対応テーブル7000を参照することにより、S1301で取得されたユーザの情報に基づいて、ログインしたユーザが属する部門を特定して、S1303に処理を進める。
S1303において、CPU501は、S1302で特定された部門の画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量、及び画像情報ログ(出力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量を取得して、S1304に処理を進める。
S1304において、CPU501は、S1302で特定された部門の画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。例えば、ファイルフォーマットがJPEG、解像度が300dpi×300dpi、サイズがA4、且つカラーで画像情報ログを記憶するよう設定されている場合、これらの設定に基づく1ページ分の画像データのサイズをN(Mbyte)であるとして想定する。この場合、S1304において、CPU501は、S1302で特定された部門の画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が所定のサイズ未満(即ち、N(Mbyte)未満)であるか否かを判定する。
CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1307に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1305に処理を進める。
S1305において、CPU501は、S1302で特定された部門の画像情報ログ(出力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1307に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1306に処理を進める。
S1306において、CPU501は、S1302で特定された部門の記憶許可フラグの値を「TRUE」としてHDD509に記憶する。S1306の処理の後、図12のS1002に処理を進める。
S1307において、CPU501は、S1302で特定された部門の記憶許可フラグの値を「FALSE」としてHDD509に記憶する。S1307の処理の後、図12のS1002に処理を進める。
ここで、図12のフローチャート(S1002以降の処理)に説明を戻す。
S1201において、CPU501は、HDD509に記憶された記憶許可フラグの値を参照することにより、S1001でログインされたユーザが属する部門(以降、当該部門と呼ぶ)の記憶許可フラグの値を取得して、S1011に処理を進める。
S1202において、CPU501は、S1010で取得された当該部門の記憶許可フラグの値が「TRUE」であるか否かを判定する。CPU501は、「TRUE」である(即ち、YES)と判定した場合、S1012に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1044に処理を進める。
S1203において、CPU501は、当該部門の画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1043に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1021に処理を進める。
S1204において、CPU501は、当該部門の画像情報ログ(入力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1043に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1025に処理を進める。
S1205において、CPU501は、当該部門の画像情報ログ(出力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1044に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1034に処理を進める。
S1206において、CPU501は、当該部門の画像情報ログ(出力ジョブ)を記憶するためのHDD509の空き容量が1ページ分未満であるか否かを判定する。CPU501は、1ページ分未満である(即ち、YES)と判定した場合、S1042に処理を進める。一方、CPU501は、NOと判定した場合、S1036に処理を戻す。
以上が、第2の実施形態に係るMFP1000において、コピージョブの実行指示を受け付けて、実行指示を受け付けたコピージョブを実行する一連の処理のうち、第1の実施形態とは異なる処理の詳細である。
以上、本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
例えば、本実施形態では、原稿がADF100にセットされている場合、CPU501は、第1のスキャンコマンドを発行しない場合について説明したが、これに限らない。原稿がADF100にセットされている場合であっても、カラーモード、倍率、給紙段等のコピー設定が所定の条件を満たすのであれば、CPU501は、第1のスキャンコマンドを発行可能にしてもよい。また、カラーモード、倍率、及び給紙段のコピー設定が所定の条件を満たす場合に、CPU501は、第1のスキャンコマンドを発行する場合について説明したが、これに限らない。部数の指定や読み取り解像度や後処理の設定といったその他のコピー設定が所定の条件を満たす場合に、CPU501は、第1のスキャンコマンドを発行可能にするよう更に制限をかけてもよい。また、カラーモード、倍率、給紙段等のコピー設定が固定されたモード(FCOT短縮モードと呼ぶ)をユーザは操作部505から直接指定可能にしてもよい。そして、FCOT短縮モードがユーザにより指定された場合は、CPU501は、第1のスキャンコマンドを発行可能にしてもよい。
また、本実施形態では、外部装置としてPCを例に挙げて説明したが、PDAやスマートフォン等の携帯情報端末、ネットワーク接続機器、又は外部専用装置等であっても良い。
また、本実施形態では、MFP1000のコントローラ部500のCPU501が上記各種制御の主体となっていたが、MFP1000と別筐体の外付けコントローラ等の印刷制御装置によって、上記各種制御の一部又は全部を実行可能に構成しても良い。
また、本実施形態では、MFP1000のコントローラ部500にCPU501を有し、画像読取部200にCPU421を有し、かつ、画像形成部600にCPU601を有する場合について説明したが、これに限らない。コントローラ部500のCPU501が、画像読取部200と画像形成部600を統括的に制御可能であれば、画像読取部200にCPU421を有することは必須の構成ではなく、また、画像形成部600にCPU601を有することは必須の構成ではない。
以上、本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではない。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。