JP7045147B2 - ミシン - Google Patents
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Description
この縫製の場合、目的の曲線の軌跡に沿って縫いを行うには熟練の技能が必要であり、技能に優れる作業者しか縫製を行うことができないということが問題であった。
このミシンでは、被縫製物の端縁部位置を針板上のラインセンサーで検出し、球面状の送り体の回転速度を制御して、被縫製物の端縁部から一定距離を維持して針落ちを行っていた。
針落ち位置の隣で、回転軸が水平方向に対して斜めに傾いた状態で配置された車輪により被縫製物の送りを行う第一の送り機構と、
前記第一の送り機構に対して送り方向上流側に配置され、回転を行う球面状の送り体を上方から接触させて被縫製物の送りを行う第二の送り機構と、
前記針落ち位置の送り方向上流側において、被縫製物の送り方向に交差する方向について、前記被縫製物の端縁部の位置を検出する端縁検出部と、
前記端縁検出部の検出した前記被縫製物の端縁部の位置に応じて前記第二の送り機構の送り動作を制御する制御装置とを備えるミシンにおいて、
前記被縫製物に照射光を照射する投光部を備え、
前記端縁検出部は、前記照射光の照射により前記被縫製物を透過する透過光から前記被縫製物の端縁部の位置を示すラインを検出するカメラであって、
被縫製物の端縁部から針落ち位置までの目標距離を設定可能であり、
前記制御装置は、
前記目標距離の設定値に基づいて目標位置を示す基準線を決定し、
前記端縁検出部の検出した前記被縫製物の端縁部の位置を示すラインと前記基準線を比較してズレ量を算出し、
前記ズレ量に基づいて前記第二の送り機構を駆動して、前記被縫製物の端縁部の位置を補正することを特徴とする。
前記投光部は、針板側から上方に照射光を照射することを特徴とする。
前記端縁検出部は、前記被縫製物の端縁部の位置を上方から検出することを特徴とする。
以下、本発明の実施の形態であるミシン10について図1乃至図27に基づいて説明する。
図1(A)はこのミシン10の被縫製物Hを示す平面図、図1(B)は図1(A)のA-A線に沿った断面図である。
被縫製物Hは女性用下着であるいわゆるブラジャーのカップ材であり、中央部が表側に山なりに凸状となり、裏側が凹状となる曲面形状であり、柔軟性と定形性とを備えている。なお、図1(A)では被縫製物Hの表面が紙面裏側を向き、被縫製物Hの裏面が紙面表側を向いた状態を図示している。
第二縫着物Kはいわゆるスタビライザーであり、被縫製物Hの端縁部H1の伸縮を抑制する部材である。
そして、本実施形態では、ミシン10により、被縫製物Hの端縁部H1に沿って、当該端縁部H1から外側に一定の距離dを維持して第一縫着物Jと第二縫着物Kの縫い合わせを行う場合を例示する。
図2はミシン10の一部の構成を省略して図示した斜視図、図3は他の方向から見た斜視図である。
前述した針板13はミシンベッド部21の一端部側の上面に装備されている。
以下、ミシンベッド部21及びミシンアーム部23の長手方向であって水平な方向をY軸方向、水平であってY軸方向に直交する方向をX軸方向、X軸方向及びY軸方向の双方に直交する鉛直上下方向をZ軸方向とする。また、X軸方向は主送り機構による被縫製物の送り方向に平行であり、当該送り方向の下流側を「前」、上流側を「後」とし、「前」を向いた状態で左手側を「左」、右手側を「右」として以下の説明を行う。
送り台には、上下の往復動作とX軸方向に沿った往復動作とが伝達され、これらが合成されてX-Z平面に沿った長円動作となり、送り歯は針板13の開口から上方に突出する際にX軸方向にも移動し、被縫製物の送りを行う。
この主送り機構の送り歯による被縫製物の送り方向はX軸方向に平行な直進方向である。
そして、針穴の上には、被縫製物を上から押さえる布押さえ15が配置されている。この布押さえ15は、布押さえ棒16の下端部に支持されている(図4参照)。
布押さえ棒16は、ミシンアーム部23の内部で上下動可能に支持されると共にバネにより下方に押圧されている。従って、このバネ圧により布押さえ15は被縫製物を押さえることができる。
また、ミシンアーム部23には、図示しない押さえ上げレバーが装備され、押さえ上げレバーの回動操作によりバネに抗して布押さえ15及び布押さえ棒16を上方に引き上げることができるようになっている。
第一の送り機構30は、図3に示すように、針落ち位置Tである針板13の針穴に隣接して、斜めに傾いた状態で配置された車輪31と、車輪31を回転可能に支持する支持腕32と、車輪31の回転駆動源となる第一の送りモーター33と、第一の送りモーター33の出力軸に装備された主動プーリ34と、主動プーリ34の後方においてミシンアーム部23に回転可能に支持された中間プーリ35と、中間プーリ35の下方において支持腕32に回転可能に装備された従動プーリ36と、従動プーリ36と同軸で連結された傘歯車37と、車輪31と同軸で連結された傘歯車38と、主動プーリ34と中間プーリ35とに掛け渡されたタイミングベルト39と、中間プーリ35と従動プーリ36とに掛け渡されたタイミングベルト351(図4及び図5参照、図3では図示絡)とを備えている。
車輪31は、図4及び図5に示すように、その回転中心線Cは、Y-Z平面に平行であってY軸方向に対して左下がりに傾斜した方向にとなっている。また、この車輪31の回転中心線Cは、縫い針11の中心線に交差する配置となっている。
車輪31は外周が弾性を有する素材から形成されており、針板13上の被縫製物に対して幾分弾性変形を生じつつ圧接する。従って、車輪31の被縫製物に対する接触領域は、右方(針落ち位置T側)に向かって凸となる円弧状となる。また、この接触領域の円弧は、Y軸方向に対する傾斜角度が大きくなるほど曲率半径が小さくなる。
なお、前述したように主送り機構は、送り歯によって真っ直ぐに前方に被縫製物を送る。従って、第一の送り機構30の送り速度を落として被縫製物の搬送能力を低くすると、主送り機構による影響が相対的に大きくなって、直進方向に近い送りが行われ、第一の送り機構30の送り速度を高めて被縫製物の搬送能力を高くすると、主送り機構による影響が相対的に小さくなって、第一の送り機構30による影響が大きくなり左方への湾曲方向に近い送りが行われる。
車輪31の回転速度は、上記主送り機構との兼ね合いを考慮してその回転速度が設定されている。
一方、車輪31は回転中心線Cが傾斜しているが、車輪31に連動回転可能に連結された傘歯車38と従動プーリ36に連動回転可能に連結された傘歯車37は、いずれも歯先が回転中心に対して傾斜しているので、これらをかみ合わせることにより、傾斜した車輪31に対して良好に回転力を付与することができる。
第二の送り機構50は、図5に示すように、針落ち位置Tよりも送り方向上流側(後側)であって幾分左方寄りの位置において、被縫製物Hに上から当接して被縫製物Hの送りを行う。
図6は第二の送り機構50の一部の構成を示す斜視図である。
この第二の送り機構50は、図2,図3又は図6に示すように、針板13上の被縫製物に上方から当接する送り体51と、送り体51を支持する支軸52と、支軸52を挿通するスプラインナット54と、スプラインナット54を回転可能に支持する支持枠55と、送り体51の回転駆動源である第二の送りモーター53と、伝達機構56と、伝達機構56を介して回転を行う主動プーリ57と、スプラインナット54の上端部に固定装備された従動プーリ58と、主動プーリ57と従動プーリ58とに掛け渡されたタイミングベルト59と、送り体51の昇降動作の駆動源となる昇降モーター60と、支軸52を回転可能かつ上下動可能に支持する支持ブロック61と、支軸52の上端部で当該支軸52を回転可能な状態で連結された連結体62と、連結体62の上下動をガイドするガイド軸63と、連結体62に装備されたラック部材64と、ラック部材64に噛合するピニオン歯車65とを備えている。
送り体51は、少なくとも当接面511を構成する部分が弾性材料、例えばシリコン樹脂から形成されている。そして、図示の様に、送り体51の当接面511は、半径方向に沿った複数の凸条部512を円周方向に均一間隔で有している。
送り体51は、被縫製物Hに対して上方から当接面511を当接させた状態で支軸52回りに回転することにより、被縫製物Hにおける針落ち位置Tよりも送り方向上流側(後側)の部分を左右に振り、被縫製物Hを湾曲した端縁部H1に沿って一定距離を維持して送ることを可能とする。
一方、送り体51の送り体51の当接面511に凸条部512が形成されていると、被縫製物Hに対して専ら凸条部512が接触するので、接触面積が縮小されて、被縫製物Hの送り方向上流側の部分を良好に左右に振ることが可能となる。
支軸52とスプラインナット54は、いずれもZ軸方向に沿った状態で支持枠55に支持されている。
支軸52の外周面とスプラインナット54の内周面との間には図示しないスプライン構造が形成されており、支軸52はスプラインナット54に対してZ軸方向に沿って滑動可能となっている。また、このスプライン構造により、支軸52とスプラインナット54はZ軸回りに連動回転を行う。
従って、スプラインナット54と支持枠55とにより、支軸52及び送り体51は、ミシンアーム部23に対して、Z軸方向に沿って昇降可能かつZ軸回りに回転可能となっている。
伝達機構56は、第二の送りモーター53の出力トルクをY軸回りからZ軸回りに変換する。即ち、この伝達機構56は、第二の送りモーター53の出力軸に連結されたY軸方向に平行な入力軸と主動プーリ57に連結されたZ軸方向に平行な出力軸とを備えている。そして、入力軸と出力軸との間に、傘歯車、冠歯車、ネジ歯車、ウォームギア等を設けて直交する二軸間でのトルク伝達を行っている。
これにより、伝達機構56の出力軸に設けられた主動プーリ57はZ軸回りに回転し、タイミングベルト59を介して従動プーリ58にZ軸回りのトルクを伝達する。
支軸52は、支持ブロック61の上面よりも上方まで延びており、その上端部には連結体62が装備されている。この連結体62と支軸52の間には図示しない転がり軸受が介挿されており、連結体62に対する支軸52の回転が可能である。但し、支軸52と連結体62とは、上下方向には連動して昇降動作を行うように連結されている。
昇降モーター60は、出力軸がY軸方向に平行でありその先端部が右方を向いた状態でミシンアーム部23の左面側に支持されている。
そして、昇降モーター60の出力軸にはピニオン歯車65が装備されており、当該ピニオン歯車65は、ラック部材64のラック歯に噛合している。
これにより、昇降モーター60が駆動すると、ピニオン歯車65及びラック部材64を介して支軸52を昇降させることができる。
なお、支軸52は、前述したように、スプラインナット54を介してZ軸回りの回転が入力されるので、支軸52及び送り体51は、Z軸方向に沿った昇降動作とZ軸回りの回転動作とを並行して行うことができる。
図9は高さ検出部40の斜視図である。
図示の様に、高さ検出部40は、被縫製物H(又は第二縫着物K)の上面に当接する検出部材41と、検出部材41の一端部を回動可能に支持する支持部材42と、検出部材41の回動に応じて昇降動作を行う昇降体43と、検出部材41と昇降体43とを連結する連結リンク44と、昇降体43をZ軸方向に沿って昇降可能に支持する段ネジ49と、昇降体43をZ軸方向に沿って貫通するガイド軸45と、昇降体43を下方に加圧する弾性体としての押圧バネ46と、昇降体43の高さを検出する距離センサー47と、ミシンアーム部23に固定され、高さ検出部40全体を支持する支持板48とを備えている。
また、昇降体43の上部には連結リンク44の上端部がY軸回りに回動可能に連結され、下部には、距離センサー47に対する被検出板432が装備されている。被検出板432は、X-Y平面に沿った平滑面を有している。
また、昇降体43の左部には、ガイド軸45が貫通する貫通孔が形成されている。
これにより、検出部材41の回動端部側の先端部が被縫製物Hの厚さに応じて昇降すると、連結リンク44を介して、昇降体43は検出部材41の昇降動作量とほぼ同じ動作量で昇降動作を行うこととなる。
つまり、針板13上に被縫製物Hがない状態での被検出板432までの距離を原点として、原点までの距離に対する検出距離の差分から被縫製物H(第一及び第二縫着物J,Kを含む)の厚さを検出することができる。
図10は端縁検出部17の斜視図である。
図10に示すように、端縁検出部17は、針板13上の被縫製物H(第一及び第二縫着物J,Kを含む)を撮像するカメラである。端縁検出部17は、CCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの二次元イメージセンサーを備え、二次元の撮像画像データを取得することができる。
端縁検出部17は、視線が鉛直下方に対して幾分前斜め下方向に傾斜した状態で、支持部材171により支持板48に固定支持されており、針板13に対して上方から被縫製物Hの撮像を行う。
なお、端縁検出部17の撮像範囲の中心位置は、針落ち位置Tに対して送り方向上流側(後側)である。
投光部172の光源は、繊維質の生地類の多くを透過する十分な光強度で発光し、拡散板を通過した照射光は拡散光となって投光窓部131から上方に投光される。
図11において、二点鎖線で示した範囲は、投光部172による照射光の投光範囲Lを示している。この投光範囲Lは、端縁検出部17の撮像範囲内に含まれている。また、図11に示すように、投光範囲LはY軸方向については針落ち位置Tを通過予定の箇所を含む範囲であってX軸方向については針落ち位置Tよりも搬送方向上流側(後方)となる位置に配置されている。
従って、投光部172により照射光の投光された被縫製物Hの端縁部H1を端縁検出部17により撮像することで、他の被縫製物等(ここでは第二縫着物K)に遮蔽される被縫製物Hの端縁部H1のY軸方向の位置を精度良く検出することができる。
ミシン10は、針板13上の被縫製物Hの曲線形状の右側の端縁部H1をその曲線形状に沿って案内するガイド部材80を備えている。
図12はガイド部材80の平面図、図13は左側面図である。
ガイド部材80は、図示のように、布押さえ15の後端部に一体的に装備されている。なお、図5、図12及び図13以外ではガイド部材80の図示は省略している。
この支持板83は、その板面がZ軸方向に沿うように起立しており、その平面視の形状は、被縫製物Hの右側の端縁部H1に沿った曲線に沿うように、後方に向かう程左方に湾曲している。
図14に示すように、縫製時において被縫製物Hは、針落ち位置Tよりも左側に距離dだけ離れたX軸方向に平行な直線L1を接線(基準線)として、針落ち位置Tよりも左側に距離d離れた点P1が直線L1と端縁部H1の接点となるように送りが行われることが要求されている。なお、距離dは針落ち位置Tに対する端縁部H1の目標距離である。
図12は上記要求に従って送られる被縫製物Hの端縁部H1を二点鎖線で示している。図12に示すように、支持板83の左側面は、平面視において、その後端部を除いて、ほぼ全長が被縫製物Hの端縁部H1に接近した状態となるように湾曲している。
支持板83の左側面は、前述したように、布送りの際に要求される被縫製物Hの端縁部H1の送り軌跡に接近した配置であり、第一のガイド体81と第二のガイド体82とが支持板83の左側面の前後に配置されている。
従って、第一と第二のガイド体81,82の左側の開口部側から右側の最深部まで又は最深部近傍まで被縫製物Hの端縁部H1を挿入させた状態で案内することにより、被縫製物Hの端縁部H1を要求される適正な送り軌跡に沿って案内することができる。また、被縫製物Hの端縁部H1を上下方向についてもズレが生じないように案内することができる。
そして、端縁部H1の送り方向上流側の端部の跳ね上げ部J1は、縫製時に支持板83の後端部の下側を通過する際に引っかかるおそれがある。
このため、図15に示すように、支持板83の後端部には、その左側面が徐々に下を向くように変形して後方に向かうにつれて上昇する方向に傾斜した傾斜面831が形成されている。これにより、端縁部H1の送り方向上流側の端部の跳ね上げ部J1は、傾斜面831に従って平らに寝かされると共に、支持板83の後端部の下側に円滑に案内され、引っかかりの発生を効果的に低減することができる。
また或いは、図16に示すように、布送りの際に要求される被縫製物Hの端縁部H1の送り軌跡の曲線に沿って十分な長さを有する一つのガイド体81Aを支持板83に設けたガイド部材80Aを使用しても良い。この構成であれば、被縫製物Hを効果的に案内することが可能となる上に、部品点数の低減を図ることが可能となる。
前述したように、ミシン10は、被縫製物Hの下側の第一縫着物Jと上側の第二縫着物Kの右方に延出された端部同士の縫い合わせを行うことができる。この縫い合わせにおいて、第二縫着物Kの端部が、被縫製物Hの右側の端縁部H1と一緒に前述したガイド部材80のガイド体(特に、針落ち位置Tに最も近い第二のガイド体82)の内側に入り込んでしまうと、針落ち位置Tにおいて、第二縫着物Kの端部を右方に延出した状態とすることができず、第二縫着物Kの端部と第一縫着物Jとの縫い合わせをうまく行うことができなくなる。
このため、図12に示すように、被縫製物Hがガイド部材80に案内される場合に、第一縫着物Jの端部と第二縫着物Kの端部とを、第二のガイド体82の内側に入り込まないように適切に誘導する第一~第三のエアーノズル84,85,86が、ガイド部材80の周囲に配置されている。これら第一~第三のエアーノズル84,85,86は、送り方向上流側(後側)から順番に配置されている。
これら第一~第三のエアーノズル84,85,86は、図示しないファン又は圧縮空気源と接続されており、制御装置90の制御により、第一~第三のエアーノズル84,85,86は同時期にエアーの吹き付けを開始し、同時期にエアーの吹き付けを終了する。
なお、第一~第三のエアーノズル84,85,86は、個別にエアーの吹き付けの実行と停止を行うことができるように構成してもよい。
この第一のエアーノズル84は、支持板83の右側においてほぼ水平且つほぼ左向きに配設されており、支持板83に形成された貫通孔832を通じて、支持板83の左側の被縫製物H及び第二縫着物Kに対して吹き付けを行っている。
これにより、第二縫着物Kの端縁部は、第二のガイド体82の上に乗った状態となり、第二のガイド体82には、被縫製物Hの端縁部H1のみを挿入させた状態とすることができる。
第三のエアーノズル86は、第二縫着物Kに対して、第二のエアーノズル85よりも先端部の下降勾配が大きくなる方向に向けられている。この第三のエアーノズル86からエアーの吹き付けが行われると、右方に延出された第二縫着物Kの端縁部は、下方に押しつけられて第一縫着物Jに密着した状態となる。
これにより、第一縫着物Jと第二縫着物Kの端縁部とを密着させた状態で布押さえ15の下側に送り込むことができる。
なお、第一縫着物Jと第二縫着物Kは、支持板83に形成された切り欠き833を通過して布押さえ15の下側へ送り込まれるようになっている。
上記ガイド部材80を用いて被縫製物Hを針落ち位置Tへの布送りを行う場合に、第二縫着物Kは第一~第三のエアーノズル84~86により適切に捌くことが可能であるが、第一縫着物Jについても、被縫製物Hの端縁部H1から右方に離れる方向に延出された状態を維持する必要がある。
このため、図12に示すように、針板13の下方に第四のエアーノズル87を配置し、針板13の開口から第二の送り機構50の送り体51とは逆側に向かってエアーを噴出することにより、第一縫着物Jを右方に延出した状態としている。
第四のエアーノズル87は、図示しないファン又は圧縮空気源と接続されており、制御装置90の制御により、第一~第三のエアーノズル84,85,86と同時期にエアーの吹き付けを開始し、同時期にエアーの吹き付けを終了する。
即ち、図12のS-S線に沿った断面図である図17(D)に示すように、第四のエアーノズル87は、布押さえ15よりも送り方向上流側であって第三のエアーノズル86よりも送り方向下流側において、第一縫着物Jに対して、左斜め下前方から右斜め上後方に向かってエアーの吹き付けを行い、第一縫着物Jの右端縁部を右方へ延出させる。
ただし、第四のエアーノズル87によるエアーの吹き付けのみでは、第一縫着物Jの端部まで完全に延出した状態にならないことがある。
このため、図5に示すように、針落ち位置Tに対して第二の送り機構50の送り体51とは逆側(右側)であって送り方向上流側(後側)において、被縫製物Hの端縁部H1から外側に延出された第一縫着物Jの端縁部に対して、第二の送り機構50の送り体51とは逆側への張力を付与する摺接体71が針板13上に設けられている。
図5及び図18に示すように、生地張り機構70は、第一縫着物Jの上面に摺接する摺接体71と、当該摺接体71を回転させる駆動源としての生地張りモーター72と、生地張りモーター72を支持するモーターブラケット73と、前述した第四のエアーノズル87(図12参照)とを備えている。
摺接体71は、生地張りモーター72の出力軸に固定装備された円筒状の回転体であり、摺接体71と生地張りモーター72の回転中心線は、X-Y平面に平行であって、布送り方向と被縫製物Hから第一縫着物Jが延出された方向の合成方向である右斜め前方向に直交する方向、即ち、左斜め前を向くように生地張りモーター72がモーターブラケット73に支持されている。
生地張りモーター72の出力軸は左斜め前側を向いており、摺接体71はその下部で第一縫着物Jに摺接する。そして、生地張りモーター72は、生地張りモーター72からその出力軸が延出された方向から見て反時計方向に回転駆動を行うことで、右斜め前側に向かって第一縫着物Jを張った状態にすることができる。
摺接体71は、円筒状の外周面上に、第一縫着物Jに摺接する摺接部74を複数、例えば三つ備えている。
各摺接部74は、図19(A)に示すように、摺接体71の外周面上でその周方向について中心軸方向から見て重合しないよう離間して配置されている。また、各摺接部74は、図19(B)に示すように、螺旋を描くように中心線方向及び円周方向に対して斜めに配設されており、各摺接部74は回転中心線方向について同じ位置に配置されている。
また、各摺接部74は、第一縫着物Jに対して弾性変形を生じて接する材料、例えば、ブラシ、スポンジ又は弾性変形性に富んだゴム材料等から形成されている。各摺接部74は、特に先端部が容易に変形するスポンジやブラシが好適である。
例えば、図20(A)及び図20(B)に示すように、摺接体71の外周面上で、各摺接部74を円周方向に沿って配設し、それぞれの摺接部74を回転中心線方向について配置が全て一致しないように位置をずらして配設しても良い。
この場合も、摺接体71は、回転中心線方向について幅広く第一縫着物Jに摺接して第一縫着物Jを張った状態にすることができる。
その他、摺接部は、円周方向に均一間隔で全て中心軸方向に沿って配置しても良い。
なお、生地張り機構70は、第一縫着物Jの布厚や剛性に応じて、選択的に第一着物Jに接離して作用力の調整や解除を行える構成としても良い。
ミシン10の制御装置90は、図21に示すように、各種の制御を行うCPU91と、ミシン10の動作制御を実行させる制御プログラムが書き込まれているメモリ92とを備えている。
そして、制御装置90には、縫製に関する各種の設定や現在のミシンの状態を表示する表示パネル94と、表示パネル94に併設された各種の設定を行うための画面選択やコマンド、数値の入力を行うための設定入力手段としての設定スイッチ95と、縫製の開始を入力するスタートスイッチ98とが図示しないインターフェイスを介して接続されている。
また、制御装置90には、被縫製物Hの第一又は第二縫着物J,Kを捌く第一~第四のエアーノズル84,85,86,87に対する圧縮空気の供給と停止を切り替える電磁弁841,851,861,871が駆動回路841a,851a,861a,871aを介して接続されている。
また、制御装置90には、高さ検出部40の距離センサー47が接続されている。
また、制御装置90には、端縁検出部17が画像処理装置173を介して接続されている。
さらに、上記駆動回路14a,33a,53a,60a,72a,841a,851a,861a,871a、距離センサー47及び画像処理装置173は図示しないインターフェイスを介して制御装置90に接続されている。
さらに、画像処理装置173は、抽出した投光範囲Lの画像から、エッジ検出処理により、輝度値に格差を生じたエッジに沿ったラインを被縫製物Hの端縁部H1として抽出する。
制御装置90による、被縫製物H,第一縫着物J及び第二縫着物Kを送るための第二の送り機構50の駆動制御について説明する。
ここでは、被縫製物Hの端縁部H1に沿って、当該端縁部H1から外側に一定の距離d(図1(B)参照)を維持して第一縫着物Jと第二縫着物Kの縫い合わせを行う場合の送り制御について例示する。
縫製時には、端縁検出部17によって針落ち位置Tよりも送り方向上流側で被縫製物H,第一縫着物J及び第二縫着物Kの撮像が行われ、その撮像画像が画像処理装置173により処理され、投光部172の投光範囲L内の被縫製物Hの端縁部H1としてのラインが抽出される。
被縫製物Hの端縁部H1から針落ち位置Tまでの目標距離dは設定スイッチ95により任意に設定可能である。
制御装置90は、目標距離dの設定値に基づいて投光範囲L内における被縫製物Hの端縁部H1のY軸方向における目標位置P1を示す基準線L1を決定する。
そして、基準線L1に対して、画像処理装置173から取得した端縁部H1のラインの位置とを比較して、左右いずれにどの程度ずれているかを算出する。そして、算出された左右のズレ量に基づいて、被縫製物Hの位置を補正する動作制御が実行される。
なお、投光範囲L内における端縁部H1のラインがX軸方向に対して傾斜している場合には、全長に渡ってY軸方向における位置を平均化してX軸方向に平行なラインを求めるか、端縁部H1のラインのX軸方向における中間点のY軸方向における位置でX軸方向に平行なラインを求めるようにしても良い。
被縫製物Hのように端縁部H1が右側に凸となる形状で湾曲している場合であって、被縫製物Hの端縁部H1のラインが基準線L1とずれている場合には、送り体51の旋回動作を被縫製物Hに付与して、湾曲した端縁部H1を基準線L1に沿うように搬送を行っている。なお、被縫製物Hの端縁部H1のラインが基準線L1と一致する場合には、送り体51は旋回動作を行わない。
同様に、図22(B)に示すように、被縫製物Hの端縁部H1のラインが基準線L1よりも左側に位置する場合には、制御装置90は、第二の送り機構50の第二の送りモーター53を「右送り回転」、つまり、送り体51の旋回により針落ち位置Tにおいて被縫製物Hの端縁部H1が右方に移動する方向で駆動するよう補正制御を実行する。
なお、上記「左送り回転」において第二の送りモーター53が時計方向と反時計方向のいずれの方向に駆動するか、また、「右送り回転」において第二の送りモーター53が時計方向と反時計方向のいずれの方向に駆動するかは、後述する送り体の回転方向切り換え制御(図27参照)に基づいて決定される。
スタートスイッチ98が操作されると、制御装置90のCPU91は、ミシンモーター14の駆動を開始して縫製を開始する(ステップS1)。
また、ミシンモーター14の駆動開始と共に、第一の送りモーター33を定められた基本回転速度で規定の回転方向で駆動を開始させるとともに(ステップS3)、第二の送りモーター53の駆動制御を開始する(ステップS5)。
さらに、生地張りモーター72の駆動を開始させて第一縫着物Jに対して右前方への生地張りを実行する。
また、第一~第四のエアーノズル84,85,86,87の電磁弁841,851,861,871を開き、エアーの吹き付けによる第一縫着物Jと第二縫着物Kの捌きを開始させる。
これにより、被縫製物Hの端縁部H1のラインの位置を取得すると、CPU91は、当該ラインの位置が基準線L1にあるかを判定する(ステップS9)。
そして、被縫製物Hの端縁部H1のラインの位置が基準線L1と一致する場合には(ステップS9:YES)、第二の送りモーター53は停止状態を維持して(ステップS11)、ステップS19に処理を進める。
その結果、被縫製物Hの端縁部H1のラインの位置が基準線L1から右にずれている場合には(ステップS13:YES)、第二の送りモーター53に対して「左送り回転」を実行させる制御を行い(ステップS15)、ステップS19に処理を進める。
また、被縫製物Hの端縁部H1のラインの位置が基準線L1から右にずれていない場合には(ステップS13:NO)、被縫製物Hの端縁部H1のラインの位置が基準線L1から左にずれているとみなして、第二の送りモーター53に対して「右送り回転」を実行させる制御を行い(ステップS17)、ステップS19に処理を進める。
制御装置90による第二の送り機構50の送り体51の高さ制御について説明する。
送り体51の高さ制御は、送り体の高さ制御(1),(2)の二種類があり、設定スイッチ95により、事前に選択することができる。これらの送り体の高さ制御(1),(2)はいずれも、上述した被縫製物の送り制御の実行の際に当該送り制御と並行して実行される。
送り体の高さ制御(1),(2)は、上記の原因を解消して適正な送りを行うための制御である。
まず、送り体の高さ制御(1)について説明する。
この送り体の高さ制御(1)では、制御装置90は、被縫製物Hの上面に当接する検出部材41の先端部の高さから距離センサー47による被縫製物Hの上面の高さ検出を所定のサンプリング間隔で行い、図25(A)に示すように、検出された被縫製物Hの上面の高さと一致するように昇降モーター60を制御して送り体51の高さを追従させる。
例えば、図24(A)の状態から被縫製物Hの高さが上昇すると、図24(B)のように被縫製物Hの上面の高さに一致するように送り体51も上昇動作が行われる。
次に、送り体の高さ制御(2)について図25(B)に基づいて説明する。図25(B)は送り体の高さ制御(2)の実行時の高さ検出部40の距離センサー47による被縫製物Hの上面の検出高さとこれに追従する昇降モーター60の高さ指令との対応関係を示す線図である。
これにより、被縫製物Hの上面高さが変化する場合であっても、送り体51はその変化に追従して周期的に被縫製物Hの上面からの離間と着地を行いながら被縫製物Hの送り方向に補正力を付与することができる。
また、送り体51の周期的な離間と着地により被縫製物Hの送り方向に補正力を付与するので、連続的に着地したままの場合に比べて、送り体51による被縫製物Hの端縁部H1の移動の拘束を低減し、曲線方向に沿って、より安定し且つり適正に被縫製物の送りを行うことができる。
次に、送り体の回転方向切り換え制御について図26及び図27に基づいて説明する。図26は被縫製物Hの高さ変動の状態を示す説明図、図27(A)は上方移動時における送り体51の当接範囲を示す説明図、図27(B)は下方移動時における送り体51の当接範囲を示す説明図である。
そして、図26に示すように、被縫製物Hの各部に厚さ変動等があると、送り体51は被縫製物Hの上面における上り勾配に当接した状態(図26において紙面右側に図示された送り体51)となる場合と下り勾配に当接した状態となる場合(図26において紙面左側に図示された送り体51)とが発生する。
これらの勾配を通過する際には、送り体51は、円周全体が被縫製物Hの上面に当接せず、送り体51と被縫製物Hの接触領域Sには偏りを生じる場合がある。
例えば、図27(A)に示すように、被縫製物Hの上面が後方に向かって高くなる上り勾配の場合には、送り体51の底面における被縫製物Hとの接触領域Sは、その回転中心よりも後側に偏在する。
また、図27(B)に示すように、被縫製物Hの上面が後方に向かって低くなる下り勾配の場合には送り体51の底面における被縫製物Hとの接触領域Sは、その回転中心よりも前側に偏在する。
その結果、図27(A)と図27(B)の白矢印に示すように、上り勾配と下り勾配とで送り体51が同じ方向に回転している場合でも、被縫製物Hに対して付与される移動方向が真逆となる。
具体的には、距離センサー47による被縫製物Hの上面の高さが検出されると、最新の検出高さと直前の検出高さとを比較して、高さが上昇している状態が規定の検出回数で連続する場合には上り勾配であると判断し、被縫製物の送り制御における「左送り回転」(被縫製物Hを左方に補正する回転)では送り体51を平面視で時計方向に回転させ、「右送り回転」(被縫製物Hを右方に補正する回転)では送り体51を平面視で反時計方向に回転させるように第二の送りモーター53を駆動制御する。
また、被縫製物Hの高さが下降している状態が規定の検出回数で連続する場合には下り勾配であると判断し、被縫製物の送り制御における「左送り回転」では送り体51を平面視で反時計方向に回転させ、「右送り回転」(被縫製物Hを右方に補正する回転)では送り体51を平面視で時計方向に回転させるように第二の送りモーター53を駆動制御する。
上記ミシン10は、被縫製物Hに照射光を照射する投光部172を備え、端縁検出部17は、照射光の照射により被縫製物Hを透過する透過光から被縫製物Hの端縁部H1の位置を検出している。
このため、被縫製物Hに縫着物J、K等が予め縫い付けてあり、針落ち位置の基準となる端縁部H1が遮蔽されているような場合でも、精度良く端縁部H1の位置を検出することができ、高い縫い品質で縫製を行うことが可能となる。
これにより、既存のミシンに後から端縁検出部17を取り付けることも容易となる。
このため、外乱等の影響で被縫製物Hの曲線形状に沿った送りに乱れが生じた場合であっても、ガイド部材80が被縫製物Hを案内し、送り方向を維持するので、高い縫い品質を維持することが可能となる。
また、ガイド部材80は、曲線に沿って配置された第一と第二のガイド体81,82を備えるので、曲線形状に沿った部材を不要とし、部品の製造の容易化を図ることが可能となる。
このため、第二縫着物Kが第二のガイド体82に被縫製物Hと共に挟み込まれることを回避しやすくなり、縫製の信頼性を向上させることが可能となる。
このため、第二のガイド体82に被縫製物Hと共に挟み込まれることを回避した第二縫着物Kを針落ち位置側に延出することができ、縫製の信頼性を高く維持しつつ良好な縫製を行うことが可能となる。
このため、針落ち位置側に延出された第二縫着物Kを第一縫着物J側に寄せて密着させることができ、縫製の信頼性を高く維持しつつこれら縫着物J、Kの良好な縫着縫製を行うことが可能となる。
このため、第一縫着物Jを被縫製物Hの端縁部H1から外側に引き出した状態で被縫製物Hを送ることができ、縫製の信頼性を高く維持しつつこれら第一縫着物Jに対する良好な縫製を行うことが可能となる。
さらに、生地張り機構70の摺接体71は、外周に設けられた複数の摺接部74の摺接により第一縫着物Jの端縁部に張力を付与し、複数の各摺接部74は、摺接体71の外周に周方向について互いに離間して配置されている。
このため、複数の摺接部74は断続的に第一縫着物Jを摺接するので、当該第一縫着物Jに過剰な抵抗を与えることなく、被縫製物Hの曲線状の端縁部H1に沿った良好な送り動作を行うことが可能となる。
また、上記複数の摺接部74は、ブラシ又はスポンジからなるので、摺接を行う先端部が適度に弾性的に変形し、被縫製物Hの曲線状の端縁部H1に沿った送り動作を乱すことなく適正に第一縫着物Jの端縁部に張力を付与することが可能となる。
また、針板13の下方から第一縫着物Jの端縁部に対して、第二の送り機構50の送り体51とは逆側に吹き付けを行う第四のエアーノズルを備えるので、摺接体71と協働して、第一縫着物Jをより良好に張設状態とすることが可能となる。
このため、被縫製物Hの形状変化や厚さ変化が生じた場合でも、送り体51の接触圧の変化を低減し、被縫製物Hに対する送り方向の補正力を一定に維持し、摩擦の上昇を抑え、安定的且つ良好な被縫製物の送りを行うことが可能となる。
このため、連続的に着地したままの場合に比べて、送り体51による被縫製物Hの端縁部H1の移動の拘束を低減し、曲線方向に沿って、より安定し且つり適正に被縫製物の送りを行うことができる。
このため、被縫製物Hが表裏方向に凹凸がある立体形状であることや各部によって厚さが異なることに起因して形成された上り勾配や下り勾配において送り体51の接触領域Sに偏りが生じたとしても、被縫製物Hを送る方向の変動を抑制することができ、被縫製物Hに対する適正な送り動作を行うことが可能となる。
なお、前述したガイド部材80は、布押さえ15と一体的に形成されているが、当該布押さえ15は布押さえ棒16から着脱可能として、ガイド部材80を有していない布押さえを交換可能とすることが望ましい。
例えば、前述した被縫製物の送り制御により、十分に被縫製物Hをその曲線状の端縁部に沿って送ることが可能であれば、ガイド部材80を有していない布押さえで縫製を行っても良い。
さらに、前述した送り体の回転方向切り換え制御は、第二の送りモーター53の駆動により、常に、被縫製物がガイド部材80側に向かうように送る上述の制御を行う場合にも、送り体の回転方向切り換え制御は有効である。
また、被縫製物H並びに第一及び第二縫着物J,Kを挟んで、投光部172を下側、端縁検出部17を上側に配置しているが、投光部172を上側、端縁検出部17を下側に配置してもよい。
11 縫い針
12 針棒
13 針板
14 ミシンモーター
15 布押さえ
16 布押さえ棒
17 端縁検出部
20 ミシンフレーム
30 第一の送り機構
31 車輪
32 支持腕
33 第一の送りモーター(第一の送り機構の駆動源)
40 高さ検出部
47 距離センサー
50 第二の送り機構
51 送り体
52 支軸
53 第二の送りモーター(第二の送り機構の駆動源)
60 昇降モーター(昇降用の駆動源)
70 生地張り機構
71 摺接体
74 摺接部
80,80A ガイド部材
81 第一のガイド体
82 第二のガイド体
81A ガイド体
83 支持板
84 第一のエアーノズル
85 第二のエアーノズル
86 第三のエアーノズル
87 第四のエアーノズル
90 制御装置
91 CPU
95 設定スイッチ
172 投光部
831 傾斜面
H 被縫製物
H1 端縁部
J 第一縫着物
K 第二縫着物
T 針落ち位置
Claims (3)
- 針落ち位置の隣で、回転軸が水平方向に対して斜めに傾いた状態で配置された車輪により被縫製物の送りを行う第一の送り機構と、
前記第一の送り機構に対して送り方向上流側に配置され、回転を行う球面状の送り体を上方から接触させて被縫製物の送りを行う第二の送り機構と、
前記針落ち位置の送り方向上流側において、被縫製物の送り方向に交差する方向について、前記被縫製物の端縁部の位置を検出する端縁検出部と、
前記端縁検出部の検出した前記被縫製物の端縁部の位置に応じて前記第二の送り機構の送り動作を制御する制御装置とを備えるミシンにおいて、
前記被縫製物に照射光を照射する投光部を備え、
前記端縁検出部は、前記照射光の照射により前記被縫製物を透過する透過光から前記被縫製物の端縁部の位置を示すラインを検出するカメラであって、
被縫製物の端縁部から針落ち位置までの目標距離を設定可能であり、
前記制御装置は、
前記目標距離の設定値に基づいて目標位置を示す基準線を決定し、
前記端縁検出部の検出した前記被縫製物の端縁部の位置を示すラインと前記基準線を比較してズレ量を算出し、
前記ズレ量に基づいて前記第二の送り機構を駆動して、前記被縫製物の端縁部の位置を補正することを特徴とするミシン。 - 前記投光部は、針板側から上方に照射光を照射することを特徴とする請求項1に記載のミシン。
- 前記端縁検出部は、前記被縫製物の端縁部の位置を上方から検出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のミシン。
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