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JP6861282B2 - 活性エネルギー線硬化型インキ、インキ硬化物の製造方法及び印刷物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インキ、インキ硬化物の製造方法及び印刷物 Download PDF

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JP6861282B2 JP2019532152A JP2019532152A JP6861282B2 JP 6861282 B2 JP6861282 B2 JP 6861282B2 JP 2019532152 A JP2019532152 A JP 2019532152A JP 2019532152 A JP2019532152 A JP 2019532152A JP 6861282 B2 JP6861282 B2 JP 6861282B2
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Description

本発明は、活性エネルギー線硬化型インキ、該活性エネルギー線硬化型インキの硬化物の製造方法および印刷物に関する。
活性エネルギー線硬化型インキは、無溶剤型であり瞬間的に活性エネルギー線硬化乾燥することから、環境対応、印刷作業性に優れ、且つ高品質の印刷物が得られるとして、平版(湿し水を使用する通常の平版および湿し水を使用しない水無し平版)、凸版、凹版、孔版印刷、オフセット印刷など種々の印刷方式におけるインクとして使用されており、フォーム用印刷物、各種書籍印刷物、カルトン紙等の各種包装用印刷物、各種プラスチック印刷物、シール、ラベル用印刷物、美術印刷物、金属印刷物(美術印刷物、飲料缶印刷物、缶詰等の食品印刷物)などの種々の印刷物に適用されている。
これら活性エネルギー線硬化型インキの光源としては、従来低圧や高圧の水銀灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ等の紫外線ランプ(UVランプ)が広く用いられてきたが、近年、紫外線発光ダイオード(UV−LED)を光源とした照射モジュールが開発され、UV印刷分野への適用が進んでいる。
紫外線発光ダイオード(UV−LED)は、発光ピーク波長が350〜420nmの範囲の紫外線を発生する。即ち、従来のメタルハライドランプや高圧水銀灯等の光源を用いていたインクをUV−LEDに適用させようとした場合、波長350〜420nm付近に吸収を有する光重合開始剤を使用する必要があるが、インキに使用する顔料自身が波長350〜420nmの範囲の光を吸収するため、多くの場合、波長350〜420nmに吸収を有する光重合開始剤を使用しても硬化が不十分となる問題が生じる。
UV−LEDに適用させたインキ組成物としては、例えば、光重合開始剤としてα−(ジメチル)アミノアルキルフェノン化合物および/またはα−モルフォリノアルキルフェノン化合物と、ジアルキルアミノベンゾフェノン化合物(A2−1)および/またはチオキサントン化合物とを併用した活性エネルギー線硬化型インキや(例えば特許文献1参照)、光重合開始剤としてα−アミノアルキルフェノン化合物とアシルフォスフィンオキサイド化合物とを併用し、且つ特定のアルコールを含有した活性エネルギー線硬化型インキ(例えば特許文献2参照)が知られている。しかしながらα−アミノアルキルフェノン化合物は、紫外線吸収領域がより短波長側にあり、UV−LEDで硬化させた場合、塗膜表面の硬化性に劣ることがあった。またα−モルフォリノアルキルフェノン化合物として汎用の2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン(Irgacure907)は、紫外線照射直後に特異な臭気を発生させるため、高い衛生性が求められる用途では配合量に限界があり、十分な硬化性を得ることができなかった。
特開2015−193677号公報 特開2011−236277号公報
本発明者らは、UV−LED光源を使用した場合であっても非常に硬化が早く、且つ臭気等が生じにくい活性エネルギー線硬化型インキを提供することにある。
本発明者らは、特定の光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型インキが上記課題を解決することを見出した。
即ち本発明は、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、及び一般式(1)で表される光重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型インキを提供する。
Figure 0006861282

(1)
(式中、nは0または1を表し、R〜Rはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基を表す。)
また本発明は、前記記載の活性エネルギー線硬化型インキを用いて印刷し、印刷されたインキを活性エネルギー線を用いて硬化させるインキ硬化物の製造方法を提供する。
また本発明は、前記記載の活性エネルギー線硬化型インキを用いてオフセット印刷し、印刷されたインキを活性エネルギー線を用いて硬化させるインキ硬化物の製造方法を提供する。
また本発明は、前記記載のインキ硬化物の製造方法で得られた印刷物を提供する。
本発明により、紫外線光源としてUV−LED光源を使用した場合であっても非常に硬化が早く、且つ臭気等が生じにくい活性エネルギー線硬化型インキを得ることができるため、衛生性が求められるパッケージ印刷の分野でも問題なく使用することができる。
本発明のインキはオフセットインキ、凸版印刷用インキ、凹版印刷用インキ、孔版印刷用インキなど、従来の公知の種々の印刷方式のインキとして利用することができる。
(一般式(1)で表される光重合開始剤)
本発明で使用する一般式(1)で表される光重合開始剤において、nは0または1を表し、R〜Rはそれぞれ独立して、炭素原子数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基を表す。
Figure 0006861282
(1)
前記R〜Rが表す炭素原子数1〜10の直鎖上または分岐上のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、アミル基、イソアミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、イソヘプチル基、オクチル基、イソオクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基等が挙げられる。
前記一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、炭素原子数1〜5の直鎖または分岐のアルキル基が好ましく、nは0であることがより好ましい。本発明にかかる上記光重合開始剤は例えば、下記に示す2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ピペリジノフェニル)−ブタン−1−オン(別名:2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ピペリジノフェニル)−ブタノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ピペリジノフェニル)−1−ブタノン等)等が挙げられる。
本発明においては、前記一般式(1)で表される光重合開始剤の含有量は、インキ固形分全量に対し0.5〜10質量%が好ましく、1.0〜5.0質量%がより好ましい。0.5質量%以下の場合、紫外線照射で発生した活性なラジカルが空気中の酸素により失活し、インキの硬化性が著しく減少する。そのため、インキ原料の未反応物に由来する臭気が強くなったり、印刷物表面に傷が付き外観不良を起こしたり、印刷物の表面とその印刷物の上に排出された印刷物の裏面が重ねられ積み重なった場合に印刷物の表面とその上部の印刷物の裏面が密着するブロッキングと呼ばれる不具合が生じる。一方、10質量%以上の場合は、光重合開始剤の析出する可能性が非常に高くなり、インキ製造直後から数日のうちに開始剤がインキ中に析出してしまい、設計通りのインキの硬化性能を発現できなくなる。更に、印刷機のローラーや版に、インキ中に析出した開始剤の粒子が堆積し、正しい画像を形成できなくなる可能性がある。
〔汎用光重合開始剤の併用〕
本発明においては、本発明の効果を損なわない範囲で、前記一般式(1)で表される光重合開始剤以外に、使用する紫外線光源の種類、紫外線光源の照射強度、紫外線の照射積算光量、色、印刷膜厚、衛生性などを鑑みて、適宜、汎用の光重合開始剤を併用してもよく好ましい。一例を挙げると、例えば、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、フェニル グリオキシリック アシッド メチル エステル、オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物、1.2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(0−アセチルオキシム)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノンなどの化合物が挙げられる。
また、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキサイド化合物が挙げられる。
また、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−ジイソプロピルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、4−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩等のチオキサントン化合物が挙げられる。
また、4,4´−ビス−(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4´−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノン類、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフィド等のベンゾフェノン化合物が挙げられる。
それ以外には、例えばベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、2,3,4−トリメチルベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、3,3‘−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、〔4−(メチルフェニルチオ)フェニル〕フェニルメタノン、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテルなどが挙げられる。
本発明においては、前記一般式(1)で表される光重合開始剤と併用する前記汎用の光重合開始剤は、1種でも数種併用して使用してもよい。中でも、前記一般式(1)で表される光重合開始剤とアシルフォスフィンオキサイド化合物とを併用することが好ましく、特に樹脂に対する溶解性の点から、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドを併用することがより好ましい。併用する場合、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの含有量は、前記一般式(1)で表される光重合開始剤に対し70〜2000質量%となるように含有することが好ましく、70〜1000質量%がより好ましい。また併用する場合の2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドの使用量は、インキ固形分全量に対し1.0〜15質量%が好ましく、3.0〜10質量%がより好ましい。1.0質量%未満の場合は、十分な硬化性の向上効果が得られず、15質量%を超える場合は、UV照射後でも未反応のアシルフォスフィンオキサイドが硬化塗膜中に残存し、硬化塗膜の色相が許容できないくらい黄味に変色したり、開始剤が析出したり、インキの流動性が著しく低下したりする。
〔増感剤・光開始助剤〕
光増感剤は、紫外線を吸収して電子励起一重項状態に遷移した後、系間交差により三重項状態に遷移する。そして、基底状態の光重合開始剤と衝突した際にエネルギー移動が生じ、光重合開始剤を励起三重項状態に遷移させる働きをする化合物である。例えばLED等の発光波長域が狭い光源を使用する場合は、光開始剤からラジカルを効率よく発生させ、光重合開始剤の働きをサポートする為、増感剤を組み合わせることが好ましい。
また、光開始助剤は、α位の炭素上に少なくとも1つの水素を持つ2級、3級アミン化合物である。これらの化合物のα位の炭素上の水素は、ラジカルにより引き抜かれ、3級アミン化合物はα−アミノアルキルラジカルとなる。α−アミノアルキルラジカルは(メタ)アクリレートモノマーの重合を効率よく開始させることができる。一方、α−アミノアルキルラジカルは空気中の酸素と反応すると、オキシルラジカルが生成し、(メタ)アクリレートモノマーの重合開始能が失われるが、このオキシルラジカルは、未反応の光開始助剤から水素を引き抜き、(メタ)アクリレートモノマーの重合を開始させることのできる新たなα−アミノアルキルラジカルを生じさせる。従って、空気中の酸素による光開始剤の失活を好適に抑制することができるため、光開始助剤を組み合わせることが好ましい。更に、活性エネルギー線硬化型インキをオフセット印刷用途に使用する場合、親水性の非画線部へのインキの付着を抑制させるため、塩基性度のより低い3級アミン化合物を使用し、活性エネルギー線硬化型インキの過乳化を抑制することがより好ましい。
好ましい光増感剤としては、特に限定されないが、チオキサントン系、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、アントラキノン系、クマリン系などが挙げられる。
これらの中でも、特に2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン系化合物や、ミヒラーケトン、4,4´−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンなど4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノン類が好ましく、性能、安全性や入手しやすさなどの観点から、2,4−ジエチルチオキサントン,2−イソプロピルチオキサントン、4,4´−ビス−(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが特に好ましい。
増感剤は、インキ固形分全量に対し0.05〜10質量%が好ましく、0.1〜7.0質量%の範囲がより好ましい。0.05質量%未満の場合は、十分な硬化性の向上効果が得られず、10質量%を超える場合は、硬化塗膜の色相が許容できないくらい黄味に変色したり、増感剤が析出したり、インキの流動性が著しく低下したりする。
一方、三級アミンとしては、特に限定されないが、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチル−p−トルイジン、N,N−ジヒドロキシエチルアニリン、トリエチルアミンおよびN,N−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられ、酸素による重合阻害を低減させたり、紫外線により活性化されたチオキサントン類、4,4’−ジアルキルアミノベンゾフェノン類と反応し、活性ラジカル供与体となり、インキの硬化性能を向上させる。三級アミンは本発明の活性エネルギー線硬化型インキの印刷性能を損なわない範囲で併用することが好ましく、インキ固形分全量に対し0.1〜10質量%が好ましく、0.1〜5.0質量%の範囲で使用することがより好ましい。
また高い衛生性を求められる用途においては、1分子内に複数の光増感剤や三級アミンを多価アルコール等で分岐させた高分子量化合物も適宜使用することができる。
(エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー)
本発明で使用する活性エネルギー線硬化性モノマー及び又はオリゴマーは、活性エネルギー線硬化性技術分野で使用されるモノマー及び又はオリゴマーであれば特に限定なく使用することができる。特に反応基として(メタ)アクリロイル基、ビニルエーテル基等を有するものが好ましい。また反応基数や分子量にも特に限定はなく、反応基数の多いものほど反応性は高いが粘度や結晶性が高くなる傾向にあり、また分子量が高いものほど粘度が高くなる傾向にあることから、所望の物性に応じて適宜組み合わせて使用することができる。例えばUV−LEDのような低エネルギー照射で好適に硬化させるという点では、より反応性の高い3官能以上の活性エネルギー線硬化性モノマーを組み合わせ、用途に応じて印刷基材への接着性、皮膜の柔軟性等の必要物性を得る為に、適宜単官能、2官能のモノマーを単独もしくは併用することが好ましい。
具体的には例えば、単官能(メタ)アクリレート、多官能(メタ)アクリレート、重合性オリゴマー等の、ランプ方式で実績のあるものが、本発明で述べる紫外線発光ダイオード方式においてもそのまま使用することが可能である。
単官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシー3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
2官能以上の(メタ)アクリレートとしては、例えば、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、3−メチル−1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、2−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の2価アルコールのジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに2モルのエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレート等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、グリセリン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA1モルに4モル以上のエチレンオキサイドもしくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレンポリオールのポリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
重合性オリゴマーとしては、アミン変性ポリエーテルアクリレート、アミン変性エポキシアクリレート、アミン変性脂肪族アクリレート、アミン変性ポリエステルアクリレート、アミノ(メタ)アクリレートなどのアミン変性アクリレート、チオール変性ポリエステルアクリレート、チオール(メタ)アクリレートなどのチオール変性アクリレート、ポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオレフィン(メタ)アクリレート、ポリスチレン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また前記活性エネルギー線硬化性モノマー及び又はオリゴマーとして、4官能以上の(メタ)アクリレートは、上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙への印刷用途において、硬化性や強度の向上に大きく寄与するため使用することが好ましく、インキ固形分全量に対し15〜70質量%の範囲で使用することが好ましい。一方、プラスチックへの印刷用途においては、硬化塗膜の架橋密度が上昇するに従って、基材と硬化塗膜との密着性が減少するため、4官能以上の(メタ)アクリレートの含有量を適宜減少させる必要がある。この場合、4官能以上の(メタ)アクリレートはインキ固形分全量に対し0〜50質量%の範囲で使用することが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、前記エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、及び前記一般式(1)で表される光重合開始剤とを必須成分とするものであるが、その他、樹脂や顔料、各種添加剤を使用することができる。
(樹脂)
樹脂としては、公知公用の各種バインダー樹脂を利用することができる。ここで述べるバインダー樹脂とは、適切な顔料親和性と分散性を有し、印刷インキに要求されるレオロジー特性を有する樹脂全般を示しており、例えば非反応性樹脂としては、オルソフタル酸ジアリル及び/またはイソフタル酸ジアリル及び/またはテレフタル酸ジアリルを重合させたジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、石油樹脂、ロジンエステル樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、セルロース誘導体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリアマイド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ブタジエン−アクリルニトリル共重合体等を挙げることができ、また分子中に少なくとも1つ以上の重合性基を有するエポキシアクリレート化合物、ウレタンアクリレート化合物、ポリエステルアクリレート化合物等を使用することもでき、これらバインダー樹脂は、単独で使用しても、いずれか1種以上を組合せて使用してもよい。
この中でも、前記一般式(1)で表される光重合開始剤とジアリルフタレート樹脂を併用すると、活性エネルギー線硬化型インキの硬化性が向上する他、インキの流動性が向上し、印刷機上で壺切れ、インキローラ間の転移不良といった印刷適性面での不良の発生を抑制することができる。
(顔料)
顔料としては、公知公用の着色用有機顔料を挙げることができ、例えば「有機顔料ハンドブック(著者:橋本勲、発行所:カラーオフィス、2006年初版)」に掲載される印刷インキ用有機顔料等が挙げられ、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、金属フタロシアニン顔料、無金属フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、イソインドリノン顔料、イソインドリン顔料、ジオキサジン顔料、チオインジゴ顔料、アンスラキノン系顔料、キノフタロン顔料、金属錯体顔料、ジケトピロロピロール顔料、カーボンブラック顔料、その他多環式顔料等が使用可能である。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インキには、体質顔料として無機微粒子を用いてもよい。無機微粒子としては、酸化チタン、グラファイト、亜鉛華等の無機着色顔料;炭酸石灰粉、沈降性炭酸カルシウム、石膏、クレー(ChinaClay)、シリカ粉、珪藻土、タルク、カオリン、アルミナホワイト、硫酸バリウム、ステアリン酸アルミニウム、炭酸マグネシウム、バライト粉、砥の粉等の無機体質顔料; 等の無機顔料や、シリコーン、ガラスビーズなどがあげられる。これら無機微粒子は、インキ中に0.1〜60重量%の範囲で使用することにより、着色やインキのレオロジー特性を調整したりすることが可能である。
(その他添加剤)
その他の添加剤としては、例えば耐摩擦性、ブロッキング防止性、スベリ性、スリキズ防止性を付与する添加剤としては、カルナバワックス、木ろう、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物などの合成ワックス等を例示することができる。
また例えば、インキの保存安定性を付与する添加剤としては、(アルキル)フェノール、ハイドロキノン、カテコール、レゾルシン、p −メトキシフェノール、t −ブチルカテコール、t −ブチルハイドロキノン、ピロガロール、1,1−ピクリルヒドラジル、フェノチアジン、p −ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、2,5−ジ−tert−ブチル−p −ベンゾキノン、ジチオベンゾイルジスルフィド、ピクリン酸、クペロン、アルミニウムN−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン、トリ−p −ニトロフェニルメチル、N−(3−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、ジブチルクレゾール、シクロヘキサノンオキシムクレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等の重合禁止剤が例示される。
その他、要求性能に応じて、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗菌剤等の添加剤を添加することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、無溶剤で使用することもできるし、必要に応じて適当な溶媒を使用する事も可能である。溶媒としては、上記各成分と反応しないものであれば特に限定されるものではなく、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インキは、従来と同様の方法によって行えばよく、例えば、常温から100℃の間で、前記顔料、樹脂、アクリル系モノマーもしくはオリゴマー、重合禁止剤、開始剤およびアミン化合物等の増感剤、その他添加剤などインキ組成物成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサーなどの練肉、混合、調整機を用いて製造される。
(インキ硬化物の製造方法、印刷物)
本発明の第二の形態は、基材上、又は、基材上に印刷された印刷インキ層の上に、前記活性エネルギー線硬化型インキの層を形成し、350〜420nmにピーク波長を有する紫外線発光ダイオード光源で紫外線を照射することにより得られることを特徴とする印刷物である。
本発明の印刷物で使用する印刷基材としては、特に限定は無く、例えば、上質紙、コート紙、アート紙、模造紙、薄紙、厚紙等の紙、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート等のフィルム又はシート、セロファン、アルミニウムフォイル、その他従来から印刷基材として使用されている各種基材を挙げることが出来る。
本発明の印刷物の製造に用いられる印刷インキとしては、紫外線発光ダイオードより発せられる紫外線に対して好適に硬化する組成物であれば特に限定は無く、例えば印刷方式に応じて、オフセット、水無し、グラビア、フレキソ、シルクスクリーン、インクジェット、その他従来から印刷用途に使用されているUV硬化性インキを採用することが可能である。
本発明の印刷物を製造するために使用する紫外線発光ダイオード光源より発せられる紫外線の発光波長としては、例えば、発光ピーク波長が350〜420nm程度であるものが好ましい。
紫外線発光ダイオード光源よりUV硬化性組成物へ照射される紫外線の積算光量値に関しては、印刷基材上のUV硬化性組成物の種別や印刷層の厚み等により異なる為、厳密には特定出来ず、適宜好ましい条件を選択するものであるが、例えば、積算光量の総和が5〜200mJ/cm程度であり、より好ましくは、10〜100mJ/cm程度である。
積算光量値5mJ/cmを下回る条件では十分な硬化性を得ることが困難となり、一方、積算光量値200mJ/cmを超える条件は、本発明で述べる印刷方式においては不必要であり、紫外線発光ダイオード光源の特徴である省エネルギー性を維持する目的においても過剰量のエネルギー照射は行わない。
紫外線発光ダイオード光源より印刷基材上のUV硬化性組成物へ照射される紫外線の照射強度(mW/cm)に関しては、印刷方向に並べる紫外線発光ダイオード光源の個数、光源から組成物までの照射距離等の諸条件によっても適切な照射強度範囲が変動することから特に規定はしないが、本発明で述べる印刷方式における印刷基材の移動速度は60〜400m/min.程度であるから、該印刷速度で移動する印刷基材上のUV硬化性組成物に対して、積算光量値が先に述べた程度となる照射強度であることが好ましい。
次に実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでは無い。
〔活性エネルギー線硬化型オフセットインキの製造方法〕
表1〜表3の組成に従って、実施例1〜8及び比較例1〜10のインキを3本ロールミルにて練肉することによって、各種のインキ組成物を得た。尚、表中の空欄は、未配合を意味している。
〔展色物の製造方法〕
この様にして得られた活性エネルギー線硬化型インキを、簡易展色機(RIテスター、豊栄精工社製)を用い、インキ0.10mlを使用して、RIテスターのゴムロール及び金属ロール上に均一に引き伸ばし、PET原反(DIC社製、ダイタックUVPET透明25FL)上、約220cm2の面積範囲にわたって墨濃度1.8(X−Rite社製SpectroEye濃度計で計測)で均一に塗布されるように展色し、展色物を作製した。なおRIテスターとは、紙やフィルムにインキを展色する試験機であり、インキの転移量や印圧を調整することが可能である。
(紫外線発光ダイオード光源による乾燥方法)
水冷式UV−LED(中心発光波長385nm±5nmUV−LEDの出力100%)およびベルトコンベアを搭載したUV照射装置(アイグラフィックス社製)を使用し、展色物をコンベア上に載せ、コンベアスピード100m/minの速度で、LED直下(照射距離9cm)を通過させた。前記の方法で得られた光硬化性インキ塗布後の展色物に紫外線(UV)照射を行いインキ皮膜を硬化乾燥させた。
〔光硬化性インキの硬化性評価方法〕
硬化直後に硬化インキ層を爪で擦ることにより硬化皮膜の硬化性を評価した。
評価基準は以下とした。
◎:強い力で擦っても傷が付かず、UV硬化性は非常に良好である。
〇:強い力で擦ると僅かに傷が付く。
△:強い力で擦ると明確に傷が付く
×:弱い力で擦っても明確に傷が付き、UV硬化性は不良である。
〔硬化塗膜の臭気評価方法〕
前記硬化方法で硬化させた硬化物を縦5cm横2.5cmに切り取り、この切片を10枚用意した。この切片10枚を素早く外径40mm、高さ75mm、口内径20.1mm、容量50mlのコレクションバイアルに入れ、ふたを閉めて60℃の恒温槽に1時間保管し、コレクションバイアル中に臭気を充満させた。つぎに、このコレクションバイアルを室温になるまで放置し、臭気の強さを評価するモニター10名により、各サンプルの臭気の強さを10段階で評価した。
10名の臭気評価結果を平均し、そのサンプルの臭気の強さとした。なお、数値が高い方が、低臭であることを意味している。
○: 10〜7
△: 6〜3
×: 2〜0

Figure 0006861282


Figure 0006861282

Figure 0006861282
使用した原料の詳細は下記である。
「ラーベン1060Ultra」:BIRLA CARBON製 カーボンブラック
「FASTOGEN BLUE TGR−1」:DIC製 Pigment Blue 15:3
「ホスタパームバイオレット RL 02」:クラリアント製 Pigment Violet 23
「ハイフィラー#5000PJ」:松村産業製 タルク
「S−381−N1」:シャムロック製 オレフィン系微粉末ワックス
「ジアリルフタレート樹脂ワニス」:大阪ソーダ製ダイソーダップ 35質量%をSR355NS 65質量%に溶解させた混合物
「ステアラーTBH」:精工化学製 tert−ブチルハイドロキノン
「アロニックスM−400」:東亞合成製 ジペンタエリスリトールペンタ及びヘキサアクリレート
「SR355NS」:アルケマ製 ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート


「光重合開始剤A」:(1)に記載の光重合開始剤において、下記の構造式で表される化合物 2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ピペリジノフェニル)−ブタン−1−オン
Figure 0006861282


以下の光重合開始剤は全てIGM RESINS 製である。
Omnirad 369 2−ベンジル−2−(ジメチルアミノ)−4’−モルフォリノブチロフェノン
Omnirad 907 2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1−オン
Omnirad TPO 2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキシド
Omnirad 819 ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキシド
Omnirad DETX 2,4−ジエチルチオキサントン
Omnirad EMK 4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン
Omnirad EDB 4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル
この結果、実施例1〜8の活性エネルギー線硬化型インキは硬化性に優れることが明らかである。

Claims (7)

  1. エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ピペリジノフェニル)−ブタン−1−オンである光重合開始剤を含有し、印刷基材の移動速度60〜100m/minで印刷されることを特徴とする活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。
  2. アシルフォスフィンオキシド系光開始剤及び/または光増感剤を含有する請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。
  3. 第三級アミン化合物を含有する請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。
  4. ワックスを含有する請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。
  5. ジアリルフタレート樹脂を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキ。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型オフセットインキを用いて印刷基材に印刷基材の移動速度60〜100m/minで印刷し、印刷されたインキを積算光量の総和が10〜150mJ/cm である活性エネルギー線を用いて硬化させることを特徴とするインキ硬化物の製造方法。
  7. 前記印刷基材が、紙、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリロニトリル、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレンメタクリル酸共重合体、ナイロン、ポリ乳酸、ポリカーボネート、セロファン、およびアルミニウムフォイルからなる群から選ばれる少なくとも1つの印刷基材である請求項に記載のインキ硬化物の製造方法。
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