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JP6851283B2 - 画像処理装置、分析装置、および画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、分析装置、および画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、分析装置、および画像処理方法に関する。
電子プローブマイクロアナライザー(Electron Probe Micro Analyser)では、電子線を試料に照射し、電子線の照射に応じて試料から発生する特性X線をX線分光器により検出し、試料に含まれている特定の元素の定性分析または定量分析を行う。特性X線を検出するためのX線分光器としては、波長分散型X線分光器(Wavelength−Dispersive X−ray Spectrometer、WDS)、エネルギー分散型X線分光器(Energy Dispersive X−ray Spectrometer、EDS)が知られている。
波長分散型X線分光器では、試料から発生した特性X線が分光素子によって特定波長のX線に分離されて検出される。波長分散型X線分光器は、分光特性の異なる複数の分光素子を備えており、分光素子ごとに測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なるスペクトルが得られる。
このように、EPMAでは、1つの試料に対して測定された、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルが得られるため、これらのスペクトルが同一画面上に並べて表示される。しかしながら、単純に、複数のスペクトルを並べて表示すると視認性が良くない。
このような問題に対して、特許文献1では、1つの試料に対して測定された、測定波長範囲(測定エネルギー範囲)および波長分解能(エネルギー分解能)が異なる複数のスペクトルを、1つの波長軸に配置して1つのX線スペクトルとして画面上に表示する表示処理装置が開示されている。
特開2011−43402号公報
1つの試料に対して測定された、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを1つのX線スペクトルとして表示する場合、測定の原理上、低エネルギー側にピークが集中してしまい、低エネルギー側のピークが見づらいという問題がある。
また、エネルギー分散型X線分光器で試料から発生した特性X線を検出して得られるスペクトルについても、同様に、測定の原理上、低エネルギー側にピークが集中してしまい、低エネルギー側のピークが見づらいという問題がある。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、スペクトルを視認性よく表示することができる画像処理装置および画像処理方法を提供することにある。また、本発明のいくつかの態様に係る目的の1つは、上記画像処理装置を含む分析装置を提供することにある。
(1)本発明に係る画像処理装置は、
分光特性が互いに異なる複数の分光素子を備えたX線分光器を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得するスペクトル取得部と、
前記複数のスペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸である1つのグラフにするグラフ生成部と、
前記グラフ生成部が生成したグラフを表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
を含む。
このような画像処理装置では、生成されたグラフは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
(2)本発明に係る画像処理装置において、
前記グラフ生成部は、
前記複数のスペクトルの各々を1つのエネルギー軸上に配置し、当該エネルギー軸をエネルギーのa乗根の軸に変換して、前記グラフを生成してもよい。
(3)本発明に係る画像処理装置において、
前記グラフ生成部は、
X線強度をIとし、分光素子の感度係数をAとし、X線発生源と分光素子との間の距離を表すL値をLとした場合に、
前記第2軸を、(I×A×L)1/b(ただしb≧2)の軸としてもよい。
このような画像処理装置では、グラフ生成部は、グラフの第2軸を、(I×A×L)1/bの軸とするため、生成されたグラフでは、各分光素子の感度差およびL値による感度差が較正され、X線強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。したがって、このような画像処理装置では、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
(4)本発明に係る画像処理装置において、
前記グラフ生成部は、
X線強度をIとし、分光素子の感度係数をAとし、ブラッグ角をθとした場合に、
前記第2軸を、(I×A×sinθ)1/b(ただしb≧2)の軸としてもよい。
このような画像処理装置では、グラフ生成部は、グラフの第2軸を、(I×A×sinθ)1/bの軸とするため、生成されたグラフでは、各分光素子の感度差およびsinθによる感度差が較正され、X線強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。したがって、このような画像処理装置では、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
(5)本発明に係る画像処理装置において、
前記グラフ生成部は、
前記第2軸を、標準試料のX線強度に対するX線強度の比の軸としてもよい。
このような画像処理装置では、グラフ生成部は、グラフの第2軸を、標準試料のX線強度に対するX線強度の比の軸とするため、生成されたグラフでは、X線強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。したがって、このような
画像処理装置では、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
(6)本発明に係る画像処理装置は、
X線分光器で試料から発生する特性X線を検出して得られたスペクトルを取得するスペクトル取得部と、
前記スペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸であるグラフにするグラフ生成部と、
前記グラフ生成部が生成したグラフを表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
を含む。
このような画像処理装置では、生成されたグラフは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、スペクトルを視認性よく表示することができる。
(7)本発明に係る分析装置は、
本発明に係る画像処理装置を含む。
このような分析装置では、本発明に係る画像処理装置を含むため、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
(8)本発明に係る画像処理方法は、
分光特性が互いに異なる複数の分光素子を備えたX線分光器を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得する工程と、
前記複数のスペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸である1つのグラフにする工程と、
前記グラフを表示部に表示する工程と、
を含む。
このような画像処理方法では、生成されたグラフは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、このような画像処理方法では、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
本実施形態に係る画像処理装置を含む分析装置の構成を示す図。 本実施形態に係る画像処理装置の処理部の処理の流れの一例を示すフローチャート。 鉱物試料を測定して得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルの一例を示す図。 鉱物試料を測定して得られた、5つのスペクトルを1つのエネルギー軸上に配置したグラフ。 図4に示すグラフの軸を変換して生成されたグラフ。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. 画像処理装置
まず、本実施形態に係る画像処理装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る画像処理装置100を含む分析装置1の構成を示す図である。
分析装置1は、電子線EBを試料Sに照射して電子線EBの照射に応じて試料Sから発生する特性X線を検出してスペクトルを得る装置である。分析装置1は、電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)である。
分析装置1は、電子銃11と、集束レンズ12と、偏向器13と、対物レンズ14と、試料ステージ15と、二次電子検出器17と、波長分散型X線分光器18と、信号処理装置20と、画像処理装置100と、を含む。
電子銃11は、電子線EBを発生させる。電子銃11は、所定の加速電圧により加速された電子線EBを試料Sに向けて放出する。
集束レンズ12は、電子銃11の後段(電子線EBの下流側)に配置されている。集束レンズ12は、電子線EBを集束させるためのレンズである。
偏向器13は、集束レンズ12の後段に配置されている。偏向器13は、電子線EBを偏向させることができる。
対物レンズ14は、偏向器13の後段に配置されている。対物レンズ14は、電子線EBを集束させて試料Sに照射する。
試料ステージ15は、試料Sを支持することができる。試料ステージ15上には、試料Sが載置される。試料ステージ15は、移動機構を備えており試料Sを移動させることができる。
二次電子検出器17は、試料Sから放出された二次電子を検出するための検出器である。二次電子検出器17の出力信号は、電子線EBの走査信号と同期して記憶装置(図示せず)に記憶される。これにより、二次電子像を得ることができる。
波長分散型X線分光器18は、複数の分光素子(分光結晶)18aと、X線検出器18bと、を含んで構成されている。波長分散型X線分光器18は、広い波長範囲の測定を可能とするために、分光特性の異なる複数の分光素子18a(すなわち格子面間隔が異なる複数の分光結晶)を備えている。
波長分散型X線分光器18は、試料Sで発生した特性X線から、分光素子18aでのブラッグ反射を利用して特定波長のX線を分離し、X線検出器18bで検出する。試料S上のX線発生源、分光素子18a、およびX線検出器18bは、一定の半径を持つローランド円上を移動し、分光素子18aは一定の取り出し角を保ったまま仮想直線上を移動する。分光素子18aで回折を起こしたX線はX線検出器18bに入射するが、分光素子18aの移動に伴ってブラッグ角が変化するため、検出されるX線の波長(エネルギー)が変化する。
X線検出器18bの出力信号は、信号処理装置20において波形整形、A/D変換などの所定の処理が行われ、画像処理装置100(処理部30)に送られる。波長分散型X線分光器18によって得られるスペクトルは、横軸がX線のエネルギーであり、縦軸がX線強度であるグラフとして表される。波長分散型X線分光器18は、分光特性の異なる複数の分光素子18aを備えているため、分光素子18aごとに測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なるスペクトルが得られる。
エネルギー分散型X線分光器19は、X線をエネルギーで弁別し、スペクトルを得るための分光器である。エネルギー分散型X線分光器19は、電子線EBを試料Sに照射することにより試料Sから発生する特性X線を検出する。
エネルギー分散型X線分光器19の出力信号は、信号処理装置20において所定の処理が行われ、画像処理装置100(処理部30)に送られる。エネルギー分散型X線分光器19によって得られるスペクトルは、横軸がX線のエネルギーであり、縦軸がX線強度であるグラフとして表される。
分析装置1では、電子銃11から放出された電子線EBが、集束レンズ12および対物レンズ14で集束されて試料Sに照射される。このとき、偏向器13によって電子線EBを偏向することにより、試料S上の任意の位置に電子線EBを照射することができる。試料Sに電子線EBが照射されることによって、試料Sから特性X線が発生する。試料Sから発生した特性X線は、分光素子18aによって分光され、X線検出器18bで検出される。X線検出器18bの出力信号は信号処理装置20で所定の処理が行われ、スペクトルデータとして処理部30に送られる。また、試料Sから発生した特性X線は、エネルギー分散型X線分光器19で検出することもできる。エネルギー分散型X線分光器19の出力信号は信号処理装置20で所定の処理が行われ、スペクトルデータとして処理部30に送られる。処理部30では、信号処理装置20からのスペクトルデータに基づき、スペクトルが生成される。
画像処理装置100は、波長分散型X線分光器18を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを表示部42に表示する。また、画像処理装置100は、エネルギー分散型X線分光器19を用いて得られた、スペクトルを表示部42に表示する。画像処理装置100は、処理部30と、操作部40と、表示部42と、記憶部44と、を含む。
操作部40は、ユーザーによる操作に応じた操作信号を取得し、処理部30に送る処理を行う。操作部40は、例えば、ボタン、キー、タッチパネル型ディスプレイ、マイクなどである。
表示部42は、処理部30によって生成された画像を表示するものであり、その機能は、LCD、CRTなどにより実現できる。表示部42には、例えば、処理部30で生成されたスペクトルが表示される。
記憶部44は、処理部30が各種の計算処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶している。また、記憶部44は、処理部30の作業領域として用いられ、処理部30が各種プログラムに従って実行した算出結果等を一時的に記憶するためにも使用される。記憶部44の機能は、ハードディスク、RAMなどにより実現できる。
処理部30は、信号処理装置20からのスペクトルデータに基づいてスペクトルを生成し、表示部42に表示する処理を行う。処理部30の機能は、各種プロセッサ(CPU等)でプログラムを実行することにより実現することができる。処理部30は、スペクトル取得部32と、グラフ生成部34と、表示制御部36と、を含む。
スペクトル取得部32は、信号処理装置20からのスペクトルデータを受け付けて、波長分散型X線分光器18を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得する。
グラフ生成部34は、スペクトル取得部32で取得された測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを、横軸(第1軸)がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸(第2軸)がX線強度に基づく軸である、1つのグラフにする。グラフ生成部34の処理の詳細については、後述する「2. 処理」で説明する。
表示制御部36は、グラフ生成部34で生成されたグラフを、表示部42に表示させる制御を行う。
2. 処理
次に、画像処理装置100の処理部30の処理について説明する。ここでは、画像処理装置100において、波長分散型X線分光器18を用いて1つの試料(鉱物試料)を測定して得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルから1つのグラフを生成して表示部42に表示する場合について説明する。
図2は、画像処理装置100の処理部30の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、スペクトル取得部32が、信号処理装置20からのスペクトルデータを受け付けて、波長分散型X線分光器18を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得する(ステップS2)。
図3は、鉱物試料を測定して得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルの一例を示す図である。
ここでは、スペクトル取得部32は、図3に示す5つのスペクトルを取得する。図3に示す5つのスペクトルは、波長分散型X線分光器18の5つの分光素子18aの各々を用いて得られたスペクトルである。各スペクトルの横軸はX線のエネルギー(エネルギー軸)であり、縦軸はX線強度(X線強度軸)である。
具体的には、図3に示す5つのスペクトルのうちの、1番目のスペクトルは、分光素子18aとしてLIFHを用いて得られたものであり、測定エネルギー範囲は3.672keV〜9.791keVである。2番目のスペクトルは、分光素子18aとしてPETH(Pentaerythritol)を用いて得られたものであり、測定エネルギー範囲は1.690keV〜4.520keVである。3番目のスペクトルは、分光素子18aとしてTAP(Thallium Acid Phthate)を用いて得られたものであり、測定エネルギー範囲は0.574keV〜1.920keVである。4番目のスペクトルは、分光素子18aとしてLDE1H(Layered Dispersion Element)を用いて得られたものであり、測定エネルギー範囲は0.319keV〜0.612keVである。5番目のスペクトルは、分光素子18aとしてLDE2Hを用いて得られたものであり、測定エネルギー範囲は0.164keV〜0.342keVである。なお、上記の分光結晶の末尾の「H」は、分光結晶が高感度結晶であることを示している。また、LDE1HおよびLDE2Hは、W/Si多層膜X線分光素子である。
次に、グラフ生成部34が、スペクトル取得部32が取得した複数のスペクトルを1つのエネルギー軸上に配置して、1つのグラフを生成する(ステップS4)。
図4は、鉱物試料を測定して得られた、5つのスペクトルを1つのエネルギー軸上に配置したグラフである。
グラフ生成部34は、図4に示すように、5つのスペクトルの測定エネルギー範囲の全
部が含まれるエネルギー軸上に、5つのスペクトルを配置して1つのグラフ(スペクトル)とする。図4に示すグラフでは、横軸はエネルギー軸であり、縦軸はX線強度軸である。
図4に示すグラフでは、低エネルギー側にピークが集中してしまい、低エネルギー側のピークが確認しづらい。
また、5つのスペクトルを得るために用いられた5つの分光素子18a(分光結晶)は、それぞれ感度が異なる。そのため、図4に示すグラフにおいて、スペクトル間のピークの強度の大小を単純に比較することはできない。
また、波長分散型X線分光器18では、X線発生源と分光素子18aとの間の距離を表すL値によっても感度が異なり、L値が大きいほど感度が低くなる。そのため、図4に示すグラフにおいて、ピークの強度の大小(特にエネルギーの差が大きいピークの強度の大小)を単純に比較することはできない。なお、L値は、L=2Rsinθ=(R/d)nλ(Rはローランド円の半径であり、θはブラッグ角であり、dは分光結晶の格子面間隔であり、nは正の整数であり、λはX線の波長である)で表される。
図4に示すグラフでは、上記のような問題があるため、グラフ生成部34は、図4に示すグラフの横軸であるエネルギー軸および縦軸であるX線強度軸を変換する(ステップS6)。
図5は、グラフ生成部34が図4に示すグラフの軸を変換して生成されたグラフである。
グラフ生成部34は、図4に示すグラフの横軸(エネルギー軸)および縦軸(X線強度軸)をそれぞれ変換して、横軸Xがエネルギーの平方根の軸であり、縦軸Yが下記式(2)の軸であるグラフを生成する。
具体的には、グラフ生成部34は、図4に示すグラフの横軸(エネルギー軸)を次式で変換する。
Figure 0006851283
ただし、EはX線のエネルギーである。
また、グラフ生成部34は、図4に示すグラフの縦軸(X線強度軸)を、次式(2)で変換する。
Figure 0006851283
ただし、Iは特性X線のX線強度であり、Aは分光素子の感度係数であり、LはL値である。なお、分光素子の感度係数Aは、分光素子(分光結晶)の感度を示す係数であり、分光素子(分光結晶)の種類に依存する係数である。
グラフ生成部34は、各スペクトルのエネルギーEを式(1)に代入し、X線強度I、分光素子18aの感度係数A、L値を式(2)に代入して、横軸Xを式(1)の軸とし、縦軸Yを式(2)の軸としたグラフにプロットする。すなわち、図5に示すグラフの座標(X,Y)は、以下で表される。
Figure 0006851283
このように、横軸Xをエネルギーの平方根の軸とすることで、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のX線ピークを見やすくできる。例えば、横軸を対数軸にした場合、低エネルギー側の目盛りの間隔が高エネルギー側の目盛りに比べて極端に大きくなってしまい、スペクトル全体を確認しづらくなる。これに対して、横軸をエネルギーの平方根の軸とすることで、低エネルギー側のエネルギーの間隔を高エネルギー側に比べて適度に大きくできるため、低エネルギー側から高エネルギー側までスペクトル全体を見やすくできる。
また、縦軸Yについて、X線強度Iに分光素子18aの感度係数Aを乗算することにより、各分光素子18a(分光結晶)の感度差により生じるスペクトル間のピークの強度差を補正できる。さらに、X線強度IにL値を乗算することにより、L値による感度の違いで生じるピーク間の強度差を補正できる。さらに、X線強度Iの平方根を取ることにより、質量濃度1%以下となるような微小なピークを見やすくできる。また、X線強度Iの統計変動による誤差は、X線強度の平方根(√I)程度となる。そのため、X線強度の平方根を取ることで、各X線強度の誤差を同程度にでき、微小なピークをみやすくできる。
グラフ生成部34は、隣接する測定エネルギー範囲を持つ2つのスペクトルにおいて、測定エネルギー範囲が重なる場合には、図5に示すように、2つのスペクトルを重なった状態で表示する。すなわち、隣接する2つのスペクトル測定エネルギー範囲が重なったとしても、2つのスペクトルはそのまま重畳表示される。
また、グラフ生成部34は、5つのスペクトルにそれぞれ色を割り当てて、5つのスペクトルを互いに異なる色で表示する。これにより、図5に示すグラフから、5つのスペクトルがどの分光素子18aで得られたものかを知ることができる。
また、グラフ生成部34は、図示の例では、横軸にエネルギーの平方根の値を表示しているが、横軸にエネルギー値を表示してもよい。この場合、横軸の目盛りの間隔は、等間隔にはならず、エネルギー値が小さいほど目盛りの間隔が大きくなるように表示される。
次に、表示制御部36が、グラフ生成部34が生成した、図5に示すグラフ(画像)を表示部42に表示させる制御を行う(ステップS8)。
これにより、図5に示すグラフを表示することができる。
なお、鉱物試料について、上述した波長分散型X線分光器18(WDS)で得られたスペクトルデータに加えて、エネルギー分散型X線分光器19で得られたスペクトルデータ(EDSのスペクトルデータ)が取得されている場合には、グラフ生成部34は、EDSのスペクトルの横軸(エネルギー軸)をエネルギーの平方根の軸に変換し、縦軸(X線強度軸)を次式(3)の軸に変換する。
Figure 0006851283
ただし、AEDSは、エネルギー分散型検出器の感度係数である。
表示制御部36は、軸が変換されたEDSのスペクトル(グラフ)を表示部42に表示させる制御を行う。これにより、図5に示すグラフ(WDSのスペクトル)と、EDSのスペクトルと、を比較しやすく表示できる。
また、WDSのスペクトルデータに加えて、透過電子顕微鏡に搭載されたエネルギー分散型X線検出器(STEM+EDS)で得られたスペクトルデータやエネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDXRF)で得られたスペクトルデータが取得されている場合も同様の処理が行われる。これにより、図5に示すグラフ(WDSのスペクトル)と、STEM+EDSのスペクトルやEDXRFのスペクトルとを、比較しやすく表示できる。
また、EDSのスペクトルデータ、STEM+EDSのスペクトルデータ、EDXRFのスペクトルデータにおいて、縦軸(X線強度軸)を、上記式(3)の軸に代えて次式(4)の軸にしてもよい。
Figure 0006851283
式(4)を用いることで、X線のエネルギー(E)による感度の違いで生じるピーク間の強度差を補正できる。
なお、上記では、1つの試料Sに対して5つのスペクトルを取得した場合について説明したが、1つの試料Sに対して取得するスペクトルの数は特に限定されず、試料や分析の目的に応じて適宜設定可能である。
画像処理装置100、分析装置1、および本実施形態に係る画像処理方法は、例えば、以下の特徴を有する。
画像処理装置100では、グラフ生成部34は、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸である1つのグラフとする。そのため、生成されたグラフでは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
画像処理装置100では、グラフ生成部34は、グラフの縦軸を、式(2)の軸とする。そのため、生成されたグラフでは、各分光素子18aの感度差およびL値による感度差が較正され、各ピークの強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。
画像処理装置100では、グラフ生成部34は、EDSのスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸がX線強度に基づく軸であるグラフとする。そのため、生
成されたグラフでは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、EDSのスペクトルを視認性よく表示することができる。
分析装置1は、画像処理装置100を含むため、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
本実施形態に係る画像処理方法は、分光特性が互いに異なる複数の分光素子18aを備えた波長分散型X線分光器18を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得する工程と、複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸が式(2)の軸である1つのグラフにする工程と、当該グラフを表示部42に表示する工程と、を含む。そのため、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
3. 変形例
次に、画像処理装置100の変形例について説明する。なお、上述した画像処理装置100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
3.1. 第1変形例
まず、第1変形例について説明する。第1変形例では、グラフ生成部34が、縦軸を式(2)の軸に代えて、次式(5)の軸とする点で上記の実施形態と異なる。
Figure 0006851283
ただし、θはブラッグ角である。
L値とブラッグ角θとは、L=2Rsinθの関係があり、本変形例でも上述した実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
3.2. 第2変形例
次に、第2変形例について説明する。第2変形例では、グラフ生成部34が、縦軸を式(2)の軸に代えて、Kレシオ、すなわち標準試料のX線強度に対するX線強度の比の軸とする点で上記の実施形態と異なる。すなわち、本変形例では、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸がKレシオ(標準試料のX線強度に対するX線強度の比)の軸である1つのグラフとする。
例えば、グラフ生成部34は、各分光素子18aのスペクトルのピークのうち最もX線強度が大きいピークのX線強度をImaxとし、当該ピークのKレシオをKmaxとし、当該ピークのL値をLmaxとした場合、各スペクトルのX線強度Iを次式(6)に代入してKレシオを求める。
Figure 0006851283
本変形例では、グラフ生成部34が、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸がKレシオの軸である1つのグラフとする。この結果、生成されたグラフでは、各ピークの強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。
なお、上記式(6)に代えて次式(7)を用いてもよい。
Figure 0006851283
この場合も、上記式(6)の場合と同様の作用効果を奏することができる。
また、Kレシオは、定量分析結果を元にした質量濃度や原子比としてもよい。ただし、KレシオはX線種によって異なるため、縦軸の表示としてはX線強度として表示されることが望ましい。
3.3. 第3変形例
次に、第3変形例について説明する。第3変形例では、グラフ生成部34が、縦軸を式(2)の軸に代えて、標準感度曲線により求められる相対強度K(すなわちKレシオ)の軸とする点で上記の実施形態と異なる。すなわち、第2変形例では、式(6)を用いて相対強度(Kレシオ)を求めたが、第3変形例では、標準感度曲線により相対強度Kを求める。そのため、第3変形例では、第2変形例に比べて、より精度よく相対強度K(Kレシオ)を求めることができる。
相対強度Kは、標準試料のX線強度に対するX線強度である(Kレシオ)。相対強度Kは、下記のように標準感度曲線A(I)の関数で表される(K=A(I))。
標準感度曲線A(I)は、標準試料を波長分散型X線分光器18で測定し、X線強度とKレシオを測定することで得られる。画像処理装置100では、標準感度曲線が記憶部44に記憶されている。標準感度曲線A(I)は、例えば次式(8)で表される。
Figure 0006851283
ただし、I=cps/100pAであり、Z=In(z)であり、zは平均原子番号である。また、a,b,cは、定数である。
式(8)に示すA(I)の関数は、X線種によって異なるため、あらかじめどのX線種を用いるのかを設定しておく。なお、式(8)では、L値やブラッグ角θの関数となっていないため、補間を行い、A(I)をL値やブラッグ角に対応した数列に変換する。X線種としてはK線の系列を用いることが最も汎用性が高いと考えられるが、L線やM線のピークについてはL線やM線の標準感度曲線A(I)を用いることが好ましい。また、定性分析の結果から、バックグラウンドを引いて表示させることで、ピーク近傍のみを対応するX線種の標準感度曲線A(I)で求めた相対強度Kで表示すればより好ましい。
本変形例では、グラフ生成部34が、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸が標準感度曲線により求められる相対強度Kの軸である1つのグラフとする。この結果、生成されたグラフでは、各ピークの強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。
なお、上記では、標準感度曲線A(I)を用いたが、標準感度曲線A(I)を有さず、分光素子18aごとにX線強度とKレシオを測定して得られたデータベースのみを有する場合は、フィッティングカーブや補間を用いて相対強度Kを決定する。
3.4. 第4変形例
次に、第4変形例について説明する。上述した実施形態では、生成されたグラフの横軸がエネルギーの平方根の軸であったが、横軸をエネルギー軸として表示する場合と、横軸をエネルギーの平方根の軸として表示する場合とが切り替え可能となっていてもよい。例えば、低エネルギー側にピークが集中していない場合は、横軸をエネルギー軸(E)として表示し、低エネルギー側にピークが集中している場合には、横軸をエネルギー軸の平方根の軸として表示してもよい。
3.5. 第5変形例
次に、第5変形例について説明する。上述した実施形態では、グラフ生成部34は、横軸をエネルギーの平方根の軸としていたが、横軸は、エネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であってもよい。すなわち、グラフ生成部34は、複数のスペクトルを、横軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸である1つのグラフとしてもよい。
グラフ生成部34は、例えば、複数のスペクトルの各々を1つのエネルギー軸上に配置し、当該エネルギー軸を次式(9)でエネルギーのa乗根の軸に変換して、グラフを生成する。
Figure 0006851283
なお、aは、2以上であり、より好ましくは2以上10以下(2≦a≦10)である。aの値はあらかじめ設定されていてもよいし、aの値をユーザーが設定可能であってもよい。
本変形例によれば、グラフ生成部34は、複数のスペクトルを、横軸がエネルギーのa乗根の軸である1つのグラフとする。そのため、生成されたグラフでは、低エネルギー側ほどエネルギーの間隔が大きくなり、低エネルギー側のピークを見やすくできる。したがって、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを視認性よく表示することができる。
3.6. 第6変形例
次に、第6変形例について説明する。上述した実施形態では、グラフ生成部34は、縦軸を式(2)で表される軸としていたが、縦軸は(I×A×L)1/b(ただしb≧2)の軸であってもよい。すなわち、グラフ生成部34は、複数のスペクトルを、横軸がエネルギーの平方根の軸であり、縦軸が(I×A×L)1/b(ただしb≧2)の軸である1つのグラフとしてもよい。
グラフ生成部34は、例えば、複数のスペクトルの各々を1つのエネルギー軸上に配置し、当該エネルギー軸をエネルギーの平方根の軸に変換し、かつ、縦軸(X線強度軸)を次式(10)で変換して、1つのグラフを生成する。
Figure 0006851283
なお、bは、2以上であり、より好ましくは2以上10以下(2≦b≦10)である。bの値はあらかじめ設定されていてもよいし、bの値をユーザーが設定可能であってもよい。
本変形例によれば、グラフ生成部34は、グラフの強度軸を、(I×A×L)1/bの軸とするため、生成されたグラフでは、各分光素子18aの感度差およびL値による感度差が較正されており、各ピークの強度を比較しやすい。さらに、生成されたグラフでは、微小なピークがみやすい。
なお、式(5)、式(6)、式(7)は平方根をとっているが、これらの式もb乗根としてもよい。すなわち、式(5)に代えて次式(11)を用いてもよい。
Figure 0006851283
同様に、式(6)に代えて次式(12)を用いてもよい。
Figure 0006851283
同様に、式(7)に代えて次式(13)を用いてもよい。
Figure 0006851283
式(11)、式(12)、式(13)を用いた場合でも、式(5)、式(6)、式(7)を用いた場合と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した実施形態では横軸をエネルギー軸と説明したが、X線のエネルギーは
、L値、ブラッグ角θ、および波長λにも変換できるため、エネルギー軸には、単位をエネルギー(eV)とする軸の他に、単位をL値、ブラッグ角θ、波長λとする軸も含まれるものとする。
また、上述した実施形態では、分析装置1が電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)である例について説明したが、本発明に係る分析装置は波長分散型X線分光器やエネルギー分散型X線分光器などのX線分光器を備えた分析装置であれば特に限定されない。
また、上述した実施形態及び変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば各実施形態及び各変形例は、適宜組み合わせることが可能である。
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的及び効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
1…分析装置、11…電子銃、12…集束レンズ、13…偏向器、14…対物レンズ、15…試料ステージ、17…二次電子検出器、18…波長分散型X線分光器、18a…分光素子、18b…X線検出器、19…エネルギー分散型X線分光器、20…信号処理装置、30…処理部、32…スペクトル取得部、34…グラフ生成部、36…表示制御部、40…操作部、42…表示部、44…記憶部、100…画像処理装置

Claims (8)

  1. 分光特性が互いに異なる複数の分光素子を備えたX線分光器を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得するスペクトル取得部と、
    前記複数のスペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸である1つのグラフにするグラフ生成部と、
    前記グラフ生成部が生成したグラフを表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
    を含む、画像処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記グラフ生成部は、
    前記複数のスペクトルの各々を1つのエネルギー軸上に配置し、当該エネルギー軸をエネルギーのa乗根の軸に変換して、前記グラフを生成する、画像処理装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記グラフ生成部は、
    X線強度をIとし、分光素子の感度係数をAとし、X線発生源と分光素子との間の距離を表すL値をLとした場合に、
    前記第2軸を、(I×A×L)1/b(ただしb≧2)の軸とする、画像処理装置。
  4. 請求項1または2において、
    前記グラフ生成部は、
    X線強度をIとし、分光素子の感度係数をAとし、ブラッグ角をθとした場合に、
    前記第2軸を、(I×A×sinθ)1/b(ただしb≧2)の軸とする、画像処理装置。
  5. 請求項1または2において、
    前記グラフ生成部は、
    前記第2軸を、標準試料のX線強度に対するX線強度の比の軸とする、画像処理装置。
  6. X線分光器で試料から発生する特性X線を検出して得られたスペクトルを取得するスペクトル取得部と、
    前記スペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸であるグラフにするグラフ生成部と、
    前記グラフ生成部が生成したグラフを表示部に表示する制御を行う表示制御部と、
    を含む、画像処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の画像処理装置を含む、分析装置。
  8. 分光特性が互いに異なる複数の分光素子を備えたX線分光器を用いて得られた、測定エネルギー範囲およびエネルギー分解能が異なる複数のスペクトルを取得する工程と、
    前記複数のスペクトルを、第1軸がエネルギーのa乗根(ただしa≧2)の軸であり、第2軸がX線強度に基づく軸である1つのグラフにする工程と、
    前記グラフを表示部に表示する工程と、
    を含む、画像処理方法。
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