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JP6833529B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機やプリンタ等の画像形成装置に関する。また、画像形成装置に搭載されている定着器や、記録材に定着されたトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、等の像加熱装置に関する。
複写機やプリンタ等の電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置)に用いられる定着器や光沢付与装置等の像加熱装置において、省電力化の要請から、記録材上に形成された画像部を選択的に加熱する方式が提案されている(特許文献1)。この方法では、ヒータの発熱範囲をヒータの長手方向(記録材の搬送方向に直交する方向)に対し複数個の発熱ブロックに分割し、記録材上の画像の有無に応じて、各発熱ブロックを選択的に発熱制御する。すなわち、記録材上に画像が無い部分(非画像部)において発熱ブロックへの通電を停止することで省電力化を図っている。
一方で、像加熱装置には、単位時間当たりの記録材の処理速度をあげ画像の生産性を高めたいというニーズがあり、そのために記録材の搬送速度を速くすることが求められている。前述の特許文献1に記載の実施例11のような像加熱装置において記録材の搬送速度が速くなると、非画像部(通電停止状態)から画像部へ通電制御を切り替えた際に、加熱時間が短いため画像部の制御温度まで充分加熱することができない場合があった。これを防ぐため、非画像部の発熱ブロックへの通電を停止する替わりに、所定の制御温度となるよう通電制御することで、画像部の制御温度まで素早く到達させる方法が考えられている。このとき、非画像部の制御温度を画像部の制御温度より低く設定することで、省電力化と画像生産性の両立を図っている。
特開平6−95540号公報
しかしながら、発熱ブロック毎に異なる制御温度で発熱制御を行う像加熱装置では、発熱ブロック毎に蓄熱状態にばらつきが生じ、紙シワ、後端ハネ等の記録材の搬送不具合や、定着部材に加わる負荷を増大させ、構成部材の耐久性を低下させる懸念がある。すなわち、長手に分割した発熱ブロックを有する像加熱装置では、通紙される記録材上の画像パターンにより各発熱ブロックの発熱量が異なるため、各々の発熱ブロックの定着部材の蓄熱状態が異なる。定着部材に用いられているローラ等は蓄熱量に応じて熱膨張するため、各発熱ブロックにおける記録材の搬送性能や定着部材の回転駆動力に差が生じる。よって、像加熱装置における発熱ブロックの搬送性能や回転駆動力の差によって、記録材に紙シワや後端ハネ等の搬送不具合を発生させる可能性がある。また、定着部材の回転駆動力が像加熱装置の長手方向で異なるために定着フィルムを一方向に寄せる力を増し、定着フィルムや加圧ローラ等の耐久性を低下させる可能性がある。
本発明の目的は、記録材の搬送不具合の発生や定着部材の耐久性の低下を抑制しつつ省電力性を高めることができる技術を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明の像加熱装置は、
筒状のフィルムと、
前記フィルムの内部空間に配置されており、記録材の搬送方向に対して直交する方向に細長い基板と、前記基板上にその長手方向に並んで設けられている複数の発熱体と、を有するヒータと、
前記複数の発熱体へ供給する電力を制御して前記複数の発熱体の発熱量を個々に制御可能な制御部と、
ゴム層を有する加圧ローラであって、前記フィルムの外周面に接触し前記ヒータと共に前記フィルムを挟み込んでおり、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
を有し、前記フィルムは前記加圧ローラの回転に従動して回転し、前記ニップ部で記録材を搬送しつつ前記ヒータの熱によって記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置において、
前記複数の発熱体が加熱する複数の加熱領域のそれぞれの蓄熱量を表す複数のカウント値を取得する取得部を有し、
前記制御部は、前記複数の発熱体が加熱する複数の加熱領域のうち、記録材搬送方向と平行な記録材のエッジが通過する加熱領域の蓄熱量を表す第1のカウント値と、複数の加熱領域のうちの記録材が通過する加熱領域であって前記エッジが通過する加熱領域以外の加熱領域の蓄熱量を表す第2のカウント値と、の差が所定の範囲に維持されるように、前記エッジが通過する加熱領域を加熱する第1の発熱体と、その他の発熱体である第2の発熱体の発熱量を制御し、
前記エッジが通過する加熱領域が前記長手方向における記録材のサイズに応じて異なる
ことにより、前記第1のカウント値を取得する加熱領域及び前記第1の発熱体が記録材のサイズに応じて異なることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
記録材に画像を形成する画像形成部と、
記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
を有する画像形成装置において、
前記定着部が上記像加熱装置であることを特徴とする。
本発明によれば、記録材の搬送不具合の発生や定着部材の耐久性の低下を抑制しつつ省電力性を高めることができる。
本発明の実施例に係る画像形成装置の断面図 実施例1の像加熱装置の断面図 実施例1のヒータ構成図 実施例1のヒータ制御回路図 実施例1の加熱領域を示す図 実施例1の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャート 実施例1の加熱領域の分類に関する具体例 実施例1の制御温度に関連するパラメータの設定値 実施例1の蓄熱カウント値に関連するパラメータの設定値 実施例1における具体事例の記録材を説明する図 比較例の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャート 実施例1における効果を説明する図 実施例2の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャート 実施例2における効果を説明する図 実施例3の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャート 実施例3における具体事例の記録材を説明する図 実施例3における効果を説明する図 実施例4の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャート 実施例4における具体事例を説明する図 実施例4における効果を説明する図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
1.画像形成装置の構成
図1は、本発明の実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。本発明が適用可能な画像形成装置としては、電子写真方式や静電記録方式を利用して記録材上に画像を形成する複写機、プリンタなどが挙げられ、ここではレーザプリンタに適用した場合について説明する。
プリント信号が発生すると、画像情報に応じて変調されたレーザ光をスキャナユニット21が出射し、帯電ローラ16によって所定の極性に帯電された感光ドラム19表面を走査する。これにより感光ドラム19には静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像ローラ17からトナーが供給されることで、感光ドラム19上の静電潜像は、トナー画像(トナー像)として現像される。一方、給紙カセット11に積載された記録材(記録紙)Pはピックアップローラ12によって一枚ずつ給紙され、搬送ローラ対13によってレジストローラ対14に向けて搬送される。更に、記録材Pは、感光ドラム19上のトナー画像が感光ドラム19と転写ローラ20で形成される転写位置に到達するタイミングに合わせて、レジストローラ対14から転写位置へ搬送される。記録材Pが転写位置を通過する過程で感光ドラム19上のトナー画像は記録材Pに転写される。その後、記録材Pは像加像装置、定着部としての定着装置200で加熱され、トナー画像が記録材Pに加熱定着される。定着済みのトナー画像を担持する記録材Pは、搬送ローラ対26、27によって画像形成装置100上部のトレイに排出される。
なお、18は、感光ドラム19を清掃するドラムクリーナ、28は、記録材Pのサイズに応じて幅調整可能な一対の記録材規制板を有する給紙トレイ(手差しトレイ)である。給紙トレイ28は、定型サイズ以外のサイズの記録材Pにも対応するために設けられている。29は、給紙トレイ28から記録材Pを給紙するピックアップローラ、30は、定着装置200等を駆動するモータである。商用の交流電源401に接続されたヒータ駆動手段としての制御回路400は、定着装置200へ電力供給を行う。上述した、感光ドラム19、帯電ローラ16、スキャナユニット21、現像ローラ17、転写ローラ20が、記録材Pに未定着画像を形成する画像形成部を構成している。また、本実施例では、感光ドラム19、帯電ローラ16、現像ローラ17を含む現像ユニット、ドラムクリーナ18を含むクリーニングユニットが、プロセスカートリッジ15として画像形成装置100の装置本体に対して着脱可能に構成されている。
本実施例の画像形成装置100は、記録材Pの搬送方向に直交する方向における最大通紙幅が216mmであり、LTRサイズ(216mm×279mm)の普通紙を232.5mm/secの搬送速度で毎分44.3枚プリントすることが可能である。
2.像加熱装置の構成
図2は、本実施例の像加熱装置としての定着装置200の模式的断面図である。定着装置200は、エンドレスベルトとしての定着フィルム202と、定着フィルム202の内面に接触するヒータ300と、定着フィルム202を介してヒータ300と共に定着ニップ部Nを形成する加圧ローラ208と、金属ステー204と、を有する。
定着フィルム202は、筒状に形成された複層耐熱フィルムであり、ポリイミド等の耐熱樹脂、またはステンレス等の金属を基層としている。また、定着フィルム202の表面には、トナーの付着防止や記録材Pとの分離性を確保するため、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)等の離型性にすぐれた耐熱樹脂を被覆して離型層を形成してある。更に、特にカラー画像を形成する装置では、画質向上のため、上記基層と離型層の間にシリコーンゴム等の耐熱ゴムを弾性層として形成して
もよい。加圧ローラ208は、鉄やアルミニウム等の材質の芯金209と、シリコーンゴム等の材質の弾性層210を有する。ヒータ300は、耐熱樹脂製のヒータ保持部材201に保持されており、定着ニップ部N内に設けられた加熱領域A〜A(詳細は後述する)を加熱することで、定着フィルム202を加熱する。ヒータ保持部材201は定着フィルム202の回転を案内するガイド機能も有している。ヒータ300には、定着ニップ部Nの反対側に電極Eが設けられており、電気接点Cより電極Eに給電を行っている。金属ステー204は、不図示の加圧力を受けて、ヒータ保持部材201を加圧ローラ208向けて付勢する。また、ヒータ300の異常発熱により作動してヒータ300に供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子212が、ヒータ300に直接、もしくはヒータ保持部材201を介して間接的に当接している。
加圧ローラ208は、モータ30から動力を受けて矢印R1方向に回転する。加圧ローラ208が回転することによって、定着フィルム202が従動して矢印R2方向に回転する。定着ニップ部Nにおいて記録材Pを挟持搬送しつつ定着フィルム202の熱を与えることで、記録材P上の未定着トナー画像は定着処理される。また、定着フィルム202の摺動性を確保し安定した従動回転状態を得るために、ヒータ300と定着フィルム202の間には、耐熱性の高いグリース(不図示)を介在させている。
3.ヒータの構成
図3を用いて、本実施例におけるヒータ300の構成を説明する。図3(A)はヒータ300の断面図、図3(B)はヒータ300の各層の平面図、図3(C)はヒータ300への電気接点Cの接続方法を説明する図である。図3(B)には、本実施例の画像形成装置100における記録材Pの搬送基準位置Xを示してある。本実施例における搬送基準は中央基準となっており、記録材Pはその搬送方向に直交する方向における中心線が搬送基準位置Xを沿うように搬送される。また、図3(A)は、搬送基準位置Xにおけるヒータ300の断面図となっている。
ヒータ300は、セラミックス製の基板305と、基板305上に設けられた裏面層1と、裏面層1を覆う裏面層2と、基板305上の裏面層1とは反対側の面に設けられた摺動面層1と、摺動面層1を覆う摺動面層2と、より構成される。
裏面層1は、ヒータ300の長手方向に沿って設けられている導電体301(301a、301b)を有する。導電体301は、導電体301aと301bに分離されており、導電体301bは、導電体301aに対して記録材Pの搬送方向の下流側に配置されている。また、裏面層1は、導電体301a、301bに平行して設けられた導電体303(303−1〜303−7)を有する。導電体303は、導電体301aと導電体301bの間にヒータ300の長手方向に沿って設けられている。
更に、裏面層1は、通電により発熱する発熱抵抗体である、発熱体302a(302a−1〜302a−7)と発熱体302b(302b−1〜302b−7)を有する。発熱体302aは、導電体301aと導電体303の間に設けられており、導電体301aと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。発熱体302bは、導電体301bと導電体303の間に設けられており、導電体301bと導電体303を介して電力を供給することにより発熱する。
導電体301と導電体303と発熱体302aと発熱体302bとから構成される発熱部位は、ヒータ300の長手方向に対し7つの発熱ブロック(HB〜HB)に分割されている。すなわち、発熱体302aは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302a−1〜302a−7の7つの領域に分割されている。また、発熱体302bは、ヒータ300の長手方向に対し、発熱体302b−1〜302b−7の7つの領域に分割されて
いる。更に、導電体303は、発熱体302a、302bの分割位置に合わせて、導電体303−1〜303−7の7つの領域に分割されている。7つの発熱ブロック(HB〜HB)は、各ブロックにおける発熱抵抗体への通電量が個別に制御されることで、それぞれの発熱量が個別に制御される。
本実施例の発熱範囲は、発熱ブロックHB1の図中左端から発熱ブロックHB7の図中右端までの範囲であり、その全長は220mmである。また、各発熱ブロックの長手方向長さは、すべて同じ約31mmとしているが、長さを異ならせても構わない。
また、裏面層1は、電極E(E1〜E7、およびE8−1、E8−2)を有する。電極E1〜E7は、それぞれ導電体303−1〜303−7の領域内に設けられており、導電体303−1〜303−7を介して発熱ブロックHB1〜HB7それぞれに電力供給するための電極である。電極E8−1、E8−2は、ヒータ300の長手方向端部に導電体301に接続するよう設けられており、導電体301を介して発熱ブロックHB1〜HB7に電力供給するための電極である。本実施例ではヒータ300の長手方向両端に電極E8−1、E8−2を設けているが、例えば、電極E8−1のみを片側に設ける構成でも構わない。また、導電体301a、301bに対し共通の電極で電力供給を行っているが、導電体301aと導電体301bそれぞれに個別の電極を設け、それぞれ電力供給を行っても構わない。
裏面層2は、絶縁性を有する表面保護層307より構成(本実施例ではガラス)されており、導電体301、導電体303、発熱体302a、302bを覆っている。また、表面保護層307は、電極Eの箇所を除いて形成されており、電極Eに対して、ヒータの裏面層2側から電気接点Cを接続可能な構成となっている。
摺動面層1は、基板305において裏面層1が設けられる面とは反対側の面に設けられており、各発熱ブロックHB1〜HB7の温度を検知する検知手段としてサーミスタTH(TH1−1〜TH1−4、およびTH2−5〜TH2−7)を有している。サーミスタTHは、PTC特性、若しくはNTC特性(本実施例ではNTC特性)を有した材料から成り、その抵抗値を検出することにより、全ての発熱ブロックの温度を検知できる。
また、摺動面層1は、サーミスタTHに通電しその抵抗値を検出するため、導電体ET(ET1−1〜ET1−4、およびET2−5〜ET2−7)と導電体EG(EG1、EG2)とを有している。導電体ET1−1〜ET1−4は、それぞれサーミスタTH1−1〜TH1−4に接続されている。導電体ET2−5〜ET2−7は、それぞれサーミスタTH2−5〜TH2−7に接続されている。導電体EG1は、4つのサーミスタTH1−1〜TH1−4に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体EG2は、3つのサーミスタTH2−5〜TH2−7に接続され、共通の導電経路を形成している。導電体ETおよび導電体EGは、それぞれヒータ300の長手に沿って長手端部まで形成され、ヒータ長手端部において不図示の電気接点を介して制御回路400と接続されている。
摺動面層2は、摺動性と絶縁性を有する表面保護層308より構成(本実施例ではガラス)されており、サーミスタTH、導電体ET、導電体EGを覆うとともに、定着フィルム202内面との摺動性を確保している。また、表面保護層308は、導電体ETおよび導電体EGに対して電気接点を設けるために、ヒータ300の長手両端部を除いて形成されている。
続いて、各電極Eへの電気接点Cの接続方法を説明する。図3(C)は、各電極Eへ電気接点Cを接続した様子をヒータ保持部材201側から見た平面図である。ヒータ保持部材201には、電極E(E1〜E7、およびE8−1、E8−2)に対応する位置に貫通
穴が設けられている。各貫通穴位置において、電気接点C(C1〜C7、およびC8−1、C8−2)が、電極E(E1〜E7、およびE8−1、E8−2)に対して、バネによる付勢や溶接などの手法によって電気的に接続されている。電気接点Cは、金属ステー204とヒータ保持部材201の間に設けられた不図示の導電材料を介して、後述するヒータ300の制御回路400と接続されている。
4.ヒータ制御回路の構成
図4は、実施例1のヒータ300の制御回路400の回路図を示す。401は、画像形成装置100に接続される商用の交流電源である。ヒータ300の電力制御は、トライアック411〜トライアック417の通電/遮断により行われる。トライアック411〜417は、それぞれ、CPU420からのFUSER1〜FUSER7信号に従って動作する。トライアック411〜417の駆動回路は省略して示してある。ヒータ300の制御回路400は、7つのトライアック411〜417によって、7つの発熱ブロックHB〜HBを個々に独立制御可能な回路構成となっている。ゼロクロス検知部421は、交流電源401のゼロクロスを検知する回路であり、CPU420にZEROX信号を出力している。ZEROX信号は、トライアック411〜417の位相制御や波数制御のタイミングの検出等に用いている。
ヒータ300の温度検知方法について説明する。ヒータ300の温度検知は、サーミスタTH(TH1−1〜TH1−4、TH2−5〜TH2−7)によって行われる。サ−ミスタTH1−1〜TH1−4と抵抗451〜454との分圧がTh1−1〜Th1−4信号としてCPU420で検知されており、CPU420にてTh1−1〜Th1−4信号を温度に変換している。同様に、サ−ミスタTH2−5〜TH2−7と抵抗465〜467との分圧が、Th2−5〜Th2−7信号としてCPU420で検知されており、CPU420にてTh2−5〜Th2−7信号を温度に変換している。
CPU420の内部処理では、後述する各発熱ブロックの制御温度(制御目標温度)TGTと、サーミスタの検知温度に基づき、例えばPI制御(比例積分制御)により、供給するべき電力を算出している。更に、供給する電力を、電力に対応した位相角(位相制御)や、波数(波数制御)の制御レベルに換算し、その制御条件によりトライアック411〜417を制御している。CPU420は、本発明における制御部、取得部として、ヒータ300の温調制御にかかわる各種演算や通電制御等を実行する。
リレー430、リレー440は、故障などによりヒータ300が過昇温した場合、ヒータ300への電力遮断手段として用いている。リレー430、リレー440の回路動作を説明する。RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ433がON状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに通電され、リレー430の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ433がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー430の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー430の1次側接点はOFF状態になる。同様に、RLON信号がHigh状態になると、トランジスタ443がON状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに通電され、リレー440の1次側接点はON状態になる。RLON信号がLow状態になると、トランジスタ443がOFF状態になり、電源電圧Vccからリレー440の2次側コイルに流れる電流は遮断され、リレー440の1次側接点はOFF状態になる。なお、抵抗434、抵抗444は電流制限抵抗である。
リレー430、リレー440を用いた安全回路の動作について説明する。サーミスタTH1−1〜TH1−4による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部431はラッチ部432を動作させ、ラッチ部432はRLOFF1信号をLow状態でラッチする。RLOFF1信号がLow状態になると、CPU420がR
LON信号をHigh状態にしても、トランジスタ433がOFF状態で保たれるため、リレー430はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。尚、ラッチ部432は非ラッチ状態において、RLOFF1信号をオープン状態の出力にしている。同様に、サーミスタTH2−5〜TH2−7による検知温度の何れか1つが、それぞれ設定された所定値を超えた場合、比較部441はラッチ部442を動作させ、ラッチ部442はRLOFF2信号をLow状態でラッチする。RLOFF2信号がLow状態になると、CPU420がRLON信号をHigh状態にしても、トランジスタ443がOFF状態で保たれるため、リレー440はOFF状態(安全な状態)で保つことができる。同様に、ラッチ部442は非ラッチ状態において、RLOFF2信号をオープン状態の出力にしている。
5.加熱領域
図5は、本実施例における加熱領域A〜Aを示す図であり、LETTER(LTR)サイズ紙の紙幅と対比して表示している。加熱領域A〜Aは、定着ニップ部N内の、発熱ブロックHB1〜HB7に対応した位置に設けられており、発熱ブロックHBi(i=1〜7)の発熱により、加熱領域A(i=1〜7)がそれぞれ加熱される。加熱領域A〜Aの全長は220mmであり、各領域はこれを均等に7分割したものである(L=31.4mm)。
図7を参照して、加熱領域Aの分類について具体例を挙げて説明する。本実施例では、定着ニップ部Nを通過する記録材Pを所定の時間で搬送方向に区間分けし、それぞれの区間毎に加熱領域Aの分類を行う。本実施例では、記録材Pの先端を基準に0.24秒毎に区間分けしており、最初の区間を区間T、2番目の区間を区間T、3番目の区間を区間TというようにTまで区間分けされる。具体例においては、記録材PはLTRサイズであり加熱領域Aから加熱領域Aを通過する。図7(A)に示す位置に記録材及び画像が存在していた場合、加熱領域Aの分類は図7(B)と図7(C)の表のようになる。
各加熱領域A(i=1〜7)は、記録材端部領域AEと記録材中央部領域AM、及び画像加熱領域AIと非画像加熱領域APとに分類される。記録材端部PEが通過する場合は加熱領域Aを記録材端部領域AEと分類し、記録材端部PE以外の記録材中央部が通過する場合は加熱領域Aを記録材中央部領域AMと分類する。ここで判別する記録材の端部とは図7(A)に示すように記録材の搬送方向と直交する方向の最端部PEである。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBの発熱量の制御に利用される。
すなわち、記録材サイズ情報による分類により、加熱領域A、Aは記録材端部PEが通過するため記録材端部領域AEに分類され、加熱領域A、A3、4、、Aは記録材中央部領域AMに分類される。加熱領域A、Aを形成する発熱体が、本発明における第1の発熱体に対応し、加熱領域A、A3、4、、Aを形成する発熱体が、本発明における第2の発熱体に対応する。また、画像データ(画像情報)から区間Tにおいて、加熱領域A、A、A3、は画像範囲が通過するため画像加熱領域AIに分類され、加熱領域A、A、Aは画像範囲が通過しないため非画像加熱領域APに分類される。区間TからTおいて、加熱領域A、A、A、A、Aは画像範囲が通過するため画像加熱領域AIに分類され、加熱領域A、Aは画像範囲が通過しないため非画像加熱領域APに分類される。
6.ヒータ制御方法の概要
続いて、本実施例のヒータ制御方法、すなわち発熱ブロックHBi(i=1〜7)の発熱量制御方法を説明する。発熱ブロックHBiの発熱量は、発熱ブロックHBiへの供給
電力によって決まる。発熱ブロックHBiへの供給電力を大きくすることで、発熱ブロックHBの発熱量が大きくなり、発熱ブロックHBiへの供給電力を小さくすることで、発熱ブロックHBiの発熱量が小さくなる。発熱ブロックHBiへの供給電力は、発熱ブロック毎に設定される制御温度TGT(i=1〜7)と、サーミスタの検知温度に基づき算出される。本実施例では、各サーミスタの検知温度が各発熱ブロックの制御温度TGTと等しくなるよう、PI制御(比例積分制御)によって供給電力が算出される。各発熱ブロックの制御温度TGTは、図6のフローによって決定した加熱領域Aの分類に応じて設定される。
図6は、本実施例の加熱領域の分類と制御温度を決定するフローチャートである。各加熱領域A(i=1〜7)は、図6のフローチャートに示すように、記録材端部領域AEと記録材中央部領域AM、及び画像加熱領域AIと非画像加熱領域AP、端部加熱補正領域AWとに分類される。加熱領域Aの分類は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から送られる画像データ(画像情報)と記録材情報(記録材サイズ)とに基づいて行われる。
すなわち、記録材のサイズ情報から加熱領域Aは記録材端部PEが通過する領域か、記録材の端部以外の領域が通過する領域かを判断する(S1002)。記録材端部PEが通過する場合は加熱領域Aを記録材端部領域AEと分類し(S1003)、記録材端部PE以外の記録材中央部が通過する場合は加熱領域Aを記録材中央部領域AMと分類する(S1004)。次に記録材中央部領域AMに分類された加熱領域Aは画像データ(画像情報)から画像範囲か否か判断される(S1005)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1006)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1007)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBiの発熱量の制御に利用される。画像加熱領域AIと分類された場合は(S1006)、制御温度TGTをTGT=TAI−KAIと設定する(S1008)。
ここで、TAIは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。画像加熱基準温度TAIは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて画像加熱領域基準温度TAIを調整しても良い。
また、KAIは画像加熱領域温度補正項であり、図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。ここで、蓄熱カウント値CTは、各加熱領域Aにおける定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値CTが大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。蓄熱カウント値CTの算出方法は後述する。
ところで、トナー像を記録材Pに定着させるための熱量は、発熱ブロックHBiの発熱量と加熱領域Aにおける蓄熱量とによって与えられる。すなわち、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど、発熱ブロックHBiの発熱量が小さくてもトナー像を記録材Pに定着させることが可能になる。そこで、本実施例の画像形成装置100においては、蓄熱量(蓄熱カウント値CT)が大きいほど画像加熱領域温度補正項KAI値が大きくなるように設定し、制御温度TGTを下げ、発熱ブロックHBiの発熱量を下げている。こうすることで、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいときに過剰な熱量をトナー像に与えることを防止し、省電力化を図っている。
次に、加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1007)について説
明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度TGTをTGT=TAP−KAPと設定する(S1009)。
ここで、TAPは非画像加熱領域基準温度であり、画像加熱基準温度TAIよりも低い温度として設定することで、非画像加熱領域APにおける発熱ブロックHBの発熱量を画像加熱領域AIより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。ただし、非画像加熱領域基準温度TAPを下げ過ぎると、加熱領域Aが非画像加熱領域APから画像加熱領域AIに切り替わった際に、投入可能な最大電力を発熱ブロックHBiに投入しても、画像部の制御温度まで充分加熱することができなくなる場合がある。この場合、トナー画像が記録材に充分に定着しない現象(定着不良)が発生する可能性があるため、非画像加熱領域基準温度TAPは適切な値に設定する必要がある。発明者等の実験によると、本実施例の画像形成装置100においては、非画像加熱領域基準温度TAPを158℃以上とすれば非画像加熱領域APから画像加熱領域AIに切り替わった際に定着不良の発生が無いことがわかった。省電力化の観点では、可能な限り制御温度TGTを低くし発熱ブロックHBの発熱量を下げることが望ましいため、本実施例ではTAP=158℃としている。画像加熱基準温度TAPは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて画像加熱領域基準温度TAPを調整しても良い。
また、KAPは非画像加熱領域温度補正項であり、図8(B)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTが大きい、すなわち各加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど非画像加熱領域温度補正項KAPが大きくなるよう設定されている。ところで、加熱領域Aが非画像加熱領域APから画像加熱領域AIに切り替わった際に、ヒータ300の温度を画像部の制御温度まで到達させるために必要な熱量は、発熱ブロックHBの発熱量と加熱領域Aにおける蓄熱量とによって与えられる。つまり、投入可能な最大電力を発熱ブロックHBに投入した場合(投入電力が一定の場合)、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいほど早く画像部の制御温度まで到達させることができる。早く画像部の制御温度まで到達可能であるということは、すなわち、非画像加熱領域APの制御温度TGTを下げたとしても画像部の制御温度まで充分加熱することが可能であり、定着不良の発生を防ぐことが可能であることを意味している。そこで、本実施例の画像形成装置100においては、蓄熱量(蓄熱カウント値CT)が大きいほど非画像加熱領域温度補正項KAP値が大きくなるように設定し、制御温度TGTを下げ、発熱ブロックHBiの発熱量を下げている。こうすることで、加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいときに過剰な熱量を定着装置200に与えることを防止し、省電力化を図っている。
次に、加熱領域Aが記録材端部領域AE分類された場合(S1003)について説明する。S1010において記録材端部領域AEの蓄熱カウント値CT(第1のカウント値)が次に示す(式1)を満たすか判定する。
CT<CT−W ・・・(式1)
CTは、記録材中央部領域AMにおける各加熱領域の蓄熱カウント値(第2のカウント値)、Wは記録材端部搬送不良判定値(所定の値)である。
次にS1010について詳しく説明する。S1010おいては像加熱装置が記録材搬送不具合である紙シワの発生する状態であるか判断を行っている。上述したように蓄熱カウント値CTは、各加熱領域における定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値が大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。よって、蓄熱カウント値CTが大きいほど、像加熱装置の定着部材である加圧ローラ208の蓄熱量も大きい状態にある。
加圧ローラ208は芯金上に弾性層であるシリコーンゴム層210を有する。蓄熱量が
大きい状態ではシリコーンゴム層は熱膨張し、加圧ローラ外径は大きくなる。本実施例の定着装置においては加圧ローラ208の回転駆動により記録材の搬送は行われる。よって、蓄熱カウントCTが大きいほど、加圧ローラが膨張して、外径が大きくなることで記録材の搬送力が大きい状態となる。以上のように蓄積カウント値CTは記録材の搬送力と相関があるパラメータである。
一方、記録材の紙シワの抑制手段として、本実施例の加圧ローラは中央部の外径に比べ、端部の外径を100μm程度大きくしている。これは、加圧ローラの端部の搬送力を中央部の搬送力に比べて予め大きくすることにより、記録材の中央領域から端部PE方向へ引き延ばす力を与えて、記録材の紙シワを防止している。しかし、例えば図10に示すような画像パターンを連続して画像形成した場合、画像領域の発熱量が多くなるために、中央領域の蓄熱量(蓄熱カウント値CT)は端部領域の蓄熱量(蓄熱カウント値CT)と比べて大きくなる。よって、蓄熱量の変化に伴い中央領域の加圧ローラ外径は端部領域の加圧ローラ外径に比べ大きく変化する。以上のような蓄熱量の変化に伴う搬送力の変化により、上述した中央領域から端部PE方向へ引き延ばす力である記録材の紙シワ抑制効果が減少する。
制御フローのS1010の(式1)に示す蓄熱カウント値CTに対して蓄熱カウント値CTが記録材搬送不良判定値W以上小さくなった場合、上述した変化に伴い記録材が紙シワになる恐れがある。本実施例における記録材端部搬送不良判定値Wは150に設定されている。記録材端部搬送不良判定値Wは記録材の紙シワが許容範囲になるように設定されている。記録材端部搬送不良判定値Wは厚紙・薄紙といった記録材Pの種類(坪量)に応じて可変とすることが望ましい。また、使用環境(温度、湿度)に応じて調整しても良い。
S1010の判定基準に満たさない場合、すなわち、第2のカウント値としての蓄熱カウント値CTから第1のカウント値としての蓄熱カウント値CTを引いた差が、所定の値としての記録材搬送不良判定値Wより大きい場合、S1005に移行する。そして、上述した記録材中央領域AMと同様に、画像加熱領域AIと非画像領域APに分類され(S1006、S1007)、分類に応じて制御温度を決定する(S1008、S1009)。
S1010の判定基準に満たした場合、すなわち、蓄熱カウント値CTから蓄熱カウント値CTを引いた差が、所定の値以下、つまり記録材搬送不良判定値W以下の場合、加熱領域Aを端部加熱補正領域AWに分類する(S1011)。そして、端部加熱補正領域AWに分類された場合、紙シワが発生しないように制御温度を設定する。S1012においては画像範囲が通過するか否かに関わらず制御温度TGTをTGT=TAI−KAIと設定する(S1012)。TAIは画像加熱領域基準温度、KAIは画像加熱領域温度補正項であり、S1008で設定と同じである。本実施例において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。
以上の設定により、図10に示す画像パターンのように端部加熱補正領域AWに画像が通過しない状態においても、記録材中央領域AMの画像加熱領域AIと同等レベルの発熱を行うようにする。こうすることで、端部蓄熱カウント値CTと中央部蓄熱カウント値CTの差が増大することを抑制、所定の範囲内に維持できる。よって、紙シワ抑制効果が維持し、記録材の紙シワを防止することができる。
複数の画像を連続プリントした際の紙間時(先行の記録材と後続の記録材との間の区間)における発熱ブロックHBiの発熱量制御温度TGTに関しては、非画像加熱領域APと同様の考え方を適用しTGT=TAP−KAPと設定する。
後回転時(プリント終了時の記録材Pが加熱領域Aを通過し終えてからプリント待機
状態に遷移するまでの空転区間)における発熱ブロックHBiの発熱量制御温度TGTは、非画像加熱領域APと同様の考え方を適用しTGT=TAP−KAPとする。
前回転時(立上げ区間)における発熱ブロックHBiの発熱量制御方法を説明する。ここで、前回転時とは、プリント開始時の記録材Pが加熱領域Aに到達する以前における空転区間であり、加熱領域Aを所定の温度となるよう制御を行う区間である。本実施例の画像形成装置100において、立上げ動作時における制御温度TGTは、下記の(式2)で表わされる。
TGT=(TAI−KAI−T0)÷3×t+T0・・・(式2)
(式2)において、TAIは前述の画像加熱領域基準温度、KAIは画像加熱領域温度補正項である。また、tは立上げ動作開始からの経過時間(秒)を、T0は立上げ動作開始時における加熱領域Aに対応するサーミスタTHの検知温度を示している。すなわち、制御温度TGTを3秒かけてT0からTAI−KAIまで直線的に変化させている。
以上説明したように、本実施例では、加熱領域Aの分類と蓄熱カウント値CTに応じて、加熱領域A毎の制御温度TGTを決定している。なお、各加熱領域基準温度(TAI・TAP)や各加熱領域温度補正項(KAI・KAP)、記録材端部搬送不良判定値Weの設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定されるべきものである。すなわち、上述した値に限定されるものではない。
7.予測蓄熱量の算出方法
本実施例では、各加熱領域Aの蓄熱量に相関のあるパラメータとして、加熱領域A毎に蓄熱カウント値CTを設けている。蓄熱カウント値CTは、それぞれの加熱領域Aがどの程度加熱されたか、また、どの程度放熱したか、その熱履歴(加熱履歴、放熱履歴)を蓄積してカウントし、蓄熱量を予測するものである。加熱履歴は、例えば、ヒータの温度、発熱体への電力供給量の少なくとも1つに基づいて取得することができる。また、放熱履歴は、例えば、その加熱領域における記録材の通過の有無、発熱体への電力供給を行わない期間、ヒータの温度の時間変化量の少なくとも1つに基づいて取得することができる。加熱領域A毎の蓄熱カウント値CTには、所定の更新タイミング毎に下記の(式3)で表わされるdCTが累積加算されていく。
dCT=(TC−RMC−DC)+WUC・・・(式3)
ここで、(式3)中のTC、RMC、DC、WUCについて図9を用いて説明する。なお、本実施例の蓄熱カウント値CTは、プリント開始時の前回転時を除き、記録材Pの先端を基準として0.24秒毎(加熱領域Aの分類区間毎)に更新されるものとする。また、プリント動作を行っていない待機中は、プリント動作終了時のヒータ300への通電を終了した時点を基準として0.24秒毎に更新を行う。
(式3)中のTCは、発熱ブロックHBiによる加熱領域Aの加熱量を示す値であり、ヒータ300の制御温度や、各発熱体への電力供給量より算出される。実施例1におけるTCは、図9の(A)に示すように、各加熱領域の制御温度TGTに応じて決定される。制御温度TGTが低温であるほど値が小さくなり、制御温度TGTが高温であるほど値が大きくなる。
(式3)中のRMCは、記録材Pによって像加熱装置から奪われる熱量を示しており、図9(B)のように、各加熱領域Aに対する記録材Pの通過状態(通過の有無等)に応じて設定されている。加熱領域Aに記録材Pが存在しない時、すなわち加熱領域A
非通紙加熱領域ANと分類された場合は、RMC=0となる。RMCは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変としてもよい。
(式3)中のDCは、伝熱や輻射による定着装置200外への放熱量を示しており、各加熱領域の蓄熱カウント値CTに応じて決定される。蓄熱量が大きくなるほど外部との温度差が大きくなり放熱量が増えるため、図9の(C)に示すように、蓄熱カウント値CTが大きくなるほどDCが大きくなるよう設定されている。
以上のTC、RMC、DCによる蓄熱カウント値CTの更新は、複数の画像を連続プリントした際の紙間時においても、CT更新周期0.24秒毎に実施する。また、プリント終了時の後回転時、プリント動作を行っていない待機時においても、CT更新周期0.24秒毎に蓄熱カウント値CTの更新を実施する。また、紙間・後回転・待機が0.24秒周期の途中で終了した場合、その時間に応じて、TC・RMC・DCの加減算量を調整する。例えば、本実施例1における紙間時間は0.12秒でありCT更新周期0.24秒の半分であるため、TC、RMC、DCは図9(A)〜(C)で示した値の半分として、蓄熱カウント値CTの更新を行う。また、例えば、本実施例1における後回転時間は紙間時と同様0.12秒であるため、TC、RMC、DCは図9(A)〜(C)で示した値の半分として、蓄熱カウント値CTの更新を行う。また、蓄熱カウント値CTの更新の結果、蓄熱カウント値CTが0を下回った場合は、蓄熱カウント値CTを0とする。
(式3)中のWUCは、前回転時(立上げ区間)における蓄熱カウント値CTの加算量を示している。前回転時は、TC・RMC・DCによる蓄熱カウント値CTの加減算は行わず、前回転が終了した時点(記録材Pの先端タイミング)にてWUCによる加算のみを行う。WUCは、図9(D)に示すように、蓄熱カウント値CTが大きくなるほど値が小さくなるよう設定されている。
以上のようにして決定される蓄熱カウント値CTは、その値が大きいほど加熱領域Aにおける蓄熱量が大きいことを表している。なお、TC・RMC・DC・WUCの設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定されるべきものであり、図9で示した値に限定されるものではない。
8.発明の効果
比較例を用いて本実施例による効果について説明する。図11に比較例の制御フローを示す。図11に示すように、比較例では、加熱領域Aを画像加熱領域AIと非画像加熱領域APのいずれかに分類し(S1022〜S1024)、それぞれの制御温度TGTを設定する(S1025、S1026)。比較例における画像加熱領域AIと非画像加熱領域APの制御温度TGTは、実施例1と同じ設定とする。
続いて、具体的なプリント事例として下記に示す実施例1の具体例を挙げて、本発明の効果について説明する。実施例1の具体例では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図10に示す記録材(LTRサイズ:紙幅216mm、紙長279mm、坪量75g/m)を100枚連続でプリントした。プリントした画像は、記録材上の加熱領域A、A、A、A、Aを通過する範囲のすべてに配置されているものとする。
図12(A)に、実施例1において、記録材の通紙枚数に対して加熱領域Aの蓄熱カウント値CTがどのように推移したかを示す。
また、図12(B)に通紙枚数による制御温度、蓄熱カウント、プリントした記録材に紙シワが発生したかを示している。
図12(A)において、実線は、実施例1において記録材中央部領域AMに分類され、かつ画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移である。二点鎖線は、実施例1において記録材端部領域AEに分類され、かつ非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CT1、CTの推移である。また、比較例における加熱領域A、Aの蓄熱カウント値CT1、CTの推移を、破線で示す。なお、比較例における加熱領域A、A、A、A、Aの蓄熱カウント値は、実施例1と同じ推移をするため説明を省略する。
実施例1の記録材中央領域AMに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT〜CTが増加する。加熱領域(A、A、A、A、A)は画像加熱領域AIに分類されるため、画像加熱領域温度TAIは198℃に設定され、39枚目に蓄熱カウント値CT〜CTは185に達する。
また、記録材端部領域AEに分類される加熱領域(A、A)においては、非画像加熱領域に分類されるため、画像加熱領域温度TAPは158℃に設定される。よって、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT、CTは増加するが、発熱ブロックHBiの発熱量を下げているため、記録材中央部領域AMの蓄熱カウント値CT〜CTより増加しない。39枚目に蓄熱カウント値CT、CTは33に達する。
前述したように記録材端部搬送不良判定値Wは150に設定される。よって、通紙枚数39枚目に上述した図6示す制御フローのS1010に示した(式1)の条件を満たす。よって、39枚目以降において加熱領域(A、A)は端部加熱補正領域AWに分類され、TGT=TAI−KAIと設定される。制御温度TGTは198℃に設定される。
図12(A)に示すように39枚目以降は蓄熱カウント値CTとCTの増加は、記録材中央部領域AMに対応する蓄熱カウント値CT〜CTとほぼ同じになる。したがって、図12(B)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱カウント量の差は150程度に維持され一定以上大きくならず、所定の範囲に維持される。
本実施例の加圧ローラは中央部の外径に比べ、端部の外径を100μm程度大きくしているが、この外径差を70μm以上に維持すれば紙シワを抑制することができる。蓄熱カウント量は加圧ローラ外径と相関があるパラメータであるが、蓄熱カウント量差150は加圧ローラ外径差30μmに相当する。よって、実施例1の具体例のようなプリントにおいても、加圧ローラ外径差は減少するが、70μm以上に維持できる。よって、実施例1においては、記録材端部領域AEと記録材中央領域AMにおける加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、紙シワの発生を抑制することができる。
比較例においては図12(A)、(C)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央部領域AMの蓄熱量の差は通紙枚数が増加するに従い増大し、通紙枚数70枚では231に達する。よって、比較例では通紙枚数70枚において加圧ローラは中央部と端部の外径差が60μm以下まで低下する。したがって、記録材中央部領域AMの加圧ローラの外径が記録材端部領域AEの外径に比べて所定の範囲以上に膨張し、紙シワ抑制効果が減少することにより紙シワが発生する。
以上説明したとおり、本実施例においては記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱量の差は一定以上大きくならない。よって、加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、紙シワの発生を抑制することを達成できる。また、画像領域AIと非画像領域APとで制御温度TGTiを変えることで、非画像領域の発熱量を下げ、省電力化を達成することが可能になっている。
なお、本実施例では、複数の発熱体のうち長手方向において一番端に配置された発熱体の加熱領域が記録材端部領域AEと判断され、該発熱体以外の発熱体の加熱領域が記録材中央領域AMと判断される構成となっているが、かかる構成に限定されない。すなわち、発熱体が配置される数と、記録材の長手方向のサイズとの対応関係によっては、一番端よりも内側に配置された発熱体の加熱領域が記録材端部領域AEと判断される場合もある。この場合、その加熱領域が記録材端部領域AEと判断された発熱体よりも長手方向において内側に配置された発熱体の加熱領域が記録材中央領域AMと判断される。
[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。実施例2は、記録材端部領域と記録材中央部領域間の熱履歴である蓄熱カウント値CTを比較し、その比較結果に応じて紙シワ補正項により記録材端部領域の画像領域制御温度と非画像領域制御温度を変更するものである。実施例2の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例2において実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例2においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
図13は、実施例2の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャートである。各加熱領域A(i=1〜7)は、図13のフローチャートに示すように、記録材端部領域AEと記録材中央部領域AM、及び画像加熱領域AIと非画像加熱領域APとに分類される。加熱領域Aの分類は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から送られる画像データ(画像情報)と記録材情報(記録材サイズ)とに基づいて行われる。
すなわち、記録材のサイズ情報から加熱領域Aは記録材端部PEが通過する領域か、記録材の端部以外の領域が通過する領域かを判断する(S1032)。記録材端部PEが通過する場合は加熱領域Aを記録材端部領域AEと分類し(S1033)、記録材端部PE以外の記録材中央部が通過する場合は加熱領域Aを記録材中央部領域AMと分類する(S1034)。記録材中央領域AMに分類された加熱領域Aは、画像データ(画像情報)から画像範囲か否かを判断される(S1035)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1036)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1037)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBiの発熱量の制御に利用される。
加熱領域Aが画像加熱領域AIと分類された場合は(S1036)、制御温度TGTをTGT=TAI−KAIと設定する(S1038)。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。
加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1037)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度TGTをTGT=TAP−KAPと設定する(S1039)。
ここで、TAPは非画像加熱領域基準温度であり、画像加熱基準温度TAIよりも低い温度として設定することで、非画像加熱領域APにおける発熱ブロックHBiの発熱量を画像加熱領域AIより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。本実施例ではTAP=158℃としている。画像加熱基準温度TAIと非画像加熱領域基準温度TAPは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて調整しても良い。
また、画像加熱領域温度補正項KAIと非画像加熱領域温度補正項KAPは、実施例1と同じ図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
次に、加熱領域Aが記録材端部領域AEに分類された場合(S1033)について説明する。S1040において記録材端部領域AEの蓄熱カウント値CTが次に示す(式1)を満たすか否かを判定する。
CT<CT−W ・・・(式1)
CTは記録材中央部領域AMにおける各加熱領域の蓄熱カウント値、Wは記録材端部搬送不良判定値である。
次にS1040について詳しく説明する。
S1040おいては像加熱装置が記録材搬送不具合である紙シワの発生する状態であるか判断を行っている。上述したように蓄熱カウント値CTは、各加熱領域における定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値が大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。よって、蓄熱カウント値CTが大きいほど、像加熱装置の定着部材である加圧ローラ208の蓄熱量も大きい状態にある。よって、蓄熱カウントCTが大きいほど、加圧ローラ外径が膨張して、記録材の搬送力が大きい状態となる。以上のように蓄積カウント値CTは記録材の搬送力と相関があるパラメータである。
制御フローのS1040の(式1)に示す蓄熱カウント値CTに対して蓄熱カウント値CTが記録材搬送不良判定値W以上小さくなった場合、上述した変化に伴い記録材が紙シワになる恐れがある。本実施例における記録材端部搬送不良判定値Wは150に設定されている。記録材端部搬送不良判定値Wは厚紙・薄紙といった記録材Pの種類(坪量)に応じて可変とすることが望ましい。また、使用環境(温度、湿度)に応じて調整しても良い。
まず、S1040の判定基準に満たさない場合は、加圧ローラ蓄熱量差が所定範囲内であり、加圧ローラ外径変化に伴う記録材の紙シワ発生がない状態と判断し、S1035に移行する。そして、上述した記録材中央領域AMと同様に、画像加熱領域AIと非画像領域APに分類され(S1036、S1037)、分類に応じて制御温度を決定する(S1038、S1039)。
S1040の判定基準に満たした場合、これ以上加圧ローラ蓄熱量差が増大すると、加圧ローラ外径変化に伴う記録材の紙シワ発生の可能性があると判断し、発熱ブロックの制御温度を紙シワ補正制御温度TGTで制御する。まず、加熱領域Aは画像データ(画像情報)から画像範囲かを判断される(S1041)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1042)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1043)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBiの発熱量の制御に利用される。
画像加熱領域AIと分類された場合は(S1042)、制御温度をTGT=TAI−KAI+WAIと設定する(S1044)。
ここで、TAIは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。
また、KAIは画像加熱領域温度補正項であり、図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
また、WAIは画像加熱領域紙シワ補正項であり、図13(B)に示すように設定される。
次に、加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1043)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度をTGT
AP−KAP+WApと設定する(S1045)。
ここで、TAPは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=158℃としている。
また、KAPは画像加熱領域温度補正項であり、図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
また、WAPは非画像加熱領域紙シワ補正項であり、図13(C)に示すように設定される。
例えば蓄熱カウント値CTが100以下の状態において、非画像加熱領域APの制御温度をTGT=193℃に設定される。
以上に説明した制御フォローにより、図10に示す画像パターンのように端部領域に画像が通過しない状態においても、記録材中央領域AMの画像加熱領域AIに対し同等レベル以上に発熱を行う。こうすることで、端部蓄熱カウント値CTと中央部蓄熱カウント値CTの差が増大することを抑制できる。また本実施例では、端部領域に画像が通過する状態においても、端部蓄熱カウント値CTと中央部蓄熱カウント値CTの差が増大することを抑制できる。よって、紙シワ抑制効果が維持し、記録材の紙シワを防止することができる。
各加熱領域基準温度(TAI・TAP)や各加熱領域温度補正項(KAI・KAP)、紙シワ補正項(WAI、AP記録材端部搬送不良判定値Weの設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定される。上述した値に限定されるものではない。
次に実施例2の効果について、比較例を用いて、ヒータの制御方法を説明するとともに、具体的なプリント事例として下記に示す実施例2の具体例を挙げて説明する。実施例2の具体例では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図10に示す記録材を100枚連続でプリントした。
図14(A)に、実施例2において、記録材の通紙枚数に対して加熱領域Aの蓄熱カウント値CTがどのように推移したかを示す。
また、図14(B)に通紙枚数による制御温度、蓄熱カウント、プリントした記録材に紙シワが発生したかを示している。
図14(A)において実線は、実施例2において記録材中央部領域AMに分類され、かつ画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移である。二点鎖線は、実施例2において記録材端部領域AEに分類され、かつ非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CT1、CTの推移である。また、比較例における加熱領域A、Aの蓄熱カウント値CT1、CTの推移を、破線で示す。なお、比較例における加熱領域A、A、A、A、Aの蓄熱カウント値は、実施例2と同じ推移をするため説明を省略する。
実施例2の記録材中央領域AMに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT〜CTが増加する。加熱領域(A、A、A、A、A)は画像加熱領域AIに分類されるため、画像加熱領域温度TAIは198℃に設定され、39枚目に蓄熱カウント値CT〜CTは185に達する。
また、記録材端部領域AEに分類される加熱領域(A、A)においては、非画像加熱領域に分類されるため、画像加熱領域温度TAPは158℃に設定される。よって、プ
リント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CTとCTは増加するが、発熱ブロックHBiの発熱量を下げているため、記録材中央部領域AMの蓄熱カウント値CT〜CTより増加しない。39枚目に蓄熱カウント値CTとCTは33に達する。前述したように記録材端部搬送不良判定値Wは150に設定される。よって、通紙枚数39枚目に上述した図13示す制御フローのS1040に示した(式1)の条件を満たす。よって、39枚目以降において加熱領域(A、A)は、制御温度をTGT=TAP−KAP+WApと設定される。制御温度TGTは193℃に設定される。
図14(A)に示すように39枚目以降は蓄熱カウント値CTとCTは増加し、図14(B)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱カウント量の差は150程度に維持され一定以上大きくならない。上述したように本実施例の加圧ローラは中央部の外径に比べ、端部の外径を100μm程度大きくしているが、この外径差を70μm以上に維持すれば紙シワを抑制することができる。蓄熱カウント量は加圧ローラ外径と相関があるパラメータであるが、蓄熱カウント量差150は加圧ローラ外径差30μmに相当する。よって、実施例2の具体事例のようなプリントにおいても、加圧ローラ外径差は減少するものの、70μm以上に維持できる。よって、実施例2においては、記録材端部領域AEと記録材中央領域AMにおける加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、紙シワの発生を抑制することができる。
比較例では、図12(A)、(C)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央部領域AMの蓄熱量の差は通紙枚数が増加するに従い増大し、通紙枚数70枚では231に達する。よって、比較例では通紙枚数70枚において加圧ローラは中央部と端部の外径差が60μm以下まで低下し、記録材中央部領域AMの加圧ローラの外径が記録材端部領域AEの外径に比べて大きくなり、紙シワ抑制効果が減少することにより紙シワが発生する。
以上説明したとおり、本実施例においては記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱量の差は一定以上大きくならない。よって、加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、紙シワの発生を抑制することを達成できる。また、記録材端部領域AEの画像の有無にかかわらず蓄熱量の差を抑制可能であり、より安定して紙シワを抑制できる。また、画像領域AIと非画像領域APとで制御温度TGTiを変えることで、非画像領域の発熱量を下げ、省電力化を達成することが可能になっている。
[実施例3]
本発明の実施例3について説明する。実施例3は、記録材端部領域と記録材中央部領域間の熱履歴である蓄熱カウント値CTを比較し、その比較結果に応じて紙搬送不良補正項により記録材中央領域の画像領域制御温度と非画像領域制御温度を変更するものである。実施例3の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例3において実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例3においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
図15は、実施例3の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャートである。各加熱領域A(i=1〜7)は、図15のフローチャートに示すように、記録材端部領域AEと記録材中央部領域AM、及び画像加熱領域AIと非画像加熱領域APとに分類される。加熱領域Aの分類は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から送られる画像データ(画像情報)と記録材情報(記録材サイズ)とに基づいて行われる。
すなわち、記録材のサイズ情報から加熱領域Aは記録材端部PEが通過する領域か、記録材の端部以外の領域が通過する領域かを判断する(S1052)。記録材端部PEが通過する場合は加熱領域Aを記録材端部領域AEと分類し(S1053)、記録材端部
PE以外の記録材中央部が通過する場合は加熱領域Aを記録材中央部領域AMと分類する(S1054)。記録材端部領域AEに分類された加熱領域Aは、画像データ(画像情報)から画像範囲か否かを判断される(S1055)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1056)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1057)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBiの発熱量の制御に利用される。
加熱領域Aが画像加熱領域AIと分類された場合は(S1056)、制御温度TGTをTGT=TAI−KAIと設定する(S1058)。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。
加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1057)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度TGTをTGT=TAP−KAPと設定する(S1059)。
ここで、TAPは非画像加熱領域基準温度であり、画像加熱基準温度TAIよりも低い温度として設定することで、非画像加熱領域APにおける発熱ブロックHBiの発熱量を画像加熱領域AIより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。本実施例ではTAP=158℃としている。画像加熱基準温度TAIと非画像加熱領域基準温度TAPは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて調整しても良い。
また、画像加熱領域温度補正項KAIと非画像加熱領域温度補正項KAP、実施例1と同じ図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
次に、加熱領域Aが記録材中央部領域AMに分類された場合(S1054)について説明する。S1060において記録材中央領域AMの蓄熱カウント値CTが次に示す(式4)を満たすか否かを判定する。
CT<CT−X ・・・(式4)
CTは記録材端部領域AEにおける各加熱領域の蓄熱カウント値、Xeは記録材搬送不良判定値である。
次にS1060について詳しく説明する。
S1060おいては像加熱装置が記録材搬送不具合である記録材後端ハネの発生する状態であるか判断を行っている。記録材後端ハネは、像加熱装置上流部において記録材の搬送方向の後端部分が画像面側に跳ね上がる現象であり、画像形成装置の構成部材と接触して画像不良となる現象である。上述したように蓄熱カウント値CTは、各加熱領域における定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値が大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。よって、蓄熱カウント値CTが大きいほど、像加熱装置の定着部材である加圧ローラ208の蓄熱量も大きい状態にある。よって、蓄熱カウントCTが大きいほど、加圧ローラ外径が膨張して、記録材の搬送力が大きい状態となる。以上のように蓄積カウント値CTは記録材の搬送力と相関があるパラメータである。
制御フローのS1060の(式4)に示す蓄熱カウント値CTが蓄熱カウント値CTに対して記録材搬送不良判定値X以上小さくなった場合、上述した変化に伴い後端ハネによる画像不良になる恐れがある。本実施例における記録材搬送不良判定値Xは150に設定されている。記録材搬送不良判定値Xは厚紙・薄紙といった記録材Pの種類(坪量)に応じて可変とすることが望ましい。また、使用環境(温度、湿度)に応じて調整しても良い。
まず、S1060の判定基準に満たさない場合は、加圧ローラ蓄熱量差が所定範囲内で
あり、加圧ローラ外径変化に伴う記録材の後端ハネが発生しない状態と判断し、S1055に移行する。そして、上述した記録材端部領域AEと同様に、画像加熱領域AIと非画像領域APに分類され(S1056、S1057)、分類に応じて制御温度を決定する(S1058、S1059)。
S1060の判定基準に満たした場合、これ以上加圧ローラ蓄熱量差が増大すると、加圧ローラ外径変化に伴う記録材の後端ハネが発生する可能性があると判断し、発熱ブロックの制御温度を紙搬送補正制御温度TGTで制御する。まず、加熱領域Aは画像データ(画像情報)から画像範囲かを判断される(S1061)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1062)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1063)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBiの発熱量の制御に利用される。
画像加熱領域AIと分類された場合は(S1062)、制御温度をTGT=TAI−KAI+XAIと設定する(S1064)。
ここで、TAIは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。
また、KAIは画像加熱領域温度補正項であり、図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
また、XAIは画像加熱領域紙搬送補正項であり、図15(B)に示すように設定される。
次に、加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1063)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度をTGT=TAP−KAP+XApと設定する(S1065)。
ここで、TAPは画像加熱領域基準温度であり、未定着画像を記録材Pに定着させるために適切な温度として設定されている。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=158℃としている。
また、KAPは画像加熱領域温度補正項であり、図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
また、XAPは非画像加熱領域紙搬送補正項であり、図15(C)に示すように設定される。
例えば蓄熱カウント値CTが100以下の状態において、非画像加熱領域APの制御温度をTGT=193℃に設定される。
以上に説明した制御フォローにより、図16に示す画像パターンのように中央部領域に画像が通過しない状態においても、記録材中央領域AEの画像加熱領域AIと同等レベルの発熱を行う。こうすること、中央部蓄熱カウント値CTと端部蓄熱カウント値CTの差が増大することを抑制できる。また、中央部領域に画像が通過する状態においても、中央部蓄熱カウント値CTと端部蓄熱カウント値CTの差が増大することを抑制でき、所定の範囲内に維持することで、記録材の後端ハネを防止することができる。
各加熱領域基準温度(TAI・TAP)や各加熱領域温度補正項(KAI・KAP)、搬送不良補正項(XAI、AP記録材搬送不良判定値Xeの設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定される。上述した値に限定されるものではない。
次に実施例3の効果について、比較例を用いて、ヒータの制御方法を説明するとともに、具体的なプリント事例として下記に示す実施例3の具体例を挙げて説明する。実施例3
の具体例では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図16に示す記録材を100枚連続でプリントした。
図17(A)に、実施例3において、記録材の通紙枚数に対して加熱領域Aの蓄熱カウント値CTがどのように推移したかを示す。
また、図17(B)に通紙枚数による制御温度、蓄熱カウント、プリントした記録材に後端ハネによる画像不良が発生したかを示している。
図17(A)において実線は、実施例3において記録材端部領域AEに分類され、かつ画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A、A)の蓄熱カウント値CT、CTの推移である。二点鎖線は、実施例3において記録材中央部領域AMに分類され、かつ非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移である。また、比較例における加熱領域(A、A、A、A、A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移を、破線で示す。なお、比較例における加熱領域A、Aの蓄熱カウント値は、実施例3と同じ推移をするため説明を省略する。
実施例3の記録材端部領域AEに分類される加熱領域(A、A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT、CTが増加する。加熱領域(A、A)は画像加熱領域AIに分類されるため、画像加熱領域温度TAIは198℃に設定され、39枚目に蓄熱カウント値CT、CTは185に達する。
また、記録材中央部領域AMに分類される加熱領域(A、A、A、A、A)においては、非画像加熱領域に分類されるため、画像加熱領域温度TAPは158℃に設定される。よって、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT〜CTは増加するが、発熱ブロックHBiの発熱量を下げているため、記録材端部領域AEの蓄熱カウント値CT、CTより増加しない。39枚目に蓄熱カウント値CT〜CTは33に達する。前述したように記録材搬送不良判定値Xは150に設定される。よって、通紙枚数39枚目に上述した図15に示す制御フローのS1060に示した(式4)の条件を満たす。よって、39枚目以降において加熱領域(A〜A)は、制御温度をTGT=TAP−KAP+XApと設定される。制御温度TGTは203℃に設定される。
図17(A)に示すように39枚目以降は蓄熱カウント値CT〜CTは増加し、図17(B)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱カウント量の差は150程度に維持され一定以上大きくならない。上述したように本実施例の加圧ローラは中央部の外径に比べ、端部の外径を100μm程度大きくしているが、この外径差を130μm以下に維持すれば後端ハネを抑制することができる。蓄熱カウント量は加圧ローラ外径と相関があるパラメータであるが、蓄熱カウント量差150は加圧ローラ外径差30μmに相当する。よって、実施例3の具体事例のようなプリントにおいても、加圧ローラ外径差は増加するものの、130μm以下に維持できる。よって、実施例3においては、記録材端部領域AEと記録材中央領域AMにおける加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、後端ハネの発生を抑制することができる。
比較例では、図17(A)、(C)に示すように記録材端部領域AEと記録材中央部領域AMの蓄熱量の差は通紙枚数が増加するに従い増大し、通紙枚数70枚では231に達する。よって、比較例では通紙枚数70枚において加圧ローラは中央部と端部の外径差が140m以上まで増加し、記録材端部領域AEの加圧ローラの外径が記録材中央部領域AMの外径に比べて大きくなる。加圧ローラの中央部と端部の外径差が大きくなると記録材搬送力の違いが生じるため、記録材は幅方向(記録材の搬送方向と直交する方向)端部PE方向に広げる力を大きく受ける。よって、記録材は後端部が転写ローラを抜けた後に画像面方向に跳ね上がり、後端ハネが発生する。
以上説明したとおり、本実施例においては記録材端部領域AEと記録材中央領域AMの蓄熱量の差は一定以上大きくならない。よって、加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、後端ハネの発生を抑制することを達成できる。また、記録材端部領域AEの画像の有無にかかわらず蓄熱量の差を抑制可能であり、より安定して後端ハネを抑制できる。また、画像領域AIと非画像領域APとで制御温度TGTiを変えることで、非画像領域の発熱量を下げ、省電力化を達成することが可能になっている。
[実施例4]
本発明の実施例4について説明する。実施例4は、記録材の搬送方向と直交する方向の像加熱装置の中心位置に対して、対称な位置における加熱領域間の熱履歴である蓄熱カウント値CTを比較し、その結果に応じて画像領域制御温度と非画像領域制御温度を変更するものである。実施例4の画像形成装置および像加熱装置の基本的な構成および動作は、実施例1のものと同じである。従って、実施例4において実施例1と同一又はそれに相当する機能、構成を有する要素には同一符号を付して詳しい説明は省略する。実施例4においてここで特に説明しない事項は、実施例1と同様である。
図18は、実施例4の加熱領域を分類と制御温度を決定するフローチャートである。加熱領域Aの分類は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から送られる画像データ(画像情報)に基づいて行われる。すなわち、画像情報から加熱領域Aは画像範囲か判断する(S1072)。画像範囲の場合は加熱領域Aを画像加熱領域AIと分類し(S1073)、画像範囲でない場合は加熱領域Aを非画像加熱領域APと分類する(S1074)。加熱領域Aの分類は、後述するように、発熱ブロックHBの発熱量の制御に利用される。
続いて、本実施例のヒータ制御方法、すなわち発熱ブロックHBi(i=1〜7)の発熱量制御方法を説明する。画像加熱領域AIと分類された場合は(S1073)、制御温度TGTをTGT=TAI−KAIと設定する(S1075)。本実施例の定着装置200において普通紙を通紙する際は、TAI=198℃としている。次に、加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合(S1074)について説明する。加熱領域Aが非画像加熱領域APと分類された場合は、制御温度TGTをTGT=TAP−KAPと設定する(S1076)。
ここで、TAPは非画像加熱領域基準温度であり、画像加熱基準温度TAIよりも低い温度として設定することで、非画像加熱領域APにおける発熱ブロックHBiの発熱量を画像加熱領域AIより下げ、画像形成装置100の省電力化を図っている。本実施例ではTAP=158℃としている。画像加熱基準温度TAIと非画像加熱領域基準温度TAPは、厚紙・薄紙といった記録材Pの種類に応じて可変とすることが望ましい。また、画像の濃度や画素の密度など、画像の情報に応じて調整しても良い。
また、画像加熱領域温度補正項KAIと非画像加熱領域温度補正項KAP、実施例1と同じ図8(A)に示すように各加熱領域Aにおける蓄熱カウント値CTに応じて設定されている。
次に、加熱領域Aにおける蓄熱カウント量比較(S1077)について説明する。S1077において、各加熱領域Aにおける蓄熱カウント量CTiが以下の表1に示す蓄熱カウント量比較式を満たすか判定する。本実施例では、像加熱装置の中心位置に対して対称な位置における加熱領域1と加熱領域7、加熱領域2と加熱領域6、加熱領域3と加熱領域5間の熱履歴である蓄熱カウント値CTを比較する。すなわち、複数の発熱体のうち長手方向中央に配置された発熱体を基準として長手方向に対称に配置された対となる発熱体がそれぞれ形成する加熱領域における蓄熱カウント値を互いに比較する。式1−7は
加熱領域1と加熱領域7を比較する蓄熱カウント量比較式であり、式2−6は加熱領域2と加熱領域6を比較する蓄熱カウント量比較式である。加熱領域間を比較する6つの蓄熱カウント量比較式で構成される。
本実施例においてはS1、S2、S3は定着フィルム寄り判定値であり、200に設定している。
(表1)
蓄熱カウント量比較についての代表例として式1−7を用いて詳しく説明する。
CT<CT―S ・・・(式1−7)
CTは加熱領域Aにおける蓄熱カウント値、CTは加熱領域Aにおける蓄熱カウント値であり、Sは加熱領域Aにおける定着フィルム寄り判定値である。定着フィルム寄り判定値Sは200に設定されている。
S1077おいては定着フィルムが像加熱装置の長手方向に所定以上の寄り力を受けている状態か判断を行っている。上述したように蓄熱カウント値CTは、各加熱領域における定着装置200の蓄熱量に相関のあるパラメータであり、蓄熱カウント値が大きいほど蓄熱量が大きいことを示している。よって、蓄熱カウント値CTが大きいほど、加圧ローラの蓄熱量が多く外径が大きい状態にある。以上のように、蓄熱カウント値CTは加圧ローラの外径に相関のあるパラメータでもある。よって、蓄熱カウント値CTが蓄熱カウント値CTより小さくなると、加熱領域Aの加圧ローラの外径より加熱領域Aの加圧ローラの外径が大きく膨張し、定着フィルムが加熱領域Aから加熱領域A方向に寄り力が生じる。よって、定着フィルムが加熱領域Aから加熱領域A方向に寄り力が増大するに伴い、不図示の定着フィルム端部を保持しているフランジ部材に押しあてられる力が増大し、定着フィルム端部の摩耗が促進する。その他の加熱領域における蓄熱カウント量比較について同様である。
S1077において蓄熱カウント量比較式を満たした場合、制御温度の補正を行う(S1078)。制御温度の補正については、表1に示すように画像領域に対しては制御温度TGTをTGT=TAI−KAI+SAIと設定する。非画像領域に対しては制御温度TGTをTGT=TAp−KAp+SApと設定する。TAIは画像加熱領域基準温度、KAIは画像加熱領域温度補正項KAI、SAIは画像加熱領域寄り補正項であり、SAPは非画像加熱領域寄り補正項である。本実施例においては画像加熱領域寄り補正項SAI=1℃、非画像加熱領域寄り補正項SAP=35℃としている。以上の設定により、図19に示す画像パターンを連続してプリントした状態においても、加熱領域間の蓄熱カウント値の差が増大することを抑制できる。よって、定着フィルムの長手方向に寄り力を抑制することで、定着フィルム端部の摩耗の促進を防止することができる。
以上説明したように、本実施例では、加熱領域Aの分類と蓄熱カウント値CTに応じて、加熱領域A毎の制御温度TGTを決定している。なお、各加熱領域基準温度(TAI・TAP)や各加熱領域温度補正項(KAI・KAP)、各加熱領域寄り補正項(
AI・SAP)の設定値は、画像形成装置100および定着装置200の構成やプリント条件を考慮して適宜決定される。上述した値に限定されるものではない。
次に実施例4の効果について、比較例を用いて、ヒータの制御方法を説明するとともに、具体的なプリント事例として下記に示す実施例4の具体例を挙げて説明する。実施例4では、定着装置200が室温状態、すなわち各加熱領域Aの蓄熱カウント値CTが0の状態から、図19に示す記録材(LTRサイズ:紙幅216mm、紙長279mm、坪量75g/m)を100枚連続でプリントした。プリントした画像は、記録材上の加熱領域A、A、Aを通過する範囲のすべてに配置されているものとする。
図20(A)に、実施例4において、記録材の通紙枚数に対して加熱領域Aの蓄熱カウント値CTがどのように推移したかを示す。
また、図20(B)に通紙枚数による制御温度、蓄熱カウントを示す。
比較例は、図11の制御フローを用い、画像加熱領域AIと非画像加熱領域APの制御温度TGTは、実施例4と同じ設定とする。
図20(A)において実線は、実施例4において画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A〜A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移である。二点鎖線は、非画像加熱領域APに分類される加熱領域(A〜A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移である。また、比較のため、比較例1における加熱領域(A〜A)の蓄熱カウント値CT〜CTの推移を、破線で示す。なお、比較例1におけるCT〜CTの蓄熱カウント値は、実施例4と同じ推移をするため説明を省略する。
実施例4の画像加熱領域AIに分類される加熱領域(A〜A)においては、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CT〜CTが増加する。加熱領域(A〜A)は画像加熱領域AIに分類されるため、画像加熱領域温度TAIは198℃に設定され、55枚目に蓄熱カウント値CT〜CTは242に達する。また、非画像領域APに分類される加熱領域(A〜A)においては、非画像加熱領域に分類されるため、画像加熱領域温度TAPは158℃に設定される。よって、プリント枚数が増えるにつれ蓄熱カウント値CTとCTは増加するが、発熱ブロックHBiの発熱量を下げているため、記録材中央部領域AMの蓄熱カウント値CT〜CTより増加しない。25枚目に蓄熱カウント値CTとCTは41に達する。よって、通紙枚数55枚目に上述した図18示す制御フローのS1077において蓄熱カウント量比較式である(式1−7)、(式2−6)、(式3−5)を満たす。よって、55枚目以降は加熱領域A、A、Aは表2に従い制御温度補正を行う(S1078)。TGT=TAP−KAP+SAPから、制御温度TGTは193℃に設定される。また、制御温度TGTとTGTも同様に193℃に設定される。
図20(A)に示すように55枚目以降は蓄熱カウント値CTの増加は、画像領域AIに対応する蓄熱カウント値CTと同程度になる。また、図20(B)に示すように加熱領域Aと加熱領域Aの蓄熱量の差CT−CTは200程度に維持され一定以上大きくならない。上述したように記録材の搬送方向と直交する方向の像加熱装置の中心位置に対して、対称な位置における加熱領域間の加圧ローラの外径差を50μm以下にすることで、定着フィルムの長手方向に寄り力を抑制する。これにより、定着フィルム端部の摩耗の促進を防止することができる。蓄熱カウント量は加圧ローラ外径と相関があるパラメータであるが、蓄熱カウント量差200は加圧ローラ外径差40μmに相当する。よって、実施例4の具体例のようなプリントにおいても、対称な位置における加熱領域間の加圧ローラ外径差を40μm程度に維持できる。よって、実施例4においては、加熱領域Aと加熱領域Aにおける加圧ローラ外径差を一定範囲内に維持し、定着フィルムの長手方向に寄り力を抑制することで、定着フィルム端部の摩耗の促進を防止することができる。他の加熱領域も同様の効果を得ることができる。
比較例においては図20(A)、(C)に示すように加熱領域Aと加熱領域Aの蓄熱量の差は通紙枚数が増加するに従い増大し、通紙枚数80枚では蓄熱量の差が250、通紙枚数100枚では287に達する。よって、比較例では通紙枚数100枚において加圧ローラは中央部と端部の外径差が50μm以上になり、定着フィルムの長手方向に寄り力が増大する。よって、定着フィルムが加熱領域Aから加熱領域A方向に寄り力が増大するに伴い、不図示の定着フィルム端部を保持しているフランジ部材に押しあてられる力が増大し、定着フィルム端部の摩耗が促進する。
以上説明したとおり、本実施例においては像加熱装置の長手方向の加熱領域間の蓄熱量の差は一定以上大きくならない。よって、加圧ローラの外径差を一定範囲内に維持し、寄り力が増大するに伴う定着フィルム端部の摩耗が抑制することができる。また、画像領域AIと非画像領域APとで制御温度TGTiを変えることで、非画像領域の発熱量を下げ、省電力化を達成することが可能になっている。
上記各実施例は、それぞれの構成を可能な限り互いに組み合わせることができる。
100…画像形成装置、200…定着装置、300…ヒータ、302a−1〜302a−7、302b−1〜302b−7…発熱体、A〜A…加熱領域

Claims (8)

  1. 筒状のフィルムと、
    前記フィルムの内部空間に配置されており、記録材の搬送方向に対して直交する方向に細長い基板と、前記基板上にその長手方向に並んで設けられている複数の発熱体と、を有するヒータと、
    前記複数の発熱体へ供給する電力を制御して前記複数の発熱体の発熱量を個々に制御可能な制御部と、
    ゴム層を有する加圧ローラであって、前記フィルムの外周面に接触し前記ヒータと共に前記フィルムを挟み込んでおり、前記フィルムとの間にニップ部を形成する加圧ローラと、
    を有し、前記フィルムは前記加圧ローラの回転に従動して回転し、前記ニップ部で記録材を搬送しつつ前記ヒータの熱によって記録材に形成された画像を加熱する像加熱装置において、
    前記複数の発熱体が加熱する複数の加熱領域のそれぞれの蓄熱量を表す複数のカウント値を取得する取得部を有し、
    前記制御部は、前記複数の発熱体が加熱する複数の加熱領域のうち、記録材搬送方向と平行な記録材のエッジが通過する加熱領域の蓄熱量を表す第1のカウント値と、複数の加熱領域のうちの記録材が通過する加熱領域であって前記エッジが通過する加熱領域以外の加熱領域の蓄熱量を表す第2のカウント値と、の差が所定の範囲に維持されるように、前記エッジが通過する加熱領域を加熱する第1の発熱体と、その他の発熱体である第2の発熱体の発熱量を制御し、
    前記エッジが通過する加熱領域が前記長手方向における記録材のサイズに応じて異なることにより、前記第1のカウント値を取得する加熱領域及び前記第1の発熱体が記録材のサイズに応じて異なることを特徴とする像加熱装置。
  2. 前記制御部は、記録材に形成される画像情報に応じて前記複数の発熱体の発熱量を個々に制御することを特徴とする請求項1に記載の像加熱装置。
  3. 前記制御部は、前記第1のカウント値と前記第2のカウント値との差が所定の値よりも大きくなった場合、前記第1の発熱体の発熱量を、前記第1の発熱体が加熱する加熱領域
    が画像領域の場合の発熱量と同じとなるように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の像加熱装置。
  4. 前記制御部は、制御目標温度を変更することで前記発熱量を制御することを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  5. 前記カウント値は、少なくとも、その加熱領域における加熱履歴と放熱履歴とに基づいて取得されることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の像加熱装置。
  6. 前記加熱履歴は、前記ヒータの温度、前記発熱体への電力供給量、のうちの少なくとも1つに基づいて取得されることを特徴とする請求項に記載の像加熱装置。
  7. 前記放熱履歴は、その加熱領域における記録材の通過の有無、記録材の種類、前記発熱体への電力供給を行わない期間、前記ヒータの温度の時間変化量、のうちの少なくとも1つに基づいて取得されることを特徴とする請求項またはに記載の像加熱装置。
  8. 記録材に画像を形成する画像形成部と、
    記録材に形成された画像を記録材に定着する定着部と、
    を有する画像形成装置において、
    前記定着部が請求項1〜のいずれか1項に記載の像加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
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