JP6807796B2 - 積層フィルム - Google Patents
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Description
前記バリア層が金属箔層を含み、
前記中間層について、JIS K 7121に準拠して描画されたDSC曲線から得られた融解熱量の、完全結晶体の融解熱量に対する比として算出される結晶化度が28.0%以上であり、且つJIS K 7127に準拠して測定した、MD方向の引張弾性率に対するTD方向の引張弾性率の比が0.7以上1.2以下である、
積層フィルム。
[2]前記中間層について、JIS K 7121に準拠してDSCによって測定した融解熱量が、65.0mJ/mg以上である、[1]に記載の積層フィルム。
[3]前記中間層がナイロンフィルムから成る、[1]又は[2]に記載の積層フィルム。
[4]前記外層が易カット性フィルムから成る、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の積層フィルム。
[5]前記易カット性フィルムが一軸延伸ポリプロピレンフィルムである、[4]に記載の積層フィルム。
[6]前記バリア層の層厚が10μm以下である、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の積層フィルム。
[7][1]〜[6]のいずれか一項に記載の積層フィルムのシーラント層同士を超音波シールすることを含む、包装袋の製造方法。
[8]前記包装袋の超音波シール部分について、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率が0.50%以下である、[7]に記載の方法。
[9][1]〜[6]のいずれか一項に記載の積層フィルムから成り、超音波シール部分を含む、包装袋。
[10]前記超音波シール部分について、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率が0.50%以下である、[9]に記載の包装袋。
外層と、バリア層と、中間層と、シーラント層とをこの順に有する積層フィルムであって、
バリア層が金属箔層を含み、
中間層について、JIS K 7121に準拠して描画されたDSC曲線から得られた融解熱量の、完全結晶体の融解熱量に対する比として算出される結晶化度が28.0%以上であり、且つJIS K 7127に準拠して測定した、MD方向の引張弾性率に対するTD方向の引張弾性率の比が0.7以上1.2以下である。
図1に、本実施形態の積層フィルムの構成を示す概略断面図を示した。
中間層3について、JIS K 7121に準拠して描画されたDSC曲線から得られた融解熱量の、完全結晶体の融解熱量に対する比として算出される結晶化度は28.0%以上であり、且つJIS K 7127に準拠して測定した、MD方向の引張弾性率に対するTD方向の引張弾性率の比は0.7以上1.2以下である。
本実施形態の積層フィルムにおける外層は、包装袋の製造後に加えられる物理的衝撃から包装体及び内容物を保護するための耐衝撃性を具備し、好ましくはバリア性を兼ね備えるとともに、引裂き性に優れる易カット性フィルムから成ることが適切である。
本実施形態の積層フィルムにおけるバリア層は、外界からのガス(特に酸素)、水分、光の侵入を抑制し、内容物を保護する機能を有する層である。
、シリカ、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール等であってよい。
本実施形態の積層フィルムにおける中間層は、積層フィルム全体に腰を与え、積層フィルムの耐圧強度、突刺し強度等の機械的強度を向上して破袋強度を上昇させるとともに、超音波シールの際に上記のバリア層の割れを抑制する機能を有してよい。
試料量:約5mgを精秤
測定雰囲気:窒素中
測定範囲:室温から260℃まで
昇温速度:10℃/分
結晶化度[%]=(DSCから求めた融解熱量/完全結晶体の融解熱量)×100 (1)
試料形状:15mm×150mmの短冊状
試料厚み:15μm
引張速度:300mm/分
本実施形態の積層フィルムにおけるシーラント層は、超音波印加時の振動に起因する摩擦によって溶融して相互に融着することができる材料から成ることが適切である。
上記の各層は、必要に応じて適宜の添加剤を含有していてもよい。ここで使用される添加剤としては、例えば、滑剤、酸化防止剤、帯電防止剤、着色剤等を挙げることができる。
本実施形態の積層フィルムは、包装袋としたときの内容物の識別のため、或いは商品として陳列されたときの消費者へのアピールのため、品名、商品ロゴ等の印刷を施すことが想定される。印刷は、積層フィルムの有する任意の層の任意の面に施すことができる。しかし、印刷の保護のため、外層の外側及びシーラント層の内側への印刷は避けることが適切である。典型的には、外層とバリア層との間、又はバリア層と中間層との間に印刷が施される。
本実施形態の積層フィルムの総厚みは、200μm以下とすることが、良好な超音波シール性を実現する観点から好ましい。即ち、積層フィルムの総厚みを150μm以下に調節することにより、超音波による振動の減衰を抑制するとともに、超音波シール時の溶融樹脂移動量の増大によるバリア層の割れを抑制することができる。積層フィルムの総厚みは、150μm以下、120μm以下、又は100μm以下であってよい。一方で、積層フィルムに実用的な幾何学的強度を付与するとの観点から、積層フィルムの総厚みは、35μm以上、50μm以上、60μm以上、70μm以上、又は80μm以上であってよい。
本実施形態の積層フィルムは、上記の各層を所定の順序で積層する他は、公知の方法によって製造することができる。例えば、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、押出ラミネート法等、又はこれらの組み合わせにより、製造することができる。これらのうち、ドライラミネート法が好適である。ドライラミネートは、公知のドライラミネート用接着剤、例えば、ポリエステル系接着剤、ポリエーテル系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を用いて、公知の方法によって行うことができる。
本実施形態の積層フィルムは、シーラント層同士を超音波シールすることを含む方法により、包装体に製袋してよい。製袋の際、すべてのシール部分を超音波シールする必要はなく、シールの一部を他のシール方法、例えば、ヒートシールによってもよい。
本明細書は、上記に説明した本実施形態の積層フィルムから成り、超音波シール部分を含む、包装袋にも関する。この包装袋は、上記に説明した方法によって製造されてよい。従って、本実施形態の包装袋の、超音波シール部分について、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率は、0.50%以下、0.40%以下、0.30%以下、0.20%以下、又は0.10%以下であってよい。
一軸PP:一軸延伸ポリプロピレンフィルム、東京インキ社製、品名「ANN」、層厚20μm
PET:ポリエチレンテレフタレート、東洋紡社製、品名「E−5102」、層厚12μm
AL:アルミニウム箔、東洋アルミニウム社製、品名「1N30」、層厚7μm又は20μm
LLDPE:LLDPE単層フィルム、タマポリ社製、品名「SE625L」、層厚50μm
(1)積層フィルムの作製
ドライラミネータ、及びポリエステル系ドライラミネート接着剤を用いて、外層としての一軸PP、バリア層としてのAL(層厚7μm)、中間層としてのNY1、及びシーラント層としてのSE625Lを、この順に積層して、積層フィルムを作製した。
ドライラミネータを用いて、外層としての一軸PP、中間層としてのNY1、及びシーラント層としてのSE625Lを、この順に積層して、透明積層フィルムを作製した。この透明積層フィルムと、上記積層フィルムとを、シーラント層同士が対向するように重ね合わせて、ヒートシールにより縦70mm×横100mmの大きさに製袋し、水を充填して4方袋を作製した。次いで、オリヒロ社製の製袋充填機「VH−100」を用いて、上記水充填4方袋の中央部の縦15mm×横65mmの部分を超音波シールして、全光線透過率測定サンプルを調製した。このサンプルの形状を、図2に示した。
バリア層及び中間層として、それぞれ表2に記載のものを用いた他は実施例1と同様にして積層フィルムを作製し、これを用いて全光線透過率測定サンプルを調製して評価した。外層及びシーラント層は、それぞれ、実施例1と同種の層を使用した。また、比較例1では、中間層を使用しなかった。
全光線透過率の測定の際に、バリア層であるアルミニウム箔に割れが全く発生していないと、測定光はバリア層を通過できず、全光線透過率は「0」となる。しかし、バリア層に割れが発生していると、測定光は割れの部分を通ることができるから、全光線透過率として有意の値が観測される。割れの程度が激しいほど、全光線透過率は高くなる。従って、測定サンプルの全光線透過率を調べることにより、超音波シールによるバリア層の割れの程度を見積もることができる。
外層として一軸PPフィルムの代わりにPETフィルムを使用した他は、それぞれ、実施例1又は比較例2と同様にして積層フィルムを作製し、これを用いて全光線透過率測定サンプルを調製して評価した。バリア層、中間層、及びシーラント層としては、それぞれ、実施例1又は比較例2と同種の層を使用した。
実施例5及び比較例6のサンプルは、外層にPETを用いたものである。結晶化度が26.8と比較的小さいナイロンフィルムを中間層として用いた比較例6の積層フィルムと比べ、結晶化度が29.6と比較的大きい値のナイロンフィルムを用いた実施例5の積層フィルムは、全光線透過度が低下しており、従って、バリア層であるアルミニウム箔層の割れが抑制されていることがわかる。このことから、超音波シールによるバリア層の割れの発生は、中間層に用いるフィルムの結晶化度に起因するものと推察される。
従来技術における4層構成の積層フィルムにおいて、バリア層の層厚を薄くした比較例3〜6のサンプルは、全光線透過率が0.62%〜1.11%と高く、超音波シールによってバリア層に相当程度の割れが発生したものと考えられる。比較例5の超音波シール部分のうち、割れが発生したピラミッドパターンの写真を、図3に示した。
2 バリア層
3 中間層
4 シーラント層
10 積層フィルム
Claims (10)
- 外層と、バリア層と、中間層と、シーラント層とをこの順に有する積層フィルムであって、
前記バリア層が金属箔層を含み、
前記中間層について、JIS K 7121に準拠して描画されたDSC曲線から得られた融解熱量の、完全結晶体の融解熱量に対する比として算出される結晶化度が28.0%以上であり、且つJIS K 7127に準拠して測定した、MD方向の引張弾性率に対するTD方向の引張弾性率の比が0.7以上1.2以下である、
積層フィルム。 - 前記中間層について、JIS K 7121に準拠してDSCによって測定した融解熱量が、65.0mJ/mg以上である、請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記中間層がナイロンフィルムから成る、請求項1又は2に記載の積層フィルム。
- 前記外層が易カット性フィルムから成る、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 前記易カット性フィルムが一軸延伸ポリプロピレンフィルムである、請求項4に記載の積層フィルム。
- 前記バリア層の層厚が10μm以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の積層フィルム。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層フィルムのシーラント層同士を超音波シールすることを含む、包装袋の製造方法。
- 前記包装袋の超音波シール部分について、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率が0.50%以下である、請求項7に記載の方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層フィルムから成り、超音波シール部分を含む、包装袋。
- 前記超音波シール部分について、JIS K 7361−1に準拠して測定した全光線透過率が0.50%以下である、請求項9に記載の包装袋。
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