JP6756358B2 - 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 - Google Patents
試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6756358B2 JP6756358B2 JP2018234552A JP2018234552A JP6756358B2 JP 6756358 B2 JP6756358 B2 JP 6756358B2 JP 2018234552 A JP2018234552 A JP 2018234552A JP 2018234552 A JP2018234552 A JP 2018234552A JP 6756358 B2 JP6756358 B2 JP 6756358B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microplate
- reagent
- lid material
- base material
- well
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
Description
このようなマイクロプレートを使用する試験においては、各ウェルで反応が行われることから、各ウェルに試料および試薬を分注する必要があり、煩雑な作業や時間を要する。また、バイアル等から各ウェルに試薬を分注する場合、バイアル等に余った試薬は無駄になり、コストがかさむ。そのため、作業効率の向上および試薬の効率的な使用が求められている。
本発明の試薬入りマイクロプレートは、複数のウェルを有するマイクロプレートと、上記ウェル内に収容され、凍結乾燥された試薬と、上記マイクロプレート上に配置され、上記ウェルの開口部を密閉する蓋材とを有することを特徴とするものである。
図1は、本発明の試薬入りマイクロプレートの一例を示す概略断面図である。図1に例示するように、試薬入りマイクロプレート1は、複数のウェル3を有するマイクロプレート2と、ウェル3内に収容され、凍結乾燥された試薬4と、マイクロプレート2上に配置され、ウェル3の開口部を密閉する蓋材5とを有している。蓋材5は、基材11と、基材11上に形成されたシーラント層12とを有しており、シーラント層12はマイクロプレート2に対してヒートシールされている。
また、マイクロプレートのウェルには微量の試薬を収容することができるため、試薬の無駄を少なくすることができ、コストを削減することができる。
本発明に用いられる蓋材は、マイクロプレート上に配置され、マイクロプレートのウェルの開口部を密閉するものである。
以下、第1積層フィルム、第2積層フィルムおよびゴム栓に分けて説明する。
本発明に用いられる第1積層フィルムは、基材と、基材上に形成されたシーラント層とを有するものである。
以下、第1積層フィルムにおける各構成について説明する。
本発明におけるシーラント層は、ヒートシール可能な層である。
具体的には、ヒートシール後の−5℃でのマイクロプレートに対するシーラント層の剥離強度が、0.5N/15mm〜50N/15mmの範囲内であることが好ましい。シーラント層の剥離強度が上記範囲であれば、低温でもマイクロプレートに対する接着性を保持することができるからである。一方、シーラント層の剥離強度が高すぎると、本発明の試薬入りマイクロプレートの使用時に蓋材を剥がすのが困難になる場合がある。
なお、剥離強度は、JIS−K−6854−3 1999(T型剥離試験法)に準じて、テンシロン(引張試験機RTA−250、オリエンテック社製)により測定した値である。
このようなシーラント層の材料としては、例えばマイクロプレートの材料がポリエチレンテレフタレート(PET)やナイロン基材である場合、ポリエチレンや直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が挙げられる。
本発明に用いられる基材は、シーラント層を支持するものである。
基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂等の樹脂フィルムが挙げられる。また、基材として、アルミニウム箔等の金属箔を用いることもできる。
また、シーラント層が基材を兼ねていてもよい。
切断線は、連続的に形成されていてもよく、ミシン目状に不連続に形成されていてもよい。切断線の形成位置としては、図2(a)に例示するように列または行毎に蓋材を剥離できるように列または行に沿って切断線15が直線状に形成されていてもよく、図2(b)に例示するようにウェル3毎に蓋材を剥離できるように切断線15が格子状に形成されていてもよい。また、図2(c)に示すように、ウェル3上の蓋材を部分的に開けることができるように、ウェル3上を横切るように切断線15が形成されていてもよい。切断線の切り込み深さは、蓋材を切断可能であればよく、例えば基材の厚みと同じであってもよく、基材の厚みよりも小さくてもよい。切断線の形成方法としては、例えばレーザー加工法が挙げられる。
本発明においては、図3に例示するように、基材11およびシーラント層12の間に粘着層13が形成されていることが好ましい。
図4(a)〜(d)は本発明の試薬入りマイクロプレートの使用方法の一例を示す工程図であり、図3に示す試薬入りマイクロプレートを用いる例である。まず、図4(a)に示すように、試薬入りマイクロプレート1において、シーラント層12のマイクロプレート2と接触している部分はヒートシール部14となっている。図4(b)に示すように、蓋材5を剥離すると、シーラント層12の熱を受けたヒートシール部14と熱を受けていないヒートシール部14以外の部分との境界で破断され、いわゆる根切れが生じる。そのため、ヒートシール部14では粘着層13が露出する。次に、図4(c)に示すように、ウェル3に試料10を注入する。次いで、図4(d)に示すように、蓋材5を再度被せる。このとき、露出した粘着層13によって蓋材5をマイクロプレート2に密着させることができる。
したがって、粘着層が形成されている場合には、蓋材でウェルを再度密閉することができ、ウェルに不用意に他の試料が混入したり、外部の浮遊物が混入したりするのを抑制することができる。そのため、別途、高価なマイクロプレートカバーを用いる必要がなく、コストを削減することができる。
これらの中でも、ヒートシール時の熱劣化抑制作用や低温条件下における耐久性等に優れ、基材とシーラント層との間のラミネーション強度の低下を抑えてデラミネーションの発生を効果的に抑制するという観点から、好ましくは、シリコーン系粘着剤が挙げられる。
また、上記粘着剤は、粘着付与剤、架橋剤、軟化剤、充填剤、老化防止剤等を適宜配合することができる。
なお、蓋材が第1積層フィルムである場合の試薬入りマイクロプレートの製造方法については、後述の「B.試薬入りマイクロプレートの製造方法」に記載するので、ここでの説明は省略する。
本発明に用いられる第2積層フィルムは、基材と、基材上に形成された接着層と、接着層上に形成されたフッ素系樹脂フィルムとを有するものである。
図5は本発明の試薬入りマイクロプレートの他の例を示す概略断面図である。図5に示すように、試薬入りマイクロプレート1において、蓋材6は、基材21と、基材21上に形成された接着層22と、接着層22上に形成されたフッ素系樹脂フィルム23とを有している。
以下、第2積層フィルムにおける各構成について説明する。
本発明において、フッ素系樹脂フィルムは、低い摺動抵抗性、すなわち良好な表面滑性、および種々の試薬との低反応性を示すことから、好ましく用いられる。
なお、厚みは、例えば、(株)リガク製の蛍光X線分析装置(機種名、RIX2000型)を用いて、測定することができる。
表面処理としては、例えば、コロナ放電処理、オゾン処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いて処理する酸化処理等の処理を用いることができる。
接着性を改善する方法としてはさらに、例えば、フッ素系樹脂フィルムの表面に、予め、プライマーコート剤層、アンダーコート剤層、アンカーコート剤層、接着剤層、あるいは、蒸着アンカーコート剤層等を任意に形成して、表面処理層とすることもできる。前処理のコート剤層としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂あるいはその共重合体または変性樹脂、セルロース系樹脂等をビヒクルの主成分とする樹脂組成物を使用することができる。
本発明に用いられる接着層は、基材およびフッ素系樹脂フィルムの間に形成されるものである。
本発明における第2積層フィルムに用いられる基材としては、上記第1積層フィルムに用いられる基材と同様とすることができる。
また、フッ素系樹脂フィルムに積層される基材は、シーラント層の基材と同様であってもよく、蓋材にラミネートしてもよいが、フッ素系樹脂フィルムに基材を直接ヒートシールすることができない場合があるため、粘着加工または表面処理をしたものを蓋材と接着する方が好ましい。
なお、蓋材が第2積層フィルムである場合の試薬入りマイクロプレートの製造方法については、後述の「B.試薬入りマイクロプレートの製造方法」に記載するので、ここでの説明は省略する。
本発明におけるゴム栓としては、ウェルの開口部を密閉できるものであり、かつ凍結乾燥時にマイクロプレート上に通気可能に配置することができるものであればよく、例えばフランジ部と、切欠き部を有する脚部とを有するものが好ましく用いられる。
図6(a)は本発明の試薬入りマイクロプレートの他の例を示す概略断面図であり、図6(b)、(c)は本発明における蓋材の他の例を示す概略平面図および側面図である。なお、図6(b)はゴム栓の脚部側から見た概略平面図である。図6(a)〜(c)に示すように、蓋材7はゴム栓であり、フランジ部31と脚部32とを有し、脚部32は切欠き部33を有している。
このようなゴム栓では、凍結乾燥時には半打栓することで切欠き部を通気口として機能させることができ、また凍結乾燥後は全打栓することでウェルの開口部を密閉することができる。
合成ゴムとしては、例えば、ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、ジビニルベンゼン共重合ブチルゴムなどのブチル系ゴム、イソプレンゴム、イソプレン−イソブチレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、ニトリルゴム等が挙げられる。
中でも、良好な気体不透過性、耐オゾン性、耐老化性、電気的性質、耐化学薬品性等を保持するとともに、優れた耐熱性を示すため、塩素化ブチルゴムまたは臭素化ブチルゴムを好ましく使用することができる。
なお、接触角は、JIS K 6768に準じて、θ/2法にて液滴の左右端点と頂点を結ぶ直線の、固体表面に対する角度から求めることができる。接触角は、協和界面科学(株)製の全自動接触角計Drop Master 700により20℃、50%RHの条件下で測定された値である。
本発明に用いられる試薬は、マイクロプレートのウェル内に収容され、凍結乾燥されたものである。
試薬としては、試料を試薬と反応させる工程を含む化学的試験法や生物学的試験法に用いられるものであればよく、試験法に応じて適宜選択される。例えば、タンパク質、ペプチド、アミノ酸、核酸および核酸関連物質、糖類、脂質、ビタミン、ホルモン等の基質、および、上記基質の定量等に用いられる酵素、アミノ酸やペプチドに発色基を結合させた発色合成基質、比色試薬、酸化還元試薬、重合試薬等が挙げられる。具体的には、エンドトキシン試験法では、試薬としては、ライセート試薬や、アミノ酸(ペプチド)に発色基を結合させた発色合成基質(比色試薬)が挙げられる。
また、その他、凍結乾燥時に試料中のタンパク質の変性を防ぐ目的で、グリセロール等のポリオールやpH調整剤、キレート剤等も配合する場合もある。
本発明に用いられるマイクロプレートは、複数のウェルを有するものである。
本発明の試薬入りマイクロプレートは、密閉包装されていてもよい。これにより、密閉性を高めることができるからである。
包装体としては、例えばアルミ箔やアルミ蒸着膜を有するものを用いることができる。
本発明の試薬入りマイクロプレートは、試料を試薬と反応させる工程を含む化学的試験法や生物学的試験法に用いることができ、種々の検査に用いることができる。例えばエンドトキシン試験法、タンパク質の定量、PCR増幅した遺伝子同定のハイブリダイゼーション法の前調整、タンパク質同定のための染色法前調整、酵素法によるヌクレオチド、ヌクレオシド、アミノ酸、各種糖、ならびに脂質やビタミン、ホルモン等の定量等が挙げられる。
本発明の試薬入りマイクロプレートの製造方法は、複数のウェルを有するマイクロプレートの上記ウェル内に、試薬が溶媒に溶解または分散された試薬溶液を注入する注入工程と、上記マイクロプレート上に通気可能に蓋材を配置し、上記試薬溶液を凍結乾燥する凍結乾燥工程と、上記ウェルの開口部を上記蓋材で密閉する密閉工程とを有することを特徴とする方法である。
図7(a)〜(d)は本発明の試薬入りマイクロプレートの製造方法の一例を示す工程図であり、蓋材が第1積層フィルムである例である。まず、図7(a)に示すように、マイクロプレート2のウェル3内に試薬溶液4aを注入する。次いで、図7(b)に示すように、基材11と、基材11上に形成されたシーラント層12とを有する蓋材5を、シーラント層12がマイクロプレート2に対向するようにマイクロプレート2上に配置する。この際、例えば図8(a)に示すように、シーラント層12の四隅のみをヒートシールしてヒートシール部14を形成し、蓋材をマイクロプレートに貼り付ける。ヒートシール部14以外の部分ではヒートシールされていないことから、ウェル3内の気体を流通させることができ、通気可能である。次に、図7(b)〜(c)に示すように、試薬溶液4aを凍結乾燥して、凍結乾燥された試薬4が得られる。次いで、図7(d)に示すように、ウェル3の開口部を蓋材5で密閉する。この際、シーラント層12を全体的にヒートシールすることで、蓋材5で密閉することができる。
蓋材6は、マイクロプレート2との間にわずかに隙間を有するように設計されており、凍結乾燥時には、僅かな隙間からウェル3内を真空にすることができる。
次に、図9(b)〜(c)に示すように、試薬溶液4aを凍結乾燥して、凍結乾燥された試薬4が得られる。次いで、図9(d)に示すように、ウェル3の開口部を蓋材6で密閉する。
通常、凍結乾燥後に蓋材で密閉した後、デシケータ等に保存、あるいは、防湿包装をすることが好ましい。目に見えないピンホールや隙間があった場合に、凍結乾燥した試薬が吸湿して劣化する可能性があるため、上述した防湿処置を行う方がよい。
通常、ゴム栓を全打栓することにより嵌合(密閉)した場合、図9にて例示した方法とは異なり、密閉性が非常に高く、一般に、上述した防湿処置を必要としない場合もあるが、適宜防湿処理を行ってもよい。
本発明における注入工程は、複数のウェルを有するマイクロプレートの上記ウェル内に、試薬が溶媒に溶解または分散された試薬溶液を注入する工程である。
本発明における凍結乾燥工程は、上記マイクロプレート上に通気可能に蓋材を配置し、上記試薬溶液を凍結乾燥する工程である。
ヒートシールの条件としては、医薬品等の用途における一般的なヒートシールの条件と同様とすることができ、シーラント層の材料等に応じて適宜選択される。
なお、上記凹凸は、ヒートシールにより溶融し、マイクロプレートを密閉することができるものである。
本発明における密閉工程は、上記ウェルの開口部を上記蓋材で密閉する工程である。
ヒートシールの条件としては、医薬品等の用途における一般的なヒートシールの条件と同様とすることができ、シーラント層の材料等に応じて適宜選択される。
なお、包装体については、上記「A.試薬入りマイクロプレート」に記載したので、ここでの説明は省略する。
[実施例1]
(蓋材の準備)
ポリエステルフィルム粘着テープ(631S #100、寺岡製作所社製)の粘着面とCMPS(017C、三井化学東セロ(株)製)30μmとを貼り合わせ、96穴マイクロプレートのサイズに合わせてカットした。
(ライセート試薬および緩衝液の凍結乾燥)
エンドトキシン試験試薬セット(エンドスペシーES−24S、生化学工業社製)のライセート試薬(粉末)を注射水0.5mLにて溶解し、96穴マイクロプレートに、0.2mLずつ分注した。
次に、ライセート試薬溶解用のβ−グルカン阻害緩衝液を0.3mLずつ96穴マイクロプレートに分注した。
上記注射水にて溶解したライセート試薬およびβ−グルカン阻害緩衝液は、それぞれ異なるウェルに分注した。
96穴マイクロプレートに分注した試薬および緩衝液を冷凍庫で凍結させた後、蓋材のCMPS面が上記マイクロプレート側を対向するように配置し、ウェル周囲を十字に囲うように軽くシールした。具体的には、蓋材の上から、半田篭手を寝かせた状態でフィルム上を撫で、ウェル周囲の円形突起部に上記蓋材を圧着し、次いで、縦横のウェルの並びに沿って、半田篭手を立てた状態で滑らし、十字を描くように蓋材を圧着することにより、密閉されない程度にシールした。
その後、上記マイクロプレートを凍結乾燥機で1晩凍結乾燥した。
目視にて乾燥を確認した後、180℃に温めたシールテスターにて上記マイクロプレート上の蓋材全面を圧着し、ウェル周囲の円形突出部を完全にシールした。
(エンドトキシン標準溶液の準備)
日本薬局方標準エンドトキシン標準品(生化学工業社製)を用い、注射水にて2.0EU/Lのエンドトキシン標準溶液を調製した。調製方法は、一般的なエンドトキシン標準溶液の調製法に従った。
(凍結乾燥した試薬および緩衝液の発色性評価試験)
通常の調製方法にて調製したライセート試薬と、上記凍結乾燥したライセート試薬およびβ−グルカン阻害緩衝液とを注射水にて再溶解して混合して得られた試薬を用い、エンドトキシン試験を行った。
まず、エンドスペシーES−24Sのライセート試薬(粉末)をβ−グルカン阻害緩衝液0.5mLにて溶解した後、96穴マイクロプレートに、0.2mLずつ分注した(以下、標準ライセート試薬と称する)。
次に、上記凍結乾燥したβ-グルカン阻害緩衝液を0.3mLの注射水にて溶解して得られた緩衝液0.2mLを、凍結乾燥したライセート試薬が入ったウェルに加え、溶解した(以下、再調製ライセート試薬と称する)。
上記標準ライセート試薬および再調製ライセート試薬に、2.0EU/Lの標準エンドトキシンを0.2mLずつ分注・撹拌し、波長405nmにて吸光度を測定した。
(再調製ライセート試薬の力価の評価)
標準ライセート試薬と、再調製ライセート試薬との力価を評価するため、実施例1に記載の方法にて発色性評価試験を行ったところ、同等の発色が得られた。
(蓋材の再封性評価)
試薬および緩衝液を凍結乾燥した後、シールテスターにて96穴マイクロプレートを蓋材にて完全にシールし、蓋材が常温に戻るまで放冷した。その後、上記蓋材を部分的に剥がしたところ、ウェル周囲の円形突出部上にのみ、シール残りが確認された。
次に、蓋材を初期の位置へ戻すと、円形突出部と蓋材の再接着が確認された。
2 … マイクロプレート
3 … ウェル
4 … 試薬
5、6、7 … 蓋材
10 … 試料
11 … 基材
12 … シーラント層
13 … 粘着層
14 … ヒートシール部
15 … 切断線
21 … 基材
22 … 接着層
23 … フッ素系樹脂フィルム
Claims (3)
- 複数のウェルを有するマイクロプレートの前記ウェル内に、試薬が溶媒に溶解または分散された試薬溶液を注入する注入工程と、
前記マイクロプレート上に通気可能に蓋材を配置し、前記試薬溶液を凍結乾燥する凍結乾燥工程と、
前記ウェルの開口部を前記蓋材で密閉する密閉工程と、を有し、
前記凍結乾燥工程では、前記蓋材を、基材と、前記基材上に形成されたシーラント層とを有するものとし、前記マイクロプレートに対して前記シーラント層を部分的にヒートシールすることで、前記マイクロプレート上に通気可能に前記蓋材を配置し、
前記密閉工程では、前記マイクロプレートに対して前記シーラント層を全体的にヒートシールすることで、前記ウェルの開口部を前記蓋材で密閉する、ことを特徴とする試薬入りマイクロプレートの製造方法。 - 前記蓋材が、前記基材および前記シーラント層の間に形成された粘着層を有することを特徴とする請求項1に記載の試薬入りマイクロプレートの製造方法。
- 複数のウェルを有するマイクロプレートの前記ウェル内に、試薬が溶媒に溶解または分散された試薬溶液を注入する注入工程と、
前記マイクロプレート上に通気可能に蓋材を配置し、前記試薬溶液を凍結乾燥する凍結乾燥工程と、
前記ウェルの開口部を前記蓋材で密閉する密閉工程と、を有し、
前記凍結乾燥工程では、前記蓋材を、基材と、前記基材上に形成された接着層と、前記接着層上に形成された、表面に凹凸が形成されたフッ素系樹脂フィルムとを有するものとし、前記凹凸が形成されたフッ素系樹脂フィルムの前記表面が前記マイクロプレート側となるように、前記蓋材を前記マイクロプレート上に配置することにより、通気可能に前記蓋材を配置し、
前記密閉工程では、前記マイクロプレートに対して前記蓋材を全体的にヒートシールすることで、前記蓋材表面に付した凹凸が溶融接着し、前記ウェルの開口部を前記蓋材で密閉する、ことを特徴とする試薬入りマイクロプレートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018234552A JP6756358B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018234552A JP6756358B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015084007A Division JP6651709B2 (ja) | 2015-04-16 | 2015-04-16 | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2020110659A Division JP2020165992A (ja) | 2020-06-26 | 2020-06-26 | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019060895A JP2019060895A (ja) | 2019-04-18 |
JP6756358B2 true JP6756358B2 (ja) | 2020-09-16 |
Family
ID=66177406
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018234552A Active JP6756358B2 (ja) | 2018-12-14 | 2018-12-14 | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6756358B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20220250063A1 (en) * | 2021-02-10 | 2022-08-11 | Koniku Inc. | Assay system, methods, and multi-well plate for gas stimulation of biological cells, proteins or materials |
CN117360960B (zh) * | 2023-12-07 | 2024-02-27 | 苏州天隆生物科技有限公司 | 一种联管类型耗材及其制备方法和使用方法 |
Family Cites Families (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4599315A (en) * | 1983-09-13 | 1986-07-08 | University Of California Regents | Microdroplet test apparatus |
JPH02231569A (ja) * | 1989-03-03 | 1990-09-13 | Konica Corp | 生化学分析キット製造方法 |
JP2004083094A (ja) * | 2002-08-28 | 2004-03-18 | Dainippon Ink & Chem Inc | 容器の蓋材および再封性包装容器 |
JP4804090B2 (ja) * | 2005-09-30 | 2011-10-26 | 凸版印刷株式会社 | 反応容器 |
JP4765595B2 (ja) * | 2005-12-08 | 2011-09-07 | 凸版印刷株式会社 | 試薬用容器 |
JP5009533B2 (ja) * | 2006-01-20 | 2012-08-22 | 凸版印刷株式会社 | 試薬用容器 |
JP2007189960A (ja) * | 2006-01-20 | 2007-08-02 | Toppan Printing Co Ltd | 反応容器 |
JP2007223099A (ja) * | 2006-02-22 | 2007-09-06 | Toppan Printing Co Ltd | 再封性蓋材及び再封性容器 |
CA2663440C (en) * | 2006-09-18 | 2014-07-08 | Ge Healthcare Bio-Sciences Corp. | Preparation of glassified biological reagents |
JP5117255B2 (ja) * | 2008-03-31 | 2013-01-16 | 三菱樹脂株式会社 | 再封機能付き多層フィルム及びこれを用いた包装体 |
US8584703B2 (en) * | 2009-12-01 | 2013-11-19 | Integenx Inc. | Device with diaphragm valve |
JP2012121988A (ja) * | 2010-12-08 | 2012-06-28 | Toagosei Co Ltd | 水分散型粘着剤組成物及び粘着シート |
JP5790056B2 (ja) * | 2011-03-24 | 2015-10-07 | 大日本印刷株式会社 | 細胞培養容器 |
WO2013159116A1 (en) * | 2012-04-20 | 2013-10-24 | University Of Chicago | Fluidic devices for biospecimen preservation |
-
2018
- 2018-12-14 JP JP2018234552A patent/JP6756358B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019060895A (ja) | 2019-04-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6651709B2 (ja) | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 | |
TWI294827B (en) | Transparent, gas-barrier laminated film, electroluminescence light-emitting element using the film, electroluminescence-display apparatus, and electrophoretic display panel | |
CN102892687B (zh) | 用于热密封包装的可再密封的层压材料 | |
US11385166B2 (en) | Cover film for testing, testing member, and method of manufacturing cover film for testing | |
JP6756358B2 (ja) | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 | |
US20040033379A1 (en) | Low permeability materials and coatings | |
US10982064B2 (en) | Multilayer barrier films | |
TW201546228A (zh) | 一種在對滲透物敏感之表面上產生黏結之方法 | |
EP3234055B1 (en) | Adhesive article with a barrier layer | |
JP6468810B2 (ja) | フィルム状封止材、封止シートおよび電子デバイス | |
WO2016056625A1 (ja) | フィルム状封止材、封止シートおよび電子デバイス | |
JP2020165992A (ja) | 試薬入りマイクロプレートおよびその製造方法 | |
JP2018176695A (ja) | プロセス用離型フィルム、その用途、及びそれを用いた樹脂封止半導体の製造方法 | |
JP2018105655A (ja) | 検査用カバーフィルム、検査部材、および検査部材の製造方法 | |
JP5315278B2 (ja) | 前処理器具 | |
TWI851800B (zh) | 包裝材料、填封材、矽材料的輸送用袋及矽材料的捆包體 | |
JP5177574B2 (ja) | 積層フィルムおよびそれを用いた柔軟性容器 | |
WO2021084373A1 (en) | A cold form laminate with high barrier to cross migration of water vapor and oxygen | |
JP2007001225A (ja) | 積層体 | |
JP7138406B2 (ja) | 接着剤組成物、接着シート、及び封止体 | |
JP5767839B2 (ja) | 前処理器具 | |
WO2019189479A1 (ja) | 包装材料及び包装材料を備えるレトルトパウチ又は電子レンジ用パウチ | |
JP2021075309A (ja) | シリコン材料の輸送用袋及びシリコン材料の梱包体 | |
JP7114533B1 (ja) | シリコン材料の輸送用袋及びシリコン材料の梱包体 | |
JP6530900B2 (ja) | フィルム状封止材、封止シートおよび電子デバイス |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20181219 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20191216 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20191224 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200225 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200428 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200626 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200728 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200810 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6756358 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |