JP6520787B2 - アクリル系前駆体繊維束の製造方法および炭素繊維の製造方法 - Google Patents
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温度および相対湿度を神栄テクノロジー株式会社製 ハンディ温湿度計HP−21により測定した。その温度での飽和水蒸気圧をTetensの式により求め、理想気体の状態方程式により飽和水蒸気量に換算した。飽和水蒸気量に相対湿度を乗じて絶対湿度を導出した。
E=6.11×10^(7.5t/237.3+t)
ここで、E:飽和水蒸気圧(hPa)、 t:温度(℃)
理想気体の状態方程式による飽和水蒸気圧の換算式:
a=(217×E)/(t+273.15)
ここで、a:飽和水蒸気量(g/m3)。
ミスト噴出ノズルから15cm離れた点にレーザー光を照射してドップラー法により各粒子の径を測定し、そのうちの最大のものを水ミスト粒子の最大粒子径とした。
帯電圧は、紡糸工程の最終ロール、すなわち繊維束をボビンに巻き取る直前のロールにさしかかる空走中の繊維束に対して測定した。測定には静電気測定機(シシド静電気(株)製、STATIRON−M)を用いた。
ボビンにアクリル系前駆体繊維束をボビン外層部からパッケージ外層部までの巻高さ10cmになるまで巻取る。その後、パッケージの両端面の単糸浮遊の本数を目視により測定し、10ボビンあたりの平均値を算出した。
巻取装置に入る直前を走行している糸条を肉眼で10分間観察し、毛羽の個数をカウントした。5糸条に対して測定を行い、1糸条、100m当たりの個数に換算した。
乾燥工程以降での糸切れ回数を正味の原糸生産量あたりで求めた。
アクリロニトリル99.5モル%、イタコン酸0.5モル%からなる固有粘度[η]が1.80のアクリル系重合体の22質量%含むジメチルスルホキシド溶液を紡糸原液として、孔径が0.07mmφの6000ホールの口金を用いて60℃に温調されたジメチルスルホキシド55%、水45%からなる凝固浴中に吐出し凝固糸を得た。該凝固糸を65℃で水洗後90℃の熱水中で5倍に延伸しアミノ変性シリコーンを付与した後、150℃の加熱ローラーで乾燥緻密化を行ってアクリル系前駆体繊維束を得た。得られたアクリル系前駆体繊維束を、スチーム延伸装置を用いて、スチーム延伸機内のスチーム圧力を3.0kg/cm2の加圧スチームとして、3倍に延伸を行った。その後熱セットし、巻取装置にて150m/分の速度でボビンに巻取ることで、単繊維繊度が0.8dtexで、総繊度が4800dtexのアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、巻取装置直前に設置された駆動ローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアにおいて、水ミスト粒子を導入せず、蒸気を導入してエリア内の絶対湿度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでに繊維束が走行するエリアにおいて、最大粒子径200μm以下の水ミスト粒子を導入してエリア内の絶対湿度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでに繊維束が走行するエリアにおいて、水ミスト粒子を導入せず、蒸気を導入してエリア内の絶対湿度を変化させたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでに繊維束が走行するエリアにおいて、最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでに繊維束が走行するエリアにおいて、最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入しなかったこと以外は、実施例2と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアのうち、巻取装置直前に設置された駆動ローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアにおいて、最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアにおいて冷風を導入して温度を下げたこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアにおいて最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入しなかったことに加え、乾燥処理装置を出た後、後延伸処理装置を出た場所、巻取装置に入る前にコロナ放電式除電装置を追加したこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリアにおいて最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入しなかったこと以外は、実施例1と同様にしてアクリル系前駆体繊維束を得た。
2:乾燥処理装置
3:乾燥処理装置後の駆動ローラー
3a:乾燥処理装置直後の駆動ローラー
4:後延伸処理装置
5:熱セット処理装置
6:巻取装置前の駆動ローラー
6a:巻取装置直前の駆動ローラー
7:巻取装置入りローラー
8:巻取装置
9a:乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでに繊維束が走行するエリア
9b:巻取装置直前に設置された駆動ローラーから巻取装置までに繊維束が走行するエリア
Claims (3)
- 湿式紡糸法または乾湿式紡糸法により紡糸後、水洗工程、乾燥工程を経て、巻取装置でアクリル系前駆体繊維束を巻き取るに際し、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までのアクリル系前駆体繊維束が走行するエリアを、絶対湿度12g/m3以上に調湿するとともに、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取装置までにアクリル系前駆体繊維束が走行するエリアのうち、乾燥工程直後に設置されたローラーから巻取り装置直前に設置された駆動ローラーに入るまでにアクリル系前駆体繊維束が走行するエリアにおいて、アクリル系前駆体繊維束に最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子が直接付着するように最大粒子径100μm以下の水ミスト粒子を導入して絶対湿度12g/m 3 以上に調湿するアクリル系前駆体繊維束の製造方法。
- 巻取り速度を150m/分以上とする請求項1に記載のアクリル系前駆体繊維束の製造方法。
- 請求項1または2に記載のアクリル系前駆体繊維束の製造方法でアクリル系前駆体繊維束を製造した後、酸化性雰囲気中200〜300℃で耐炎化し、その後不活性雰囲気中1000℃以上で炭化する、炭素繊維の製造方法。
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