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JP6471979B2 - 電極触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池に好適に用いられる電極触媒及びその製造方法に関する。
固体高分子形燃料電池は、パーフルオロアルキルスルホン酸型高分子などのプロトン伝導性を有する高分子膜を固体電解質とし、該固体高分子膜の各面に電極触媒が施されてなる酸素極及び燃料極が形成された膜電極接合体を備えている。
電極触媒は、一般に担体となるカーボンブラック等の導電性炭素材料の表面に、白金を始めとする各種貴金属触媒が担持されてなる。電極触媒は、燃料電池の運転時の電位変化により、カーボンが酸化腐食し、担持されている金属触媒の凝集や脱落が起こることが知られている。その結果、運転時間の経過とともに燃料電池の性能が低下してくる。そこで、燃料電池の製造においては、実際に必要な量よりも多量の貴金属触媒を担体に担持させておくことで性能低下を防止している。しかし、このことは経済性の観点から有利とは言えない。
そこで、固体高分子形燃料電池の高性能化や経済性の改善を図ることを目的として、電極触媒に関する種々の検討がなされている。例えば、これまで担体として用いられてきた導電性炭素に代えて、非炭素系の材料である導電性酸化物担体を用いることが提案されている(特許文献1参照)。同文献においては、電極触媒の担体として酸化スズが用いられている。同文献には、この酸化スズに他元素をドープしてもよいことが記載されている。他元素としては、Sb、Nb、Ta、W、In、V、Cr、Mn及びMoが例示されている。
特許文献1では、各種の元素をドープした酸化スズの粒子を、その凝集体の状態で用いているのに対し、特許文献2では、酸化スズの粒子が5個以上相互に融着結合して、連鎖状又は房状のストラクチャ構造を形成している電極触媒が提案されている。
US2010/0233574A1 US2012/0295184A1
特許文献2に記載の技術によれば、高導電性と高比表面積とを併せ持つ電極触媒が得られるとされている。しかし、燃料電池の使用分野の性能を一層向上させる観点から、導電性が一層高い電極触媒が求められている。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術よりも性能が一層向上した電極触媒、及びそのような電極触媒を容易に製造し得る方法を提供することにある。
前記の課題を解決すべく本発明者は鋭意検討した結果、特定の構造体からなる担体に、特定の方法で貴金属を含む触媒を担持させることで、電極触媒の導電性が向上することを知見した。更に、貴金属を含む触媒を担持させるときに貴金属を担体の構成元素であるスズと合金化させることで、電極触媒の導電性が一層向上することも知見した。
本発明は前記の知見に基づきなされたものであり、酸化スズに、Nb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の添加元素が含有された複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有する担体と、該担体の表面に担持された貴金属を含む触媒とを有する電極触媒であって、該貴金属の少なくとも一部がスズと合金を形成している電極触媒を提供することによって前記の課題を解決したものである。
また本発明は、前記の電極触媒の好適な製造方法として、貴金属を含むコロイドの前駆体を含む液に還元剤を添加して、該前駆体を還元して貴金属を含むコロイドを生成させ、
酸化スズに、Nb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の添加元素が含有された複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有する担体を、貴金属を含む前記コロイドを含む液に分散し、該担体に貴金属を含む微粒子として担持し、
前記貴金属を含む微粒子を担持した前記担体から前記液を分離して、該担体を乾燥し、
前記貴金属を含む微粒子を担持した乾燥後の前記担体を、還元性雰囲気下に熱処理する工程を含む電極触媒の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、導電性が一層向上した電極触媒が提供される。また本発明によれば、そのような電極触媒を容易に製造することができる。
図1は、本発明で用いた火炎法装置を示す概略図である。 図2は、図1に示す火炎法装置におけるスプレーノズル部分図を示す概略図である。 図3は、実施例2で得られた電極触媒の透過型電子顕微鏡像である。 図4は、実施例1で得られた電極触媒のXPS測定結果を示すグラフである。 図5は、実施例1、4及び5で得られた電極触媒のXRD測定結果を示す回折図である。 図6は、実施例4及び5で得られた電極触媒のXPS測定結果を示すグラフである。 図7は、実施例6で用いた担体の透過型電子顕微鏡像である。 図8は、比較例4で用いた担体の透過型電子顕微鏡像である。 図9は、実施例及び比較例で得られた電極触媒の導電率の測定法を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき説明する。本発明の電極触媒は、担体と、該担体の表面に担持された貴金属を含む触媒とを有する。担体は、酸化スズにNb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の元素(以下、この元素のことを「添加元素」と言う。)が含有されたものである。本発明で用いられる酸化スズはスズの酸化物から構成される。スズの酸化物は導電性が高い物質であることが知られている。スズの酸化物には、例えば四価のスズの酸化物であるSnOや、二価のスズの酸化物であるSnOなどが挙げられる。特にスズの酸化物はSnOを主体とすることが、耐酸性を高める観点から好ましい。「SnOを主体とする」とは、スズの酸化物に占めるSnOの割合が、スズ元素に換算して50mol%以上であることを言う。
添加元素を含有する酸化スズは粒子の形態をしている。この粒子が複数個集合して後述する特定の構造体を形成することで、電極触媒の担体が形成される。この構造体を構成する個々の粒子の粒径は、好ましくは5nm以上100nm以下、更に好ましくは5nm以上30nm以下であることが、電極触媒の担体の比表面積を大きくし得る点から好ましい。粒子の形状に特に制限はなく、比表面積を大きくし得る形状であればよい。例えば球状、多面体状、板状若しくは紡錘状、又はこれらの混合など、種々の形状を採用することができる。特に球状であることが好ましい。
添加元素を含有する酸化スズ粒子の粒径は、本発明の電極触媒を電子顕微鏡で観察することによって測定する。電子顕微鏡観察によって100個以上の粒子のフェレ径を測定し、その平均値をもって粒径とする。
添加元素は、酸化スズの粒子の内部、又は内部及び外部の両方に存在することができる。添加元素が酸化スズの粒子の内部に存在する場合には、添加元素は酸化スズ中に固溶しているか、又は酸化スズ中に添加元素の化合物(例えば添加元素の酸化物)の状態で存在している。添加元素が酸化スズ中に固溶しているとは、酸化スズにおけるスズのサイトが添加元素で置換されていることを指す。添加元素が酸化スズ中に固溶していると、担体である添加元素を含有する酸化スズの導電性が高くなるので好ましい。
添加元素が酸化スズの粒子の内部に存在することに加えて酸化スズの粒子の外部に存在する場合には、添加元素はその化合物の状態で主として酸化スズ粒子の表面に存在している。例えば添加元素はその酸化物の状態で酸化スズ粒子の表面に存在している。添加元素が例えばニオブである場合、ニオブの酸化物としては、例えばNbなどが挙げられるが、これに制限されない。
添加元素を含有する酸化スズに含まれる添加元素の含有率は、添加元素がNbの場合を例にとると、Nb(mol)/(Sn(mol)+Nb(mol))×100で表して、0.1mol%以上40mol%以下である。以下、この値を「添加元素含有率」と言う。添加元素含有率を0.1mol%以上に設定することで、添加元素を含有する酸化スズの導電性を十分に高くすることができる。添加元素含有率が8mol%を超えても、担体としての導電率は大きく向上しない。しかしながら、パーコレーション理論の観点から、添加元素含有率が8mol%を超えても40mol%程度までは、担体としての導電率は同様に高い値を維持するものと推測される。添加元素を含有する酸化スズの導電性を一層高め、かつ比表面積を十分に高くする観点から、添加元素含有率は0.5mol%以上8mol%以下、特に1mol%以上4mol%以下とすることがより好ましい。
添加元素を含有する酸化スズから構成される担体の添加元素含有率は、例えば次の方法で測定することができる。電極触媒を適当な方法で溶解して溶液となし、ICP発光分析によりこの溶液を分析し、スズの濃度及び添加元素の濃度を測定することにより算出する。ICP発光分析に代えて、蛍光X線(XRF)分析を用いることもできる。
添加元素としては、上述したとおり、Nb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の元素が用いられる。これらの元素のうち、性能と価格とのバランスの観点からNb又はTaを用いることが好ましい。
添加元素を含有する酸化スズ粒子の集合体である担体は、複数個の該粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有している。鎖状構造部位を構成する任意の1個の粒子(ただし末端に位置する粒子を除く)に着目した場合、該粒子は別の2個以上の粒子と結合している。「結合している」とは、2個の粒子が融着して一体化し、各粒子の重心間距離Rが、該粒子のフェレ径(R,R)の和より小さく(R<R+R)なることを言う。
添加元素を含有する酸化スズ粒子の鎖状構造部位においては、各粒子は直線状になっていてもよく、あるいは波形の曲線状や、ランダムなジグザグ状やフラクタル状になっていてもよい。更に一条の鎖状構造部位が、該鎖状構造部位のうちのいずれかの位置で、二条以上の多条に分岐していてもよい。いずれの形態になっている場合であっても、鎖状構造部位を構成する粒子の数は、担体の比表面積を高める観点、接触抵抗を低減する観点及び導電パス形成の観点から、5個以上であることが好ましく、50個以上であることが更に好ましく、5000個以上であることが一層好ましい。この個数の上限値に特に制限はないが、5000個程度に多数の粒子が連なっていれば、満足すべき比表面積の増大効果が得られる。
担体は、添加元素を含有する酸化スズ粒子の鎖状構造部位のみから構成されていてもよく、あるいは該鎖状構造部位及びその他の形態の部位の双方を含んで構成されていてもよい。その他の形態の部位としては、例えば添加元素を含有する酸化スズ粒子の凝集部位などが挙げられる。担体中には鎖状構造部位が少なくとも1箇所存在することが必要である。鎖状構造部位が2箇所以上存在する場合、各鎖状構造部位を構成する粒子の数は同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。
担体の表面には、貴金属を含む触媒が担持されている。貴金属を含む触媒とは貴金属そのもの、又は貴金属を含む合金を形成している触媒のことである。貴金属を含む合金は、以下に述べる貴金属1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。または、前記の貴金属とそれ以外の金属からなる合金であって前記の貴金属を10質量%以上含む合金も包含する。本発明において好適に使用可能な貴金属としては、酸素の還元(及び水素の酸化)に対する電気化学的触媒活性を有するものであれば特に制限されず、公知の材料が使用できる。具体的には、貴金属は、Pt,Ru,Ir,Pd,Rh,Os,Au,Ag等から選択される。「それ以外の金属」は特に限定されないが、Sn,Ti,Ni,Co,Fe,W,Ta,Nb、Sbを好適な例として挙げることができる。これらは1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの貴金属を含む触媒の中でも、Pt及びPtを含む合金は、固体高分子形燃料電池の作動温度である80℃付近の温度域において、酸素の還元(及び水素の酸化)に対する電気化学的触媒活性が高いので、特に好適に使用することができる。
貴金属を含む触媒は、微粒子の形態で担体の表面に担持されていることが有利である。貴金属を含む微粒子の粒径は、例えば1nm以上20nm以下とすることが好ましい。この範囲の粒径を有する貴金属を含む微粒子を担持させることで、電極反応の進行中における貴金属の溶出を効果的に防止することができ、また貴金属を含む微粒子の比表面積の低下も効果的に防止することができる。貴金属を含む微粒子の粒径は、X線回折における貴金属を含む触媒の回折ピークの半値幅より求められる結晶子径又は電子顕微鏡像より調べられる貴金属を含む触媒の粒子径の平均値により得ることができる。
貴金属を含む触媒の担持量は、電極触媒の全質量、つまり担体の質量と貴金属を含む触媒の質量との総和に対して0.2質量%超50質量%以下とすることが好ましく、3.0質量%以上18.0質量%以下とすることが更に好ましく、3.0質量%以上9.0質量%以下とすることが一層好ましい。この範囲の担持量に設定することで、電極反応を十分に円滑に行うことが可能になる。貴金属を含む触媒の担持量は、電極触媒を適当な方法で溶解して溶液となし、ICP発光分析によりこの溶液を分析することで求めることができる。
貴金属は少なくともその一部が、担体の構成元素の一つであるスズと合金を形成していることが、導電性の向上の点から有利であることが、本発明者の検討の結果判明した。電極触媒におけるこの合金(以下、貴金属スズ合金とも言う。)の結晶系及び存否は、例えばX線回折(XRD)や、X線光電子分光(XPS)によって確認することができる。特に貴金属スズ合金の結晶系が六方晶又は立方晶であると、導電性が更に向上するので好ましい。
貴金属を含む触媒のうち、貴金属スズ合金となっている貴金属の割合である〔A1(mol)/A(mol)〕×100(%)の値は大きいことが好ましく、特に100%であることが好ましい。下限値に特に制限はないが1%以上、特に貴金属スズ合金が担体の導電性向上に及ぼす効果の大きさという観点から20%以上であることが好ましい。式中、A1は貴金属スズ合金となっている貴金属のモル数を表し、Aは、貴金属全体のモル数を表す。A1及びAの値は、正確に算出することは容易ではないが、例えば、X線回折(XRD)及び X線光電子分光(XPS)の結果を参考にできる。通常のX線回折(XRD)において、その相の存在比率が数mol%以下では十分にその回折ピークを確認できない。このことから、貴金属単味の相が確認されず合金相のみが確認された場合は、数mol%程度の誤差で100mol%の合金が存在していると解釈できる。また、合金相が確認された場合には数mol%以上存在していると解釈できる。
一方、X線光電子分光(XPS)を用いることで相対的な合金度合を評価することができると本発明者らは考えている。非特許文献1 J. Llorca, P. Ramirez de la Piscina,J.L.G Fierro, J. Sales, N, Homs, J. Mol.Catal., 118 (1997) 101-111.によれば二酸化ケイ素上にPtSn合金を形成した場合のPtSn/SiOのSnの束縛エネルギーについては3d5/2については3つのピークに帰属でき、それぞれ486.8eV:Snの酸化物、484.9eV:PtとSnの合金のSn、483.6eV:Snと結論づけられている。通常のSnOには酸化物に相当するSnの束縛エネルギー以外は検出されないため通常の酸化物(SnO、SnO)由来の束縛エネルギー(486.0eV以上)未満であって、かつ484.9eV以上の範囲に頂点を有するピークの面積を算出することでPtの合金化度合を相対的に確認することができる。ここで、担体の構成元素の一つであるスズと合金を形成している場合には、XPS測定時に担体のスズ(酸化物)由来のスペクトルも同時に検出されるため、貴金属が100%合金化していても上記2つのスペクトルピーク面積が100%とならないこと、及びスズの化学状態により検出強度が異なると考えられるため相対的という言葉を用いた。
ピーク面積の解析には XPSPEAK version4.1やSpecSurfといった解析ソフトが使用できる。
貴金属を含む触媒は、その担持量に応じて担体の表面全域を満遍なく被覆していてもよいが、酸素還元反応において酸素拡散量に対して貴金属を含む触媒の反応面積が多すぎると酸素拡散律速となり本来の触媒活性を十分に発揮できない原因と成り得るため、適切な距離を保ち担体の表面が露出するように不連続に被覆している方がよい。
電極触媒は、これを構成する担体の特殊な形状に起因して比表面積の大きなものである。具体的には、比表面積が好ましくは20m/g以上130m/g以下、更に好ましくは30m/g以上100m/g以下である。このような大きな比表面積を有することによって、貴金属を含む触媒の触媒活性を有効に活用することができる。比表面積は一般的に窒素ガスなどの物理吸着を用いて測定する。例えばBET法などで測定することができる。具体的には、BET法による比表面積の測定に、Bechman Coulter社製のSA3100や、Micromeritics社製のflowsorb IIを使用することができる。
次に、本発明の電極触媒の好適な製造方法について説明する。本製造方法は、(i)担体の製造工程、及び(ii)貴金属を含む触媒の担持工程に大別される。以下、それぞれの工程について説明する。
まず(i)の担体の製造工程について説明する。この担体は鎖状構造部位を有するものであるところ、そのような担体は化学炎法によって好適に製造することができる。化学炎法においては、スズ化合物及び添加元素を含む化合物並びにこれらの化合物を溶解させることが可能な有機溶媒を含む原料液を用いる。スズ化合物としては有機スズ化合物を用いることが好ましい。有機スズ化合物としては、例えばオクチル酸スズやジブチルスズビスアセチルアセトナート(日本化学産業(株)製の「ナーセムスズ」(商品名))などの有機酸のスズ塩などを用いることができる。スズ化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。一方、添加元素を含む化合物としては、該添加元素を含む有機化合物を用いることが好ましい。例えば添加元素がニオブである場合には、有機ニオブ化合物を用いることが好ましい。有機ニオブ化合物としては、例えばオクチル酸ニオブなどの有機酸のニオブ塩などを用いることができる。添加元素を含む化合物は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
スズ化合物及び添加元素を含む化合物を溶解させるための有機溶媒としては、ターペンオイル、ミネラルスピリッツ、オクチル酸、メタノール、エタノールなどの芳香族類若しくはアルコール類又はそれらの水溶液、又はそれらの混合物等を用いることができる。これらのうち、粘度及び燃焼熱量の点からターペンオイルを用いることが好ましい。
原料液におけるスズ化合物の濃度は、スズに換算して1質量%以上50質量%以下とすることが好ましく、3質量%以上14質量%以下とすることが更に好ましい。一方、原料液における添加元素を含む化合物の濃度は、添加元素に換算して0.004質量%以上3.4質量%以下とすることが好ましく、0.012質量%以上0.95質量%以下とすることが更に好ましい。原料液におけるスズ化合物と添加元素を含む化合物との比率は、目的とする担体におけるスズと添加元素との比率に一致するように調整する。
このようにして得られた原料液を、例えばプロパン、メタン、アセチレン、水素又は亜酸化窒素等の燃料ガスによる化学炎中に供給して燃焼させ、目的とする担体、すなわち鎖状構造部位を有する担体を得る。原料液が化学炎中に供給されると、瞬時に反応及び冷却が行われ、目的とする一次粒子が製造されるとともに、結果として一次粒子どうしが部分的に融着結合して、高い比表面積を有する担体が生成する。この観点から、化学炎の温度は600℃以上2000℃以下に設定することが好ましく、1200℃以上1600℃以下に設定することが更に好ましい。
以上のようにして担体が得られたら、これを(ii)の貴金属を含む触媒の担持工程に付す。担持工程においては、貴金属を含有するコロイドを含む液に担体を分散し、該貴金属を含有するコロイドを、該担体に、貴金属を含む微粒子として担持した後に熱処理を施す。詳細には、(ii−a)貴金属を含有するコロイドの前駆体を含む液に、還元剤を添加して該前駆体を還元し、貴金属を含有するコロイドを生成させ、生成した貴金属を含有するコロイドを含む液に担体を分散し、該貴金属を含有するコロイドを、該担体に、貴金属を含有する微粒子として担持し、(ii−b)貴金属を含有する微粒子を担持した担体から前記液を分離して、該担体を乾燥し、(ii−c)貴金属を含有する微粒子を担持した乾燥後の前記担体を、還元性雰囲気下に熱処理する。貴金属を含有するコロイドを含む液を用いて、前記の構造体からなる担体に貴金属を含む触媒を担持させることで、驚くべきことに、得られる電極触媒の導電性が還元雰囲気のみならず空気中においても非常に向上することが、本発明者らの検討の結果判明した。
(ii−a)で用いる貴金属を含有するコロイドを含む液を調製する条件は特に制限されるものではなく、選択した貴金属前駆体、及び還元剤に応じた適宜の条件とすればよい。貴金属前駆体としては、例えば貴金属として白金を用いる場合には、塩化白金酸を用いることができる。また、担体を、貴金属を含有するコロイドを含む溶液に分散する際の形態は、粉末状態でもよく、あるいは水、エタノール等の液媒体に分散した状態でもよい。均一な溶液を確実に形成できる点で後者が望ましい。
貴金属を含有するコロイドの前駆体の還元に用いる還元剤としては、例えば亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3)、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリエチルホウ素ナトリウム、過酸化水素及びヒドラジンなどが挙げられる。これらは、1種を単独で用いてもよく、あるいは2種類以上を組み合わせて用いてもよい。これらの還元剤のうち、亜硫酸水素ナトリウムを用いることが特に好ましい。更に、ある還元剤で還元を行った後に、別の還元剤によって再度還元を行ってもよい。このように液相での多段階の還元処理を行うことで、貴金属を含む微粒子を担体上に高分散状態で担持させることができる。2種類以上の還元剤を用いて多段階の還元を行う好適な具体例として、還元剤として初めに亜硫酸水素ナトリウムを用い、次いで過酸化水素を用いる方法が挙げられる。亜硫酸水素ナトリウムを用いた還元の後、過酸化水素を用いた還元を行う前に、液のpHを以下に述べる値に調整することが好ましい。
還元後、貴金属を含有するコロイドの前駆体を含む液のpHは、例えば1以上10以下とすることができ、4以上6以下が特に好適である。このpH域に設定することで、貴金属を含むコロイドが凝集することなく均一に分散したコロイド溶液を調製できる。
貴金属を含有するコロイドの前駆体を還元するときの好適な温度域は20℃以上100℃以下であり、特に好適には50℃以上70℃以下である。この温度域で還元を行うことで、貴金属前駆体を十分に還元させることができ、また液が沸騰することに起因する貴金属を含む微粒子の分散性の低下を防止することができる。還元時間は、温度域がこの範囲内であることを条件として通常10分以上2時間以下である。
貴金属を含有するコロイドの前駆体としては特に制限がなく、溶媒として好適に使用される液媒体、例えば水や、メタノール及びエタノールなどの低級アルコールに可溶なものが選択される。具体的には貴金属元素のハロゲン化物、硝酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩及び酢酸塩などが挙げられる。
(ii−b)においては、貴金属を含む微粒子を担持した担体から前記液を分離して、該担体を乾燥させる。液の分離方法は特に限定されず、通常、濾過、遠心分離などにより、大部分の液を除去した後に、残余の液を蒸発させて乾燥する方法が選択される。乾燥方法としては、加熱乾燥・減圧乾燥・自然乾燥のいずれでもよい。乾燥を行う雰囲気は特に限定されるものではなく、酸素を含有する酸化性雰囲気中や大気雰囲気、窒素やアルゴンなどを含有する不活性雰囲気、水素を含有する還元性雰囲気などの雰囲気条件を任意に選ぶことができる。通常、大気雰囲気で行われる。乾燥を行う温度も特に制限はなく、貴金属を含む触媒の酸化を防止する観点から、好適には150℃未満の温度で行われる。前記の分離を行う前に、担体中に含まれる不純物を除去する操作を行ってもよい。例えば貴金属前駆体として、塩化白金酸を用いた場合には、担体中に塩化物イオンが残留する場合があるところ、該塩化物イオンを除去する目的で、担体を超純水で希釈してスラリーを調製し、そのスラリーを煮沸することが好ましい。煮沸は大気圧下に行うことができる。不純物の除去を確実にするために、超純水での希釈及び煮沸の操作を複数回繰り返してもよい。
(ii−c)は、担体に担持された貴金属を含む微粒子を活性化する工程である。(ii−b)を経て乾燥した貴金属を含む微粒子は不定比の貴金属酸化物を多く含むため、触媒活性が低いことがある。そのため、本工程において、還元性雰囲気下に熱処理することで、貴金属の有する電気化学的触媒作用を活性化させる。更に、この熱処理によって貴金属元素と担体に含まれるスズとの合金を生成させる。
熱処理の温度は、貴金属の活性化及びスズとの合金化を首尾よく行う観点から、150℃以上500℃以下に設定することが好ましく、250℃以上300℃以下に設定することが更に好ましい。この後者の範囲の加熱温度は、従来採用されていた温度、例えば特許文献1に記載されている加熱温度よりも高いものである。このような高めの温度設定を採用することで、貴金属とスズとの合金化をより促進させることが可能となる。尤も、加熱温度を過度に高くすると、形成した合金粒子の凝集が進行してしまい、酸素還元反応における電気化学的活性表面積が低下する場合がある。したがって、前記の範囲の温度で熱処理を行うことが好ましい。設定した保持温度に達した後の加熱保持時間は、加熱温度がこの範囲内であることを条件として、1分以上4時間以下であることが好ましく、10分以上2時間以下であることが更に好ましい。昇温速度は、室温から昇温を開始して、1℃/min以上20℃/minであることが好ましく3℃/min以上10℃/min以下であることが好ましい。降温速度もこの範囲内とすることもできるが、室温まで急冷することが好ましい。
還元性雰囲気としては、水素、一酸化炭素などが挙げられる。貴金属を含有する微粒子の触媒被毒などの問題がなく、入手が容易であるという点では水素が好ましい。水素を用いる場合には、これを濃度100%で用いてもよく、あるいは不活性気体、例えば窒素、ヘリウム、アルゴンなどで好ましくは0.1〜50体積%、更に好ましくは1〜10体積%に希釈して用いてもよい。
以上のようにして、目的とする電極触媒が得られる。この電極触媒は、固体高分子電解質膜の一方の面に配置された酸素極及び他方の面に配置された燃料極を有する膜電極接合体における酸素極又は燃料極の少なくとも一方に含有させて用いることができる。電極触媒は、好適には酸素極及び燃料極の双方に含有させることができる。
特に、酸素極及び燃料極は、本発明の電極触媒を含む触媒層と、ガス拡散層とを含んでいることが好ましい。電極反応を円滑に進行させるために、電極触媒は固体高分子電解質膜に接していることが好ましい。ガス拡散層は、集電機能を有する支持集電体として機能するものである。更に、電極触媒にガスを十分に供給する機能を有するものである。ガス拡散層としては、この種の技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えば多孔質材料であるカーボンペーパー、カーボンクロスを用いることができる。具体的には、例えば表面をポリ四フッ化エチレンでコーティングした炭素繊維と、当該コーティングがなされていない炭素繊維とを所定の割合とした糸で織成したカーボンクロスにより形成することができる。
固体高分子電解質としては、この種の技術分野において従来用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えばパーフルオロスルホン酸ポリマー系のプロトン導電体膜、リン酸などの無機酸を炭化水素系高分子化合物にドープさせたもの、一部がプロトン導電体の官能基で置換された有機/無機ハイブリッドポリマー、高分子マトリックスにリン酸溶液や硫酸溶液を含浸させたプロトン導電体などが挙げられる。
前記膜電極接合体は、その各面にセパレータが配されて固体高分子形燃料電池となされる。セパレータとしては、例えばガス拡散層との対向面に、一方向に延びる複数個の凸部(リブ)が所定間隔をおいて形成されているものを用いることができる。隣り合う凸部間は、断面が矩形の溝部となっている。この溝部は、燃料ガス及び空気等の酸化剤ガスの供給排出用流路として用いられる。燃料ガス及び酸化剤ガスは、燃料ガス供給手段及び酸化剤ガス供給手段からそれぞれ供給される。膜電極接合体の各面に配されるそれぞれのセパレータは、それに形成されている溝部が互いに直交するように配置されることが好ましい。以上の構成が燃料電池の最小単位を構成しており、この構成を数十個〜数百個並設してなるセルスタックから燃料電池を構成することができる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、本発明の電極触媒を、固体高分子電解質形燃料電池の電極触媒として用いた例を中心に説明したが、本発明の電極触媒を、固体高分子電解質形燃料電池以外の燃料電池、例えばアルカリ形燃料電池、リン酸形燃料電池、直接メタノール形燃料電池などなどの各種燃料電池における電極触媒として用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」及び「部」はそれぞれ「質量%」及び「質量部」を意味する。
〔実施例1〕
(i)担体の製造
図1及び図2に示す火炎法合成装置を用いた。この装置は、特許文献2(US2012/0295184A1)の図2及び図3に記載されているものと同様のものである。添加元素としてニオブを用いた。原料を火炎中に移送するためのキャリア酸素、火炎形成のための酸素及びプロパンガスを9L/min、5L/min及び1L/minの流量で、それぞれ図2に示すキャリア酸素導入部36及びスプレーノズルのガス導入部31及び32から導入し、ガス混合機33にて混合した。混合ガスはステンレス管34へ導入され、バーナー40にて化学炎を生成させた。
オクチル酸スズ及びオクチル酸ニオブをスズ及びニオブのモル比で0.99:0.01の割合でターペンオイルに溶解させて溶液を調製し、この溶液を前記火炎法合成装置の溶液導入部35へ1分間に1〜10gの量で導入するとともに、キャリアガス導入部36に入れられた酸素ガスによって、混合機37及びステンレス管38を通過させた。溶液中でのオクチル酸スズ及びオクチル酸ニオブの濃度は、スズ及びニオブに換算してそれぞれ13.6%及び0.11%であった。
この溶液をフルイドノズル、エアノズル、リテーナーキャップ39を介してミストにして、バーナー40によって化学炎中に導入した。化学炎の温度はプロパンガスとターペンオイルの燃焼熱によって約1400℃に上昇し、その化学炎中にてニオブ含有酸化スズからなる担体が得られた。図2において生成した粉末は回収フィルター27にて回収された。
前記火炎法では粉体合成時の環境がしばしば非平衡状態と成り得るため、得られた粉体が経時変化する可能性がある。そこで、平衡状態下での熱処理による安定化を目的として上記の手順で得られた担体を、ロータリーキルン(アルファ技研社製)を用いて熱処理した。
ニオブ含有酸化スズ5gを直径5cmのタンマン管に挿入し、炉心管を6rpmの回転速度で回転させた。解放空気環境下にて、5℃/分で昇温し、800℃で4時間保持した。その後5℃/分で室温付近まで降温した後に粉体を回収した。この担体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、5個以上の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有していることが確認された。粒子の平均粒径は20nmであった。
(ii)貴金属を含む触媒の担持
5mlのHPtCl溶液(Pt1gに相当)を蒸留水295mLに溶解させ、15.3gのNaHSOにより還元後、1400mLの蒸留水で希釈した。NaOH5%水溶液を加えて、pHを約5に調整を行いながら35%過酸化水素(120mL)を滴下し白金のコロイドを含む液を得た。このとき、NaOH5%水溶液を適宜加えて液のpHを約5に維持した。前記の手順で調製して得られたコロイド液は1g分の白金を含んでいる。ここで、4gの担体に担持したときの白金の理論濃度が5質量%となるように(溶液中に含まれる白金量が0.21gとなるよう)コロイド溶液を分取した。その後4gの担体を添加し、90℃で3時間混合した。その後、液を冷却し、更に固液分離した。固液分離により得られた含水した粉体中から塩化物イオンを除去するために、1500mLの蒸留水で再び希釈し90℃で1時間煮沸を行い、液を冷却し固液分離した。この洗浄作業を4回実施した。最後に、固液分離後、大気下にて60℃で12時間にわたり乾燥させた。これによって、担体の表面に不定比の貴金属酸化物を含む白金を担持させた。次いで、この担体を窒素で希釈した1vol%水素雰囲気下に150℃で2時間にわたり熱処理した。これによって白金の還元及び白金とスズとの合金化を行った。このようにして、目的とする電極触媒を得た。この電極触媒における白金の担持量は3.9%であった。また、白金とスズとの合金化は、X線光電子分光(XPS)によって確認した。XPS測定はアルバックファイ社製5800シリーズを用い、X線源はAlのKαの単色光(hν=1486.58eV)、エネルギーステップ0.025eV、試料と検出器の角度は45°、試料の分析領域は直径0.8mmの円で実施した。検出器の校正はAg3d5/2(368.26eV)、Pt4f7/2(71.12eV)、Fermi Edge(0eV)の3点を用いて実施した。試料は0.15gの粉末を150MPaの圧力で1.5分圧縮することで得られたペレットを用いた。その結果を図4に示す。同図から明らかなとおり、485.3eV付近にSnの3d5/2のピークを確認し、合金が形成されていることを確認した。
一方、XRDはリガク社製Ultima4を用い、X線源としてCu Kα(0.15406nm、40kV、40mA)を用いた。XRDによって確認した結果を図5に示す。同図から明らかなとおり、PtSn合金は確認されずPt単味のピークよりもわずかにシフトしたピークが確認され、その結晶系は立方晶であった。
白金のうち、スズと合金化している割合は1.8%であった。これはXPSにおける全Sn3d5/2スペクトルピーク面積における485.3eVに頂点を有するピーク面積の割合である。以下、全Sn3d5/2スペクトルピーク面積に対して、先に述べた486.0eV未満484.9eV以上の範囲に頂点を有するピークの面積が占める割合を、合金化割合1とする。
一方、合金化は担体上に白金が存在する部分でしか形成しないと考えられるため、白金による担体の面積被覆率を考慮して、白金と担体の接触面積あたりにおける合金の面積比率に換算した。以下これを以下合金化割合2とする。その結果、前記割合は22.3%であった。電極触媒担体のBET比表面積は25m/gであった。
接触面積は以下のようにして算出した。ICPにより分析した白金担持率から担体1gあたりに存在する白金量(g)を算出し、白金の密度を用い体積に換算した。その後、白金の粒径を用いて担体1gあたりに存在する白金粒子数を真球換算で算出した。白金と担体の接触面積は白金粒子数×2×白金粒子の半球断面積とした(後述する図3参照)。白金粒子径は透過電子顕微鏡(TEM)で約100個の白金粒子を観察することで算出した。観察の結果、担持した白金及びその合金と思われる粒子は担体に対して半球状に接合していることが多かったため×2の因子を採用した(後述する図3参照)。
〔実施例2及び3並びに比較例1〕
実施例1の(ii)において、4gの担体に担持したときの白金の理論濃度が所望の濃度(10%(実施例2)、20%(実施例3)、0.5%(比較例1))となるようにコロイド液量を調整した以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。実施例2及び3並びに比較例1における電極触媒における白金の担持量、白金のうち、スズと合金化している割合(合金化割合1、2)をそれぞれ表1に示す。図3に、実施例2で得られた電極触媒のTEM像を示す。同図から明らかなとおり、貴金属を含む触媒は、その多くが、担体に対して半球状に付着している。
〔実施例4及び5〕
実施例3の(ii)において、白金の活性化及び白金とスズとの合金化を行うときの熱処理の温度を250℃(実施例4)及び300℃(実施例5)とした以外は実施例3と同様にして電極触媒を得た。
実施例4においては、電極触媒における白金の担持量は13.3質量%であった。XPS測定の結果を図6に示す。同図から明らかなとおり、485.9eV付近にSnの3d5/2のピークを確認し、合金が形成されていることを確認した。一方、XRD測定の結果を図5に示す。同図から明らかなとおり、PtSn合金は確認されずPt単味のピークよりもわずかにシフトしたピークが確認され、XRDによって確認した合金の結晶系は立方晶であった。白金のうち、スズと合金化している合金化割合1は7.6%であった。合金化割合2は39.0%であった。電極触媒担体のBET比表面積は25m/gであった。
実施例5においては、電極触媒における白金の担持量は13.3質量%であった。XPS測定の結果を図6に示す。同図から明らかなとおり、485.7eV付近にSnの3d5/2のピークを確認し、合金が形成されていることを確認した。一方XRD測定の結果を図5に示す。同図から明らかなとおり、合金はPtSnでありその結晶系は六方晶であった。白金のうち、スズと合金化している合金化割合1は4.4%であった。合金化割合2は31.0%であった。電極触媒担体のBET比表面積は25m/gであった。
〔実施例6〕
実施例1の(i)において、担体におけるニオブの含有率を4%とした以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。この担体の透過型電子顕微鏡像を図7に示す。同図から明らかなとおり、この担体は、複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有している。
〔実施例7〕
実施例4において、白金の活性化及び白金とスズとの合金化を行うときの熱処理を、濃度100%の水素雰囲気下に、2時間にわたり行った。これ以外は実施例4と同様にして電極触媒を得た。得られた電極触媒について実施例4と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
〔比較例2〕
本比較例は、ニオブ含有していない担体を用いた例である。実施例1の(i)において、担体の製造時にオクチル酸ニオブを用いなかった。これ以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。
〔比較例3〕
本比較例は、担体に白金を担持させなかった例である。実施例6において、(ii)の工程を行わなかった。これ以外は実施例6と同様にした。
〔比較例4〕
本比較例は、粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有さない担体を用いた例である。スズ酸ナトリウム三水和物を88.493g秤取し、これに純水を加えて1064gとした後撹拌・溶解してスズ酸ナトリウム溶液を得た。塩化ニオブ(NbCl)を3.6322g秤取し、無水エタノール83mlに溶解し、これに12g/Lの硝酸溶液902gを加えて塩化ニオブ硝酸溶液を得た。この塩化ニオブ硝酸溶液をスズ酸ナトリウム溶液に加えた後1時間撹拌した。濾過中の上澄み液の電気伝導度が45mS/cm以下になるまで濾過・純水洗浄した。得られたケーキを120℃で一晩乾燥し、乳鉢により解砕した。解砕物を大気中800℃で5時間焼成後、25gの焼成粉を100gの純水と混合してスラリーとなし、このスラリーをボールミルで16時間粉砕した。その後スラリーを濾過し、濾過ケーキを大気下に120℃で乾燥し、乾燥物を100μmで篩通した。このようにして得られた粒子を担体として用いた。これ以外は実施例6と同様にして電極触媒を得た。この担体の透過型電子顕微鏡像を図8に示す。同図から明らかなとおり、この担体は、複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有していない。
〔比較例5〕
本比較例では、比較例4において担体に白金を担持させなかった。これ以外は比較例4と同様にした。
〔比較例6〕
本比較例は、Nb1mol%の系において担体に白金を担持させなかった例である。詳細には、実施例1において、(ii)の工程を行わなかった。これ以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。
〔比較例7〕
本比較例は、実施例4において貴金属の還元を行わなかった例である。詳細には、実施例4において(ii−c)の工程を行わなかった。これ以外は実施例4と同様にして電極触媒を得た。
〔評価1〕
実施例及び比較例で得られた電極触媒の導電率の測定を行った。具体的には図9に示す手法を用い1MPaの圧力下の導電率を二端子法にて測定した。抵抗測定には鶴賀電気株式会社の抵抗計3565を用いた。1MPaの圧力は固体高分子形燃料電池の電極触媒層に通常印加される圧力を模したものである。電極の役目を果たすアルミニウム箔(2.5cm×12cm及び3cm×17cm)を試料上下に設置した状態で加圧し、導電率を測定した。二端子法において通常含まれる接触抵抗は下記の方法で除去した。0.5g、1.5g、2.0gのように充填量を変えることで一定圧力下での「試料厚み」を調整し、x軸に試料厚み、y軸に抵抗をとったグラフにおいて、試料厚みが0となるy切片を二端子法における接触抵抗として算出し、測定値から差し引き試料の抵抗を算出した。圧粉体の寸法から抵抗率を算出し、その逆数をとることで導電率を算出した。測定結果を以下の表1に示す。また、白金を担持させる前の担体についても同様の測定を行い、白金の担持の前後での導電率の変化(担持後の導電率/担持前の導電率)を求めた。その結果も表1に示す。
更に、実施例及び比較例で得られた電極触媒のXRD、XPSによる合金の評価を行った。これらの結果を表1に示す。
表1に示す結果から明らかなとおり、各実施例で得られた電極触媒は、比較例の電極触媒に比べて導電率が高いことが判る。また、白金の担持の前後での導電率の変化が非常に大きいことも判る。
特に、比較例6(白金担持なし)及び比較例7(実施例4と同量の白金担持あり・還元合金化なし)と比べて、XPSにて合金を確認した実施例1ないし4の導電率が大きく向上していることが判る。これは、合金化による導電率の向上効果を示している。
また、比較例4と5における白金担持・還元後の導電率の向上率と、比較例3と実施例6における白金担持・還元後の導電率の向上率を比べると、後者の方が約10倍大きいことが判る。本結果は粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有している担体(図7参照)が、そのような部位を有していない担体(図8参照)に比べ、白金担持・還元による導電率向上効果が優れていることを示している。
更に実施例4及び5から、合金の結晶系は立方晶及び六方晶のどちらでも導電率の向上効果があるが、六方晶の方が一層導電率の向上率が高いことが判る。
更に比較例2と、実施例1及び実施例6との比較から、ニオブ含有率が多いほど還元後の導電率の向上率がよいことが判る。特に、比較例2では白金担持・還元後の導電率の向上が約2倍となっており、実施例1及び実施例6に比べてはるかに小さいことが判る。このことは、ドーパントであるNbの存在が極めて重要であり、ドーパントの存在によって担体の導電率がある程度まで向上していることが重要であることを示していると考えられる。Pt担持や還元を行わない場合において、酸化スズにニオブをドープした系では、ドーパントによる導電率向上効果はニオブ濃度が約0.1mol%程度から観察されるので、本実施例での最低ニオブ濃度は1mol%であるが、約0.1mol%程度から導電率の向上効果が発現するものと推測される。
また、ニオブをその濃度が8mol%程度になるまでドープしても、Pt担持や還元とは関係のない担体の導電率は、ニオブ濃度4mol%と比べて大きくは変化しないことを、本発明者らは確認している。また、パーコレーション理論の観点から、ニオブ濃度が8mol%を超えても40mol%程度までは、Pt担持や還元とは関係のない担体の導電率は同様に高い値を維持するものと推測される。よって、少なくともニオブ濃度が約40mol%程度までは導電率の向上効果があるものと推測される。
〔評価2〕
実施例3及び5で得られた電極触媒について、回転ディスク電極を用いたサイクリックボルタンメトリー(CV:Cyclic Voltammetry)及び対流ボルタンメトリー(LSV:Linear Sweep Voltammetry)を行った。具体的には、以下の「電極作製」、「CV測定」及び「ORR活性評価」の順で操作を行った。
電極作製
直径5mmのグラッシーカーボン(GC)ディスク電極を1μm、0.3μm、及び0.05μmのアルミナペーストを用いて順次研磨し、その後純水を用いて超音波洗浄を行った。白金を担持し、(ii−c)に記載した還元熱処理を施した試料を90vol.%エタノール水溶液に加え、超音波ホモジナイザーにて分散させた。これをGCディスク上へ滴下し、常温で12h以上乾燥させた。乾燥後、GCディスク上の触媒に5%Nafion(登録商標)溶液を膜厚が50nmになるように滴下し、常温で12h以上乾燥させた。
CV測定
測定は北斗電工(株)製の電気化学測定システムHZ−5000を用いて実施した。0.1MHClO水溶液にNを1時間以上パージした後、参照極に可逆水素電極(RHE)を用い、電位範囲0.05〜1.15V、掃引速度0.5V/sで60回クリーニングを実施した。その後、新しい電解液に入れ替えてCV測定を電位範囲0.05〜1.0Vで実施し本測定とした。電気化学的活性表面積(ECSA:Electrochemical Surface Area)の解析は0.4V以下に見られる水素の吸着波を用いて実施した。
ORR活性評価 前記電解液に酸素ガスを1時間以上パージした後、LSVを行った。温度25℃、電位範囲0.25〜1.00V、掃引速度5mV/sで回転数は1000rpmから2750rpmまで250rpmずつ上げながら、計8条件のデータを取得した。得られた結果をKoutecky-Levichプロットを用いて解析し、0.85Vにおける活性支配電流密度j(mA/cm)及び質量比活性(A/g−Pt)の値を得た。これらの結果を以下の表2に示す。
表2に示す結果から明らかなとおり、実施例5の活性支配電流密度j(mA/cm)及び質量比活性(A/g−Pt)は、実施例3と同等であった。合金化の進行によって電極触媒の導電性が向上することは上述のとおりであるところ、酸素還元活性も低下することなく確保されていることが確認された。
〔実施例8〕
(i)担体の製造
本実施例では、酸化スズに、添加元素としてタンタルが含有された担体を製造した。実施例1での担体の製造工程において、オクチル酸スズに代えてジブチルスズビスアセチルアセトナート(日本化学産業(株)製の「ナーセムスズ」(商品名))を用い、かつオクチル酸ニオブに代えてオクチル酸タンタルを用いた。ジブチルスズビスアセチルアセトナート及びオクチル酸タンタルは、スズとタンタルのモル比が0.975:0.025となるように配合し、ターペンオイルに溶解させて溶液を調製した。溶液中でのジブチルスズビスアセチルアセトナート及びオクチル酸タンタルの濃度は、スズ及びタンタルに換算してそれぞれ13.6%及び0.53%であった。これ以外は実施例1と同様にして担体を得た。この担体を透過型電子顕微鏡で観察したところ、5個以上の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有していることが確認された。粒子の平均粒径は20nmであった。
(ii)貴金属を含む触媒の担持
実施例1の(ii)において、4gの担体に担持したときの白金の理論濃度が3.6%となるようにコロイド液量を調整した以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。得られた電極触媒について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
〔実施例9及び10〕
実施例8の(ii)において、4gの担体に担持したときの白金の理論濃度が所望の濃度(10%(実施例9)、20%(実施例10))となるようにコロイド液量を調整した以外は実施例1と同様にして電極触媒を得た。得られた電極触媒について実施例1と同様の評価を行った。その結果を表3に示す。
〔比較例8〕
本比較例は、実施例8において、タンタル含有の酸化スズからなる担体に白金を担持させなかった例である。すなわち実施例8において、(ii)の工程を行わなかった。これ以外は実施例8と同様にした。
表3に示す結果から明らかなとおり、各実施例で得られた電極触媒は、白金の担持の前後での導電率の変化が非常に大きいことが判る。

Claims (10)

  1. 酸化スズに、Nb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の添加元素が含有された複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有する担体と、前記担体の表面に担持された貴金属を含む触媒とを有する電極触媒であって、前記貴金属の少なくとも一部が前記担体のスズと合金を形成しており、
    前記担体における前記添加元素の含有率が0.1mol%以上4mol%未満である
    電極触媒。
  2. 前記合金の結晶系が六方晶又は立方晶である請求項1に記載の電極触媒。
  3. 前記貴金属を含む触媒の担持量が前記電極触媒に対して0.2質量%超50質量%以下である請求項1ないし2のいずれか一項に記載の電極触媒。
  4. 前記添加元素がNb又はTaである請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電極触媒。
  5. 固体高分子電解質膜の各面に酸素極及び燃料極からなる一対の電極が配置されてなる膜電極接合体において、
    前記酸素極又は前記燃料極の少なくとも一方が、請求項1ないし4のいずれか一項に記載の電極触媒を含んでいる膜電極接合体。
  6. 請求項5に記載の膜電極接合体と、前記膜電極接合体の各面に配されたセパレータとを備える固体高分子形燃料電池。
  7. 酸化スズに、Nb、Sb、Ta、In及びVからなる群より選ばれる一種以上の添加元素が含有された複数個の粒子が数珠状に連なった鎖状構造部位を有する担体を備える電極触媒の製造方法であって、
    前記製造方法は、
    貴金属を含むコロイドの前駆体を含む液に還元剤を添加して、前記前駆体を還元して貴金属を含むコロイドを生成させ、
    前記担体を、貴金属を含む前記コロイドを含む液に分散し、前記担体に貴金属を含む微粒子として担持し、
    前記貴金属を含む微粒子を担持した前記担体から前記液を分離して、前記担体を乾燥し、
    前記貴金属を含む微粒子を担持した乾燥後の前記担体を、還元性雰囲気下に熱処理する
    工程を含み、
    前記熱処理の温度を150℃以上500℃以下に設定して、担持された前記貴金属の一部を前記担体のスズと合金化させる電極触媒の製造方法。
  8. 前記熱処理の温度を250℃より高くかつ300℃より低く設定して、前記貴金属の一部をスズと合金化させる請求項7に記載の製造方法。
  9. スズ化合物及び前記添加元素を含む化合物並びにこれらの化合物を溶解させることが可能な有機溶媒を含む原料液を、化学炎中に供給し燃焼させて、前記担体を製造する請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記担体における前記添加元素の含有率が0.1mol%以上4mol%未満である請求項7ないし9のいずれか一項に記載の製造方法。
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