JP6455412B2 - プッシュプル型dc/dcコンバータ - Google Patents
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Description
従来、このサージ電圧を抑制するため、二次側ダイオードと並列にスナバ回路を設けた構成が知られている。ただし、スナバ抵抗を通り電荷を充放電することによるスナバ損失のため、変換効率が低下する。その対策として、例えば特許文献1に開示された絶縁型スイッチング電源は、スナバ回路の配置を工夫し、二つのダイオードにそれぞれスナバ回路を並列に設けた構成に対し、スナバ回路に印加される電圧及び素子数を半減している。
また、スナバ回路を使う技術に代えて、スイッチング素子のドレイン−ゲート間に容量を追加して電圧の変化率を調整するサージレス駆動方式を想定する。このサージレス駆動方式では、スナバ回路構成に比べて損失を低減することができると考えられる。しかし、スイッチング素子のオン速度を緩めてサージ電圧を抑制するため、オン損失が発生することが懸念される。
複数の二次側整流素子は、複数の二次コイルに接続され、二次コイルに流れる電流を整流可能である。例えば二次側整流素子は、ダイオード又はスイッチング素子である。
スイッチング操作部は、一次側スイッチング素子を操作する。また、二次側整流素子がスイッチング素子の場合、さらに二次側スイッチング素子を操作する。
また、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値以上である状態を「通常状態」と定義し、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値を下回る状態を「逆転状態」と定義する。通常状態から逆転状態に移行すると、二次側から一次側に転流した励磁電流によって一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が降下する。
好ましくは、スイッチング操作部は、一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧がゼロ電圧に到達した後、逆転状態から再び通常状態に戻る時までに一次側スイッチング素子をオンする。
なお、「電圧降下時間が共振回路の共振周期と一致する」とは、厳密な一致に限らず、当該技術分野における技術常識に照らして、「一致する」と認識され得る程度のばらつき範囲を含む範囲で解釈される。また、電圧降下時間が共振周期に対して十分長い場合、電圧に含まれる共振周波数成分が小さく、サージ電圧は発生しなくなるため、電圧降下時間をそのように設計してもよい。
そして、共振回路のインダクタンス及び容量は、通常状態から逆転状態への移行時である逆転開始時刻(tb)に電圧降下が開始する電圧降下時間(Tdn1)が共振回路の共振周期と一致するように設定されている。
そして、共振回路のインダクタンス及び容量、並びに継続時間は、同期整流停止時刻に電圧降下が開始する電圧降下時間(Tdn2)が共振回路の共振周期と一致するように設定されている。
最初に、プッシュプル型DC/DCコンバータの二通りの構成図を図1、図2に示す。これらは二次側整流素子の構成のみが異なり、その他の構成は共通である。図1に示すプッシュプル型DC/DCコンバータ101は、二次側整流素子としてダイオードDI3、DI4が用いられる。一方、図2に示すプッシュプル型DC/DCコンバータ102は、二次側整流素子としてスイッチング素子SW3、SW4が用いられる。
プッシュプル型DC/DCコンバータ101は、トランス20の励磁インダクタを構成する二組の一次コイル31、32及び二次コイル33、34、二つの一次側スイッチング素子SW1、SW2、二つの二次側ダイオードDI3、DI4、及び、平滑インダクタ7等を備える。また、プッシュプル型DC/DCコンバータ101は、一次側スイッチング素子SW1、SW2を操作するスイッチング操作部16(図中、「SW操作部」と記載)を備える。
一次コイル31、32の一端同士は一次側センタタップCT1で接続されており、センタタップCT1は、電源Btの正極に接続されている。一次コイル31、32の他端は、それぞれ一次側スイッチング素子SW1、SW2を介して電源Btの負極に接続されている。
また、負荷Ldと並列に、二次側平滑コンデンサ8が接続されている。
本実施形態では、一次側スイッチング素子SW1、SW2として、ボディダイオードを有するMOSFETを用いる。この構成でのボディダイオードは、「還流ダイオード」に含まれるものと解釈する。また、図中、ドレインソース間に存在する容量を容量成分として記号で示す。この容量は、トランジスタ、ダイオードの接合容量と、並列に接続されたコンデンサとの合成容量である。この容量記号は、必ずしも独立したコンデンサ素子を意味しない。
なお、他の実施形態では、スイッチング素子としてIGBT等のトランジスタを用いてもよい。その場合、トランジスタのベース、コレクタ、エミッタを、それぞれゲート相当電極、ドレイン相当電極、ソース相当電極として解釈する。
プッシュプル型DC/DCコンバータ102では、二次側スイッチング素子SW3、SW4が、二次コイル33、34に流れる電流を整流する。二次側スイッチング素子SW3、SW4もまた、還流ダイオードが並列に接続されている。
本実施形態では、一次側スイッチング素子SW1、SW2と同様に、二次側スイッチング素子SW3、SW4としても、ボディダイオードを有するMOSFETを用いる。
スイッチング操作部16は、一次側スイッチング素子SW1、SW2に加え、さらに二次側スイッチング素子SW3、SW4を操作する。具体的には、SW3、SW4の通電期間に通電による損失(すなわち、導通損)を低減するため、SW3、SW4をオン状態とする「同期整流」を実行する。
以下、適宜「スイッチング素子」を省略し、単に「SW1〜SW4」と記す。
一次側スイッチング素子SW1、SW2のオン、オフ状態に基づき、三通りの区間を定義する。区間IではSW1がオン、SW2がオフである。区間IIでは、SW1がオフ、SW2がオンである。区間IIIでは、SW1、SW2共にオフである。プッシュプル型DC/DCコンバータ101、102は、区間I→III→II→III→I・・・というように、SW1とSW2とが、共にオフの期間を間に挟みながら交互にオンする。
区間IIIでは、平滑インダクタ7に蓄積された磁気エネルギが減少し、負荷電流iLが減少する。一方、区間I及び区間IIでは、平滑インダクタ7に磁気エネルギが蓄積され、負荷電流iLが増加する。
ここで、一次側スイッチング素子SW1、SW2の切替タイミングに対し、二次側スイッチング素子SW3、SW4の切替タイミングを少しずらしているのは、短絡を防止するためのデッドタイムを確保するためである。
最小領域における負荷電流iLの最小値は、一次側スイッチング素子SW1、SW2をターンオンするタイミングによって決まる。例えば、SW1、SW2のドレイン−ソース間(以下、「DS間」)電圧がまだ高いうちにSW1、SW2をオンした場合、後述するようにターンオン損失が発生する。また、SW1、SW2のターンオン時に、各種寄生成分による共振により二次側ダイオードにサージ電圧が発生するという課題がある。
第1実施形態によるプッシュプル型DC/DCコンバータの動作について、図4〜図10を参照して説明する。第1実施形態は、二次側整流素子がダイオードDI3、DI4の構成、又は、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4であって、負荷電流iLが後述の「逆転開始時刻tb」の前に同期整流を停止する構成に適用される。
まず、図4のタイムチャート、及び、図5、図6の電流経路図を参照し、第1実施形態の負荷電流最小領域における動作を説明する。図5、図6では、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4である構成について図示する。以下の図中では、後述の数式に用いられる物理量を斜字体で記載する。
一次側スイッチング素子SW1、SW2がすべてオフ時の負荷電流が二次側整流素子SW3、SW4を還流する期間において、負荷Ld及び平滑インダクタ7を経由して二次側整流素子一つ当たりに還流する電流を「素子当負荷電流」とする。また、トランス20の励磁インダクタに流れる励磁電流iLmについて、区間I及び区間IIで蓄積される励磁電流値に対し、区間IIIでの励磁電流変化はないものとし、二次側整流素子一つ当たりに流れる電流に換算した励磁電流iLmを「換算励磁電流」とする。
また、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値以上である状態を「通常状態」と定義し、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値を下回る状態を「逆転状態」と定義する。そして、素子当負荷電流と換算励磁電流との大小関係に注目する。
つまり、素子当負荷電流と換算励磁電流とを比較する場合、負荷電流iL及び励磁電流iLmの2分の1の電流同士を比較することになるため、負荷電流iL及び励磁電流iLmそのものを比較しても大小関係の判断は同じとなる。そこで図4では、負荷電流iL及び励磁電流iLmを用いて、両者の大小関係を示している。
図5、図6に、各モードにおける負荷電流iLを実線で、励磁電流iLmを破線で示す。また、各電流、電圧の正負を以下のように定義する。
励磁電流iLmは、各図中の破線矢印の向きを正方向とする。
スイッチング素子に流れるSW1電流isw1等は、ドレインからソースに向かう順方向、すなわち図の下向きを正方向とする。負方向の電流は、図の矢印とは反対向き、すなわち図の上向きに流れる。
SW1電圧vsw1、SW3電圧vsw3等は、スイッチング素子のDS間電圧を意味し、図の矢印のように、ソース電位を基準としたときのドレイン電位を正の電圧と定義する。
モード(a)では、一次側スイッチング素子SW2がオン、スイッチング素子SW1がオフしている。このとき、負荷電流iLが励磁電流iLm以上である通常状態であり、且つ負荷電流iLは次第に増加する。負荷還流期間において二次側で同期整流を行う構成の場合、破線で示すように二次側スイッチング素子SW3がオンしている。
モード(a)では、一次側に、スイッチング素子SW2を経由して負荷電流iL及び励磁電流iLmが流れる。また、二次側に、スイッチング素子SW3又はダイオードDI3を経由して負荷電流iLが流れる。
二次側スイッチング素子SW3、SW4により同期整流を行う構成では、モード(b)へ移行したら、SW4がターンオンされる。また、逆転開始時刻tbの前にSW3がターンオフされる。
モード(b)では、負荷電流iL及び励磁電流iLmは、二次側スイッチング素子SW3、SW4又はダイオードDI3、DI4を経由して還流し、一次側には流れない。
以下の説明に用いるダイオード導通不可電流i、一次側転流電流ip、及び二次側残留電流isの用語については、図7[B]を参照して後述する。
ゼロ電圧到達時刻tdの後の逆転状態の期間であるモード(e)では、SW1、SW2、SW3の電圧は区間Iの定常電圧に達しているため、各SWと並列に存在するコンデンサの充放電電流は流れなくなる。負荷電流iLとの差分に相当する励磁電流iLmは、すべて一次側を流れ、電源Btに回生する。
また、スイッチング操作部16は、モード(e)の間に、「次にオンする順番の一次側スイッチング素子」であるSW1をターンオンする。すると、SW1電圧vsw1がゼロ電圧状態での「ゼロ電圧スイッチング」が実現される。これにより、ターンオン損失を低減することができる。
図7[A]には、図6のモード(d)の電流経路図を基に、電源Btから入力される入力電圧vin、負荷Ldに出力される出力電圧vout、一次側トランス電圧v1及び二次側トランス電圧v2の記号を付記する。一次側トランス電圧v1は、一次コイル32のセンタタップ側でない一方端の電位を基準として一次コイル31のセンタタップ側でない一方端の電位を表した電圧である。二次側トランス電圧v2は、二次コイル33のセンタタップ側でない一方端の電位を基準として二次コイル34のセンタタップ側でない一方端の電位を表した電圧である。
トランス一次側と二次側の巻線比が1:1の場合、次式(1.1)が成り立つ。
Cds1、Cds2、Cds3は、各スイッチング素子のDS間容量である。
ここで、モード(b)からモード(d)に移行する逆転開始時刻tbに注目すると、次式(1.2)〜(1.4)が成り立つ。
まず、プッシュプル型DC/DCコンバータの一般的な課題として、一次側スイッチング素子のターンオン時に各種寄生成分による共振により二次側ダイオードにサージ電圧が発生することについて、図8、図9を参照して説明する。
図8[A]に、プッシュプル型DC/DCコンバータ回路の抵抗成分R、インダクタンス成分L、及び容量成分Cを模式的に示す。各記号の意味は、以下の通りである。なお、トランス銅抵抗は、表皮効果も考慮したものである。
LA〜LD:トランス漏れインダクタンス
CT:トランス浮遊容量
CD:ダイオード接合容量
また、一次側スイッチング素子SW2のオン時における共振電流経路を矢印で示す。
続いて、サージ電圧抑制の考え方について、図10を参照して説明する。
図10[A]は、図8[B]の全体インダクタンス成分LALL及び全体容量成分CALLと電圧との関係を示す回路モデルである。インダクタ電圧vL及び容量成分電圧vdは、それぞれ、全体インダクタンス成分LALL及び全体容量成分CALLの両端電圧を示す。
一方、入力電圧vinは、ターンオン時からのスイッチング時間Ttをかけて変動させるものとする。容量成分電圧vdと入力電圧vinとの差分が、インダクタ電圧vLに相当する。
すなわち、式(3.4)が成立するとき、ターンオン時に二次側ダイオードに印加されるサージ電圧を抑制することできる。
以上のように、第1実施形態のプッシュプル型DC/DCコンバータは、従来技術のようにスナバ回路を設けることなく、一次側スイッチング素子SW1のターンオン時のサージ電圧を適切に抑制することできる。したがって、スナバ回路構成で発生するスナバ損失を無くすことができる。
図15[A]に示すように、サージレス駆動方式では、スイッチング素子のドレイン−ゲート間に、基本コンデンサCresに加えて追加のコンデンサCaddを設け、電圧の変化率(dv/dt)を調整して、スイッチング時間を共振周期に一致させる。
図15[B]に示すように、サージレス駆動方式では、第1実施形態と同様に、スナバ損失の発生なく、通常駆動方式に対してサージ電圧を低減することができる。
しかし、サージレス駆動方式では、スイッチング素子のオン速度を緩めてサージ電圧を抑制するため、図16に破線ハッチングで示す領域でオン損失が発生する。
次に、第2実施形態によるプッシュプル型DC/DCコンバータの動作について、既出の図2、図5、図6、及び新出の図11〜図13を参照して説明する。第2実施形態は、図2に示す二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4であるプッシュプル型DC/DCコンバータ102において、スイッチング操作部16が同期整流制御を行う。
二次側スイッチング素子SW3の動作について、第1実施形態で同期整流を行う場合、すなわち図4に破線で示す動作では、二次側スイッチング素子SW3は、負荷電流最大時刻taから逆転開始時刻tbまでのモード(b)の間にターンオフされる。
これに対し第2実施形態では、二次側スイッチング素子SW3は、逆転開始時刻tbを過ぎてから継続時間Tcontの間、オン状態が維持され、同期整流を継続する。この継続時間Tcont中の状態を、第1実施形態には存在しないモード(c)とする。
モード(c)で負荷電流iLが励磁電流iLmを下回ったときでも、励磁電流iLmは、オン状態の二次側スイッチング素子SW3のDS間を経由して流れることができる。したがって、モード(c)の電流経路は、モード(b)と同様となる。
モード(d)では、一次側転流電流ipによって、SW1電圧vsw1がスロープ状に降下し、ゼロ電圧到達時刻tdにゼロとなる。第2実施形態における同期整流停止時刻tcからゼロ電圧到達時刻tdまでの電圧降下時間を「Tdn2」と表す。また、SW1電圧vsw1が低下する一方で、二次側スイッチング素子SW3の電圧vsw3は上昇する。
第1実施形態と同様に、一次側スイッチング素子経路にはCdsの二直列が存在し、二次側スイッチング素子経路にはCdsが存在する。ダイオード導通不可電流iは二つの経路のインピーダンス比で分流するが、第2実施形態では、一次側転流電流ipの初期値として、(1/3)×Tcont×(vout/2L)の電流値を有することになる。これにより、電圧降下時間Tdn2を制御することが可能になる。
図7[A]、[B]についての基本的な解釈は第1実施形態と同様である。ただし、第2実施形態では、モード(c)からモード(d)に移行する同期整流停止時刻tcにおいて、上記の式(1.2)〜(1.4)が成り立つ。
第2実施形態では、二次側を同期整流する構成において共振回路のLC定数を調整することが困難又は不適当な場合や出力電圧voutが時々刻々と変化する場合にも、逆転状態移行後の同期整流の継続時間Tcontを調整することにより、電圧降下時間Tdn2を共振回路の共振周期に一致させることができる。よって、一次側スイッチング素子SW1のターンオン時におけるサージ電圧を適切に抑制することできる。
第3実施形態について、図14を参照して説明する。第3実施形態のプッシュプル型DC/DCコンバータ103は、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4である第2実施形態のプッシュプル型DC/DCコンバータ102に加え、さらにサージ電圧検出回路15を備えている。
サージ電圧検出回路15は、一次側スイッチング素子SW1のターンオン時に発生するサージ電圧を検出し、スイッチング操作部16に通知する。電圧検出の具体的な構成は、分圧抵抗による検出等の周知技術を採用可能であるため、説明を省略する。
例えば出力電圧Voutが時々刻々と変化する場合、出力電圧Voutが大きくなったり小さくなったりすると、電圧降下時間は変化する。また、回路素子の特性ばらつき等によっても、実際の電圧降下時間が計算値Tdn2よりも長くなったり短くなったりする可能性がある。電圧降下時間が共振周期からずれた場合、前述のように二次側スイッチング素子の電圧が定常電圧に到達した時刻trにおいて、インダクタンス成分LALLに電流が残存していることで、サージ電圧を発生させてしまうことになる。
上記では、二次側整流素子が二つ並列接続された構成においてトランス一次側と二次側との巻線比が1:1の場合について説明しているため、全励磁電流iLmを1とすると、二次側整流素子一つ当たりに流れる換算励磁電流は(1/2)となる。
これに対し、二次側整流素子が二つ並列接続され、巻線比が1:Nの場合、換算励磁電流は(1/2N)となる。また、一般に二次側整流素子がM個並列接続された構成では、換算励磁電流は(1/(M×N))となる。それに応じて、電圧降下時間Tdn1、Tdn2を導出する式の一部が変更される。ただし、励磁電流iLmに基づく初期値項及び過渡項を考慮するという基本的な技術的思想は、上記と同様である。
本発明において、電源Btや負荷Ldの具体的な種類、或いは、入力電圧vin、出力電圧voutの具体的な数値範囲は問わない。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
16・・・スイッチング操作部、
20・・・トランス、
31、32・・・一次コイル、
33、34・・・二次コイル
7 ・・・平滑インダクタ、
SW1、SW2・・・一次側スイッチング素子、
DI3、DI4・・・ダイオード(二次側整流素子)、
SW3、SW4・・・二次側スイッチング素子(二次側整流素子)。
Claims (7)
- 電源(Bt)と負荷(Ld)との間に接続され直流電力を変換するプッシュプル型DC/DCコンバータであって、
トランス(20)の励磁インダクタを構成する複数の一次コイル(31、32)及び複数の二次コイル(33、34)と、
前記複数の一次コイルと前記電源との間に接続され、且つ還流ダイオードが並列に接続されており、交互に動作する複数の一次側スイッチング素子(SW1、SW2)と、
前記複数の二次コイルに接続され、前記二次コイルに流れる電流を整流可能な複数の二次側整流素子(DI3、DI4、SW3、SW4)と、
前記二次側整流素子と前記負荷との間に接続される平滑インダクタ(7)と、
前記一次側スイッチング素子を操作し、前記二次側整流素子がスイッチング素子の場合にさらに二次側スイッチング素子を操作するスイッチング操作部(16)と、
を備え、
前記一次側スイッチング素子がすべてオフ時の負荷電流が前記二次側整流素子を還流する期間において、前記負荷及び前記平滑インダクタを経由して前記二次側整流素子一つ当たりに還流する電流を素子当負荷電流とし、前記トランスの励磁インダクタに流れる励磁電流について、前記二次側整流素子一つ当たりに流れる電流に換算した励磁電流を換算励磁電流とすると、
前記スイッチング操作部は、
前記素子当負荷電流の絶対値が前記換算励磁電流の絶対値以上である通常状態から、前記素子当負荷電流の絶対値が前記換算励磁電流の絶対値を下回る逆転状態に移行し、二次側から一次側に転流した励磁電流によって前記一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が降下しゼロ電圧に到達した後、次にオンする順番の前記一次側スイッチング素子をターンオンし、
ターンオン時の電流経路に存在するトランス漏れインダクタンス、トランス浮遊容量、及びダイオードの接合容量を含む共振回路のインダクタンス及び容量は、前記一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が降下を開始してからゼロ電圧に到達するまでの電圧降下時間(Tdn1、Tdn2)が、前記共振回路の共振周期と一致するように設定されているプッシュプル型DC/DCコンバータ。 - 前記スイッチング操作部は、
前記一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧がゼロ電圧に到達した後、前記逆転状態から再び前記通常状態に戻る時までに前記一次側スイッチング素子をターンオンする請求項1に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。 - 前記複数の二次側整流素子は、ダイオードである請求項1または2に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。
- 前記複数の二次側整流素子は、還流ダイオードが並列に接続された複数の二次側スイッチング素子であり、
前記スイッチング操作部は、
前記通常状態から前記逆転状態に移行する前にオン状態の前記二次側スイッチング素子をターンオフする請求項1または2に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。 - 前記共振回路のインダクタンス及び容量は、
前記通常状態から前記逆転状態への移行時である逆転開始時刻(tb)に電圧降下が開始する前記電圧降下時間(Tdn1)が前記共振回路の共振周期と一致するように設定されている請求項3または4に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。 - 前記複数の二次側整流素子は、還流ダイオードが並列に接続され、同期整流を行うように動作する複数の二次側スイッチング素子であり、
前記スイッチング操作部は、
前記通常状態から前記逆転状態への移行後、所定の継続時間(Tcont)にわたって同期整流を継続した時点である同期整流停止時刻(tc)に前記二次側スイッチング素子をターンオフし、
前記共振回路のインダクタンス及び容量、並びに前記継続時間は、
前記同期整流停止時刻に電圧降下が開始する前記電圧降下時間(Tdn2)が前記共振回路の共振周期と一致するように設定されている請求項1または2に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。 - 前記一次側スイッチング素子のターンオン時に前記共振回路に発生するサージ電圧を検出するサージ電圧検出回路(15)をさらに備え、
前記スイッチング操作部は、
前記サージ電圧検出回路が検出したサージ電圧が所定値を超えたとき、前記継続時間を補正する請求項6に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。
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