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JP6565770B2 - プッシュプル型dc/dcコンバータ - Google Patents

プッシュプル型dc/dcコンバータ Download PDF

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JP6565770B2
JP6565770B2 JP2016075649A JP2016075649A JP6565770B2 JP 6565770 B2 JP6565770 B2 JP 6565770B2 JP 2016075649 A JP2016075649 A JP 2016075649A JP 2016075649 A JP2016075649 A JP 2016075649A JP 6565770 B2 JP6565770 B2 JP 6565770B2
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Description

本発明は、複数の一次側スイッチング素子を交互に動作させ、トランスを介して電力を変換するプッシュプル方式の絶縁型DC/DCコンバータに関する。
従来、複数のスイッチング素子のオンオフを切り替えて電力を変換する電力変換装置が知られている。この種の電力変換装置において、スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が低下しないうちにスイッチング素子をオンし通電を開始すると、電流と電圧との積によるターンオン損失が発生する。
例えば特許文献1に開示されたプッシュプル型DC/DCコンバータは、補助スイッチを操作し、一次側の漏洩インダクタンスを用いて外付けコンデンサの電荷を充放電することにより、メインスイッチの電圧が低下してからターンオンする構成を採用している。
国際公開WO2008/020629号公報
特許文献1の技術では、外付けコンデンサの電荷を充放電するために補助スイッチが必要となり、部品点数が増加し、体格が増加するという問題がある。
本発明はこのような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は、補助スイッチを用いずに一次側スイッチング素子のターンオン損失を低減するプッシュプル型DC/DCコンバータを提供することにある。
本発明は、電源(Bt)と負荷(Ld)との間に接続され直流電力を変換するプッシュプル型DC/DCコンバータに係る発明である。このプッシュプル型DC/DCコンバータは、トランス(20)の励磁インダクタを構成する複数の一次コイル(31、32)及び複数の二次コイル(33、34)と、複数の一次側スイッチング素子(SW1、SW2)と、複数の二次側整流素子(SW3、SW4、DI3、DI4)と、二次側整流素子と負荷との間に接続される平滑インダクタ(7)と、スイッチング時間算出部(13)と、スイッチング操作部(18)とを備える。
複数の一次側スイッチング素子は、複数の一次コイルと電源との間に接続され、且つ還流ダイオードが並列に接続されており、交互に動作する。
複数の二次側整流素子は、複数の二次コイルに接続され、二次コイルに流れる電流を整流可能である。例えば二次側整流素子は、ダイオード又はスイッチング素子である。
なお、二次側整流素子がスイッチング素子の構成では、後述の通常状態から逆転状態に移行する前にオン状態の二次側スイッチング素子はターンオフされることを前提とする。
スイッチング時間算出部は、「いずれかの一次側スイッチング素子がターンオンし負荷及び平滑インダクタに流れる負荷電流(iL)が理論的に増加する時間」である理論オン時間(Ton)、及び、「すべての一次側スイッチング素子がターンオフし負荷電流が理論的に減少する時間」である理論オフ時間(Toff)を算出する。
ここで、「理論オフ時間を算出する」とは、固定値として設定されたスイッチング周期から単純に理論オン時間を差し引いた残りを理論オフ時間とするのでなく、何らかの技術的思想に基づいて、負荷電流が理論的に減少する時間を算出することを意味する。
スイッチング操作部は、スイッチング時間算出部が算出した理論オン時間及び理論オフ時間に基づいて一次側スイッチング素子を操作し、二次側整流素子がスイッチング素子の場合にさらに二次側スイッチング素子を操作する。
以下、一次側スイッチング素子がすべてオフ時の負荷電流が二次側整流素子を還流する期間において、二次側整流素子一つ当たりに還流する負荷電流を素子当負荷電流(iL/2)とする。また、トランスの励磁インダクタに流れる励磁電流について、二次側整流素子一つ当たりに流れる電流に換算した励磁電流を換算励磁電流(iLm/2N)とする。
また、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値以上である状態を「通常状態」と定義し、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値を下回る状態を「逆転状態」と定義する。
スイッチング操作部は、通常状態から逆転状態に移行した後、当該逆転状態の間に、次にオンする順番の一次側スイッチング素子をターンオンする。
二次側を流れる励磁電流が一次側へ転流し始めると、一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間の容量の電荷が放電され、ドレイン−ソース間電圧が降下する。また、理論オフ時間が経過したタイミングには逆転状態となっている。
そこで、本発明のスイッチング操作部は、スイッチング時間算出部が算出した理論オン時間及び理論オフ時間に基づいて、逆転状態の間に一次側スイッチング素子をターンオンすることにより、通電開始直後の電圧を低く抑えることができる。つまり、本発明では、励磁電流を利用することにより、従来技術のように別の部品である補助スイッチを追加することなく、簡易な構成でターンオン損失を低減することができる。
ところで、理論オフ時間から判定する以外に逆転状態を判定する構成として、例えば、一次側スイッチング素子又は二次側整流素子に流れる電流や両端電圧の変化を検出して判定することも考えられる。しかし、それらの電流や電圧を検出するためには、逆転状態の検出専用に電流センサや電圧センサを追加する必要がある。また、センサ精度を確保する必要がある。
それに対し、本発明では、スイッチング時間算出部は、下式により理論オフ時間を算出する。
Toff=[{(i −i Lm )/N}/2v out ]×L
各記号の意味は、以下の通りである。
Toff:理論オフ時間
(i /2):素子当負荷電流の山値
(i Lm /2N):トランスの一次側と二次側との巻線比が1:Nの構成において一次側スイッチング素子がすべてオフ時の換算励磁電流
out :一次側スイッチング素子がすべてオフ時に負荷に出力される出力電圧
L:平滑インダクタのインダクタンス
これらの情報は、プッシュプル型DC/DCコンバータの基本的な動作を制御するために元々必要な情報である。したがって、これらの情報により算出された理論オフ時間に基づいて逆転状態を判定することにより、検出専用のセンサを追加する必要がなく、また、センサ精度の影響を考慮する必要もなくなる。
好ましくは、スイッチング操作部は、一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が降下しゼロ電圧に到達した後、次にオンする順番の一次側スイッチング素子をターンオンする。これにより、「ゼロ電圧スイッチング」を実現し、ターンオン損失を特に低減することができる。
そのために、スイッチング時間算出部は、理論オフ時間に所定の延長時間(Tadd)を加算した調整オフ時間(Toff*)をさらに算出し、スイッチング操作部は、調整オフ時間が経過した時、次にオンする順番の一次側スイッチング素子をターンオンすることが好ましい。延長時間を適切に設定することにより、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現することができる。
各実施形態に用いられる二次側整流素子がダイオードであるプッシュプル型DC/DCコンバータの構成図。 各実施形態に用いられる二次側整流素子がスイッチング素子であるプッシュプル型DC/DCコンバータの構成図。 プッシュプル型DC/DCコンバータの動作を示すタイムチャート。 二次側整流素子がダイオード、又は、スイッチング素子であり逆転開始時刻前に同期整流制御を停止する構成で、一次側スイッチング素子オン移行時(負荷電流最小領域)における各部の電流、電圧の変化を示すタイムチャート。 図4の構成でのモード(a)、(b)の電流経路の図。 図4の構成でのモード(d)、(e)、(f)の電流経路の図。 二次側整流素子がスイッチング素子であり逆転開始時刻後に同期整流制御を継続する構成で、一次側スイッチング素子オン移行時(負荷電流最小領域)における各部の電流、電圧の変化を示すタイムチャート。 図7の構成でのモード(a)、(b)、(c)の電流経路の図。 [A]:図6のモード(d)に電圧記号を追加した図。[B]:回路モデル図。 (a)第1実施形態のスイッチング時間算出部のブロック図。(b)負荷電流の変化と理論オン時間及び理論オフ時間計との関係を示す図。 周知技術のDuty制御を説明するブロック図。 第2実施形態のスイッチング時間算出部のブロック図。 延長時間を設定しない場合の負荷電流の変化を示すタイムチャート。 延長時間を設定した場合の負荷電流の変化を示すタイムチャート。 ゼロ電圧スイッチングの効果を示す図。 ゼロ電圧スイッチングの効果を示す図。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。複数の実施形態において、実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。また、以下に説明する第1、第2実施形態を包括して「本実施形態」という。
最初に、プッシュプル型DC/DCコンバータの二通りの構成図を図1、図2に示す。これらは二次側整流素子の構成のみが異なり、その他の構成は共通である。図1に示すプッシュプル型DC/DCコンバータ101は、二次側整流素子としてダイオードDI3、DI4が用いられる。一方、図2に示すプッシュプル型DC/DCコンバータ102は、二次側整流素子としてスイッチング素子SW3、SW4が用いられる。
ただし、各実施形態の特徴は、二次側整流素子の構成そのものではなく、スイッチング時間算出部」が特に理論オフ時間Toffを算出する構成にある。そして、二次側整流素子がダイオードの構成、及びスイッチング素子の構成共に、いずれの実施形態にも適用可能である。そこで、最初に二通りのプッシュプル型DC/DCコンバータ101、102の構成を説明した後、各実施形態の説明に移る。
まず図1を参照し、二次側整流素子がダイオードDI3、DI4の構成のプッシュプル型DC/DCコンバータ101について説明する。プッシュプル型DC/DCコンバータ101は、電源Btと負荷Ldとの間に接続され、直流電力を変換する。
プッシュプル型DC/DCコンバータ101は、トランス20の励磁インダクタを構成する二組の一次コイル31、32及び二次コイル33、34、二つの一次側スイッチング素子SW1、SW2、二つの二次側ダイオードDI3、DI4、及び、平滑インダクタ7等を備える。また、プッシュプル型DC/DCコンバータ101は、一次側スイッチング素子SW1、SW2を操作するスイッチング操作部(図中、「SW操作部」)18、及び、スイッチング時間算出部(図中、「SW時間算出部」)13を備える。
トランス20は、一次側と二次側との巻数比が「1:N」となるように構成され、励磁インダクタに励磁電流ILmが流れる。励磁電流ILmは、各コイル31、32、33、34を流れる電流It1、It2、N×It3、N×It4の和に等しい。本実施形態では、主に巻数比が1:1の場合を想定して説明する。
一次コイル31、32の一端同士は一次側センタタップCT1で接続されており、センタタップCT1は、電源Btの正極に接続されている。一次コイル31、32の他端は、それぞれ一次側スイッチング素子SW1、SW2を介して電源Btの負極に接続されている。電源Btから入力される入力電圧を「vin」と表す。
二次コイル33、34の一端同士は二次側センタタップCT2で接続されており、センタタップCT2は、負荷Ldの一方の端子Ppに接続されている。二次コイル33、34の他端は、それぞれダイオードDI3、DI4のカソードに接続されている。二次側整流素子としてのダイオードDI3、DI4は、二次コイル33、34に流れる電流を整流する。
ダイオードDI3、DI4のアノードと負荷Ldの他方の端子Pnとの間には、通電により磁気エネルギを蓄積する平滑インダクタ7が接続されている。平滑インダクタ7のインダクタンスを「L」と表す。
負荷Ld及び平滑インダクタ7に流れる電流を負荷電流iLという。負荷電流iLは、負荷Ldから平滑インダクタ7を経由してダイオードDI3、DI4に向かう方向を正方向とする。また、負荷Ldと並列に、二次側平滑コンデンサ8が接続されている。
負荷Ldに出力される出力電流を「iout」、出力電圧を「vout」と表す。
一次側スイッチング素子SW1、SW2は、一次コイル31、32と電源Btの負極との間に接続され、且つ還流ダイオードが並列に接続されており、一次コイル31、32に正負の電圧を交互に印加するように交互に動作する。
本実施形態では、一次側スイッチング素子SW1、SW2として、ボディダイオードを有するMOSFETを用いる。この構成でのボディダイオードは、「還流ダイオード」に含まれるものと解釈する。また、図中、ドレインソース間に存在する容量を容量成分として記号で示す。この容量は、トランジスタ、ダイオードの接合容量と、並列に接続されたコンデンサとの合成容量である。この容量記号は、必ずしも独立したコンデンサ素子を意味しない。
一次側スイッチング素子SW1、SW2は、ドレインが一次コイル31、32に接続され、ソースが電源Btの負極に接続されている。一次側スイッチング素子SW1、SW2のゲートには、スイッチング操作部18からゲート信号が入力される。
なお、他の実施形態では、スイッチング素子としてIGBT等のトランジスタを用いてもよい。その場合、トランジスタのベース、コレクタ、エミッタを、それぞれゲート相当電極、ドレイン相当電極、ソース相当電極として解釈する。
次に図2を参照し、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4の構成のプッシュプル型DC/DCコンバータ102について、ダイオード構成との相違点を説明する。
プッシュプル型DC/DCコンバータ102では、二次側スイッチング素子SW3、SW4が、二次コイル33、34に流れる電流を整流する。二次側スイッチング素子SW3、SW4もまた、還流ダイオードが並列に接続されている。
本実施形態では、一次側スイッチング素子SW1、SW2と同様に、二次側スイッチング素子SW3、SW4としても、ボディダイオードを有するMOSFETを用いる。
二次側スイッチング素子SW3、SW4は、ドレインが二次コイル33、34に接続され、ソースが平滑インダクタ7に接続されている。二次側スイッチング素子SW3、SW4のゲートには、スイッチング操作部18からゲート信号が入力される。
スイッチング操作部18は、一次側スイッチング素子SW1、SW2に加え、さらに二次側スイッチング素子SW3、SW4を操作する。具体的には、SW3、SW4の通電期間に通電による損失(すなわち、導通損)を低減するため、SW3、SW4をオン状態とする「同期整流」を実行する。
なお、一次側スイッチング素子SW1、SW2と同様に、他の実施形態では、二次側スイッチング素子SW3、SW4としてIGBT等のトランジスタを用いてもよい。その場合、やはり、トランジスタのベース、コレクタ、エミッタを、それぞれゲート相当電極、ドレイン相当電極、ソース相当電極として解釈する。
以下、適宜「スイッチング素子」を省略し、単に「SW1〜SW4」と記す。
次に図3を参照し、プッシュプル型DC/DCコンバータ101、102の動作の概要について説明する。
一次側スイッチング素子SW1、SW2のオン、オフ状態に基づき、三通りの区間を定義する。区間IではSW1がオン、SW2がオフである。区間IIでは、SW1がオフ、SW2がオンである。区間IIIでは、SW1、SW2共にオフである。プッシュプル型DC/DCコンバータ101、102は、区間I→III→II→III→I・・・というように、SW1とSW2とが、共にオフの期間を間に挟みながら交互にオンする。
区間IIIでは、平滑インダクタ7に蓄積された磁気エネルギが減少し、負荷電流iLが減少する。一方、区間I及び区間IIでは、平滑インダクタ7に磁気エネルギが蓄積され、負荷電流iLが増加する。
二次側スイッチング素子SW3、SW4を用い同期整流を行う構成の場合、SW3は、区間Iから区間IIIに移行した後、ターンオンし、区間IIを過ぎ、区間IIIから区間Iに移行する前にターンオフする。SW4は、区間IIから区間IIIに移行した後、ターンオンし、区間Iを過ぎ、区間IIIから区間IIに移行する前にターンオフする。
ここで、一次側スイッチング素子SW1、SW2の切替タイミングに対し、二次側スイッチング素子SW3、SW4の切替タイミングを少しずらしているのは、短絡を防止するためのデッドタイムを確保するためである。
以下、負荷電流iLが減少から増加に転じる谷の領域、すなわち、区間IIIから区間I又は区間IIに移行する領域を「負荷電流最小領域」という。
最小領域における負荷電流iLの最小値は、一次側スイッチング素子SW1、SW2をターンオンするタイミングによって決まる。例えば、SW1、SW2のドレイン−ソース間(以下、「DS間」)電圧がまだ高いうちにSW1、SW2をオンした場合、ターンオン損失が発生する。また、SW1、SW2のターンオン時に、各種寄生成分による共振により二次側ダイオードにサージ電圧が発生するという課題がある。
本実施形態は、プッシュプル型DC/DCコンバータの負荷電流最小領域における動作に関し、励磁電流を利用して簡易な構成でターンオン損失を低減することを特徴とする。
以下、負荷電流最小領域における動作を詳しく説明するにあたり、図3に丸印で囲んだ「区間IIIから区間Iに移行する場面」、すなわち、一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場面を代表として説明する。二次側で同期整流を行う構成では、二次側スイッチング素子SW3をターンオフした後、一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場面となる。
したがって、以下の説明では、二次側スイッチング素子SW3及び一次側スイッチング素子SW1の電流、電圧変化について主に言及する。逆の「区間IIIから区間IIに移行する場面」では、二次側スイッチング素子SW4及び一次側スイッチング素子SW2について、電流方向の符号等を適宜設定しつつ、同様に解釈可能である。
次に、図4〜図9を参照し、二通りの構成のプッシュプル型DC/DCコンバータについて、負荷電流最小領域における動作を説明する。詳しくは、二次側整流素子がダイオード、又は、スイッチング素子であり逆転開始時刻前に同期整流制御を停止する構成について、図4のタイムチャート、及び図5、図6の電流経路図を参照する。なお、図5、図6では、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4である構成について図示する。また、二次側整流素子がスイッチング素子であり逆転開始時刻後に同期整流制御を継続する構成について、図7のタイムチャート、及び図8の電流経路図を参照する。
以下の図中、後述の数式に用いられる電流、電圧、インダクタンス等の物理量を斜字体で記載する。一方、時間変数である「Ton、Toff、Tsw、Tadd」は、図中、正体で記載する。また、「on、off、sw、add」の添字部分について、数式では下付文字で記載し、本文中では通常文字で記載する。
まず、二次側整流素子がダイオードDI3、DI4、又は、スイッチング素子SW3、SW4であり逆転開始時刻tb前に同期整流制御を停止する構成について説明する。
図4には、上から順に、負荷電流iL及び励磁電流iLm、SW1電流isw1、SW1電圧vsw1、SW3電圧vsw3、及び、各スイッチング素子SW1〜SW4のゲート電圧、すなわち、スイッチング操作部18からのオン信号の入力変化を示す。二次側整流素子については、ダイオードDI3、DI4を用いる構成の場合、ゲート電圧を常に0として示す。また、二次側スイッチング素子SW3、SW4を用いて同期整流を行う構成の場合、ゲート電圧を破線で示す。
ここで、本明細書で用いる用語を定義する。
一次側スイッチング素子SW1、SW2がすべてオフ時の負荷電流が二次側整流素子SW3、SW4を還流する期間において、負荷Ld及び平滑インダクタ7を経由して二次側整流素子一つ当たりに還流する電流を「素子当負荷電流」とし、トランス20の励磁インダクタに流れる励磁電流iLmについて、区間I及び区間IIで蓄積される励磁電流値に対し、区間IIIでの励磁電流変化はないものとし、二次側整流素子一つ当たりに流れる電流に換算した励磁電流iLmを「換算励磁電流」とする。
また、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値以上である状態を「通常状態」と定義し、素子当負荷電流の絶対値が換算励磁電流の絶対値を下回る状態を「逆転状態」と定義する。そして、素子当負荷電流と換算励磁電流との大小関係に注目する。
本実施形態の説明において特に断らない限り、二次側整流素子は、電気的仕様が同等のものを二つ備えており、トランス一次側と二次側との巻線比は1:1とする。この場合、素子当負荷電流は(iL/2)で表され、換算励磁電流は(iLm/2)で表される。
つまり、素子当負荷電流と換算励磁電流とを比較する場合、負荷電流iL及び励磁電流iLmの2分の1の電流同士を比較することになるため、負荷電流iL及び励磁電流iLmそのものを比較しても大小関係の判断は同じとなる。そこで図4では、負荷電流iL及び励磁電流iLmを用いて、両者の大小関係を示している。
図4では、負荷電流最小領域において、(a)、(b)、(d)、(e)、(f)の5つのモードを定義する。なお、モード(c)は存在しない。
図5、図6に、各モードにおける負荷電流iLを実線で、励磁電流iLmを破線で示す。また、各電流、電圧の正負を以下のように定義する。
負荷電流iLは、トランスの二次センタタップCT2から平滑インダクタ7を経由して二次側スイッチング素子SW3、SW4に向かう方向を正方向とする。
励磁電流iLmは、各図中の破線矢印の向きを正方向とする。
スイッチング素子に流れるSW1電流isw1等は、ドレインからソースに向かう順方向、すなわち図の下向きを正方向とする。負方向の電流は、図の矢印とは反対向き、すなわち図の上向きに流れる。
SW1電圧vsw1、SW3電圧vsw3等は、スイッチング素子のDS間電圧を意味し、図の矢印のように、ソース電位を基準としたときのドレイン電位を正の電圧と定義する。SW2電圧vsw2は、SW1電圧vsw1と相補的な関係にあり、破線で示す。
続いて、各モードについて順に説明する。
モード(a)では、一次側スイッチング素子SW2がオン、スイッチング素子SW1がオフしている。このとき、負荷電流iLが励磁電流iLm以上である通常状態であり、且つ負荷電流iLは次第に増加する。二次側で同期整流を行う構成の場合、破線で示すように二次側スイッチング素子SW3がオンしている。
モード(a)では、一次側に、スイッチング素子SW2を経由して負荷電流iL及び励磁電流iLmが流れる。また、二次側に、スイッチング素子SW3又はダイオードDI3を経由して負荷電流iLが流れる。
負荷電流最大時刻taに一次側スイッチング素子SW2がオフすると、モード(b)に移行し、負荷電流iLは増加から減少に転じる。モード(b)では、一次側スイッチング素子SW1、SW2はいずれもオフ状態であり、負荷電流iLは、次第に減少するが、励磁電流iLm以上の通常状態の範囲である。
二次側スイッチング素子SW3、SW4により同期整流を行う構成では、モード(b)へ移行したら、SW4がターンオンされる。また、逆転開始時刻tbの前にSW3がターンオフされる。
モード(b)では、負荷電流iL及び励磁電流iLmは、二次側スイッチング素子SW3、SW4又はダイオードDI3、DI4を経由して還流し、一次側には流れない。
負荷電流iLが励磁電流iLmと等しくなる逆転開始時刻tbを過ぎると、逆転状態であるモード(d)に移行する。モード(d)への移行時には、一次側スイッチング素子SW1、SW2はいずれもオフのままである。また、二次側で同期整流を行う構成の場合、スイッチング素子SW3は既にオフしている。
ここで、図9を参照し、以下の説明で用いる「ダイオード導通不可電流i」、「一次側転流電流ip」及び「二次側残留電流is」の用語について説明する。
図9[A]には、図6のモード(d)の電流経路図を基に、一次側トランス電圧v1及び二次側トランス電圧v2の記号を付記する。一次側トランス電圧v1は、一次コイル32のセンタタップCT1側でない一方端の電位を基準として一次コイル31のセンタタップCT1側でない一方端の電位を表した電圧である。二次側トランス電圧v2は、二次コイル33のセンタタップCT2側でない一方端の電位を基準として二次コイル34のセンタタップCT2側でない一方端の電位を表した電圧である。
なお、二次側スイッチング素子SW3、SW4はダイオードDI3、DI4に置き換えてもよい。一次側スイッチング素子SW1、SW2、及び、二次側スイッチング素子SW3、SW4又は二次側ダイオードDI3、DI4は、それぞれ電気的仕様が同等の素子が二つ並列に設けられている構成を前提とする。
図9[B]は、図9[A]、すなわち図6のモード(d)の等価回路を示す回路モデルである。iは素子当負荷電流(iL/2)から換算励磁電流(iLm/2)を減算したダイオード導通不可電流である。ipは一次側転流電流、isは二次側残留電流を示す。
ds1、Cds2、Cds3は、各スイッチング素子のDS間容量である。
二次側の負荷電流iLが励磁電流iLmを下回ると、励磁電流iLmは二次側スイッチング素子SW3のボディダイオードを導通することができなくなる。そのため、素子当負荷電流(iL/2)から換算励磁電流(iLm/2)を減算したダイオード導通不可電流iの内、一次側スイッチング素子経路と二次側スイッチング素子経路のインピーダンス比を乗算した一次側転流電流ipが二次側から一次側に転流する。
この一次側転流電流ipは一次側スイッチング素子SW1と並列に存在するコンデンサの電荷をスイッチング素子SW2と並列に存在するコンデンサに充電する方向に流れるため、SW1電流isw1が負となる。転流電流ipが流れることにより、SW1電圧vsw1は次第に低下し、SW2電圧vsw2は次第に増加する。そのため、図4の構成では逆転開始時刻tbにSW1電圧vsw1の電圧降下が開始する。また、ダイオード導通不可電流iから一次側転流電流ipを減算した電流を二次側残留電流isとすると、二次側残留電流isによりSW3電圧に並列に存在するコンデンサを充電するため、二次側スイッチング素子SW3のDS間電圧vsw3は上昇する。
ゼロ電圧到達時刻tdにSW1電圧vsw1はゼロ電圧まで降下する。
ゼロ電圧到達時刻tdの後の逆転状態の期間であるモード(e)では、SW1、SW2、SW3の電圧は区間Iの定常電圧に達しているため、各SWと並列に存在するコンデンサの充放電電流は流れなくなる。負荷電流iLとの差分に相当する励磁電流iLmは、すべて一次側を流れ、電源Btに回生する。
一次側スイッチング素子SW1のオンオフに関わらず、SW1電圧vsw1がゼロ電圧であるため、トランス20のコイル31には区間IIとは逆向きの電圧が印加される。このため、SW1電流isw1が順方向に増加する。
図1、図2に示すように、スイッチング時間算出部13は、入力電圧vin、出力電圧vout、出力電流iout及び負荷電流iL等の情報を取得し、これらの情報に基づいて、後述する「理論オン時間Ton」及び「理論オフ時間Toff」を算出する。理論オフ時間Toffに誤差が無いと仮定すると、ゼロ電圧到達時刻tdは、理論オフ時間Toffが経過したタイミングに相当する。
スイッチング操作部18は、スイッチング時間算出部13が算出した理論オン時間Ton及び理論オフ時間Toffに基づいて、逆転状態の間、すなわちモード(d)又はモード(e)の期間中に、「次にオンする順番の一次側スイッチング素子」であるSW1をターンオンする。具体的な理論オフ時間Toffの算出構成については後述する。
好ましくは、スイッチング時間算出部13は、モード(e)の期間未満の「延長時間Taddを理論オフ時間Toffに加算した「調整オフ時間Toff*」を算出する。理論オフ時間Toffの経過タイミングが理想的にゼロ電圧到達時刻tdに一致する場合、調整オフ時間Toff*が経過したタイミングは、モード(e)の期間内となる。
したがって、調整オフ時間Toff*が経過したタイミングでスイッチング操作部18が一次側スイッチング素子SW1をターンオンすることにより、SW1電圧vsw1がゼロ電圧状態での「ゼロ電圧スイッチング」を確実に実現することができる。
ゼロ電圧到達時刻tdから一次側スイッチング素子SW1がターンオンするまでの期間は、スイッチング素子SW1がオフであるにもかかわらず、オンのときと同様に負荷電流iLが増加するという回路動作が行われる。つまり、この期間は、回路動作上、一次側スイッチング素子Sw1のオン期間と等価であり、この期間内に一次側スイッチング素子SW1をターンオンすればゼロ電圧スイッチングを実現可能であると考えられる。したがって、理論オフ時間Toffに延長時間Taddを加算することにより、スイッチング素子の動作タイミングのずれやばらつきに対してロバスト性を確保することができる。
また、理論オフ時間Toffの算出誤差により、理論オフ時間Toffの経過タイミングがゼロ電圧到達時刻tdからずれる可能性がある場合には、その誤差を考慮して、調整オフ時間Toff*の経過タイミングがモード(e)の期間内となるように、延長時間Taddを適切に設定することが好ましい。
さらに、二次側スイッチング素子SW3のターンオフから一次側スイッチング素子SW1のターンオンまでの時間であるデッドタイムDTは、素子の特性による最小限の時間が確保されるように設定される。
モード(e)でSW1電流isw1が順方向に増加し、一次側の電源Btに流れる電流値と等しくなる通常状態復帰時刻teを過ぎると、通常状態であるモード(f)に移行する。モード(f)では、一次側スイッチング素子SW1がオン状態で、SW1電流isw1が順方向に流れる。以後、正のSW1電流isw1が次第に増加する。
次に、二次側整流素子がスイッチング素子SW3、SW4であり逆転開始時刻tb後に同期整流制御を継続する構成について、負荷電流最小領域における動作を説明する。
二次側スイッチング素子SW3の動作について、上記構成の図4に破線で示す動作では、二次側スイッチング素子SW3は、負荷電流最大時刻taから逆転開始時刻tbまでのモード(b)の間にターンオフされる。
これに対し、図7の構成では、二次側スイッチング素子SW3は、逆転開始時刻tbを過ぎてから継続時間Tcontの間、オン状態が維持され、同期整流を継続する。この継続時間Tcont中の状態を、図4には存在しないモード(c)とする。
図8に、同期整流動作におけるモード(a)、(b)、(c)の電流経路を示す。図8のモード(a)及びモード(b)は、図5のモード(a)、モード(b)に対し、電流が二次側スイッチング素子SW3のDS間を通過している点が異なる。そのため、図8では、電流経路を示す矢印がDS間を通るように記載している。
モード(c)で負荷電流iLが励磁電流iLmを下回ったときでも、励磁電流iLmは、オン状態の二次側スイッチング素子SW3のDS間を経由して流れることができる。したがって、モード(c)の電流経路は、モード(b)と同様となる。
逆転開始時刻tbから継続時間Tcontが経過した時点である同期整流停止時刻tcに、二次側スイッチング素子SW3がターンオフされると、励磁電流iLmはスイッチング素子SW3を導通することができなくなる。そのため、素子当負荷電流(iL/2)から換算励磁電流(iLm/2)を減算したダイオード導通不可電流iの内、一次側スイッチング素子経路と二次側スイッチング素子経路とのインピーダンス比を乗算した一次側転流電流ipが二次側から一次側に転流する。そして、モード(d)に移行する。
このように、同期整流制御を継続する構成では、同期整流停止時刻tcからSW1電圧vsw1の電圧降下が開始する。また、電圧降下開始時点でのダイオード導通不可電流iの初期値がゼロでなく、継続時間Tcontに比例して電流初期値が増加する。
モード(d)では、一次側転流電流ipによって、SW1電圧vsw1がスロープ状に降下し、ゼロ電圧到達時刻tdにゼロとなる。また、SW1電圧vsw1が低下する一方で、二次側スイッチング素子SW3の電圧vsw3は上昇する。
図7における理論オフ時間Toffの経過タイミングとゼロ電圧到達時刻tdとの関係や延長時間Taddの設定、また、モード(e)、(f)での各電流、電圧の変化に関する説明は図4と同様である。また、モード(d)、(e)、(f)での電流経路は、ほぼ図6と同様に示される。厳密には、オン状態の二次側スイッチング素子SW4のDS間を還流電流が通過可能である点が図6と異なるが、全体の動作に影響しないため図示を省略する。
以上のように、本実施形態では、スイッチング時間算出部13が算出した理論オン時間Ton及び理論オフ時間Toffに基づいて、逆転状態の間に、スイッチング操作部18が「次にオンする順番の一次側スイッチング素子」をターンオンすることを特徴とする。これにより、ターンオン損失を低減するための適切なスイッチングタイミングを簡易な構成で決定することができる。
次に、スイッチング時間算出部13の具体的構成を、第1及び第2実施形態として説明する。以下、各実施形態のスイッチング時間算出部の符号を「131、132」とする。
(第1実施形態)
第1実施形態のスイッチング時間算出部131の構成について、図10を参照して説明する。図10(a)に示すように、スイッチング時間算出部131は、Duty制御部14、理論オフ時間算出(図中、「Toff算出」)部151及び調整オフ時間算出(図中、「Toff*算出」)部16を含む。
Duty制御部14は、出力電流iout又は出力電圧voutの少なくとも一方を取得し、これらについてのフィードバック制御により理論オン時間Tonを算出する。出力電流ioutの代わりに負荷電流iLを用いてもよい。
ここで、図11を参照し、スイッチング周期Tswが固定値として設定される周知技術のDuty制御について説明する。Duty制御部14は、出力電流iout又は出力電圧voutを目標値に一致させるようにPI制御等により、スイッチング周期Tswに対するオン時間Tonの比率であるDutyを演算し、スイッチング操作部18に出力する。スイッチング操作部18は、Dutyをキャリアと比較し、PWM変調により一次側スイッチング素子SW1、SW2のゲート信号を生成する。オフ時間Toffは、固定値であるスイッチング周期Tswからオン時間Tonを差し引いて算出される。
第1実施形態のスイッチング時間算出部131は、Duty制御部14がDutyを演算し、オン時間Tonの情報として出力する点は、図11の周知技術と同様である。しかし、スイッチング周期Tswは固定値でなく、オン時間Tonに加えてオフ時間Toffについても算出する点が周知技術とは異なる。
次に、図3及び図10(b)を参照し、「理論オン時間Ton」、「理論オフ時間Toff」を定義する。図10(b)には「素子当負荷電流(iL/2)」を示しているが、本文中、絶対的な電流値を換算励磁電流(iLm/2)と比較して論じる部分以外では、単に「負荷電流iL」と記す。後述の図13、図14においても同様とする。
上述の通り、図3において、一次側スイッチング素子SW1又はSW2のいずれか一方がオンである区間I及び区間IIでは負荷電流iLが増加し、一次側スイッチング素子SW1及びSW2が共にオフである区間IIIでは負荷電流iLが減少する。
図10(b)に示すように、負荷電流iLが理論的に増加する時間を理論オン時間Tonといい、負荷電流iLが理論的に減少する時間を理論オフ時間Toffという。理論オン時間Tonと理論オフ時間Toffとの合計がスイッチング周期Tswである。
スイッチング周期Tswは、図3における区間I又は区間IIと区間IIIとの合計に相当する。つまり、ここで定義するスイッチング周期Tswは、一次側スイッチング素子SW1、SW2の個々についてのオン/オフ周期ではなく、「いずれか一方の一次側スイッチング素子のオン時間」と、「全ての一次側スイッチング素子が共にオフする時間」との合計である。
また、本実施形態では、算出した理論オフ時間Toffをそのまま出力するのでなく、さらに延長時間Taddを加算した調整オフ時間Toff*を出力することが好ましい。そこで、この調整オフ時間Toff*と区別するため、理論的に算出されるオフ時間に、接頭語として「理論」を付す。また、「理論オフ時間Toff」とのバランスを考慮し、理論的に算出されるオン時間についても「理論オン時間Ton」という。
理論オン時間Tonにおける負荷電流iLの増加量Δi、及び、理論オフ時間Toffにおける負荷電流iLの減少量Δiは、入力電圧vin、出力電圧vout、及び平滑インダクタ7のインダクタンスLを用いて、式(1.1)、(1.2)で表される。
Figure 0006565770
この部分の説明では、負荷電流iLについて、「素子当負荷電流(iL/2)」と記す。一次側スイッチング素子SW1又はSW2がオフし、増加から減少に転じるタイミングでの素子当負荷電流(iL/2)の山値を初期値とすると、素子当負荷電流(iL/2)の変化量Δiは、素子当負荷電流(iL/2)の初期値と換算励磁電流(iLM/2)との差に等しい。すなわち、トランスの巻数比が1:Nの場合、式(2.1)が成り立つ。なお、本文中では、N=1として記載する。
また、式(1.2)と式(2.1)とから式(2.2)が得られる。
Figure 0006565770
第1実施形態の理論オフ時間算出部151は、式(2.2)を用いて、素子当負荷電流(iL/2)が初期値から、換算励磁電流(iLM/2)より小さくなるまでの時間を理論オフ時間Toffとして算出する。
このとき、理論オフ時間算出部151は、Duty制御部14の情報として既に検出されている負荷電流iL及び出力電圧voutを重ねて取得する。ただし、励磁電流iLMについては検出が容易でないため、回路定数等を用いて推定された推定値を用いてもよい。
続いて、調整オフ時間算出部16は、式(3)により、理論オフ時間Toffに延長時間Taddを加算した調整オフ時間Toff*を算出し、スイッチング操作部18に出力する。この技術的意義については、第2実施形態で一緒に説明する。
Figure 0006565770
こうして、スイッチング時間算出部131からスイッチング操作部18に対し、理論オン時間Ton及び調整オフ時間Toff*が出力される。なお、スイッチング時間算出部131は、理論オン時間Tonと調整オフ時間Toff*とを加算してスイッチング周期Tswを算出し、このスイッチング周期Tswと理論オン時間Tonとをスイッチング操作部18に出力するようにしてもよい。
(第2実施形態)
第2実施形態のスイッチング時間算出部132の構成について、図12を参照して説明する。スイッチング時間算出部132は、第1実施形態の理論オフ時間算出部151とは異なる構成の理論オフ時間算出部152を有している。また、Duty制御部14が算出した理論オン時間Tonは、スイッチング操作部18に直接出力されると共に、理論オフ時間算出部152にも出力される。
上述の式(1.1)、(1.2)より、式(4)が得られる。第2実施形態の理論オフ時間算出部152は、理論オン時間Ton、入力電圧vin及び出力電圧voutを取得し、式(4)を用いて、理論オフ時間Toffを算出する。
Figure 0006565770
第1実施形態と同様に、調整オフ時間算出部16は、理論オフ時間Toffに延長時間Taddを加算して調整オフ時間Toff*を算出する。そして、スイッチング時間算出部132は、理論オン時間Ton及び調整オフ時間Toff*をスイッチング操作部18に対して出力する。
次に、延長時間Taddの技術的意義について、図13、図14を参照して説明する。
図13に示すように、延長時間Taddを設定しない場合、定常状態ではスイッチング周期Tswが一定となり、負荷電流iLの谷値及び山値は同じ値を繰り返す。このとき、基本的に「素子当負荷電流(iL/2)>換算励磁電流(iLm/2)」の領域での動作となり、逆転状態は発生しない。
これに対し、延長時間Taddを設定した場合の挙動を図14に示す。
(a)に示す「素子当負荷電流(iL/2)>換算励磁電流(iLm/2)」の条件下では、理論オフ時間Toffより長い調整オフ時間Toff*を用いるため、オフ時間の負荷電流減少量Δi(Toff)がオン時間の増加量Δi(Ton)よりも大きくなる。その結果、素子当負荷電流(iL/2)の谷値及び山値は次第に低下する。
素子当負荷電流(iL/2)の谷値が換算励磁電流(iLm/2)を下回った後、(b)に示すように、「素子当負荷電流(iL/2)<換算励磁電流(iLm/2)」の条件中、すなわち逆転状態中にスイッチング素子SW1、SW2をオンする。
すると、Duty制御部14による出力電流iout又は出力電圧voutのフィードバック制御により理論オン時間Tonが増加する。また、理論オン時間Tonの増加に伴い、式(4)により理論オフ時間算出部152が算出する理論オフ時間Toffも増加する。したがって、スイッチング周期Tswが可変となる。
その結果、各周期でのオン時間の増加量Δi(Ton)とオフ時間の負荷電流減少量Δi(Toff)とが等しくなり、動作が安定する。
つまり、スイッチング操作部18が、毎周期、延長時間Taddが加算された調整オフ時間Toff*が経過した時に、次にオンする順番の一次側スイッチング素子をターンオンすることにより、逆転状態でのターンオンを安定して行うことができる。
また、図4、図7を参照すると、理論オフ時間Toffが経過したタイミングは、モード(d)からモード(e)に移行するゼロ電圧到達時刻tdに相当する。ただし、現実には、理論オフ時間Toffの誤差を考慮すると、理論オフ時間Toffが経過したタイミングは、逆転状態であるモード(d)又はモード(e)に含まれると考えられる。
スイッチング操作部18がモード(d)で一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場合には、SW1電圧vsw1が0まで下がっていないため、ゼロ電圧スイッチングは実現されない。
そこで、理論オフ時間Toffに対して想定される誤差以上の延長時間Taddを理論オフ時間Toffに加算すると、調整オフ時間Toff*が経過したタイミングは、ゼロ電圧到達時刻tdよりも後になる。さらに、調整オフ時間Toff*の経過時が通常状態復帰時刻teを超えないように延長時間Taddを設定することにより、一次側スイッチング素子SW1は、必ずモード(e)でターンオンする。したがって、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現することができる。
なお、第1実施形態で延長時間Taddを設定する場合、理論オン時間Tonの増加に伴って理論オフ時間Toffが増加するという作用は発生しない。しかし、理論オフ時間Toffの誤差によりターンオンタイミングがゼロ電圧到達時刻tdよりも前になることを回避することができる点では、第2実施形態と同様の効果が得られる。
(効果)
上記第1、第2実施形態を含む本実施形態の効果について記載する。ここでは、一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場合を例として記載する。
(1)スイッチング操作部18は、スイッチング時間算出部131、132が算出した理論オン時間Ton及び理論オフ時間Toffに基づいて、逆転状態の間に一次側スイッチング素子SW1をターンオンする。理論オフ時間Toffの誤差を考慮したとしても、一次側スイッチング素子SW1は、少なくとも、逆転状態であるモード(d)又はモード(e)でターンオンすることになる。
まず、モード(d)で一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場合でも、SW1電圧vsw1が低下し始めた後にターンオンするため、モード(b)又はモード(c)の期間中にターンオンする場合に比べ、ターンオン損失を低減することができる。また、ゼロ電圧到達時刻td以後のモード(e)で一次側スイッチング素子SW1をターンオンする場合、ゼロ電圧スイッチングを実現することができ、ターンオン損失を特に低減することができる。
このように、本実施形態では、特許文献1のように補助スイッチ等を設けることなく、励磁電流iLmの転流作用を利用した簡易な構成で、一次側スイッチング素子SW1のターンオン損失を低減することができる。
(2)さらに本実施形態では、スイッチング時間算出部131、132が理論オフ時間Toffに延長時間Taddを加算した調整オフ時間Toff*を算出し、スイッチング操作部18は、調整オフ時間Toff*が経過した時に一次側スイッチング素子SW1をターンオンする。延長時間Taddを適切に設定することにより、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現することができる。したがって、スイッチング素子の動作タイミングのずれやばらつきに対してロバスト性を確保することができる。
また、第2実施形態では、延長時間Taddを設定した結果、出力電流iout又は出力電圧voutのフィードバック制御による理論オン時間Tonの増加に伴って、理論オフ時間算出部152が算出する理論オフ時間Toffが増加する。これにより、各周期でのオン時間の増加量Δi(Ton)とオフ時間の負荷電流減少量Δi(Toff)とが等しくなり、動作が安定する。
図15、図16を参照し、通常の連続モード及びゼロ電圧スイッチングモードでプッシュプル型DC/DCコンバータを動作させたときの挙動を比較する。各図において横軸、縦軸の目盛数値は記載しない。ただし、(a)連続モードと(b)ゼロ電圧スイッチングモードとのスケールは同一であるものとする。
図15に、一次側スイッチング素子SW1のDS間電圧vsw1及び電流isw1を示す。比較例の連続モードでは、DS間電圧vsw1が0まで下がらないうちにSW1をターンオンして電流isw1を流すため、電流isw1と電圧vsw1との積によるターンオン損失が発生する。これに対し、ゼロ電圧スイッチングモードでは、DS間電圧vsw1が0まで下がってからSW1をターンオンするため、ターンオン損失を0にすることができる。
図16に、一次側スイッチング素子SW1及び二次側スイッチング素子SW3のDS間電圧vsw1、vsw3を示す。比較例の連続モードでは、一次側スイッチング素子SW1の電圧降下速度(dvsw1/dt)が比較的大きく、二次側スイッチング素子SW3のサージ電圧が大きくなる。これに対し、ゼロ電圧スイッチングモードでは、一次側スイッチング素子SW1の電圧降下速度(dvsw1/dt)を低減し、二次側スイッチング素子SW3のサージ電圧を小さくすることができる。
(3)第1、第2実施形態のスイッチング時間算出部131、132が理論オフ時間Toffの算出に用いる各情報は、プッシュプル型DC/DCコンバータ101、102の基本的な動作を制御するために元々必要な情報である。したがって、これらの情報により算出された理論オフ時間に基づいて逆転状態を判定することにより、検出専用のセンサを追加する必要がなく、また、センサ精度の影響を考慮する必要もなくなる。
特に第2実施形態では、第1実施形態のように励磁電流iLmを推定する必要がないため、より精度良く理論オフ時間Toffを算出することができる。
(その他の実施形態)
上記実施形態では、ゼロ電圧スイッチングを確実に実現するため、スイッチング操作部18は、理論オフ時間Toffに延長時間Taddを加算した調整オフ時間Toff*が経過した時、一次側スイッチング素子SW1をターンオンする。しかし、例えば、理論オフ時間Toffの終期における負荷電流ILが常にゼロとなるようにDutyを調整するプログラムを構築し、延長時間Taddを加算することなく、理論オフ時間Toffが経過した時、一次側スイッチング素子SW1をターンオンするようにしてもよい。
第1実施形態では、式(1.2)と式(2.1)とから得られる式(2.2)により、素子当負荷電流(iL/2)、換算励磁電流(iLm/2)、及び出力電圧Voutに基づいて、理論オフ時間Toffを算出する。これと同様に、式(1.1)と式(2.1)とから得られる式(5)により、理論オン時間Tonを算出してもよい。
Figure 0006565770
上記では、二次側整流素子が二つ並列接続された構成においてトランス一次側と二次側との巻線比が1:1の場合について説明しているため、全励磁電流iLmを1とすると、二次側整流素子一つ当たりに流れる換算励磁電流は(iLm/2)となる。
これに対し、二次側整流素子が二つ並列接続され、巻線比が1:Nの場合、換算励磁電流は(iLm/2N)となる。また、一般に二次側整流素子がM個並列接続された構成では、換算励磁電流は(1/(M×N))となる。
図4、図7のタイムチャートでは、負荷電流iL及び励磁電流iLmの符号を反転することなく直接比較できるように、正負方向を設定している。ただし、電流方向の定義によっては、適宜、符号を反転して比較することが必要となる場合もある。一般化して言うと、「通常状態」及び「逆転状態」の判定は、「素子当負荷電流の絶対値」と「換算励磁電流の絶対値」との比較に基づいて行われるものである。
本発明において、電源Btや負荷Ldの具体的な種類、或いは、入力電圧vin、出力電圧voutの具体的な数値範囲は問わない。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
101、102・・・プッシュプル型DC/DCコンバータ、
13(131、132)・・・スイッチング時間算出部、
18・・・スイッチング操作部、
20・・・トランス、
31、32・・・一次コイル、
33、34・・・二次コイル
7 ・・・平滑インダクタ、
SW1、SW2・・・一次側スイッチング素子、
DI3、DI4・・・ダイオード(二次側整流素子)、
SW3、SW4・・・二次側スイッチング素子(二次側整流素子)。

Claims (3)

  1. 電源(Bt)及び負荷(Ld)の間に接続され直流電力を変換するプッシュプル型DC/DCコンバータであって、
    トランス(20)の励磁インダクタを構成する複数の一次コイル(31、32)、及び複数の二次コイル(33、34)と、
    前記複数の一次コイルと前記電源との間に接続され、且つ還流ダイオードが並列に接続されており、交互に動作する複数の一次側スイッチング素子(SW1、SW2)と、
    前記複数の二次コイルに接続され、前記二次コイルに流れる電流を整流可能な複数の二次側整流素子(DI3、DI4、SW3、SW4)と、
    前記二次側整流素子と前記負荷との間に接続される平滑インダクタ(7)と、
    いずれかの前記一次側スイッチング素子がターンオンし前記負荷及び前記平滑インダクタに流れる負荷電流(i)が理論的に増加する時間である理論オン時間(Ton)、及び、すべての前記一次側スイッチング素子がターンオフし前記負荷電流が理論的に減少する時間である理論オフ時間(Toff)を算出するスイッチング時間算出部(13)と、
    前記スイッチング時間算出部が算出した前記理論オン時間及び前記理論オフ時間に基づいて前記一次側スイッチング素子を操作し、前記二次側整流素子がスイッチング素子の場合にさらに二次側スイッチング素子を操作するスイッチング操作部(18)と、
    を備え、
    前記一次側スイッチング素子がすべてオフ時の前記負荷電流が前記二次側整流素子を還流する期間において、前記二次側整流素子一つ当たりに還流する前記負荷電流を素子当負荷電流(i/2)とし、前記トランスの励磁インダクタに流れる励磁電流について、前記二次側整流素子一つ当たりに流れる電流に換算した励磁電流を換算励磁電流(iLm/2N)とすると、
    前記スイッチング操作部は、
    前記素子当負荷電流の絶対値が前記換算励磁電流の絶対値以上である通常状態から、前記素子当負荷電流の絶対値が前記換算励磁電流の絶対値を下回る逆転状態に移行した後、当該逆転状態の間に、次にオンする順番の前記一次側スイッチング素子をターンオンし、
    前記理論オフ時間をToff、前記素子当負荷電流の山値を(i /2)、前記トランスの一次側と二次側との巻線比が1:Nの構成において前記一次側スイッチング素子がすべてオフ時の前記換算励磁電流を(i Lm /2N)、前記一次側スイッチング素子がすべてオフ時に前記負荷に出力される出力電圧をv out 、前記平滑インダクタのインダクタンスをLと表すと、
    前記スイッチング時間算出部は、下式により前記理論オフ時間を算出するプッシュプル型DC/DCコンバータ。
    Figure 0006565770
  2. 前記スイッチング操作部は、
    前記一次側スイッチング素子のドレイン−ソース間電圧が降下しゼロ電圧に到達した後、次にオンする順番の前記一次側スイッチング素子をターンオンする請求項に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。
  3. 前記スイッチング時間算出部は、前記理論オフ時間に所定の延長時間(Tadd)を加算した調整オフ時間(Toff)をさらに算出し、
    前記スイッチング操作部は、
    前記調整オフ時間が経過した時、次にオンする順番の前記一次側スイッチング素子をターンオンする請求項に記載のプッシュプル型DC/DCコンバータ。
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