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JP6112869B2 - 定着装置 - Google Patents

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JP6112869B2 JP2013003235A JP2013003235A JP6112869B2 JP 6112869 B2 JP6112869 B2 JP 6112869B2 JP 2013003235 A JP2013003235 A JP 2013003235A JP 2013003235 A JP2013003235 A JP 2013003235A JP 6112869 B2 JP6112869 B2 JP 6112869B2
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Description

本発明は、電子写真複写機や電子写真プリンタなどの画像形成装置に搭載する定着装置(定着器)に関する。
電子写真式の複写機やプリンタに搭載される定着器として、クイックスタートや省エネルギーの観点から、定着ベルトを用いた定着器が実用化されている。このタイプの定着器は、筒状の定着ベルトと、定着ベルトを加熱する加熱源と、定着ベルトの内側に設けられた押圧部材と、定着ベルトを介して押圧部材とニップ部を形成する加圧ローラなどを有している。未定着トナー画像を担持した記録材はニップで搬送されつつ加熱され、これにより記録材上のトナー画像は記録材に定着される。
定着ベルトの加熱方式として、セラミックヒータ等の基板状発熱体を用いた方式や、電磁誘導加熱を用いた方式などが提案されている。代表例を以下に説明する。
[電磁誘導加熱を用いた定着ベルト加熱方式の定着装置]
特許文献1には、コイルが発生する磁束により定着ベルトに電流を誘導させ、そのジュール熱によって定着ベルトを発熱させる電磁誘導加熱を用いた定着ベルト加熱方式の定着装置が開示されている。この方式の定着装置では、誘導電流の発生を利用することで直接定着ベルト表面を発熱させることができるため、高効率の定着プロセスを達成している。
また特許文献2には、定着ニップ部を形成するために筒状の定着ベルトの内側に設けられた押圧部材の形状を、定着ニップ部入り口側で凹形状(定着ベルト側に凸形状)にし、定着ニップ部出口側で凸形状(加圧ローラ側に凸形状)にしている。その結果、定着性や分離性向上などの効果を得ている。
[基板状発熱体を用いた定着ベルト加熱方式の定着装置]
基板状発熱体により定着ベルトを加熱する方式の定着装置は、特許文献3に提案されている。即ち、加熱体としてのセラミックヒータと、加圧部材としての加圧ローラとの間に基層が金属からなる定着ベルトを挟ませてニップ部を形成させる。ここでは、加熱体としてのセラミックヒータ基板が押圧部材となる。そしてこのニップ部の定着ベルトと加圧ローラとの間に、未定着トナー画像を担持させた記録材を導入し、定着ベルトと一緒に搬送させる。その結果、ニップ部においてセラミックヒータの熱が定着ベルトを介して記録材に与えられ、またニップ部の加圧力にて未定着トナー画像を記録材上に定着させることができる。
上記二種類の定着装置は、定着ベルトとして低熱容量の部材を用いて、オンデマンドタイプの装置を構成することができる。また、画像形成装置の電源オンから画像形成実行可能状態までの待ち時間が短く(クイックスタート性)、スタンバイ時の消費電力も大幅に小さい(省電力)等の利点がある。これは画像形成装置の画像形成実行時のみコイルやセラミックヒータに通電して、定着ベルトを所定の定着温度に発熱させた状態にすればよいことに因る。
特開2009−98357号公報 特許第3807223号明細書 特開平10−321352号公報
しかしながら、上記のように、押圧部材を用いてニップ部を形成する定着器では、“ひび割れ”と呼んでいる画像弊害が定着ベルト表層の一定の条件によって発生してしまうという課題がある。
図16は従来の定着器でシアン単色ベタ画像を記録用紙(以下、用紙と記す)に定着した際に発生した“ひび割れ”画像を、顕微鏡で観察した画像である。この図16にあるように、“ひび割れ”とは、画像の一部のトナーがずれて紙表面が露出してしまう画像弊害のことである。この画像弊害が発生する主な要因は、定着ベルト表層(離型層)に生じる“しわ”である。即ち、定着ベルト表層に発生したしわによって、トナーがずらされてしまうからである。
トナーのずれは特に定着ニップ部の記録材搬送方向上流側(以下、ニップ部上流領域と記す)で発生する。その理由は、ニップ上流領域ではトナーの溶融があまり進んでおらず、用紙とトナーとの付着力や、トナーとトナーの結合力が弱いため、定着ベルト表層のしわによってトナーがずらされやすい状態にあるからである。したがって、定着ニップ部の記録材搬送方向下流側(以下、ニップ部下流領域と記す)でトナーの溶融がある程度進んでいる状態であれば、定着ベルト表層にしわがあったとしても、トナーがずらされることはほとんどない。
定着ベルト表層の“しわ”は、定着ニップ部で定着ベルトの形状を凹面(定着ベルト側に凸形状)、またはフラット形状にした場合に発生する。後述するように、定着ベルトは定着ニップ部で押圧部材により加圧され変形する。即ち、定着ニップ部での定着ベルトの形状は、押圧部材の形状に沿って決まり、定着ベルト表層が上記の形状になれば、しわが発生する。
ここで、図17(a)、(b)、(c)を用いて、定着ベルト表層にしわが発生するメカニズムについて詳細に説明する。図17(a)は無加圧状態での定着ベルトの断面図を表しており、特に、加圧した場合に定着ニップ部に相当する部分を実線で表した(ここでは角度θの円弧部)。
ここで定着ベルト表層の円弧の長さをLe、内面の円弧の長さをLiとする。また定着ベルト表層の半径をRe、定着ベルト内面の半径をRiとし、定着ベルトの厚さはW(=Re−Ri)とした。
図17(b)は、図17(a)の状態から不図示の押圧部材により定着ベルトを加圧して、定着ベルトを定着ニップ部でフラット形状にした場合を示した図である。ここで定着ベルトが円弧形状からフラット形状に変形した後の定着ベルト表層の長さをLe’、内面の長さをLi’とする。ここで定着ベルト表層の変形後の長さLe’は、しわを含めた定着ベルトの長さではなく、図17(b)に示した点Aと点Bを、しわを除いて直線で結んだときの長さを表す。
図17(c)も同様に、図17(a)の状態から定着ベルトを加圧して、定着ベルトを定着ニップ部で凹面形状にした場合を示した図であり、変形後の定着ベルト表層の長さをLe’、内面の長さをLi’とする。ここでも、定着ベルト表層の変形後の長さLe’は、しわを含めた定着ベルトの長さではなく、図17(c)に示した点Aと点Bを、しわを除いて円弧で結んだときの形状の長さを表す。
まず図17(b)のように定着ベルトをフラット形状にした場合について説明する。定着ベルトを図17(a)の円弧形状から図17(b)のフラット形状に変形させると、定着ベルト内面はわずかに延ばされ、定着ベルト表層は定着ベルト内面とほぼ同じ長さに圧縮される。後述するように、定着ベルト表層には一般に離型層が設けられており、離型層は圧縮されても容易に縮むことができないため、圧縮を受けても長さを維持しようとして、それがしわとなって現れる。
ここで、定着ベルト表層の変形前と変形後での長さの差を、定着ベルトの縮み量として定義する。即ち、縮み量は以下の式(1)で表される。
定着ベルトをフラット形状にする場合には、定着ベルト表層の変形後の長さLe’は、定着ベルト内面の変形後の長さLi’と同じである。また、定着ベルトの全周の長さに較べて定着ニップ部の長さは十分に短いため、角度θは十分小さく、定着ベルト内面の変形前の長さLiと変形後の長さLi’は、ほぼ同じ長さとして近似してもよい。以上から、縮み量を表す式(1)は以下のように書き直すことができる。
また変形前の定着ベルト表層の長さLeは、定着ベルト表層の半径Reと円弧の角度θを用いて、Le=θ×Reで表される。同様に変形前の定着ベルト内面の長さLiは、Li=θ×Riで表される。従って式(2)は以下のように表すことが出来る。
前述したようにWは定着ベルトの厚さを表している。式(3)より、定着ベルトの縮み量は定着ベルトの厚さWに比例する。縮み量が大きくなると、定着ベルト表層のしわの程度も大きくなる。したがって、定着ベルトをフラット形状に変形させた場合、定着ベルトの厚みWを増やしていくと、定着ベルト表層に発生するしわの程度も大きくなり、“ひび割れ”と呼んでいる画像弊害の状態もひどくなる。
次に、図17(c)のように定着ベルトを凹面形状にした場合について説明する。定着ベルトを図17(a)の円弧形状から図17(c)の凹面形状に変形させると、定着ベルト内面は延ばされるが、定着ベルト表層は圧縮される。したがって、前述と同様の理由により、定着ベルト表層にしわが発生する。
ここで、定着ベルト表層の変形前と変形後での長さの差である“縮み量”は、前述と同じように式(1)で定義される。図17(c)に示したように、定着ベルトが半径Rc、角度θ’の円弧形状に変形させられたとすると、縮み量は以下の式で表される。
したがって式(4)から、定着ベルトを凹面形状に変形させた場合にも、定着ベルトの厚みWが増えれば、縮み量が増え、定着ベルト表層に発生するしわの程度は大きくなる。また同様に式(4)から、変形後の円弧形状の半径Rcが小さくなると(曲率が大きくなる)、縮み量が増え、定着ベルト表層に発生するしわの程度は大きくなり、ひび割れ”と呼んでいる画像弊害の状態がひどくなる。
以上より、定着ベルトが図17(a)の円弧形状から、図17(a)や(b)に示したフラット形状や凹面形状に変形すると、定着ベルト表層は圧縮され長さが短くなるため、式(1)から縮み量の値は正(+)となる。ここでは図示しないが、変形後に逆に定着ベルトが伸ばされる場合は、式(1)から縮み量の値は負(−)となる。
したがって、縮み量の値が正の場合は、しわが発生し、その値が大きくなるほどしわの程度は大きくなる。そして、しわの程度が大きくなるほど、画像弊害の程度も大きくなる。逆に、縮み量の値が負の場合は、しわは発生しないため、画像弊害はほとんど発生しない。
これまでの説明により、定着ベルトの厚みを増やしていくと、定着ベルトの内径(基層)と外径(表層)との差が大きくなり、しわの凹凸の程度が大きくなってしまう。
近年、複写機やプリンタには高速化が求められており、高速駆動時でも定着性や画質を確保するために、後述するように定着ベルトの弾性層の厚みを増やしていく傾向にある。したがって、定着ベルトの内径と外径の差が大きくなり、前述した理由により、今後、“ひび割れ”と呼んでいる画像弊害が発生する課題は大きくなると考えられる。
本発明の目的は、加熱ベルト表面の皺による画像不良を抑えつつ、加熱ベルトからの記録材の分離性も良好な定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、
弾性層を有する筒状の回転可能な加熱ベルトと、前記加熱ベルトを加熱する加熱源と、前記加熱ベルトと相対して設けられる加圧部材と、前記加熱ベルトの内部に配置されており前記加熱ベルトを介して前記加圧部材とニップ部を形成する押圧部材と、を有し、前記ニップ部で未定着画像を担持する記録材を搬送しつつ未定着画像を記録材に定着する定着装置において、
前記押圧部材を前記加熱ベルトの母線方向に見た時に、前記押圧部材の前記加熱ベルトの内面と接触する接触面は、前記加圧部材に対して曲面凸形状である第1の領域と、前記加圧部材に対して曲面凹形状である第2の領域を有し、
記録材搬送方向に関して前記ニップ部の入口から前記ニップ部の中央を超えた位置までは全て前記第1の領域となっており、前記第1の領域に続く領域であって前記ニップ部の出口までの領域は全て前記第2の領域となっており、
前記ニップ部の領域において前記接触面の前記第1の領域と前記第2の領域は全て前記加熱ベルトに接触していることを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る定着装置は、
弾性層を有する筒状の回転可能な加熱ベルトと、前記加熱ベルトと相対して設けられる加圧部材と、前記加熱ベルトの内部に配置されており前記加熱ベルトを加熱すると共に前記加熱ベルトを押圧して前記加圧部材とニップ部を形成する加熱源と、を有し、前記ニップ部で未定着画像を担持する記録材を搬送しつつ未定着画像を記録材に定着する定着装置において、
前記加熱源を前記加熱ベルトの母線方向に見た時に、前記加熱源の前記加熱ベルトの内面と接触する接触面は、前記加圧部材に対して曲面凸形状である第1の領域と、前記加圧部材に対して曲面凹形状である第2の領域を有し、
記録材搬送方向に関して前記ニップ部の入口から前記ニップ部の中央を超えた位置までは全て前記第1の領域となっており、前記第1の領域に続く領域であって前記ニップ部の出口までの領域は全て前記第2の領域となっており、
前記ニップ部の領域において前記接触面の前記第1の領域と前記第2の領域は全て前記加熱ベルトに接触していることを特徴とする。
本発明によれば、加熱ベルト表面の皺による画像不良を抑えつつ、加熱ベルトからの記録材の分離性も良好な定着装置の提供を実現できる。
画像形成装置の一例の概略構成を表す横断面模式図 実施例1に係る定着装置の概略構成を表す横断面模式図 (a)は実施例1に係る定着装置の記録材搬送方向上流側からの概略構成を表す模式図、(b)は同定着装置の概略構成を表す縦断面模式図 実施例1に係る定着装置の定着ベルトの層構成を表す概略断面図 実施例1に係る定着装置の定着ニップ部及びその定着ニップ部近傍の概略構成を表す横断面模式図 実施例1に係る定着装置の定着ニップ部における定着ベルト表層の縮み量の変化を概略的に表す図 実施例1に係る定着装置で記録材に定着して得られたトナー画像の顕微鏡写真 実施例2に係る定着装置の概略構成を表す横断面模式図 (a)は実施例2に係る定着装置の記録材搬送方向上流側からの概略構成を表す模式図、(b)は同定着装置の概略構成を表す縦断面模式図 実施例2に係る定着装置のセラミックヒータの裏面側からの概略構成を表す模式図 実施例2に係る定着装置の定着ニップ部及びその定着ニップ部近傍の概略構成を表す横断面模式図 実施例2に係る定着装置の定着ニップ部における定着ベルト表層の縮み量の変化を概略的に表す図 実施例3に係る定着装置の定着ニップ部及びその定着ニップ部近傍の概略構成を表す横断面模式図 実施例3に係る定着装置の定着ニップ部における定着ベルト表層の縮み量の変化を概略的に表す図 実施例4に係る定着装置の定着ニップ部及びその定着ニップ部近傍の概略構成を表す横断面模式図 従来の定着装置で記録材に定着したトナー画像の画像弊害の顕微鏡写真 定着ベルト表層にしわが発生する原理を説明するための図
以下、本発明を図面に基づいて詳しく説明する。
[実施例1]
(1)画像形成装置例
図1は本発明に係る定着装置(定着器)を搭載した画像形成装置の一例の概略構成を表わす横断面模式図である。この画像形成装置は、電子写真式のフルカラーレーザープリンタであり、記録材搬送方向と直交する方向において記録材搬送路の中央搬送基準CL(図3(a)参照)に記録材Pの中央を一致させて記録材の搬送を行うようになっている。
本実施例に示す画像形成装置は、記録用紙等の記録材Pに未定着トナー画像(画像)を形成する画像形成部Aと、記録材Pに形成された未定着トナー画像を記録材に定着する定着部Bと、画像形成装置全体を制御する制御部Cなどを有している。画像形成部Aは、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの各色の色トナー像を形成する4つの画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdと、中間転写ベルト7などを有している。制御部CはCPUとROMやRAMなどのメモリとからなり、メモリには画像形成シーケンスや画像形成に必要な各種テーブルなどが記憶されている。
画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdにおいて、現像装置(現像手段)1a,1b,1c,1dは、それぞれ、トナー容器1a1,1b1,1c1,1d1と、現像ローラ1a2,1b2,1c2,1d2などを有している。トナー容器1a1にはシアン色のトナーが、トナー容器1b1にはマゼンタ色のトナーが、トナー容器1c1にはイエロー色のトナーが、トナー容器1d1にはブラック色のトナーが、それぞれ、収納されている。
本実施例の画像形成装置は、制御部Cがホストコンピューターなどの外部装置(不図示)からのプリント指令を入力すると画像形成制御シーケンスを実行する。画像形成シーケンスが実行されると、各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdに設けられた像担持体としてのドラム形状の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)3a,3b,3c,3dが所定の周速度(プロセススピード)で矢印方向に回転される。更に、各画像形成ステーションPa,Pb,Pc,Pdの下方で駆動ローラ8と2次転写対向ローラ9とテンションローラ10の3つのローラに掛け回した中間転写ベルト7が感光ドラム3a,3b,3c,3dの周速度と等しい周速度で矢印方向に回転される。
まず、画像形成ステーションPaにおいて、感光ドラム3aの外周面(表面)は帯電ローラ(帯電手段)2aにより所定の極性・電位に一様に帯電される(帯電工程)。そしてこの感光ドラム3a表面の帯電面に対しレーザー走査露光装置(露光手段)5がレーザ光を走査露光することによって感光ドラム表面に画像情報に応じた静電潜像を形成する(露光工程)。この潜像は現像装置(現像手段)1aのトナー容器1a1に収納されているシアン色のトナーを現像ローラ1a2で付着させることによって顕像化され、感光ドラム3a表面にシアン色のトナー画像が形成される(現像工程)。
画像形成ステーション1b,1c,1dにおいても同様の帯電工程、露光工程、現像工程の画像形成プロセスが行なわれる。これにより、画像形成ステーション1bの感光ドラム3b表面にマゼンタ色のトナー画像が形成される。画像形成ステーション1cの感光ドラム3c表面にイエロー色のトナー画像が形成される。画像形成ステーション1dの感光ドラム3d表面にブラック色のトナー画像が形成される。
感光ドラム1a表面のシアン色のトナー画像は感光ドラム1aの回転によって感光ドラム1a表面と中間転写ベルト7の外周面(表面)とで形成された1次転写ニップ部に送られる。そして感光ドラム1aと中間転写ベルト7を介して対向するように配設された1次転写ローラ6aに所定の転写バイアスが印加される。これによりシアン色のトナー画像は感光ドラム1a表面から中間転写ベルト7表面に転写される(1次転写工程)。
画像形成ステーション1b,1c,1dにおいても同様の1次転写工程の画像形成プロセスが行われる。即ち、1次転写ローラ6bに所定の転写バイアスが印加されることによってマゼンタ色のトナー画像はシアン色のトナー画像と重ね合わせて転写される。また、1次転写ローラ6cに所定の転写バイアスが印加されることによってイエロー色のトナー画像はマゼンタ色のトナー画像と重ね合わせて転写される。また、1次転写ローラ6dに所定の転写バイアスが印加されることによってブラック色のトナー画像がイエロー色のトナー画像と重ね合わせて転写される。これにより中間転写ベルト7表面は4色のフルカラーの未定着トナー画像を担持する。
中間転写ベルト7表面のフルカラーの未定着トナー画像は中間転写ベルト7の回転によって中間転写ベルト7表面と2次転写ローラ11の外周面(表面)とで形成された2次転写ニップ部に送られる。2次転写ローラ11は2次転写対向ローラ8と中間転写ベルト7を挟むように配設されている。
トナー画像転写後の感光ドラム1a,1b,1c,1dは、それぞれ、対応するクリーニングブレード(クリーニング手段)4a,4b,4c,4dによって感光ドラム1a,1b,1c,1d表面の転写残トナーが除去され、次の画像形成に供される。クリーニングブレード4a,4b,4c,4dにより除去された転写残トナーは、それぞれ、対応する廃トナー容器4a1,4b1,4c1,4d1に収納される。
一方、給紙カセット14内から給紙ローラ15により1枚ずつ給送された記録材Pは搬送ローラ16によりレジストローラ対17に搬送される。この記録材Pはレジストローラ対17により所定のタイミングで2次転写ニップ部に搬送される。そしてこの記録材Pは2次転写ニップ部で中間転写ベルト7表面と2次転写ローラ11表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程において中間転写ベルト7表面のフルカラーの未定着トナー画像は2次転写ローラ11に所定の転写バイアスが印加されることによって記録材P上に転写される(2次転写工程)。これにより記録材Pは4色のフルカラーの未定着トナー画像を担持する。
フルカラーの未定着トナー画像転写後の中間転写ベルト7は、クリーニングウェブ(不織布)12aによって中間転写ベルト7表面の転写残トナーが除去され、次の画像形成に供される。クリーニングウェブ12aにより除去された転写残トナーは廃トナー容器12a1に収納される。
フルカラーの未定着トナー画像を担持した記録材Pは定着部(以下、定着装置という)Bの後述する定着ニップ部(ニップ部)Nに導入される。そして定着ニップ部Nを通過することにより未定着トナー画像は熱と圧力を受けて記録材P上に加熱定着される。定着ニップ部Nを出た記録材Pは排出トレイ19へと搬送されて排出トレイ上に排出される。
定着装置Bと排出トレイ19との間には、記録材Pの画像形成面と非画像形成面とを反転しその記録材を搬送ローラ16に送り出す記録材反転機構18が設けられている。
(2)定着装置(定着器)B
以下の説明において、定着装置及び定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。長さとは長手方向の寸法をいう。幅とは短手方向の寸法をいう。
(2−1)定着装置B全体の構成
図2は本実施例に係る定着装置Bの概略構成を表す横断面模式図である。図3の(a)は本実施例に係る定着装置Bの記録材搬送方向上流側からの概略構成を表す模式図、(b)は同定着装置Bの概略構成を表す縦断面模式図である。この定着装置Bは電磁誘導加熱を用いた定着ベルト加熱方式の定着装置である。
本実施例に示す定着装置Bは、定着ベルト(加熱ベルト)100と、定着ベルトガイド(加熱ベルトガイド)101と、加圧ローラ(加圧部材)104を有している。更に押圧部材108と、摺動シート(摺動部材)109と、コイルユニット110などを有している。定着ベルト100と、定着ベルトガイド101と、加圧ローラ104と、押圧部材108と、摺動シート109と、コイルユニット110は、何れも長手方向に長い部材である、
定着ベルト100は、可撓性を有する中空円筒状(筒状)に形成され、LCP等の耐熱樹脂からなる横断面略凹字形状の定着ベルトガイド101、及び定着ベルトガイド101の下面に配設された押圧部材108の外周に余裕を持たせた状態に外嵌されている。本実施例で使用する定着ベルト100の外径はφ30mmであり、長さは定着装置Bの記録材最大通紙長さ(図3(a)参照)よりも長くなっている。
図3(a)、(b)において、定着ベルト100の長手方向一端側(図3(a)、(b)の左側)には定着フランジ102aが装着されている。定着フランジ102aは定着ベルト100の外径よりも大径の基部102a1を有し、この基部には定着ベルト100の内側に突出させた回転軌道ガイド102a2と、定着ベルト100とは反対側に突出させた被加圧部102a3が設けられている。回転軌道ガイド102a2は定着ベルト100の内径より小径の略半円弧状に形成されて定着ベルト100の回転軌道をガイドするようになっている。
定着ベルト100の長手方向他端側(図3(a)、(b)の右側)には定着フランジ102bが装着されている。定着フランジ102bは定着ベルト100の外径よりも大径の基部102b1を有し、この基部には定着ベルト100の内側に突出させた回転軌道ガイド102b2と、定着ベルト100とは反対側に突出させた被加圧部102b3が設けられている。回転軌道ガイド102b2は定着ベルト100の内径より小径の略半円弧状に形成されて定着ベルト100の回転軌道をガイドするようになっている。
基部102a1,102b1の加圧ローラ104側の下部には定着ベルト100の長手方向に沿って下方開口の凹部102a4,102b4(図2(b)参照)が形成されている。この凹部102a4,102b4には定着ベルトガイド101及び押圧部材108の左右の長手方向端部が支持されている。
定着ベルト100の長手方向一端側と長手方向他端側に装着された定着フランジ102a,102bの基部102a1,102b1は、それぞれ、定着装置Bの装置フレーム(不図示)の対応する側板Fa,Fbに上下動可能に支持されている。
加圧ローラ104は、芯金105と、芯金105の長手方向両端側の軸部105a,105b(図3(a)参照)間の外周面上に形成されたゴム層(弾性層)106と、ゴム層106の外周面上に形成された離型層107などを有している。本実施例では、芯金105の材料としてSUSを用いた。ゴム層106はシリコーンゴムなどにより形成されている。離型層107はパーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)からなっている。本実施例で使用する加圧ローラ104の外径はφ24mmである。
上記加圧ローラ104は、加圧ローラの回転中心を通り母線方向と直交する垂直方向の垂線Vrが、定着ベルト100の回転中心を通り母線方向と直交する垂直方向の垂線Vbに対し記録材搬送方向上流側に所定の幅Waずれた位置に配置されている(図2参照)。そしてこの加圧ローラ104は、定着ベルト100内側の押圧部材108と対向するように定着ベルト100と相対して配設され、芯金105の軸部105a,105bが軸受(不図示)を介して側板Fa,Fbに回転可能に支持されている。
非回転体である押圧部材108は、定着ベルト100を加圧ローラ104に加圧して定着ニップ部Nを形成するための部材である。この押圧部材108は、加圧ローラ104側の下面に定着ベルト加圧面108aを有し、この定着ベルト加圧面108aで定着ベルト100の内周面(内面)を加圧することによって定着ニップ部Nを形成するようになっている。この定着ベルト加圧面108aの形状については追って詳しく説明する。
上記定着フランジ102a,102bの被加圧部102a3,102b3は、それぞれ、コイルばね116a,116bによって所定の加圧基準面117a,117bから矢印Pa,Pbにて示す垂直方向に左右均等に300Nの加圧力で加圧される。定着フランジ102a,102bはコイルばねの加圧力により加圧ローラ104側に移動し、押圧部材108の定着ベルト加圧面108aが定着ベルト100内面を加圧して定着ベルト100表面を加圧ローラ104表面に接触させる。
加圧ローラ104表面に定着ベルト100表面が接触することにより加圧ローラのゴム層106が潰れて弾性変形し、これにより定着ベルト100表面と加圧ローラ104表面とで所定のニップ幅の定着ニップ部(ニップ部)Nが形成される。本実施例では、定着ニップ部Nのニップ幅を8.4mmとしている。
本実施例の定着装置Bは、定着ベルト100内面と押圧部材108の定着ベルト加圧面108aとの間に、定着ニップ部Nにおける定着ベルト内面と定着ベルト加圧面との摺動性を向上させるため、摺動シート109を配設している。この摺動シート109は押圧部材108の短手方向において定着ベルト加圧面108a全域を覆うように押圧部材108に接着剤などを用いて接着されている。
ここで、図4を参照して、定着ベルト100の積層構造について説明する。定着ベルト100は、電磁誘導発熱層である金属からなる中空円筒状の基層112の外周面上にプライマ層(不図示)を介して弾性層113が形成され、この弾性層113の外周面上にフッ素樹脂からなる離型層114を形成した構成である。
基層112の材料として、金属である鉄やニッケル、ステンレスといった磁性金属のほか、非磁性ステンレスやアルミニウムなどが用いられる。本実施例ではニッケルを使用した。基層112の厚みは、温度制御性と熱応答性を高める理由から、熱容量を小さくし、定着ベルト100の耐久性を持たせるために、誘導加熱を行う周波数領域である20kHz〜数100kHzにおける浸み込み深さの1倍〜数百倍程度にする。本実施例では、基層112の厚さを75umとした。
弾性層113の材料として、シリコーンゴム、フッ素ゴムおよびフルオロシリコーンゴムなど耐熱性と熱伝導率に優れたものが用いられる。本実施例では、シリコーンゴムの熱伝導率が0.50〜1.60W/m・K程度のソリッドゴムを使用した。本実施例では、弾性層113の厚さを280umとした。
離型層114の材料として、パーフルオロアルコキシ樹脂(PFA)を使用した。離型層114の材料としては、PFAの他に、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン樹脂(FEP)等のフッ素樹脂を用いても良い。あるいは、弾性層113の外周面にGLSラテックスコーティングを施したものであっても良い。離型層114は、弾性層113の外周面にチューブを被覆させたものでも、弾性層113の外周面を塗料でコートしたものであっても良いが、本実施例では耐久性の優れるチューブを使用した。本実施例では、離型層114の厚さを30umとした。
定着ベルト100内面には、摺動シート109との摺動性を良くするために不図示のコーティング層を設けている。本実施例では、コーティング層として厚さ20umのポリイミドを用いた。
コイルユニット110は、定着ベルト100表面において加圧ローラ104の反対側に配設され、加熱源である励磁コイル111(磁界発生手段)と、磁性体コア112と、ホルダ113などを有している。
ホルダ113は、定着ベルト100の長手方向に長い箱型の部材であり、定着ベルト100と平行に配設されてホルダ113の長手方向一端側が側板Faに、長手方向一端側が側板Fbに、それぞれ、支持されている(図3(a)参照)。ホルダ113の定着ベルト100表面側の下面は、定着ベルト100表面の円弧形状に沿うようにドーム型に形成され、定着ベルト100表面と所定のギャップgを介して対向している。
励磁コイル111は、定着ベルト100の長手方向に長い横断面略逆船底型の楕円形状をしている。この形状は、定着ベルト100の円弧形状に沿うような形状である。そして励磁コイル111は、定着ベルト100表面に沿うようにホルダ113の内部に収納されている。励磁コイル111の芯線としては、φ0.1〜0.3mmの細線を数十本から200本程度束ねたリッツ線を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。また、磁性体コア112を周回するように数回8から数十回巻回して、励磁コイル111を構成したものが用いられる。励磁コイル111には励磁回路200が接続されており、励磁回路200から交番電流を励磁コイル111へ供給できるようになっている。
強磁性体からなる磁性体コア112は、励磁コイル111の巻き中心部と励磁コイル111の周囲を囲むように構成されている。磁性体コア112は励磁コイル111より発生した交番磁束(磁束)を効率よく定着ベルト100の基層112に導く役目をする。即ち、磁性体コア112は励磁コイル111と定着ベルト100の基層112によって形成される磁気回路の効率を上げている。
励磁コイル111、及び磁性体コア112の長さは定着装置Bの記録材最大通紙長さ(図3(a)参照)よりも長くなっている。
(2−2)定着装置Bの駆動、及び温調制御
制御部Cは、プリント指令に応じて駆動源としてのモータ(図2参照)Mを回転駆動する。このモータMの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して加圧ローラ104の芯金105の長手方向端部に設けられている駆動ギア(不図示)に伝達され、これにより加圧ローラ104は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。本実施例では、加圧ローラ104を表面移動速度321mm/secで回転させている。
この加圧ローラ104の回転は定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ104表面と定着ベルト100表面との摩擦力により定着ベルト100に駆動力が伝達される。これにより定着ベルト100は定着ベルト100内面が摺動シート109に接触しながら加圧ローラ104の回転に追従して回転する。この定着ベルト100は回転状態において定着ベルト100の長手方向端部が定着フランジ102a,102bの何れかの基部102a1,102b1の内面と接触することによって長手方向への移動が規制される。
また、制御部Cは、プリント指令に応じて励磁回路200を立ち上げる。励磁回路200はコイルユニット110の励磁コイル111に交流電流を印加し、これにより励磁コイル111は交番磁束を発生する。この交番磁束は磁性体コア112に導かれ定着ベルト100表面に渦電流を発生させ、基層112の固有抵抗によって定着ベルト100にジュール熱が発生する。
定着ベルト100の温度は定着ベルト100表面に近接又は接触させたサーミスタなどの温度検知部材Sにより検知される。そしてこの温度検知部材Sからの出力信号を制御部Cが取り込む。制御部Cはその出力信号に基づいて定着ベルト100の温度が所定の定着温度(目標温度)を維持するように励磁回路200を制御する。
モータMを回転駆動し、かつ励磁コイル111に交流電流を印加している状態で、未定着のトナー画像Tを担持した記録材Pはトナー画像担持面を定着ベルト100側にして定着ニップ部Nに導入される。この記録材Pは定着ニップ部Nで定着ベルト100表面と加圧ローラ104表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程で記録材P上のトナー画像Tは定着ベルト100の熱により加熱され、更に定着ニップ部Nでの圧力を受けることによって記録材上に定着される。定着ニップ部Nを出た記録材Pはトナー画像担持面が定着ベルト100表面から分離しつつ定着装置Bから排出される。
(3)押圧部材108の定着ベルト加圧面108aの形状
図5は本実施例の定着装置Bの定着ニップ部N及びその定着ニップ部N近傍の概略構成を表す横断面模式図である。図5では押圧部材108の定着ベルト加圧面108aの形状を見やすくするため、定着ベルトガイド101と摺動シート109の図示を省略している。
本実施例では、押圧部材108の定着ベルト加圧面108aの横断面形状について、定着ニップ部上流側では加圧ローラ104側に曲面凸形状にし、定着ニップ部下流側では加圧ローラ104側に曲面凹形状(定着ベルト100側に曲面凸形状)にしている。
具体的には、図5に示すように、定着ベルト加圧面108aの曲面凸形状の幅を7mmにし、曲面凹形状の幅を3.3mmにした。従って図5に示したように、定着ニップ部Nにおいては、ニップ幅8.4mmのうち、定着ニップ部上流側が幅6.1mmの曲面凸形状になり、残りの定着ニップ部下流側が幅2.3mmの曲面凹形状になる。ここで、曲面凸形状とは押圧部材108の短手方向において凸形状の曲面をなす形状をいう。曲面凹形状とは押圧部材108の短手方向において凹形状の曲面をなす形状をいう。
つまり、定着ニップ部Nにおける押圧部材108の横断面形状が、定着ニップ部Nの記録材搬送方向の中央Ncの位置より、定着ニップ部における定着ベルトの回転方向の少なくともニップ部上流側領域(領域)Nuで加圧ローラ104の側に曲面凸形状である。一方、そのニップ部上流側領域Nuの定着ベルト100の回転方向の下流側端部Nutから定着ベルトの回転方向の下流側のニップ部下流側領域(領域)Ndにかけて、定着ニップ部Nにおける押圧部材108の形状が、加圧ローラ104の側に曲面凸形状でない。
本実施例の定着装置Bでは、上記曲面凸形状を、半径15mm(以降R15と表記する)の円弧形状で形成している。前述したように定着ベルト100の外径が30mm(R15)である。ここで、曲面凸形状の半径をR1とし、定着ベルト100の半径をR2とすると、半径R1と半径R2の関係は、R1=R2である。そのため、定着ベルト100は定着ニップ部Nのニップ部入り口Ninから幅6.1mmの位置にかけて、定着ベルト100にストレスをかけない時の自然な円形状を維持したまま、曲面凸形状に沿って回転することになる。即ち、前述した定着ベルト100の“縮み量”は、ニップ部入り口Ninから幅6.1mmの位置にかけては、縮み量=0となる。
一方、上記曲面凹形状は、R17.5の円弧形状で形成している。したがって、前述のニップ部上流側領域Nuの下流側端部Nutから定着ニップ部Nのニップ部出口Noutにかけての縮み量は、縮み量>0となる。
以上より、定着ニップ部Nにおける定着ベルト100表層の縮み量の変化を図6に示す。図6に示したように本実施例の定着装置Bの構成では、定着ニップ部Nの中央Ncより少なくともニップ部上流側領域Nuで縮み量≦0の条件を満たしているので、画像弊害の発生は大幅に抑制される。プロセス条件によっても異なるが、おおよそ中央Ncの位置よりニップ部上流側領域Nuで、トナーの温度はトナー軟化点(Tg)を超える。そのため、ニップ部上流側領域Nuで定着ベルト100表層である離型層114にしわがあると、トナーがずらされる確率が大きくなる。
実際、本発明者等の検討で、ニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状の幅として、少なくともニップ幅の約半分の幅を確保しておかないと、“ひび割れ”と呼んでいる画像弊害が発生することを確認している。
ここで、幅2.3mmのニップ部下流側領域Ndの縮み量の値は正であるが、前述したように、ニップ部下流側領域Ndでは、トナーの溶融が進んで定着性が確保されている。そのため、定着ベルト100表層である離型層114にしわがあっても、紙表面が露出してしまう程、トナーがずらされることはほとんどない。
また、定着ベルト加圧面108aのニップ部上流側領域Nuを曲面凸形状にすることによる二次的な効果として、ニップ部上流側領域Nuの加圧力が増やせることが上げられる。凸形状にすると、ニップ部上流側領域Nuの加圧ローラ104への進入量が増えるため、ニップ部上流側領域Nuでの加圧力が増える。その結果、ニップ部上流側領域Nuでのトナー溶融が促進され、トナーと用紙(記録材)の付着力と、トナーとトナーの結合力が強くなるため、トナーがずらされにくくなり、画像弊害の発生をさらに抑制することができる。
また、ニップ部上流側領域Nuの形状を定着ニップ部Nの全領域で曲面凸形状に形成しても、前述の理由により、画像弊害の発生を防止することができるが、その場合、用紙(記録材)の定着ベルト100表面からの分離を良好に確保することが困難となる。
そこで、本実施例では、定着ベルト加圧面108aの形状を、画像弊害の発生を防止するために必要なニップ部上流側領域Nuで曲面凸形状にしつつ、ニップ部下流側領域Ndでは用紙の分離性を確保するために曲面凸形状でない形状にしている。つまり、本実施例では、前述のように定着ベルト加圧面108aのニップ部下流側領域Ndの形状を曲面凹形状にして、用紙の定着ベルト100表面からの分離性の向上を確保している。
用紙の定着ベルト100表面からの分離性を確保するには、定着ニップ部のニップ部出口Noutで用紙の排紙向きを下側(加圧ローラ側)に向けつつ、ニップ部出口での定着ベルト100の回転軌道を上側(定着ベルト側)に持ってこなければならない。
そこで、本発明者等は、押圧部材108を加圧ローラ104に対しシフトさせて、用紙の定着ベルト100表面からの分離状態を最適化する検討を行なった。その結果、本実施例の定着装置Bの構成では、定着ニップ部Nのニップ部出口Noutから定着ベルト加圧面108aの定着ベルト接触終端108aeまでの距離を1mmにすれば、用紙が定着ベルト100表面から自然に分離されることを確認した。
図7に、本実施例の定着装置Bを搭載したフルカラーレーザープリンタを用いて用紙にシアン単色ベタ画像を定着して得られた画像の顕微鏡観察画像を示す。図17の画像と比較すると、“ひび割れ”と呼んでいる画像弊害は発生していないことがわかる。
[実施例2]
定着装置Bの他の例を説明する。本実施例に示す定着装置Bは加熱源としてセラミックヒータ(発熱体)を用いた定着ベルト加熱方式の定着装置である。本実施例に係る定着装置Bは、セラミックヒータ118が実施例1で説明した押圧部材を兼ねる点、及び定着装置Bを構成する部材の寸法等が異なる点を除いて、実施例1の定着装置Bと同じ構成としてある。
(1)定着装置
図8は本実施例に係る定着装置Bの概略構成を表す横断面模式図である。図9の(a)は本実施例に係る定着装置Bの記録材搬送方向上流側からの概略構成を表す模式図、(b)は同定着装置Bの概略構成を表す縦断面模式図である。図10は押圧部材108の定着ニップ部N側とは反対側の裏面側からの概略構成を表す模式図である。
(1−1)定着装置B全体の構成
図8において、100は可撓性を有する中空円筒状(筒状)に形成された定着ベルトである。本実施例では、定着ベルト100の基層112として、厚み34umのSUSを用いている。その基層112の外周面上に、弾性層113としてシリコーンゴム層を被覆している。本実施例では、そのシリコーンゴム層の厚さを275umとした。また、弾性層113の外周面上には、離型層114として、厚さ30umのPFA層を設けた。本実施例では、定着ベルト100の外径をφ25mmとした。
定着ベルトガイド101の下面に配設されたセラミックヒータ(以下、ヒータと記す)118は、予め所定の形状に加工したアルミニウム、鉄、銅等の金属材料からなる熱伝導性を有する細長い基板118bを有している。この基板118bの定着ニップ部Nとは反対側の裏面上にポリイミド樹脂等の耐熱樹脂を塗布して硬化させた不図示の絶縁層を形成する。そしてその絶縁層上に、基板118bの長手方向に沿ってAg/Pd、RuO、TaN等のペーストを厚み100um程度でスクリーン印刷し焼成することにより、発熱抵抗体層118cを形成している。
この発熱抵抗体層118cの長手方向一端部は、基板118bの長手方向一端部側で基板118c裏面に設けられた導体部118d1を介して電極部118e1と電気的に接続されている。一方、この発熱抵抗体層118cの長手方向他端部は、基板118bの長手方向他端部側で基板118c裏面に設けられた導体部118d2を介して電極部118e2と電気的に接続されている。それぞれの電極部118e1,118e2には給電コネクタ(不図示)が接続され、その給電コネクタを介して給電制御回路201より発熱抵抗体層118bに通電されるようになっている。
このヒータ118は定着ベルトガイド101と共に左右の長手方向端部が定着フランジ102a,102bの基部102a1,102b1の凹部102a4,102b4に支持されている。そしてこのヒータ118は、加圧ローラ104側の下面に定着ベルト加圧面118aを有し、この定着ベルト加圧面118aで定着ベルト100の内周面(内面)を加圧することによって定着ニップ部Nを形成するようになっている。この定着ベルト加圧面118aの形状については追って詳しく説明する。
定着フランジ102a,102bの被加圧部102a3,102b3は、それぞれ、コイルばね116a,116bによって所定の加圧基準面117a,117bから矢印Pa,Pbにて示す垂直方向に左右均等に150Nの加圧力で加圧される。定着フランジ102a,102bはコイルばねの加圧力により加圧ローラ104側に移動し、ヒータ118の定着ベルト加圧面118aが定着ベルト100内面を押圧して定着ベルト100表面を加圧ローラ104表面に接触させる。
加圧ローラ104表面に定着ベルト100表面が接触することにより加圧ローラのゴム層106が潰れて弾性変形し、これにより定着ベルト100表面と加圧ローラ104表面とで所定のニップ幅の定着ニップ部(ニップ部)Nが形成される。本実施例では、定着ニップ部Nのニップ幅を6.0mmとしている。
実施例1と同様に、定着ベルト100内面には、摺動シート109との摺動性を良くするために不図示のコーティング層を設けている。コーティング層として厚み10um以下のポリイミドを用いた。
加圧ローラ104は、定着ベルト100の熱を奪わないように、低熱容量で低熱伝導率のものが好ましい。加圧ローラ104の外径はφ20mmであり、SUS製の芯金105の外周面上に厚さ3.5mmの弾性層106(シリコーンゴム)を形成し、弾性層106の外周面上には最表層として厚さ65umのPFAからなる離型層107を形成している。
(1−2)定着装置Bの駆動、及び温調制御
制御部Cは、プリント指令に応じて駆動源としてのモータ(図8参照)Mを回転駆動する。このモータMの出力軸の回転は所定のギア列(不図示)を介して加圧ローラ104の芯金105の長手方向端部に設けられている駆動ギア(不図示)に伝達され、これにより加圧ローラ104は矢印方向へ所定の周速度(プロセススピード)で回転する。本実施例では、加圧ローラ104を表面移動速度200mm/secで回転させている。
この加圧ローラ104の回転は定着ニップ部Nにおける加圧ローラ104表面と定着ベルト100表面との摩擦力により定着ベルト100に駆動力が伝達される。これにより定着ベルト100は定着ベルト100内面が摺動シート109に接触しながら加圧ローラ104の回転に追従して回転する。
また、制御部Cは、プリント指令に応じてトライアック201を立ち上げる。トライアック201の立ち上げによって商用電源(不図示)から一方の給電コネクタ、ヒータ118の電極部118e1、導体部118d1、発熱抵抗体層118c、導体部118d2、電極部108e2、他方の給電コネクタの順に給電を行う。これにより発熱抵抗体層108cが発熱しヒータ118は急速に昇温して定着ベルト100を内周面側から加熱する。
定着ベルト100の温度は定着ベルト100表面に近接又は接触させたサーミスタなどの温度検知部材Sにより検知される。そしてこの温度検知部材Sからの出力信号を制御部Cが取り込む。制御部Cはその出力信号に基づいて発熱抵抗体層118cに印加する電圧のデューティー比や波数などを決定し適切にトライアック201を制御してヒータ118の温度を所定の定着温度(目標温度)に維持する。
モータMを回転駆動し、かつヒータ118に給電している状態で、未定着トナー画像Tを担持した記録材Pはトナー画像担持面を定着ベルト100側にして定着ニップ部Nに導入される。この記録材Pは定着ニップ部Nで定着ベルト100表面と加圧ローラ104表面とで挟持されその状態に搬送(挟持搬送)される。この搬送過程で記録材P上のトナー画像Tは、定着ベルト100の熱により加熱され、更に定着ニップ部Nでの圧力を受けることにより記録材上に定着される。定着ニップ部Nを出た記録材Pはトナー画像担持面が定着ベルト100表面から分離しつつ定着装置Bから排出される。
(2)ヒータ118の定着ベルト加圧面118aの形状
図11は本実施例の定着装置Bの定着ニップ部N及びその定着ニップ部N近傍の概略構成を表す横断面模式図である。図11ではヒータ118の定着ベルト加圧面118aの形状を見やすくするため、定着ベルトガイド101と摺動シート109の図示を省略している。
図11に示すように、ニップ部形成面108aの基本的な形状は実施例1と同じである。つまり、ヒータ118の定着ベルト加圧面118aの横断面形状について、定着ニップ部上流側では加圧ローラ104側に曲面凸形状にし、定着ニップ部下流側では加圧ローラ104側に曲面凹形状(定着ベルト100側に曲面凸形状)にしている。
具体的には、図11に示すように、定着ベルト加圧面118aの曲面凸形状の幅を5.0mmにし、曲面凹形状の幅を2.4mmにした。従って図11に示したように、定着ニップ部Nにおいては、ニップ幅6.0mmのうち、定着ニップ部上流側が幅4.0mmの曲面凸形状になり、残りの定着ニップ部下流側が幅2.0mmの曲面凹形状になる。
つまり、定着ニップ部Nにおけるヒータ118の横断面形状が、定着ニップ部Nの記録材搬送方向の中央Ncの位置より、定着ニップ部における定着ベルトの回転方向の少なくともニップ部上流側領域(領域)Nuで加圧ローラ104の側に曲面凸形状である。一方、そのニップ部上流側領域Nuの定着ベルト100の回転方向の下流側端部Nutから定着ベルトの回転方向の下流側のニップ部下流側領域(領域)Ndにかけて、定着ニップ部Nにおける押圧部材108の形状が、加圧ローラ104の側に曲面凸形状でない。図11において118aeは定着ベルト加圧面118aの定着ベルト接触終端である。
本実施例の定着装置Bでは、定着ベルト100の外径がφ25mm(R12.5)であるため、ニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状はR12.5の円弧形状にした。ここで、曲面凸形状の半径をR1とし、定着ベルト100の半径をR2とすると、半径R1と半径R2の関係は、R1=R2である。ニップ部下流側領域NdもR12.5の曲面凹形状にして、実施例1と同様に用紙が定着ベルト100表面から良好に分離するようにした。
本実施例の定着装置Bの定着ニップ部Nにおける定着ベルト100表層である離型層114の縮み量の変化を図12に示す。図12に示したように本実施例の定着装置Bの構成では、定着ニップ部Nの中央Ncより少なくともニップ部上流側領域Nuで縮み量=0であるため、画像弊害の発生は大幅に抑制される。
[実施例3]
他の定着装置の例を説明する。実施例1の定着装置Bでは、押圧部材108の定着ベルト加圧面108aにおけるニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状の半径を定着ベルト100の半径と同じにしたが、ニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状と定着ベルト100の半径は異なってもよい。この点を除いて本実施例に係る定着装置Bは実施例1の定着装置Bと同じ構成としてある。
図13は本実施例に係る定着装置Bの定着ニップ部及びその定着ニップ部近傍の概略構成を表す横断面模式図である。
図13に示すように、本実施例に示す定着装置Bは、定着ベルト100の半径の曲率がR15で、押圧部材108のニップ部上流側領域Nubにおける曲面凸形状の半径の曲率をR12の円弧形状にしている。一方、ニップ部下流側領域Ndにおける曲面凹形状の半径の曲率を実施例1と同様にR17.5の円弧形状にしている。
本実施例の定着装置Bの定着ニップ部Nにおける定着ベルト100表層の縮み量の変化を図14に示す。
本実施例の定着装置Bでは、ニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状の曲率がR12で、定着ベルト100の曲率R15よりも小さい。ここで、曲面凸形状の半径をR1とし、定着ベルト100の半径をR2とすると、半径R1と半径R2の関係は、R1<R2である。そのため、定着ベルト100表層である離型層114は定着ニップ部N内で延ばされ、式(1)から縮み量の値は負となる。
従って、本実施例の定着装置Bにおいても、実施例1の定着装置Bと同様の作用効果を奏し得る。また、実施例2の定着装置Bにおいて、ニップ部上流側領域Nuの曲面凸形状の曲率を定着ベルト100よりも小さくしても同様の作用効果を奏し得る。
参考例
他の定着装置の例を説明する。図15は本参考例に係る定着装置Bの定着ニップ部N及びその定着ニップ部N近傍の概略構成を表す横断面模式図である。図15において、(a)は定着ニップ部Nのニップ部下流領域Ndの形状をフラット形状に形成した場合を表しており、(b)はニップ部下流領域Ndの形状をフラット形状と曲面凹形状を組み合わせて形成した場合を表している。
実施例1で説明したように、画像弊害の発生を抑制するには、押圧部材108の定着ベルト加圧面108aにおいて、定着ニップ部Nの中央Ncより少なくともニップ部上流側領域Nuの形状を曲面凸形状にすればよい。一方、ニップ部下流側領域Ndの形状は、用紙の定着ベルト100表面からの分離を確保できれば、実施例1や実施例2のように曲面凹形状にする必要はない。したがって、例えば図15(a)に示すように、定着ベルト加圧面108aにおいて、ニップ部下流側領域Ndの形状をフラット形状にしてもよい。或いは図15(b)に示すように、ニップ部下流側領域Ndの形状をフラット形状と曲面凹形状を組み合わせた形状にしてもよい。
従って、本参考例の定着装置Bにおいても、実施例1の定着装置Bと同様の作用効果を奏し得る。また、本参考例の定着装置Bの構成を実施例2の定着装置Bに適用しても同様の作用効果を奏し得る。
100:定着ベルト、104:加圧ローラ、108:押圧部材、109:摺動シート、111:励磁コイル、113:弾性層、114:離型層、118:セラミックヒータ、N:定着ニップ部、Nc:定着ニップ部の中央、Nd:ニップ部下流側領域、Nu:ニップ部上流側領域、Nut:ニップ部上流側領域の下流側端部、P:記録材

Claims (9)

  1. 弾性層を有する筒状の回転可能な加熱ベルトと、前記加熱ベルトを加熱する加熱源と、前記加熱ベルトと相対して設けられる加圧部材と、前記加熱ベルトの内部に配置されており前記加熱ベルトを介して前記加圧部材とニップ部を形成する押圧部材と、を有し、前記ニップ部で未定着画像を担持する記録材を搬送しつつ未定着画像を記録材に定着する定着装置において、
    前記押圧部材を前記加熱ベルトの母線方向に見た時に、前記押圧部材の前記加熱ベルトの内面と接触する接触面は、前記加圧部材に対して曲面凸形状である第1の領域と、前記加圧部材に対して曲面凹形状である第2の領域を有し、
    記録材搬送方向に関して前記ニップ部の入口から前記ニップ部の中央を超えた位置までは全て前記第1の領域となっており、前記第1の領域に続く領域であって前記ニップ部の出口までの領域は全て前記第2の領域となっており、
    前記ニップ部の領域において前記接触面の前記第1の領域と前記第2の領域は全て前記加熱ベルトに接触していることを特徴とする定着装置。
  2. 弾性層を有する筒状の回転可能な加熱ベルトと、前記加熱ベルトと相対して設けられる加圧部材と、前記加熱ベルトの内部に配置されており前記加熱ベルトを加熱すると共に前記加熱ベルトを押圧して前記加圧部材とニップ部を形成する加熱源と、を有し、前記ニップ部で未定着画像を担持する記録材を搬送しつつ未定着画像を記録材に定着する定着装置において、
    前記加熱源を前記加熱ベルトの母線方向に見た時に、前記加熱源の前記加熱ベルトの内面と接触する接触面は、前記加圧部材に対して曲面凸形状である第1の領域と、前記加圧部材に対して曲面凹形状である第2の領域を有し、
    記録材搬送方向に関して前記ニップ部の入口から前記ニップ部の中央を超えた位置までは全て前記第1の領域となっており、前記第1の領域に続く領域であって前記ニップ部の出口までの領域は全て前記第2の領域となっており、
    前記ニップ部の領域において前記接触面の前記第1の領域と前記第2の領域は全て前記加熱ベルトに接触していることを特徴とする定着装置。
  3. 前記押圧部材と前記加熱ベルトの間に摺動部材を有することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記加熱源と前記加熱ベルトの間に摺動部材を有することを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  5. 前記押圧部材の曲面凸形状の半径R1と、前記加熱ベルトの半径R2が、R1≦R2であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記加熱源の曲面凸形状の半径R1と、前記加熱ベルトの半径R2が、R1≦R2であることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  7. 前記加熱源が、前記加熱ベルトを電磁誘導加熱するための磁界発生手段であることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  8. 前記加熱源が、通電により発熱する発熱抵抗体層を有する発熱体であることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
  9. 前記加熱ベルトが表層にフッ素樹脂からなる離型層を有していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の定着装置。
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