JP5932081B1 - エレベータのランニングクリアランス閉塞装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塞ぎ板を回動させる錘の位置調整を容易に行うことができるエレベータのランニングクリアランス閉塞装置を得る。【解決手段】ランニングクリアランスCを塞ぐようにかご敷居12と乗場敷居24との間に跨る第1の位置とランニングクリアランスCを開放するようにかご敷居12又は乗場敷居24から起立する第2の位置との間で回動可能な塞ぎ板31と塞ぎ板31に設けられた錘受け部38とを備えている。錘受け部38はかご扉11の閉動作に追従して降下する錘45により押し下げられて塞ぎ板31を第1の位置から第2の位置に回動させるとともにかご扉11の開動作に追従して錘45が上昇した時に錘45による押し下げ動作が解除されて第2の位置から前記第1の位置に向かう塞ぎ板31の回動を許容する。錘受け部38は錘45で押し下げられた時に錘45が摺動可能に接するように錘45の降下方向に沿って垂直に起立される。【選択図】図5
Description
本発明の実施形態は、乗りかごが乗場に着床した時に、かご敷居と乗場敷居との間に存在するランニングクリアランスを塞ぎ板で閉塞するようにしたエレベータのランニングクリアランス閉塞装置に関する。
エレベータでは、かご扉を案内するかご敷居と乗場扉を案内する乗場敷居との間にランニングクリアランスと称する隙間が存在する。ランニングクリアランスは、乗りかごが乗場に着床してかご扉および乗場扉が開放された状態でも、かご敷居と乗場敷居との間にそのまま残っている。
このため、乗客が乗りかごに乗り降りする際に、ランニングクリアランスに靴が引っ掛かったり、車椅子や台車等がランニングクリアランスの上を通過する時に、車輪がランニングクリアランスに落ち込むことがあり得る。
このような不具合を改善するため、従来、ランニングクリアランスを塞ぐ遮蔽プレートを備えたエレベータが知られている。遮蔽プレートは、かご敷居に支持されており、かご扉の開閉動作に追従してかご敷居と乗場敷居との間に跨る動作位置と、かご敷居の側に格納されてランニングクリアランスを開放する格納位置との間で回動可能となっている。
ところが、従来のエレベータによると、かご扉の直線的な動きを回動運動に変換して遮蔽プレートに伝えているので、遮蔽プレートを動作させるための構成が複雑化するのを避けられない。このため、例えば格納位置および動作位置での遮蔽プレートの姿勢を調整したり、遮蔽プレートの回動範囲を調整する作業が煩雑となり、調整作業に多大な手間と労力を要するといった問題がある。
本発明の目的は、塞ぎ板を回動させる錘の位置調整を容易に行うことができるエレベータのランニングクリアランス閉塞装置を得ることにある。
実施形態によれば、エレベータのランニングクリアランス閉塞装置は、乗りかごの出入口に設けられ、前記出入口を開閉するかご扉の下端部をスライド可能に案内するかご敷居と、前記乗りかごが着床可能な乗場の乗降口に設けられ、前記乗降口を開閉する乗場扉の下端部をスライド可能に案内する乗場敷居と、前記かご扉の開閉動作に追従して昇降動可能に設けられ、前記かご扉が閉じた時に降下し、前記かご扉が開いた時に上昇するとともに、昇降方向に沿って真っ直ぐに延びた柱状の錘と、前記出入口および前記乗降口の幅方向に沿って延びるとともに、その長手方向に沿う一辺が前記かご敷居又は前記乗場敷居に支持された塞ぎ板と、を備えている。
前記塞ぎ板は、前記乗りかごが前記乗場に着床した時に前記かご敷居と前記乗場敷居との間のランニングクリアランスを塞ぐように前記かご敷居と前記乗場敷居との間に跨る第1の位置と、前記ランニングクリアランスから外れた位置で前記かご敷居又は前記乗場敷居に対し起立する第2の位置との間で回動可能である。
錘受け部が前記塞ぎ板の長手方向に沿う一端部に設けられている。前記錘受け部は、前記かご扉の閉動作に追従して降下する前記錘により押し下げられて、前記塞ぎ板を前記第1の位置から前記第2の位置に回動させるとともに、前記かご扉の開動作に追従して前記錘が上昇した時に、前記錘による押し下げ動作が解除されて前記第2の位置から前記第1の位置に向かう前記塞ぎ板の回動を許容する。前記塞ぎ板の前記錘受け部は、前記錘で押し下げられた時に、前記錘が摺動可能に接するように前記錘の降下方向に沿って垂直に起立される。
錘受け部が前記塞ぎ板の長手方向に沿う一端部に設けられている。前記錘受け部は、前記かご扉の閉動作に追従して降下する前記錘により押し下げられて、前記塞ぎ板を前記第1の位置から前記第2の位置に回動させるとともに、前記かご扉の開動作に追従して前記錘が上昇した時に、前記錘による押し下げ動作が解除されて前記第2の位置から前記第1の位置に向かう前記塞ぎ板の回動を許容する。前記塞ぎ板の前記錘受け部は、前記錘で押し下げられた時に、前記錘が摺動可能に接するように前記錘の降下方向に沿って垂直に起立される。
このような構成によれば、錘の降下に伴って塞ぎ板が第1の位置から第2の位置に回動された状態では、錘は、垂直に起立された錘受け部に沿って摺動するので、それ以上錘受け部を押し下げることない。このため、例えばかご扉が閉じ始めて出入口の開口幅が予め決められた値に達した時に錘が錘受け部を押し下げるように錘の位置を調整すればよく、錘受け部と錘との間の相対的な位置を厳格に管理する必要はない。よって、塞ぎ板を回動させる錘の位置調整を容易に行うことができる。
以下、実施形態について図1ないし図7を参照して説明する。
図1は、トラクション方式のエレベータ1を概略的に示している。図1に示すように、エレベータ1は、昇降路2の上端に機械室3を有している。昇降路2には、乗りかご4およびカウンターウエイト5が図示しないガイドレールを介して昇降動可能に支持されている。
巻上機6および制御装置7が機械室3に据え付けられている。巻上機6は、メインロープ8を介して乗りかご4およびカウンターウエイト5を昇降路2に吊り下げている。制御装置7は、メインロープ8を巻き上げたり、巻き戻す方向に巻上機6の運転を制御することで、乗りかご4およびカウンターウエイト5を昇降路2に沿って昇降動させる。
乗りかご4は、乗客が出入りする出入口10と、出入口10を開閉するかご扉11と、出入口10の下端に位置されたかご敷居12と、を備えている。図2および図5に示すように、かご扉11は、二枚の扉パネル13a,13bが同じ方向にスライドする、所謂片開き方式を採用している。扉パネル13a,13bの上部には、夫々ハンガー14a,14bが設けられており、当該ハンガー14a,14bが出入口10の上部に取り付けたハンガーレール15a,15bから吊り下げられている。
図3および図5に示すように、かご敷居12は、出入口10の下端に位置するように乗りかご4の床に取り付けられている。かご敷居12は、扉パネル13a,13bの下端のガイドシュー16a,16bが挿入された一対の敷居溝17a,17bを有している。敷居溝17a,17bは、扉パネル13a,13bのスライド方向に沿って延びており、ハンガーレール15a,15bと協働して扉パネル13a,13bのスライドを案内する。
乗りかご4の上部に扉駆動装置18が設置されている。扉駆動装置18は、一対の滑車19a,19bの間に水平に架け渡されたワイヤ20を有している。ワイヤ20は、図示しないモータにより駆動されるとともに、当該ワイヤ20にハンガー14a,14bが連結されている。そのため、ワイヤ20が駆動されると、扉パネル13a,13bが出入口10を開閉するように互いに同期して同方向にスライドされる。
図1に示すように、建屋の各階床Aごとに乗場21が設置されている。各乗場21は、昇降路2に通じる乗降口22と、乗降口22を開閉する乗場扉23と、乗降口22の下端に位置された乗場敷居24と、を備えている。
乗降口22は、乗りかご4が停止すべき階床Aの乗場21に着床した時に、乗りかご4の出入口10と向かい合う。乗場扉23は、二枚の扉パネル25a,25bが同じ方向にスライドする、所謂片開き方式を採用しており、各扉パネル25a,25bの上端のハンガー26が乗降口22の上部に取り付けたハンガーレール27から吊り下げられている。
図4および図5に示すように、乗場敷居24は、乗降口22の下端に位置するように乗場21の床に取り付けられている。乗場敷居24は、扉パネル25a,25bの下端のガイドシュー28a,28bが挿入された一対の敷居溝29a,29bを有している。敷居溝29a,29bは、扉パネル25a,25bのスライド方向に沿って延びており、ハンガーレール27と協働して扉パネル25a,25bのスライドを案内する。
さらに、乗りかご4のかご扉11は、乗りかご4が停止すべき階床Aの乗場21に着床した時に、図示しない連結具を介して乗場扉23に取り外し可能に係合する。この係合により、乗場扉23がかご扉11に追従して乗降口22を開閉するようになっている。
図3ないし図6に示すように、乗りかご4が乗場21に着床した時に、乗りかご4のかご敷居12と乗場21の乗場敷居24との間には、例えば10mm〜30mm程度のランニングクリアランスCが存在する。ランニングクリアランスCは、かご敷居12および乗場敷居24の全長に亘って延びているとともに、昇降路2に通じている。
本実施形態によると、ランニングクリアランスCを閉じる塞ぎ板31が乗りかご4のかご敷居12に支持されている。具体的に述べると、塞ぎ板31は、かご敷居12および乗場敷居24の全長に亘る長さ寸法およびランニングクリアランスCを上回る幅寸法を有する細長い帯状の要素であって、例えばアルミニウム合金のような軽量な金属材料で形成されている。塞ぎ板31は、その長さ方向に沿う一辺31aおよび他辺31bを有し、当該一辺31aと他辺31bとの間の距離が塞ぎ板31の幅寸法を規定している。
かご敷居12の長手方向に沿う両端部に一対のブラケット32(図4ないし図6に一方のみを図示)が固定されている。ブラケット32は、敷居溝17a,17bよりもランニングクリアランスCの側に位置されている。ブラケット32の上端部32aは、かご敷居12の上面よりも上方に突出されており、当該ブラケット32の上端部32aの間に塞ぎ板31の一辺31aが介在されている。このため、塞ぎ板31の一辺31aは、かご敷居12の上面の上に位置されている。
さらに、塞ぎ板31の一辺31aの両端部は、夫々ピボット軸33を介してブラケット32の上端部32aに支持されている。塞ぎ板31は、ピボット軸33を支点として第1の位置と第2の位置との間で回動可能となっている。
図4および図6は、塞ぎ板31が第1の位置に回動された状態を示している。第1の位置では、塞ぎ板31は、かご敷居12と乗場敷居24との間に跨るように水平に倒れ込むとともに、塞ぎ板31の他辺31bが乗場敷居24の上面に接している。そのため、塞ぎ板31が第1の位置に回動された状態では、塞ぎ板31がランニングクリアランスCの上に進出されて、ランニングクリアランスCを上方から閉塞している。
図3および図5は、塞ぎ板31が第2の位置に回動された状態を示している。第2の位置では、塞ぎ板31は、かご敷居12の上面の上で垂直に起立しており、塞ぎ板31の他辺31bが上方を指向している。このため、塞ぎ板31が第2の位置に回動された状態では、塞ぎ板31は乗りかご4の昇降動を妨げないようにランニングクリアランスCから外れている。
本実施形態によると、塞ぎ板31が第1の位置に回動された時に、ランニングクリアランスCに面した塞ぎ板31の下面に荷重付加部材35が固定されている。荷重付加部材35は、塞ぎ板31の全長に亘って延びた細長い帯状の要素であって、例えば塞ぎ板31よりも重い鉄板で形成されている。荷重付加部材35は、塞ぎ板31の回動中心となるピボット軸33よりも塞ぎ板31の厚さ方向に偏心した位置で塞ぎ板31に固定されている。
この結果、塞ぎ板31が第2の位置に回動された状態では、塞ぎ板31は、荷重付加部材35の重量により常に第1の位置に向けて回動させようとする付勢力を受けている。さらに、荷重付加部材35は、塞ぎ板31の裏面に重ね合わされることで、塞ぎ板31を補強する補強部材としての機能を兼ねている。
本実施形態によると、荷重付加部材35の長手方向に沿う縁部35aは、塞ぎ板31の一辺31aに位置されている。荷重付加部材35は、その厚み分だけ塞ぎ板31の下面から突出されている。このため、塞ぎ板31の一辺31aに対応するかご敷居12の上面には、荷重付加部材35の縁部35aが入り込む凹所36が形成されている。
図3ないし図6に示すように、錘受け部38が塞ぎ板31の長手方向に沿う一端部に設けられている。錘受け部38は、延出部39および当接部40を備えている。延出部39は、塞ぎ板31の一辺31aから塞ぎ板31と交差する方向に斜めに延出されている。当接部40は、延出部39の先端から塞ぎ板31の反対側に向けて延出されているとともに、塞ぎ板31と平行となる方向に延びている。
そのため、錘受け部38の当接部40は、塞ぎ板31が第1の位置に回動された状態では、かご敷居12の上面と平行な横向きの状態となる。さらに、錘受け部38の当接部40は、塞ぎ板31が第2の位置に回動された状態では、かご敷居12の上面に対し直交するように垂直に起立した状態となる。
本実施形態では、錘受け部38の当接部40の表面は、錘受け部38よりも平滑な合成樹脂製の表層41で覆われている。
錘受け部38は、塞ぎ板31と一体構造物としてもよいし、塞ぎ板31とは別な要素で構成してもよい。錘受け部38を別な要素とする場合、錘受け部38は、塞ぎ板31よりも強度が大きい鉄板で形成することが望ましいとともに、塞ぎ板31に対しボルト締めあるいは溶接等の公知の手段で連結すればよい。
図2に示すように、乗りかご4は、塞ぎ板31を第1の位置と第2の位置との間で回動させる動作機構44を装備している。動作機構44は、円柱状の錘45および錘45を吊り下げるワイヤーロープ46を主要な要素として備えている。
錘45は、ガイド筒47を介して乗りかご4の出入口10の脇に支持されている。ガイド筒47は、垂直に起立した姿勢で乗りかご4に取り付けられており、当該ガイド筒47の内側に錘45が昇降動可能に収容されている。ガイド筒47に収容された錘45は、塞ぎ板31の錘受け部38の真上に位置されている。
ワイヤーロープ46は、錘45を乗りかご4の上部から吊り下げている。具体的には、ワイヤーロープ46の一端は、錘45の上端に連結されている。ワイヤーロープ46の他端は、ガイド筒47の上方に導かれるとともに、滑車48を介してハンガー14aに固定されたロープブラケット49に連結されている。
図2に示すように、滑車48は、ガイド筒47の真上に位置され、ハンガーレール15aの右端に位置されている。そのため、滑車48は、錘45の上方に導かれたワイヤーロープ46の走行経路を90°変更することで、ワイヤーロープ46をハンガーレール15aに沿ってスライドするハンガー14aの方向に導いている。
本実施形態によると、かご扉11が乗りかご4の出入口10を閉じた状態では、図2に示すように、ロープブラケット49を有するハンガー14aがハンガーレール15aの右端部の付近に位置されている。
このため、ロープブラケット49に連結されたワイヤーロープ46が滑車48を経由して下向きに繰り出され、錘45がガイド筒47の下方に突出した下死点に位置されている。錘45が下死点に位置された状態では、図3および図5に示すように、錘45の下端が錘受け部38の当接部40に突き当たる。したがって、錘45を吊り下げたワイヤーロープ46は、かご扉11が出入口10を閉じた時に錘45が下死点に位置するように、その長さが調整されている。
錘45の下端が錘受け部38の当接部40に突き当たると、錘45の重量により錘受け部38が押し下げられ、図5に矢印Xで示すように、錘受け部38が塞ぎ板31と一緒にピボット軸33を中心に時計回り方向に回動する。錘45は、自重により当接部40に接した状態を維持するので、塞ぎ板31は、かご敷居12の上面の上で垂直に起立した第2の位置に保持される。
一方、乗りかご4が停止すべき階床Aの乗場21に着床し、かご扉11が出入口10を開く方向にスライドされると、ロープブラケット49を有するハンガー14aがハンガーレール15aの左端部に向けてスライドする。これにより、ワイヤーロープ46が錘45を下死点から引き上げる。錘45はガイド筒47に案内されつつ上昇するとともに、錘45の下端が錘受け部38の当接部40から離脱する。
この結果、錘45が錘受け部38から切り離され、錘45による錘受け部38の押し下げ動作が解除される。そのため、図6に矢印Yで示すように、塞ぎ板31が荷重付加部材35の重量によりピボット軸33を中心に反時計回り方向に回動し、塞ぎ板31の他辺31bが乗場敷居24の上面に接触する。よって、塞ぎ板31は、かご敷居12と乗場敷居24との間に跨るように水平に倒れ込んだ第1の位置に保持され、当該塞ぎ板31によってランニングクリアランスCが閉塞される。
さらに、塞ぎ板31が第1の位置に回動されると、図6に最もよく示されるように、荷重付加部材35の縁部35aがかご敷居12の上面の凹所36に入り込む。このため、出入口11および乗降口22が開放されて乗客が乗りかご4に乗り降りする際に、塞ぎ板31が踏まれて塞ぎ板31が下向きに撓んだ場合、荷重付加部材35の縁部35aがかご敷居12の凹所36の上面に突き当たる。
このため、荷重付加部材35の縁部35aが塞ぎ板31を下方から支えて補強するので、塞ぎ板31の過度の変形や損傷を防止できるとともに、塞ぎ板31の両端部を支えるピボット軸33に無理な力が加わるのを回避できる。
このような実施形態によれば、錘45の降下に伴って塞ぎ板31が第2の位置に回動された状態では、錘45が接する錘受け部38の当接部40は、錘45の降下方向に沿うように垂直に起立される。言い換えると、錘45の降下方向と当接部40の向きが互いに一致する。
そのため、塞ぎ板21が第2の位置に回動された以降は、錘45は起立された当接部40に沿って摺動し、それ以上、当接部40を押し下げることはない。特に本実施形態では、当接部40の表面が平滑な表層41で覆われているので、錘45は当接部40に引っ掛かることなく表層41に沿って円滑に摺動する。
したがって、例えばかご扉11が閉じ始めて出入口10の開口幅が乗客の通過を妨げる125mm以下となった時に、錘45の下端が錘受け部38の当接部40に突き当たるように錘45の位置を調整すればよい。よって、錘受け部38の当接部40と錘45の下端との間の相対的な位置を厳格に管理する必要はなく、塞ぎ板31を回動させる錘45の位置調整を容易に行うことができる。
それとともに、かご扉11が全開となって塞ぎ板31が第1の位置に回動された時点では、錘受け部38の当接部40は、かご敷居12の上面と平行となる横向きの姿勢に保持されている。このため、かご扉11が閉じ始めて出入口10の開口幅が例えば125mm以下となった時に、錘45の下端が当接部40に対し垂直に突き当たる。
したがって、当接部40に対する錘45の位置の管理、ならびに塞ぎ板31が第1の位置から第2の位置に動き始めるタイミングを設定する作業を容易に行うことができる。
さらに、かご扉11の閉じ動作に追従して塞ぎ板31が第2の位置に回動された時に、たとえ錘45が僅かに移動したとしても、錘45は錘受け部38の当接部40に沿って摺動するに止まる。そのため、第2の位置に回動された塞ぎ板31が不所望に動いたり、塞ぎ板31の姿勢が変動するのを防止でき、乗りかご4の昇降動に支障をきたすことはない。
加えて、錘45を吊り下げているワイヤーロープ46に延びが生じても、かご扉11が閉じた状態では、錘45は錘受け部38の当接部40に摺動可能に接した状態に保たれている。このため、錘受け部38の当接部40が錘45によってさらに押し下げられることはなく、塞ぎ板31の動きを防止できるとともに、錘受け部38に対する錘45の位置を再調整する作業が不要となる。
本実施形態では、既に述べたように、塞ぎ板31がランニングクリアランスCを開放する第2の位置に回動された様態では、錘受け部38の当接部40が錘45の昇降方向に沿って垂直に起立している。このため、錘45が当接部40に摺接する領域を適宜設定することで、かご扉11の開動作に追従して錘45が当接部40から切り離されるタイミングをコントロールすることができる。
言い換えると、錘45が上昇を開始しても錘45が当接部40に摺接し続けるように錘45の吊り下げ位置を設定すれば、かご扉11が開き始めても塞ぎ板31は動くことなく第2の位置に保持された状態を維持する。したがって、乗りかご4が停止すべき階床Aの乗場21に着床する以前にかご扉11を開方向に動作させる、所謂ランニングドアオープンに容易に対応できるとともに、ランニングドアオープン時に塞ぎ板31が乗場敷居24に衝突して騒音を発したり、塞ぎ板31が損傷するのを未然に防止できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、塞ぎ板は、乗りかごのかご敷居に取り付けることに制約されず、塞ぎ板を乗場の乗場敷居に取り付けるとともに、乗場扉の開閉に追従して回動させるようにしてもよい。ただし、塞ぎ板を乗場敷居に取り付けた場合、各階床ごとに塞ぎ板および動作機構を設けることが必要となる。
さらに、かご扉および乗場扉は、二枚の扉パネルを同方向にスライドさせる片開き方式に限らず、複数の扉パネルを互いに近づいたり遠ざかる方向にスライドさせる両開き方式又は一枚の扉パネルをスライドさせる方式を採用してもよい。
4…乗りかご、10…出入口、11…かご扉、12…かご敷居、21…乗場、22…乗降口、23…乗場扉、24…乗場敷居、31…塞ぎ板、31a…一辺、38…錘受け部、45…錘、C…ランニングクリアランス。
Claims (9)
- 乗りかごの出入口に設けられ、前記出入口を開閉するかご扉の下端部をスライド可能に案内するかご敷居と、
前記乗りかごが着床可能な乗場の乗降口に設けられ、前記乗降口を開閉する乗場扉の下端部をスライド可能に案内する乗場敷居と、
前記かご扉の開閉動作に追従して昇降動可能に設けられ、前記かご扉が閉じた時に降下し、前記かご扉が開いた時に上昇するとともに、昇降方向に沿って真っ直ぐに延びた柱状の錘と、
前記出入口および前記乗降口の幅方向に沿って延びるとともに、その長手方向に沿う一辺が前記かご敷居又は前記乗場敷居に支持され、前記乗りかごが前記乗場に着床した時に前記かご敷居と前記乗場敷居との間のランニングクリアランスを塞ぐように前記かご敷居と前記乗場敷居との間に跨る第1の位置と、前記ランニングクリアランスから外れた位置で前記かご敷居又は前記乗場敷居に対し起立する第2の位置との間で回動可能な塞ぎ板と、
前記塞ぎ板の長手方向に沿う一端部に設けられ、前記かご扉の閉動作に追従して降下する前記錘により押し下げられて前記塞ぎ板を前記第1の位置から前記第2の位置に回動させるとともに、前記かご扉の開動作に追従して前記錘が上昇した時に、前記錘による押し下げ動作が解除されて前記第2の位置から前記第1の位置に向かう前記塞ぎ板の回動を許容する錘受け部と、を具備し、
前記塞ぎ板の前記錘受け部は、前記錘で押し下げられた時に、前記錘が摺動可能に接するように前記錘の降下方向に沿って垂直に起立されたエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。 - 前記錘受け部は、前記塞ぎ板が前記第1の位置に回動された状態では、前記錘の下方で横向きとなる姿勢に保持された請求項1に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記錘で押し下げられる前記錘受け部の表面が、当該錘受け部よりも平滑な表層で覆われた請求項1又は請求項2に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記錘は、ワイヤーロープを介して吊り下げられた請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記塞ぎ板に設けられ、前記塞ぎ板を前記第2の位置から前記第1の位置に向けて付勢する荷重付加部材をさらに備えた請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記荷重付加部材は、前記塞ぎ板の長手方向に沿って延びた形状を有するとともに、前記塞ぎ板を補強する補強部材を兼ねている請求項5に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記荷重付加部材は、前記塞ぎ板が前記第1の位置に回動された時に前記ランニングクリアランスに臨む前記塞ぎ板の下面に取り付けられているとともに、前記第1の位置では前記荷重付加部材の長手方向に沿う縁部が前記かご敷居の上面と前記塞ぎ板との間に介在された請求項6に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- 前記かご敷居の上面に前記荷重付加部材の前記縁部が入り込む凹所が形成された請求項7に記載のエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
- かご扉の下端部をスライド可能に案内するかご敷居と、
乗場扉の下端部をスライド可能に案内する乗場敷居と、
前記かご扉が閉じた時に降下し、前記かご扉が開いた時に上昇するとともに、昇降方向に沿って真っ直ぐに延びた柱状の錘と、
前記かご敷居又は前記乗場敷居に支持され、前記かご敷居と前記乗場敷居との間のランニングクリアランスを塞ぐように前記かご敷居と前記乗場敷居との間に跨る第1の位置と、前記ランニングクリアランスを開放するように前記かご敷居又は前記乗場敷居から起立する第2の位置との間で回動可能であるとともに、常に第1の位置に向けて付勢された塞ぎ板と、
前記塞ぎ板に設けられ、前記かご扉の閉動作に追従して降下する前記錘により押し下げられて前記塞ぎ板を前記第1の位置から前記第2の位置に回動させるとともに、前記かご扉の開動作に追従して前記錘が上昇した時に、前記錘による押し下げ動作が解除されて前記第2の位置から前記第1の位置に向かう前記塞ぎ板の回動を許容する錘受け部と、を具備し、
前記塞ぎ板の前記錘受け部は、前記錘で押し下げられた時に、前記錘が摺動可能に接するように前記錘の降下方向に沿って起立されたエレベータのランニングクリアランス閉塞装置。
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