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JP7505625B1 - ダブルデッキエレベータ - Google Patents

ダブルデッキエレベータ Download PDF

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JP7505625B1
JP7505625B1 JP2023099469A JP2023099469A JP7505625B1 JP 7505625 B1 JP7505625 B1 JP 7505625B1 JP 2023099469 A JP2023099469 A JP 2023099469A JP 2023099469 A JP2023099469 A JP 2023099469A JP 7505625 B1 JP7505625 B1 JP 7505625B1
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Abstract

Figure 0007505625000001
【課題】内かごの縦振動を抑制することができるダブルデッキエレベータを提供する。
【解決手段】2つの内かご5,6の間隔を可変とする間隔可変装置7を備えるダブルデッキエレベータにおいて、内かご5,6の縦振動に対する制動装置52,62が設けられるとともに、内かご5,6に縦振動が発生する状況に対して制動装置52,62を制御する制御部9が設けられる。これにより、内かご5,6の縦振動を抑制することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置を備えるダブルデッキエレベータに関する。
大規模建築物では、エレベータのかご装置として、昇降路内を昇降する外かご枠と、外かご枠内において上下に間隔を空けて配置される2つの内かご(上かご及び下かご)とを備える、いわゆるダブルデッキエレベータが設置される場合がある。
そして、建築物の中には階床間距離が各階床間で異なる場合がある。たとえば、ロビー階の天井高さが高く、その他の階と異なる場合などである。この場合、2つの内かごの間隔が一定であると、上下の階床で着床レベルが合わなくなる。そこで、エレベータのかご装置に、2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置を備えるダブルデッキエレベータが提案されている。
たとえば、特許文献1に記載されている間隔可変装置は、2つの内かごがロープで接続され、ロープが外かご枠に設置される巻上機の駆動シーブに巻き掛けられ、駆動シーブが回転駆動することにより、2つの内かごが上下方向において相対的に接離し、2つの内かごの間隔が可変となる方式の間隔可変装置である。
特開2007-331871号公報
ところで、上記方式の間隔可変装置において、2つの内かごは、ロープで釣瓶式に接続され、ロープに吊り下げられる。このため、2つの内かごには、かご装置の走行(上昇又は下降)時や乗客の乗り降り時に、ロープの伸縮や振れに起因する縦振動が生じることがある。この縦振動は、乗客がフワフワした浮遊感を感じ、乗客に不快感を与えかねないものである。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、内かごの縦振動を抑制することができるダブルデッキエレベータを提供することを課題とする。
本発明に係るダブルデッキエレベータは、
かご装置として、駆動装置により昇降路内を昇降する外かご枠と、外かご枠内において上下に間隔を空けて配置され、少なくとも一方が外かご枠に上下方向に移動可能に支持され、それぞれがドア開閉装置によりかごドアを開閉する2つの内かごと、駆動装置とは別に設けられて2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置とを備えるダブルデッキエレベータであって、
間隔可変装置とは別に設けられて内かごの縦振動に対する制動装置と、
駆動装置、ドア開閉装置、間隔可変装置及び制動装置をそれぞれ制御するとともに、間隔可変装置により2つの内かごの間隔を変更する間隔変更処理及び制動装置により内かごを制動する制動処理を実行する制御部とを備え
制御部は、かご装置が走行している期間において、間隔変更処理を実行するとともに、当該期間のうち間隔変更処理を実行しない期間は、制動処理を実行する
ダブルデッキエレベータである。
また、本発明に係るダブルデッキエレベータは、
かご装置として、駆動装置により昇降路内を昇降する外かご枠と、外かご枠内において上下に間隔を空けて配置され、少なくとも一方が外かご枠に上下方向に移動可能に支持され、それぞれがドア開閉装置によりかごドアを開閉する2つの内かごと、駆動装置とは別に設けられて2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置とを備えるダブルデッキエレベータであって、
間隔可変装置とは別に設けられて内かごの縦振動に対する制動装置と、
駆動装置、ドア開閉装置、間隔可変装置及び制動装置をそれぞれ制御するとともに、間隔可変装置により2つの内かごの間隔を変更する間隔変更処理及び制動装置により内かごを制動する制動処理を実行する制御部とを備え、
制御部は、かご装置が加速又は減速している期間において、間隔変更処理を実行するとともに、当該期間のうち間隔変更処理を実行しない期間は、制動処理を実行する
ダブルデッキエレベータである。
また、本発明に係るダブルデッキエレベータの他態様として、
制御部は、制動装置に対して作動停止指令を発出した後、タイムラグを設けて間隔可変装置に対して作動指令を発出する制御と、2つの内かごの間隔が所望の値になることで、間隔可変装置に対して作動停止指令を発出した後、タイムラグを設けて制動装置に対して作動指令を発出する制御とを実行する
との構成を採用することができる。
また、本発明に係るダブルデッキエレベータの別の態様として、
制御部は、かご装置が走行している期間における後続側の内かごに対する空気抵抗を減らすための、2つの内かごの間隔を小さくする間隔変更処理と、通常の階床間距離調整のための間隔変更処理とを実行する
との構成を採用することができる。
また、本発明に係るダブルデッキエレベータのさらに別の態様として、
制御部は、2つの内かごの少なくとも一方がかごドアを開放している期間は、制動処理を実行する
との構成を採用することができる。
本発明によれば、内かごの縦振動に対する制動装置が設けられるとともに、内かごに縦振動が発生する状況に対して制動装置を制御する制御部が設けられる。このため、本発明によれば、内かごの縦振動を抑制することができる。
図1は、本実施形態に係るダブルデッキエレベータの一部断面正面図である。 図2は、ダブルデッキエレベータのかご装置の正面図である。 図3(a)は、かご装置の内かごが備える制動装置であって、ガイドレールを把持する前の状態の平面図である。図3(b)は、ガイドレールを把持した状態の平面図である。 図4は、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法1のタイミングチャートである。 図5は、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法2のタイミングチャートである。 図6は、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法3のタイミングチャートである。 図7は、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法4のタイミングチャートである。 図8は、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法5のタイミングチャートである。 図9は、他実施形態に係るダブルデッキエレベータのかご装置の正面図である。
以下、本実施形態に係るダブルデッキエレベータ(以下、単に「エレベータ」という)について説明する。
図1に示すように、エレベータ1は、昇降路2と、かご装置3と、駆動装置8と、制御部9とを備える。昇降路2は、階層を有する建物内において上下方向に延びる。かご装置3は、駆動装置8の駆動により、昇降路2内を昇降し、駆動装置8の駆動停止により、指定された階床に停止する。
かご装置3は、昇降路2内に配置され、昇降路2内を昇降する。昇降路2内には、かご装置3の両側方において上下方向に延びる1対のガイドレール(図示しない)が設置される。かご装置3の上下左右の4つのガイド体(図示しない)が1対のガイドレールを摺動することにより、かご装置3は、1対のガイドレールに案内されて昇降路2内を昇降可能となる。かご装置3の詳細については、後述する。
駆動装置8は、巻上機80と、そらせシーブ81と、カウンターウェイト82と、主ロープ83とを備える。シーブとは、綱車のことをいう。
巻上機80は、昇降路2上部の機械室2A内に設置される。そらせシーブ81も、機械室2A内に設置される。そらせシーブは、そらせ車ともいう。カウンターウェイト82は、昇降路2の壁面とかご装置3との間に形成される空間に配置され、昇降路2内を昇降する。昇降路2内には、カウンターウェイト82の両側方において上下方向に延びる1対のガイドレール(図示しない)が設置され、カウンターウェイト82は、1対のガイドレールに案内されて昇降路2内を昇降可能となる。
主ロープ83は、一端がかご装置3の上部に固定され、機械室2A内に入って、巻上機80の駆動シーブ、そらせシーブ81に巻き掛けられ、機械室2Aから出て、他端がカウンターウェイト82の上部に固定される。主ロープ83は、一例として、ワイヤロープである。巻上機80の駆動シーブが回転駆動することにより、主ロープ83が走行し、これに伴い、かご装置3が昇降路2内を昇降する。同様に、主ロープ83の走行に伴い、カウンターウェイト82が昇降路2内を昇降する。
制御部9は、エレベータ1の駆動装置8を含む各部に対する制御を行い、エレベータ1の円滑な運行を制御する。制御部9は、制御盤の形態で設けられ、機械室2A内に設置される。
図2に示すように、かご装置3は、外かご枠4と、2つの内かご(以下、上側の内かごを「上かご」といい、下側の内かごを「下かご」という)5,6と、間隔可変装置7とを備える。
外かご枠4は、上下に間隔を空けて配置される上かご5及び下かご6を囲むように設けられる。外かご枠4は、上枠40と、下枠41と、1対の縦枠42,42と、1対のガイドレール43,43とを備える。上枠40は、上かご5の上方に配置される。下枠41は、下かご6の下方に配置される。上枠40及び下枠41は、水平方向に沿って配置される。1対の縦枠42,42は、上かご5及び下かご6の側方に配置される。1対の縦枠42,42は、上下方向に沿って配置される。1対の縦枠42,42は、上端部が上枠40の端部に接続されるとともに、下端部が下枠41の端部に接続されることにより、上枠40及び下枠41を連結する。上枠40、下枠41及び1対の縦枠42,42で構成される縦長の長方形状の枠は、この内側において上かご5及び下かご6が上下方向に所定範囲で移動可能となる大きさに形成される。1対のガイドレール43,43は、1対の縦枠42,42の内側に上下方向に延びるように取り付けられ、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動を案内する。1対のガイドレール43,43は、上かご5及び下かご6の両方に兼用される長さのものであってもよいし、上かご5用と下かご6用とに分かれるものであってもよい。
上かご5は、外かご枠4内において上側に配置される。上かご5は、図示しない、かごドアと、ドア開閉装置とを備える。かごドアは、横方向に移動して上かご5の前面の開口(出入口)を開閉して乗客の乗り降りを可能とする。かごドアには、両開き式と片開き式とがある。ドア開閉装置は、かごドアを開閉する装置である。ドア開閉装置は、制御部9の制御下に置かれる。
上かご5の上部及び下部には、ガイドシューやローラガイドといったガイド体50が取り付けられる。上かご5の上下左右の4つのガイド体50,…が1対のガイドレール43,43を摺動することにより、上かご5は、1対のガイドレール43,43に案内されて外かご枠4内において上下方向に移動可能となる。
下かご6は、外かご枠4内において下側に配置される。下かご6も、基本構造は、上かご5と同じである。
間隔可変装置7は、上かご5及び下かご6の間隔を可変とし、調整する装置である。間隔可変装置7は、制御部9の制御下に置かれる。間隔可変装置7は、巻上機70と、かごシーブ51,61と、ロープ71とを備える。
巻上機70は、外かご枠4の上部(上枠40)に設置される。かごシーブ51は、上かご5の上部に設置される。かごシーブ61は、下かご6の下部に設置される。
ロープ71は、一端が外かご枠4の上部(上枠40)に固定され、かごシーブ51、巻上機70の駆動シーブ及びかごシーブ61に巻き掛けられ、他端が外かご枠4の上部(上枠40)に固定される。これにより、上かご5及び下かご6は、ロープ71で釣瓶式に接続され、ロープ71に吊り下げられる。ロープ71は、一例として、ワイヤロープである。
間隔可変装置7が制御部9から第1の作動指令に係る信号を受けると、巻上機70の駆動シーブが一方向に回転駆動し、これに伴い、外かご枠4内において、上かご5が上方に移動(上動)するとともに、下かご6が下方に移動(下動)し、上かご5及び下かご6の間隔が広くなる。そして、上かご5及び下かご6の間隔が所望の値になり、間隔可変装置7が制御部9から作動停止指令に係る信号を受けると、巻上機70の駆動シーブの回転駆動が停止され、これに伴い、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動が停止され、上かご5及び下かご6の間隔が固定される。
他方、間隔可変装置7が制御部9から第2の作動指令に係る信号を受けると、巻上機70の駆動シーブが反対方向に回転駆動し、これに伴い、外かご枠4内において、上かご5が下方に移動(下動)するとともに、下かご6が上方に移動(上動)し、上かご5及び下かご6の間隔が狭くなる。そして、上かご5及び下かご6の間隔が所望の値になり、間隔可変装置7が制御部9から作動停止指令に係る信号を受けると、巻上機70の駆動シーブの回転駆動が停止され、これに伴い、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動が停止され、上かご5及び下かご6の間隔が固定される。
ここで、上かご5及び下かご6は、それぞれ、制動装置(制動装置52,62)を備える。制動装置52,62は、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動を規制(制動)する装置である。制動装置52,62は、制御部9の制御下に置かれる。制動装置52,62は、1対のガイドレール43,43のそれぞれに対して設けられる。あるいは、制動装置52,62は、いずれか一方のガイドレール43に対して設けられるものであってもよい。
図3に示すように、制動装置52,62は、一例として、ガイドレール43を把持する把持装置(クランプ装置)である。制動装置52,62は、アクチュエータ52a,62aと、1対のアーム52b,52b,62b,62bとを備える。アクチュエータ52a,62aは、直動式である。1対のアーム52b,52b,62b,62bは、中間部位にて回転自在に取り付けられ、基端部は、アクチュエータ52a,62aに回転自在に取り付けられ、先端部には、摩擦材52c,62cが取り付けられる。制動装置52,62は、同じ構造である。
制動装置52,62が制御部9から作動指令に係る信号を受けると、アクチュエータ52a,62aが収縮し、これに伴い、1対の摩擦材52c,52c,62c,62cがガイドレール43を把持し、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動が規制される。
他方、制動装置52,62が制御部9から作動停止指令に係る信号を受けると、アクチュエータ52a,62aが伸長し、これに伴い、1対の摩擦材52c,52c,62c,62cがガイドレール43から離間し、把持が解除され、外かご枠4内における上かご5及び下かご6の上下方向の移動が可能となる。
本実施形態に係るエレベータ1の外部構成は、以上のとおりである。次に、エレベータ1の駆動制御方法について説明する。
<駆動制御方法1>
駆動制御方法1のタイミングチャートを図4に示す。まず、ダブルデッキエレベータの駆動制御方法の基本的な部分として、かご装置3は、どのエレベータもそうであるように、昇降と停止を繰り返し、乗客を所定の階から他の階に搬送する。あくまでも一例であるが、下かご6が1階に停止し、上かご5が2階に停止するように、かご装置3が停止し、乗客の乗り降りが終わると、次に、下かご6が3階に停止し、上かご5が4階に停止するように、かご装置3が上昇し、停止する、という具合で乗客を搬送する。この一連の処理は、制御部9が、駆動装置8に対し、かご加速指令(かご走行指令)、かご定速指令(かご走行指令)、かご減速指令(かご停止指令)の一連の指令の発出を繰り返すとともに、かご装置3が階床に停止している間に、ドア開閉装置に対し、かごドアの戸開指令及びしかる後の戸閉指令を発出することにより、実行される。このシーケンスは、以下に説明する駆動制御方法2~5においても同様である。
そして、制御部9は、かご装置3が階床間距離が異なる箇所に向かうときは、間隔可変装置7により上かご5及び下かご6の間隔を変更する処理(間隔変更処理)を実行する。駆動制御方法1では、制御部9は、かご装置3が定速で走行している期間(かご定速期間)において、間隔変更処理を実行する。具体的には、制御部9は、かご定速期間において、間隔可変装置7に対し、上記第1又は第2の作動指令を発出し、上かご5及び下かご6を移動させ、上かご5及び下かご6の間隔を変更し、そして、上かご5及び下かご6の間隔が所望の値になると、間隔可変装置7に対し、上記作動停止指令を発出し、上かご5及び下かご6の移動を停止し、上かご5及び下かご6の間隔を固定する。このシーケンス(発出の時期ないしタイミングを除く)は、以下に説明する駆動制御方法2~5においても同様である。
以上は、間隔可変装置付きダブルデッキエレベータの駆動制御方法の基本的な部分である。特徴的な部分として、制御部9は、間隔変更処理を実行していない期間(間隔変更処理の実行期間以外の期間)は、制動装置52,62により上かご5及び下かご6を制動する処理(制動処理)を実行する。言い換えれば、制御部9は、間隔変更処理の実行に合わせて、制動装置52,62による上かご5及び下かご6の制動を停止する処理(制動停止処理)を実行する。具体的には、制御部9は、間隔可変装置7に対して上記第1又は第2の作動指令を発出するのに先立ち、制動装置52,62に対し、上記作動停止指令を発出し、上かご5及び下かご6を移動可能とし、そして、間隔可変装置7に対して上記作動停止指令を発出した後、制動装置52,62に対し、上記作動指令を発出し、上かご5及び下かご6の移動を規制(制動)する。前段及び後段において2つの指令の発出タイミングにタイムラグを設けるのは、装置7,52,62の信号応答性の誤差による悪影響を排除するためである。しかし、タイムラグが無い又は問題とならないのであれば、前段及び後段において2つの指令は同時に発出されるものであってもよい。このシーケンスは、以下に説明する駆動制御方法2~5においても同様である。
このように、駆動制御方法1によれば、制動処理を停止せざるを得ない間隔変更処理の実行期間以外の期間は、制動処理が実行される。このため、駆動制御方法1によれば、上かご5及び下かご6の縦振動を効果的に抑制することができる。
期間ごとに分けて見れば、かご装置3が走行している期間(かご走行期間)は、ロープ71に負荷が加わり、上かご5及び下かご6に縦振動が発生しやすいが、駆動制御方法1によれば、この期間は、間隔変更処理の実行期間を除き、制動処理が実行される。この点、駆動制御方法1によれば、上かご5及び下かご6の縦振動を効果的に抑制することができる。
特に、かご装置3が加速している期間(かご加速期間)や、かご装置3が減速している期間(かご減速期間)は、ロープ71への負荷がさらに大きくなり、縦振動がさらに発生しやすいが、駆動制御方法1によれば、この期間は、制動処理が実行される。この点、駆動制御方法1によれば、上かご5及び下かご6の縦振動をさらに効果的に抑制することができる。
また、別の期間として、かご装置3が停止している期間(かご停止期間)のうち、上かご5及び下かご6の少なくとも一方がかごドアを開放し、乗客が乗り降りしている期間(かごドア開放期間)は、ロープ71に負荷が加わり、上かご5及び下かご6に縦振動が発生しやすいが、駆動制御方法1によれば、この期間は、制動処理が実行される。この点、駆動制御方法1によれば、上かご5及び下かご6の縦振動を効果的に抑制することができる。
なお、制御部9は、間隔変更処理の実行期間以外の全期間で制動処理を実行するのではなく、かご走行期間のみ、かご加速期間のみ、かご減速期間のみ、かごドア開放期間のみ、あるいは、これらのうちの2つ以上の組み合わせの期間のみ、で制動処理を実行するようにしてもよい。このシーケンスは、以下に説明する駆動制御方法2~5においても同様である。
また、制御部9は、上かご5及び下かご6の両方の制動装置52,62により制動処理を実行する(両方の制動装置52,62を作動させる)のではなく、かご停止期間において上かご5及び下かご6のいずれか一方のみでかごドアが開いて乗客が乗り降りする場合は、当該かごの制動装置のみにより制動処理を実行する(当該かごの制動装置のみ作動させ、他方のかごの制動装置は作動させない)ようにしてもよい。このシーケンスは、以下に説明する駆動制御方法2~5においても同様である。
<駆動制御方法2>
駆動制御方法2のタイミングチャートを図5に示す。駆動制御方法2では、制御部9は、かご加速期間において、間隔変更処理及び制動停止処理を実行する。あるいは、制御部9は、かご加速期間からかご定速期間に跨って、間隔変更処理及び制動停止処理を実行するようにしてもよい。
このように、駆動制御方法2も、駆動制御方法1が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
<駆動制御方法3>
駆動制御方法3のタイミングチャートを図6に示す。駆動制御方法3では、制御部9は、かご減速期間において、間隔変更処理及び制動停止処理を実行する。あるいは、制御部9は、かご定速期間からかご減速期間に跨って、間隔変更処理及び制動停止処理を実行するようにしてもよい。
このように、駆動制御方法3も、駆動制御方法1が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
<駆動制御方法4>
駆動制御方法4のタイミングチャートを図7に示す。駆動制御方法4では、制御部9は、かご停止期間のうち、かごドア開放期間後の期間において、1回目の間隔変更処理及び制動停止処理を実行し、この後のかご減速期間において、2回目の間隔変更処理及び制動停止処理を実行する。あるいは、1回目の間隔変更処理及び制動停止処理については、制御部9は、かご停止期間のうち、かごドア開放期間後の期間からかご加速期間に跨って、又は、かご加速期間において、1回目の間隔変更処理及び制動停止処理を実行するようにしてもよい。2回目の間隔変更処理及び制動停止処理については、制御部9は、かご定速期間からかご減速期間に跨って、又は、かご定速期間において、又は、かご加速期間からかご定速期間に跨って、又は、かご加速期間において、2回目の間隔変更処理及び制動停止処理を実行するようにしてもよい。
1回目の間隔変更処理は、上かご5及び下かご6の間隔をできるだけ、又は、最大限、小さく(狭く)なるように変更する処理である。これにより、かご装置3の上昇時は、下かご6に対する空気抵抗を減らすことができ、かご装置3の下降時は、上かご5に対する空気抵抗を減らすことができ、ひいては、運転エネルギーの損失を減らし、省エネルギ―運転を実現することができる。2回目の間隔変更処理は、通常の階床間距離調整のための処理である。
このように、駆動制御方法4も、駆動制御方法1が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
<駆動制御方法5>
駆動制御方法5のタイミングチャートを図8に示す。駆動制御方法5では、制御部9は、かご停止期間のうち、かごドア開放期間前の期間において、間隔変更処理及び制動停止処理を実行する。
このように、駆動制御方法5も、駆動制御方法1が奏する作用効果と同様の作用効果を奏する。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態においては、間隔可変装置7は、上かご5及び下かご6がロープ71で接続され、ロープ71が外かご枠4に設置される巻上機70の駆動シーブに巻き掛けられ、駆動シーブが回転駆動することにより、上かご5及び下かご6が上下方向において相対的に接離し、上かご5及び下かご6の間隔が可変となるトラクション式である。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。図9に示すように、間隔可変装置7は、上かご5及び下かご6がロープ71で接続され、上かご5及び下かご6の一方(本例では、下かご6)にジャッキ72が接続され、ジャッキ72が伸縮駆動することにより、上かご5及び下かご6が上下方向において相対的に接離し、上かご5及び下かご6の間隔が可変となるジャッキ式であってもよい。
また、上記実施形態においては、間隔可変装置7は、ロープ71の両端がかご外枠4の上部に固定され、ロープ71がかごシーブ51,61に巻き掛けられることにより、上かご5及び下かご6がロープ71で接続される、いわゆる2:1ローピング方式である。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。間隔可変装置は、ロープの一端が上かごに固定され、ロープの他端が下かごに固定される、いわゆる1:1ローピング方式であってもよい。
また、上記実施形態においては、上かご5及び下かご6の両方が外かご枠4のガイドレール43に上下方向に移動可能に支持され、両方に制動装置52,62が設けられる。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。上かご及び下かごのいずれか一方のみが外かご枠に上下方向に移動可能に支持され、当該かごにのみ制動装置が設けられるものであってもよい。
また、上記実施形態においては、制動装置52,62は、上かご5及び下かご6の上部(たとえば天井部)に配置される。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。制動装置は、上かご及び下かごの下部(たとえば底部)に配置されるものであってもよい。あるいは、配置スペースに問題がないのであれば、上かご及び下かごの上部及び下部間の所定高さ位置に配置されるものであってもよい。
また、上記実施形態においては、制動装置52,62は、ガイドレール43を把持する把持装置(クランプ装置)である。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。制動装置は、縦振動を減衰する装置等、公知となっている各種の装置を採用することができる。
また、制動装置は、内かごに直接作用するものではなく、内かごを吊り下げ支持する間隔可変装置のロープに直接作用し、内かごには間接的に作用するものであってもよい。
また、上記実施形態においては、制御部9は、駆動装置8及びドア開閉装置のみならず、間隔可変装置7及び制動装置52,62をも直接制御する。しかし、本発明は、これに限定されるものではない。たとえば、エレベータの主制御部の制御下に置かれる副制御部がかご装置3に設置され、副制御部が間隔可変装置及び制動装置を直接制御するものであってもよい。
1…ダブルデッキエレベータ、2…昇降路、2A…機械室、3…かご装置、4…外かご枠、40…上枠、41…下枠、42…縦枠、43…ガイドレール、5…上かご、50…ガイド体、51…かごシーブ、52…制動装置、52a…アクチュエータ、52b…アーム、52c…摩擦材、6…下かご、60…ガイド体、61…かごシーブ、62…制動装置、62a…アクチュエータ、62b…アーム、62c…摩擦材、7…間隔可変装置、70…巻上機、71…ロープ、72…ジャッキ、73…そらせシーブ、8…駆動装置、80…巻上機、81…そらせシーブ、82…カウンターウェイト、83…主ロープ、9…制御部

Claims (5)

  1. かご装置として、駆動装置により昇降路内を昇降する外かご枠と、外かご枠内において上下に間隔を空けて配置され、少なくとも一方が外かご枠に上下方向に移動可能に支持され、それぞれがドア開閉装置によりかごドアを開閉する2つの内かごと、駆動装置とは別に設けられて2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置とを備えるダブルデッキエレベータであって、
    間隔可変装置とは別に設けられて内かごの縦振動に対する制動装置と、
    駆動装置、ドア開閉装置、間隔可変装置及び制動装置をそれぞれ制御するとともに、間隔可変装置により2つの内かごの間隔を変更する間隔変更処理及び制動装置により内かごを制動する制動処理を実行する制御部とを備え
    制御部は、かご装置が走行している期間において、間隔変更処理を実行するとともに、当該期間のうち間隔変更処理を実行しない期間は、制動処理を実行する
    ダブルデッキエレベータ。
  2. かご装置として、駆動装置により昇降路内を昇降する外かご枠と、外かご枠内において上下に間隔を空けて配置され、少なくとも一方が外かご枠に上下方向に移動可能に支持され、それぞれがドア開閉装置によりかごドアを開閉する2つの内かごと、駆動装置とは別に設けられて2つの内かごの間隔を可変とする間隔可変装置とを備えるダブルデッキエレベータであって、
    間隔可変装置とは別に設けられて内かごの縦振動に対する制動装置と、
    駆動装置、ドア開閉装置、間隔可変装置及び制動装置をそれぞれ制御するとともに、間隔可変装置により2つの内かごの間隔を変更する間隔変更処理及び制動装置により内かごを制動する制動処理を実行する制御部とを備え、
    制御部は、かご装置が加速又は減速している期間において、間隔変更処理を実行するとともに、当該期間のうち間隔変更処理を実行しない期間は、制動処理を実行する
    ダブルデッキエレベータ。
  3. 制御部は、制動装置に対して作動停止指令を発出した後、タイムラグを設けて間隔可変装置に対して作動指令を発出する制御と、2つの内かごの間隔が所望の値になることで、間隔可変装置に対して作動停止指令を発出した後、タイムラグを設けて制動装置に対して作動指令を発出する制御とを実行する
    請求項1又は請求項2に記載のダブルデッキエレベータ。
  4. 制御部は、かご装置が走行している期間における後続側の内かごに対する空気抵抗を減らすための、2つの内かごの間隔を小さくする間隔変更処理と、通常の階床間距離調整のための間隔変更処理とを実行する
    請求項1又は請求項2に記載のダブルデッキエレベータ。
  5. 制御部は、2つの内かごの少なくとも一方がかごドアを開放している期間は、制動処理を実行する
    請求項1又は請求項に記載のダブルデッキエレベータ。
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