JP5917889B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
周方向ベルトは、形状保持性、即ち、トレッド分のタイヤ径方向における成長量の均一化には高い効果を得ることができるが、剪断剛性を発揮することは殆どないことから、タイヤの耐摩耗性向上の要求を満足するためには、ベルトコードがタイヤ赤道に対して傾斜配置された角度付きベルトが必要になる。この角度付きベルトは、タイヤ幅方向長さがタイヤの耐摩耗性を決定付けるため、タイヤ幅に対する割合が一定以上のベルト幅を有する必要があり、その上、上下層のベルトコードが互いに交錯している必要がある。
このような、タイヤ周方向を強化する周方向ベルトと交錯ベルトを有するものとして、例えば、トレッドをタイヤ幅方向に分割して少なくとも2種のゴムをタイヤ幅方向に並べた分割構造からなる「空気入りラジアルタイヤ」(特許文献1参照)がある。
また、この発明の他の態様に係る空気入りタイヤは、前記トレッドが、複数層の交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、前記交錯ベルト層が、カーカスのタイヤ径方向外側に位置する少なくとも一層の周方向ベルト層のタイヤ径方向外側に位置して、前記ショルダ陸部が、前記周方向ベルト層及び前記交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置していることを特徴としている。
図1は、この発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの構成の一部を模式的に示すタイヤ幅方向に沿う断面図である。図1に示すように、空気入りタイヤ10は、例えば、トラック・バス用ラジアルタイヤ(TBR)等の超扁平の重荷重用ラジアルタイヤであり、タイヤの骨格を構成するカーカス11、カーカス11のタイヤ径方向外側に位置するベルト12、ベルト12のタイヤ径方向外側に位置するトレッド13、及びトレッド13に続き、カーカス11のタイヤ幅方向外側に位置するサイドウォール14を有している。
カーカス11は、環状構造を有する左右一対のビードコア(図示しない)間に、トロイダル状に架け渡されている。
傾斜ベルト層16b≦周方向ベルト層15≦傾斜ベルト層16a
の関係にある。
この交錯ベルト層16は、ベルトコードの配列方向がタイヤ周方向(タイヤ赤道)に対し所定の角度で傾斜配置されており、複数の交錯ベルト層16の各層は、ベルトコードの配列方向をタイヤ周方向に対して相互に異なる方向(右上がり或いは左上がり)に傾斜させ、上下層において交錯するように積層されている。
トレッドショルダ陸部13aは、タイヤ幅方向で二分割して、タイヤ幅方向の内側と外側で弾性率が異なる二種類のトレッドゴムにより形成されており、トレッドゴムの弾性率を、タイヤ幅方向内側よりタイヤ幅方向外側の方が大きくなるようにしている。また、トレッドショルダ陸部13aの最外周方向溝17aを挟んでタイヤ幅方向内側に隣接するトレッド陸部(内側陸部)13bもタイヤ幅方向の内側と外側で、弾性率を異ならせたトレッドゴムにより形成されており、トレッド陸部13bのタイヤ幅方向外側のトレッドゴムの弾性率を、トレッドショルダ陸部13aのタイヤ幅方向内側のトレッドゴムの弾性率より大きくしている。
C>B,A>B
とする。
なお、トレッドゴム18a(弾性率A)とトレッドゴム18b(弾性率B)の境界は、最外周方向溝17aの溝底中心である。
弾性率A,B,Cの関係がC>A>Bの場合、トレッド端(トレッドショルダ)において横入力が最も大きくなるため、トレッド端部分のゴムの弾性率を大きくすることにより、横力を大きくして操縦安定性を向上させることができる。
弾性率A,B,Cの関係がA>C>Bの場合、トレッド端における横入力による横力を小さくしてショルダ偏摩耗の発生を抑制することができる。
また、トレッドゴム18a,18b,18cは、温度25℃で100%伸張時モデュラス(Mod.)が、1MPa〜8MPaの範囲にあるようにする。これにより、隣り合うゴムの剛性段差によるゴムの破壊が発生するのを防ぐことができる。
傾斜ベルト層16b≦周方向ベルト層15≦傾斜ベルト層16a
とするのは、周方向ベルト層15のベルト幅が、ベルト幅が最も広い傾斜ベルト層16aのベルト幅を超えると、故障核が交錯ベルト層16側に移って耐久力が悪化するためであり、周方向ベルト層15のベルト幅が、ベルト幅が二番目に広い傾斜ベルト層16bのベルト幅より狭いと、周方向ベルト層15への交錯ベルト層16からの入力が大きくなり、周方向ベルト層15のベルトコード切れや周方向ベルト層15と交錯ベルト層16の層間分離が発生してしまうためである。
上述した構成を有することで、ベルト耐久性を確保して十分な剪断剛性も得られるため、ベルト12周辺にゴム部材を配置することによって弾性率を補完する必要が無くなる。
なお、上述した構成を有することにより、十分なベルト剛性が得られて、操縦安定性の向上と偏摩耗発生の抑制を両立させることができるが、更に、操縦安定性を向上させるために、トレッドゴムの弾性率を、温度25℃で100%伸張時モデュラス(Mod.)が1MPa〜8MPaの範囲にすると良いことが分かった。
一方、周方向溝17のタイヤ幅方向外側部分aとは逆の、周方向溝17を挟んでタイヤ幅方向内側部分b((b)参照)は、タイヤ横力を助長する変形になることから、周方向溝17を挟んでタイヤ幅方向内側領域のゴム弾性率を上げることで、よりタイヤ横力を助長する力を発生させることができる。
以下、実施例1,2、従来例1,2、比較例1の諸元について表1を参照して説明する。実施例1,2、従来例1,2、比較例1の空気入りタイヤは、何れもタイヤサイズが495/45R225の超扁平の重荷重用ラジアルタイヤである。
ベルト幅が最も広い傾斜ベルト層16aのベルト幅:
実施例1は440mm、実施例2は440mm、従来例1は420mm、従来例2は430mm、比較例1は440mmである。
実施例1,2、比較例1は何れも400mm、従来例1は220mm、従来例2は390mmである。
周方向ベルト層15のベルト幅:
実施例1は420mm、実施例2は430mm、従来例1は370mm、従来例2は350mm、比較例1は420mmである。
カーカスライン最大幅:
実施例1,2、従来例1,2、比較例1の何れも494mmである。
実施例1は3.2Mpa、実施例2は3.4Mpa、従来例1,2、比較例1は何れも2.9Mpaである。
トレッドゴム18bの100%伸張時モデュラスB(ゴムmod.B):
実施例1,2は何れも2.2Mpa、従来例1,2、比較例1は何れも2.9Mpaである。
トレッドゴム18cの100%伸張時モデュラスC(ゴムmod.C):
実施例1は2.9Mpa、実施例2は3.2Mpa、従来例1,2、比較例1は何れも2.9Mpaである。
耐久力:上記タイヤを規定荷重8500kg、速度80km/hで、ドラム型走行試験機において10万kmを走行した状態とし、走行後の周方向ベルト層15におけるベルトコード切れ本数を調べた。
操縦安定性:上記タイヤをトラクターヘッドのドライブ軸に装着し、定荷重積載したトレーラを引いた状態で、スラローム走行したときのフィーリング評価を行った。
また、参考までに、上記タイヤをトラクターヘッドのドライブ軸に装着し空積のトレーラを引いて5万km走行したときのショルダ端の偏摩耗量(偏摩耗vol.)を調べて、耐偏摩耗性の向上を確認した。
コード切れ本数指数(数値が小さい程良い):
従来例1を100(cont)として、従来例2は131、比較例1は0であるのに対し、実施例1,2の何れも0(即ち、ベルトコードの切れは無し)であった。
フィーリング指数(数値が大きい程良い):
従来例1を100(cont)として、従来例2は110、比較例1は115であるのに対し、実施例1は135、実施例2は140であった。
従来例1を100(cont)として、従来例2は93、比較例1は46であるのに対し、実施例1は46、実施例2は38であった。
このように、この発明に係る空気入りタイヤ10により、ベルト耐久性を確保して十分な剪断剛性を得て、耐偏摩耗性を悪化させることがなく、また、操縦安定性を向上させることができる。
11 カーカス
12 ベルト
13 トレッド
13a トレッドショルダ陸部
13b トレッド陸部
14 サイドウォール
15 周方向ベルト層
16 交錯ベルト層
16a,16b 傾斜ベルト層
17 周方向溝
17a 最外周方向溝
18a,18b,18c トレッドゴム
A,B,C 弾性率
a タイヤ幅方向外側部分
b タイヤ幅方向内側部分
c タイヤ幅方向最外側部分
d ベルト幅差
Claims (4)
- トレッドにタイヤ赤道を挟んで少なくとも一対の周方向溝を有する空気入りタイヤにおいて、
前記周方向溝により区画されたトレッド最外側に位置するショルダ陸部を構成するトレッドゴムを、タイヤ幅方向外側とタイヤ幅方向内側に分割し、前記タイヤ幅方向外側のトレッドゴムの弾性率を、前記タイヤ幅方向内側のトレッドゴムの弾性率より大きくし、
前記ショルダ陸部に前記周方向溝を介してタイヤ幅方向内側に隣接する内側陸部を構成するトレッドゴムを、タイヤ幅方向外側とタイヤ幅方向内側に分割し、前記内側陸部のタイヤ幅方向外側のトレッドゴムの弾性率を、前記ショルダ陸部のタイヤ幅方向外側のトレッドゴムの弾性率より大きくしたことを特徴とする空気入りタイヤ。 - 前記トレッドは、複数層の交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、前記交錯ベルト層は、カーカスのタイヤ径方向外側に位置する少なくとも一層の周方向ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、
前記ショルダ陸部は、前記周方向ベルト層及び前記交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置することを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 前記ショルダ陸部のタイヤ幅方向外側のトレッドゴムは、前記ショルダ陸部全体積の50%以下、5%以上であり、前記内側陸部のタイヤ幅方向外側のトレッドゴムは、前記内側陸部全体積の50%以下、5%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記ショルダ陸部を構成するトレッドゴムは、温度25℃での100%伸張時モデュラスが、1MPa〜8MPaの範囲にあることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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