JP5891990B2 - 光学式検体検出装置 - Google Patents
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Description
このような検体検出装置の一つとして、ナノメートルレベルなどの微細領域中で電子と光とが共鳴することにより、高い光出力を得る現象(表面プラズモン共鳴(SPR;Surface Plasmon Resonance)現象)を応用し、例えば、生体内の極微少なアナライトの検出を行うようにした表面プラズモン共鳴装置(以下、「SPR装置」と言う)が挙げられる。
このSPR装置30では、光源1から照射された光Lが、樹脂製プリズム11の金属薄膜12が設けられていない面11bから入射され、樹脂製プリズム11と金属薄膜12の界面11aで反射され、樹脂製プリズム11の他方の面11cから出射された光ビームから、所望の波長の光ビームL1を波長選択部20で選択し、該波長選択部20で選択された光ビームL1の光強度分布を2次元画像としてCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ3で撮像するようにしている。
誘電体部材と、
前記誘電体部材上に配設され、支持体上に金属薄膜が設けられたセンサー部材と、を有するセンサーチップを備え、
前記センサーチップの前記金属薄膜に励起光を照射することで、前記金属薄膜上のリガンドに捕捉されたアナライトの検出を行う光学式検体検出装置であって、
前記光学式検体検出装置は、
前記支持体が透明な磁性フィルムから成り、
前記センサーチップの下方には、前記センサー部材を前記誘電体部材に対して吸着したり離反したりする電磁石を備え、
前記センサーチップは、
前記電磁石の吸着力によって、前記誘電体部材に対して前記センサー部材が着脱自在に配置されていることを特徴としている。
ここで、本発明では、前記磁性フィルムは、二酸化チタン薄膜に磁性元素を含んで構成されていることが好ましい。
さらに、本発明では、前記リガンドは、SAM(Self-Assembled Monolayer)からなる固相膜、または、前記SAM上にCMD(カルボキシメチルデキストラン)を設けてなる固相膜を介して、前記金属薄膜に設置されていることが好ましい。
このように誘電体部材を誘電体プリズムとすれば、入射角の調整により全反射する条件を容易に見出すことができる。
また、本発明では、前記ウェル部材または前記流通路形成部材と、前記誘電体部材との間には、シール部材が介装されていることが好ましい。
さらに、本発明では、前記誘電体部材と前記センサー部材との間に屈折率整合液が充填されていても良い。
また、本発明では、前記誘電体部材が樹脂製であることが好ましい。
さらに、吸着手段を解除すれば、磁性フィルムと金属薄膜とから構成されるセンサー部材を、誘電体部材から離反させることができる。したがって、検査毎にセンサーチップをそのまま交換しなくても、誘電体部材を繰り返して使用し、センサー部材のみを新たにすれば良い。
図1は本発明の一実施例に係るセンサーチップの概略図で、図2は図1におけるセンサーチップが装填されたSPR装置70の概略図である。
このように、磁性フィルム25として二酸化チタン薄膜から形成すれば、光学的透明性を確保することができるとともに、可撓性を発揮することができる。また、磁性元素を含むことにより、磁性を発揮することができる。
また、金属薄膜24の形成方法としては、特に限定されるものではないが、例えばスパッタリング法,蒸着法(抵抗加熱蒸着法,電子線蒸着法など),電解メッキ法,無電解メッキ法などが挙げられる。中でもスパッタリング法,蒸着法は、薄膜形成条件の調整が容易であるため好ましい。
このSPR装置70では、センサーチップ22が装填された場合の誘電体部材23の直下に電磁石37が配置されている。
すなわち、センサー組立体26は、一対の板状の挟持部材26a、26bと、シール部材31と、一対の板状の挟持部材26a、26b間を一体的に連結するネジなどの締結手段36とから構成されている。
したがって、このように構成されたSPR装置70では、センサーチップ22が誘電体部材23の上面に載置された状態から、既に電磁石37で下方に吸着されるように構成されているので、ネジなどによる締結手段36が未だ締結されていないとしても、磁性フィルム25が誘電体部材23に対し不用意に移動することがない。すなわち、電磁石37の機能により、センサーチップ22を誘電体部材23の表面に密着させることが可能となっている。
また、検体中に含有されるアナライトは、例えば、核酸(一本鎖であっても二本鎖であってもよいDNA、RNA、ポリヌクレオチド、オリゴヌクレオチド、PNA(ペプチド核酸)等、またはヌクレオシド、ヌクレオチドおよびそれらの修飾分子)、タンパク質(ポリペプチド、オリゴペプチド等)、アミノ酸(修飾アミノ酸も含む)、糖質(オリゴ糖、多糖類、糖鎖等)、脂質、またはこれらの修飾分子、複合体などが挙げられ、具体的には、AFP(αフェトプロテイン)等のがん胎児性抗原や腫瘍マーカー、シグナル伝達物質、ホルモンなどであってもよく、特に限定されない。
例えば、上記実施例では、センサーチップ22を移動不能に挟持する他方の挟持部材26bをウェル部材として機能させ、試料溶液38を貯留させた状態で検査しているが、試料溶液38を検査位置に対して循環させることもできる。
また上記実施例では、センサーチップ22を用いる光学式検体検出装置としてSPR装置70を例示したが、センサーチップ22は、SPFS装置などの他の光学式検体検出装置に適用できることは勿論である。
本実施例のSPFS装置80は、図2に示したSPR装置70と基本的には同様の構成であり、また原理も同様であるので、同一要素については同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
また、SPFS装置80には、誘電体部材23の下方に電磁石などの吸着手段37が具備されている点は、上記実施例と同様である。
また金属薄膜24に対する励起光44の入射角度を変化させながら蛍光32を光検出手段29によって受光し、蛍光32の光強度(表面プラズモン光(疎密波)の強度)を測定する。
ATR条件において、励起光44をセンサーチップ22の金属薄膜24に照射すると、金属薄膜24上に表面プラズモン光(疎密波)が発生して、この表面プラズモン光(疎密波)の強度に比例して蛍光32の光強度が変化(光量が増加)することとなるため、光検出手段29で受光する蛍光32の光強度が変化(例えば、光量が最も増加)する入射角を見つけることによって全反射減衰条件の測定が可能となる。
光学フィルタとしては、減光(ND)フィルタ、ダイアフラムレンズなどが挙げられる。さらに、カットフィルタとしては、外光(装置外の照明光)、励起光(励起光の透過成分)、迷光(各所での励起光の散乱成分)、プラズモンの散乱光(励起光44を起源とし、センサーチップ22表面上の構造体または付着物などの影響で発生する散乱光)、酸素蛍光基質の自家蛍光などの各種ノイズ光を除去するフィルタであって、例えば、干渉フィルタ、色フィルタなどが挙げられる。
9 偏光板
18 センサー部材
22 センサーチップ
23 誘電体部材(誘電体プリズム、樹脂製プリズム、ガラス製プリズム)
24 金属薄膜
25 磁性フィルム
26 センサー組立体
26b 他方の挟持部材(ウェル部材)
28 波長選択機能部材
29 光検出手段
31 シール部材
33 光源
34 受光手段
35 集光部材
36 締結手段
37 吸着手段
38 試料溶液
39 貫通孔
40 液溜まり部
42,43 位置調整手段
44 励起光
50 反射光
52 流路形成部材
54 センサー構造体
70 SPR装置
80 SPFS装置
Claims (8)
- 誘電体部材と、
前記誘電体部材上に配設され、支持体上に金属薄膜が設けられたセンサー部材と、を有するセンサーチップを備え、
前記センサーチップの前記金属薄膜に励起光を照射することで、前記金属薄膜上のリガンドに捕捉されたアナライトの検出を行う光学式検体検出装置であって、
前記光学式検体検出装置は、
前記支持体が透明な磁性フィルムから成り、
前記センサーチップの下方には、前記センサー部材を前記誘電体部材に対して吸着したり離反したりする電磁石を備え、
前記センサーチップは、
前記電磁石の吸着力によって、前記誘電体部材に対して前記センサー部材が着脱自在に配置されていることを特徴とする光学式検体検出装置。 - 前記磁性フィルムは、二酸化チタン薄膜に磁性元素を含んで構成されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式検体検出装置。
- 前記リガンドは、SAM(Self-Assembled Monolayer)からなる固相膜、または、前記SAM上にCMD(カルボキシメチルデキストラン)を設けてなる固相膜を介して、前記金属薄膜に設置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学式検体検出装置。
- 前記誘電体部材が誘電体プリズムであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学式検体検出装置。
- 前記誘電体部材の上面側には、前記アナライトを含む試料溶液を一時的に貯留するウェル部材、または前記アナライトを含む前記試料溶液を流通させることが可能な流通路形成部材が具備されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学式検体検出装置。
- 前記ウェル部材または前記流通路形成部材と、前記誘電体部材との間には、シール部材が介装されていることを特徴とする請求項5に記載の光学式検体検出装置。
- 前記誘電体部材と前記センサー部材との間に屈折率整合液が充填されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学式検体検出装置。
- 前記誘電体部材が樹脂製であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学式検体検出装置。
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