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JP5805232B2 - 固体酸化物型燃料電池 - Google Patents

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JP5805232B2
JP5805232B2 JP2014027241A JP2014027241A JP5805232B2 JP 5805232 B2 JP5805232 B2 JP 5805232B2 JP 2014027241 A JP2014027241 A JP 2014027241A JP 2014027241 A JP2014027241 A JP 2014027241A JP 5805232 B2 JP5805232 B2 JP 5805232B2
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Description

本発明は、空気極を備える固体酸化物型燃料電池に関する。
固体酸化物型燃料電池は、一般的に、燃料極と、空気極と、燃料極と空気極の間に配置される固体電解質層と、を備える。
ここで、特許文献1において、一般式ABOで表されるペロブスカイト型複合酸化物によって構成される空気極活性層上に、La(Ni,Cu,Fe)Oによって構成される空気極集電層を形成する手法が提案されている。
特開2012−49115号公報
しかしながら、特許文献1に記載の固体酸化物型燃料電池では、空気極活性層と空気極集電層の焼結時や固体酸化物型燃料電池の発電時に、空気極活性層と空気極集電層の界面に剥離が生じるおそれがある。
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、空気極活性層と空気極集電層の界面に剥離が生じることを抑制可能な固体酸化物型燃料電池を提供することを目的とする。
本発明に係る固体酸化物型燃料電池は、燃料極と、空気極と、燃料極と空気極の間に配置される固体電解質層と、を備える。空気極は、空気極は、空気極集電層と、空気極集電層の固体電解質層側に配置される空気極活性層と、を有する。空気極集電層は、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有する。空気極活性層は、一般式ABOで表され、AサイトにLa及びSrの少なくとも一方を含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有する。空気極集電層は、空気極集電層と空気極活性層との界面から所定距離内の界面領域において、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLa及びSrを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を含有する。
本発明によれば、空気極活性層と空気極集電層の界面に剥離が生じることを抑制可能な固体酸化物型燃料電池を提供することができる。
固体酸化物型燃料電池の構成を示す拡大断面図 空気極の断面を示すSEM画像
次に、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なっている場合がある。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(固体酸化物型燃料電池10の構成)
固体酸化物型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:SOFC)10の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、固体酸化物型燃料電池10の構成を示す拡大断面図である。
固体酸化物型燃料電池10は、縦縞型、横縞型、燃料極支持型、電解質平板型、或いは円筒型の燃料電池である。固体酸化物型燃料電池10は、図1に示すように、燃料極20、固体電解質層30、バリア層40および空気極50を備える。
燃料極20は、固体酸化物型燃料電池10のアノードとして機能する。燃料極20は、図1に示すように、燃料極集電層21と燃料極活性層22を有する。
燃料極集電層21は、多孔質の板状焼成体である。燃料極集電層21の構成材料としては、従来SOFCの燃料極集電層に用いられてきた材料を用いることができ、例えばNiO/Ni‐Yが挙げられる。燃料極集電層21の厚みは、0.2mm〜5.0mmとすることができる。
燃料極活性層22は、燃料極集電層21上に配置される。燃料極活性層22は、多孔質の板状焼成体である。燃料極活性層22の構成材料としては、従来SOFCの燃料極活性層に用いられてきた材料を用いることができ、例えばNiO/Ni‐8YSZが挙げられる。燃料極活性層22の厚みは5μm〜30μmとすることができる。
固体電解質層30は、燃料極20とバリア層40との間に配置される。固体電解質層30は、空気極50で生成される酸素イオンを透過させる機能を有する。固体電解質層30の材料としては、例えば、3YSZ、8YSZ及び10YSZなどのイットリア安定化ジルコニアやScSZなどのジルコニア系材料を挙げることができる。固体電解質層30の厚みは、3μm〜30μmとすることができる。
バリア層40は、固体電解質層30および空気極50の間に配置される。バリア層40は、固体電解質層30と空気極50の間に高抵抗層が形成されることを抑制する機能を有する。バリア層40の材料としては、セリア(CeO)及びCeOに固溶した希土類金属酸化物を含むセリア系材料が挙げられる。このようなセリア系材料としては、ガドリニウムドープセリア(GDC)やサマリウムドープセリア(SDC)等が挙げられる。バリア層40の厚みは、3μm〜20μmとすることができる。
空気極50は、バリア層40上に配置される。空気極50は、固体酸化物型燃料電池10のカソードとして機能する。空気極50は、図1に示すように、空気極集電層51と空気極活性層52を有する。
空気極集電層51は、多孔質の板状焼成体である。空気極集電層51の厚みは、10μm〜500μmとすることができる。
空気極集電層51は、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有する。このようなペロブスカイト型複合酸化物は、次の式(1)で表すことができる。ただし、式(1)のAサイトにはLa以外の物質が含まれていてもよく、BサイトにはNi、Fe及びCu以外の物質が含まれていてもよい。
La(Ni1−x−yFeCu3−δ・・・(1)
なお、式(1)において、m及びnは0.95以上1.05以下であり、xは0.03以上0.3以下であり、yは0.05以上0.5以下であり、δは0以上0.8以下である。以下の説明では、式(1)の酸化物をLa(Ni,Fe,Cu)Oと表記する。
また、本実施形態において、組成物Xが物質Yを「主成分として含む」とは、組成物X全体のうち、物質Yが好ましくは60重量%以上を占め、より好ましくは70重量%以上を占め、さらに好ましくは90重量%以上を占めることを意味する。
ここで、図2は、空気極50の断面を示すSEM(走査型電子顕微鏡:Scanning Electron Microscope)画像である。図2に示すように、空気極集電層51は、空気極活性層52との界面Pから所定距離Da以内の領域(以下、「界面領域」という。)51aを含んでいる。所定距離Daは、0.1μm〜30μmとすることができる。
空気極集電層51は、界面領域51aにおいて、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLa及びSrを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を含有していてもよい。このようなペロブスカイト型複合酸化物は、次の式(2)で表すことができる。ただし、式(2)のAサイトにはLa及びSr以外の物質が含まれてもよく、BサイトにはNi、Fe及びCu以外の物質が含まれてもよい。
(La1−aSr(Ni1−x−yFeCu3−δ・・・(2)
式(2)において、aは0.01以上0.5以下であり、m及びnは0.95以上1.05以下である。また、式(2)において、xは0.03以上0.3以下であり、yは0.05以上0.5以下であり、δは0以上0.8以下である。以下の説明では、式(2)の化合物を(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oと表記する。
なお、式(2)の化合物は、界面領域51aを構成する全粒子のうち一部の粒子に含まれていればよい。また、一粒子の一部分だけが式(2)の化合物によって構成されていてもよいし、一粒子全体が上記の式(2)の化合物によって構成されていてもよい。
界面領域51aの任意の断面における(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率は、0.1%以上であることが好ましい。界面領域51aにおける(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率は、界面Pから離れるほど低くなっていてもよいし、全体的に均一であってもよい。
界面領域51aにおける(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率は、SEM−EDS(エネルギー分散型X線分析装置:Energy Dispersion Spectroscopy)またはEPMA(電子プローブマイクロアナライザー:Electron Probe Micro Analyzer)により各構成元素の原子濃度分布をマッピングすることによって取得することができる。すなわち、(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率は、原子濃度の測定対象領域の全面積に対する、La、Sr、Ni、Fe、Cu及びOが重畳して検出される領域の合計面積の割合である。測定対象領域とは、例えばSEM−EDSによって測定した範囲全体であってもよいが、実際に測定した範囲の一部分であってもよい。測定対象領域には、La、Sr、Ni、Fe、Cu及びOが重畳検出された領域が複数箇所含まれていることが好ましい。
空気極集電層51が界面領域51aに(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oを含む場合、界面領域51aの厚みを示す所定距離Daは、空気極集電層51の全体厚みDbの0.42%以上であることが好ましい。
また、空気極集電層51は、界面領域51aにおいて、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe、Cu及びCoを含むペロブスカイト型複合酸化物を含有していてもよい。このようなペロブスカイト型複合酸化物は、次の式(3)で表すことができる。ただし、式(3)のAサイトにはLa以外の物質が含まれてもよく、BサイトにはNi、Fe、Cu及びCo以外の物質が含まれてもよい。
La(Ni1−x−y−zFeCuCo3−δ・・・(3)
式(3)において、m及びnは0.95以上1.05以下であり、xは0.02以上0.2以下であり、yは0.05以上0.5以下であり、zは0以上0.01以下であり、δは0以上0.8以下である。以下の説明では、式(3)の化合物をLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oと表記する。
なお、式(3)の化合物は、界面領域51aを構成する全粒子のうち一部の粒子に含まれていればよい。また、一粒子の一部分だけが式(3)の化合物によって構成されていてもよいし、一粒子全体が上記の式(3)の化合物によって構成されていてもよい。
界面領域51aにおけるLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率は、0.03%以上であることが好ましい。界面領域51aにおけるLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率は、界面Pから離れるほど低くなっていてもよいし、全体的に均一であってもよい。
空気極集電層51が界面領域51aにLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oを含む場合、界面領域51aの厚みを示す所定距離Daは、空気極集電層51の全体厚みDbの0.60%以上であることが好ましい。
空気極活性層52は、多孔質の板状焼成体である。空気極活性層52は、空気極集電層51の固体電解質層30側に配置される。空気極活性層52は、空気極集電層51との間に界面Pを形成している。空気極活性層52の厚みは、10μm〜100μmとすることができる。
また、空気極活性層52は、一般式ABOで表され、AサイトにLa及びSrの少なくとも一方を含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有する。このようなペロブスカイト型複合酸化物としては、LSCFつまり(La,Sr)(Co,Fe)O、LSFつまり(La,Sr)FeO、LSCつまり(La,Sr)CoO、LSMつまり(La,Sr)MnO等の材料が挙げられる。
また、空気極活性層52は、酸素イオン伝導度を向上させるために、3YSZ、8YSZ及び10YSZ等のイットリア安定化ジルコニアやScSZ等のスカンジア安定化ジルコニアを含むジルコニア系材料またはセリア系材料を含有していてもよい。
(固体酸化物型燃料電池10の製造方法)
次に、固体酸化物型燃料電池10の製造方法の一例について説明する。ただし、以下に述べる材料、粒径、温度、及び塗布方法等の各種条件は、適宜変更することができる。
まず、金型プレス成形法で燃料極集電層用粉末を成形することによって、燃料極集電層21の成形体を形成する。
次に、燃料極活性層用粉末と造孔剤(例えばPMMA(ポリメタクリル酸メチル))との混合物にバインダーとしてPVA(ポリビニルブチラール)を添加してスラリーを作製する。そして、印刷法などを用いてスラリーを燃料極集電層21の成形体上に印刷することによって、燃料極活性層22の成形体を形成する。以上によって、燃料極20の成形体が形成される。
次に、固体電解質層用粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製する。そして、塗布法などを用いてスラリーを燃料極20の成形体上に塗布することによって、固体電解質層30の成形体を形成する。
次に、バリア層用粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製する。そして、塗布法などを用いてスラリーを固体電解質層30の成形体上に塗布することによって、バリア層40の成形体を形成する。
以上により作製された各成形体の積層体を1300〜1600℃で2〜20時間共焼結することによって、燃料極20、緻密な固体電解質層30および緻密なバリア層40の共焼成体を形成する。
次に、空気極活性層用粉末(例えば、LSCF、LSF、LSC及びLSM-8YSZなど)に水とバインダーを混合してスラリーを作製する。そして、塗布法などを用いてスラリーをバリア層40上に塗布することによって、空気極活性層52の成形体を形成する。
次に、(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製する。そして、塗布法などを用いてスラリーを空気極活性層52の成形体上に塗布することによって、空気極集電層51のうち界面領域51aの成形体を形成する。
次に、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製する。そして、塗布法などを用いてスラリーを界面領域51aの成形体上に塗布することによって、空気極集電層51のうち界面領域51a以外の領域の成形体を形成する。以上によって、空気極50の成形体が形成される。
次に、共焼成体上に形成された空気極50の成形体を1000〜1100℃で1〜10時間焼結することによって、固体酸化物型燃料電池が完成する。
(他の実施形態)
本発明は以上のような実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で種々の変形又は変更が可能である。
(A)上記実施形態では特に触れていないが、固体酸化物型燃料電池10は、燃料極20と固体電解質層30との間やバリア層40と空気極50との間に他の層を備えていてもよい。例えば、固体酸化物型燃料電池10は、バリア層40と空気極50との間に、多孔質バリア層を備えていてもよい。また、固体酸化物型燃料電池10は、バリア層40を備えていなくてもよい。
(B)上記実施形態では、空気極集電層51は、界面領域51aにおいて式(2)によって表される(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oを含んでいてもよいこととしたが、界面領域51a以外の領域においても、(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oを含んでいてもよい。同様に、空気極集電層51は、界面領域51a以外の領域においても式(3)によって表されるLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oを含んでいてもよい。
以下において本発明に係るセルの実施例について説明する。ただし、本発明は以下に説明する実施例に限定されるものではない。
[サンプルNo.1〜No.38の作製]
(比較例)
以下のようにして、比較例としてサンプルNo.1,8,13,16、19,26,31,35を作製した。
まず、スクリーン印刷法を用いて、表1及び表2に記載されている空気極活性層用粉末によって空気極活性層の成形体を形成した。
次に、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製した。そして、塗布法を用いてスラリーを界面領域の成形体上に塗布することによって、空気極集電層の成形体を形成した。この際、スラリーの塗布量を変更することによって、表1及び表2に示すように空気極集電層全体の厚みを調整した。
次に、空気極活性層及び空気極集電層それぞれの成形体の積層体を1000〜1100℃で1〜5時間焼成することで、比較例に係る空気極を作製した。
(実施例1)
以下のようにして、実施例1のサンプルNo.2〜7,9〜12,14,15,17,18、20〜25,27〜30,32〜34,36〜38を作製した。
まず、スクリーン印刷法を用いて、表1及び表2に記載されている空気極活性層用粉末によって空気極活性層の成形体を形成した。
次に、La(Ni,Fe,Cu)Oと(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの混合粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製した。そして、塗布法を用いてスラリーを空気極活性層の成形体上に塗布することによって、空気極集電層のうち界面領域の成形体を形成した。この際、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に対する(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)O粉末の添加量を調整することによって、界面領域における(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率を表1及び表2に示すようにサンプル毎に調整した。また、スラリーの塗布量を変更することによって、界面領域の厚み(上記実施形態の「所定距離Da」)を、表1及び表2に示すようにサンプル毎に調整した。
次に、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製した。そして、塗布法を用いてスラリーを界面領域の成形体上に塗布することによって、空気極集電層のうち界面領域以外の領域の成形体を形成した。この際、スラリーの塗布量を変更することによって、空気極集電層全体の厚みを、表1及び表2に示すようにサンプル毎に調整した。
次に、空気極活性層及び空気極集電層それぞれの成形体の積層体を1000〜1100℃で1〜5時間焼成することで、実施例1に係る空気極を作製した。
(実施例2)
以下のようにして、実施例2のサンプルNo.39〜58を作製した。
まず、スクリーン印刷法を用いて、表3及び表4に記載されている空気極活性層用粉末によって空気極活性層の成形体を形成した。
次に、La(Ni,Fe,Cu)OとLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oの混合粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製した。そして、塗布法を用いてスラリーを空気極活性層の成形体上に塗布することによって、空気極集電層のうち界面領域の成形体を形成した。この際、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に対するLa(Ni,Fe,Cu,Co)O粉末の添加量を調整することによって、界面領域におけるLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率を表3及び表4に示すようにサンプル毎に調整した。また、スラリーの塗布量を変更することによって、界面領域の厚みを、表3及び表4に示すようにサンプル毎に調整した。
次に、La(Ni,Fe,Cu)O粉末に水とバインダーを混合してスラリーを作製した。そして、塗布法を用いてスラリーを界面領域の成形体上に塗布することによって、空気極集電層のうち界面領域以外の領域の成形体を形成した。この際、スラリーの塗布量を変更することによって、空気極集電層全体の厚みを、表3及び表4に示すようにサンプル毎に調整した。
次に、空気極活性層及び空気極集電層それぞれの成形体の積層体を1000〜1100℃で1〜5時間焼成することで、実施例2に係る空気極を作製した。
[面積占有率]
サンプルNo.1〜No.38について、界面領域の断面における(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率を算出した。具体的には、まず、空気極集電層の断面において、SEM−EDSによりLa、Sr、Ni、Fe、Cu及びOの濃度分布をマッピングした。そして、測定対象領域の面積に対する、La、Sr、Ni、Fe、Cu及びOが重畳して検出された領域の合計面積の割合を算出した。面積占有率の算出結果を表1及び表2にまとめて示す。
また、サンプルNo.39〜No.58について、界面領域の断面におけるLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率を算出した。La(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率の算出にあたっては、SEM−EDSによりLa、Ni、Fe、Cu,Co及びOの濃度分布をマッピングし、La、Ni、Fe、Cu、Co及びOが重畳して検出された領域の割合を算出した。面積占有率の算出結果を表3及び表4にまとめて示す。
[焼成後の剥離の有無]
焼成後のサンプルNo.1〜No.18、No.39〜No.48の断面を顕微鏡で観察することによって、空気極活性層と空気極集電層の界面における剥離の有無を確認した。確認結果を表1及び表3にまとめて示す。
表1及び表3では、空気極特性に影響を与えうる5μm以上の剥離が確認されたサンプルを“×”と評価し、剥離が確認されなかったサンプルを“◎”と評価した。
[熱サイクル試験後の剥離の有無]
サンプルNo.19〜No.38、No.49〜No.58について、還元雰囲気を維持した状態で、常温から800℃まで2時間で昇温し、その後4時間で常温まで降させるサイクルを10回繰り返した。
その後、サンプルNo.19〜No.38、No.49〜No.58の断面を顕微鏡で観察することによって、空気極活性層と空気極集電層の界面における剥離の有無を確認した。確認結果を表2及び表4にまとめて示す。
表2及び表4では、空気極特性に影響を与えうる5μm以上の剥離が確認されたサンプルを“×”と評価し、5μm以下の剥離のみが確認されたサンプルを“○”と評価し、剥離が確認されなかったサンプルを“◎”と評価した。
表1から分かるように、界面領域に(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの粒子を含むサンプルNo.2〜7,9〜12,14、15,17,18では、空気極の焼成後において空気極の特性に影響を与えるような剥離が発生することを抑制できた。
従って、界面領域に(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oを含む場合には、(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oの面積占有率を0.1%以上にすることによって、空気極活性層と空気極集電層の界面剥離を抑制できることが確認された。
また、表2から分かるように、界面領域の厚み(上記実施形態の「所定距離Da」)が空気極集電層の全体の厚みの0.42%以上であるサンプルNo.21〜25,28〜30,33,34,37,38では、熱サイクル試験後においても界面に剥離が確認されなかった。
従って、界面領域に(La,Sr)(Ni,Fe,Cu)Oを含む場合には、界面領域の厚みを全体厚みの0.42%以上にすることによって、空気極活性層と空気極集電層の界面剥離をより抑制できることが確認された。
表3から分かるように、界面領域にLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oを含むサンプルNo.40〜44,46〜48では、空気極の焼成後において空気極の特性に影響を与えるような剥離が発生することを抑制できた。
従って、界面領域にLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oを含む場合には、La(Ni,Fe,Cu,Co)Oの面積占有率を0.03%以上にすることによって、空気極活性層と空気極集電層の界面剥離を抑制できることが確認された。
また、表4から分かるように、界面領域の厚み(上記実施形態の「所定距離Da」)が空気極集電層の全体の厚みの0.60%以上であるサンプルNo.50〜54,56〜5では、熱サイクル試験後においても界面に剥離が確認されなかった。
従って、界面領域にLa(Ni,Fe,Cu,Co)Oを含む場合には、界面領域の厚みを全体厚みの0.60%以上にすることによって、空気極活性層と空気極集電層の界面剥離をより抑制できることが確認された。
10 燃料電池
20 燃料極
21 燃料極集電層
22 燃料極活性層
30 固体電解質層
40 バリア層
50 空気極
51 空気極集電層
52 空気極活性層

Claims (6)

  1. 燃料極と、
    空気極と、
    前記燃料極と前記空気極の間に配置される固体電解質層と、
    を備え、
    前記空気極は、空気極集電層と、前記空気極集電層の前記固体電解質層側に配置される空気極活性層と、を有し、
    前記空気極集電層は、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有し、
    前記空気極活性層は、一般式ABOで表され、AサイトにLa及びSrの少なくとも一方を含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有しており、
    前記空気極集電層は、前記空気極集電層と前記空気極活性層との界面から所定距離以内の領域であって、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLa及びSrを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を副成分として含有する領域である界面領域を有し、
    前記界面領域の断面において、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLa及びSrを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物の面積占有率は、0.1%以上かつ5.0%以下である、
    固体酸化物型燃料電池。
  2. 前記所定距離は、前記空気極集電層の厚みの0.42%以上である、
    請求項1に記載の固体酸化物型燃料電池。
  3. 前記所定距離は、前記空気極集電層の厚みの27.3%以下である、
    請求項1又は2に記載の固体酸化物型燃料電池。
  4. 燃料極と、
    空気極と、
    前記燃料極と前記空気極の間に配置される固体電解質層と、
    を備え、
    前記空気極は、空気極集電層と、前記空気極集電層の前記固体電解質層側に配置される空気極活性層と、を有し、
    前記空気極集電層は、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe及びCuを含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有し、
    前記空気極活性層は、一般式ABOで表され、AサイトにLa及びSrの少なくとも一方を含むペロブスカイト型複合酸化物を主成分として含有しており、
    前記空気極集電層は、前記空気極集電層と前記空気極活性層との界面から所定距離以内の領域であって、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe、Cu及びCoを含むペロブスカイト型複合酸化物を副成分として含有する領域である界面領域を有し、
    前記界面領域の断面において、一般式ABOで表され、Aサイトに少なくともLaを含み、Bサイトに少なくともNi、Fe、Cu及びCoを含むペロブスカイト型複合酸化物の面積占有率は、0.03%以上かつ4.5%以下である、
    固体酸化物型燃料電池。
  5. 前記所定距離は、前記空気極集電層の厚みの0.60%以上である、
    請求項4に記載の固体酸化物型燃料電池。
  6. 前記所定距離は、前記空気極集電層の厚みの8.9%以下である、
    請求項4又は5に記載の固体酸化物型燃料電池。
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