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JP5598861B2 - 多孔質シリコン粒子及びその製造方法 - Google Patents

多孔質シリコン粒子及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、リチウムイオン電池用の負極などに用いられる多孔質シリコン粒子に関するものであり、特に、高容量かつ長寿命のリチウムイオン電池用の負極に関する。
従来、負極活物質として天然黒鉛、人造黒鉛、無定形炭素、メソフェーズ炭素などの各種炭素系材料や、チタン酸リチウム、スズ合金などを用いたリチウムイオン電池が実用化されている。また、負極活物質と、カーボンブラック等の導電助剤と、樹脂の結着剤とを混練してスラリーを調製し、銅箔上に塗布・乾燥して、負極を形成することが行われている。
一方、高容量化を目指し、リチウム化合物として理論容量の大きな金属や合金、特にシリコンおよびその合金を負極活物質として用いるリチウムイオン電池用の負極が開発されている。しかし、リチウムイオンを吸蔵したシリコンは、吸蔵前のシリコンに対して約4倍まで体積が膨張するため、シリコンを負極活物質として用いた負極は、充放電サイクル時に膨張と収縮を繰り返す。そのため、負極活物質の剥離などが発生し、従来の炭素系活物質からなる負極と比較して、寿命が極めて短いという問題があった。
シリコンを使用した負極の従来の製造方法としては、シリコンを機械的に数マイクロメートルサイズに粉砕し、それに導電性材料を塗布することでリチウム電池用負極材料して使用する技術(例えば、特許文献1を参照)が知られている。
他に、シリコンを使用した負極の従来の製造方法としては、シリコン基板に陽極酸化を施し、スリットなどの溝を形成する方法、リボン状のバルク金属中に微細なシリコンを晶出させる方法(例えば、特許文献2を参照)などがある。
他に、導電性基板上にポリスチレンやPMMAなどの高分子の粒子を堆積し、これにリチウムと合金化する金属を鍍金により施した後、高分子の粒子を取り除くことにより金属の多孔体(多孔質体)を作製する技術(例えば、特許文献3を参照)も知られている。
更に、本発明の中間工程物であるSi中間合金に相当するものを、リチウム電池用負極材料として使用する技術(例えば、特許文献4、5を参照)が知られている。
また、これを熱処理してリチウム電池用負極材料して使用する技術(例えば、特許文献6を参照)が知られている。
また、この技術に関連して、急冷凝固技術を応用して作製したSiと元素MのSi合金から、元素Mを酸またはアルカリによって完全に溶出除去する技術(例えば、特許文献7を参照)が知られている。
更に、メタリック・シリコンをフッ酸、硝酸でエッチングする技術(例えば、特許文献8、9)も知られている。
特許4172443号公報 特開2008−135364号公報 特開2006−260886号公報 特開2000−149937号公報 特開2004−362895号公報 特開2009−032644号公報 特許第3827642号公報 米国出願公開第2006/0251561号明細書 米国出願公開第2009/0186267号明細書
しかしながら、特許文献1の技術は、単結晶シリコンを粉砕して得られる数マイクロメーター・サイズの単結晶で、シリコンの原子が層状あるいは3次元網目構造を有している板もしくは粉末を負極用活物質として使用するものである。更に、導電性を付与させる為に、シリコン化合物(硅素炭化物、硅素シアン化物、硅素窒化物、硅素酸化物、硅素ホウ化物、硅素ホウ酸化物、硅素ホウ窒化物、硅素オキシナイトライド、硅素アルカリ金属合金、硅素アルカリ土類金属合金、硅素遷移金属合金からなる硅素化合物群のうちの一種以上)を使用するものである。しかし、シリコンは、充放電時の体積変化が大きいため、特許文献1に記載の負極活物質は、充放電時に、負極活物質の微粉化と負極活物質の剥離、負極の亀裂の発生、負極活物質間の導電性の低下などが発生して容量が低下する。それゆえ、サイクル特性が悪く、二次電池の寿命が短いという問題点があった。
また、特許文献2の技術は、負極活物質と導電助剤と結着剤とのスラリーを塗布・乾燥して、負極を形成する。このような従来の負極は、負極活物質と集電体とを導電性の低い樹脂の結着剤で結着しており、樹脂の使用量は内部抵抗が大きくならないように最小限に抑える必要があり、結合力が弱い。シリコンは、充放電時の体積変化が大きいため、特許文献2の技術では、負極活物質は、充放電時に、負極活物質の微粉化と負極活物質の剥離、負極の亀裂の発生、負極活物質間の導電性の低下などが発生して容量が低下する。それゆえ、サイクル特性が悪く、二次電池の寿命が短いという問題点があった。
また、特許文献3の技術は、導電性基板上にポリスチレンやPMMAなどの高分子の粒子を堆積し、これにリチウムと合金化する金属を鍍金により施した後、高分子の粒子を取り除くことにより金属の多孔体(多孔質体)を作製することができる。しかし、Siのポーラス体を作製する上では、ポリスチレンやPMMAなどの高分子の粒子にSiをめっきすること極めて困難であり、工業的に適応できないという問題点があった。
また、特許文献4の技術は、合金粒子を構成する原料の溶融物を凝固速度が100℃/秒以上となるように冷却して凝固させて、Si相粒とこれを少なくとも部分的に包囲するSi含有固溶体又は金属間化合物の相とを含む合金を形成する工程、を含むことを特徴とする、非水電解質二次電池用負極材料の製造する方法である。しかし、この方法ではLiが反応する上で、包括するSi含有固溶体内を拡散移動することが必要であり反応性に乏しく、更に充放電に寄与できるSiの含有量が少ないという点から実用化には至っていない。
また、特許文献5の技術は、ケイ素(ケイ素の含有率は、22質量%以上60質量%以下)と、銅,ニッケルおよびコバルトのいずれか1種または2種以上の金属元素とを含有するケイ素合金粉末により構成されている。これを単ロール法またはアトマイズ法により合成することで、リチウムイオンなどの吸蔵・放出による体積変化に基づく微粉化を抑制するものである。しかし、この方法ではLiが反応する上で、包括するSi含有固溶体内を拡散移動することが必要であり反応性に乏しく、更に充放電に寄与できるSiの含有量が少ないという点から実用化には至っていない。
また、特許文献6の技術は、Siと、Co、Ni、Ag、Sn、Al、Fe、Zr、Cr、Cu、P、Bi、V、Mn、Nb、Mo、Inおよび希土類元素から選択される1種または2種以上の元素とを含む合金溶湯を急冷し、Si基アモルファス合金を得る工程と、得られたSi基アモルファス合金を熱処理する工程を含む。Si基アモルファス合金を熱処理することにより、数十nm〜300nm程度の微細な結晶性のSi核を析出させるものである。しかし、この方法ではLiが反応する上で、包括するSi含有固溶体内を拡散移動することが必要であり反応性に乏しく、更に充放電に寄与できるSiの含有量が少ないという点から実用化には至っていない。
また、特許文献7の技術は、非晶質リボンや微粉末などを製造する際に適応するものであり、冷却速度は専ら10K/秒以上で凝固させるものである。一般的な合金の凝固においては、1次デンドライトが成長しながら2次デンドライトが成長する樹枝状結晶をとる。特殊な合金系(Cu−Mg系、Ni−Ti系など)では、10K/秒以上で非晶質金属を形成させることができるが、その他の系(例えばSi−Ni系)では冷却速度は専ら10K/秒以上で凝固させても非晶質金属を得ることができず、結晶相が形成される。この結晶相が形成される場合の結晶のサイズは、冷却速度(R:K/秒)とデンドライト・アーム・スペーシング(DAS:μm)の関係に順ずる。
DAS=A×R (一般に、A:40〜100、B:−0.3〜−0.4)
そのために、結晶相を有する場合、例えばA:60、B:−0.35の場合に、R:10K/秒でDASは1μmとなる。結晶相もこのサイズに準ずるもので、10nmなどの微細な結晶相を得ることはできない。これらの理由から、Si−Ni系などの材料では、この急冷凝固技術単独で微細な結晶相からなる多孔質を得ることができない。
また、特許文献8、9の技術は、金属シリコンをフッ酸や硝酸を用いてエッチングして表面に微細な空孔を作製するものである。しかし、エッチングにより形成された空孔は、粒子の内部ほど形成されにくい傾向があり、その結果、粒子表面から中心まで空孔が均一に存在せず、粒子中心付近に粗大なシリコン粒が形成される。そのため、充放電時の体積膨張収縮に伴い、粒子内部で微粉化が進み、寿命が短いという問題点があった。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたもので、その目的とすることは、高容量と良好なサイクル特性を実現するリチウムイオン電池用の負極材料に好適な多孔質シリコン粒子を得ることである。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、シリコン合金のスピノーダル分解(シリコン合金からの溶湯内でのシリコンの析出)と、脱成分腐食(dealloying)により、微細な多孔質なシリコンが得られることを見出した。本発明は、この知見に基づきなされたものである。
シリコン合金からの溶湯内でのシリコンの析出は、高温の溶融金属中で行うため、脱成分腐食(dealloying)により得た多孔質シリコンの表層部と内部とで一次粒子径や気孔サイズに大きな分布が発生しにくい。一方、例えば、酸によるエッチングでは、粒子内部は脱成分元素の濃度拡散に制約が生じるため、粒子表層部の気孔率は大きくなり、粒子内部の気孔率は小さくなる。条件によっては、粒子中心部に気孔のないSiの芯が残留し、Liとの反応時に微粉化が生じる可能性がある。
すなわち本発明は、以下の発明を提供するものである。
(1)複数のシリコン微粒子が接合してなる多孔質シリコン粒子であって、前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が0.1μm〜1000μmであり、前記多孔質シリコン粒子は連続した空隙を有する三次元網目構造を有し、前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が15〜93%であり、半径方向で50%以上の表面近傍領域の空隙率Xsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の空隙率Xiの比であるXs/Xiが、0.5〜1.5であり、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含むことを特徴とする多孔質シリコン粒子。
(2)前記シリコン微粒子が、平均粒径または平均支柱径が2nm〜2μmであり、半径方向で50%以上の表面近傍領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Dsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Diの比であるDs/Diが、0.5〜1.5であり、前記シリコン微粒子が、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含むことを特徴とする中実なシリコン微粒子であることを特徴とする(1)に記載の多孔質シリコン粒子。
(1)シリコン微粒子が接合してなり、平均粒径が0.1μm〜1000μmであり、平均空隙率が15〜93%であり、連続した空隙を有する三次元網目構造を有し半径方向で50%以上の表面近傍領域の前記シリコン粒子の平均粒径Dsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の前記シリコン粒子の平均粒径Diの比であるDs/Diが、0.5〜1.5であり、半径方向で50%以上の表面近傍領域の空隙率Xsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の空隙率Xiの比であるXs/Xiが、0.5〜1.5であり、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含むことを特徴とする多孔質シリコン粒子。
(2)前記シリコン微粒子が、平均粒径または平均支柱径が2nm〜2μmであり、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含むことを特徴とする中実なシリコン微粒子であることを特徴とする(1)に記載の多孔質シリコン粒子。
(3)前記シリコン微粒子間の接合部の面積が、前記シリコン微粒子の表面積の30%以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の多孔質シリコン粒子。
(4)シリコンと、一つ以上の下記表1に記載の中間合金元素との合金であり、シリコンの割合が全体の10原子%以上であり、含有する前記中間合金元素に対応する下記表1中のSi最大含有量の中で最も高い値以下であるシリコン中間合金を作製する工程(a)と、前記中間合金元素に対応する下記表1記載の1つ以上の溶湯元素の溶湯に浸漬させることで、シリコン微粒子と、第2相とに分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記第2相が、前記中間合金元素と前記溶湯元素の合金および/または前記中間合金元素と置換した前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン粒子の製造方法。
(5)前記工程(a)において、前記シリコン中間合金が、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状、箔片状または線状であるか、粒径10μm〜50mmの粒状または塊状であることを特徴とする(4)に記載の多孔質シリコン粒子の製造方法。
(6)前記工程(c)が、前記第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくとも1つ以上で溶解して除去する工程、または、昇温減圧して前記第2相のみを蒸発して除去する工程を具備することを特徴とする(4)または(5)に記載の多孔質シリコン粒子の製造方法。
(7)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素の溶湯を、単ロール鋳造機によりリボン状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の多孔質シリコン粒子の製造方法。
(8)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素の溶湯を、ガスアトマイズ法又は回転円盤アトマイズ法を用いて粉末状のシリコン中間合金を製造する工程であることを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の多孔質シリコン粒子の製造方法
(9)前記工程(a)が、前記シリコンと前記中間合金元素の溶湯を、鋳型内にて冷却して塊状のシリコン中間合金を製造する工程を含むことを特徴とする(4)〜(6)のいずれかに記載の多孔質シリコン粒子の製造方法。
(10)Cuにシリコンの割合が全体の10〜30原子%になるようにシリコンを配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を製造する工程(a)と、前記シリコン合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、第2相とに分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記工程(b)で前記第2相が、前記Cuと前記溶湯元素の合金および/または前記Cuと置換した前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン粒子の製造方法。
(11)Mgにシリコンの割合が全体の10〜50原子%になるようにシリコンを配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を製造する工程(a)と、前記シリコン合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、第2相とに分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記工程(b)で前記第2相が、前記Mgと前記溶湯元素の合金および/または前記Mgと置換した前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン粒子の製造方法。
(12)Niにシリコンの割合が全体の10〜55原子%になるようにシリコンを配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を製造する工程(a)と、前記シリコン合金を、Al、Be、Cd、Ga、In、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、第2相とに分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記工程(b)で前記第2相が、前記Niと前記溶湯元素の合金および/または前記Niと置換した前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン粒子の製造方法。
(13)Tiにシリコンの割合が全体の10〜82原子%になるようにシリコンを配合し、厚さ0.1μm〜2mmのリボン状・箔片状・線状、または粒径10μm〜50mmの粒状・塊状のシリコン中間合金を製造する工程(a)と、前記シリコン合金を、Ag、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Znからなる群より選ばれる1以上の溶湯元素を主成分とした溶湯に浸漬させて、シリコン微粒子と、第2相とに分離させる工程(b)と、前記第2相を取り除く工程(c)と、を具備し、前記工程(b)で前記第2相が、前記Tiと前記溶湯元素の合金および/または前記Tiと置換した前記溶湯元素で構成されることを特徴とする多孔質シリコン粒子の製造方法。
本発明により、高容量と良好なサイクル特性を実現するリチウムイオン電池用の負極材料などに好適な多孔質シリコン粒子を得ることができる。また、本発明にかかる多孔質シリコン粒子は、リチウムイオン電池の負極に用いられるだけでなく、リチウム・イオン・キャパシタの負極、太陽電池、発光材料、フィルター用素材としても用いられることができる。
(a)本発明にかかる多孔質シリコン粒子1を示す図、(b)多孔質シリコン粒子1の表面近傍領域Sと粒子内部領域Iを示す図。 (a)〜(c)多孔質シリコン粒子1の製造方法の概略を示す図。 本発明に係るリボン状シリコン中間合金の製造工程を説明する図。 本発明に係るリボン状シリコン中間合金の溶湯元素への浸漬工程を説明する図。 (a)本発明に係るガスアトマイズ装置31を示す図、(b)本発明にかかる回転円盤アトマイズ装置41を示す図。 (a)〜(c)塊状シリコン中間合金の製造工程を説明する図。 (a)、(b)本発明にかかる溶湯浸漬装置を示す図。 実施例12に係る多孔質シリコン粒子の表面のSEM写真。 比較例1に係る多孔質シリコン粒子のSEM写真。 実施例12に係る多孔質シリコン粒子のX線回折格子像。
(多孔質シリコン粒子の構成)
本発明に係る多孔質シリコン粒子1を、図1を参照して説明する。多孔質シリコン粒子1は、連続した空隙を有する三次元網目構造を有する多孔質体で、シリコン微粒子3が接合してなり、平均粒径が0.1μm〜1000μmで、平均空隙率が15〜93%である。また、多孔質シリコン粒子1は、酸素を除いた元素の比率でシリコンを80原子%以上含み、残りは後述する中間合金元素、溶湯元素、その他の不可避な不純物が含まれている中実な粒子であることを特徴とする。
なお、このシリコン微粒子の表面に20nm以下の酸化物層が形成されていても特性上問題ない。
更に、シリコン微粒子の表面の酸化物層(酸化膜)は、塩酸等で第2相を除去した後に0.0001〜0.1Nの硝酸に浸漬することで形成することが出来る。もしくは、第2相を減圧蒸留で除去した後に、0.00000001〜0.02MPaの酸素分圧下で保持することでも形成することができる。
また、図1(b)に示すように、多孔質シリコン粒子1を、半径方向で50%以上の表面近傍領域Sと、半径方向で50%以下の粒子内部領域Iとに分け、多孔質シリコン粒子の表面近傍領域を構成するシリコン微粒子の平均粒径をDsとし、多孔質シリコン粒子の粒子内部領域を構成するシリコン微粒子の平均粒径をDiとするとき、Ds/Diが0.5〜1.5である。
また、多孔質シリコン粒子において、表面近傍領域Sの空隙率Xsと、粒子内部領域Iの空隙率Xiの比であるXs/Xiが0.5〜1.5である。
つまり、本発明にかかる多孔質シリコン粒子は、表面近傍領域と粒子内部領域とで、同様の細孔構造を有しており、粒子全体がほぼ均一な細孔構造を有する。
多孔質シリコン粒子1を構成するシリコン微粒子3は、平均粒径または平均支柱径が2nm〜2μm、結晶性を有する単結晶であり、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含む中実な粒子であることを特徴とする。なお、ほぼ球形の微粒子が独立して存在していれば、粒径を測定することができるが、複数の微粒子が接合して、略柱状となっている場合には、長軸と垂直な断面での柱の直径に対応する平均支柱径を評価に用いる。
本発明での三次元網目構造は、スピノーダル分解過程で生じる共連続構造やスポンジ構造のような、空孔が互いに連接している構造を意味する。多孔質シリコン粒子が有する空孔は、空孔径が0.1〜300nm程度である。
シリコン微粒子3の平均粒径または平均支柱径は、2nm〜2μmであり、好ましくは10〜500nm、より好ましくは、15〜100nmである。また、多孔質シリコン粒子1の平均空隙率は、15〜93%であり、好ましくは30〜80%であり、より好ましくは40〜70%である。
また、シリコン微粒子3どうしは、局所的に接合しており、シリコン微粒子3の接合部の面積が、前記シリコン微粒子の表面積の30%以下である。つまり、シリコン微粒子3が独立して存在すると仮定して求められた表面積に比べて、多孔質シリコン粒子1の表面積は70%以上である。
本発明に係る多孔質シリコン粒子は通常は凝集して存在している。粒径の計測は、電子顕微鏡(SEM)の画像情報と動的光散乱光度計(DLS)の体積基準メディアン径を併用する。平均粒径は、SEM画像によりあらかじめ粒子形状を確認し、画像解析ソフトウェア(例えば、旭化成エンジニアリング製「A像くん」(登録商標))で粒径を求めたり、粒子を溶媒に分散してDLS(例えば、大塚電子製DLS−8000)により測定したりすることが可能である。DLS測定時に粒子が十分に分散しており、凝集していなければ、SEMとDLSでほぼ同じ測定結果が得られる。
また、多孔質シリコン粒子を構成するシリコン微粒子は、互いに接合しているため、主に表面走査型電子顕微鏡や透過型電子顕微鏡を用いて平均粒径を求める。
また、平均支柱径とは、アスペクト比が5以上の棒状(柱状)のシリコン粒子において、その柱の直径を支柱径と定義する。この支柱径の平均値を平均支柱径とする。この支柱径は、おもに粒子のSEM観察を行って求める。
平均空隙率は、粒子中の空隙の割合をいう。サブミクロン以下の細孔は窒素ガス吸着法によっても測定が可能であるが、細孔サイズが広範囲に渡る場合には、電子顕微鏡観察や、水銀圧入法(JIS R 1655「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布測定方法」、空隙内へ水銀を侵入させた際の圧力と水銀体積の関係から導出)、気体吸着法(JIS Z 8830:2001 気体吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)等により測定が可能である。
本発明に係る多孔質シリコン粒子1は、Si中間合金のSi濃度やその中間合金製造時の冷却速度により0.1μm〜1000μmの平均粒径となる。なお、Si濃度を低くする、もしくは冷却速度を早くすることで粒径は小さくなる。負極用活物質として使用する上では、その平均粒径が0.1〜50μmであることが好ましく、より好ましくは1〜30μm、更に5〜20μmであることが好ましい。そのために、多孔質シリコン粒子が小さい場合には凝集体または造粒体として使用される。また、多孔質シリコン粒子が大きい場合には、この多孔質シリコン粒子を粗に粉砕して使用しても何ら問題は無い。
(多孔質シリコン粒子の製造方法の概略)
図2を用いて、多孔質シリコン粒子1の製造方法の概略を説明する。
まず、図2(a)に示すように、シリコンと、中間合金元素を、加熱・溶融させ、シリコン中間合金7を作製する。
その後、シリコン中間合金7を表1に記載の溶湯元素の溶湯に浸漬させる。この際、図2(b)に示すように、シリコン中間合金7の中間合金元素が、溶湯中に溶出するなどして、主に溶湯元素からなる第2相9を形成し、シリコンのみがシリコン微粒子3として析出もしくは晶出する。第2相9は、中間合金元素と溶湯元素の合金であるか、中間合金元素と置換した溶湯元素で構成される。これらのシリコン微粒子3は、互いに接合し、三次元網目構造を形成する。
その後、図2(c)に示すように、酸やアルカリなどを用いた脱成分腐食などの方法により、第2相を除去すると、シリコン微粒子3が接合した多孔質シリコン粒子1が得られる。
各工程での現象を説明する。シリコンと中間合金元素(X)を溶融、凝固すると、シリコンと中間合金元素の合金であるシリコン中間合金7が形成される。
その後、このシリコン中間合金を表1に規定される溶湯元素(Y)浴に浸漬させると、溶湯元素(Y)がシリコン中間合金中に拡散しながら浸透し、シリコン中間合金中の中間合金元素(X)は溶湯元素(Y)と合金層を第2相として形成する。もしくは、合金中の中間合金元素(X)が溶湯元素(Y)の金属浴中に溶出し、溶湯元素(Y)が新たな第2相を形成する。この反応の中で、シリコン中間合金中に含まれていたシリコン原子が取り残される。その結果、このシリコン原子が、拡散した状態からナノサイズで凝集する際に、シリコン原子のネットワークができ、三次元網目構造が形成される。
なお、中間合金中の合金でないシリコン初晶は、浸漬工程ではシリコン微粒子の析出に関係せず、また脱成分腐食などの第2相の除去にも関係せず、シリコンの初晶のまま残る。そのため、一度結晶になったシリコンは、粗大であり三次元網目構造を形成しない。そのため、シリコン中間合金を形成する工程において、シリコン合金中にシリコンの結晶が生じないことが好ましい。
以上の工程より、中間合金元素(X)と溶湯元素(Y)には、以下の条件が必要となる。
・条件1:シリコンの融点より、溶湯元素(Y)の融点が50K以上低いこと。
仮に溶湯元素(Y)の融点とシリコンの融点が近いと、シリコン合金を溶湯元素の溶湯に浸漬する際、シリコンが溶湯中に溶解してしまうため、条件1が必要である。
・条件2:シリコンと中間合金元素を凝固させた際にSi初晶が発生しないこと。
シリコンと中間合金元素(X)の合金を形成する際に、シリコン濃度が増加する場合に過共晶領域になると粗大なシリコン初晶が形成される。このシリコン結晶は浸漬工程中での、シリコン原子の拡散・再凝集が生じず、三次元網目構造を形成しない。
・条件3:溶湯元素へのシリコンの溶解度が5原子%よりも低いこと。
中間合金元素(X)と溶湯元素(Y)が第2相を形成する際、シリコンを第2相に含まないようにする必要があるためである。
・条件4:中間合金元素と溶湯元素とが2相に分離しないこと。
中間合金元素(X)と溶湯元素(Y)が2相に分離してしまう場合、シリコン合金より中間合金元素が分離されず、シリコン原子の拡散・再凝集が生じない。さらには、酸による処理を行っても、シリコン粒子中に中間合金元素が残ってしまう。
以上の条件1〜4を考慮すると、多孔質シリコン粒子を製造するために使用可能な中間合金元素と、溶湯元素の組み合わせは、以下のようになる。また、シリコンの割合が全体の10原子%以上であり、中間合金元素に対応する下記表1中のSi最大含有量の中で最も高い値以下である。
中間合金元素としてCuを用いる場合は、Siと中間合金元素の和に対してSiの含有量は10〜30原子%であり、得られた多孔質シリコン粒子の平均空隙率は47〜85%である。
中間合金元素としてMgを用いる場合は、Siと中間合金元素の和に対してSiの含有量は10〜50原子%であり、得られた多孔質シリコン粒子の平均空隙率は42〜92%である。
中間合金元素としてNiを用いる場合は、Siと中間合金元素の和に対してSiの含有量は10〜55原子%であり、得られた多孔質シリコン粒子の平均空隙率は15〜85%である。
中間合金元素としてTiを用いる場合は、Siと中間合金元素の和に対してSiの含有量は10〜82原子%であり、得られた多孔質シリコン粒子の平均空隙率は15〜89%である。
なお、中間合金元素として、挙げられた元素を二つ以上使用することもできるが、その場合は溶湯元素としては、これらの中間合金元素のいずれにも対応する溶湯元素を使用する。
(多孔質シリコン粒子の第1の製造方法)
本発明に係る多孔質シリコン粒子の製造方法について説明する。
まず、シリコンと、表1に記載のAs,Ba,Ca,Ce,Co,Cr,Cu,Er,Fe,Gd,Hf,Lu,Mg,Mn,Mo,Nb,Nd,Ni,P,Pd,Pr,Pt,Pu,Re,Rh,Ru,Sc,Sm,Sr,Ta,Te,Th,Ti,Tm,U,V,W,Y,Yb,Zrからなる群より選ばれた一つ以上の中間合金元素を、シリコンの割合が全体の10〜98原子%、好ましくは15〜50原子%になるように配合した混合物を真空炉や非酸化性雰囲気炉などで加熱し、溶解する。その後、例えば、双ロール鋳造機での薄板連続鋳造や、図3に示すような単ロール鋳造機11などを用いて、溶融したシリコン合金13を、るつぼ15より滴下し、回転する鋼製ロール17に接しながら凝固させ線状またはリボン状のシリコン中間合金19を製造する。なお、線状の中間合金は、直接紡糸法で製造してもよい。または、シリコン中間合金を、線状やリボン状とは異なり、一定の長さを持つ箔片状としてもよい。
線状またはリボン状のシリコン中間合金19の厚さは0.1μm〜2mmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜500μmであり、更に0.1〜50μmであることが好ましい。シリコン中間合金の凝固時の冷却速度は0.1K/s以上、好ましくは100K/s以上、より好ましくは400K/s以上である。これは凝固初期に生成する初晶の粒径を小さくすることで次工程での熱処理時間を短縮することに寄与するものである。また、この初晶の粒径が小さくなることで多孔質シリコン粒子の粒径も比例して小さくなる。なお、シリコン合金(中間合金)の厚みが2mm以上に厚くなると、Si含有量が高い為に靭性に乏しく割れ・断線等が発生することから好ましくない。
次に、シリコン中間合金を、使用した中間合金元素に対応する表1に記載のAg、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znから選択された溶湯元素の溶湯に浸漬させ、シリコンのスピノーダル分解(シリコン微粒子の析出)と中間合金元素と溶湯元素の合金である第2相もしくは中間合金元素と置換した前記溶湯元素で構成される第2相を形成させる。この浸漬工程で初めてSi微粒子が形成される。浸漬工程は、例えば、図4に示すような溶湯装置21を用い、リボン状シリコン中間合金19を、溶湯元素の溶湯23に浸漬する。その後、シンクロール25やサポートロール27を介して巻き取られる。溶湯23は、溶湯元素の液相線温度より10K以上高い温度に加熱してある。溶湯23への浸漬は、溶湯温度にもよるが、5秒以上10000秒以下であることが好ましい。10000秒以上浸漬を施すと粗大なSi粒が生成するためである。そして、これを非酸化性雰囲気下で冷却する。なお、後述のとおり、溶湯23内に酸素が含まれない方が好ましい。
その後、中間合金元素と溶湯元素の合金である第2相もしくは中間合金元素と置換した前記溶湯元素で構成される第2相を、酸、アルカリ、有機溶剤の少なくとも1つで溶解して除去する工程もしくは前記第2相を昇温減圧してその第2相のみを蒸発除去する工程により除去する。第2相が除去されることで、多孔質シリコン粒子が得られる。なお、酸としては、中間合金元素と溶湯元素を溶解させ、シリコンを溶解しない酸であればよく、硝酸、塩酸、硫酸などが挙げられる。
酸、アルカリ、有機溶剤などで溶解する、もしくは昇温減圧蒸留することで第2相を除去した後は、微粒子で構成される多孔質シリコン粒子が得られる。酸、アルカリ、有機溶剤などで溶解した場合には、洗浄・乾燥を行う。シリコン中間合金のシリコン濃度や、シリコン中間合金製造時の冷却速度により0.1μm〜1000μmの粒径となる。なお、シリコン濃度を低くする、もしくは冷却速度を早くすることで粒径は小さくなる。負極用活物質として使用する上では、その平均粒径が0.1〜50μmであることが好ましく、より好ましくは1〜30μm、更に5〜20μmであることが好ましい。その為に、多孔質シリコン粒子が小さい場合には、導電性を有する粘結剤を用いて凝集体または造粒体を作製し、スラリー状にして集電体に塗布して使用される。また、多孔質シリコン粒子が大きい場合には、この多孔質シリコン粒子を乳鉢等で粗に粉砕して使用しても何ら問題は無い。微粒子同士は局所的に接合しているので、簡便に破砕することが出来る。
(多孔質シリコン粒子の第2の製造方法)
シリコンと、表1に記載のAs,Ba,Ca,Ce,Co,Cr,Cu,Er,Fe,Gd,Hf,Lu,Mg,Mn,Mo,Nb,Nd,Ni,P,Pd,Pr,Pt,Pu,Re,Rh,Ru,Sc,Sm,Sr,Ta,Te,Th,Ti,Tm,U,V,W,Y,Yb,Zrからなる群より選ばれた一つ以上の中間合金元素を、シリコンの割合が全体の10〜98原子%、好ましくは15〜50原子%になるように配合した混合物を真空炉や非酸化性雰囲気炉などで加熱し、溶解する。その後、図5に示すようなアトマイズ法で粒・粉状のシリコン中間合金を製造する方法や、図6に示すインゴット製造法で塊状の鋳塊を得て、更に機械的な粉砕を行う方法で粒状シリコン中間合金を製造する。
図5(a)は、ガスアトマイズ法により粉末状シリコン中間合金39を製造可能なガスアトマイズ装置31を示す。るつぼ33中には、誘導加熱などにより溶解したシリコンと中間合金元素のシリコン合金13があり、このシリコン合金をノズル35から滴下すると同時に、ガス噴射機37からの不活性ガスのジェット流を吹き付けて、シリコン合金13の溶湯を粉砕して、液滴として凝固させて粉末状シリコン中間合金39を形成する。
図5(b)は、回転円盤アトマイズ法により粉末状シリコン中間合金51を製造可能な回転円盤アトマイズ装置41を示す。るつぼ43中には、溶解したシリコンと中間合金元素のシリコン合金13があり、このシリコン合金をノズル45から滴下させ、シリコン合金13の溶湯を高速で回転する回転円盤49上に落下させて、接線方向に剪断力を加えて破砕して粉末状シリコン中間合金51を形成する。
図6は、インゴット製造法により塊状シリコン中間合金57を形成する工程を説明する図である。まず、シリコン合金13の溶湯をるつぼ53から鋳型55に入れる。その後、鋳型55内でシリコン合金13が冷却され、固まった後に鋳型55を除去して塊状シリコン中間合金57が得られる。必要に応じて塊状シリコン中間合金57を粉砕して、粒状シリコン中間合金が得られる。
粒状シリコン中間合金の厚さは10μm〜50mmであることが好ましく、より好ましくは0.1〜10mmであり、更に1〜5mmであることが好ましい。シリコン合金の凝固時の冷却速度は0.1K/s以上である。なお、シリコン中間合金の厚みが50mm以上に厚くなると、熱処理時間が長くなることから多孔質シリコン粒子の粒径が成長し、粗大化することから好ましくない。その場合は、このシリコン中間合金に機械式粉砕を施し、50mm以下にすることで対応できる。
次に、シリコン中間合金を、使用した中間合金元素に対応する表1に記載のAg、Al、Au、Be、Bi、Cd、Ga、In、Pb、Sb、Sn、Tl、Znから選択された溶湯元素の溶湯に浸漬させ、シリコンのスピノーダル分解と中間合金元素と溶湯元素の合金である第2相を形成させる。なお、この溶湯中の酸素は予め100ppm以下、好ましくは10ppm以下、更に好ましくは2ppm以下に低減しておくことが望ましい。これは溶湯中の溶存酸素とシリコンが反応してシリカを形成し、これを核としてシリコンがファセット状に成長し、粗大化する為である。その対策として、木炭・黒鉛などの固体還元材や非酸化性ガスにより還元することができるし、また酸素との親和力が強い元素を予め添加することでも良い。この浸漬工程で初めてシリコン微粒子が形成される。
浸漬工程は、図7(a)に示すような溶湯浸漬装置61を用い、粒状シリコン中間合金63を浸漬用籠65に入れ、溶湯元素の溶湯69に浸漬する。その際に、図7(a)に示すように、押し付けシリンダー67を上下させて、シリコン中間合金もしくは溶湯へ機械式の振動を与えることや、超音波による振動を付与させること、図7(b)に示す機械式撹拌機81を用いた機械攪拌、ガス吹き込みプラグ83を用いたガスインジェクションや電磁力を用いて溶湯を攪拌することで、短時間に反応を進めることができる。その後、非酸化性雰囲気下に引き上げられて冷却される。溶湯69または79は、溶湯元素の液相線温度より10K以上高い温度に加熱してある。溶湯への浸漬は、溶湯温度にもよるが、5秒以上10000秒以下であることが好ましい。10000秒以上浸漬を施すと粗大Si粒が生成するためである。
その後、第1の製造方法と同様に、第2相を除去し、多孔質シリコン粒子を得る。
(多孔質シリコン粒子の効果)
本発明によれば、従来にない3次元網目状構造を有する多孔質シリコン粒子を得ることができる。
本発明によれば、粒子の全体がほぼ均一な細孔構造を有する多孔質シリコン粒子を得ることができる。これは、溶湯内でのシリコン中間合金からのシリコン微粒子の析出は、高温の溶湯金属中で行うため、粒子内部まで溶湯金属が浸透するためである。
本発明に係る多孔質シリコン粒子は、リチウムイオン電池の負極活物質として使用すれば、高容量で長寿命の負極を得ることができる。
また、本発明に係る多孔質シリコン粒子は、太陽電池や発光体、さらにはフィルター材料としても使用できる。
以下、本発明について実施例および比較例を用いて具体的に説明する。
[実施例1]
Si:Co=55:45(原子%)の割合でシリコン(塊状、純度:95.0%以上)とコバルトを配合し、これを真空炉中にて1480℃で溶解した。その後、単ロール鋳造機を用いて冷却速度:800K/sで急冷し板厚200μmのシリコン合金製リボンを作製した。これを940℃のスズ溶湯に1分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この処理により、Siと、Co−SnまたはSnからなる第2相の2相複合体が得られた。この2相複合体を硝酸20%水溶液中に5分浸漬させ、多孔質シリコン粒子を得た。
[実施例2〜11]
各実施例、比較例の製造条件を、表2にまとめた。実施例2〜11は、表2に示す中間合金元素、各元素の配合比率、などの製造条件にて、他は実施例1の方法と同様にして多孔質シリコン複合体を得た。
[実施例12]
Si:Mg=12:88(原子%)の割合でシリコン(塊状、純度:95.0%以上)とマグネシウムを配合し、これを真空炉内をアルゴンガス置換した状態で、1090℃で溶解した。その後、鋳型へ鋳込み凝固させた後に、機械的に粉砕し5mm角の大きさのシリコン合金製インゴットを作製した。これを470℃の鉛溶湯に30分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この処理によりSiと、Mg−PbまたはPbからなる第2相の2相複合体が得られた。この2相複合体を硝酸20%水溶液中に180分浸漬させ、多孔質シリコン粒子を得た。
[実施例13〜16]
実施例13〜16は、表2に示す中間合金元素、各元素の配合比率、などの製造条件にて、他は実施例12の方法と同様にして多孔質シリコン複合体を得た。
[比較例1]
Si:Mg=55:45(原子%)の割合でシリコン粉末とマグネシウム粉末を配合し、これをアルゴン雰囲気中にて1087℃で溶解した。その後、双ロール鋳造機を用いて冷却速度:200K/sで板厚1mmのシリコン合金製テープを作製した。これを500℃のビスマス溶湯に30分浸漬させた後に、直ちにアルゴンガスにて急冷した。この複合体を硝酸20%水溶液中に180分浸漬させた。
[比較例2]
平均粒径5μmのシリコン粒子(SIE23PB、高純度化学研究所製)を、20質量%のフッ化水素水と、25質量%の硝酸を混合した混酸を用いてエッチング処理を行い、ろ過して多孔質シリコン粒子を得た。
[比較例3]
平均粒径5μmのシリコン粒子(SIE23PB、高純度化学研究所製)を用いた。
[評価]
(粒子形状の観察)
多孔質シリコン粒子の粒子形状の観察を、走査透過型電子顕微鏡(日本電子製、JEM 3100FEF)を用いて行った。図8に、実施例12に係る粒子のSEM写真を示し、図9に、比較例1に係る粒子のSEM写真を示す。図8には、粒径20nm〜100nmのシリコン微粒子が互いに接合して多数集まり、多孔質シリコン粒子を形成していることが観察される。一方、図9では、厚さ5μm程度の壁状の構造が観察される。
シリコン微粒子の平均粒径は、電子顕微鏡(SEM)の画像情報により測定した。また、多孔質シリコン粒子を、半径方向で50%以上の表面近傍領域と、半径方向で50%以内の粒子内部領域に分け、それぞれの平均粒径DsとDiの比を計算した。Ds/Diの値は、実施例においては、いずれも0.5〜1.5の間であったが、エッチング法により得た比較例2においては、粒子内部領域に比べて、表面近傍領域の微粒子の平均粒径が小さく、Ds/Diの値が小さくなった。
シリコン微粒子と、多孔質シリコン粒子のSi濃度は電子線マイクロアナライザ(EPMA)やエネルギー分散型X線分析(EDX)により測定した。何れも、シリコンを80原子%以上含む。
多孔質シリコン粒子の平均空隙率は、水銀圧入法(JIS R 1655)により15mLセルを用いて測定した。
また、多孔質シリコン粒子を、半径方向で50%以上の表面近傍領域と、半径方向で50%以内の粒子内部領域に分け、それぞれの平均空隙率であるXsとXiをSEMの画像情報により測定し、XsとXiの比を計算した。実施例においてはXs/Xiの値は、0.5〜1.5の間にあるが、エッチング法により得た比較例2においては、粒子内部領域に比べて、表面近傍領域の細孔構造が発達しているため、Xs/Xiが大きくなった。
また、図10は、実施例12にかかる多孔質シリコン粒子を構成するシリコン微粒子を測定したX線回折格子像である。シリコンの結晶由来の回折が観察され、点の回折が得られていることから、シリコン微粒子が単結晶シリコンから構成されていることが分かる。
(粒子を負極に用いた際のサイクル特性の評価)
(i)負極スラリーの調製
実施例や比較例に係る粒子65質量部とアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製)20質量部の比率でミキサーに投入した。さらに結着剤としてスチレンブタジエンラバー(SBR)5質量%のエマルジョン(日本ゼオン(株)製、BM400B)を固形分換算で5質量部、スラリーの粘度を調整する増粘剤としてカルボキシメチルセルロースナトリウム(ダイセル化学工業(株)製)1質量%溶液を固形分換算で10質量部の割合で混合してスラリーを作製した。
(ii)負極の作製
調製したスラリーを自動塗工装置を用いて、厚さ10μmの集電体用電解銅箔(古河電気工業(株)製、NC−WS)上に10μmの厚みで塗布し、70℃で乾燥させた後、プレスによる調厚工程を経て、リチウムイオン電池用負極を製造した。
(iii)特性評価
リチウムイオン電池用負極をφ20mmに切り抜き、対極と参照極に金属Liを用い、1mol/LのLiPFを含むエチレンカーボネートとジエチルカーボネートの混合溶液からなる電解液を注液し、電気化学試験セルを構成した。なお、電気化学試験セルの組み立ては、露点−60℃以下のグローブボックス内で行った。充放電特性の評価は、初回の放電容量及び50サイクルの充電・放電後の放電容量を測定し、放電容量の維持率を算出することによって行った。放電容量は、リチウムの吸蔵・放出に有効な活物質Siの総重量を基準として算出した。まず、25℃環境下において、電流値を0.1Cの定電流条件で充電を行い、電圧値が0.02V(参照極Li/Li+の酸化還元電位を0V基準とする、以下同じ)まで低下した時点で充電を停止した。次いで、電流値0.1Cの条件で、参照極に対する電圧が1.5Vとなるまで放電を行い、0.1C初期放電容量を測定した。なお、0.1Cとは、10時間で満充電できる電流値である。次いで、0.1Cでの充放電速度で上記充放電を50サイクル繰り返した。初期放電容量に対する、充放電を50サイクル繰り返したときの放電容量の割合を百分率で求め、50サイクル後放電容量維持率とした。
評価結果を表3にまとめた。なお、実施例13から16は、シリコン粒子が大きいことから、乳鉢で粉砕して小さくした粒子を用いて特性評価を行った。例えば、実施例13の多孔質シリコン粒子の粒子径の130⇒33は、平均粒子径130μmであった多孔質シリコン粒子を粉砕して平均粒子径33μmの多孔質シリコン粒子を得たということを意味する。
表に示すとおり、各実施例は、比較例1〜3よりも、50サイクル後容量維持率が高く、充放電の繰り返しによる放電容量の低下の割合が小さいので、電池の寿命が長いことが予想される。
各実施例においては、負極活物質が、三次元網目構造を持つ多孔質シリコン粒子であるため、充放電時のLiとSiの合金化・脱合金化による膨張・収縮の体積変化が生じても、シリコン粒子の割れや微粉化を生じず、放電容量維持率が高い。
更に詳細に比較すると、比較例1では、中間合金作製時に初晶として純Siが晶出し、更に凝固末期に共晶組織(SiとMgSi)が生成した。この初晶Siは10μm程度と粗大なものであった。これは、ビスマス溶湯へ浸漬させても微細化せず逆に粗大化し、エッチング工程を経てもそのままの形で残存した。そのために、Liの侵入・放出を繰返す際に、粗大SiをはじめとするSi単体が充放電=LiとSiの合金化・脱合金化による膨張・収縮の体積変化に追従できずに、割れや崩壊を起こし、集電パスや電極機能が失われた割合が多くなり、電池の寿命が短くなったと考えられる。
比較例2では、フッ酸や硝酸によるエッチングにより細孔構造を形成したため、粒子中心部に細孔が形成されない箇所が形成された。この芯の部分が、充放電による体積変化に追従できず、サイクル特性が悪いと考えられる。
比較例3では、細孔構造を持たない単なるシリコン粒子であるため、充放電による体積変化に追従できず、サイクル特性が悪いと考えられる。
以上、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しえることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………多孔質シリコン粒子
3………シリコン微粒子
S………表面近傍領域
I………粒子内部領域
7………シリコン中間合金
9………第2相
11………単ロール鋳造機
13………シリコン合金
15………るつぼ
17………鋼製ロール
19………リボン状シリコン中間合金
21………溶湯装置
23………溶湯
25………シンクロール
27………サポートロール
31………ガスアトマイズ装置
33………るつぼ
35………ノズル
37………ガス噴射機
39………粉末状シリコン中間合金
41………回転円盤アトマイズ装置
43………るつぼ
45………ノズル
49………回転円盤
51………粉末状シリコン中間合金
53………るつぼ
55………鋳型
57………塊状シリコン中間合金
61………溶湯浸漬装置
63………粒状シリコン中間合金
65………浸漬用籠
67………押付けシリンダー
69………溶湯
71………溶湯浸漬装置
73………粒状シリコン中間合金
75………浸漬用籠
77………押付けシリンダー
79………溶湯
81………機械式撹拌機
83………ガス吹き込みプラグ

Claims (3)

  1. 複数のシリコン微粒子が接合してなる多孔質シリコン粒子であって、
    前記シリコン微粒子の平均粒径または平均支柱径が10nm〜500nmであり、
    前記多孔質シリコン粒子の平均粒径が0.1μm〜1000μmであり、
    前記多孔質シリコン粒子は連続した空隙を有する三次元網目構造を有し、
    前記多孔質シリコン粒子の平均空隙率が15〜93%であり、
    半径方向で50%以上の表面近傍領域の空隙率Xsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の空隙率Xiの比であるXs/Xiが、0.5〜1.5であり、
    酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含む
    ことを特徴とする多孔質シリコン粒子。
  2. 半径方向で50%以上の表面近傍領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Dsと、半径方向で50%以内の粒子内部領域の前記シリコン微粒子の平均粒径Diの比であるDs/Diが、0.5〜1.5であり、
    前記シリコン微粒子が、酸素を除く元素の比率でシリコンを80原子%以上含むことを特徴とする中実なシリコン微粒子であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質シリコン粒子。
  3. 前記シリコン微粒子間の接合部の面積が、前記シリコン微粒子の表面積の30%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の多孔質シリコン粒子。
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