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JP5533704B2 - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、レーシング用タイヤとして好適な空気入りタイヤ及びその製造方法に関し、更に詳しくは、サイド剛性を増大させた場合であっても、カーカスコードの破断を防止して耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
空気入りタイヤは、一対のビード部間にカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置した構造を有しているが、特にレーシング用タイヤにおいては、サイド剛性を高めて操縦安定性を向上することが求められている。
空気入りタイヤのサイド剛性を高める手法としては、カーカス層の巻き上げ高さを増大させり、カーカス層をバイアス構造としたり、或いは、ビード部やサイドウォール部に補強層を追加することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、空気入りタイヤのサイド剛性を増大させた場合、トレッド部とサイドウォール部との境界に位置する領域に応力が集中するため、当該領域にてカーカスコードの破断が発生し易いという問題がある。そのため、カーカスコードの破断を回避して耐久性を確保するという観点から、サイド剛性の増大が妨げられているのが現状である。
特開2008−24063号公報
本発明の目的は、サイド剛性を増大させた場合であっても、カーカスコードの破断を防止して耐久性を向上することを可能にした空気入りタイヤ及びその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間に少なくとも2層のカーカス層を装架し、これらカーカス層のタイヤ周方向に対するコード角度を60°〜86°の範囲に設定し、かつ前記カーカス層を層間でカーカスコードが互いに交差するように配置すると共に、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、最も広いベルト層のエッジに対応するタイヤ内面のベルトエッジ対応位置からビードトウ側に向かってタイヤ子午線断面でのペリフェリー長で20mmの位置と前記ベルトエッジ対応位置との間の領域をショルダー相当領域と規定したとき、少なくとも前記ショルダー相当領域にて、最内側のカーカス層に含まれるカーカスコードと前記タイヤ内面との間に介在するゴム部分の厚さを0.02mm〜1mmとし、かつ該ゴム部分をゴム成分の80重量%以上がジエン系ゴムであって該ジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成したことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するための本発明の空気入りタイヤの製造方法は、上記空気入りタイヤを製造する方法であって、未加硫タイヤを成形した後、該未加硫タイヤを金型内で加硫する際に、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることを特徴とするものである。
本発明では、少なくともショルダー相当領域にて、最内側のカーカス層に含まれるカーカスコードとタイヤ内面との間に介在するゴム部分の厚さを1mm以下とし、かつ該ゴム部分をブチル系ゴムに比べて発熱が少ないジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成することにより、サイド剛性を増大させた場合に応力が集中し易い領域でのカーカス層の発熱を可及的に抑制し、当該領域でのカーカスコードの破断を回避することができる。そのため、空気入りタイヤのサイド剛性を増大させた場合であっても、カーカスコードの破断を防止して耐久性を向上することができる。
本発明において、タイヤ内面の少なくともビードトウ側の領域にはインナーライナー層を配置することが好ましい。上述したショルダー相当領域ではゴム部分の厚さ及び材料を特定することが必要であるが、タイヤ内面の少なくともビードトウ側の領域にはインナーライナー層を配置することでビード部廻りのゴムボリュームを適宜調整すると良い。
本発明において、一対のビード部間には少なくとも2層のカーカス層を装架し、これらカーカス層のタイヤ周方向に対するコード角度を60°〜86°の範囲に設定し、かつカーカス層を層間でカーカスコードが互いに交差するように配置するこのようなベルテッドバイアス構造を採用することにより、空気入りタイヤのサイド剛性を効果的に増大させることができる。
上述した空気入りタイヤはレーシング用タイヤであることが好ましい。レーシング用タイヤにおいては、サイド剛性の増大により操縦安定性を向上することが要求されるが、インナーライナー層に基づく空気透過防止性能はあまり要求されないため、上記構造の適用対象として好適である。
上述した空気入りタイヤを製造するにあたって、未加硫タイヤを成形した後、該未加硫タイヤを金型内で加硫する際に、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることにより、カーカス層のコートゴムのオーバーキュアを回避することができる。即ち、ショルダー相当領域においてカーカスコードよりもタイヤ内面側のゴム部分の厚さを薄くした場合、カーカス層のコートゴムがオーバーキュアになり易いが、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることで当該領域でのオーバーキュアを防止することができる。これにより、カーカス層のコートゴムのクラックに起因するタイヤ故障を防止することができる。特に、未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ外面での加硫温度を130℃〜170℃の範囲に設定し、未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ内面での加硫温度をタイヤ外面での加硫温度の55%〜95%の範囲に設定することが好ましい。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の更に他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の更に他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 本発明の更に他の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線半断面図である。 図1〜図3の空気入りタイヤのショルダー相当領域におけるタイヤ内面部分を示す断面図である。 図4〜図5の空気入りタイヤのショルダー相当領域におけるタイヤ内面部分を示す断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法で使用されるタイヤ加硫装置を示す断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1〜図5はそれぞれ本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。これらはいずれもレーシング用タイヤである。
図1〜図5において、1はトレッド部、2はサイドウォール部、3はビード部である。一対のビード部3,3間には引き揃えられた複数本のカーカスコードをゴム被覆してなる2層のカーカス層4A,4Bが配置され、これらカーカス層4A,4Bが各ビード部3に配置されたビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側に折り返されている。これらカーカス層4A,4Bのタイヤ周方向に対するコード角度は60°〜86°の範囲に設定され、かつカーカス層4A,4Bは層間でカーカスコードが互いに交差するように配置されている。カーカス層4A,4Bのコード角度はタイヤ赤道位置Eで測定された角度である。このようなバイアス構造はサイド剛性を確保する上で有効である。カーカスコードとしては、ポリエステル繊維コード等の有機繊維コードが使用されている。また、ビードコア5の外周上にはビードフィラー6が配置され、このビードフィラー6がカーカス層4A,4Bの本体部分と折り返し部分との間に挟み込まれている。
トレッド部1におけるカーカス層4の外周側には引き揃えられた複数本のベルトコードをゴム被覆してなる2層のベルト層7A,7Bが配置されている。ベルト層7A,7Bのタイヤ周方向に対するコード角度は15°〜40°の範囲に設定され、かつベルト層7A,7Bは層間でベルトコードが互いに交差するように配置されている。ベルト層7A,7Bのコード角度はタイヤ赤道位置Eで測定された角度である。ベルトコードとしては、スチールコードを使用することが好ましいが、アラミド繊維コード等の高弾性の有機繊維コードを使用することも可能である。
上記空気入りタイヤにおいて、最も広いベルト層7Aのエッジに対応するタイヤ内面Sのベルトエッジ対応位置P1からビードトウ側に向かってタイヤ子午線断面でのペリフェリー長で20mmの位置P2とベルトエッジ対応位置P1との間の領域をショルダー相当領域Xと規定したとき、少なくともショルダー相当領域Xにて、最内側のカーカス層4Aに含まれるカーカスコードC(図6及び図7参照)とタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分の厚さtが1mm以下に設定され、そのゴム部分がジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成されている。ここで、タイヤ内面Sのベルトエッジ対応位置P1とは最も広いベルト層7Aのエッジからタイヤ内面Sへ垂線を下ろしたとき、その垂線がタイヤ内面Sと交差する位置である。
図1において、タイヤ内面Sのビードトウ側の領域にはインナーライナー層8が選択的に配置されている。その結果、ショルダー相当領域Xでは最内側のカーカス層4Aがタイヤ内面Sに露出している。タイヤ内面Sの少なくともビードトウ側の領域にインナーライナー層8を配置することにより、ビード部廻りのゴムボリュームを適宜調整することができる。これにより、ビード部3廻りの形状を整え、リムに対する嵌合性を良好にすることができる。この場合、インナーライナー層8はビードトウを始点として該ビードトウからトレッド部側に向かってタイヤ子午線断面でのペリフェリー長で少なくとも10mmの位置、好ましくは、20mm〜70mmの位置まで延在させることが好ましく、その厚さは0.5mm〜3.0mmであると良い。
図2において、タイヤ内面Sにはインナーライナー層8が配置されていない。つまり、ショルダー相当領域Xでは最内側のカーカス層4Aがタイヤ内面Sに露出している。
図3において、タイヤ内面Sのショルダー相当領域Xを除く領域にはインナーライナー層8が選択的に配置されている。その結果、ショルダー相当領域Xでは最内側のカーカス層4Aがタイヤ内面Sに露出している。
これら図1〜図3の空気入りタイヤのショルダー相当領域Xにおいては、図6に示すように、最内側のカーカス層4AのカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分の厚さt(カーカス層4Aのコードゴムの厚さ)が0.02mm〜1mm、好ましくは、0.02mm〜0.5mmの範囲に設定されている。そして、最内側のカーカス層4AのカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分は、カーカス層4Aのコートゴムに使用されたジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成されている。
図4において、タイヤ内面Sの全域にインナーライナー層8が配置されているが、インナーライナー層8の厚さはショルダー相当領域Xで局部的に薄くなっている。
図5において、タイヤ内面Sの全域にインナーライナー層8が配置されているが、インナーライナー層8の厚さはショルダー相当領域Xを含むタイヤ内面Sの全域で薄くなっている。
これら図4〜図5の空気入りタイヤのショルダー相当領域Xにおいては、図7に示すように、最内側のカーカス層4AのカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分の厚さt(カーカス層4Aのコードゴムの厚さとインナーライナー層8の厚さの総和)が0.02mm〜1mm、好ましくは、0.02mm〜1mmの範囲に設定されている。そして、最内側のカーカス層4AのカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分は、カーカス層4Aのコートゴム及びインナーライナー層8に使用されたジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成されている。
上述した空気入りタイヤでは、少なくともショルダー相当領域Xにおいて、最内側のカーカス層4Aに含まれるカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分の厚さtを1mm以下とし、かつ該ゴム部分をブチル系ゴムに比べて発熱が少ないジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成しているので、サイド剛性を増大させた場合に応力が集中し易い領域でのカーカス層4A,4Bの発熱を可及的に抑制し、当該領域でのカーカスコードCの破断を回避することができる。そのため、操縦安定性の向上が要求されるレーシング用タイヤのような空気入りタイヤにおいて、サイド剛性を増大させた場合であっても、カーカスコードCの破断を防止して耐久性を向上することができる。
ここで、ショルダー相当領域Xにおいて、最内側のカーカス層4Aに含まれるカーカスコードCとタイヤ内面Sとの間に介在するゴム部分の厚さtが1mmよりも大きいと、たとえ当該ゴム部分をジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成したとしても、タイヤ走行時におけるカーカス層4A,4Bの発熱が大きくなり、カーカスコードCの破断を防止することが困難になる。
ジエン系ゴムを主体とするゴム組成物とは、ゴム成分の80重量%以上がジエン系ゴムであるゴム組成物を意味する。このゴム組成物には、ジエン系ゴム以外の他のゴムを配合することも可能であるが、ゴム成分の全量をジエン系ゴムとすることが望ましい。ジエン系ゴムとしては、天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、エポキシ化天然ゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルゴム(NBR)及びその水添物等を挙げることができる。勿論、上記ゴム組成物には充填剤、軟化剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等の配合剤を適宜添加することができる。
上述した空気入りタイヤは、通常の製造方法にて製造することが可能であるが、少なくともショルダー相当領域XにおいてカーカスコードCよりもタイヤ内面側のゴム部分の厚さが薄くなっているため、カーカス層4A,4Bのコートゴムがオーバーキュアになり易い。そのため、上記空気入りタイヤを製造する方法であって、未加硫タイヤを成形した後、該未加硫タイヤを金型内で加硫する際に、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることが望ましい。
図8は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの製造方法で使用されるタイヤ加硫装置を示すものである。図8において、Tは未加硫タイヤであり、10は未加硫タイヤTを加硫するための金型である。この金型10は、未加硫タイヤTのトレッド部を成形するための複数のセクター11と、未加硫タイヤTのサイドウォール部を成形するための下型12及び上型13と、未加硫タイヤTのビード部を成形するための下側ビードリング型14及び上側ビードリング15とから構成されている。一方、未加硫タイヤTを内側から押圧する筒状のブラダー16は、その下端が下側ビードリング型14と下側プランプ17との間に把持され、その上端が上側プランプ18と補助リング19との間に把持されている。また、セクター11の外側にはセクター11を保持するブロック20とヒーター21が付設され、下型12の下方にはヒーター22が付設され、上型13の上方にはヒーター23が付設されている。
上述した空気入りタイヤを製造する場合、未加硫タイヤTを成形した後、その未加硫タイヤTを金型10内に投入して型締めした後、金型10をヒーター21〜23で加熱することにより、未加硫タイヤTを加硫する。その際、通常であれば、ブラダー16の内側に高温のスチームを充填し、未加硫タイヤTを内外から同等の温度で加熱するが、ここではブラダー15の内側にスチームの替わりに常温の窒素ガス等を充填することにより、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くする。これにより、カーカス層のコートゴムのオーバーキュアを回避し、コートゴムの物性の悪化を回避し、コートゴムのクラックからエアが吹き抜けてしまうようなタイヤ故障を防止することができる。
特に、未加硫タイヤTのトレッド部のタイヤ外面での加硫温度は130℃〜170℃の範囲に設定し、未加硫タイヤTのトレッド部のタイヤ内面での加硫温度はタイヤ外面での加硫温度の55%〜95%の範囲に設定すると良い。このような加硫温度を選択することにより、タイヤ全体としての加硫を効果的に進行させながら、カーカス層のコートゴムのオーバーキュアを回避することができる。
上述した実施形態では2層のカーカス層を備えた空気入りタイヤの場合について説明したが、本発明は少なくとも1層のカーカス層を有する空気入りタイヤに適用することが可能である。
タイヤサイズ330/710R18で、一対のビード部間に2層のカーカス層を装架し、トレッド部におけるカーカス層の外周側に2層のベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、インナーライナー層の構造及び材料を種々異ならせた従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜5のタイヤを製作した。各カーカス層のコートゴムはジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成し、コートゴムのコードより外側となる部分の厚さは0.1mmとした。加硫工程においては、未加硫タイヤを金型内でタイヤ内外から約150℃の温度で約22分間加熱した。
従来例1のタイヤは、タイヤ内面の全域にブチル系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ1.4mmのインナーライナー層を配置したものである。
比較例1のタイヤは、タイヤ内面の全域にブチル系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ0.9mmのインナーライナー層を配置したものである。
比較例2のタイヤは、タイヤ内面の全域にジエン系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ1.4mmのインナーライナー層を配置したものである。
実施例1のタイヤは、図1に示すように、タイヤ内面のビードトウ側の領域にジエン系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ1.4mmのインナーライナー層を選択的に配置したものである。
実施例2のタイヤは、図2に示すように、タイヤ内面からインナーライナー層を排除したものである。
実施例3のタイヤは、図3に示すように、タイヤ内面のショルダー相当領域を除く領域にジエン系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ1.4mmのインナーライナー層を選択的に配置したものである。
実施例4のタイヤは、図4に示すように、タイヤ内面の全域にジエン系ゴムを主体とするゴム組成物からなるインナーライナー層を配置し、インナーライナー層のショルダー相当領域での厚さを0.9mmとし、それ以外の領域での厚さを1.4mmとしたものである。
実施例5のタイヤは、図5に示すように、タイヤ内面の全域にジエン系ゴムを主体とするゴム組成物からなる厚さ0.9mmのインナーライナー層を配置したものである。
従来例1、比較例1〜2及び実施例1〜5について、ショルダー相当領域における最内側のカーカス層のカーカスコードとタイヤ内面との間に介在するゴム部分の厚さtは表1の通りである。
これら試験タイヤについて、下記の評価方法により耐久性を評価し、その結果を表1に併せて示した。
耐久性:
ドラム表面が平滑で直径1707mmの鋼製ドラムを備えた室内ドラム試験機を用い、試験タイヤをリムサイズ18×13Jのホイールに組付けて空気圧を140kPaとし、速度250km/h及びキャンバー角度2°の条件にて走行試験を実施した。その際、荷重と走行時間を規定した複数のステップを表1のように設定し、タイヤが破壊するまで走行試験を継続した。表1において、ステップを完走した場合を「clear」にて示し、ステップの途中ではタイヤが破壊した場合は破壊までの経過時間を示した。より高荷重のステップまで到達するほど耐久性が優れていることを意味する。
Figure 0005533704
表1から明らかなように、実施例1〜5のタイヤは、従来例1との対比において、過酷な走行条件での耐久性が優れていた。
これに対して、比較例1のタイヤは、ショルダー相当領域でのゴム部分の厚さtが1.0mmであるものの、インナーライナー層がブチル系ゴムを主体とするゴム組成物で構成されているため、耐久性の改善効果が不十分であった。
比較例2のタイヤは、インナーライナー層がジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成されているものの、ショルダー相当領域でのゴム部分の厚さtが1.5mmであるため、耐久性の改善効果が不十分であった。
次に、加硫条件を異ならせたこと以外は実施例1〜5と同様の構造を有するは実施例6〜10のタイヤを製作した。これら実施例6〜10の加硫工程においては、未加硫タイヤを金型内に投入し、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くした。より具体的には、未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ外面での加硫温度を約160℃とし、未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ内面での加硫温度を約120℃とするように加硫条件を調整しつつ約22分間加熱した。
これら試験タイヤについて、上述の評価方法により耐久性を評価し、その結果を表2に併せて示した。
Figure 0005533704
表2から判るように、加硫工程においてタイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることによりタイヤの耐久性が更に改善され、特にショルダー相当領域でのゴム部分の厚さtが小さい場合に耐久性の改善効果が顕著に現れていた。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4A,4B カーカス層
5 ビードコア
6 ビードフィラー
7A,7B ベルト層
8 インナーライナー層
10 金型
C カーカスコード
S タイヤ内面
X ショルダー相当領域

Claims (5)

  1. 一対のビード部間に少なくとも2層のカーカス層を装架し、これらカーカス層のタイヤ周方向に対するコード角度を60°〜86°の範囲に設定し、かつ前記カーカス層を層間でカーカスコードが互いに交差するように配置すると共に、トレッド部におけるカーカス層の外周側に複数層のベルト層を配置した空気入りタイヤにおいて、最も広いベルト層のエッジに対応するタイヤ内面のベルトエッジ対応位置からビードトウ側に向かってタイヤ子午線断面でのペリフェリー長で20mmの位置と前記ベルトエッジ対応位置との間の領域をショルダー相当領域と規定したとき、少なくとも前記ショルダー相当領域にて、最内側のカーカス層に含まれるカーカスコードと前記タイヤ内面との間に介在するゴム部分の厚さを0.02mm〜1mmとし、かつ該ゴム部分をゴム成分の80重量%以上がジエン系ゴムであって該ジエン系ゴムを主体とするゴム組成物で構成したことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記タイヤ内面の少なくともビードトウ側の領域にインナーライナー層を配置したことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. レーシング用タイヤであることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤを製造する方法であって、未加硫タイヤを成形した後、該未加硫タイヤを金型内で加硫する際に、タイヤ内面側の加硫温度をタイヤ外面側の加硫温度よりも低くすることを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ外面での加硫温度を130℃〜170℃の範囲に設定し、前記未加硫タイヤのトレッド部のタイヤ内面での加硫温度を前記タイヤ外面での加硫温度の55%〜95%の範囲に設定したことを特徴とする請求項に記載の空気入りタイヤの製造方法。
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