JP5503170B2 - 最大結晶粒の縮小化特性に優れた肌焼鋼 - Google Patents
最大結晶粒の縮小化特性に優れた肌焼鋼 Download PDFInfo
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A/[Nb]≦0.7 …(1)
(式中、Aは、面積20μm2以上のNb系介在物の面積率(%)を示す。[Nb]は鋼中のNb含有量(質量%)を示す)
1100≦T1≦1350 …(2)
(T1+273)×log10(t×60)<4000 …(3)
本発明には前記肌焼鋼を冷間加工した後、表面硬化熱処理した鋼材も含まれる。
Moは表面硬化処理(浸炭など)後の焼入れ時の焼入性を著しく向上させる効果を持つのに加え、耐衝撃強度の向上に有効である。しかし、過度に添加すると素材硬さが高くなるため被削性が不良となる。従ってMoは、2.0%以下、好ましくは0.01〜1.0%、さらに好ましくは0.1〜0.5%とする。
Bは微量で鋼材の焼入性を大幅に向上させる効果があることに加え、結晶粒界を強化し衝撃強度を高める作用があるため添加してもよい。しかし、過剰に添加すると、窒化物を生成して冷間及び熱間加工性を低下させる。従ってBは、0.005%以下、好ましくは0.0001〜0.004%、さらに好ましくは0.001〜0.003%とする。
CuはFeより酸化されにくい元素であるため、鋼材の耐食性を向上させる。しかし、過剰に添加すると、鋼材の熱間延性が低下する。従ってCuは、0.1%以下、好ましくは0.01〜0.05%、さらに好ましくは0.01〜0.03%とする。
NiはCuとともに鋼材の耐食性を向上させる元素であり、単独で添加してもよいが、Cuと組み合わせて添加することが望ましい。また、Niは鋼材の耐衝撃性を向上させる効果もある。しかし過剰に添加すると鋼材の製造コストが上昇する。従ってNiは、3%以下、好ましくは0.01〜2.5%、さらに好ましくは0.03〜2.0%とする。
Pは結晶粒界に偏析して部品の衝撃特性を低減させるため、少ないほど好ましい。従ってPは、例えば、0.03%以下、好ましくは0.02%以下、さらに好ましくは0.015%以下とする。
SはMnと結合してMnS系介在物を生成し、部品の疲労強度、衝撃強度を低下させるためなるべく低減する方が好ましい。従ってSは、例えば、0.03%以下、好ましくは0.025%以下、さらに好ましくは0.020%以下とする。なおSは、切削性向上に寄与する場合がある。従ってSは、例えば、0.001%以上、好ましくは0.005%以上、さらに好ましくは0.010%以上としてもよい。
Alは溶製時に脱酸材として作用して酸化物系介在物量を低減して鋼材の内部品質を高める作用を示すが、スラグとして除去しきれずに残ったAlは粗大で硬い非金属介在物(Al2O3)を生成して疲労特性を低下させるなど、不純物として作用する。従って鋼中に残るAlは少ないほど好ましく、例えば、0.06%以下、好ましくは0.04%以下、さらに好ましくは0.02%以下とする。
Nが多いと粗大なNb系介在物が生成して衝撃強度を低下させるとともに、鋼材の硬さ、変形抵抗を増大させ鍛造性が低下する。従ってNは少ないほど好ましく、例えば、0.05%以下、好ましくは0.04%以下、さらに好ましくは0.03%以下とする。なおNを完全に除去することはできず、むしろどうしても残るN(例えば、0.005%以上、好ましくは0.010%以上、さらに好ましくは0.015%以上のN)は、微細なNb系介在物を生成するのに利用される。
A/[Nb]≦0.7 …(1)
(式中、Aは、面積20μm2以上のNb系介在物の面積率(%)を示す。[Nb]は鋼中のNb含有量(質量%)を示す)
(T1+273)×log10(t×60)<4000 …(3)
式(3)の左辺((T1+273)×log10(t×60))はさらに小さくてもよく、例えば、2000以下、特に0以下であってもよい。
転炉溶製によって表1に示す成分の鋳片を作製し、この鋳片を所定温度まで加熱した後分塊圧延することによって大きさ155mm×155mm×10mのビレットを得た。得られたビレットを再加熱して熱間圧延(棒鋼圧延)することで、直径46mmの棒鋼を製造した。分塊圧延前の加熱条件及び熱間圧延(棒鋼圧延)前の加熱条件は、表2に示す通りである。なお分塊圧延前の加熱速度は、表3及び表4に示す。
1)冷間鍛造性(70%プレス)
棒鋼を温度760℃で5時間加熱した後、8時間かけて680℃まで冷却してから炉冷した(球状化焼鈍又は軟化焼鈍。図3)。焼鈍後の棒鋼から直径15mm×高さ22.5mmの円柱状試験片を切り出し、この試験片を高さ方向に圧縮した(加工率70%)。試験片の表面を実体顕微鏡(倍率20倍)で観察して割れの有無を確認し、以下の基準に基づいて冷間鍛造性を評価した。
良好:割れ無し
不良:割れ有り
棒鋼のt/4(tは棒鋼の直径)位置からL断面(軸心を含む断面)のサンプルを切り出し、研磨した。研磨面をEPMA(Electron Probe Microanalyzer)で測定した。面積が20μm2以上の介在物の組成を調べ、Nb含有量が5質量%以上の介在物をNb系介在物とし、その面積率を算出した。EPMAの測定条件は下記の通りである。
分析装置(EDS):SystemSix(サーモフィッシャーサイエンティフィック社製)
加速電圧:15kV
操作電流:4nA
測定面積:100mm2以上
観察倍率:200倍
棒鋼を図3に示す焼鈍処理した後、切削加工して円柱体(直径15mm×高さ22.5mm)を作成し、ストローク速度18spm(平均歪速度8.5秒-1)で75%の圧縮加工を行って試験片を作製した。
結果を表3〜4に示す。
また式(1)の左辺(A/[Nb])を計算し、表3〜4に示す。さらにこの左辺(A/[Nb])と最大結晶粒との関係を図6に示す。
これらに対して、Nbの添加量を必要最小限にまで絞り込み、Nb析出物の僅かな固溶すら防止すべく製造条件I〜IVを採用すると(No.1〜43)、微細なNb系介在物を確保しつつも粗大なNb系介在物を極めて小さくでき、式(1)の左辺(A/[Nb])を小さくできるため、結晶粒の粗大化を防止すると共に最大の結晶粒も小さくできる(混粒を防止できる)。
2 粗大なNb系介在物
11 微細な結晶粒
12 粗大な結晶粒
Claims (6)
- C :0.1〜0.3%(質量%の意味。化学成分の含有量について%を使う場合は、以下、同じく質量%を意味するものとする)、
Si:1.5%以下(0%を含まない)、
Mn:2%以下(0%を含まない)、
Cr:2.5%以下(0%を含まない)、及び
Nb:0.01〜0.05%
を含有し、残部が鉄及び不可避的不純物からなり、式(1)を満足すると共に、旧オーステナイト粒の最大結晶粒度番号が5.2番以上であることを特徴とする最大結晶粒の縮小化特性に優れた肌焼鋼。
A/[Nb]≦0.7 …(1)
(式中、Aは、面積20μm2以上のNb系介在物の面積率(%)を示す。[Nb]は鋼中のNb含有量(質量%)を示す) - 前記不可避不純物には、P、S、Al、及びNが含まれ、これらの含有量が以下の通りである請求項1に記載の肌焼鋼。
P :0.03%以下(0%を含まない)
S :0.03%以下(0%を含まない)
Al:0.06%以下(0%を含まない)
N :0.05%以下(0%を含まない) - さらにMo:2.0%以下(0%を含まない)を含有する請求項1又は2に記載の肌焼鋼。
- さらにB:0.005%以下(0%を含まない)を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の肌焼鋼。
- さらにCu:0.1%以下(0%を含まない)及びNi:3%以下(0%を含まない)から選択される少なくとも一種を含有する請求項1〜4のいずれかに記載の肌焼鋼。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の肌焼鋼を冷間加工した後、表面硬化熱処理した鋼材。
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