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JP5496759B2 - 表面処理剤および鋼板 - Google Patents

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Description

本発明は、亜鉛系めっき鋼板表面に50℃〜200℃で焼付して耐食性皮膜を形成させるために用いられる表面処理剤表面処理剤およびこの表面処理剤によって表面処理された鋼板に関する。
亜鉛系めっき鋼板は、耐食性を向上させるために、表面に皮膜を形成させる。たとえば、亜鉛系めっき鋼板にクロメート処理を施して、亜鉛系めっき鋼板の表面にクロメート皮膜を形成させる。しかしながら、クロメート処理は、有害なクロム化合物であるクロム酸塩(6価クロム)を用いるので、環境汚染を引き起こしたり、製造に携わる人間の健康へ影響を及ぼしたりする。このため、有害なクロム化合物を用いずに皮膜を形成することができる表面処理剤が望まれている。
また、家庭用電気製品および自動車の部品などの各種金属製品に鋼板を加工する場合、まず、潤滑油などの油を塗布した鋼板に、プレス成形などの成形加工を施して、所望の形状に加工する。その後、アルカリ脱脂などの脱脂を施して、鋼板の表面に塗布された油を除去する。鋼板は、このような脱脂を施しても、耐食性の低下しないことが求められる。
亜鉛系めっき鋼板を表面処理する表面処理剤の従来の技術としては、特許文献1に記載されている。特許文献1の表面処理剤は、水溶性の多価金属リン酸塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含み、クロム化合物を含まない表面処理剤である。この表面処理剤に含まれる成分は、具体的には、多価金属リン酸塩化合物は、第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシウムから選ばれる1種または2種の混合物である。キレート剤は、ホスホン酸系キレート剤およびオキシカルボン酸系キレート剤から選ばれる1種または2種の混合物である。腐食抑制剤は、イミダゾリン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミダゾリン化合物、チオカルボニル基含有化合物およびキノリン誘導体の1種または2種の混合物である。
この表面処理剤は、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布した後、焼付けすることによって、多価金属リン酸塩化合物のリン酸基同士の脱水縮合反応ではなく、多価金属リン酸塩化合物とキレート剤とのキレート生成反応により、網状(ネットワーク)構造をもつ皮膜が形成されるので、低い焼付け温度で均一で緻密な皮膜が形成される。したがって、この表面処理剤は、クロム化合物を使用せずに、低い焼付け温度で、優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成することができ、優れた耐食性を有する鋼板を得ることができる。
しかしながら、この表面処理剤から形成されたリン酸塩化合物を主成分とした皮膜は、アルカリに対する耐食性(耐アルカリ性)が低いので、この表面処理剤で表面処理した鋼板にアルカリ脱脂を施すと、耐食性が低下してしまう。この表面処理剤によって表面処理された鋼板をそのまま使用する場合は、優れた耐食性を発揮することができるが、鋼板を成形加工して使用する場合は、アルカリ脱脂によって耐食性が低下するので、優れた耐食性を発揮することができない。
他の従来技術として、特許文献1の技術と類似の技術が特許文献2に記載されている。特許文献2の表面処理剤は、水溶性の多価金属リン酸塩化合物と、キレート剤と、腐食抑制剤とを含み、腐食抑制剤が、バナジン酸化合物または特定の構造を有するポリアミン化合物である。
特許文献2によれば、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布した後、焼付けすることによって、低い焼付け温度で、優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成することができる表面処理剤である。さらに、特定のアルカリ脱脂剤を用い、温度および時間などの脱脂条件を制御することによって、アルカリ脱脂後においても、優れた耐食性を有する鋼板が得られる。
しかしながら、家庭用電気製品および自動車の部品などの各種金属製品に鋼板を加工する場合、脱脂に使用されるアルカリ脱脂剤は多種多様であり、さらに、脱脂条件も様々である。したがって、アルカリ脱脂剤および脱脂条件によっては、アルカリ脱脂を施すと、鋼板の耐食性を低下してしまう。
また、鋼板に成形加工、特に曲げ加工を施すと、鋼板と金型とが擦れることによって、鋼板にきず(型かじり)がついてしまうことが多い。鋼板は、このきず付きに対する耐性、いわゆる耐型かじり性が要求される。しかしながら、上記表面処理剤によって表面処理された鋼板は、表面に形成された皮膜の機械的強度が高くないので、耐型かじり性があまり高くない。
特許文献3は、上記観点から、低い焼付け温度で焼付けができ、脱脂後においても優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板の表面に形成することができ、さらに、優れた耐型かじり性を亜鉛系めっき鋼板に付与することができる表面処理剤およびこの表面処理剤によって表面処理された鋼板が記載されている。
特開2002−155375号公報 特開2005−126739号公報 特開2008−274388号公報
特許文献3によれば、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布した後、焼付けすることによって、低い焼付け温度で、優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成することができる表面処理剤である。
一方、鋼板の加工時などにきずが入り、皮膜が損傷し、下地鋼板が露出する場合がある。このような場合、損傷部からの腐食が進み、耐食性が著しく劣化し、文献3の方法では、対応できない。
本発明の目的は、皮膜の損傷によって下地鋼板が露出しているような場合でも、良好な耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成することができる表面処理剤を提供し、この表面処理剤によって表面処理された鋼板を提供することにある。
本発明は、50℃〜200℃で焼き付けして皮膜形成される亜鉛系めっき鋼板の表面処理に用いられる表面処理剤であって、
第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して、ヘキサフルオロチタン酸および/またはヘキサフルオロチタン酸塩を16〜1000重量部、キレート剤を10〜1000重量部、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される少なくとも1種または2種以上のマグネシウム化合物を0.2〜20重量部含むことを特徴とする表面処理剤である。
本発明は、さらに、バナジウム化合物を第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して0.1〜50重量部含むことを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、さらに、固体潤滑剤を含むことを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、さらに、シランカップリング剤を含むことを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、さらに、腐食抑制剤を含むことを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記腐食抑制剤が、4級化イミダゾリウム化合物、キノリン化合物、チオカルボニル化合物、チアゾール化合物、メルカプト化合物、スルフィド化合物、チオカルバミン酸塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム化合物、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記腐食抑制剤は、アセチレンアルコールであることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記アセチレンアルコールは、プロパルギルアルコール、メチルブチノール、ジメチルペンチノール、ブチンジオールおよびヘキシンジオールから選ばれる1種以上であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記ヘキサフルオロチタン酸塩は、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウムであることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記バナジウム化合物が、バナジン酸化合物であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記バナジン酸化合物が、メタバナジン酸アンモニウムおよびメタバナジン酸カリウムのうちの少なくとも一方であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記キレート剤が、ホスホン酸系キレート剤であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、前記ホスホン酸系キレート剤が、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸であることを特徴とする前記記載の表面処理剤である。
本発明は、亜鉛系めっき鋼板の表面に、皮膜が形成された鋼板であって、前記皮膜は、前記記載の表面処理剤を前記亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布して焼付けして形成されることを特徴とする鋼板である。
本発明は、前記皮膜の付着量が、100mg/m以上1000mg/m以下であることを特徴とする前記記載の鋼板である。
本発明によれば、この表面処理剤は、50℃〜200℃で焼き付けして皮膜形成される亜鉛系めっき鋼板の表面処理に用いられる表面処理剤である。この表面処理剤は、第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して、ヘキサフルオロチタン酸および/またはヘキサフルオロチタン酸塩を16〜1000重量部、キレート剤を10〜1000重量部、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される少なくとも1種または2種以上のマグネシウム化合物を0.2〜20重量部含む。
この表面処理剤は、クロム化合物を使用することなく、低い焼付け温度で焼付けられ、均一で緻密な皮膜が形成される。この均一で緻密な皮膜は、優れた耐型かじり性を亜鉛系めっき鋼板に付与することができ、脱脂後においても優れた耐食性を有し、機械的強度も高い。したがって、この表面処理剤は、脱脂後においても優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板の表面に形成することができる。またこの表面処理剤は、皮膜の損傷によって下地鋼板が露出しているような場合でも優れた耐食性を有する。
また本発明によれば、さらに、バナジウム化合物を第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して0.1〜50重量部含むことが好ましい。これにより耐食性をさらに高めることができる。
また本発明によれば、固体潤滑剤を含むことが好ましい。この表面処理剤は、固体潤滑剤を含むことで、生成する皮膜に潤滑性を付与することができる。したがって、皮膜が形成された鋼板を家庭用電気製品および自動車の部品などの各種金属製品に加工するとき、優れた加工性および摺動性を確保することができる。
また本発明によれば、シランカップリング剤を含むことが好ましい。この表面処理剤は、シランカップリング剤を含むことで、亜鉛系めっき鋼板上に形成した皮膜と、皮膜上に塗布する上塗り塗料との二次密着性を改善することができる。
また本発明によれば、腐食抑制剤を含むことが好ましい。リン酸アルミニウムおよび/またはリン酸マグネシウムを含む表面処理剤を亜鉛系めっき鋼板の表面に塗布すると、このリン酸塩化合物により亜鉛系めっきが溶解して、このリン酸塩化合物のリン酸と溶解した亜鉛イオンとでリン酸亜鉛が生成するので、キレート生成反応およびチタンを介在させた結合の形成が阻害される。この表面処理剤は、腐食抑制剤を含むことで、リン酸塩化合物による亜鉛系めっきの溶解を抑制することができ、リン酸亜鉛による阻害を受けないので、より均一で緻密な皮膜を形成することができる。
また本発明によれば、腐食抑制剤は、4級化イミダゾリウム化合物、キノリン化合物、チオカルボニル化合物、チアゾール化合物、メルカプト化合物、スルフィド化合物、チオカルバミン酸塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム化合物、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩から選ばれる1種または2種以上であることが好ましい。そうすることによって、このリン酸塩化合物による亜鉛系めっきの溶解を充分に抑制することができる。
また本発明によれば、腐食抑制剤は、アセチレンアルコールを含むことが好ましい。これにより、亜鉛系めっき鋼板の表面処理を実施する際に、クロムめっきなどの金属めっきが施された塗装ロールの腐食を抑制することができ、塗装ロールの寿命を長くすることができる。
また本発明によれば、アセチレンアルコールは、プロパルギルアルコール、メチルブチノール、ジメチルペンチノール、ブチンジオールおよびヘキシンジオールから選ばれる1種以上であることが好ましい。そうすることによって、このリン酸塩化合物による亜鉛系めっきの溶解を抑制すると共に、塗装ロールの腐食を抑制することができる。
また本発明によれば、ヘキサフルオロチタン酸塩は、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウムであることが好ましい。そうすることによって、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウムのチタンが、このリン酸塩化合物のリン酸基同士をより結合させることができる。したがって、耐アルカリ性および機械的強度のより高い皮膜が形成される。
また本発明によれば、バナジウム化合物は、バナジン酸化合物であることが好ましい。そうすることによって、皮膜の腐食をより抑制することができるので、より耐アルカリ性が高い皮膜が形成される。また耐食性を高めることができる。
また本発明によれば、バナジン酸化合物は、メタバナジン酸アンモニウムおよびメタバナジン酸カリウムのうちの少なくとも一方であることが好ましい。そうすることによって、皮膜の腐食をより抑制することができるので、より耐アルカリ性が高い皮膜が形成される。また耐食性を高めることができる。
また本発明によれば、キレート剤は、ホスホン酸系キレート剤であることが好ましい。そうすることによって、ホスホン酸系キレート剤のリン酸基と、このリン酸塩化合物のリン酸基とが結合されてキレートが生成されるので、より均一で緻密な皮膜を形成することができる。
また本発明によれば、ホスホン酸系キレート剤は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸であることが好ましい。そうすることによって、ホスホン酸系キレート剤のリン酸基と、このリン酸塩化合物のリン酸基とが結合されてキレートが生成されるので、より均一で緻密な皮膜を形成することができる。
また本発明によれば、亜鉛系めっき鋼板の表面に、皮膜が形成された鋼板である。この皮膜は、前述の表面処理剤を亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布して焼付けして形成されるので、耐アルカリ性および機械的強度のより高い皮膜である。したがって、この鋼板は、脱脂後においても優れた耐食性、および、優れた耐型かじり性を有する。
また本発明によれば、皮膜の付着量は、100mg/m以上1000mg/m以下である。この鋼板は、脱脂後においても優れた耐食性、および、優れた耐型かじり性を有する。また、この鋼板は、亜鉛系めっき鋼板と皮膜とが高い密着性を有する。
本発明の実施の一形態である表面処理剤は、水性媒体中に、第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して、ヘキサフルオロチタン酸および/またはヘキサフルオロチタン酸塩を16〜1000重量部、キレート剤を10〜1000重量部、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される少なくとも1種または2種以上のマグネシウム化合物を0.2〜20重量部を含有している。この表面処理剤は、有害なクロム化合物を含有していないため、従来のクロム化合物の使用による環境汚染などの問題は、発生しない。水性媒体は、水のみであってもよいし、水と水溶性有機溶媒との混合溶媒であってもよいが、水のみであることが好ましい。
この表面処理剤は、亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布して焼付けすることによって、低い焼付け温度、たとえば、50℃以上200℃以下で焼付けられ、均一で緻密な皮膜が形成される。この均一で緻密な皮膜は、脱脂後においても優れた耐食性を有し、機械的強度も高い。したがって、この表面処理剤は、脱脂後においても優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板の表面に形成することができ、さらに、優れた耐型かじり性を亜鉛系めっき鋼板に付与することができる。
この表面処理剤は、皮膜の損傷によって下地鋼板が露出しているような場合にも、優れた耐食性を有する。この理由については、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムまたは炭酸マグネシウムがキレート剤に溶解し、皮膜損傷部が腐食された際に溶出し、それ以上の腐食の伝搬を防ぐとも考えられるが、明らかではない。
水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される少なくとも1種または2種以上のマグネシウム化合物の量は、第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウムの総量に対して0.2〜20重量部である。0.2重量部未満だと、上記の耐腐食性が著しく劣り、20重量部を超えると、安定性が著しく劣り、結果として耐食性も劣るため好ましくない。
表面処理剤に含有される第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウムは、皮膜を形成する主体(ベース)となる成分である。リン酸アルミニウムおよびリン酸マグネシウムの皮膜は、第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウムの水溶液を亜鉛系めっき鋼板に塗布して焼き付けることで形成することができる。第一リン酸アルミニウムおよび第一リン酸マグネシウムは、工業的に製造されているものでよい。また、第一リン酸アルミニウムは、Al/Pのモル比が0.7/3〜1.2/3のものが好ましく、第一リン酸マグネシウムは、Mg/Pのモル比が0.7/2〜1.2/2のものが好ましい。
表面処理剤中のこのリン酸塩化合物の濃度は、1重量%以上50重量%以下であることが好ましい。1重量%未満では、加水分解を起こし沈殿を生じることがあり、50重量%を超えると、このリン酸塩化合物の溶解度を超えてリン酸塩化合物が沈殿し、表面処理剤の安定性に問題を生じることがある。
この表面処理剤は、キレート剤を含むことで、このリン酸塩化合物のリン酸基同士の脱水縮合反応ではなく、このリン酸塩化合物とキレート剤とのキレート生成反応により、網状(ネットワーク)構造をもつ皮膜が形成される。この皮膜形成には、脱水縮合反応を伴わないため、低い焼付け温度で、均一で緻密な皮膜を形成することができる。したがって、この表面処理剤は、低い焼付け温度で、優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成することができる。
表面処理剤に含有されるキレート剤は、ホスホン酸系キレート剤およびオキシカルボン酸系キレート剤が好ましく、特に、ホスホン酸系キレート剤が好ましい。
ホスホン酸系キレート剤の具体例としては、アミノトリメチレンホスホン酸、1−ヒドロキシアリキリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ヘキサメチレンジアミンテトラメチレンホスホン酸、ジエチレントリアミンペンタメチレンホスホン酸、またはそれらの塩を挙げることができる。特に、処理液を作製する際、リン酸塩化合物の水溶液への溶解性の観点から、1−ヒドロキシアリキリデン−1,1−ジホスホン酸が好ましい。さらに好ましくは、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である。
表面処理剤中のキレート剤は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、10重量部以上1000重量部以下含有することが好ましい。10重量部未満では、充分な耐食性を得ることができず、1000重量部を超えると、形成された皮膜にべとつきを生じることがある。
さらに、この表面処理剤は、ヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロチタン酸塩のうちの少なくとも一方を含むことで、このリン酸塩化合物のリン酸基同士を、チタンを介在させた結合(リン酸基−チタン−リン酸基)を形成することができる。この結合形成には、脱水縮合反応を伴わないため、低い焼付け温度で、皮膜を形成することができる。この皮膜は、チタンを介在させた結合が形成されることによって、耐アルカリ性が高くなり、さらに、機械的強度が高くなる。したがって、この表面処理剤は、低い焼付け温度で、脱脂後においても優れた耐食性を有する皮膜を亜鉛系めっき鋼板の表面に形成することができ、さらに、優れた耐型かじり性を亜鉛系めっき鋼板に付与することができる。
表面処理剤は、ヘキサフルオロチタン酸(チタンフッ化水素酸)およびヘキサフルオロチタン酸塩(チタンフッ化水素酸の塩)のうちの少なくとも一方が含有される。ヘキサフルオロチタン酸塩を形成するものとしては、ナトリウム、カリウム、リチウムおよびアンモニウムなどを挙げることができ、具体的な化合物として、ヘキサフルオロチタン酸ナトリウム(チタンフッ化ナトリウム)、ヘキサフルオロチタン酸カリウム(チタンフッ化カリウム)、ヘキサフルオロチタン酸リチウム(チタンフッ化リチウム)およびヘキサフルオロチタン酸アンモニウム(チタンフッ化アンモニウム)などを挙げることができる。これらのうち、ヘキサフルオロチタン酸塩としては、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウムが好ましい。また、ヘキサフルオロチタン酸とヘキサフルオロチタン酸アンモニウムとの混合物を用いるのがさらに好ましい。
表面処理剤中のヘキサフルオロチタン酸およびヘキサフルオロチタン酸塩は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、16重量部以上1000重量部以下含有することが好ましい。16重量部未満では、アルカリ脱脂後においても優れた耐食性を有する均一で緻密な皮膜を形成することができず、また、形成された皮膜は、機械的強度が低くなってしまい、優れた耐型かじり性を発揮することができない。また、1000重量部を超えても、結合に関与しないチタンが増えすぎて、アルカリ脱脂後においても優れた耐食性を有する均一で緻密な皮膜を形成することができず、形成された皮膜の機械的強度が低くなる。
また、この表面処理剤は、バナジウム化合物を含むことで、亜鉛系めっき鋼板上に形成された皮膜に担持される。これによって、アルカリ脱脂などの皮膜が腐食される環境であっても、皮膜からバナジウム化合物が溶出して、皮膜の腐食を抑制するので、耐アルカリ性が高くなるので、脱脂後においても優れた耐食性を有する皮膜を形成することができる。
表面処理剤に含有されるバナジウム化合物は、水溶性のバナジウム化合物が好ましく、無機化合物であっても有機化合物であってもよい。具体的には、メタバナジン酸(トリオキソバナジン酸)などのバナジン酸およびこの塩などのバナジン酸化合物、五酸化バナジウムなどの酸化バナジウム、五塩化バナジウムおよび五フッ化バナジウムなどのハロゲン化バナジウム、硫酸バナジル、硫酸バナジウム、硝酸バナジウム、燐酸バナジウム、重燐酸バナジウム、酢酸バナジウム、バナジウムアセチルアセトネートおよびバナジルアセチルアセトネートなどの有機バナジウム化合物を挙げることができる。メタバナジン酸およびバナジン酸の塩を形成するものとしては、ナトリウム、カリウムおよびアンモニウムなどを挙げることができる。この中でも、バナジン酸化合物が好ましく、さらに、メタバナジン酸アンモニウムおよびメタバナジン酸カリウムが好ましく、特にメタバナジン酸アンモニウムが好ましい。
表面処理剤中のバナジウム化合物は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、0.1重量部以上50重量部以下含有することが好ましい。0.1重量部未満では、充分な耐食性を得ることができず、50重量部を超えると、バナジウム化合物が沈殿し、表面処理剤の安定性に問題を生じることがある。
表面処理剤は、固体潤滑剤を含むことが好ましい。この表面処理剤は、固体潤滑剤を含むことで、生成する皮膜に潤滑性を付与することができる。したがって、皮膜が形成された鋼板を家庭用電気製品および自動車の部品などの各種金属製品に加工するとき、優れた加工性および摺動性を確保することができる。固体潤滑剤としては、ワックス、フッ素樹脂粒子、金属石鹸などを挙げることができるが、ワックスが好ましい。ワックスは、比較的融点の低いもの(130℃以下の融点)が多い。皮膜が形成された鋼板を各種金属製品に加工するときの加工性および摺動性は、加工時の温度が室温から潤滑剤の融点までの温度領域において、特に改善効果が大きい。
ワックスとしては、たとえば、ポリエチレンワックス、カルナバワックス、パラフィンワックス、テフロン(登録商標)(R)ワックスなどを挙げることができる。これらの列挙したワックスの中でも、表面処理剤に含まれるリン酸塩化合物などが水溶性であるため、水中での分散性または溶解性が良好なワックスが好適であり、水分散性のポリエチレンワックスが特に好ましい。
表面処理剤中の固体潤滑剤は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、1重量部以上100重量部以下含有することが好ましい。1重量部未満では、皮膜が形成された鋼板を各種金属製品に加工するときに優れた加工性および摺動性を確保することができる固体潤滑剤の効果を充分に発揮することができず、100重量部を超えると、皮膜の耐食性を充分に得ることができないことがある。
表面処理剤は、シランカップリング剤を含むことが好ましい。この表面処理剤は、シランカップリング剤を含むことで、亜鉛系めっき鋼板上に形成した皮膜と、皮膜上に塗布する上塗り塗料との二次密着性を改善することができる。
シランカップリング剤としては、たとえば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどを挙げることができるが、このうち3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが好ましい。
表面処理剤中のシランカップリング剤は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、0.1重量部以上100重量部以下含有することが好ましい。0.1重量部未満では、亜鉛系めっき鋼板上に形成した皮膜と、皮膜上に塗布する上塗り塗料との二次密着性を改善することができるシランカップリング剤の効果を充分に発揮することができず、100重量部を超えると、表面処理剤の安定性に問題を生じることがある。
表面処理剤は、腐食抑制剤を含むことが好ましい。リン酸塩化合物を含む表面処理剤を亜鉛系めっき鋼板の表面に塗布すると、リン酸塩化合物により亜鉛系めっきが溶解して、リン酸塩化合物のリン酸と溶解した亜鉛イオンとでリン酸亜鉛が生成するので、キレート生成反応およびチタンを介在させた結合の形成が阻害される。この表面処理剤は、腐食抑制剤を含むことで、リン酸塩化合物による亜鉛系めっきの溶解を抑制することができ、リン酸亜鉛による阻害を受けないので、より均一で緻密な皮膜を形成することができる。したがって、腐食抑制剤は、皮膜の耐食性を高めることができる。
腐食抑制剤としては、イミダゾリン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミダゾリウム化合物、キノリン系化合物、チオカルボニル化合物、チアゾール化合物,メルカプト化合物、スルフィド化合物、チオカルバミン酸塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム化合物、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩のうち少なくとも1種または2種以上挙げることができる。また混合することで相乗効果が得られる場合が多く、これら化合物を混合して用いることが好ましい。
イミダゾリン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミダゾリウム化合物の具体例としては、たとえば、2−アルキル(C12〜C18)−1−アルキル(C1〜C16)−1−アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムクロライド、2−アルキル(C12〜C18)−1−アルキル(C1〜C16)−1−アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムブロマイド、2−アルキル(C12〜C18)−1−アルキル(C1〜C16)−1−アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムアイオダイド、2−アルキル(C12〜C18)−1−アルキル(C1〜C16)−1−アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムフルオライド、2−アルキル(C12〜C18)−1−アルキル(C1〜C16)−1−アシルアルキル(C11〜C17)イミダゾリウムエトキシサルフェート、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムクロライド、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムブロマイド、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムアイオダイド、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムフルオライド、1,3−ジベンジル−2−メチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1−ドデシル−2−メチル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムクロライド、1−ドデシル−2−メチル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ドデシル−2−メチル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1-ドデシル−2−メチル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムフルオライド、1−ドデシル−2−メチル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1−ベンジル−2−アルキル(C1〜C4)−3−カルボキシメチルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−アルキル(C1〜C4)−3−カルボキシメチルイミダゾリウムブロマイド、1−ベンジル−2−アルキル(C1〜C4)−3−カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1−ベンジル−2−アルキル(C1〜C4)−3−カルボキシメチルイミダゾリウムフルオライド、1−ベンジル−2−アルキル(C1〜C4)−3−カルボキシメチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1−シアノエチル−2−アルキル(C1〜C4)−4−アルキル(C1〜C4)−カルボキシメチルイミダゾリウムクロライド、1−シアノエチル−2−アルキル(C1〜C4)−4−アルキル(C1〜C4)−カルボキシメチルイミダゾリウムブロマイド、1−シアノエチル−2−アルキル(C1〜C4)−4−アルキル(C1〜C4)−カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1−シアノエチル−2−アルキル(C1〜C4)−4−アルキル(C1〜C4)−カルボキシメチルイミダゾリウムフルオライド、1−シアノエチル−2−アルキル(C1〜C4)−4−アルキル(C1〜C4)−カルボキシメチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムクロライド、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムブロマイド、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムアイオダイド、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムフルオライド、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムエトキシサルフェート、1−シアノエチル−2−n−ウンデシル−3−カルボキシメチルイミダゾリウムクロライドなどを挙げることができる。列挙した化合物中に示した括弧書きは、アルキル基を構成する炭素数を示す。これらのイミダゾリン化合物を4級化剤によって4級化して得られるイミダゾリウム化合物は、1種単独で、または2種以上を混合して用いてもよい。
キノリン系化合物の具体的な例としては、3−ブロモキノリン、2−ヒドロキシキノリン、6−クロロ−2−メチルキノリン、7−クロロ−2−メチルキノリン、8−クロロ−2−メチルキノリン、2−クロロメチルキノリン、2−メチル−8−ヒドロキシキノリン、2−ヒドロキシキノリン、6−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン、6−メトキシ−2−メチルキノリン、2−メチルキノリン、4−メチルキノリン、5−ニトロキノリン、8−ニトロキノリン、2−キノリンカルボン酸、4−キノリンアルデヒド、4−キノリンカルボン酸、8−キノリンカルボン酸、8−キノリンスルホニルクロライド、アルキル(C12)イソキノリニウムブロマイド、アルキル(C12)キノリニウムクロライド、5−アミノイソキノリン、5−ヒドロキシイソキノリン、1−イソキノリンカルボン酸、5−イソキノリンスルホン酸などを挙げることができる。このようなキノリン系化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
チオカルボニル化合物の具体的な例としては、チオ尿素、チオセミカルバジド、フェニルチオ尿素、トリルチオ尿素、N−メチルチオ尿素、ジメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、ジブチルチオ尿素、テトラメチルチオ尿素、メチルイソチオ尿素、ベンジルイソチオ尿素、ジフェニールチオ尿素、ジイソプロピルチオ尿素およびエチレンチオ尿素などを挙げることができる。このようなチオカルボニル化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
チアゾール化合物の具体的な例としては、メルカプトベンゾチアゾール、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(チオシアノメチルチオ)ベンゾチアゾール、3−(2−ベンゾチアジルチオ)プロピオン酸、(2−ベンゾチアジルチオ)酢酸などを挙げることができる。このようなチアゾール化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
メルカプト化合物の具体的な例としては、イソブチルメルカプタン、ブチルメルカプタン、オクチルメルカプタン、2−メルカプトイミダゾリンなどを挙げることができる。このようなメルカプト化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
スルフィド化合物の具体的な例としては、メルカプトベンゾチアジルスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィドなどを挙げることができる。このようなスルフィド化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
チオカルバミン酸塩の具体的な例としては、ペンタメチレンジチオカルバミン酸ピペリジン塩、ピペコリルジチオカルバミン酸ピペコリン塩、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジブチルジチオカルバミン酸ナトリウムを挙げることができる。このようなチオカルバミン酸塩は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
4級アンモニウム塩の具体的な例としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロライドを挙げることができる。このような4級アンモニウム塩は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
ピリジニウム化合物の具体的な例としては、アルキルピコリニウムクロライド、アルキルピリジニウムクロライド、アルキルピリジニウムブロマイド、アルキルピコリニウムブロマイド、アルキルピリジニウムアイオダイド、アルキルピコリニウムアイオダイド、N−(p−クロロベンジル)−ピリジニウムクロライドおよびN−(p−クロロベンジル)ピロリニウムクロライドなどを挙げることができる。このようなピリジニウム化合物は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
チオシアン酸塩の具体的な例としては、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸カルシウム、チオシアン酸カリウムおよびベンジルチオシアネートなどを挙げることができる。このようなチオシアン酸塩は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
イソチオシアン酸塩の具体的な例としては、フェニルイソチオシアネート、ベンジルイソチオシアネート、3,4−ジフロロフェニルイソチオシアネート、2−クロロフェニルイソチオシアネート、シクロヘキシルイソチオシアネートおよび3−アセチルアミノフェニルイソチオシアネートなどを挙げることができる。このようなイソチオシアン酸塩は1種および2種以上を混合して用いてもよい。
表面処理剤中のこれら腐食抑制剤は、このリン酸塩化合物100重量部に対して、0.001重量部以上1重量部以下含有することが好ましい。0.001重量部未満では、皮膜の耐食性の高めることができる腐食抑制剤の効果を充分に発揮することができず、1重量部を超えると、形成された皮膜にべとつきを生じることがあり、また、腐食抑制剤の効果が飽和するため経済的ではない。
また腐食抑制剤として、アセチレンアルコールを含むことが好ましい。アセチレンアルコールを含むことによって、塗装ロールの腐食を緩和し、その寿命を伸ばすことができる。これは、塗装ロールの表面に形成されたクロムめっきなどの金属めっき層の微細なクラック中に表面処理剤が浸透していくが、アセチレンアルコールは、めっき層に捕捉されることなく、塗装ロール基体の鋼材にまで到達し、腐食抑制剤として塗装ロール基体の鋼材にまで有効に作用するためである。
アセチレンアルコールとしては、プロパルギルアルコール、メチルブチノール、ジメチルペンチノール、ブチンジオール、ヘキシンジオール、エチニルシクロヘキサノール、1−プロピオン−3−オール、1−ブチン−3−オール、1−ブチン−4−オール、1−ブチン−1−オール、1−ペンチン−3−オール、1−ヘキシン−3−オール、1−ヘプチン−3−オール、1−オクチン−3−オール、2−オクチン−1−オール、1−ノニン−3−オール、1−デシン−3−オール、3−ブチン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3−メチル−1−ブチン−4−オール、3−メチル−1−ペンチン−3−オール、3−メチル−1−ヘキシン−3−オール、2−メチル−3−ブチン−2−オール、2,4−ジメチル−1−オクチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−エチル−1−ペンチン−3−オール、4−エチル−1−オクチン−3−オール、2−フェニル−3−ブチン−2−オール、3−フェニル−2−プロピオン−1−オール、3−ジフェニルメチルシリル−2−プロピオン−1−オール、2−ブチン−1,4−ジオール、3−ヘキシン−2,5−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5,8,11−テトラメチル−6−ドデシン−5,8−ジオールを挙げることができ、この中でもプロパルギルアルコール、メチルブチノール、ジメチルペンチノール、ブチンジオールおよびヘキシンジオールから選ばれる1種以上が特に好ましい。
また、上記アセチレンアルコールと共に、4級化イミダゾリウム化合物、キノリン化合物、チオカルボニル化合物、チアゾール化合物、メルカプト化合物、スルフィド化合物、チオカルバミン酸塩、4級アンモニウム塩、ピリジニウム化合物、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩から選ばれる1種または2種以上を併用することも可能である。
表面処理剤中のアセチレンアルコールは、このリン酸塩化合物100重量部に対して、0.001重量部以上30重量部以下含有することが好ましく、特に好ましくは0.001〜5重量部である。0.001重量部未満では、皮膜の耐食性の高めることができる腐食抑制剤としての効果を充分に発揮することができず、30重量部を超えると、形成された皮膜にべとつきを生じることがあり、また、腐食抑制剤としての効果が飽和し、または低下することがあるため好ましくない。
また、表面処理剤には、必要に応じて防錆剤、消泡剤および界面活性剤などの他の添加剤を配合してもよい。
表面処理剤を適用する亜鉛系めっき鋼板は、特に限定されず、公知のめっき方法で亜鉛含有めっきが施された鋼板であればよい。めっき方法としては、たとえば、溶融めっき、電気めっきおよび気相めっきなどが挙げられる。亜鉛系めっき鋼板の例としては、電気亜鉛めっき鋼板、電気亜鉛−ニッケル合金めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板、溶融亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板などを挙げることができる。溶融亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板は、たとえば、溶融Zn−55%Al合金および溶融Zn−5%Al合金めっき鋼板などが挙げられる。めっき付着量も特に制限されないが、片面当たりの付着量で、電気めっき鋼板では5g/m〜70g/m、溶融めっき鋼板では30g/m〜250g/m程度が一般的である。
表面処理剤を亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布して焼付けすることによって、亜鉛系めっき鋼板の表面に皮膜を形成された鋼板が得られる。この鋼板は、耐アルカリ性および機械的強度のより高い皮膜が表面に形成されているので、脱脂後においても優れた耐食性、および、優れた耐型かじり性を有する。
皮膜の付着量は、100mg/m以上1000mg/m以下であることが好ましい。付着量が100mg/m未満では充分な耐食性が得られない。また、付着量が1000mg/mを超える場合には耐食性の向上が飽和する上、皮膜の密着性が低下することがあり、皮膜の一部が金型で削り取られやすくなり、耐型かじり性が低下する。
表面処理液の塗布は、工業的に一般に用いられる公知の塗布方法で行うことができ、特に限定されないが、たとえば、ロールコータおよびスプレー塗装などが挙げられる。焼付けは、公知の焼付け方法で行うことができ、特に限定されないが、たとえば、熱風式、赤外式および誘導加熱式などの焼付け方法によって行うことができる。また、焼付け温度は、50℃以上200℃以下で行うことができる。焼付け温度が50℃未満では、焼付けが不充分となり、皮膜形成ができず、200℃を超えると、皮膜の耐食性の向上が得られず、製造効率が悪くなる。
このような皮膜が形成された鋼板は、家庭用電気製品および自動車の部品などの金属製品に成形加工することができる。成形加工時には、一般に潤滑油が使用され、その後にアルカリ脱脂液による脱脂処理が行われる。この鋼板は、成形加工のときに皮膜にきずが付きにくく、さらに、アルカリ脱脂液による脱脂処理でも皮膜が冒されることがないため、脱脂後も優れた耐食性を発揮し続けることができる。またきずが付いたような場合でも、従来にない良好な耐食性を有する。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。実施例および比較例中、%は、全て重量%を表し、残部は水である。また、重量部は、リン酸アルミニウムおよび/またはリン酸マグネシウムの総量100重量部に対する重量部を表す。
(実施例1)
処理液として、第一リン酸アルミニウム(Al/P原子比=0.9/3)4.7%と、チタンフッ化水素酸2.4%(51重量部)と、チタンフッ化アンモニウム0.8%(17重量部)と、キレート剤として、ホスホン酸系キレート剤の1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸4.3%(91重量部)と、水酸化マグネシウム0.2%(4.3重量部)を含有する水溶液を調製した。この処理液の安定性を下記の方法で評価した。またこの処理液を電気亜鉛めっき鋼板(片面当たりめっき付着量:20g/m)の片面のめっき面にスピンコータで塗布し、100℃で焼付けて、付着量が500mg/mの皮膜を形成し、試験片を作製し、下記の方法で評価した。結果を表1に示す。
(実施例2〜14)
処理液の組成を表1に、鋼板への付着量を表3に、それぞれ示すとおりとした他は、実施例1と同様な方法で評価した。結果を表1に示す。
(比較例1〜15)
処理液の組成を表2に、鋼板への付着量を表4に、それぞれ示すとおりとした他は、実施例1と同様な方法で評価した。結果を表1に示す。
Figure 0005496759
Figure 0005496759
Figure 0005496759
Figure 0005496759
(評価方法)
(処理液の安定性評価)
処理液を40℃で6ヶ月間保存した後、目視で観察した処理液の状態(固形物の発生の有無)により次のように評価をした:
○:固形物が発生しない場合、
×:固形物が発生する場合。
(耐食性評価)
試験片として、人為的にきずを付けたもの(カット部あり)と、比較としてきずを付けていないもの(カット部なし)のものを、JIS Z−2371規格に準拠した塩水噴霧装置を用いて、塩水濃度5%、槽内温度35℃、噴霧圧力200psi(約14.1kg/cm)の条件で塩水噴霧環境に曝し、72時間後の表面に発生した白錆の面積率を測定した。
評価は次の5段階にて行った。
◎:白錆面積率0%
○:白錆面積率0%より高く5%未満
△:白錆面積率5%より高く10%未満
×:白錆面積率10%より高く50%未満
××:白錆面積率50%以上
(アルカリ脱脂後の耐食性評価1)
各試験片を40℃のアルカリ脱脂液(日本パーカライジング社製,FC4480(pH約10))に30秒間浸漬し、水洗した後、乾燥させて得た試験片を用いて、上記と同様の条件での塩水噴霧後の耐食性を評価した。評価は、上記と同様の評価基準で行った。なお、評価は、カット部のない試験片で行った。
(アルカリ脱脂後の耐食性評価2)
各試験片を60℃のアルカリ脱脂液(日本パーカライジング社製,N364S(pH約12))に120秒間浸漬し、水洗した後、乾燥させて得た試験片を用いて、上記と同様の条件での塩水噴霧後の耐食性を評価した。評価は、上記と同様の評価基準で行った。なお、評価は、カット部のない試験片で行った。
(耐型かじり性)
各試験片(板厚0.8mm)を30mm×150mmのサイズに切断し、板厚の−10%のクリアランスでコの字型に成形(ダイスおよびポンチの肩R=5mm)し、成形品の外観(金型による摺動を受けた部位)を目視にて評価した。
評価は次の4段階にて行った。
◎:かじりが目立たない。
○:かじりが僅かに目立つ。
△:かじりが目立つ。
×:かじりが非常に目立つ。
(摺動性評価)
バウデン試験機で各試験片と金型板材(金型の材質と同じ材質で作成された板材)とを接触させた状態で、試験片に加重1kg・fをかけながら、30回往復させ、30回目の往復時における往路の動摩擦係数と、復路の動摩擦係数との平均値により評価した。
評価は次の4段階で行った。
◎:0.2未満
○:0.2〜0.35未満
△:0.35〜0.45未満
×:0.45以上
(二次密着性)
各試験片に神東塗料社製グリミン(アルキドメラミン塗料)を約30μm塗布し、130℃で焼付けをした。その後、80℃の温水に2時間浸漬し、乾燥させて得た試験片の表面に碁盤目状に切込みを入れ、テープ剥離テストを行った。
評価は次の4段階で行った。
◎:剥離面積0〜2%未満
○:剥離面積2〜5%未満
△:剥離面積5〜20%未満
×:剥離面積20%以上
(評価結果)
実施例1〜14より明らかなように、水酸化Mg、酸化Mg、炭酸Mgをリン酸塩100重量部に対して約0.2〜20重量部添加したものは、カット部を有する試験片での耐食性が極めて良好であることがわかる。
これに対し、水酸化Mgの添加量が0.2未満のもの(比較例8、9)は、カット部を有する試験片での耐食性が悪く、水酸化Mg等に代えて、リン酸Mgを添加したもの(比較例7)、硫酸Mgを添加したもの(比較例11)、塩化マグネシウムを添加したもの(比較例12)、硝酸Mgを添加したもの(比較例13)は、Mg化合物として所定量添加したものであっても耐食性は悪いことがわかる。
一方、キレート剤が所定量以下の場合(比較例14)、チタンフッ化水素酸およびその塩が所定量以下の場合(比較例15)には、所定量の水酸化Mgを添加したものであってもカット部を有する試験片での耐食性が悪い。したがって、水酸化Mg、キレート剤、チタンフッカ水素酸(塩)は、カット部の耐食性に対し必須であることがわかる。

Claims (15)

  1. 50℃〜200℃で焼き付けして皮膜形成される亜鉛系めっき鋼板の表面処理に用いられる表面処理剤であって、
    第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して、ヘキサフルオロチタン酸および/またはヘキサフルオロチタン酸塩を16〜1000重量部、キレート剤を10〜1000重量部、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムおよび炭酸マグネシウムから選択される少なくとも1種または2種以上のマグネシウム化合物を0.2〜20重量部含むことを特徴とする表面処理剤。
  2. さらに、バナジウム化合物を第一リン酸アルミニウムおよび/または第一リン酸マグネシウム100重量部に対して0.1〜50重量部含むことを特徴とする請求項1記載の表面処理剤。
  3. さらに、固体潤滑剤を含むことを特徴とする請求項1または2記載の表面処理剤。
  4. さらに、シランカップリング剤を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の表面処理剤。
  5. さらに、腐食抑制剤を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の表面処理剤。
  6. 前記腐食抑制剤は、4級化イミダゾリウム化合物、キノリン化合物、チオカルボニル
    化合物、チアゾール化合物、メルカプト化合物、スルフィド化合物、チオカルバミン酸塩
    、4級アンモニウム塩、ピリジニウム化合物、チオシアン酸塩およびイソチオシアン酸塩
    から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項5記載の表面処理剤。
  7. 前記腐食抑制剤は、アセチレンアルコールであることを特徴とする請求項5記載の表面処理剤。
  8. 前記アセチレンアルコールは、プロパルギルアルコール、メチルブチノール、ジメチルペンチノール、ブチンジオールおよびヘキシンジオールから選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項7記載の表面処理剤。
  9. 前記ヘキサフルオロチタン酸塩は、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウムであること
    を特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の表面処理剤。
  10. 前記バナジウム化合物は、バナジン酸化合物であることを特徴とする請求項2〜9のいずれか1つに記載の表面処理剤。
  11. 前記バナジン酸化合物は、メタバナジン酸アンモニウムおよびメタバナジン酸カリウムのうちの少なくとも一方であることを特徴とする請求項10記載の表面処理剤。
  12. 前記キレート剤は、ホスホン酸系キレート剤であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の表面処理剤。
  13. 前記ホスホン酸系キレート剤は、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸であることを特徴とする請求項12記載の表面処理剤。
  14. 亜鉛系めっき鋼板の表面に、皮膜が形成された鋼板であって、
    前記皮膜は、請求項1〜13のいずれか1つに記載の表面処理剤を前記亜鉛系めっき鋼板の少なくとも一方の表面に塗布して焼付けして形成されることを特徴とする鋼板。
  15. 前記皮膜の付着量は、100mg/m以上1000mg/m以下であることを特徴とする請求項14記載の鋼板。
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KR102164564B1 (ko) * 2020-06-02 2020-10-12 노승규 불소 함유 강재 코팅제 조성물 및 이를 이용하는 강 구조물의 표면 보호 도장방법

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