JP3923419B2 - 非クロム系化成処理鋼板のノンクロム処理 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家電製品、配電盤、電話交換機パネル、自動車部品、建材などに使用される素材として好適な、りん酸亜鉛処理が施されたノンクロム処理鋼板に関する。本発明はまた、そのためのクロムを含有しない処理液と、それを使用して表面処理した、ノンクロム処理鋼板の製造方法にも関する。
【0003】
【従来の技術】
りん酸亜鉛処理鋼板は、一次防錆性を確保する目的と、塗装下地処理として使用されることが多い。その場合、りん酸亜鉛処理だけでは、耐食性が不足することから、十分な耐食性を確保する目的で、りん酸亜鉛処理した後にクロメート皮膜を設けることが一般的である。しかし、クロメート皮膜は、有害な6価クロムを含有しており、近年は環境への配慮から、クロメート皮膜中の6価クロムの量を低減する試みが多くなされている。
【0004】
かかる試みはそれなりの実績も挙げているが、クロメート皮膜を利用する限り問題を完全には解決できない。そこで、最近では、クロムそれ自体を含まないノンクロム型の皮膜によって、クロメート皮膜と同等もしくはそれ以上の耐食性の向上効果を発揮させようとする試みがなされるようになった。
【0005】
りん酸亜鉛処理した後に行う、クロムを全く使用しない処理として、特許文献1に、亜鉛系めっき鋼板上にりん酸塩処理皮膜を備え、その上に、有機樹脂とチオカルボニル基含有化合物を含むか、またはバナジン酸化合物を含む非クロム型皮膜を備えた亜鉛系めっき鋼板が提案されている。
【0006】
特許文献2には、ZnもしくはAlまたはZn−Al系のめっき鋼板表面に、Niを1〜20 mg/m2析出させ、および/またはりん酸塩皮膜を 0.2〜3 g/m2生成させ、その上に非クロム系防錆顔料10〜60質量%を含む下塗り塗膜、および上塗り塗膜を順次形成する非クロム系塗装金属板が提案されている。
【0007】
しかし、これらの各公報に提案された、亜鉛系めっき鋼板を母材とするノンクロム型の表面処理鋼板は、耐食性が不十分であったり、コストが高く、更なる改善が求められている。
【0008】
特許文献3には、金属材料の表面に、反応性官能基を有するシランカップリング剤成分とヒドロキシスチレン化合物構造の水溶性重合体とからなる第1層と、その上の第2層として、シリカを含有する樹脂皮膜とを形成した有機複合被覆金属材料が記載されている。しかし、この表面処理では、十分な耐食性や上塗り塗装性を確保するには、第1層と第2層の別々の塗布および焼付き作業(2コート・2ベーク)が必要となり、作業工程が非常に煩雑となる。この公報に従来技術として説明されているように、第1層に使用する水溶性重合体は、それ単独ではクロメートに匹敵するような優れた耐食性を付与することができないため、第2層のシリカ含有樹脂皮膜が必要であった。
【0009】
【特許文献1】
特開2000−248367号公報
【特許文献2】
特開2001−81578 号公報
【特許文献3】
特開平11−276987号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このように、クロムを使用せずに、クロメート皮膜に匹敵し得るか、それを凌ぐような耐食性を付与することができ、かつ上塗り塗装性も良好な皮膜を1回の塗布で形成できる、りん酸塩処理した亜鉛系めっき鋼板の表面処理液は現状では開発されていない。
【0011】
本発明の課題は、非クロム系化成処理鋼板の一つであるりん酸亜鉛処理鋼板に適用した場合に、クロメート皮膜の代替となりうる優れた性能(耐食性、上塗り塗装性)を発揮できる、クロムを含まない皮膜を備えた、ノンクロム処理鋼板と、その製造方法およびそのための処理液を安価な手段で提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、従来のクロメート皮膜と同等以上の性能を有する皮膜を、クロムを全く含有しない処理液により形成可能とするため、処理液の組成について鋭意検討した。
【0013】
その結果、そのような皮膜が、特定の水溶性樹脂とチタン化合物およびジルコニウム化合物の少なくとも一方とを含有し、さらに、複数種類のシランカップリング剤を使用することが有効であることも見出して、本発明を完成した。
【0014】
本発明は、下記一般式(1) で示される反復単位を有する、平均重合度2〜50の重合体分子からなる水溶性樹脂(a) と、チタン化合物およびジルコニウム化合物の少なくとも一方(b) とを含有し、クロムを含有しない、pH 2.0〜6.5 の水溶液からなる、非クロム系化成処理鋼板を表面処理するための処理液である。
【0015】
【化3】
【0016】
式中、Y1およびY2は、それぞれ独立して、水素原子、または下記式(2) もしくは(3) で表されるZ基を意味し
【0017】
【化4】
【0018】
式(2) および(3) 中のR1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C10 アルキル基またはC1〜C10 ヒドロキシアルキル基を表し、
前記重合体分子中のベンゼン環当たりの前記Z基の平均置換数は 0.2〜1.0 である。
【0019】
この処理液は、活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基およびメタクリロキシ基から選ばれた少なくとも1つの官能基を有する2種以上のシランカップリング剤(c)を、(a)との合計量に対して10〜90質量%の量でさらに含有している。ここで、この2種以上のシランカップリング剤は、1以上の活性水素含有アミノ基またはメルカプト基を有する1種以上のシランカップリング剤(ア)と、1以上のエポキシ基を有する1種以上のシランカップリング剤(イ)とを含み、(ア)における活性水素含有アミノ基またはメルカプト基の(イ)におけるエポキシ基に対する当量比が3:1〜1:3の範囲である。また、チタン化合物およびジルコニウム化合物(b)の合計量は、処理液1kg当たり0.0010モル以上の量とすることが好ましい。
【0020】
別の側面からは、本発明は、非クロム系化成処理鋼板の表面に、上記処理液から形成された乾燥皮膜を有することを特徴とする、ノンクロム処理鋼板である。乾燥皮膜の付着量は好ましくは10〜1000 mg/m2の範囲内である。
【0021】
さらに別の側面からは、本発明は、亜鉛系めっき鋼板に非クロム系化成処理を施し、得られた非クロム系化成処理鋼板の表面に上記処理液を塗布し、次いで乾燥を行うことを特徴とする、ノンクロム処理鋼板の製造方法である。乾燥は50〜200 ℃の温度で行うことが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をより具体的に説明する。本明細書において組成等の割合を示す「%」は、特にことわりがない限り「質量%」である。
【0023】
本発明に係る処理液は、下記一般式(1) で示される反復単位を有する重合体分子からなる水溶性樹脂(a) を含有する。この水溶性樹脂(a) は、平均重合度(n) が2〜50のオリゴマーまたはポリマーである。
【0024】
【化5】
【0025】
式中、ベンゼン環の任意の位置に結合しうるY1およびY2は、それぞれ独立して、水素原子、または下記式(2) もしくは(3) により表されるZ基を意味する。
【0026】
【化6】
【0027】
式(2) および(3) 中のR1、R2、R3、R4およびR5は、それぞれ独立して、水素原子、C1〜C10 のアルキル基またはC1からC10 のヒドロキシアルキル基を表し、
前記重合体分子中のベンゼン環当たりの前記Z基の平均置換数は 0.2〜1.0 である。
【0028】
Z基中に存在する置換基R1〜R5の炭素数が11以上になると、処理液の成膜性が低下するため、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性、上塗り塗装性が不十分になる。この置換基の炭素数は、好ましくは1〜6、より好ましくは1〜4、特に好ましくは1〜2である。
【0029】
ベンゼン環当たりのZ基の平均置換数が0.2 未満であると、樹脂の基体表面への密着性が不十分となり、塗装性が悪くなる。また、この平均置換数が1.0 を越える (即ち、平均して各ベンゼン環に1個より多いZ基が置換する) と、樹脂の親水性が大きくなりすぎ、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性が不十分となる。平均置換数は、好ましくは 0.3〜0.7 である。置換基が式(3) で示されるイオン性のアンモニウム基である場合には、平均置換数は0.5 未満とすることが好ましい。
【0030】
上記水溶性樹脂は、前述した特許文献3にも開示されているが、この特許文献では第1層皮膜の形成材料として該樹脂を利用するにすぎない。この第1層皮膜の上に、シリカを含有する水不溶性の樹脂皮膜を形成するツーコート・ツーベークで、耐食性や上塗り塗装性を確保している。従って、この水溶性樹脂を含む皮膜だけでは耐食性や上塗り塗装性は不十分である。
【0031】
これに対し、本発明では、上記水溶性樹脂に、チタン化合物およびジルコニウム化合物の少なくとも一方と、さらに官能基を含有するシランカップリング剤とを添加した処理液とすることにより、この処理液から形成した皮膜のみ(つまり、ワンコート・ワンベーク)で、耐食性や上塗り塗装性がクロメート皮膜なみに優れた皮膜を形成することができる。上記水溶性樹脂は、乾燥すると水不溶性になる。
【0032】
チタン化合物およびジルコニウム化合物(b) は、主に耐食性の改善のために添加する。使用できるチタン化合物としては、たとえば硫酸チタン、オキシ硫酸チタン、チタンフッ化水素酸、チタンフッ化アンモニウムなどの水溶性無機チタン化合物、しゅう酸チタンカリウム、クエン酸チタンなどの有機酸チタン塩、さらにはチタンアルコキシドなどが挙げられる。また、チタネート系カップリング剤もチタン化合物として使用できる。ジルコニウム化合物としては、硫酸ジルコニウム、オキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、ジルコンフッ化水素酸、ジルコンフッ化アンモニウムなどの水溶性無機ジルコニウム化合物や、プロピオン酸ジルコニウムのほか、酢酸ジルコニウムなどの有機酸ジルコニウム塩や、ジルコニウムアルコキシド、ジルコネート系カップリング剤などが挙げられる。
【0033】
チタン化合物およびジルコニウム化合物(b) の合計量は、処理液1kgあたり、0.0010モル以上の量とすることが好ましい。チタン化合物およびジルコニウム化合物(b) の合計量が0.0010モル未満では、その添加効果が発現せず、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性が不十分となる。チタン化合物およびジルコニウム化合物(b) の合計量の上限は特に制限されないが、多すぎても効果が飽和するため、通常は処理液1kg当たり0.1 モル以下とすることが好ましい。チタン化合物およびジルコニウム化合物(b) のより好ましい合計量は、処理液1kg当たり0.0050〜0.050 モルである。
【0034】
本発明に係る処理液は、耐食性のさらなる改善のため、シランカップリング剤(c)をさらに含有する。シランカップリング剤(c)は、1分子中に反応性官能基として活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基およびメタクリロキシ基から選ばれた少なくとも1の官能基を含むものであればよく、特に構造は限定されないが、具体的に例を挙げれば以下の( I )〜( V )のような組成のものを使用することができる。
【0035】
( I )アミノ基を有するもの:N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン;
( II )エポキシ基を有するもの:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロへキシル)エチルトリメトキシシラン;
( III )ビニル基を有するもの:ビニルトリエトキシシラン;
( IV )メルカプト基を有するもの:3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン;
( V )メタクリロキシ基を有するもの:3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン。
【0036】
本発明で用いるシランカップリング剤(c)は、1以上の活性水素含有アミノ基またはメルカプト基を有する1種以上のシランカップリング剤(ア)と、1以上のエポキシ基を有する1種以上のシランカップリング剤(イ)との混合物である。その場合、(ア)と(イ)の2種類のシランカップリング剤の配合割合は、シランカップリング剤混合物中に含まれる活性水素含有アミノ基またはメルカプト基のエポキシ基に対する当量比が3:1〜1:3の範囲となるようにする。この当量比が3:1〜1:3の範囲外である場合、処理液の成膜性が悪く、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性、上塗り塗装性が不十分になることがある。
【0037】
シランカップリング剤(c) を含有させる場合、水溶性樹脂(a) との合計量に対するシランカップリング剤(c) の含有量が10%〜90%となる割合とすることが好ましく、より好ましくは20%〜50%である。シランカップリング剤(c) の含有量が10%より少ない場合、皮膜の基体表面との接着力が低下するため、耐食性、塗装性が不十分になることがある。逆に、シランカップリング剤(c) の含有量が90%より多いと、処理液の成膜性が低下し、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性、上塗り塗装性が不十分となることがある。
【0038】
本発明に係る処理液のpHは 2.0〜6.5 である。pHが2.0 より小さい処理液は、基体表面との反応性が過度に高くなり、被覆不良が発生して、処理した亜鉛系めっき鋼板の耐食性、塗装性、加工性などが不十分になる。処理液のpHが6.5 を越えると、水溶性樹脂(a) 自体が処理液中から沈殿析出し易くなるため、処理液の寿命が短くなる。処理液pHは好ましくは 3.0〜6.0 、より好ましくは 3.5〜5.5 の範囲内である。処理液のpHは、必要であれば、適当な酸または塩基を添加して調整することができる。酸として、りん酸、酢酸、硝酸等を使用することが好ましく、塩基としてはアンモニア水を使用することが好ましい。
【0039】
処理液は、水溶性樹脂(a) が水に溶解している水溶液であるが、溶媒の一部としてアルコール等の水混和性有機溶媒を溶媒の5質量%程度までの量で使用することは可能である。
【0040】
上記処理液は、亜鉛系めっき鋼板にりん酸亜鉛処理をまず施し、得られた非クロム系化成処理鋼板に上記処理液を塗布し、乾燥して、処理液の乾燥皮膜を形成する。
【0041】
母材の亜鉛系めっき鋼板は任意の亜鉛めっき鋼板または亜鉛合金めっき鋼板でよい。めっきとしては、例えば、溶融亜鉛めっき、溶融Zn−5%AlもしくはZn−55%Al亜鉛合金めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電気亜鉛めっき、電気Zn−Ni合金めっき等を使用することができる。めっき付着量も特に制限されず、通常の範囲 (例、10〜100 g/m2) でよい。上層が亜鉛系めっきであれば、複層めっき鋼板も使用できる。亜鉛系めっき鋼板が両面めっきである場合、両面のめっき面を本発明の処理液で処理することが好ましいが、片面だけを処理することも可能である。
【0042】
亜鉛系めっき鋼板は、非クロム系化成処理を施す前に、当業者に周知の適当な前処理を施して、表面を清浄にしておくことが好ましい。例えば、前処理として、亜鉛系めっき鋼板の表面を脱脂および水洗することができる。
【0043】
りん酸亜鉛化成処理は、適当な添加剤を含有する市販品を使って処理してもよい。例えば、亜鉛系めっき鋼板の表面に、脱脂、水洗等の前処理を行い、次いで予備処理としてPL−Z(表面調整剤、日本パーカライジング)製などの表面活性化処理を行って、市販の化成処理液または調製した化成処理液に適宜の温度(例、45〜65℃)で浸漬する。化成処理は、スプレー等の方法で実施することもできる。りん酸亜鉛の付着量は、特に制限されるものではないが、通常は1〜10g/m2程度である。
【0045】
りん酸亜鉛処理した亜鉛系めっき鋼板に、本発明の処理液を塗布する。この場合、りん酸亜鉛処理後に乾燥する必要はなく、好ましくは水洗だけを行った後、本発明の処理液を直ちに塗布する。もちろん、水洗後にいったん乾燥を行ってから、本発明に係る処理液を塗布することも可能である。
【0046】
処理液の塗布は、ロールコータ法、スプレー法、浸漬法など、任意の適当な方法で行うことができる。塗布は0〜50℃程度の温度で行うことが好ましい。塗布後に乾燥を行う。本発明で使用する水溶性樹脂(a) は、乾燥 (即ち、水の蒸発) だけで皮膜を形成できる。短時間で乾燥させるために、乾燥は50〜200 ℃の温度(到達板温度)で行うことが好ましい。好ましい乾燥温度は水の沸点である100 ℃である。
【0047】
こうして、亜鉛系めっき鋼板のめっき皮膜上に、樹脂(a)とチタン化合物およびジルコニウム化合物の少なくとも一方(b)と場合によりシランカップリング剤(c)を含有する皮膜が、りん酸亜鉛皮膜の表面を覆うように形成される。チタン化合物およびジルコニウム化合物(b)は、皮膜の耐食性の向上に寄与する。また、シランカップリング剤によって耐食性はさらに改善される。
【0048】
上述したように、チタン化合物とジルコニウム化合物はその一方だけを添加してもよく、両者を併用してもよい。両者を比較すると、耐食性に及ぼす影響はほぼ同等であるが、チタン化合物を使用すると、形成された皮膜がわずかながら黄色味を帯びるようになる。無色の皮膜が要求される場合には、ジルコニウム化合物のみを使用するか、もしくはできるだけジルコニウム化合物のチタン化合物に対する割合を大きくすることが望ましい。
【0049】
本発明の処理液から形成された乾燥皮膜の付着量は特に制限されないが、好ましくは10〜1000 mg/m2、より好ましくは20〜200 mg/m2 の範囲内である。りん酸亜鉛皮膜は多孔質であるため、耐食性が不十分であるが、その上に本発明の処理液の乾燥皮膜を形成することにより、従来のクロメート皮膜に匹敵するか、それを超えるすぐれた耐食性を母材に付与することができ、かつ上塗り塗装性も十分であるが、従来のノンクロム型皮膜に比べて、安価である。
【0050】
こうして製造された本発明に係るノンクロム処理鋼板は、下から順に、亜鉛系めっき皮膜、りん酸亜鉛皮膜および本発明の処理液の乾燥皮膜の3層の皮膜を備える。この3層の皮膜は、鋼板の両面に形成することが好ましいが、片面だけ(例、塗装が施される面だけ)に形成してもよい。片面の場合、反対側の面の被覆は特に制限されず、めっきのまま、非クロム系化成処理のまま、あるいは他の適当な処理(例、固体潤滑処理)を施した面とすることができる。
【0051】
本発明のノンクロム処理鋼板は、そのまま使用してもよいが、通常は、成形前または成形後に適当な塗装手段 (例、カチオン電着塗装) により塗装を行ってから製品とされる。
【0052】
【実施例】
本発明の作用効果について、実施例および比較例を用いて、具体的に例証する。これらの実施例は本発明の例示のために記載するものであり、本発明を何ら限定するものではない。
【0053】
[試験表面処理鋼板の作製]
(1)供試材
下記に示した市販の両面亜鉛系めっき鋼板を供試材として使用した。なお、供試材のサイズは 200×300 mmである:
電気亜鉛めっき鋼板 (EG) 、板厚0.8 mm、目付量=20/20 (g/m2)
溶融亜鉛めっき鋼板 (GI) 、板厚0.8 mm、目付量=60/60 (g/m2)。
【0054】
(2)化成処理
上記の各亜鉛系めっき鋼板の供試材を、シリケート系赤脱脂剤のファインクリーナー4336 (登録商標: 日本パーカライジング製)の濃度20 g/lの溶液を用いて、温度60℃で2分間スプレーすることにより脱脂処理し、水道水で水洗して、前処理を行った。その後、通常のチタンコロイド系表面調整剤プレバレンZ(日本パーカライジング製)を1g/L に希釈した水溶液に、室温で10秒間浸漬することにより表面調整を行い、次いでりん酸亜鉛処理液パルボンド3312(日本パーカライジング製)を55 g/Lに希釈した水溶液に、温度50℃で5〜8秒間浸漬することにより、りん酸亜鉛処理を行った。このときのりん酸亜鉛皮膜量は2〜3g/m2であった。りん酸亜鉛処理した後、水洗だけを行って、乾燥せずに、次の表面処理を実施した。
【0055】
(3)表面処理
りん酸亜鉛処理を施し、水洗した亜鉛系めっき鋼板の供試材の片面に、表1に記載の内容の処理液を、室温でバーコートすることにより塗布し、オーブン中で乾燥を30秒間行い、乾燥皮膜を形成した。皮膜の付着量はバーコーターの間隙により調整した。実際の皮膜付着量は重量法により測定した。表1のNo.7の処理液は、樹脂を含有しておらず、チタン化合物(b) およびシランカップリング剤(c) だけを含有する処理液である。表1の処理液No.1〜6 が本発明に従った処理液であり、残りは比較用の処理液である。
【0056】
表2に、使用した母材と処理液の種類、皮膜付着量および乾燥温度 (到達板温度) をまとめて示す。
得られたノンクロム処理鋼板について、下記方法により耐食性と上塗り密着性を評価した。試験の評価基準は、どの試験でも○までが許容水準である。試験結果も表2に併せて示す。参考のために、標準的な反応型クロメート皮膜を実施した場合の結果も併せて示す。
【0057】
[処理板性能試験]
(1)耐食性
70×150 mmに切り出したサンプルの裏面および端面部をテープシールした後、上記処理液を塗布した面に、JIS-Z-2371による塩水噴霧試験を72時間行い、白錆発生状況を観察し、下記基準により評価を行った。
【0058】
<評価基準>
◎:自錆発生面積が全面積の0%、
○:自錆発生面積が全面積の5%未満、
△:自錆発生面積が全面積の5%以上20%未満、
×:自錆発生面積が全面積の20%以上。
【0059】
さらに、表層皮膜にTiを含有する材料とZrを含有する材料との表面外観 (黄色味) について比較したところ、目視では、それぞれ単独では判別しづらいが、並べて比較すると認識される程度に、Ti含有材の方がわずかであるが黄色味が高かった。
【0060】
(2)上塗り塗装性
上記処理液を塗布した側のサンプルの表面に、メラミンアルキッド系塗料(登録商標:グリミン、神東塗料社製)を、焼き付け乾燥後の膜厚が25μm になるように塗布し、120 ℃で30分間焼き付けた。焼き付け後、80℃温水中に3時間浸漬した。その後、24時間放置した試験片を用い、1mm間隔の碁盤目を100 個描画してから、セロテープ(登録商標)により塗膜を剥離し、下記基準により評価を行った。
【0061】
<評価基準>
◎:塗膜剥離なし、塗膜残個数100 %、
○:塗膜残個数90%以上、
△:塗膜残個数50%以上90%未満、
×:塗膜残個数50%未満。
【0062】
【表1】
【0063】
【表2】
【0064】
表2からわかるように、本発明に係る処理液を用いた試験No . 1〜5では、耐食性、上塗り塗装性の何れも良好であった。一方、本発明の範囲外である処理液を用いた試験No . 6〜9では、耐食性と上塗り塗装性のどちらも良好の性能を示すものはなく、中には表面処理を実施しない試験No . 6と全く同じ結果ものもあった。
【0065】
(3)表面色調
チタン化合物とジルコニウム化合物が皮膜の色調に及ぼす影響を調べるため、シランカップリング剤(c)については成分と配合量が同じであるが、成分(b)としてチタン化合物を含有する処理液No . 1とジルコニウム化合物を含有する処理液No . 2をそれぞれ用いて表面処理を行った場合を比較した。具体的には、表2の試験No . 1とNo . 5(母材GI)、または試験No . 2とNo . 3(母材EG)の各試験片の表面色調を目視で観察した。
【0066】
表面色調の差は、例えば、No . 1とNo . 5の試験片を単独で観察した場合には判断しづらかったが、2つの試験片を並べて観察した時に、チタン化合物を含有するNo . 1の皮膜の方がわずかであるが黄色味が高かった。
【0067】
【発明の効果】
以上に説明したように、りん酸亜鉛処理を施した亜鉛系めっき鋼板に本発明のクロムを含まない処理液を塗布し乾燥することにより、耐食性と上塗り塗装性に優れた、クロムを含有しないノンクロム処理鋼板を得ることができる。本発明は、環境保全やリサイクル性などの社会問題に対する対策案として、極めて有効でかつ実用上の効果も大きい。
Claims (6)
- 下記一般式(1)で示される反復単位を有する、平均重合度2〜50の重合体分子からなる水溶性樹脂(a)と、
チタン化合物およびジルコニウム化合物の少なくとも一方(b)と、
活性水素含有アミノ基、エポキシ基、ビニル基、メルカプト基およびメタクリロキシ基から選ばれた少なくとも1つの官能基を有する2種以上のシランカップリング剤(c)とを含有し、
当該2種以上のシランカップリング剤は、1以上の活性水素含有アミノ基またはメルカプト基を有する1種以上のシランカップリング剤(ア)と、1以上のエポキシ基を有する1種以上のシランカップリング剤(イ)とを含み、
前記(ア)における活性水素含有アミノ基またはメルカプト基の前記(イ)におけるエポキシ基に対する当量比が3:1〜1:3の範囲であり、
前記(c)の含有率は、前記(a)との合計量に対して10〜90質量%である、
クロムを含有しない、pH2.0〜6.5の水溶液からなる、りん酸塩処理が施された亜鉛系めっき鋼板を表面処理するための処理液。
- チタン化合物およびジルコニウム化合物(b)の合計量が処理液1kg当たり0.0010モル以上である、請求項1記載の処理液。
- りん酸塩処理が施された亜鉛系めっき鋼板の表面に、請求項1または2に記載の処理液から形成された乾燥皮膜を有することを特徴とする、ノンクロム処理鋼板。
- 前記乾燥皮膜の付着量が10〜1000mg/m2の範囲内である、請求項 3記載のノンクロム処理鋼板。
- 亜鉛系めっき鋼板にりん酸塩処理を施し、得られたりん酸塩処理鋼板の表面に請求項1または2に記載の処理液を塗布し、次いで乾燥を行うことを特徴とするノンクロム処理鋼板の製造方法。
- 乾燥を50〜200℃の温度で行う、請求項5記載の方法。
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