JP5449056B2 - 吸収性物品の表面シート - Google Patents
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Description
前記第1層は、芯鞘型の熱融着性複合繊維を含み、該熱融着性複合繊維は、熱伸長性繊維が熱処理によって伸長したものからなり、
前記第2層は、捲縮性繊維を含む繊維層からなり、
前記第1層と前記第2層とが多数の接合部によって接合されており、多数の該接合部に囲まれて該第1層の肌当接面側に隆起する凸部が、該第1層側の肌当接面側に多数形成されており、
前記凸部において、前記第2層は前記第1層の肌当接面側へ向けて隆起して該第1層内に入り込んでおり、
前記凸部において、前記第2層の非肌当接面側の面が平坦である吸収性物品の表面シートを提供することにより前記の課題を解決したものである。
熱伸長性の芯鞘繊維を原料として用いてカード法でウェブを形成し、
該ウェブをエアスルー方式の熱風処理に付して該熱伸長性の芯鞘繊維の交点を熱融着させるとともに、該熱伸長性の芯鞘繊維を熱伸長させないか又は再度の熱伸長の余地を残した状態で該熱伸長性の芯鞘繊維を伸長させてなる上層不織布を形成し、
この不織布の形成とは別に、潜在捲縮性繊維原料として用いてカード法で下層ウェブを形成し、前記上層不織布と該下層ウェブとを重ね合わせて、両者を複数の接合部によって接合して積層ウェブを得、
前記積層ウェブをエアスルー方式の熱風処理に付して、前記下層ウェブに含まれる前記潜在捲縮性繊維を捲縮させるとともに、前記上層不織布中の前記熱伸長性の芯鞘繊維を熱伸長させる吸収性物品の表面シートの製造方法を提供するものである。
本実施例においては、図1及び2に示す構造の表面シート10を製造した。製造工程の詳細は以下のとおりである。
熱伸長性繊維として、ポリプロピレン(PP)を芯成分、ポリエチレン(PE)を鞘成分とした熱融着性芯鞘型複合繊維(伸長前の繊度2.9dtex、伸長前の繊維長51mm、熱伸長開始温度60℃、130℃における熱伸長率10%)を原料として用いた。この繊維を用いてカード法によって坪量22g/m2のカードウェブ(上層ウェブ11a)を製造した。このカードウェブに対して138℃±5℃の熱風をエアスルー方式で10秒間通過させて、繊維間の交点を熱融着させるとともに、繊維の伸長を生じさせた。繊維の伸長は、該繊維が完全に伸びきる前に終了させた。このようにして上層不織布11bを得た。
大和紡績株式会社製の潜在螺旋状捲縮繊維(開発名:CPP繊維(芯:ポリプロピレン樹脂/鞘:ポリプロピレン系樹脂)、捲縮前の繊度2.2dtex、捲縮前の繊維長51mm、熱収縮開始温度115℃)を原料として用いた。この繊維を用いてカード法によって22g/m2のカードウェブ(下層ウェブ12a)を製造した。
上層不織布11bと下層ウェブ12aとを重ね合わせ、超音波エンボス法によって両者を部分的に接合した。接合によって形成された接合部は、面積が3.07mm2の十字形状であり、エンボス面積率(完成した表面シートにおけるエンボス面積率)は12.5%であった。
恒温乾燥機中にエンボスウェブ10bを載置し、125℃±5℃で1分間熱処理を行った。これによって上層不織布11b中の熱伸長性繊維を伸長させるとともに、下層ウェブ12a中の潜在捲縮性繊維を収縮させた。これによって、目的とする表面シート10を得た。得られた表面シート10の構造を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示す構造をしていることが確認された。
実施例1における(2)下層ウェブ12aの製造において、大和紡績株式会社製の潜在螺旋状捲縮繊維(商品名:L(V)繊維、(芯:ポリプロピレン樹脂/鞘:ポリエチレン系樹脂)、捲縮前の繊度2.2dtex、捲縮前の繊維長51mm、熱収縮開始温度115℃)を原料として用いた。また、実施例1における(4)熱処理において、熱処理条件を120℃±5℃で2分間とした。これら以外は実施例1と同様にして表面シートを得た。得られた表面シート10の構造を走査型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示す構造をしていることが確認された。
本比較例は、特許文献1の実施例に対応するものである。
実施例1における上層ウェブ11a及び上層不織布11bの製造において、上層不織布11bを次の方法で製造した。すなわち、ポリプロピレン(PP)を芯成分、ポリエチレン(PE)を鞘成分とした熱融着性芯鞘型複合繊維(伸長前の繊度2.4dtex、伸長前の繊維長51mm)を原料として用いた。この繊維を用いてカード法によって坪量22g/m2のカードウェブ(上層ウェブ11a)を製造した。このカードウェブに対して130℃±10℃の熱風をエアスルー方式で10秒間通過させて、繊維間の交点を熱融着させた。また実施例1における(4)熱処理において、熱処理条件を110℃±5℃で1分間とした。これら以外は実施例1と同様にして表面シートを得た。この表面シートは、特許文献1の図2に示す断面構造をしていた。
実施例及び比較例で得られた表面シートについて、上述の方法で曲率半径及び角度θを測定した。また、以下の方法で液戻り量を測定した。その結果を以下の表1に示す。
(1)花王(株)製の生理用ナプキンであるロリエ(登録商標)の表面シートを剥がし、その代わりに実施例及び比較例で得られた表面シートを組み込んで、試験用の生理用ナプキンを得た。
(2)アクリル製のプレート(100mm×200mm)の中央部に開孔径が10mmの液注入部を有する液注入プレートを、表面シートを上にして水平な台の上に置かれたナプキンの上に載置した。このとき、ナプキンの表面シートにおける中央部と液注入部の位置とが一致するようにした。そして、その液注入部を通じて馬血3gをナプキン中に注入した。
(3)液注入から1分後、プレートを取り外し、予め重量を測定しておいたティッシュペーパーを表面シートの上に置き、更にその上に125gの金属プレートを置き5秒間加圧した。(圧力4.5g/cm2)そしてティッシュペーパーに吸収された馬血の重量を測定した。
(4)更に、液注入プレートのナプキン接触面に付着した馬血量を測定した。この値と前記の(3)の値の合計値を馬血3g注入時の液戻り量とする。
(5)一度目の馬血注入から4分後に、前記(2)と同様の操作を行い、馬血3gを再度ナプキンに注入した。このとき、馬血の吸収に要した時間を記録した。馬血の注入から1分後、前記(3)の操作を行い、累計6gの馬血注入時の液戻り量を測定した。
(6)二度目の馬血注入から4分後に、前記(2)と同様の操作を行い、馬血3gを再度ナプキンに注入した。このとき、馬血の吸収に要した時間を記録した。馬血の注入から1分後、前記(3)の操作を行い、累計6gの馬血注入時の液戻り量を測定した。
11 第1層(上層)
12 第2層(下層)
13 接合部
14 凸部
15 凹部
Claims (5)
- 肌当接面側に第1層を有し、これに隣接する第2層を非肌当接面側に有し、
前記第1層は、芯鞘型の熱融着性複合繊維を含み、該熱融着性複合繊維は、熱伸長性繊維が熱処理によって伸長したものからなり、
前記第2層は、捲縮性繊維を含む繊維層からなり、
前記第1層と前記第2層とが多数の接合部によって接合されており、多数の該接合部に囲まれて該第1層の肌当接面側に隆起する凸部が、該第1層側の肌当接面側に多数形成されており、
前記凸部において、前記第2層は前記第1層の肌当接面側へ向けて隆起して該第1層内に入り込んでおり、
前記凸部において、前記第2層の非肌当接面側の面が平坦である吸収性物品の表面シート。 - 前記接合部においては、前記第2層の非肌当接面側の面が、前記第1層側に向けて凹状に窪んでいない請求項1記載の吸収性物品の表面シート。
- 前記凸部の頂部と前記接合部を含み、かつ表面シートの流れ方向と直交する方向に沿った面で該表面シートを縦断面視したときに、二つの前記接合部を結んでなる直線L1と、前記接合部間近の位置における前記第2層の底面の輪郭線の接線L2とで形成される角度θが30度以下である請求項1又は2記載の吸収性物品の表面シート。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品の表面シートと、実質的に液不透過性又は撥水性の裏面シートと、これら両シート間に介在配置された液保持性の吸収体とが配設されている吸収性物品。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の吸収性物品の表面シートの製造方法であって、
熱伸長性の芯鞘繊維を原料として用いてカード法でウェブを形成し、
該ウェブをエアスルー方式の熱風処理に付して該熱伸長性の芯鞘繊維の交点を熱融着させるとともに、該熱伸長性の芯鞘繊維を熱伸長させないか又は再度の熱伸長の余地を残した状態で該熱伸長性の芯鞘繊維を伸長させてなる上層不織布を形成し、
この不織布の形成とは別に、潜在捲縮性繊維原料として用いてカード法で下層ウェブを形成し、前記上層不織布と該下層ウェブとを重ね合わせて、両者を複数の接合部によって接合して積層ウェブを得、
前記積層ウェブをエアスルー方式の熱風処理に付して、前記下層ウェブに含まれる前記潜在捲縮性繊維を捲縮させるとともに、前記上層不織布中の前記熱伸長性の芯鞘繊維を熱伸長させる吸収性物品の表面シートの製造方法。
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