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JP5231077B2 - 化学蓄熱材複合体及びその製造方法 - Google Patents

化学蓄熱材複合体及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、化学蓄熱材を成形した化学蓄熱材複合体、及びその製造方法に関する。
粒径0.3mm〜4mmの範囲の結晶性の石灰石を850℃〜1100℃の範囲で所定時間加熱した後に、該石灰石を500℃〜600℃の範囲で所定時間加熱することで、表面から内部に向かう多数の気孔が形成された生石灰を得る技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、内部空間の10〜60容量%の割合で粉体化学蓄熱材を収容したカプセルを、反応器又は反応塔に充填する技術が知られている(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。
特開平1−225686号公報 特公平6−80395号公報 特公平6−80394号公報
しかしながら、特許文献1に記載のように、それ自体に気孔が形成された生石灰を粉体のまま化学蓄熱材として用いた場合、作動中、水和反応と脱水反応とが繰り返される。このため、この化学蓄熱材の粉体は、体積膨張、収縮の繰り返しによって他の粉体と擦れ合い、微粉化してしまい、蓄熱システムとしての反応性が低下する問題があった。また。特許文献2、3の構成では、カプセルの採用による熱伝導抵抗の増加や伝熱経路の複雑化によって、化学蓄熱材の発熱反応による熱を効率良く取り出すことができず、さらに蓄熱反応における熱を効率良く供給することができない問題があった。
本発明は、上記事実を考慮して、粉体の化学蓄熱材間に隙間が形成された化学蓄熱材複合体、及び該化学蓄熱材複合体の製造方法を得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混合したものを焼成して成る。
請求項1記載の化学蓄熱材複合体は、粉体状の化学蓄熱材が成形、焼成されることで、全体として、粉体(化学蓄熱材)間に隙間(流路)が形成されると共に全体として所定形状を有する多孔質構造体として形成されている。すなわち、本化学蓄熱材複合体では、蓄熱、放熱に伴う反応物、反応生成物の導入排出経路を確保しつつ、粉体状の化学蓄熱材の構造化が果たされている。
ここで、本化学蓄熱材複合体では、化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物が混合されているので、換言すれば、多孔質の粘土鉱物の骨格中に化学蓄熱材が分散保持されるので、上記した多孔質構造体としての強度が高く、該多孔質構造体としての構造が安定して維持され易い。
このように、請求項1記載の化学蓄熱材複合体では、粉体の化学蓄熱材間に隙間が形成される。このため、蓄熱、放熱反応の繰り返しによる化学蓄熱材の微粉化が抑制又は防止される。また、化学蓄熱材が成形体を成す(隙間に露出する)ため、伝熱性能が良好である。
請求項2記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材と粘土鉱物とを含んで成形体として構成され、細孔の内面に前記化学蓄熱材が露出している。
請求項2記載の化学蓄熱材複合体では、例えば多孔質状に形成され、その細孔の内面に粉体である化学蓄熱材が露出されて構成されている。これにより、本化学蓄熱材複合体は、粉体(化学蓄熱材)間に隙間(流路)が形成されると共に全体として所定形状を有する多孔質構造体として形成されている。すなわち、蓄熱、放熱に伴う反応物、反応生成物の導入排出経路を確保しつつ、粉体状の化学蓄熱材の構造化が果たされている。
ここで、本化学蓄熱材複合体では、化学蓄熱材に粘土鉱物が混合されているので、換言すれば、多孔質の粘土鉱物の骨格中に化学蓄熱材が分散保持されるので、上記した多孔体としての強度が高く、該多孔体としての構造が安定して維持され易い。
このように、請求項2記載の化学蓄熱材複合体では、粉体の化学蓄熱材間に隙間が形成され。このため、蓄熱、放熱反応の繰り返しによる化学蓄熱材の微粉化が抑制又は防止される。また、化学蓄熱材が成形体を成すため、伝熱性能が良好である。
請求項3記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1又は請求項2記載の化学蓄熱材複合体において、前記粘土鉱物として、層リボン構造を有する粘土鉱物が用いられている。
請求項3記載の化学蓄熱材複合体では、粘土鉱物が多孔質で比表面積が大きい層リボン構造の繊維状形態を有するため、その繊維質、可塑性によって、粉体の化学蓄熱材を良好に組織化、構造化させることができる。
請求項4記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項3記載の化学蓄熱材複合体において、前記層リボン構造を有する粘土鉱物として、セピオライト、パリゴルスカイト又はカオリナイトが用いられている。
請求項4記載の化学蓄熱材複合体では、粘土鉱物の少なくとも一部が層リボン構造を有するセピオライト、パリゴルスカイト(アタパルジャイト)又はカオリナイトであるため、その繊維質、可塑性によって、粉体の化学蓄熱材を良好に組織化、構造化させることができる。
請求項5記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1又は請求項2記載の化学蓄熱材複合体において、前記粘土鉱物として、ベントナイトが用いられている。
請求項5記載の化学蓄熱材複合体では、接着力の強い粘土鉱物であるベントナイトを用いるため、この接着力によって、粉体の化学蓄熱材を良好組織化、構造化させることができる。
請求項6記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、前記粘土鉱物は、前記化学蓄熱材の粒子径よりも細い繊維状を成している。
請求項6記載の化学蓄熱材複合体では、粘土鉱物が微細な繊維径を有する繊維状を成すため、少量の粘土鉱物を用いて粉体の化学蓄熱材の組織化、構造化を果たすことが可能である。これにより、化学蓄熱材複合体における質量当たり、体積当たりの化学蓄熱材の占有量が大きくすることができる。
請求項7記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1〜請求項6の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、前記粘土鉱物の少なくとも一部は、前記化学蓄熱材との混合前に焼成された粘土鉱物である。
請求項7記載の化学蓄熱材複合体では、焼成することで寸法(例えば、粒状である場合は粒子径、繊維状である場合は線径及び長さ等)、空隙サイズが調整された粘土鉱物を化学蓄熱材と混合、焼成することで構成される。このため、本化学蓄熱材複合体は、化学蓄熱材を分散保持する粘土鉱物の骨格中のかさ密度を低下した空隙率の大きな粘土鉱物骨格を形成することができ、化学蓄熱材の充填密度の向上が図られる。
請求項8記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項7記載の化学蓄熱材複合体において、前記粘土鉱物は、前記化学蓄熱材との混合前に焼成された粘土鉱物及び前記化学蓄熱材との混合の際に未焼成の粘土鉱物を含む。
請求項8記載の化学蓄熱材複合体では、焼成された粘土鉱物と未焼成の粘土鉱物とを化学蓄熱材と混合するので、これらの配合比を制御することで、化学蓄熱材と混合する粘土鉱物の寸法、空隙サイズを任意の寸法、空隙サイズの調整と、粘土鉱物の骨格構造による化学蓄熱材の保持強度の両立が図られる。このため、本化学蓄熱材複合体は、構造としての強度を確保しつつ、かさ密度を低下した空隙率の大きな粘土鉱物骨格を形成し易く、化学蓄熱材の充填密度の向上が図られる。
請求項9記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1〜請求項8の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、前記化学蓄熱材は、微細なクラックを有する。
請求項9記載の化学蓄熱材複合体では、微細なクラックを有する化学蓄熱材の比表面積が大きいので、蓄熱、放熱反応における反応速度向上を示す。これにより、蓄熱、放熱の効率を向上することができる。
請求項10記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1〜請求項9の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い吸熱し、水和反応に伴い放熱する水和反応系化学蓄熱材が用いられている。
請求項10記載の化学蓄熱材複合体では、水和反応、脱水(逆水和)反応に伴い水和反応系化学蓄熱材が体積膨張、収縮を繰り返すが、粘土鉱物を用いた構造における化学蓄熱材の組織化や隙間の形成によって、該化学蓄熱材の微粉化が効果的に抑制又は防止される。
請求項11記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項1〜請求項10の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、脱水反応に伴い酸化され、水和反応に伴い水酸化される水和反応系化学蓄熱材が用いられている。
請求項11記載の化学蓄熱材複合体では、水和反応、脱水(逆水和)反応に伴い水和反応系化学蓄熱材が体積膨張、収縮を繰り返すが、粘土鉱物を用いた構造における化学蓄熱材の組織化や隙間の形成によって、該化学蓄熱材の微粉化が効果的に抑制又は防止される。
請求項12記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項11記載の化学蓄熱材複合体において、前記水和反応系化学蓄熱材は、無機化合物である。
請求項12記載の化学蓄熱材複合体では、化学蓄熱材として無機化合物を用いるので、蓄熱、放熱反応(水和、脱水)に対する材料安定性が高い。このため、長期に亘り安定した蓄熱効果を得ることができる。
請求項13記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項12記載の化学蓄熱材複合体において、前記無機化合物は、アルカリ土類金属化合物である。
請求項13記載の化学蓄熱材複合体では、アルカリ土類金属化合物(水酸化物)を用いるため、換言すれば、環境負荷の小さい材料を用いるため、製造、使用、リサイクルを含めた安全性の確保が容易になる。また、粘土鉱物としてセピオライトを用いる構成では、水酸化物のアルカリ性が粘土鉱物(特に、上記した)との反応によるガラス化を助けるため、多孔質構造体の強度向上に寄与する。
請求項14記載の発明に係る化学蓄熱材複合体は、請求項11〜請求項13の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体において、前記粉体の水和反応系化学蓄熱材と、前記粘土鉱物としてのセピオライトとを混合して所定の形状に成形したものを、350℃〜500℃の温度で焼成して成る。
請求項14記載の化学蓄熱材複合体は、水和反応系化学蓄熱材とセピオライトとが混合されている成形体を焼成することで、セピオライトが焼結されて、多孔質構造体として構成されている。無機化合物である水和反応系化学蓄熱材は、350℃〜500℃の温度で焼成されることで、マイクロクラックが生じ、比表面積が大きくなる。この大きな比表面積は、蓄熱、放熱反応における反応速度向上に寄与するので、本化学蓄熱材複合体では、蓄熱、放熱の効率を向上することができる。
また、セピオライトの焼結温度が350℃〜400℃であるため、セピオライトの焼結と化学蓄熱材へのマイクロクラック生成とが同時に進行する。換言すれば、セピオライトの焼結と化学蓄熱材へのマイクロクラック生成とが、互いに悪影響を与えることがない。そして、セピオライトに分散保持された化学蓄熱材は、マイクロクラックにより微粉化することが抑制される。
請求項15記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混練する混練工程と、前記混練工程で混練された前記化学蓄熱材と前記粘土鉱物との混練物を所定の形状に成形する成形工程と、前記成形工程で成形された前記化学蓄熱材と前記粘土鉱物との混練物を焼成する焼成工程と、を含む。
請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、混練工程で粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混練し、その後、成形工程に移行する。成形工程では、化学蓄熱材と粘土鉱物との混練物を所定の形状に成形し、その後、焼成工程に移行する。焼成工程では、成形工程で成形された化学蓄熱材と粘土鉱物との混練物を加熱により焼成する。これにより、粉体(化学蓄熱材)間に隙間(流路)が形成されると共に全体として所定形状を有する化学蓄熱材複合体が形成される。
そして、本化学蓄熱材複合体の製造方法では、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混練するため、多孔質の粘土鉱物の骨格中に化学蓄熱材を分散保持させることができる。このため、本化学蓄熱材複合体の製造方法で製造された化学蓄熱材複合体は、上記した多孔体としての強度が高く、該多孔体としての構造が安定して維持され易い。
このように、請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、粉体の化学蓄熱材間に隙間が形成された化学蓄熱材複合体を得ることができる。このため、蓄熱、放熱反応の繰り返しによる化学蓄熱材の微粉化が抑制又は防止される。また、化学蓄熱材が成形体を成すため、伝熱性能が良好である。
請求項16記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記粘土鉱物として、層リボン構造を有する粘土鉱物を用いる。
請求項16記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、粘土鉱物が多孔質で比表面積が大きい繊維状形態を成すため、その繊維質、可塑性を利用して、粉体の化学蓄熱材を良好に組織化、構造化することができる。
請求項17記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項16記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記層リボン構造を有する粘土鉱物として、セピオライト、パリゴルスカイト又はカオリナイトを用いる。
請求項17記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、粘土鉱物の少なくとも一部として層リボン構造を有するセピオライト、パリゴルスカイト(アタパルジャイト)又はカオリナイトを用いるため、その繊維質、可塑性を利用して、粉体の化学蓄熱材を良好に組織化、構造化することができる。
請求項18記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記粘土鉱物として、ベントナイトを用いる。
請求項18記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、接着力の強い粘土鉱物であるベントナイトを用いるため、この接着力によって、粉体の化学蓄熱材を良好に組織化、構造化することができる。
請求項19記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15〜請求項18の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記混練工程では、前記化学蓄熱材の粒子径よりも細い繊維状を成す前記粘土鉱物を用いる。
請求項19記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、粘土鉱物が微細な繊維径を有する繊維状を成すため、少量の粘土鉱物を混練工程で混練することにより粉体の化学蓄熱材の組織化、構造化を果たすことができる。これにより、質量当たり、体積当たりの化学蓄熱材の占有量が大きい化学蓄熱材複合体を得ることが可能になる。
請求項20記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15〜請求項19の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い吸熱し、水和反応に伴い放熱する水和反応系化学蓄熱材が用いられており、前記混練工程では、水和状態の前記化学蓄熱材を前記粘土鉱物と混練する。
請求項20記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、混練工程において、水和状態の化学蓄熱材を粘土鉱物と混練するため、脱水状態の化学蓄熱材を用いる場合に懸念される水との反応が生じることがない。このため、混練工程において、混練の際のバインダとして水を用いることができる。
請求項21記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15〜請求項20の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い酸化され、水和反応に伴い水酸化される水和反応系化学蓄熱材が用いられており、前記混練工程では、水酸化物の状態である前記化学蓄熱材を前記粘土鉱物と混練する。
請求項21記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、混練工程において、水酸化物の状態の化学蓄熱材を粘土鉱物と混練するため、脱水状態の化学蓄熱材を用いる場合に懸念される水との反応が生じることがない。このため、混練工程において、混練の際のバインダとして水を用いることができる。
請求項22記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項21記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記水和反応系化学蓄熱材は、無機化合物である。
請求項22記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、化学蓄熱材として無機化合物を用いるので、製造された化学蓄熱材複合体は、蓄熱、放熱反応(水和、脱水)に対する材料安定性が高い。このため、長期に亘り安定した蓄熱効果を得ることができる。
請求項23記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項22記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記無機化合物は、アルカリ土類金属化合物である。
請求項23記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、アルカリ土類金属化合物(水酸化物)を用いるため、製造時の安全性の確保が容易になる。また、製品(化学蓄熱材複合体)の使用時、リサイクル時を含め、安全性の確保が容易になる。また、粘土鉱物としてセピオライトを用いる構成では、水酸化物のアルカリ性が粘土鉱物(特に、上記した)との反応によるガラス化を助けるため、多孔質構造体の強度向上に寄与する。
請求項24記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項21〜請求項23の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記焼成工程では、前記水和系化学蓄熱材が脱水状態とされる温度で前記混練物を焼成する。
請求項24記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、焼成工程での焼成中に水和系化学蓄熱材が脱水されているので、該化学蓄熱材の比表面積の調整が容易になる。
請求項25記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項24記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記焼成工程では、前記化学蓄熱材に微細なクラックが形成される温度で焼成する。
請求項25記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、焼成工程での焼成によって粘土鉱物が化学蓄熱材と共に構造化される(焼結状態が確保される)のに伴って、脱水状態の化学蓄熱材に微細なクラックが形成される。これにより、多孔質構造体として形成される化学蓄熱材複合体における化学蓄熱材の比表面積を大きくすることができ、蓄熱、放熱反応率の向上に寄与する。なお、粘土鉱物の焼成温度と、水和反応系化学蓄熱材の脱水温度とが近いことが好ましく、このような組み合わせとして、例えばアルカリ土類金属化合物(脱水温度400℃〜450℃)とセピオライト(焼成温度350℃以上)との組み合わせを挙げることができる。
請求項26記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15〜請求項25の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記混練工程では、予め焼成された粘土鉱物を含む前記粘土鉱物を、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で混練する。
請求項26記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、混練工程において、一部又は全部が予め焼成された粘土鉱物とされた粘土鉱物を化学蓄熱材と混練するので、寸法(例えば、粒状である場合は粒子径、繊維状である場合は線径及び長さ等)、空隙サイズが調整された粘土鉱物を化学蓄熱材と混合、焼成することができる。これにより、本化学蓄熱材複合体の製造方法では、化学蓄熱材を分散保持する粘土鉱物の骨格中のかさ密度を低下した空隙率の大きな粘土鉱物骨格を形成することができ、化学蓄熱材の充填密度が向上された化学蓄熱材複合体を得ることができる。
請求項27記載の発明に係る化学蓄熱材複合体の製造方法は、請求項15〜請求項25の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法において、前記混練工程の前に、焼成された前記粘土鉱物と未焼成の粘土鉱物とを混合する予備混合工程を行い、前記混練工程では、前記混合工程で混合された粘土鉱物を、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で混練する。
請求項27記載の化学蓄熱材複合体の製造方法では、予備混合工程において焼成された粘土鉱物と未焼成の粘土鉱物とが混合されるので、これらの配合比を制御することで、化学蓄熱材と混合する粘土鉱物の寸法、空隙サイズを任意の寸法、空隙サイズの調整と、粘土鉱物の骨格構造による化学蓄熱材の保持強度の両立が図られる。このため、本化学蓄熱材複合体の製造方法では、構造としての強度を確保しつつ、かさ密度を低下した空隙率の大きな粘土鉱物骨格を形成を形成することができ、化学蓄熱材の充填密度が向上された化学蓄熱材複合体を得ることができる。
以上説明したように本発明に係る化学蓄熱材複合体は、粉体の化学蓄熱材間に隙間が形成されるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱材複合体としての化学蓄熱材複合物成形体10、及びその製造方法について、図1〜図2に基づいて説明する。
図1には、化学蓄熱材複合物成形体10の模式的な断面図が示されている。この図に示される如く、化学蓄熱材複合物成形体10は、多数の粉体化学蓄熱材12が組織化、構造化されたものであって、該多数の粉体化学蓄熱材12間には細孔14が形成されている。したがって、この実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体10は、多孔質構造体(多孔体)として把握され、かつ細孔14の内面に粉体化学蓄熱材12が露出して構成されているものとして把握されるものである。
この化学蓄熱材複合物成形体10は、多数の粉体化学蓄熱材12に絡まるように粘土鉱物であるセピオライト16が多数の粉体化学蓄熱材12間に介在している。換言すれば、化学蓄熱材複合物成形体10は、多孔質を成すセピオライト16の骨格中に多数の粉体化学蓄熱材12が分散保持された構造として把握される。これにより、化学蓄熱材複合物成形体10では、多数の粉体化学蓄熱材12間に細孔14が形成された多孔質構造体としての構造がセピオライト16によって保持(補強)されるようになっている。
この実施形態では、粉体化学蓄熱材12は、水酸化カルシウム(Ca(OH))とされており、脱水に伴って蓄熱(吸熱)し、水和(水酸化カルシウムへの復原)に伴って放熱(発熱)する構成とされている。すなわち、多数の粉体化学蓄熱材12は、以下に示す反応で蓄熱、放熱を可逆的に繰り返し得る構成とされている。
Ca(OH) ⇔ CaO + H
この式に蓄熱量、発熱量Qを併せて示すと、
Ca(OH) + Q → CaO + H
CaO + HO → Ca(OH) + Q
となる。
セピオライト16は、層リボン構造の粘土鉱物、より具体的には輝石に似た単鎖が複数本結合して四面体リボンを形成している粘土鉱物の1つとして把握される。セピオライト16は、例えば、MgSi1230(OH)(OH・8HOの化学式で表すことができる含水マグネシウム珪酸塩であり、それ自体が多孔質でありかつ比表面積が大きい繊維状を成している。なお、この実施形態では、上記化学式で表されるものの変種についてもセピオライト16に含まれるものとしている。
以下、化学蓄熱材複合物成形体10について、その製造方法と共に説明する。
図2には、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法が模式的に示されている。化学蓄熱材複合物成形体10を製造するにあたっては、先ず、図2(A)に示される如く原料である粉体化学蓄熱材12、セピオライト16を用意する。
粉体化学蓄熱材12としては、例えば平均粒子径D=10μm(レーザー回析式測定法、島津製作所製SALD−2000Aによる)のものが用いられ、セピオライト16としては、水に懸濁した場合の繊維径が粉体化学蓄熱材12の平均粒子径Dよりも小さい繊維状を成すものが用いられている。具体的には、セピオライト16は、その線径(繊維径)が1μm以下、その長さ(繊維長)が200μm以下のものを用いることが望ましい。この実施形態では、線径が略0.01μmで長さが略数十μmのトルコ産のセピオライトを用いている。なお、トルコ産のセピオライトに代えて、例えば線径が略0.1μmで長さが略100μmのスペイン産のセピオライトを用いることもできる。また、この実施形態では、粉体化学蓄熱材12に対するセピオライト16の混合比は、例えば5〜10質量%程度とされている。
次いで、混合工程に移行する。混合工程では、図2(B)に示される如く、それぞれ乾粉状態の粉体化学蓄熱材12とセピオライト16とを、混合容器18に容れて均一に混合する。次いで、混練工程に移行する。混練工程では、図2(C)に示される如く、粉体化学蓄熱材12とセピオライト16との混合物を混練機19に入れ、バインダとしての水を徐々に加えながら練り込み(混練し)増粘化させる。これにより、粉体化学蓄熱材12とセピオライト16との混練物Mが生成される。この混練物Mは、全体として粘土状態を示す。また、この実施形態では、滑剤、バインダとして有機系バインダ(例えば、CMC(カルボキシルメチルセルロール)等)を混合、混練する。この有機系バインダは、後述する400℃以上での焼成工程において消失し、成形品中には残留しない。この有機系バインダは、のりの働きを示し、構造体成形時における精度、密度の向上に効果を示す。
次いで、図2(D)に示される成形工程に移行する。成形工程では、上記の通り混練工程で増粘化された粉体化学蓄熱材12とセピオライト16との混練物Mを押し出し型20に移し、押し出し成形する。これにより、上記混練物Mは、押し出し型20の形状に応じた所定形状に形成される。図2(D)の例では、数mmサイズのペレットPとして形成されている。このペレットPは、例えば、直径略3mm、長さ3〜5mm程度の略円柱状や、同等の大きさの角柱状等に形成することができる。また、必要に応じて、押し出し型20から押し出された上記混練物Mを切断してペレットPを形成するようにしても良い。
次いで、図2(E)に示される如く、焼成工程に移行する。焼成工程では、ペレットPを焼成炉22に容れ、所定の温度で所定の時間だけペレットPを焼成する。これにより、上記した所定形状の化学蓄熱材複合物成形体10が形成される。すなわち、化学蓄熱材複合物成形体10の製造が完了する。この焼成工程での焼成温度は、350℃〜500℃の範囲内とされている。
この焼成温度は、粉体化学蓄熱材12すなわち水酸化カルシウムの脱水温度(脱水温度は、雰囲気水蒸気圧力により異なるが、略400℃〜450℃)以上であるため、粉体化学蓄熱材12は、製造直後には、酸化カルシウムの状態で化学蓄熱材複合物成形体10を構成している。すなわち、化学蓄熱材複合物成形体10は、製造時点で、水分(水蒸気)の供給により放熱可能な蓄熱状態とされている。
また、焼成工程における400℃〜500℃の範囲の焼成温度は、粉体化学蓄熱材12にマイクロクラックが形成される温度であり、これにより、化学蓄熱材複合物成形体10を構成する多数の粉体化学蓄熱材12は、それぞれ図1に示される如く、マイクロクラックを有する。これにより、粉体化学蓄熱材12は、焼成工程を経ることで比表面積が増大されている。
以上の通り製造された化学蓄熱材複合物成形体10は、そのまま化学蓄熱材複合物成形体として蓄熱システムに適用されても良く、さらに大型の蓄熱材を製造するための原料(中間体)として用いても良く、適用される用途に応じた形状に成形工程において形成されていても良い。なお、大型の蓄熱材を製造するための原料(中間体)として成形する際には、焼成温度を水酸化カルシウムの脱水温度未満(例えば350℃以下)とし、二次成形時に水酸化カルシウムの脱水温度以上の温度で焼成することが望ましい。
ここで、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、多孔質でかつ比表面積が大きいセピオライト16を混練工程で所定の割合で粉体化学蓄熱材12に混練するため、該セピオライト16の揺変性(チキソトロピ)によって、該セピオライト16を粉体化学蓄熱材12及び水と共に撹拌することで増粘効果を呈する。これにより、粉体化学蓄熱材12をベースとしたペレットPの成形をより高精度、高密度で行うことができる。
そして、セピオライト16の繊維質(結晶化後の多孔質)を利用した粉体化学蓄熱材12の組織化、セピオライト16の可塑性を利用した多数の粉体化学蓄熱材12の構造化が果たされる。すなわち、粉体化学蓄熱材12に所定割合でセピオライト16を混練することで、多数の粉体化学蓄熱材12間に、蓄熱、放熱に伴う水蒸気を放出又は導入するための細孔14を形成しつつ、多数の粉体化学蓄熱材12を1つの構造体である化学蓄熱材複合物成形体10とし、かつ化学蓄熱材複合物成形体10であることを維持することが実現された。
また、以上のように製造された化学蓄熱材複合物成形体10は、多数の粉体化学蓄熱材12が互いの間に細孔14が形成されるように組織化、構造化されているので、粉体化学蓄熱材12の水和、脱水反応に伴う体積膨張、収縮が他の粉体化学蓄熱材12に干渉することが防止又は著しく抑制される。このため、粉体化学蓄熱材12の体積膨張、収縮に起因する微粉化が防止され、換言すれば、粉体化学蓄熱材12に対する水蒸気の放出、導入が滞ることがなくなり、蓄熱、放熱の反応性の低下が防止又は著しく抑制される。
さらに、化学蓄熱材複合物成形体10では、比表面積が大きく多孔質であるセピオライト16の吸着性によって、余剰の水蒸気がセピオライト16(の微孔)に吸着される。これにより、例えば、化学蓄熱材複合物成形体10が適用された蓄熱システムが停止されている低温状態の場合(粉体化学蓄熱材12が酸化カルシウムである場合)に該粉体化学蓄熱材12が吸水して化学蓄熱材複合物成形体10内で液水化し潮解によりシンタリングされることが防止又は抑制される。
またここで、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、水に懸濁した状態で粉体化学蓄熱材12の平均粒子径Dよりも繊維径が微細な繊維状を成すセピオライト16を用いるため、少量のセピオライト16で粉体化学蓄熱材12間に細孔14が形成された多孔質構造体を補強した化学蓄熱材複合物成形体10を得ることができる。したがって、化学蓄熱材複合物成形体10は、単位質量、単位体積当たりに占める粉体化学蓄熱材12の量を多くすることができる。すなわち、蓄熱容量の大きい化学蓄熱材複合物成形体10を得ることができる。しかも、化学蓄熱材複合物成形体10では、粉体化学蓄熱材12自体が化学蓄熱材複合物成形体10の主要構造を成しているので、伝熱経路が単純で蓄熱効率、蓄熱した熱の利用効率が高い。
さらに、化学蓄熱材複合物成形体10では、粉体化学蓄熱材12として無機化合物である水酸化カルシウムを用いているため、蓄熱、放熱反応(水和、脱水)に対する材料安定性が高い。特に、水酸化カルシウムは、水酸化マグネシウム等に対しても可逆性が高い(ほぼ100%の水和、脱水反応率を有する)ため、長期間に亘り安定した蓄熱効果を得ることができる。また、水酸化カルシウムは、水酸化マグネシウム等に対して不純物に対する感度が低いので、この点でも長期安定運転に寄与する。また特に、粉体化学蓄熱材12としてアルカリ土類金属化合物である水酸化カルシウムを用いているため、換言すれば、環境負荷の小さい材料を用いることで、化学蓄熱材複合物成形体10の製造、使用、リサイクルを含めた安全性の確保が容易になる。
さらにここで、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、水酸化物である水酸化カルシウムの粉体を用いるため、混練工程で粉体化学蓄熱材12とセピオライト16とを混練、増粘させるためのバインダとして水を用いることができる。これにより、簡単かつ安価な方法で化学蓄熱材複合物成形体10を得ることができる。例えば、酸化カルシウムを出発物質とした場合には、該酸化カルシウムは水に反応するために水(水を含む液体)をバインダとして用いることができない。また例えば、炭酸カルシウムを出発原料として粉体化学蓄熱材12(水酸化カルシウム)を得る場合には、脱炭酸工程で950℃〜1000℃程度の高温焼成が要求される。
これに対して化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、上記の通り水酸化カルシウムを出発原料としているため、水をバインダとしてセピオライト16と混練することで増粘効果が得られ、成形性が向上する。また、焼成温度を低くすることができるため、使用材料、工程(製造装置の材料等を含む)の自由度が増す。さらに、化学蓄熱材複合物成形体10では、アルカリ性の水酸化カルシウムをセピオライトに混練するため、セピオライトはアルカリと僅かに反応にしてガラス質へと変化する。このため、ガラス化したセピオライト16と粉体化学蓄熱材12との混練物Mを焼結して成る焼結構造体である化学蓄熱材複合物成形体10は、その強度が向上される。
一方、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、焼成温度として400℃〜500℃を採用しているので、粉体化学蓄熱材12、セピオライト16の構造化(固定化)を図りつつ、粉体化学蓄熱材12の脱水反応を進行させることができる。そして、400℃〜500℃の焼成温度によって、粉体化学蓄熱材12にマイクロクラックが形成されるので、化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法では、粉体化学蓄熱材12の組織化、構造化と比表面積の増大とを同時に果たすことができる。
なお、酸化カルシウムとなった粉体化学蓄熱材12にマイクロクラックを生じさせる焼成温度としては、450℃程度が最も好ましい。焼成温度が400℃以下では、マイクロクラックの生成が少なく、500℃以上では、粉体化学蓄熱材12の割れの確率が高くなること及びシンタリングにより粉体化学蓄熱材12の比表面積が減少することが確かめられている。なお、この温度範囲は、酸化カルシウムに比べやや低温化するものの、例えば酸化マグネシウム(水酸化マグネシウムが脱水されたもの)についても、マイクロクラックを生じさせる焼成温度として用いることができる。なお、水酸化マグネシウムの脱水温度は、雰囲気水蒸気圧力により異なるが、水酸化カルシウムの脱水温度よりも若干低い略350℃〜400℃)である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体30、及びその製造方法について、図3に基づいて説明する。
図3には、化学蓄熱材複合物成形体30の製造方法における主に化学蓄熱材複合物成形体10の製造方法と異なる部分が模式的に示されている。この図に示される如く、化学蓄熱材複合物成形体30を製造するにあたっては、先ず、図3(A)に示される如く、予備焼成工程でセピオライト16の一部を焼成炉22にて焼成する。この実施形態では、粉体化学蓄熱材12と混合するセピオライト16の略50%を予備焼成工程で焼成する。このように焼成された既焼成セピオライト16Aは、未焼成セピオライト16Bと比較して、密度が低く、空隙率の大きなものとなる。また、既焼成セピオライト16Aは、未焼成セピオライト16Bに対し線径が大きく、長さが短くされる。
次いで、予備混合工程に移行する。予備混合工程では、図3(B)に示される如く、予備焼成工程で予備焼成された既焼成セピオライト16Aと、未焼成セピオライト16Bとを、混合する(予備混合工程自体の図示は省略)。この既焼成セピオライト16Aと未焼成セピオライト16Bと混合により、セピオライト16の平均線径、平均長さ、平均空隙率(平均空隙サイズ)等が調整される。
次いで、混合工程に移行する。混合工程では、図3(C)に示される如く、それぞれ乾粉状態の粉体化学蓄熱材12とセピオライト16と未焼成セピオライト16Bとの予備混合物)とを、混合容器18に容れて均一に混合する。この後、化学蓄熱材複合物成形体10の製造工程と同様に、混練工程、成形工程、焼成工程(何れも図2参照)を経て、化学蓄熱材複合物成形体30が製造される。
以上の通り製造された化学蓄熱材複合物成形体30は、そのまま化学蓄熱材複合物成形体として蓄熱システムに適用されても良く、さらに大型の蓄熱材を製造するための原料(中間体)として用いても良く、適用される用途に応じた形状に成形工程において形成されていても良い。なお、大型の蓄熱材を製造するための原料(中間体)として成形する際には、焼成温度を水酸化カルシウムの脱水温度未満(例えば350℃以下)とし、二次成形時に水酸化カルシウムの脱水温度以上の温度で焼成することが望ましい。
ここで、上記の通り製造された化学蓄熱材複合物成形体30は、組成的には化学蓄熱材複合物成形体10と同様に構成されている。また、化学蓄熱材複合物成形体30の基本的な構造は、化学蓄熱材複合物成形体10の構造(図1参照)と同様とされている。
したがって、第2の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体30及びその製造方法によっても、基本的に第1の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体10及びその製造方法と同様の効果を得ることができる。
また、化学蓄熱材複合物成形体30の製造方法では、予備混合工程において既焼成セピオライト16Aと未焼成セピオライト16Bとを混合するため、同じ産地のセピオライト16を用いて、該セピオライト16の平均的な寸法や空隙率を調整することができる。このため、多孔質を成すセピオライト16の骨格中に多数の粉体化学蓄熱材12が分散保持された構造を有する化学蓄熱材複合物成形体30において、該セピオライト16の骨格の空隙率が大きくかさ密度が低い構成を得ることができる。すなわち、化学蓄熱材複合物成形体30では、化学蓄熱材複合物成形体30の構造化、水蒸気の移動経路の確保の両立が図られている。より具体的には、化学蓄熱材複合物成形体30では、セピオライト16が形成する骨格構造の比表面積が増すことで水蒸気の移動経路が確保され、かつセピオライト16が形成する骨格構造によって粉体化学蓄熱材12を分散保持させることができる。
そして、この実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体30は、化学蓄熱材複合物成形体10と比較して、セピオライト16の多孔構造による水蒸気の低抵抗での移動経路の確保、粉体化学蓄熱材12の充填密度の構造、及びセピオライト16の骨格構造による粉体化学蓄熱材12の分散保持強度の確保が果たされている。粉体化学蓄熱材12の充填密度の向上及び水蒸気移動経路の確保(水蒸気移動律束の回避)によって、化学蓄熱材複合物成形体30は、蓄熱密度(体積当たりの蓄熱容量)が向上される。例えば、化学蓄熱材複合物成形体10が略10質量%のセピオライト16を含んで構成されているのに対し、化学蓄熱材複合物成形体30は、7〜8質量%のセピオライト16を含んで、化学蓄熱材複合物成形体10と同等の強度、粉体化学蓄熱材12の反応速度を有する構成されている。
このように、第2の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体30、及びその製造方法では、セピオライト16の少なくとも一部を粉体化学蓄熱材12との混合前に焼成することで、粉体化学蓄熱材12と混合されるセピオライト16の寸法や空隙率を制御することができ、蓄熱密度の向上が図られる。なお、既焼成セピオライト16Aと未焼成セピオライト16Bとの配合比は、任意に設定することができ、既焼成セピオライト16Aを100%としても良い。
また、第2の実施形態において、セピオライト16の予備焼成時に少量の水酸化カルシウム(Ca(OH))すなわち粉体化学蓄熱材12を混合しても良い。この構成、方法では、セピオライト16のアルカリへの溶解性を利用し、セピオライト16の自己構造化を促進することができる。このため、本構成の化学蓄熱材複合物成形体30、及びその製造方法では、粉体化学蓄熱材12と混合されるセピオライト16の寸法や空隙率を、一層容易(良好)に制御することができる。
なお、上記した各実施形態では、粘土鉱物として層リボン構造を有する粘土鉱物としてのセピオライトを用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、層リボン構造を有する粘土鉱物であるパリゴルスカイト(アタパルジャイト)又はカオリナイト(線径5μm以下、又は1μm以下)を用いても良く、層リボン構造を有する粘土鉱物には属しないベントナイトを用いても良い。なお、ベントナイトについて補足すると、ベントナイトは、層リボン構造を有する粘土鉱物と比較して接着力が強い粘土鉱物であり、強固な多孔質構造体を得ることができ、また、例えば金属壁への接合強度を向上することに寄与する。このベントナイトを用いた化学蓄熱材複合物成形体10においても、多数の粉体化学蓄熱材12間に細孔14が形成された多孔質構造体を成す。一方、層リボン構造を有する粘土鉱物は、ベントナイトと比較してシンタリング(緻密化)が少ないメリットがある。特に、セピオライトは、上記の通り粉体化学蓄熱材12の脱水温度(マイクロクラックが生成される温度)と近い温度で焼結され、該温度ではシンタリングによる比表面積の減少が少ない(マイクロクラックによる比表面積の増加が上回る)メリットがある。化学蓄熱材複合物成形体10の製造に用いる粘土鉱物は、これらのメリットを考慮して用途等に応じて決めれば良い。また、セピオライト16以外の粘土鉱物を用いる構成においても、第2の実施形態と同様に、既焼成のものと未焼成のものとを任意の配合比(何れか一方が100%である場合を含む)で混合した粘土鉱物を粉体化学蓄熱材12と混合する構成とすることができる。
また、上記した各実施形態では、化学蓄熱材複合物成形体10の成形にトルコ産又はスペイン産のセピオライトを用いる例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、中国産のセピオライトを用いることも可能である。但し、化学蓄熱材複合物成形体10の成形に用いるセピオライトとしては、トルコ産が最も好ましく、2番目にスペイン産が好ましく、次いで中国産が好ましい。トルコ産のセピオライトは、不純物が少なく、細かく(線径が細く、長さが短く)、粉体化学蓄熱材12との混練、焼成によって殻構造を形成し易く分散性で有利なためである。なお、不純物は、上記の殻構造を脆くし易く、焼成を阻害する原因になるので、少ないことが好ましい。
また、上記した各実施形態では、粉体化学蓄熱材12として水和系化学蓄熱材である水酸化カルシウム(Ca(OH))を用いた例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、アルカリ土類金属の無機化合物である水酸化マグネシウム(Mg(OH))を粉体化学蓄熱材12として用いても良い。同様に、アルカリ土類金属の無機化合物であるBa(OH)やBa(OH)・HOを粉体化学蓄熱材12として用いても良く、アルカリ土類金属以外の無機化合物であるLiOH・HO、Al・3HO等を粉体化学蓄熱材12として用いても良い。さらに、水和、脱水反応により発熱、蓄熱する水和形の粉体化学蓄熱材12に代えて、他の反応を利用した粉体化学蓄熱材12を用いても良い。
さらに、上記した各実施形態では、化学蓄熱材複合物成形体10をペレットPに形成した例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、薄板状や細長状等の各種形状に形成することができることはいうまでもない。
本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体の内部構造を模式的に示す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体の製造方法を模式的に示す図であって、(A)は原料を示す図、(B)は各原料及びバインダの混合状態を示す図、(C)は混練工程を示す図、(D)は成形工程を示す図、(E)は焼成工程を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る化学蓄熱材複合物成形体の製造方法の一部を模式的に示す図であって、(A)は予備焼成工程を示す図、(B)は予備混合状態を示す図、(C)は混合工程を示す図である。
符号の説明
10 化学蓄熱材複合物成形体(化学蓄熱材複合体)
12 粉体化学蓄熱材(化学蓄熱材)
14 細孔
16 セピオライト(粘土鉱物)
30 化学蓄熱材複合物成形体(化学蓄熱材複合体)
M 混練物

Claims (27)

  1. 粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混合したものを焼成して成る化学蓄熱材複合体。
  2. 粉体の化学蓄熱材と粘土鉱物とを含んで成形体として構成され、細孔の内面に前記化学蓄熱材が露出している化学蓄熱材複合体。
  3. 前記粘土鉱物として、層リボン構造を有する粘土鉱物が用いられている請求項1又は請求項2記載の化学蓄熱材複合体。
  4. 前記層リボン構造を有する粘土鉱物として、セピオライト、パリゴルスカイト又はカオリナイトが用いられている請求項3記載の化学蓄熱材複合体。
  5. 前記粘土鉱物として、ベントナイトが用いられている請求項1又は請求項2記載の化学蓄熱材複合体。
  6. 前記粘土鉱物は、前記化学蓄熱材の粒子径よりも細い繊維状を成している請求項1〜請求項5の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  7. 前記粘土鉱物の少なくとも一部は、前記化学蓄熱材との混合前に焼成された粘土鉱物である請求項1〜請求項6の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  8. 前記粘土鉱物は、前記化学蓄熱材との混合前に焼成された粘土鉱物及び前記化学蓄熱材との混合の際に未焼成の粘土鉱物を含む請求項7記載の化学蓄熱材複合体。
  9. 前記化学蓄熱材は、微細なクラックを有する請求項1〜請求項8の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  10. 前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い吸熱し、水和反応に伴い放熱する水和反応系化学蓄熱材が用いられている請求項1〜請求項9の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  11. 前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い酸化され、水和反応に伴い水酸化される水和反応系化学蓄熱材が用いられている請求項1〜請求項10の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  12. 前記水和反応系化学蓄熱材は、無機化合物である請求項11記載の化学蓄熱材複合体。
  13. 前記無機化合物は、アルカリ土類金属化合物である請求項12記載の化学蓄熱材複合体。
  14. 前記粉体の水和反応系化学蓄熱材と、前記粘土鉱物としてのセピオライトとを混合して所定の形状に成形したものを、350℃〜500℃の温度で焼成して成る請求項11〜請求項13の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体。
  15. 粉体の化学蓄熱材に所定の割合で粘土鉱物を混練する混練工程と、
    前記混練工程で混練された前記化学蓄熱材と前記粘土鉱物との混練物を所定の形状に成形する成形工程と、
    前記成形工程で成形された前記化学蓄熱材と前記粘土鉱物との混練物を焼成する焼成工程と、
    を含む化学蓄熱材複合体の製造方法。
  16. 前記粘土鉱物として、層リボン構造を有する粘土鉱物を用いる請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  17. 前記層リボン構造を有する粘土鉱物として、セピオライト、パリゴルスカイト又はカオリナイトを用いる請求項16記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  18. 前記粘土鉱物として、ベントナイトを用いる請求項15記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  19. 前記混練工程では、前記化学蓄熱材の粒子径よりも細い繊維状を成す前記粘土鉱物を用いる請求項15〜請求項18の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  20. 前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い吸熱し、水和反応に伴い放熱する水和反応系化学蓄熱材が用いられており、
    前記混練工程では、水和状態の前記化学蓄熱材を前記粘土鉱物と混練する請求項15〜請求項19の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  21. 前記化学蓄熱材として、脱水反応に伴い酸化され、水和反応に伴い水酸化される水和反応系化学蓄熱材が用いられており、
    前記混練工程では、水酸化物の状態である前記化学蓄熱材を前記粘土鉱物と混練する請求項15〜請求項20の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  22. 前記水和反応系化学蓄熱材は、無機化合物である請求項21記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  23. 前記無機化合物は、アルカリ土類金属化合物である請求項22記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  24. 前記焼成工程では、前記水和系化学蓄熱材が脱水状態とされる温度で前記混練物を焼成する請求項21〜請求項23の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  25. 前記焼成工程では、前記化学蓄熱材に微細なクラックが形成される温度で焼成する請求項24記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  26. 前記混練工程では、予め焼成された粘土鉱物を含む前記粘土鉱物を、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で混練する請求項15〜請求項25の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
  27. 前記混練工程の前に、焼成された前記粘土鉱物と未焼成の粘土鉱物とを混合する予備混合工程を行い、
    前記混練工程では、前記混合工程で混合された粘土鉱物を、粉体の化学蓄熱材に所定の割合で混練する請求項15〜請求項25の何れか1項記載の化学蓄熱材複合体の製造方法。
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