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JP5196917B2 - 耐熱ホースおよびその製法 - Google Patents

耐熱ホースおよびその製法 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用のエアーホースやラジエーターホース等として用いられる耐熱ホースおよびその製法に関するものであって、特に、高温使用環境に適する耐熱ホースおよびその製法に関するものである。
従来から、自動車等の車両のエンジンルーム内に配管される各種ホース(ターボエアーホース、ラジエーターホース等)には、振動や脈動吸収性に優れることから、ゴム製や樹脂製の、可撓性に優れる積層ホースが多く用いられている。
近年、エンジンの低燃費化に伴って、エンジン補機類が高温化しており、上記の各種ホースに要件される耐熱性の条件も年々厳しくなっている。従来では、ホースの耐熱性を向上させるために、(1)ホース材料中に老化防止剤を高配合したり、ホース材料のポリマー(ゴムや樹脂)に耐熱性の高いポリマーを用いたりして解決する手法や、(2)ホースの外表面をエチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)等からなるヒートプロテクタ層で被覆して、外部の熱からホースを保護する手法や、(3)ホースを冷却するためのフィンを、ホース外表面に取り付ける手法等が提案されている(特許文献1〜3参照)。
特開平11−280958号公報 実公平3−42312号公報 特開2003−207080号公報
しかしながら、上記(1)の手法(材料そのものの耐熱性を向上させる手法)では、高コスト化の問題を招くことがある。また、上記(2)の手法(ヒートプロテクタ層により、ホース本体の耐熱性を向上させる手法)では、ヒートプロテクタ層を厚く形成しないと耐熱性不足の問題を招くおそれがある。なお、ヒートプロテクタ層を厚く形成した場合、それに伴うホース重量の増大により、ホースの取り扱い性が悪くなったり、ホースの可撓性が悪くなったり、高コスト化を招くといった問題が新たに生じる。また、上記(3)の手法(構造的に熱を効率的に逃がし、ホース本体への熱負荷を下げる手法)では、部品点数が増えることによる高コスト化等の問題を招く。
このように、エンジンルーム内の高温化に伴い、ホースの耐熱性向上が求められているが、コストの上昇が懸念される。したがって、低コスト化とホース耐熱性の向上(およびそれに伴うホースの高寿命化)とを両立させる手法が待望される。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、低コストで、可撓性を損なうことなく耐熱性に優れる耐熱ホースおよびその製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、ゴムおよび樹脂の少なくとも一方を材料とする単層ないし複数の構成層を備えた可撓性ホースの外表面に、下記の(A)C)成分からなる塗膜層であって、(A)成分を介して(B)成分が架橋されてなる耐熱層が形成されてる耐熱ホースを第一の要旨とする。
(A)金属アルコキシド類。
(B)上記(A)の金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン。
(C)アルミニウム粉末、銀粉末および銅粉末からなる群から選ばれた少なくとも一つの無機フィラー。
また、本発明は、上記第一の要旨の耐熱ホースの製法であって、ゴムおよび樹脂の少なくとも一方を材料とする単層ないし複数の構成層を備えた可撓性ホースの外表面に、下記の(A)C)成分からなる液状組成物をディッピングし、上記外表面上に、上記液状組成物からなる耐熱層を形成する耐熱ホースの製法を第二の要旨とする。
(A)金属アルコキシド類。
(B)上記(A)の金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン。
(C)アルミニウム粉末、銀粉末および銅粉末からなる群から選ばれた少なくとも一つの無機フィラー。
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意研究を重ねた。その研究の過程で、樹脂層やゴム層からなるホースの外表面に、金属アルコキシド類と、この金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサンとを必須成分とする液状組成物によって塗膜形成したところ、有機成分であるポリジメチルシロキサンが、クラスター状の無機成分(金属アルコキシド類)を介して架橋されるようになるため、その塗膜層は、有機成分により柔軟性を有するとともに、無機成分により高い耐熱性を発現するようになることを突き止めた。また、この塗膜層は、薄肉であっても耐熱効果が高く、さらに、この塗膜層は、耐熱性に優れるだけではなく、無機フィラーとして金属を添加することにより、輻射熱に対する遮断効果を発現することから、これによって所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
以上のように、本発明の耐熱ホースは、樹脂層やゴム層からなる可撓性ホースの外表面に、金属アルコキシド類と、この金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサンと、特定の無機フィラーとからなる耐熱層が形成されてなる。そして、上記耐熱層は、塗膜層であって、上記金属アルコキシド類を介してポリジメチルシロキサンが架橋されてなる層である。そのため、上記耐熱層を厚肉にしなくとも耐熱性に優れ、また上記耐熱層が柔軟性に優れることから、ホースの可撓性を損なうことなく、低コストで耐熱性に優れるホースとして優れた性能を発揮することができる。さらに、上記耐熱層を厚肉にしなくともよいことから、ホースの軽量化等も達成することができる。そして、本発明の耐熱ホースは、耐熱性に優れるだけではなく、上記耐熱層中に特定の無機フィラーを充填させることにより、輻射熱に対する遮蔽効果を向上させることができるため、高温使用環境に適し、特に、燃料ホース、エアーホース、ターボエアーホース、バキュームブレーキホース、コモンレールディーゼル燃料ホース、DPFセンサーホース、ヒーターホース、ラジエーターホース等の自動車用耐熱ホースとして優れた性能を発揮することができる。
そして、上記のような本発明の耐熱ホースは、樹脂層やゴム層からなる可撓性ホースの外表面に、上記耐熱層形成用の液状組成物(金属アルコキシド類と、この金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサンとを必須成分とする液状組成物)をディッピングするといった比較的簡単な処理で、効率的に製造することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の耐熱ホースは、例えば、図1に示すように、可撓性ホース1の外周に耐熱層2が形成されて構成されている。そして、上記耐熱層2は、金属アルコキシド類(A成分)と、この金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン(B成分)と、特定の無機フィラー(C成分)とを必須成分とする組成物からなる。
上記可撓性ホース1としては、ゴムおよび樹脂の少なくとも一方によって形成された単層ないし複数の構成層を備えたものが用いられる。そして、その構成層の形成材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、エチレン−ビニルアルコールコポリマー(EVOH),ポリエステル樹脂,ポリアミド樹脂(PA),アクリル樹脂,フッ素樹脂等の樹脂や、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM),アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム(NBR),アクリルゴム(ACM),エピクロロヒドリンゴム(ECO),クロロスルホン化ポリエチレンゴム(CSM),クロロプレンゴム(CR)等のゴムが用いられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なお、上記構成層の形成材料中に、必要に応じて、補強材(カーボンブラック、シリカ等)、滑材(ステアリン酸等)、酸化亜鉛、軟化剤(プロセスオイル等)、加硫剤(硫黄等)、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤等を、適宜に配合しても差し支えない。特に、ホースに耐圧性が求められる場合には、内面ゴム上にポリアミド(ナイロン)補強糸、アラミド補強糸、ビニロン補強糸、ポリエステル補強糸や炭素繊維等を編組し補強層を設け、更にその上に上記構成層を形成しても良い。
上記可撓性ホース1の外表面に積層形成される耐熱層2の材料としては、先に述べたように、金属アルコキシド類(A成分)と、この金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン(B成分)と、特定の無機フィラー(C成分)とが用いられる。
上記金属アルコキシド類(A成分)は、金属および半金属のアルコキシドを含む。金属および半金属としては、例えば、ホウ素、アルミニウム、ケイ素、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、コバルト、亜鉛、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、ランタン、セリウム、カドミウム、タンタル、タングステン等があげられる。なかでも、反応性制御容易性やコストの点から、ケイ素が好適である。また、アルコキシドの種類としては、例えばメトキシド、エトキシド、プロポキシド、ブトキシド等があげられる。そして、上記金属アルコキシド類としては、反応性制御の点から、テトラエトキシシランが好ましく用いられる。
上記金属アルコキシド類とともに用いられるポリジメチルシロキサン(B成分)は、片末端または両末端に、金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するものであれば、特に限定されるものではない。このような官能基は、活性水素を持つ官能基、あるいは潜在的に活性水素を有する官能基であり、例えば水酸基(−OH)、アルコキシル基(−OCH3 、−OC2 5 等)、アミノ基(−NH2 )、アミド基(−CONH2 )等があげられる。なかでも、汎用容易性の点から、末端シラノールポリジメチルシロキサンが好適である。また、ポリジメチルシロキサンの重量平均分子量は、通常、400〜80000の範囲のものが用いられるが、より耐熱性を向上させたい場合には、重量平均分子量が15000以上のものを用いることが好ましい。
上記耐熱層2の材料組成物中において、その金属アルコキシド類(A成分)の配合量は、上記ポリジメチルシロキサン(B成分)100重量部(以下、「部」と略す)に対して5〜100部の範囲とすることが、塗工性、成膜性の点において好ましい。
上記耐熱層2の材料組成物中には、上記金属アルコキシド類(A成分)およびポリジメチルシロキサン(B成分)とともに、可撓性ホースの外表面に対する上記耐熱層の接着性(層間接着性)を目的に架橋助剤を添加することもできる。具体的には、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、エチレンジメタクリレート、1,3−ブチレンジメタクリレート、1,4−メチレンジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、2,2′−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2′−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、オリゴエステルアクリレート、アルミニウム(メタ)アクリレート、ジンク(メタ)アクリレート、マグネシウム(メタ)アクリレート、カルシウム(メタ)アクリレート、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート、ジアリルフタレート、ジアリルクロレンデート、ジビニルベンゼン、2−ビニルピリジン、N,N′−メチレンビスアクリルアミド、p−キノンジオキシム、p,p′−ジベンゾイルキノンジオキシム、1,2−ポリブタジエン、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、レゾルシノール系化合物等があげられる。これらは単独でもしくは二種以上併せて用いられる。
また、上記耐熱層2の材料組成物中には、カーボンブラック、無機フィラー(シリカ,クレー,タルク,ハイドロタルサイト,ゼオライト,金属粉,金属酸化物)、加工助剤(黒サブや炭化水素系ワックス)、可塑剤、老化防止剤、ファクチス、発泡剤、難燃剤等、硫黄(加硫剤)および加硫促進剤、過酸化物架橋剤、共架橋剤を必要に応じて適宜配合しても差し支えない。また、必要に応じ、触媒、粘度調整剤等の充填剤を含んでいてもよい。特に、無機フィラーを含むことにより、輻射熱に対する遮蔽効果を向上させることができる。
そして、輻射熱に対する遮蔽効果が高い無機フィラーとしては、例えば、アルミニウム、二酸化チタン、銀、ステンレス、銅、金等の粉末があげられるが、上記効果が特に顕著であることから、本発明では、前記特定の無機フィラー(C成分)として、アルミニウム粉末、銀粉末、銅粉末の少なくとも一つが、必須材料として用いられる。
上記耐熱層2形成用組成物中の無機フィラーの配合量は、上記ポリジメチルシロキサン(B成分)100部に対して1〜200部の範囲に設定することが、輻射熱に対する遮蔽効果を向上させることができるため、好ましい。
そして、上記耐熱層2形成用組成物は、液状であることから、溶媒を使用しなくてもコーティング液として使用することができるが、溶媒に溶解することにより、コーティング液(液状組成物)として、より扱いやすくなる。このとき、上記溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコールの他、アセトン、トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン等があげられ、これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。そして、上記コーティング液は、たとえば、金属アルコキシド類を溶媒に溶解させた溶液と、ポリジメチルシロキサンを溶媒に溶解させた溶液とを混合し、必要に応じ、共架橋剤、触媒、粘度調整剤等も加え、加水分解を伴う縮合反応を行わせることにより、調製することができる。その後、上記コーティング液に無機フィラー加えられる
ここで、前記図1に示すような、本発明の耐熱ホースは、特に限定はないが、例えば、つぎのようにして作製することができる。すなわち、押し出し成形等により、ゴムや樹脂からなる構成層を備えた可撓性ホース1を作製し、この可撓性ホース1の外表面に、上記耐熱層2形成用のコーティング液を塗工する。この塗工法は、特に制限するものではなく、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法、刷毛塗り等の方法が適用できるが、特にディッピング法によると、より簡単な処理で、効率的に本発明品を製造することができるため、好ましい。そして、塗工後、常温乾燥もしくは加熱処理(20〜200℃×0.5〜12時間)を行うことにより、耐熱層2を形成する。このようにして、図1に示すような耐熱ホースを作製することができる。
このようにして得られる本発明の耐熱ホースに関し、上記耐熱層2の厚みは、0.1〜5.0mmの範囲に設定することが、耐熱性、柔軟性等の点において好ましい。
また、本発明の耐熱ホースにおける可撓性ホース1の厚みは、通常、0.5〜10.0mmであり、好ましくは1.0〜3.0mmである。そして、上記可撓性ホース1の内径は、通常、5〜80mmであり、好ましくは10〜40mmである。
本発明の耐熱ホースは、高温使用環境に適し、特に、燃料ホース、エアーホース、ターボエアーホース、バキュームブレーキホース、コモンレールディーゼル燃料ホース、DPFセンサーホース、ヒーターホース、ラジエーターホース等の自動車用耐熱ホースとして好適に用いることができる。また、自動車用ホースに限らず、建機用、船舶用、航空機用、コジェネレーション用耐熱ホースとしても用いることができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ポリジメチルシロキサン(PDMS:信越化学工業社製「X21−5842」)100部と、テトラエトキシシラン(TEOS:多摩化学工業社費)50部と、触媒としてジ−N−ブチルビス(2−エチルヘキシルマレート)スズ(片山化学工業社製)1部と、無機フィラー〔銀(Ag)粉末と酸化チタン(TiO2 )粉末との混合粉末〕100部と、多官能基メタクリレートモノマー(精工化学社製、トリメチロールプロパントリメタクリレート)2部とを準備した。そして、PDMSおよびTEOSを混合し、さらに、上記その他の材料も混合して、コーティング液を調製した。
つぎに、内側からEPDM(過酸化物架橋系)層/ナイロン補強糸層/EPDM(過酸化物架橋系)層の順で積層された複層構造の可撓性ホース(内径12mm、厚み4.0mm)を作製し、この可撓性ホース外表面および端部に、上記調製のコーティング液をディッピングし、更に加熱処理(160℃×1時間)を行うことにより、厚み1mmの耐熱層を形成した。このようにして、目的とする耐熱ホースを作製した(図1参照)。
上記複層構造の可撓性ホースに代えて、内側からNBR層/PET補強糸層/CR層の順で積層された複層構造の可撓性ホース(内径12mm、厚み4.0mm)を使用した。それ以外は、実施例1と同様のコーティング処理により耐熱層を形成し、実施例1と同寸法の耐熱ホースを作製した。
上記複層構造の可撓性ホースに代えて、内側からNBR層/PET補強糸層/ECO層の順で積層された複層構造の可撓性ホース(内径12mm、厚み4.0mm)を使用した。それ以外は、実施例1と同様のコーティング処理により耐熱層を形成し、実施例1と同寸法の耐熱ホースを作製した。
上記複層構造の可撓性ホースに代えて、内側からNBR層/CSM層の順で積層された複層構造の可撓性ホース(内径12mm、厚み4.0mm)を使用した。それ以外は、実施例1と同様のコーティング処理により耐熱層を形成し、実施例1と同寸法の耐熱ホースを作製した。
上記複層構造の可撓性ホースに代えて、内側からACM層/アラミド補強糸層/ACM層の順で積層された複層構造の可撓性ホース(内径12mm、厚み4.0mm)を使用した。それ以外は、実施例1と同様のコーティング処理により耐熱層を形成し、実施例1と同寸法の耐熱ホースを作製した。
〔比較例1〕
コーティングを行わず、それ以外は実施例1と同様にし、複層構造のホースを作製した。
〔比較例2〕
コーティングを行わず、それ以外は実施例2と同様にし、複層構造のホースを作製した。
〔比較例3〕
コーティングを行わず、それ以外は実施例3と同様にし、複層構造のホースを作製した。
〔比較例4〕
コーティングを行わず、それ以外は実施例4と同様にし、複層構造のホースを作製した。
〔比較例5〕
コーティングを行わず、それ以外は実施例5と同様にし、複層構造のホースを作製した。
このようにして得られた実施例1〜5および比較例1〜5のホースを用い、耐熱試験を行った。すなわち、まず、各ホースに、そのホース仕様に合わせた任意の温度および時間の熱負荷を与えた。詳しくは、実施例1および比較例1のホースに対しては175℃×500時間の熱負荷を与え、実施例2および比較例2のホースに対しては135℃×500時間の熱負荷を与え、実施例3および比較例3のホースに対しては150℃×500時間の熱負荷を与え、実施例4および比較例4のホースに対しては150℃×500時間の熱負荷を与え、実施例5および比較例5のホースに対しては175℃×2000時間の熱負荷を与えた。その後、各ホースを、そのホース外径の5倍径の治具に添わせて曲げた後、亀裂, 割れ, その他異常が生じるか否かを、目視により観察した。その結果、異常がみられたものを×、異常がみられなかったものを○として、耐熱性の評価を行った。その結果を、下記の表1に示した。
Figure 0005196917
上記結果から、耐熱層を設けた全実施例品は、これを設けなかった比較例品に対し、優れた耐熱性を示していることがわかる。なお、実施例において、耐熱層の層間接着力はいずれも高く、折り曲げに対しても、耐熱層がしわになることがなかった。なお、実施例1において、コーティング液を用いてスプレー塗布した場合、およびロールコートにより塗布した場合も、実施例1と同様の結果が得られた。
本発明の耐熱ホースの一例を示す構成図である。
符号の説明
1 可撓性ホース
2 耐熱層

Claims (8)

  1. ゴムおよび樹脂の少なくとも一方を材料とする単層ないし複数の構成層を備えた可撓性ホースの外表面に、下記の(A)C)成分からなる塗膜層であって、(A)成分を介して(B)成分が架橋されてなる耐熱層が形成されてることを特徴とする耐熱ホース。
    (A)金属アルコキシド類。
    (B)上記(A)の金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン。
    (C)アルミニウム粉末、銀粉末および銅粉末からなる群から選ばれた少なくとも一つの無機フィラー。
  2. 上記耐熱層が、上記(A)〜(C)成分とともに、架橋助剤を含有する組成物からなる請求項1記載の耐熱ホース。
  3. 上記(A)成分が、テトラエトキシシランである請求項1または2記載の耐熱ホース。
  4. 上記耐熱層の厚みが、0.1〜5.0mmの範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  5. 上記耐熱層形成用組成物中の(A)成分の配合量が、(B)成分100重量部に対して5〜100重量部の範囲に設定されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  6. 上記耐熱層形成用組成物中の無機フィラーの配合量が、上記(B)成分100重量部に対して1〜200重量部の範囲に設定されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  7. 上記耐熱ホースが、燃料ホース、エアーホース、ターボエアーホース、バキュームブレーキホース、コモンレールディーゼル燃料ホース、DPFセンサーホース、ヒーターホースおよびラジエーターホースからなる群から選ばれた少なくとも一つの自動車用耐熱ホースである請求項1〜のいずれか一項に記載の耐熱ホース。
  8. 請求項1〜のいずれか一項に記載の耐熱ホースの製法であって、ゴムおよび樹脂の少なくとも一方を材料とする単層ないし複数の構成層を備えた可撓性ホースの外表面に、下記の(A)C)成分からなる液状組成物をディッピングし、上記外表面上に、上記液状組成物からなる耐熱層を形成することを特徴とする耐熱ホースの製法。
    (A)金属アルコキシド類。
    (B)上記(A)の金属アルコキシド類と反応可能な官能基を有するポリジメチルシロキサン。
    (C)アルミニウム粉末、銀粉末および銅粉末からなる群から選ばれた少なくとも一つの無機フィラー。
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