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JP5134042B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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JP5134042B2
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Description

本発明は、モータ又はモータ駆動回路の発熱に対する温度推定機能を備えた電動パワーステアリング装置に関するものである。
自動車や車両のステアリング装置をモータの回転力で補助負荷を付勢する電動パワーステアリング装置(Electric Power Steering)は、運転者の操舵操作に対して操舵系に操舵補助力を付与するモータと、モータを制御するコントロールユニット(Electronic Control Unit、以下、ECUと称する。)を備えている。ECUは、主要部がCPU(Central Processing Unit)から構成され、電動モータの目標電流を演算する演算部と、その結果に応じてモータを駆動するモータ駆動部を備えている。
このような電動パワーステアリング装置の構成の概略を図1に示す。次に、その動作の概略について説明する。操舵ハンドル101の操舵ハンドル軸102は減速ギア103、ユニバーサルジョイント(ハンドル側)104及びユニバーサルジョイント(ピニオンラック側)105、ピニオンラック機構106を経て車輪タイロッド107に結合されている。軸102には,操舵ハンドル101の操舵トルクを検出するトルクセンサ110が設けられており、操舵ハンドル101の操舵力を補助するモータ120が減速ギア103を介して操舵ハンドル軸102に連結されている。そして電動パワーステアリング装置のモータ制御はトルクセンサ110が検出したトルク値、車速センサからCAN(Cotroller Area Network)で送信される車速信号、エンジンのECUから同じくCANで送信されるエンジン信号140などを入力値としてモータ120をECU130で制御するようになっている。ECU130は主としてCPUで構成され、プログラムによってモータ制御が実行される。なお、ECU130には、バッテリ170からイグニッションスイッチ(Ignition Switch、以下、IGSWと称する。)150、電源リレー160を介して電源が供給されている。
このような電動パワーステアリング装置においては、モータ120やモータ120を駆動するモータ駆動回路などに用いられるFET(電界効果型トランジスタ:Field Effect Transistor)などは、電流が通電されることによって発熱し、焼損に至る場合がある。そのため、モータやFETなどが焼損しないように、通電する電流を制限したり、或いは電源を遮断したりして保護している。
モータやFETなどの温度を推定し、保護する従来の技術として、例えば、特許文献1に示される電動パワーステアリング装置の制御装置では、温度センサで検出される周囲温度を初期値として、通電電流によって発生する発熱によるモータやFETの温度上昇分を初期値(周囲温度)に加算することによって、温度センサで検出できないモータの巻線やFETの接合部の絶対温度を推定し、それらを用いて通電する電流を制限することで焼損などから保護する方法が開示されている。
しかしながら、温度センサは、一般的には、温度推定するモータの巻線から離れた場所に設置されている場合が多く、又、FETの場合は、FETが設置される同一基板上に設置されている場合が多く、FETには冷却フィンなどが取り付けられているので、通電された後に冷却時間を充分置かないと温度センサが検出した温度と推定される部分の温度とには大きな温度差が生じる場合があるので注意が必要である。言い換えれば、充分冷却時間を置いた後の通電開始時は、温度センサの温度と温度推定されるモータやFETの温度
が同じであるので、温度センサの検出温度を温度推定の初期値として使用しても構わない。すなわち、このような温度推定方法では、継続して温度推定をしている場合には正しい温度推定を期待できるが、温度推定を継続できない以下のような場合には正しい温度を推定することが期待できない。
例えば、車庫入れ時に操舵ハンドルの急な切り返しを繰り返し長時間実行すると、大電流が相当時間通電されるために、モータやFETは激しく発熱し、温度が著しく上昇する。車庫入れが終了するとIGSWがオフされ、その結果、温度推定が一時中断される。そして、短時間後、再びIGSWをオンして車庫出しのためのハンドルの切替え操作を再開すると、モータの巻線やFETの接合部の温度は、まだ十分冷却されていないにも拘わらず、温度センサが検出する周囲温度を初期値として温度推定を開始する。温度推定は、基本的には通電電流による温度上昇分を初期値に加算して推定をしているため、温度センサの検出温度である周囲温度をモータやFETの温度推定の初期値として推定された温度は、実際のモータやFETの温度と比較して低く推定されてしまう場合がある。その結果、実際とは異なる温度推定を用いて通電する電流を制限することでモータやFETを焼損させてしまう可能性がある。
この問題を解決するために、特許文献2に示される電動パワーステアリング装置の制御装置では、電源を一時遮断しても、冷却されて推定温度が所定温度以下になるまで、或いは推定温度と温度センサの検出温度との温度差が所定値以下になるまで、温度推定が継続される温度推定方式が採られている。上述した車庫入れのような場合には、電源が一時遮断され、再び電源が投入されるようなIGSW操作が実行されても、モータやFETが十分冷却するまでは温度の推定が継続され、正しい温度を推定することができる。
また、特許文献3に示される車両の電動パワーステアリング装置では、電源が遮断された後、温度推定を継続するとバッテリ電源が消費されるので、電源が遮断される直前の推定温度を電力が供給されなくてもデータ保持が可能な不揮発性メモリに記憶させた後に電源を遮断させて温度の推定を中断させる。そして、電源が再投入された場合には、不揮発性メモリから電源遮断時の高温の推定温度を温度推定の初期値として読み出して温度推定を再開する方式が採られているので、モータやFETが焼損されない温度に推定されるようになっている。
さらに、特許文献4に示される電動パワーステアリング装置では、エンジン回転数を検出し、エンジンストール(Engine Stall、以下、エンストと称する。)して、エンジンが停止する時に不揮発性メモリに推定温度を記憶して、ハンドル操舵が再開された場合、温度センサにより検出された周囲温度と不揮発性メモリに記憶された温度のうち高温の方を初期値として温度推定を継続することにより、モータやFETが焼損されない温度に推定されるようになっている。
特開平11−286278号公報 特開2002−362393号公報 特開2001−138928号公報 特開2005−263010号公報
上述した通り、従来の温度推定方法では、電源が遮断されることが予め判明している場合は、電源遮断の信号を利用して、温度推定を継続したり、不揮発性メモリに推定温度を
記憶させたりしている。しかしながら、エンストが発生した後にクランキング(Cranking)したときに、バッテリの蓄電量が少ない場合には、セルモータの始動時に大電流が流れることにより、瞬時バッテリ電源の電圧が大きく低下し、CPUが電圧低下のためにリセット(RESET)される場合がある。クランキングの後、直ぐにバッテリ電圧は復帰するが、復帰した後に再開する推定温度はリセットされ、温度センサの検出する検出温度(初期値)になる。エンスト前のハンドル操作などでモータやモータ駆動回路のFETの温度が上昇している場合には、クランキングの時間では十分冷却されていないにも拘わらず、温度センサが検出する低い検出温度を推定温度演算に使用することにより温度的に余裕があると誤判断されて、図9の過熱保護電流に示すように、電流制限を初期値であるOvh−Iref1から開始するため、低い検出温度から算出される過熱保護制限電流となり、モータやモータ駆動回路のFETを焼損させる可能性があるという課題があった。
また、不揮発性メモリに記憶させるタイミングとして、エンジン回転数が検出されて、エンストしてエンジンが停止した場合に、不揮発性メモリに推定温度を記憶させているが、不揮発性メモリは、揮発性メモリに比べ、書込み回数制限の回数が少ないので、記憶するデータ数によってはコストが高くなるなどの課題があった。
また、揮発性メモリの特性として極低温時は記憶データの保持電圧が低くなる傾向があり、低温時はバッテリの電源電圧がCPUの揮発性メモリの記憶データ保証電圧未満となっても、記憶データを保持してしまう可能性があり、本来、温度センサが検出する検出温度(初期値)を使用したい場合(例えば、エンジンを停止し、翌日、エンジンを始動させる場合等)においても、エンジン停止時の温度が高かった状態で記憶された揮発性メモリの温度データが使用されることになり、ステアリングが重いと感じるストレスを与えてしまう。そのため、低温時には、揮発性メモリの記憶データを使用しないことが望ましいという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、クランキングなどにより発生したバッテリ電源の電圧低下によりCPUがリセットされた後、再始動された場合においても、正確な温度推定を行うことができ、モータやFETを発熱による焼損から保護することができる電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明の電動パワーステアリング装置は、車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータと、CPU、揮発性メモリ及び前記モータを駆動するモータ駆動回路を有するコントロールユニットと、前記コントロールユニットの周囲温度を検出する温度センサと、を備え、前記温度センサにより検出された前記周囲温度から前記コントロールユニット内部の推定温度とモータ電流の通電状況によって通電可能なモータ電流値を制限する過熱保護制限電流値とが算出されると共に、前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とが前記揮発性メモリに記憶され、前記推定温度と前記過熱保護制御電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御され、前記周囲温度が、予め設定された所定温度以上である場合に、前記揮発性メモリに記憶された前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とのデータを用いた前記推定温度と前記過熱保護制御電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御され、前記CPU及び前記揮発性メモリに供給される電源電圧が、前記CPUがリセットされるリセット電圧以下となり、かつ前記揮発性メモリのデータ記憶保証電圧以上である場合には、前記CPUがリセットされる前に前記揮発性メモリに記憶された前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御されることを特徴とするものである。
本発明の本発明の電動パワーステアリング装置によれば、クランキング時に発生するバッテリ電源電圧が低下した場合のみならず、電動パワーステアリング装置のECUのCPUに供給される電源電圧がCPUのリセット電圧まで低下した場合であっても、バッテリ電源電圧低下時のバッテリ電源電圧がCPUの揮発性メモリの記憶データ保証電圧以上であれば、温度センサからの検出温度ではなく、検出温度より高温であるCPUのリセット前に記憶された推定温度と過熱保護制御電流値とを用いることにより、温度の推定を継続できるので、モータの巻線やモータ駆動回路のFETなどを焼損から保護することができる効果がある。
実施の形態1における電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの構成を示すブロック図である。 実施の形態1における過熱保護処理手順を示すフローチャートである。 実施の形態1における揮発性メモリからのデータ読み出し手順を示すフローチャートである。 実施の形態1における揮発性メモリへのデータ記憶手順を示すフローチャートである。 実施の形態1における電動パワーステアリング装置の過熱保護電流の電流波形を示す図である。 実施の形態2におけるコントロールユニットのCPUのリセット電圧と揮発性メモリの記憶保持電圧との関係を示す図である。 実施の形態3における揮発性メモリからのデータ読み出し手順を示すフローチャートである。 電動パワーステアリング装置の概略を示す全体構成図である。 従来の電動パワーステアリング装置の過熱保護電流の電流波形を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置について図1〜図8に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの構成を示すブロック図である。図8は、実施の形態1に使用される電動パワーステアリング装置の概略を示す全体構成図である。電動パワーステアリング装置の全体の構成は従来のものと同様であるので説明は省略する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置のコントロールユニット(ECU)130は、ECU130の基板上に取り付けられ周囲温度Tempを検出する温度センサ904と、温度センサ904により検出された周囲温度TempからECU内部の温度を推定する温度推定処理部903と、この推定温度Tcontと過熱保護制限電流Ovh_Irefとが記憶されるCPU131の揮発性メモリ905と、この推定温度Tcont、モータ電流値Imから過熱保護制限電流Ovh−Irefを導き出す過熱保護処理部902と、ハンドルの操舵状態を検出するトルクセンサ110及び車速信号センサ140によって検出されたトルク値Tr、車速Vcontと過熱保護制限電流Ovh−Irefから電流指令値Irefを算出する電流指令値処理部901と、モータ駆動回路909の信号からモータ電流Imを検出するモータ電流検出回路908と、電流指令値Irefとモータ電流Imとの偏差ΔIを算出する減算回路911と、偏差ΔIから電圧指令値Vrefを出力する比例積分回路906と、電圧指令値VrefからPWM(パルス幅変調:Pulse Width Modulation)信号を生成するPWM回路907と、PWM信号に基づきモータ120にモータ電流を供給するモータ駆動回路909と、で構成されている。
ここで、CPU131は、電流指令値処理部901、過熱保護処理部902、温度推定処理部903及び揮発性メモリ905を含むものである。なお、このECU130には、電源リレー160を介してバッテリ170から電力が供給されている。また、このバッテリ170は、モータ駆動回路909の電源にもなっている。これにより、操舵ハンドル101が必要とする操舵補助力がモータ120によって付与される。モータ駆動回路909の一例としては、FETなどのスイッチング素子から構成されるインバータなどが用いられる。
次に、実施の形態1における電動パワーステアリング装置の動作について、図1から図5を参照して説明する。まず、電動パワーステアリング装置の基本制御を最初に説明して、その後に、本実施の形態1の主要部である温度推定方法と過熱保護方法に関して説明する。
モータ120の巻線やコア磁性体、或いはモータ駆動回路909のFETなどは過熱によって特性が変化したり、焼損したりすることがあるのでECU内部の温度を推定して過熱保護する必要がある。本実施の形態では、CPU131に供給される電源電圧Evが、CPU131がリセットされる電圧まで低下した場合においても、CPU131の揮発性メモリ905に記憶されたデータを用いて、温度推定処理が実施され、モータ120やモータ駆動回路909のFETなどを過熱から保護する例について説明する。
まず、温度センサ904で検出された周囲温度Tempが温度推定処理部903に入力される。CPU131に供給されるバッテリ170の電源電圧Evが、CPU131がリセットされる電圧まで低下した場合においても記憶を保持することが可能な揮発性メモリ905に温度推定処理部903が推定した推定温度TCont、過熱保護処理部902が算出する過熱保護制限電流Ovh−Irefが書き込まれる。また、書き込まれた推定温度TCont、過熱保護制限電流Ovh−Irefが揮発性メモリ905から温度推定処理部903と過熱保護処理部902に読み出される。
図2は、温度センサ904で検出された周囲温度TempからECU内部の温度を推定し、モータ120やモータ駆動回路909の過熱保護処理を行う基本フローチャートを示す。まず、IGSW150がオンされるとイグニッションのオン信号が読み込まれ(ステップS51)、CPU131が初期化される(ステップS52)。次に、推定温度TContが初期化される(ステップS53)。続いて、揮発性メモリ905から記憶されている推定温度Tcontと過熱保護制限電流Ovh−Irefのデータを読み出すデータ読み出し処理が実行される(ステップS54)。なお、このデータ読み出し処理(ステップS54)の詳細については、図3の揮発性メモリからのデータ読み出し手順を示すフローチャートを用いて後で説明する。
さらに、読み出されたデータを使用して温度推定処理部903にて推定温度TContを算出する温度推定処理が実行される(ステップS55)。また、算出された推定温度TContに基づいて過熱保護処理部902により過熱保護処理が実行され、過熱保護温度に応じて、過熱保護制限電流Ovh−Irefが算出される(ステップS56)。ここで算出された推定温度Tcontと過熱保護制限電流Ovh−Irefのデータを、揮発性メモリ905に記憶させるデータ記憶処理(ステップS57)が実行される。なお、このデータ記憶処理(ステップS57)の詳細については、図4の揮発性メモリへのデータ記憶手順を示すフローチャートを用いて後で説明する。
次に、電流指令値処理部901にて、トルクセンサ110及び車速信号センサ140から得られたトルク値Tr、車速Vcontを参照して、過熱保護処理部902から出力さ
れた過熱保護制限電流Ovh−Irefを用いて電流指令値Irefが算出される(ステップS58)。減算回路911にて、この電流指令値Irefとモータ電流Imとにより偏差ΔIが算出され、算出された偏差ΔIにより比例積分回路906にて電圧指令値Vrefが求められ、PWM回路907に出力される。PWM回路907おいて、この電圧指令値VrefからPWM信号が生成される。このPWM信号に基づきモータ駆動回路909により、モータ120に供給されるモータ電流Imが制御される。
モータ120に流れるモータ電流Imを制限することによって、モータ120の巻線温度やモータ駆動回路909のFETが過熱から保護される。また、モータ電流検出回路908によって、モータ駆動回路909からモータ電流Imが検出され、このモータ電流Imは減算回路911に送られて偏差ΔIの算出に利用される。
これら一連の処理の後に、IGSW150がオンであるかオフであるかが判定される(ステップS59)。IGSW150がオンであれば、データ読み出し処理(ステップS54)に戻って、ステップS54からS58の各ステップが再度繰り返される。IGSW150がオフあれば、過熱保護処理が終了される。
データ読み出し処理(ステップS54)の詳細について、図3の揮発性メモリからのデータ読み出し手順を示すフローチャートを用いて説明する。記憶された推定温度TCont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefの揮発性メモリ905からの読み出しは、ECU130のCPU131が起動された初回のみでよいため、まず、初回読み出しが完了しているかどうかの判定が行われる(ステップS61)。初回読み出しが完了していれば、揮発性メモリ905からの読み出しは実行されない。しかし、初回読み出しが完了していなければ、読み出したデータに異常がないかどうかチェックサム等を使用し、読み出し判定が行われる(ステップS62)。読み出し判定がNGであれば、揮発性メモリ905から読み出された推定温度Tcont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefのデータは使用されず、CPU起動時の検出温度(初期値)が使用される。読み出し判定がOKであれば、揮発性メモリ905に記憶された推定温度Tcont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefが読み出され温度推定処理(ステップS55)及び過熱保護処理(ステップS56)の演算に使用される(ステップS63)。次に、初回読み出しが完了したことを示すため、フラグ等を用いて初回読み出しが完了したことが明示され、初回読み出し完了処理が実行される(ステップS64)。以上で、データ読み出し処理が終了する。
データ記憶処理(ステップS57)の詳細について、図4の揮発性メモリへのデータ記憶手順を示すフローチャートを用いて説明する。ここでは、推定温度処理と過熱保護処理で処理された推定温度Tcont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefが揮発性メモリ905に書き込まれる(ステップS81)。その後、読み出し判定に使用する読み出しデータ判定用のチェックサム等が更新される(ステップS82)。以上で、データ記憶処理が終了する。
モータ120の巻線やモータ駆動回路909のFETの温度が充分に下がっていない状態で再起動させた場合に、従来の電動パワーステアリング装置においては、図9の過熱保護電流の電流波形が示すように、停止からCPU131がTsec後にリセットされた場合に、温度センサが検出する低い検出温度による過熱保護電流Ovh−Iref1が初期値として使用されるため、過大な電流がモータ120に流れてしまう可能性があり、モータ120の巻線やモータ駆動回路909のFETなどの焼損を発生させてしまう可能性があった。
これに対して、実施の形態1では、この過熱保護電流Ovh−Iref1を使用せず、CPU131がリセットされる前に揮発性メモリ905に記憶された推定温度Tcont
を用いて演算処理して算出された過熱保護電流を使用することにより、図5の過熱保護電流の電流波形に示すように、停止からCPU131がTsec後にリセットされた場合には、リセット前の過熱保護電流Ovh−Iref2から再開されるため、モータ120の巻線やモータ駆動回路909のFETが焼損される可能性が低くなる。
このように、実施の形態1における電動パワーステアリング装置では、記憶された推定温度TCont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefの揮発性メモリからの読み出しは初回のみ行い、書き込みは温度推定処理が完了する度毎に行うことにより、CPUがリセットから復帰した時に、リセット直前の推定温度と過熱保護電流を利用しているので、CPUがリセットされる前の高温状態でのデータを基に温度推定処理と過熱保護処理を再開することができ、モータやFETの焼損などを防ぐことができるという効果を発揮する。
実施の形態2.
図6は、実施の形態2の電動パワーステアリング装置におけるコントロールユニットのCPUのリセット電圧と揮発性メモリの記憶保持電圧との関係を示すものである。ここで、電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの構成及び過熱保護処理を行う基本フローチャートは実施の形態1における図1及び図2と同じものを使用するので説明を省略する。
ECU130に使用するCPU131によっては、CPU131がリセットされる電圧とCPU131の揮発性メモリ905の記憶データ保証電圧に差がないことがあるので、実施の形態2においては、図6のコントロールユニットのCPUのリセット電圧と揮発性メモリの記憶保持電圧との関係で示されるように、CPU131がリセットされる電圧Vth1がCPU131の揮発性メモリの記憶データ保証電圧Vth2より高くなるように設定したものである。これにより、さらに確実にモータ120の巻線やモータ駆動回路909のFETなどの焼損防止を図ることができる条件を明確にすることができる効果がある。
実施の形態3.
図7は、実施の形態3における電動パワーステアリング装置の過熱保護処理フローでのデータ読み出し処理手順を示すものである。ここで、電動パワーステアリング装置のコントロールユニットの構成及び過熱保護処理を行う基本フローチャートは、実施の形態1における図1及び図2と同じものを使用するので説明を省略する。
実施の形態1と実施の形態2において、図2のデータ読み出し処理(ステップS54)では、起動時毎に行っているが、揮発性メモリ905の特性として、低温時は記憶データの保持電圧が低くなる傾向があり、バッテリ170の電源電圧EvがCPU131の揮発性メモリ905の記憶データ保証電圧未満となっても、記憶データを保持している可能性があり、本来、温度センサ904が検出する検出温度(初期値)を使用したい場合(エンジンを停止し、翌日エンジンを始動する等)においても、温度の高い状態で記憶された揮発性メモリ905のデータが使用されることとなり、ステアリングが重いと感じるストレスを与えてしまうことがある。
そこで、実施の形態3においては、エンジンの低温起動時には、CPU131の揮発性メモリ905に保存されている記憶データを使用せず、CPU起動時の検出温度(初期値)を使用するようにしたものである。データ読み出し処理は、図7に示す過熱保護処理フローでのデータ読み出し処理手順により行う。
図2の過熱保護処理を行う基本フローチャートは、実施の形態1と実施の形態2に同じであるが、図3のデータ読み出し処理手順と違いがあるため、実施の形態3では、このデ
ータ読み出し処理は、図7に示す揮発性メモリからのデータ読み出し手順を用いて行う。
次に、実施の形態3における揮発性メモリからのデータ読み出し手順について説明する。記憶された推定温度TCont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefの揮発性メモリ905からの読み出しは、ECU130のCPU131が起動された初回のみでよいため、まず、初回読み出しが完了しているかどうかの判定が実行される(ステップS71)。初回読み出しが完了していれば、揮発性メモリ905からの読み出しは実行されない。しかし、初回読み出しが完了していなければ、検出された周囲温度Tempが低温Tth未満であるかどうかの判定が行われる(ステップS72)。検出された周囲温度Tempが低温Tth未満であれば、揮発性メモリ905からの読み出しは実行されず、CPU起動時に検出された検出温度(初期値)が使用される。検出された周囲温度Tempが低温Tth以上であれば、読み出されたデータに異常がないかどうかチェックサム等が実行され、読み出しの良否の判定が行われる(ステップS73)。読み出し判定がNGであれば、揮発性メモリ905から読み出された推定温度Tcont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefのデータは使用されず、CPU起動時の検出温度(初期値)が使用される。読み出し判定がOKであれば、揮発性メモリ905に記憶された推定温度Tcont及び過熱保護制限電流Ovh−Irefが読み出され温度推定処理(ステップS55)及び過熱保護処理(ステップS56)の演算に使用される(ステップS74)。次に、初回読み出しが完了したことを示すため、フラグ等を用いて初回読み出しが完了したことを明示し、初回読み出し完了処理を行う(ステップS75)。以上で、データ読み出し処理が終了する。ここで、低温Tthとは、寒冷地を想定した非常に低い温度である。
このように、実施の形態3における電動パワーステアリング装置では、検出された周囲温度Tempが低温Tth未満であれば、揮発性メモリからの読み出しは実施せず、CPU起動時の検出温度から、温度推定処理と過熱保護処理を行うことにより、低温時に過熱保護制限電流の制限により、ステアリングが重いと感じるストレスを与えることがなく電動パワーステアリングの制御を実現することができるとういう効果がある。
なお、実施の形態では、揮発性メモリ905はCPU131に内蔵されるキャシュメモリとして説明したが、外部メモリのDRAMなどであってもよい。
また、図において、同一符号は、同一または相当部分を示す。
120 モータ
130 コントロールユニット(ECU)
131 CPU
170 バッテリ
901 電流指令値処理部
902 過熱保護処理部
903 温度推定処理部
904 温度センサ
905 揮発性メモリ
909 モータ駆動回路

Claims (2)

  1. 車両の操舵系に操舵補助力を付与するモータと、
    CPU、揮発性メモリ及び前記モータを駆動するモータ駆動回路を有するコントロールユニットと、
    前記コントロールユニットの周囲温度を検出する温度センサと、を備え、
    前記温度センサにより検出された前記周囲温度から前記コントロールユニット内部の推定温度とモータ電流の通電状況によって通電可能なモータ電流値を制限する過熱保護制限電流値とが算出されると共に、前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とが前記揮発性メモリに記憶され、前記推定温度と前記過熱保護制御電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御され、
    前記周囲温度が、予め設定された所定温度以上である場合に、前記揮発性メモリに記憶された前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とのデータを用いた前記推定温度と前記過熱保護制御電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御され、
    前記CPU及び前記揮発性メモリに供給される電源電圧が、前記CPUがリセットされるリセット電圧以下となり、かつ前記揮発性メモリのデータ記憶保証電圧以上である場合には、前記CPUがリセットされる前に前記揮発性メモリに記憶された前記推定温度と前記過熱保護制限電流値とに基づいて前記モータ駆動回路により前記モータに供給される電流が制御されることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記揮発性メモリのデータ記憶保証電圧よりも前記CPUのリセット電圧が高く設定されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
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