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JP5119958B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、操舵補助用のモータの過熱を抑制する制御を行う電動パワーステアリング装置に関する。
車両に搭載される電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加えられた操舵トルクに応じて駆動されるモータを備え、このモータが発生する駆動力を、車両の操舵機構に伝達することによって、操舵補助を行っている。このような電動パワーステアリング装置では、操舵が繰り返し行われた場合、モータ、又は、モータを駆動する駆動回路に流れる電流により、モータ又は駆動回路が発熱する。そして、モータ又は駆動回路が過熱した場合、動作不良又は部品の損傷等の不具合が生じるおそれがある。このため、従来の電動パワーステアリング装置では、例えば、制御部及び駆動回路が実装された基板上に温度検出器を設け、温度検出器が検出した温度が許容温度を超えた場合に、モータに供給する電流を制限することで、基板上の各部品及びモータの更なる温度上昇を防止し、過熱に起因する不具合を防止している。
ところで、前記のように電流を制限する電動パワーステアリング装置において、エンジンが長時間停止している場合、電力の供給が遮断された基板の温度は十分低下する。このため、エンジン始動用のスタータースイッチがオンにされた直後に電流を制限する制御を行う必要はない。しかしながら、エンジンが停止してから、基板の温度が低下する前にスタータースイッチがオンにされた場合、スタータースイッチがオンにされた直後に電流を制限する制御を行う必要がある。また、電動パワーステアリング装置は、一般的には、基板とモータとは離隔して設けられているため、基板の温度からモータの温度を推定する必要がある。
そこで、特許文献1には、スタータースイッチがオンされたときに、モータの温度を推定し、電流を制限する制御を行う電動パワーステアリング装置が提案されている。特許文献1に記載されている電動パワーステアリング装置は、モータを駆動制御する電気制御ユニットの特定部位の温度を直接検出し、検出値から得られた冷却時間、並びに、電気制御ユニット及びモータの冷却特性に基づいてモータの温度を推定している。そして、推定したモータの温度に基づいて、電流を制限する制御を行っている。
特許第3578048号公報
しかしながら、エンジンが停止している場合は、操舵補助用のモータへの電流が遮断されるため、オフされている時間の長短に拘わらず、オフされてからの電気制御ユニットの特定部位の温度は多少冷却される。このため、モータの温度を推定し、推定温度に基づいて電流を制限する特許文献1において、モータの温度を実際の温度よりも低く推定した場合、電流が制限されることが少ないが、実際の温度より高く推定した場合、実際には電流の制限が不必要な場合であっても、電流の制限を行う可能性がある。従って、特許文献1の電動パワーステアリング装置では、スタータースイッチのオン後の操舵部材の操舵感が推定温度に左右されるという問題がある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、スタータースイッチがオンにされたときに、無用な電流の制限を抑止することで、操舵部材の操舵感が悪化しないようにすることができる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明に係る電動パワーステアリング装置は、操舵部材に加えられる操舵トルクに応じた電流が供給される操舵補助用のモータと、該モータが駆動されることにより昇温する特定部位の温度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した温度が許容温度を超えた場合に、前記特定部位の温度に応じて変更する制限値以下に、前記電流を制御する制御手段とを備える電動パワーステアリング装置において、エンジンが停止されたときに前記検出手段が検出した前記特定部位の温度を記憶する温度記憶手段と、前記エンジンが停止されたときの前記制限値を、停止前制限値として記憶する制限値記憶手段と、エンジン始動用のスタータースイッチがオンされたときに前記検出手段が検出した前記特定部位の温度、及び前記温度記憶手段に記憶された温度の温度差を演算する演算手段と、前記スタータースイッチがオンされてから所定時間に亘って、前記演算手段により演算された温度差に応じて、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値以上に設定する設定手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、前記設定手段は、前記演算手段により演算された温度差がT1未満である場合、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値に設定する第1設定手段と、前記演算手段による演算された温度差が、前記T1以上T2(T2>T1)未満である場合、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値に所定値を加算した値に設定する第2設定手段と、前記演算手段により演算された温度差が、前記T2以上である場合、前記制限値を上限値に設定する第3設定手段とを有することを特徴とする。
さらに、本発明に係る電動パワーステアリング装置は、外気温を検出する外気温検出手段と、前記外気温検出手段が検出した外気温に基づいて、前記T1、及び/又は、前記T2を決定する決定手段とをさらに備えることを特徴とする。
本発明では、特定部位の温度に応じて変更する制限値以下となるように、電流を制御する場合において、エンジン停止前と、始動後との温度差に基づいて、スタータースイッチがオンされてから所定時間は、制限値を停止前に記憶した制限値以上に設定する。これにより、スタータースイッチがオンされたときに、例えば、検出又は推定した特定部位の温度が許容温度より高い場合であっても、制限値を高く設定することで、停止前より特定部位の温度は多少下がっているため、停止前以上に電流が制限されないようにできる。その結果、スタータースイッチがオンされたときに、無用な電流の制限を抑止でき、操舵部材の操舵感が悪化することを防止できる。
また、温度差、及び、例えば、特定部位の冷却特性を用いることで、冷却期間である、エンジンが停止していた時間を推定することができる。そして、推定した時間が短い場合には、制限値を設定値範囲の最小値である停止前制限値に設定することで、制限値を必要以上に高くし、必要な電流の制限がされなくなることを防止できる。
また、本発明では、温度差がT1未満である場合、T1以上T2未満である場合、又は、T2以上である場合の何れかに応じて、制限値を停止前に記憶した制限値、停止前の制限値に所定値を加算した値、及び上限値の何れかに設定する。必要以上に制限値を高く設定した場合、必要な電流の制限も行われなくなるため、温度差に基づいて、段階的に制限値を高く設定することで、適切に電流の制限を行い、さらに、無用な電流の制限を抑止できる。
さらに、本発明では、T1、及び/又は、T2を、外気温に基づいて決定する。外気温が低い場合、又は、高い場合は、それに応じて、エンジンが停止される間の特定部位の温度も変動するため、制限値を設定するための閾値を外気温に基づいて決定することで、電流を適切に制限することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1は、本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。電動パワーステアリング装置は、ラックピニオン式の舵取機構1を備えている。舵取機構1は、図示しない車体の左右方向に延設されたラックハウジング11の内部に軸長方向への移動自在に支持されたラック軸10と、ラックハウジング11の中途に交差するピニオンハウジング19の内部に回転自在に支持されたピニオン軸2とを備える公知の構成を有している。
ラックハウジング11の両側から外部に突出するラック軸10の両端は、各別のタイロッド12、12を介して操舵用車輪としての左右の前輪13、13に連結されている。またピニオンハウジング19から外部に突出するピニオン軸2の上端は、ステアリング軸3を介して操舵部材としてのステアリングホイール30に連結されている。ピニオンハウジング19の内部に延びるピニオン軸2の下部には、図示しないピニオンが一体形成されており、ピニオンは、ラックハウジング11との交差部において、ラック軸10の中途に適長に亘って形成されたラックに噛合させてある。
ステアリング軸3は、筒形をなすハウジング31の内部に回転自在に支持され、ハウジング31を介して、図示しない車室の内部に前方を下とした傾斜姿勢を保って取付けてある。ピニオン軸2は、ハウジング31の下方に突出するステアリング軸3の下端に連結され、ステアリングホイール30は、ハウジング31の上方に突出するステアリング軸3の上端に固設されている。
以上の構成により、操舵のためのステアリングホイール30の回転操作によりステアリング軸3が回転し、この回転がピニオン軸2に伝達され、ピニオン軸2の回転が、ピニオンとラックとの噛合部においてラック軸10の軸長方向の移動に変換されることとなり、このようなラック軸10の移動が、左右の前輪13、13に各別のタイロッド12、12を介して伝えられて舵取りがなされる。
ステアリング軸3を支持するハウジング31の中途には、ステアリングホイール30の回転操作によりステアリング軸3に加わる操舵トルクを検出するトルクセンサ4が設けてある。トルクセンサ4よりも下位置には、操舵補助用のモータ5が取付けてある。
操舵補助用のモータ5は、ハウジング31の外側に軸心を略直交させて取付けてあり、例えば、ハウジング31の内部に延びる出力端に固着されたウォームをステアリング軸3に外嵌固定されたウォームホイールに噛合させ、モータ5の回転を、図示しないウォーム及びウォームホイールにより減速してステアリング軸3に伝えるように構成し、前述の如く行われる舵取りを補助している。モータ5には、モータ5を駆動制御するモータ駆動部7が接続されてある。
モータ駆動部7は、イグニッションスイッチ(以下、IGスイッチと言う)15を介して車載バッテリ9に接続されており、車載バッテリ9から電力が供給される。また、モータ駆動部7は、アシスト制御部6に接続されており、アシスト制御部6からPWM信号が与えられ、モータ5をPWM駆動する。アシスト制御部6は、モータ駆動部7と同様に、IGスイッチ15を介して車載バッテリ9に接続されており、車載バッテリ9から電力が供給される。
なお、IGスイッチ15は、オンにすることでエンジンが始動するエンジン始動用のスタータースイッチである。そして、本実施の形態では、IGスイッチ15がオフされることで、エンジンが停止し、アシスト制御部6及びモータ駆動部7への電力が遮断されるものとする。
図2は、アシスト制御部6の構成を示すブロック図である。アシスト制御部6は、内部バスにより接続されたCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を備え、ROMに記憶された制御プログラムに従うCPUの動作により以下の各部の制御を行うように構成されている。アシスト制御部6には、トルクセンサ4により検出された操舵トルク値、車速センサ8により検出された車速値、モータ電流検出部50により検出されたモータ電流値、及び外気温検出部16により検出された外気温が夫々入力されるように構成されている。
アシスト制御部6は、位相補償部61、目標駆動電流演算部62、電流制限部63、温度検出部64、減算器65、PWM信号生成部66、及び記憶部67を有している。位相補償部61には、トルクセンサ4から操舵トルク値が与えられる。位相補償部61は、制御系を安定化させるために、例えば、トルクセンサ4により与えられた操舵トルク値に対して位相を進める等の位相補償処理を行うものであり、位相補償処理を行った操舵トルク値を目標駆動電流演算部62に与える。また、目標駆動電流演算部62は、車速センサ8により車速値が与えられる。
目標駆動電流演算部62は、操舵トルク値と目標駆動電流値との関係を示す図示しないアシスト制御マップを有しており、与えられた操舵トルク値を、このアシスト制御マップに適用して目標駆動電流値を求め、求めた駆動電流値を電流制限部63に与える。目標駆動電流値は、モータ5が、操舵補助に必要な補助力を発生させるのに要するモータ電流値である。なお、アシスト制御マップは車速値毎に複数あり、目標駆動電流演算部62は、車速値に対応する一のアシスト制御マップを選択し、選択されたアシスト制御マップに基づいて目標駆動電流値を求めるように構成されている。
電流制限部63には、温度検出部64が接続されている。温度検出部64は、例えば、アシスト制御部6を構成する回路基板上に設けられたサーミスタであって、アシスト制御部6内の温度Tを検出する温度センサである。そして、電流制限部63には、温度検出部64から、アシスト制御部6内の温度が与えられる。電流制限部63は、与えられた温度が、予め設定され、例えばROMに記憶された許容温度を超えた場合に、目標駆動電流演算部62により求められた目標駆動電流値が電流制限値以下となるように制限する。
電流制限値は、モータ5に供給するモータ電流に制限をかける際に用いられる閾値であり、上限値が設定されており、ステアリングホイール30の操舵履歴に応じて減少又は増加する。また、操舵履歴とは、ステアリングホイール30の操作の履歴であって、目標駆動電流値から推測され、RAM等の記憶手段に随時記憶される。
例えば、車庫入れ時にステアリングホイール30が頻繁に操作された場合、モータ5にモータ電流が供給されることにより、モータ5、又はモータ5の駆動に起因してアシスト制御部6が昇温する。このため、モータ5に供給するモータ電流を制限することで、モータ5又はアシスト制御部6の過熱を防止できる。
電流制限部63には、記憶部67が接続されており、電流制限値は記憶部67に記憶される。記憶部67は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)であって、温度検出部64及び電流制限部63が接続されている。そして、記憶部67は、温度検出部64が検出した温度、及び電流制限部63において、モータ電流の制限に用いられた電流制限値を不揮発的に記憶する。記憶部67は、電力供給を受けることなく温度及び電流制限値を記憶する。従って、記憶部67は、IGスイッチ15がオフされ、エンジンが停止している間も、各種データを記憶する。なお、記憶部67は、EEPROMだけでなく、スタティックRAM、フラッシュメモリであってもよく、IGスイッチ15がオフ状態であっても記憶内容が消去されない記憶媒体であればよい。記憶部67に記憶された電流制限値及び温度は、電流制限部63により読み出される。以下の説明において、記憶部67に記憶される電流制限値を「電流制限値Ioff」、温度を「温度Toff」と言う。
また、電流制限部63は、温度検出部64が検出した温度Tと、記憶部67に記憶される温度Toffとの温度差Taを演算する。また、電流制限部63には、外気温検出部16が接続されており、外気温検出部16が検出した外気温が与えられる。電流制限部63は、IGスイッチ15がオンされてから所定時間、演算した温度差Ta、及び外気温に基づいて、電流制限値を設定する。そして、電流制限部63は、温度検出部64が検出した温度Tが許容温度を超えた場合に、目標駆動電流演算部62により求められた目標駆動電流値が、温度差Ta及び外気温に基づいて設定した電流制限値以下となるように制限する。以下の説明において、IGスイッチ15がオンされてから所定時間電流制限部63が設定する電流制限値を、「電流制限値Ion」と言う。
減算器65には、モータ5に流れる電流を検出するモータ電流検出部50が出力したモータ電流値も与えられている。減算器65は、目標駆動電流演算部62の出力値である目標駆動電流値(電流制限部63により制限された場合は、電流制限値)と、モータ電流との偏差を求め、この偏差をPWM信号生成部66に与える。PWM信号生成部66は、減算器65から与えられた偏差に基づいてPWM信号を生成し、PWM信号生成部66は、生成したPWM信号をモータ駆動部7に与え、モータ駆動部7が、モータ5の図示しない各相のコイルと電源及び接地端子との間をスイッチングして、モータ5をPWM駆動する。
以上のように構成されるアシスト制御部6は、モータ5が操舵を補助するのに必要なモータ電流を発生させる目標駆動電流値のPWM信号を生成すると共に、アシスト制御部6が所定温度以上に昇温した場合に、その目標駆動電流値が電流制限値以下となるように制御し、アシスト制御部6の過熱を防止する。
次に、アシスト制御部6が実行する動作について説明する。図3は、アシスト制御部6が実行する動作を説明するためのフローチャートである。
アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオンされた場合に図3の動作を開始し、記憶部67に記憶されている電流制限値Ioff、及び温度Toffを読み出す(S10)。電流制限値Ioff、及び温度Toffは、IGスイッチ15がオフされる前に記憶部67に記憶されている。そして、アシスト制御部6は、電流制限値Ioffが、上限値と近似しているか否かを判定する(S11)。ここで、上限値との近似する範囲は、特に限定されず、適宜変更可能である。
電流制限値Ioffが上限値と近似していない場合(S11:NO)、アシスト制御部6は、温度検出部64によりアシスト制御部6内の温度Tを検出する(S12)。そして、アシスト制御部6は、IGスイッチ15のオフ前の温度Toff、及びオン後の温度Tの温度差Taを演算する(S13)。具体的には、T−Toffにより演算する。演算した温度差Taにより、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオフされている時間を判定する。例えば、温度差が小さい場合は、オフされている時間は短いと判定し、温度差が大きい場合は、オフされている時間は長いと判定する。
次に、アシスト制御部6は、外気温検出部16から外気温を取り込み(S14)、閾値T1及びT2を設定する(S15)。閾値T1及びT2は、何れも、S13で演算された温度差Taの大小を判定するための閾値であり、閾値を基準に大小を判定することで、IGスイッチ15がオフされている時間を判定する。温度差Taは、外気温に応じて変化する。例えば、外気温が低い場合は、温度差Taは大きくなり、外気温が高い場合は、温度差Taは小さくなる。従って、温度差Taの大小を判定する閾値T1及びT2は、外気温に応じて設定される。
続いて、アシスト制御部6は、電流制限部63において温度差Taが閾値T1未満であるか否かを判定する(S16)。温度差Taが閾値T1未満である場合(S16:YES)、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオフされている時間が短いと判定し、電流制限値Ionを、電流制限値Ioffに設定する(S17)。即ち、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオンされてから所定時間は、オフされる前の電流制限値Ioffによりモータ電流の制限を行う。その後、アシスト制御部6は、処理をS21に移す。
一方、温度差Taが閾値T1未満でない場合(S16:NO)、アシスト制御部6は、温度差Taが閾値T1以上で、閾値T2未満であるか否かを判定する(S18)。温度差Taが閾値T1以上で、閾値T2未満である場合(S18:YES)、アシスト制御部6は、電流制限値Ionを、電流制限値Ioffに所定値αを加算し、電流制限値Ioffより高い値に設定する(S19)。その後、アシスト制御部6は、処理をS21に移す。
また、温度差Taが閾値T1以上で、閾値T2未満でない場合(S18:NO)、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオフされている時間が長いと判定し、電流制限値Ionを、上限値に設定する(S20)。その後、アシスト制御部6は、処理をS21に移す。
S21では、S17、S19又はS20で設定された電流制限値Ionに基づいて過熱制御を行う(S21)。そして、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオンされてから所定時間が経過したか否かを判定する(S22)。所定時間が経過していなければ(S22:NO)、アシスト制御部6は、処理をS21に戻し、S17、S19又はS20で設定された電流制限値Ionに基づいて過熱制御を行う。具体的には、アシスト制御部6は、温度検出部64が検出した温度Tが許容温度を超え、車速値及び操舵トルク値等の各値から目標駆動電流演算部62が求めた目標駆動電流値が、電流制限値Ionを超えている場合、電流制限値Ion以下となるように制御する。そして、制御した結果に基づいて、モータ駆動部7に与えるPWM信号を生成する。また、温度Tが許容温度を超えていない場合、又は、目標駆動電流値が電流制限値Ionを超えていない場合は、目標駆動電流演算部62が求めた目標駆動電流値に基づいて、PWM信号を生成する。
このように、IGスイッチ15がオンされてからの所定時間は、演算した温度差Taに基づいて、電流制限値Ioff以上に設定された電流制限値Ionにより、モータ電流を制限する。これにより、IGスイッチ15がオフされる前以上に、モータ電流が制限されることがなく、無用なモータ電流の制限を行い、操舵力が不足することを防止できる。
所定時間が経過した場合(S22:YES)、アシスト制御部6は、処理をS24に移す。一方、S11において、電流制限値Ioffが上限値に近似している場合(S11:YES)、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオフされる前は、モータ電流の制限を殆ど行っていないと判定し、IGスイッチ15がオンされた後の電流制限値を、上限値に設定する(S23)。その後、アシスト制御部6は、処理をS24に移す。
S24では、アシスト制御部6は、過熱制御処理を行う(S24)。ここでの過熱制御処理では、アシスト制御部6は、温度検出部64が検出した温度Tが許容温度を超えた場合に、S23で上限値に設定された電流制限値、又は、操舵履歴に応じて設定された電流制限値に基づいて、モータ電流の制限する制御を行い、アシスト制御部6又はモータ5の過熱を防止する。
次に、アシスト制御部6は、IGスイッチ15がオフされたか否かを判定し(S25)、オフされていない場合は(S25:NO)、S24の過熱制御処理を繰り返す。一方、IGスイッチ15がオフされた場合(S25:YES)、アシスト制御部6は、S24の過熱制御処理で用いている電流制限値、及び温度検出部64が検出した温度Tを記憶部67に記憶し(S26)、図3の動作処理を終了する。なお、IGスイッチ15がオフされてから電流制限値及び温度を記憶部67に記憶するまでは、例えば、タイマー及びリレーを設けることにより、電力が完全に遮断されるまでを遅延させている。
S26で記憶された電流制限値及び温度は、IGスイッチ15がオンされたときに読み出され、上述したように、温度差Taの演算、及び電流制限値Ionの設定に適用される。
以上説明したように、本実施の形態では、アシスト制御部6における、IGスイッチ15がオフされる前と、オンされた後との温度差を演算し、演算した温度差に応じて電流制限値Ionが、オフ前の電流制限値Ioff以上となるように設定する。これにより、無用な電流の制限を抑止することで、操舵部材の操舵感が悪化しないようにすることができる。
なお、本実施の形態では、アシスト制御部6が温度検出部64を有し、アシスト制御部6内の温度に基づいて温度補正値を決定しているが、モータ駆動部7又はモータ5等、モータ5の駆動に起因して発熱する部位の温度を検出し、その温度に基づいて、温度補正値を決定するようにしてもよい。
また、本実施の形態では、電流制限値を記憶部67に記憶するタイミングは、IGスイッチ15がオフされたときとしているが、電流制限部63が、操舵履歴に基づいて電流制限値を低下させる毎、即ち、電流制限値が変動する都度、記憶部67に記憶するようにしてもよい。また、温度検出部64が検出する温度が変動する都度、記憶部67に記憶するようにしてもよい。この場合、IGスイッチ15がオフされたと同時に、アシスト制御部6への電力を遮断することができ、IGスイッチ15がオフされた後に電流制限値又は温度を記憶する時間差を設けるためのリレーを設置する必要がなくなる。
以上、本発明の好適な実施の形態について、具体的に説明したが、各構成及び処理動作等は適宜変更可能であって、上述の実施の形態に限定されることはない。
本発明に係る電動パワーステアリング装置の構成を示す模式図である。 アシスト制御部の構成を示すブロック図である。 アシスト制御部が実行する動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
5 モータ、6 アシスト制御部、7 モータ駆動部、16 外気温検出部、63 電流制限部、64 温度検出部、67 記憶部

Claims (3)

  1. 操舵部材に加えられる操舵トルクに応じた電流が供給される操舵補助用のモータと、該モータが駆動されることにより昇温する特定部位の温度を検出する検出手段と、該検出手段が検出した温度が許容温度を超えた場合に、前記特定部位の温度に応じて変更する制限値以下に、前記電流を制御する制御手段とを備える電動パワーステアリング装置において、
    エンジンが停止されたときに前記検出手段が検出した前記特定部位の温度を記憶する温度記憶手段と、
    前記エンジンが停止されたときの前記制限値を、停止前制限値として記憶する制限値記憶手段と、
    エンジン始動用のスタータースイッチがオンされたときに前記検出手段が検出した前記特定部位の温度、及び前記温度記憶手段に記憶された温度の温度差を演算する演算手段と、
    前記スタータースイッチがオンされてから所定時間に亘って、前記演算手段により演算された温度差に応じて、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値以上に設定する設定手段と
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記設定手段は、
    前記演算手段により演算された温度差がT1未満である場合、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値に設定する第1設定手段と、
    前記演算手段による演算された温度差が、前記T1以上T2(T2>T1)未満である場合、前記制限値を、前記制限値記憶手段に記憶された停止前制限値に所定値を加算した値に設定する第2設定手段と、
    前記演算手段により演算された温度差が、前記T2以上である場合、前記制限値を上限値に設定する第3設定手段と
    を有することを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 外気温を検出する外気温検出手段と、
    前記外気温検出手段が検出した外気温に基づいて、前記T1、及び/又は、前記T2を決定する決定手段と
    をさらに備えることを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置。
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