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JP5068513B2 - 不飽和基含有ウレタン樹脂およびこれを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 - Google Patents

不飽和基含有ウレタン樹脂およびこれを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、例えばインキ、塗料、接着剤などに好適に使用される不飽和基含有ウレタン樹脂と、これを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
不飽和基含有ウレタン樹脂は、柔軟性に富み、強靭な硬化膜を形成し得ることから、活性エネルギー線硬化型の樹脂として、例えばインキ、塗料、接着剤などに広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。
不飽和基含有ウレタン樹脂は、通常、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオールなどのポリオール成分と、ジイソシアネート成分と、ラジカル重合性の水酸基含有不飽和モノマー成分とを反応させて得られるものであって、ポリオール成分およびジイソシアネート成分からなる繰り返し単位を樹脂骨格とし、この樹脂骨格の末端にラジカル重合性の水酸基含有不飽和モノマー成分が結合した構造となっている。
特開2003−40965号公報
しかしながら、形成される硬化膜の柔軟性や伸びなどを向上させようとして、上述の繰り返し単位からなる樹脂骨格を高分子量化すると、末端の水酸基含有不飽和モノマー成分の不飽和基含有ウレタン樹脂中における含有量(不飽和度)が相対的に低下してしまう。不飽和度が低下すると、不飽和基含有ウレタン樹脂の硬化速度の低下や、架橋密度が不十分となることによる硬化膜の表面硬度や耐汚染性の低下など、硬化性能の劣化が生じる傾向があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、十分な硬化性能を備えるとともに、形成される硬化膜の柔軟性、伸びも優れる不飽和基含有ウレタン樹脂とこれを含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の提供を課題とする。
本発明者は鋭意検討した結果、ポリイソシアネート(c)に反応させる成分として、硬化膜に対して柔軟性や伸びを付与するポリカーボネートジオール(a)を選択するとともに、2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)を使用することによって、硬化性能を劣化させることなく、柔軟性や伸びの良い硬化膜を形成できることに想到して、本発明を完成するに至った。
本発明の不飽和基含有ウレタン樹脂は、ポリカーボネートジオール(a)と、分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)と、ポリイソシアネート(c)のみを反応させたことを特徴とする。
前記ポリカーボネートジオール(a)の数平均分子量は500〜3000であることが好ましい。
本発明の不飽和基含有ウレタン樹脂は、数平均分子量が1000〜100000で、不飽和度が0.1〜1mol/kgであることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、前記不飽和基含有ウレタン樹脂100質量部に対して、光重合開始剤を0.1〜15質量部配合したことを特徴とする。
本発明によれば、十分な硬化性能を備えるとともに、形成される硬化膜の柔軟性、伸びも優れる不飽和基含有ウレタン樹脂とこれを含む活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の不飽和基含有ウレタン樹脂は、ポリカーボネートジオール(a)(以下、(a)成分という場合がある。)と、分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)(以下、(b)成分ということがある。)と、ポリイソシアネート(c)(以下、(c)成分ということがある。)とを反応させたものである。
ポリカーボネートジオール(a)とは、カーボネート結合を介してポリオールに由来する炭化水素基が連結した高分子鎖と、この高分子鎖の両末端に結合した水酸基とを有するものであって、例えば下記式(a−1)の構造のものが挙げられる。
Figure 0005068513
式(a−1)中のl、m、nの値には特に制限はないが、ポリカーボネートジオール(a)は数平均分子量が500〜3000であることが好ましいため、このような数平均分子量となる値であることが好ましい。使用するポリカーボネートジオール(a)の数平均分子量がこの範囲未満であると、形成される硬化膜の柔軟性、伸びが乏しくなる場合があり、この範囲を超えると ポリカーボネートジオール(a)の結晶性が強くなり、その粘度も上昇するため、製造上取り扱いが困難になる場合がある。
なお、式(a−1)中のlおよびmの値は、原料として使用されるポリオールの種類により決まる整数であって、ポリオールとしては、炭素数が2〜10の直鎖および側鎖を持つジオールが挙げられる。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが挙げられ、これらのうち2種以上を併用したものであってもよい。これらのなかでは、1,5−ペンタンジオールおよび/または1,6−ヘキサンジオールとのポリカーボネートジオールが好ましい。
また、(a)成分としては、1種の化合物を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)とは、例えば下記式(b−2)で表されるような化合物であって、具体的には、プロピレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、エチレングリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、1,5−ペンタンジオールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、1,7−ヘプタンジオールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、1,8−オクタンジオールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物などが挙げられる。また、そのほかにも、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸付加物などが挙げられる。これらのなかでは、プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、1,6ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物が好ましい。
Figure 0005068513
式(b−1)中、pは整数であり、好ましくは2〜6である。
また、(b)成分としては、1種の化合物を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ポリイソシアネート(c)としては特に制限はないが、例えば、脂肪族系ジイソシアネート化合物、脂環族系ジイソシアネート化合物、芳香族系ジイソシアネート化合物などのジイソシアネート化合物が好ましく使用できる。具体的には、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、フェニルジイソシアネート、ハロゲン化フェニルジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、オクタデシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート重合体、ジフェニルメタンジイソシアネートの重合体、ヘキサメチレンジイソシアネートの重合体、3−フェニル−2−エチレンジイソシアネート、クメン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、4−エトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、5,6−ジメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、ベンジジンジイゾシアネート、9,10−アンスラセンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートベンジル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートジフェニルメタン、2,6−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートジフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジイソシアネートジフェニル、1,4−アンスラセンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、2,4,6−トリレントリイソシアネート、2,4,4’−トリイソシアネートジフェニルエーテル、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート、4,4’−メチレン−ビス(シクロヘキシルイソシアネート)などを挙げることができる。
その他には、(c)成分として、トリフェニルメタン−4,4’,4”−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアナトベンゼン、2,4,6−トリイソシアナトトルエン、4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートなどの3個以上のイソシアネ−ト基を有するポリイソシアネート化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ポリアルキレングリコール、トリメチロ−ルプロパン、ヘキサントリオ−ルなどのポリオールの水酸基に対してイソシアネート基が過剰量となる量のポリイソシアネート化合物を反応させてなる付加物;ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)などのビューレットタイプ付加物、イソシアヌル環タイプ付加物なども使用できる。
これら(c)成分としては、1種の化合物を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上述した(a)〜(c)成分を反応させた不飽和基含有ウレタン樹脂によれば、(c)成分と反応させる成分として、上述のポリカーボネートジオール(a)と、分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)を併用している。そのために、(b)成分に由来する十分な硬化性能を備えるとともに、(a)成分に由来する優れた柔軟性、伸びを有する硬化膜を形成することができる。
ここで(c)成分と反応させる成分として、仮に(b)成分のみを使用した場合には、得られる不飽和基含有ウレタン樹脂は、(b)成分に由来する不飽和度が高いものとなるため、硬化性能には優れる傾向にある。しかしながら、形成された硬化膜は柔軟性や伸びが不十分となり、膜性能は良好ではない。また、(c)成分と反応させる成分として、仮に(a)成分のみを使用した場合には、不飽和基含有ウレタン樹脂は(b)成分に由来する不飽和基を含有しないため、硬化自体が困難となる。また、(a)成分の代わりにポリカーボネートジオール以外の他のジオールを使用した場合や、(b)成分の代わりに2個の水酸基を含有しないような2官能エポキシ(メタ)アクリレートを使用した場合にも、硬化性能などが不十分となる。
本発明の不飽和基含有ウレタン樹脂としては、数平均分子量が1000〜100000で、不飽和度が0.1〜1mol/kgであるものが好ましい。数平均分子量が上記範囲未満では形成される硬化膜の柔軟性や伸びが不十分となる傾向があり、上記範囲を超えると結晶性、粘度が非常に高くなるため製造安定性の確保が難しくなる傾向がある。また、不飽和度が上記範囲未満では硬化性能が不十分となったり、形成される硬化膜の架橋密度が小さくなり、十分な表面硬化性が得られなったりする傾向があり、上記範囲を超えると十分な表面硬化性は得られるが、硬化膜が硬くなり、柔軟性、伸びに乏しくなる傾向がある。より好ましい数平均分子量は10000〜50000で、不飽和度は0.1〜0.5mol/kgである。
なお、不飽和度とは、樹脂1kgを製造するにあたって必要な(b)成分のモル数をαmolとし、(b)成分1分子中に含まれるラジカル重合性不飽和結合の数をβ個とした場合、α×βで計算される値である。
本発明の不飽和基含有ウレタン樹脂は、上述した(a)〜(c)成分を有機溶媒に投入し、反応させることにより製造できる。
反応温度は、通常20〜250℃であり、50〜150℃の範囲が好ましい。また、反応はイソシアネート残基が無くなくなるまで適宜行えばよく、反応時間は通常10分間〜24時間である。有機溶媒としては、例えば、炭化水素系、ケトン系、エーテル系、エステル系などの各種溶媒を使用できる。また、反応時には、必要に応じてイソシアネート基と水酸基との反応触媒を添加することができ、このような反応触媒としては、オレイン酸鉛、テトラブチルスズ、三塩化アンチモン、トリフェニルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ナフテン酸亜鉛、ナフテン酸ジルコニウム、ジブチルスズジラウレート、テトラ−n−ブチル−1,3−ジアセチルオキシジスタノキサン、1,4−ジアザ[2,2,2]ビシクロオクタン、N−エチルモルホリンなどを挙げることができる。
(a)成分、(b)成分、(c)成分の比率は、不飽和基含有ウレタン樹脂に要求される不飽和度、数平均分子量などに応じて決定すればよいが、例えば、数平均分子量が1000〜100000で、不飽和度が0.1〜1mol/kgの不飽和基含有ウレタン樹脂を製造するためには、(a)〜(c)成分の総合計量(固形分)を100質量%とした場合に、(a)成分が60〜90質量%、(b)成分が2.5〜15質量%、(c)成分が5〜25質量%であることが好ましい。
また、反応触媒を使用する場合には、通常、(a)〜(c)成分の総合計量(固形分)100質量部に対して0.005〜0.5質量部の範囲で使用する。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(以下、樹脂組成物という。)は、上述の不飽和基含有ウレタン樹脂100質量部に対して、光重合開始剤を0.1〜15質量部配合することにより得られる。また、この樹脂組成物は、通常、インキ、塗料、接着剤などとして対象物に塗布されるものであるため、塗布性、取り扱い性などの観点から、例えば先に例示したような有機溶媒を適量含有していてもよい。
光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルフォリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシフォスフィンオキサイド、ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、ヒドロキシベンゾフェノン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロ)−S−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4、6−ビス(トリクロロメチル)−S−トリアジン、鉄−アレン錯体、チタノセン化合物などが挙げられ、これらのうち1種以上を使用できる。
樹脂組成物には、さらに、光重合開始剤と組み合わせて増感色素を併用してもよい。また、必要に応じて、染料、顔料、各種添加剤(重合禁止剤、レベリング剤、消泡剤、タレ止め剤、付着向上剤、塗面改質剤、可塑剤、含窒素化合物など)、架橋剤(例えば、エポキシ樹脂など)などを含んでいてもよい。
このような樹脂組成物は、例えば、塗料、インキ、接着剤、エッチングレジスト材、ソルダーレジスト材、メッキレジスト材、フォトビアビルドアップ絶縁材、刷板材(平板や凸版用製版材、オフセット印刷用PS板)情報記録材料、レリーフ像作製材料、光ファイバー用被覆材などに使用することができる。
樹脂組成物を対象物に塗布する際には、スプレー塗装、静電塗装、スピン塗装、浸漬塗装、ローラー塗装、カーテンフロー塗装、シルク印刷などの方法で行えばよい。また、その際の膜厚には特に制限はないが、通常0.5〜100μmであり、好ましくは1〜50μmである。
樹脂組成物を硬化させる活性エネルギー線には特に制限はなく、例えば紫外線、可視光線、レーザー光(近赤外線、可視光レーザー、紫外線レーザー等)が挙げられ、その照射量は、通常0.2〜2,000mJ/cm、好ましくは1〜1,000mJ/cmである。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた1Lの4口フラスコに、表1に示すように、1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとのポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製PCDL T−5652、数平均分子量:2000)341gと、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物(昭和高分子社製リポキシSP−16LDA)17gと、イソホロンジイソシアネート43gと、ジブチルスズジラウレート(反応触媒)0.2g、メチルエチルケトン(有機溶媒)400gとを投入し、70℃において約24時間攪拌し、反応させた。反応後、赤外線吸収スペクトルによりイソシアネート残基が観測されなくなったのを確認した。
このようにして、数平均分子量30000、不飽和度0.23mol/kgの不飽和基含有ウレタン樹脂を固形分として50質量%含有する樹脂液を得た。
ついで、この樹脂液中の不飽和基含有ウレタン樹脂(固形分)100質量部に対して、1.5質量部の光重合開始剤(チバスペシャリティケミカルズ社製イルガキュア184、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン)を加えて樹脂組成物を調製し、この樹脂組成物をガラス板上に約100μmの膜厚でコーティングした。その後、40℃において24時間放置して、メチルエチルケトンを完全に揮発させてから、紫外線を100mJ/cm照射して硬化膜を形成した。そして、この硬化膜について、下記の方法により表面硬化性(指触比較)、柔軟性、伸びを評価した。結果を表1に示す。
<評価方法>
(1)表面硬化性
硬化膜の表面を指で触わる指触評価により実施し、3段階で評価した。
タックが全く認められないものを「○」、明らかにタックが認められるものを「×」とし、これらの間の感触のものを「△」として、表に示した。
(2)柔軟性
ガラス板から剥離した硬化膜について、180度折り曲げを繰り返し、折り曲げ回数3回以下で折り目にクラックまたは割れが発生した場合を「×」、4〜10回で発生した場合を「△」、10回折り曲げてもクラックまたは割れが発生しない場合を「○」として、表に示した。
(3)伸び
JIS K6251「加硫ゴムおよび熱可塑性ゴム引っ張り特性の求め方」の試験方法により行い、伸び率が200%以下の場合を「×」、200〜300%の場合を「△」、300%以上の場合を「○」として、表に示した。
[実施例2〜5および比較例1〜4]
温度計、冷却管、攪拌装置を備えた1Lの4口フラスコに投入する成分の種類および質量を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして樹脂液を調製し、さらに硬化膜を形成し、評価した。なお、実施例4および5、比較例2〜4では、反応温度を70℃ではなく80℃にした。結果を表1に示す。
Figure 0005068513
表中の各成分の詳細は以下のとおりである。
ポリカーボネートジオール(1):1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとのポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製PCDL T−5652、数平均分子量:2000)
ポリカーボネートジオール(2):1,6−ヘキサンジオールのポリカーボネートジオール(日本ポリウレタン社製ニッポランN−980R、数平均分子量:2000)
ポリカーボネートジオール(3):1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサンジオールとのポリカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ社製PCDL T−5650J、数平均分子量:800)
ポリカプロラクトンジオール:ダイセル化学社製PCL−220N、数平均分子量2000
1,6−ヘキサンジオールグリシジルエーテルのアクリル酸付加物:昭和高分子社製リポキシSP−16LDA
プロピレングリコールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物:共栄社化学社製エポキシエステル70PA
グリシジルメタクリレートのアクリル酸付加物:新中村化学社製NKエステル701A
表1から明らかなように、(c)成分と反応させる成分として、ポリカーボネートジオール(a)と、分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)とを併用した各実施例の不飽和基含有ウレタン樹脂は、十分な硬化性能を備え、また、柔軟性、伸びに優れる硬化膜を形成することができた。








Claims (4)

  1. ポリカーボネートジオール(a)と、分子中に2個の水酸基と2個のエチレン性不飽和基とを含有する2官能エポキシ(メタ)アクリレート(b)と、ポリイソシアネート(c)のみを反応させたことを特徴とする不飽和基含有ウレタン樹脂。
  2. 前記ポリカーボネートジオール(a)の数平均分子量が500〜3000であることを特徴とする請求項1に記載の不飽和基含有ウレタン樹脂。
  3. 数平均分子量が1000〜100000で、不飽和度が0.1〜1mol/kgであることを特徴とする請求項1または2に記載の不飽和基含有ウレタン樹脂。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の不飽和基含有ウレタン樹脂100質量部に対して、光重合開始剤を0.1〜15質量部配合したことを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
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