[go: up one dir, main page]

JP5012067B2 - 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤 - Google Patents

側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤 Download PDF

Info

Publication number
JP5012067B2
JP5012067B2 JP2007030830A JP2007030830A JP5012067B2 JP 5012067 B2 JP5012067 B2 JP 5012067B2 JP 2007030830 A JP2007030830 A JP 2007030830A JP 2007030830 A JP2007030830 A JP 2007030830A JP 5012067 B2 JP5012067 B2 JP 5012067B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
coo
polyimide
naphthylene
single bond
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007030830A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008197259A5 (ja
JP2008197259A (ja
Inventor
典央 田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Original Assignee
JNC Corp
JNC Petrochemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JNC Corp, JNC Petrochemical Corp filed Critical JNC Corp
Priority to JP2007030830A priority Critical patent/JP5012067B2/ja
Publication of JP2008197259A publication Critical patent/JP2008197259A/ja
Publication of JP2008197259A5 publication Critical patent/JP2008197259A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5012067B2 publication Critical patent/JP5012067B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Description

本発明は側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤に関する。
液晶表示素子は画面の拡大化やカラー化、コントラストや発色等の表示品位や応答速度向上の要求に伴い、ツイステッドネマチック(Twisted Nematic:TN)から、スーパーツイステッドネマチック(Super Twisted Nematic :STN)へ、さらに画素一つ一つに薄膜トランジスタ(Thin Filmed Transistor:TFT)を取り付けたTFT型表示素子へと発展してきている。近年ではTFT型表示素子の駆動方式の改良が進み、例えば視野角をさらに拡大するため、イン−プレーン−スイッチング(In Plain Switching:IPS)方式や垂直配向(Vertical Aliment、以下、VAと略す)方式が開発され、さらに動画対応可能な応答速度を持つ光学補償ベンド(Optically Compensated Bend:OCB)方式が開発されている。
液晶配向膜は液晶表示素子において液晶分子を一定方向に配向させること、基板平面に対して傾けること(プレチルト角を付与する)の2つの役割を果たしている。基板平面に対する液晶分子の傾きはプレチルト角と呼ばれる。本明細書中でも以降この名称を使用する。液晶配向膜には、分子配向の経時的な、化学的な、および熱的な劣化を最小限に抑えるため、ガラス転移点(Tg)が高く耐薬品性や耐熱性に優れたポリイミド薄膜がその材料として主に使用されている。液晶配向膜は、通常ポリアミック酸または可溶性ポリイミドの溶液(以下、液晶配向剤と略す)をスピナー法や印刷法等により電極付ガラス基板に塗布し、その基板を加熱してポリアミック酸を脱水、閉環するか、または可溶性ポリイミド溶液の溶媒を蒸発させることによってポリイミドの薄膜を得、さらにラビング等の配向処理工程を経て得られる。
このようにして表面に液晶配向膜を成膜させた基盤を、対向させて2枚貼り合わせ、組み立てたセルの内部を減圧にした後、液晶に浸すことで開口部から液晶をセル中に注入することで液晶表示素子は作成される。しかしながらこの方法では液晶の注入に時間がかかり、特に大画面の液晶表示素子を作成する際問題となっていた。そこで生産性を向上させるために、液晶を液晶配向膜の上に直接滴下した後セルを貼り合わせる「滴下注入」が最近行われ始めている。
このような液晶配向膜には下記のような液晶表示素子にもたらす効果が要求される。
(1)液晶分子に適切なプレチルト角を付与すること。しかも該プレチルト角が、ラビング時の押込み強度や加熱時の温度の差による変化が小さいこと。
(2)液晶表示素子の配向の欠陥が発生しない配向処理が可能であること。
(3)液晶表示素子に適切な電圧保持率(Voltage Holding Ratio: V. H. R. (VHRとも表記する))を与えることができること。
(4)液晶表示素子に任意の画像を長時間表示させた後、別の画像に変えたときに前の画像が残像として残る「焼き付き」と呼ばれる現象が起きにくいこと。
特にTFT型表示素子に用いられる高品質な液晶配向膜は、高い電圧保持率を有し、しかも焼き付き現象を起こしにくいことが要求されている。
上記「焼き付き」現象の原因のひとつとして、液晶と液晶配向膜との界面に発生する電気二重層が指摘されている。つまりこれら2つの材料の誘電率が異なるため、その界面に
静電気が発生し、液晶表示素子に余分な電圧が生ずるというものである。この現象を抑えるためには、液晶配向膜の表面に液晶類似の構造を持つ置換基を導入し、液晶と液晶配向膜との界面の差異をなるべくなくせばよいと考えられる。
このような液晶配向膜として、下記式(9)のジアミンを用いたポリイミド液晶配向膜が公知となっている。
Figure 0005012067
EP0679633号明細書
しかしながら上記要求特性を満足する液晶配向膜の設計を行うには、さらにさまざまな骨格を有するジアミンの開発が求められている。
本発明の目的は、例えば、焼き付き現象を抑え、また公知の液晶配向膜材料よりVHRの高い液晶配向膜材料を提供することである。
発明者は液晶骨格(特に極性基を末端に有する液晶骨格)を側鎖に有する液晶配向膜において、液晶骨格中にナフタレン環を導入した結果、焼き付き現象を抑えかつVHRの高い配向膜材料を開発することに成功した。
本発明は以下から構成される。
<1>
側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤において、
前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドの側鎖が下記一般式(1)で示される基である液晶配向剤。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X1は炭素数1〜14のアルキレンを表し、このうちの1または隣り合わない2つのメチレンは−O−もしくは−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−OCO−、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、−CO2H、−OCOR3、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)

前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドが下記一般式(2)で示されるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるものである<>に記載の液晶配向剤。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X1は炭素数1〜14のアルキレンを表し、このうちの1または隣り合わない2つのメチレンは−O−もしくは−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−OCO−、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、−CO2H、−OCOR3、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)

前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドが下記一般式(3)で示されるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるものである<>に記載の液晶配向剤。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)

前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドが下記一般式(4)で示されるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるものである<>に記載の液晶配向剤。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)

前記一般式(3)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meであるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する<>に記載の液晶配向剤。

前記一般式(4)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meであるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する<>に記載の液晶配向剤。

下記一般式(3−1)〜(3−52)で示されるジアミンから構成される群から選択される1種以上を含むアミン成分から合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドをさら
に含有する<1>〜<>のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067

前記アミン成分が4,4'−ジアミノジフェニルメタンを含む<>に記載の液晶配向剤。

前記ポリアミック酸もしくはポリイミドが酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用
いて合成されるものであり、前記テトラカルボン酸二無水物は、下記式(2−1)〜(2−38)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物及び脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸から選ばれる一種以上を含む<1>〜<>のいずれかに記載の液晶配向剤。
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
10
前記テトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物及び/又はシクロブタンテトラカルボン酸二無水物である<>に記載の液晶配向剤。
11
下記一般式(2)で示されるフェニレンジアミン。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X1は炭素数1〜14のアルキレンを表し、このうちの1または隣り合わない2つのメチレンは−O−もしくは−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−OCO−、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、−CO2H、−OCOR3、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
12
下記一般式(3)で示されるフェニレンジアミン。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
13
下記一般式(4)で示されるフェニレンジアミン。
Figure 0005012067
(式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
14
前記一般式(3)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meである<12>に記載のフェニレンジアミン。
15
前記一般式(4)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meである<13>に記載のフェニレンジアミン。
本発明の側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤から形成された液晶配向膜を有する液晶表示素子は、特に小さなプレチルト角が必要なTNまたはIPSモードの液晶表示素子において、焼き付き現象を抑えることができる。また本発明のフェニレンジアミンは、短い合成ルートで安価に製造することが出来るので、本発明により高機能な液晶表示素子をより安価に提供することが可能である。
第1に本発明の側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤について説明する。本発明の液晶配向剤は後述する側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有することを特徴としている。ポリアミック酸もしくはポリイミドが有する側鎖の具体例として下記に示すものが挙げられる。
上記液晶配向剤の作製に用いられるポリアミック酸もしくはポリイミドが有する側鎖の具体例として下記式(1)で示される側鎖について説明する。
Figure 0005012067
本発明の上記式(1)で表される側鎖において、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、−CO2H、−OCOR3、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。このとき、より小さなプレチルト角が望まれる場合、Rは−CN、−OH、または−CO2Hであることが好ましく、−CNまたは−OHであることがより好ましい。また、より高いVHRが望まれる場合、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、または−Fであることが好ましく、−Fであることがより好ましい。
2は単結合、−OCO−、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表すが、合成が容易なことから、単結合または−COO−が好ましい。特に液晶配向剤を230℃以上の温度で焼成する場合、X2は熱分解を防止する観点から単結合がより好ましい。
1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンである。このとき、液晶との間の電気二重層を形成しにくくし、焼きつきを抑えるにはA1またはA2がフェニレンまたはナフチレンであることが好ましい。またより高いVHRが望まれる場合、A1は単結合であることが好ましい。
1は炭素数1〜14のアルキレンを表し、このうちの1または隣り合わない2つのメチレンは−O−もしくは−COO−で置換されてもよい。高い液晶配向能を液晶配向膜に付与させたい場合、X1はより長いアルキレンを含むことが好ましい。具体的には炭素数3以上が好ましく、5以上がさらに好適である。
式(1)で示される側鎖についてその構造の具体例として以下の式1〜式259で表される構造が挙げられる。
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
本発明の上記No.1〜No.259の側鎖を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤からなる液晶配向膜は、いずれも焼き付きを抑える事ができる。このときNo.1、2、5、6、9、10、13〜15、18〜20、23〜25、28、30、32〜34、36〜38、40、42〜45、47〜51、54、55、58、59、62〜64、67〜69、72〜74、77〜79、81〜83、85〜99、101〜103、105、107〜110、113、115、116、120〜122、124〜128、130、131、133〜136、138、139、141〜142、144〜148、150〜152、または154〜156の比較的短い側鎖を持ち、かつその末端に極性の大きな官能基を持つ配向膜を用いれば、配向膜の表面エネルギーが比較的大きくなり、液晶のプレチルト角を小さくすることができる。従ってIPSおよびTN用の配向膜として好適である。この中でも特にX2が単結合のものは、側鎖がより短くなるので液晶のプレチルト角を特に小さくすることができる。従ってIPS用の配向膜として好適である。
上記以外のフッ素原子や比較的長い側鎖を持つ液晶配向膜を用いれば、配向膜の表面エネルギーが比較的小さくなり、液晶のプレチルト角を大きくすることができる。従ってTN、OCB、またはVA用の液晶配向膜として特に好適である。またこれらの側鎖を持つ液晶配向膜は高いVHRを持つので、このような用途が求められる場合特に最適である。
第2に、本発明の側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸およびこれを脱水環化したポリイミドについて説明する。
ポリアミック酸は、側鎖にナフタレン環を有するジアミンの1種以上と、酸二無水物とを反応させることにより得られる。または側鎖にナフタレン環を有する酸二無水物の1種以上と、ジアミンとを反応させることにより得られる。好ましくは式(1)で表される側鎖を持つジアミンと酸二無水物とを後述する溶媒中で反応させることにより得ることができる。より好ましい例として、式(2)または(3)で表されるフェニレンジアミン(以下ジアミン(2)または(3))と酸二無水物、例えばテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得ることが挙げられる。ポリイミドはこのポリアミック酸の脱水反応等によって得られる。上記のテトラカルボン酸二無水物としては公知の全てのテトラカルボン酸二無水物が使用できるが、特に好適な例として、表2に記載する化合物が挙げられる。
表2 好適な酸二無水物
Figure 0005012067

Figure 0005012067
Figure 0005012067
これらの化合物の中には異性体を含むものがあるが、これらの異性体混合物であってもかまわない。また、上記表の酸二無水物を組み合わせて使用してもよい。また本発明に使用するテトラカルボン酸二無水物は上記化合物以外でもよい。
これら好適例の酸二無水物とジアミンから構成されるポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤を用いた液晶配向膜は、いずれも高いVHRを発現し、焼き付き現象を防ぐとともに高い液晶配向能力を有する。従って、しきい値電圧が低い液晶組成物を含有し、低電圧で駆動するTFT型表示素子用の配向膜として特に優れている。
液晶表示素子に高いVHRを特に付与したい場合、No.2−2、2−12、2−13、2−14、2−15、2−16、2−17、2−18、2−20、2−21、2−22、2−23、2−24、2−28、2−29、2−30、2−31、2−32、2−35、2−36、2−38等の脂環骨格を有する化合物を1種類以上選択することにより、これが達成できる。また特に焼き付き現象を防ぎたい場合、No.2−1、2−3、2−4、2−5、2−6、2−7、2−8、2−9、2−10、2−11、2−19等の化合物とその他の化合物を適宜組み合わせることにより、これが達成できる。
本発明においてはジアミン(2)、(3)、または(4)を単独で使用してもよいが、ジアミン(2)、(3)、または(4)の2つ以上を組み合わせて使用してもよいし、ジアミン(2)、(3)、または(4)と他の公知のジアミンとを組み合わせて使用してもよい。
本発明のフェニレンジアミンと併用することのできるジアミンとしては公知の全てのジアミンが使用できるが、特に好適な例として、表3に記載するジアミンが挙げられる。
表3 好適なジアミン
Figure 0005012067
Figure 0005012067
Figure 0005012067
本発明のフェニレンジアミンと併用することのできる上記ジアミン以外のジアミンとして、式(8)で表されるシロキサン系のジアミンを挙げることができる。
Figure 0005012067

式(8)中、R10およびR11は炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルであり、R10とR11は同じ基であっても異なる基であってもよい。また、R12はそれぞれ独立してメチレン、フェニレンまたはアルキル置換されたフェニレンである。mは1〜6の整数を表し、nは1〜10の整数を表す。
本発明の液晶配向剤に用いられるポリアミック酸もしくはポリイミドの分子量、たとえば重量平均分子量(MW)は、ラビング時の削れ防止や液晶配向膜の環境に対する安定性の
維持の観点から10000以上が好ましい。そして分子量を大きくすると配向剤の粘度も増大するので、取り扱い易さの観点から、MWは200000以下が好ましい。
なお液晶配向剤に含有されるポリアミック酸もしくはポリイミドが側鎖にナフタレン環を有するかどうかは、例えば以下のような手法を用い分析できる。まず液晶配向剤を再沈殿することによって含まれているポリマーを分取する。次にこのポリマーを水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、またはヒドラジン溶液等で加水分解する。この加水分解した溶液をアリカリ性、中性、または酸性にし、酢酸エチル、塩化メチレン、クロロホルム等の有機溶媒で抽出する。この抽出溶媒に含まれるポリマーの分解物を、定法に従い、NMR、IR、または MSで分析する。
第3に本発明の液晶配向剤について説明する。本発明の液晶配向剤は、側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有するポリマー溶液である。本発明の液晶配向剤の具体的な例は、本発明のフェニレンジアミンと酸二無水物とを反応させることによって得られるポリアミック酸もしくはポリイミドの溶液、該ポリアミック酸もしくはポリイミドの溶液から溶媒を除去して得られるポリアミック酸もしくはポリイミドのポリマーを、別の溶媒に溶解させて得られるポリアミック酸もしくはポリイミドの溶液およびそれらの混合物などである。
液晶配向剤の作製に用いられるポリアミック酸もしくはポリイミドの合成において、本発明のフェニレンジアミンを用いる場合には、ジアミン成分中の本発明のフェニレンジアミンのモル比は液晶表示素子に用いたときの高い電圧保持率を保ち、残留DCを低減する観点から、IPSモードでは20〜100%であることが好ましく、30〜80%であることがより好ましい。TNおよびOCB、モードでは10〜50%であることが好ましく、10〜30%であることがより好ましい。VAモードでは5〜30%であることが好ましく、5〜20%であることがより好ましい。
液晶配向膜に所望の特性を付与するために、本発明の液晶配向剤として、側鎖にナフタレン環を有するポリマー2種類以上を任意に混ぜて用いてもよい。(このような複数のポリマーをブレンドすることを「ポリマーブレンド」と呼ぶ。)
液晶配向膜としてのより良い特性を発現させるため、本発明の液晶配向剤に、さらに公知の全てのポリマーから選ばれる一種類以上をポリマーブレンドしてもよい。このとき全ポリマー中に占める側鎖にナフタレン環を有するポリマーの割合は、本発明の効果を発現させるため、50〜100重量%の範囲が好ましく、70〜100重量%の範囲がより好ましい。
本発明の液晶配向剤に含まれるポリマーの割合は特に限定されるものではなく、下記の種々の塗布法に合わせ、最適な値を選べばよい。通常、塗布時のムラやピンホール等を抑えるため、液晶配向剤重量に対し、好ましくは0.1〜30重量%、より好ましくは1〜10重量%である。
本発明の液晶配向剤に有機シリコーン化合物を添加すれば、液晶配向膜のガラス基板への密着性や硬さの調節が可能となり、ラビング等によりポリイミドが削れることに起因する表示不良を改善することが出来る。本発明の液晶配向剤に添加する有機シリコーン化合物は特に限定されるものではないが、例えば、アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
メトキシシランなどのシランカップリング剤、ジメチルポリシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ポリジフェニルシロキサンなどのシリコーンオイルである。
該有機シリコーン化合物の液晶配向剤への添加割合は、上記の液晶配向膜に要求される特性を損なうことなく、表示不良を改善することが出来る範囲であれば特に制限はない。しかしながら、これらを多く添加すると、液晶配向膜としたとき液晶の配向不良が生ずる。したがって、これらの濃度は液晶配向剤に含有されるポリマーの重量に対し、0.01〜5重量%の範囲であることが好ましく、特に好ましくは0.1〜3重量%の範囲である。
ポリアミック酸のカルボン酸残基と反応してポリアミック酸同士を繋ぐ、いわゆる架橋剤を本発明の液晶配向剤に添加することも、特性の経時劣化や環境による劣化を防ぐために重要である。このような架橋剤としては、特許第3049699号公報、特開2005−275360号公報、特開平10−212484号公報等に記載されているような多官能エポキシ、イソシアネート材料等が挙げられる。また架橋剤自身が反応して網目構造のポリマーとなり、ポリアミック酸もしくはポリイミドを用いて作製した液晶配向剤を用いる液晶配向膜の強度を向上するような材料も上記と同様な目的に使用することが出来る。このような架橋剤としては、特開平10−310608号公報、特開2004―341030号公報等に記載されているような多官能ビニルエーテル、マレイミド、またはビスアリルナジイミド誘導体等が挙げられる。なお本発明に用いられる架橋剤はこれら以外でもよい。
本発明の液晶配向剤の作製に用いられるポリマー(ポリアミック酸もしくはポリイミド)に対するこれらの架橋剤の割合は、本発明の効果を発現させるため、5〜200重量%の範囲が好ましく、10〜100重量%の範囲がより好ましい。
本発明の液晶配向剤に用いる溶媒は特に限定されるものではないが、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エチレングリコールモノブチルエーテル(BC)、エチレングリコールモノエチルエーテル、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができる。本発明においては、上記溶媒から選ばれた2種以上を混合して用いてもよい。また、本発明のポリマーが可溶であれば上記以外の溶媒を用いてもよい。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリマーの濃度、使用するポリマーの種類、溶剤の種類と割合によって多種多様である。例えば、印刷機による塗布の場合は5〜100mPa・s(より好ましくは10〜70mPa・s)である。この範囲にあれば十分な膜厚が得られまた印刷ムラもない。インクジェット印刷による塗布の場合は1〜30mPa・s(より好ましくは5〜20mPa・s)である。
第4に本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶配向膜について説明する。本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤の中から選ばれた1種を用いて得られたものであってもよく、既述のように2種以上を混合して用い、得られたものであってもよい。
このように液晶配向膜に要求される特性をさらに効果的に発現させる目的で、ポリマーブレンドがしばしば行われる。このとき薄膜化したときの表面エネルギーの値が異なる複数のポリマーでこれを行った場合、表面張力の低い成分は自発的に膜表面に偏析しやすい。このようなポリマーブレンドを行うことによって、配向膜の表面に良好な液晶配向性を示す層を、バルクに良好な電気的特性を発現する層を形成し、これら両方の特性に優れた液晶配向膜を得る方法が、特開平8−43831号公報に開示されている。
本発明の液晶配向剤においてもポリマーブレンドを行うことが出来る。このとき側鎖に
ナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドのポリマーを表面張力の低い成分とし、より大きな表面張力を発現するポリマーを、上記の公知の酸無水物およびジアミンから調製することが好ましい。また大きな表面張力を発現する成分の一つとして、側鎖にナフタレン環を有するポリマーを使用してもよい。
上記の表面張力のより小さいポリマー(以下、ポリマー1とする)と表面張力の大きいポリマーとの混合比は、それぞれ1重量%〜99重量%の間で任意に選択できる。しかしながら、良好な液晶配向特性およびプレチルト角を保持したまま良好な電気的特性を発現させるためには、全ポリマー重量に対し、1〜30重量%の間でポリマー1を添加するのが好ましく、5〜15重量%の間で添加するのがより好ましい。
本発明の液晶配向剤を用いて作製される液晶配向膜の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、下記工程を有する製造方法が例示できる。
(1)本発明の液晶配向剤を刷毛塗り法、浸漬法、スピンナー法、スプレー法、印刷法等により基板上に塗布する。
(2)50〜150℃、好ましくは80〜120℃で溶媒を蒸発させる。
(3)150〜400℃、好ましくは180〜280℃で加熱し成膜する。
(4)膜表面を布などでラビング処理する。
さらに、液晶配向剤の塗布前に基板表面上をシランカップリング剤で処理しその上に成膜すれば、膜と基板との接着性が改善される。
上記の構成による本発明の液晶配向剤の作製に用いられる側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドは、特に液晶表示素子用の配向膜材料として最適である。しかしながら本発明の液晶配向剤の作製に用いられる側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドは液晶配向膜以外にも、各種ポリイミドコーティング剤、あるいはポリイミド樹脂成型品、フィルム、または繊維などに利用することが出来る。さらにはポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリウレア樹脂の原料、あるいはエポキシ樹脂の硬化剤などとして用いることも出来る。これらの材料の特性は、ポリアミドイミド、ポリアミド等の他の高分子化合物を混合することにより、更に向上する。
第4に本発明のフェニレンジアミン(2)、(3)、または(4)について説明する。
本発明の式(2)、(3)、または(4)で示されるフェニレンジアミンは例えば以下のような方法で容易に合成できる。
Figure 0005012067
(式中A1、A2、X1、Rは上記と同じ基を表し、X4は炭素数1〜12のアルキルを表し、X5は−O−または−COO−を表し、X6は炭素数2〜12のアルキルを表し、Y1は−Cl、−Br、−I、またはトリフルオロメチルスルホニルを表し、Y2は−OH、−Cl、または−Brを表し、Y3は−OHまたは−COClを表し、Y4は−OHもしくは−COClを表し、Y5は−Cl、−Br、−I、パラトルエンスルホニルもしくは−OHを表す。)
一般式(3)もしくは(4)において、X3がアルキレンの場合(スキーム1);式(11)で表される化合物を、Lambert Brandsma著、Preparative Acetylenic Chemistry、第2版、1988年に従い、市販のもしくは公知の(12)で表される化合物と反応させることにより(13)で表される化合物が合成できる。この(13)を市販の(14)で表されるジニトロ化合物と、新実験科学講座、14巻、有機化合物の合成と反応(I)、567ページ、1977年または同誌、14巻、有機化合物の合成と反応(II)、1000ページ、1977年等に記載の方法を用いて反応させることによって、(15)で示される化合物が容易に合成できる。この(15)を定法に従って水素添加反応することによって(3)または(4)が得られる。
一般式(3)もしくは(4)において、X3のA1側の末端が−O−もしくは−CO−で置換されたアルキレンの場合(スキーム2);式(16)で表される化合物を、上記新実験科学講座等に従い、市販のもしくは公知の(17)で表される化合物と反応させることにより(18)で表される化合物が合成できる。この(18)を上記と同様な方法で水素添加反応することによって、目的とする(3)または(4)が得られる。
上記式(11)または(16)で表される化合物は市販されているかまたは国際公開第2006059149号パンフレット、特開2001−019649号公報、特開2000−128849号公報、特開平6−025059号公報、特開平2−164843号公報、Helvetica Chimica Acta,64,1847(1981)、またはHelvetica Chimica Acta,68,1406(1985)等に記載の公知の方法によって合成できる。なおこれらの合成の詳細は実施例に記載する。また本発明化合物の製造法は上記に限定されるものではない。
以下実施例により、本発明のフェニレンジアミンおよび該フェニレンジアミンを用いて得られる製品、すなわち側鎖にナフタレン環を有するポリイミドのポリマーを用いた樹脂の液晶配向膜を応用例として示す。実施例中、NMRはすべて重クロロホルム中で測定した(500Hz)。分子量の測定にはGPCを用い、ポリスチレンを標準溶液とし、溶出液はDMFを用いた。粘度は、回転粘度計(東機産業株式会社製、TV−20)を用い測定した。なお本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
液晶表示素子の評価法
以下に実施例で用いた液晶表示素子の評価法を記載する。
1.プレチルト角
クリスタルローテーション法により行った。具体的には、中央精機製液晶特性評価装置OMS−CA3型を用いて測定を行なった。具体的な操作手順は、中央精機社発行の該測定装置のマニュアルに記載されている。
2.焼き付き(残留電荷)
「三宅他、信学技報、EID91−111,p19」に記載の方法により、液晶セルに50mV、1kHzの交流および周波数0.0036Hzの直流の三角波を重畳させて残留DC電圧を測定した。この残留電荷を焼き付きの指標にした。つまり残留電荷が多いほど焼き付きやすいとした。
3.電圧保持率
「水嶋他、第14回液晶討論会予稿集 p78」に記載の方法により行った。測定条件は、ゲート幅69μs、周波数60Hz、波高±4.5Vであった。この値が大きいほど電気特性は良好といえる。
4.配向性
偏光顕微鏡観察による目視により行った。
5.液晶中のイオン量測定(イオン密度)
応用物理、第65巻、第10号、1065(1996)に記載の方法に従い、東陽テクニカ社製、液晶物性測定システム6254型を用いて測定した。周波数0.01Hzの三角波を用い、±10Vの電圧範囲で測定した。
6.IRスペクトル
基板上に形成した配向膜を削り取り、KBrで錠剤を作成し試料とした。測定はJASCO FT/IR-7300(日本分光)を用い積算回数50回で行った。
実施例1
化合物(A)の合成
Figure 0005012067
市販の6−シアノ−2−ナフトール(50g、300mmol)、6−クロロヘキサノール(43g、320mmol)、炭酸カリウム(45g、330mmol)、ヨウ化カリウム(1g、6mmol)の混合物をDMF(200ml)中、100℃で8時間攪拌した。冷却後、純水(500ml)中に空けジクロロメタン(500ml)で抽出した。有機層を分離後、純水(300ml)で2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過および溶媒を減圧留去後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/塩化メチレン:メタノール=20:1(v/v))で精製することによって、6−(6−シアノ−2−ナフトキシ)−1−ヘキサノールを得た。収量56g(収率71%)。
この化合物(56g、210mmol)およびトリフェニルフォスフィン(83g、250mmol)の混合物をジクロロメタン中(500ml)に溶解した。この混合物に四臭化炭素(60g、230mmol)のジクロロメタン溶液(200ml)をゆっくり滴下した。1時間反応後、反応混合物にトルエン(500ml)を加え、シリカゲル上吸引ろ過を行った。ろ液の溶媒を減圧留去後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)および再結晶(トルエン−ヘプタン)で精製することによって、1−ブロモ−6−(6−シアノ−2−ナフトキシ)ヘキサンを得た。収量56g(収率81%)。
上記化合物(50g、150mmol)、2,4−ジニトロフェノール(36g、160mmol)、および炭酸カリウム(25g、180mmol)をDMF(200ml)中、100℃で3時間攪拌した。冷却後、反応液を水(500ml)にあけ塩化メチレン(500ml)で抽出した。上記と同様な洗浄、乾燥、ろ過、および溶媒留去を行った後、残さをカラムクロマトグラフィー(塩化メチレン)で精製することで、目的とする4−(6−シアノ−2−ナフトキシ)−n−ヘキシルオキシ−1,3−ジニトロベンゼンを得た。収量35g(収率53%)。
このジニトロ体(35g、80mmol)をトルエン:エタノール(1:1(v/v))溶媒(400ml)中、Pd/Cを触媒として水素添加反応した。残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/塩化メチレン:酢酸エチル=10:1(v/v))および再結晶(エタノール)で精製することにより、目的とする化合物(A)を得た。収量18g(収率61%)。
1H NMR;8.13(s,1H),7.77(t,2H,J=7.86),7.55(dd,1H,J=7.02,1.54Hz)、7.24(dd, 1H,J=6.50,2.46Hz)、7.13(d,1H,J=2.32Hz)、6.61(d,1H,J=8.46Hz)、6.14(d,1H,J=2.75Hz)、6.05(dd,1H,J=5.70,2.56Hz)3.9−3.2(br s,4H)、1.90−1.88,1.83−1.80,1.58−1.57(m,8H)。
スメクチック相→等方相;59.1℃。
融点;96.9℃
実施例2
化合物(B)の合成
Figure 0005012067
Journal of Medicinal Chemistry,28(10),1427(1985)に従って合成した4−(3−ブロモプロピルオキシ)安息香酸エチル(40g、120mmol)、5−(4−ヒドロキシフェニルメチル)−1,3−ジニトロベンゼン(33g、120mmol)、および炭酸カリウム(20g、140mmol)をDMF(100ml)中、80℃で8時間攪拌した。実施例1と同様な方法で後処理を行い、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1(v/v))で精製することで、目的とする4−(3−(4−(1,3−ジニトロフェニルメチル)フェノキシ)プロピルオキシ安息香酸エチルを得た。収量42g(収率72%)。
このエステル化合物(40g、42mmol)および3N塩酸(20ml)をアセトン(100ml)中、3時間還流させた。アセトンを減圧留去後、析出した結晶をろ過し、水(100ml)で洗浄した。結晶を減圧乾燥させ、目的とする4−(3−(4−(1,3−ジニトロフェニルメチル)フェノキシ)プロピルオキシ安息香酸を得た。収量36g(収率96%)。
このカルボン酸誘導体(18g、40mmol)、6−シアノ−2−ナフトール(6.6g、39mmol)、および4−(N,N−ジメチル)ピリジン490mg(4mmol)の塩化メチレン(100ml)溶液に、ジシクロヘキシルカルボジイミド9.9g(48mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。酢酸エチル10mlを加え1時間撹拌した後、沈殿をろ過した。有機層を純水(100ml)で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過および溶媒を減圧留去した後、残さをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1(v/v))で精製することで、目的とする化合物を得た。収量15g(収率75%)。
このジニトロ体15g(29mmol)を実施例1の方法に従って水素添加反応させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/塩化メチレン:メタノール=20:1(v/v))および再結晶(エタノール)で精製することにより、目的とする化合物(B)を得た。収量7.1g(収率54%)。
1H NMR;8.15−8.18(m,3H),7.79(t,2H,J=7.86),7.58(dd,1H,J=7.20,2.10Hz)、7.34(d,2H,J=8.55Hz)、7.25(dd,1H,J=6.45,2.44Hz)、7.14(d,1H,J=2.20Hz)、6.63(d,1H,J=8.50Hz)、6.15(d,1H,J=2.51Hz)、6.07(dd,1H,J=5.66,2.43Hz)3.9−3.1(br s,4H)、2.38(m,2H)。
実施例3
化合物(C)の合成
Figure 0005012067
市販の2−アセチルオキシ−6−ブロモナフタレン(30g、110mmol)、5−ヘキシン−1−オール(12g、120mmol)、ジクロロビストリフェニルフォスフィンパラジウム(II)(0.39g、0.56mmol)、およびヨウ化銅(I)(0.21g、1.1mmol)の混合物を、トリエチルアミン(70ml)中窒素気流下、
45℃で1時間攪拌し、さらに30分還流させた。冷却後、反応液を純水(100ml)にあけ、酢酸エチル(200ml)で抽出した。有機層を純水(100ml)で2回洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過および溶媒を減圧留去後、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=10:1(v/v))で精製することにより、目的とする6−(6−アセチルオキシ−2−ナフチル)−5−ヘキシン−1−オールを得た。収量21g(収率67%)
上記化合物(21g、74mmol)を実施例1と同様な方法に従って臭素化した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)で精製することによって、目的とする1−(6−アセチルオキシ−2−ナフチル)−6−ブロモ−1−ヘキシン得た。収量20g(収率78%)。
上記化合物(20g、58mmol)を実施例1と同様な方法に従って2,4−ジニトロフェノールと反応させた。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン:酢酸エチル=30:1(v/v))で精製することによって、目的とする1−(6−(6−アセチルオキシ−2−ナフチル)−1−ヘキシニルオキシ)−2,4−ジニトロフェノール得た。収量14g(収率55%)。
このジニトロ体14g(31mmol)を実施例1の方法に従って水素添加反応させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/塩化メチレン:メタノール=20:1(v/v))および再結晶(エタノール)で精製することにより、目的とする化合物(C)を得た。収量5.8g(収率48%)。
1H NMR;7.7−7.8(m,2H),7.42(s,1H)、7.22(dd,1H,J=8.30,2.25Hz)、7.16(dd,1H,J=8.00、2.32Hz)、7.08(s,1H)、6.62(d,1H,J=8.32Hz)、6.13(d,1H,J=2.80Hz)、6.08(dd,1H,J=7.90,2.40Hz)3.7−3.0(br s,4H)、1.9−1.5(m,8H)。
実施例4
化合物(D)の合成
Figure 0005012067

上記化合物(C)(2.0g、5.1mmol)にエタノール(20ml)を加え、10重量%水酸化ナトリウム水溶液5mlを加えた。2時間還流後冷却し、3NHClを加え、反応液を中性にした。生じた沈殿をろ過し目的物を得た。収量1.4g(収率78%)。
1H NMR;7.5−7.6(m,2H),6.0−7.0(m,4H)、6.65(d,1H,J=8.44Hz)、6.11(d,1H,J=2.43Hz)、6.11(dd,1H,J=8.40,2.23Hz)3.7−3.0(br s,4H)、1.9−1.5(m,8H)。
実施例5
化合物(E)の合成
Figure 0005012067
実施例1で合成した6−(6−シアノ−2−ナフトキシ)−1−ヘキサノール(8.0g、30mmol)およびピリジン(3.5g、44mmol)を塩化メチレン(50ml)に溶解した。この混合溶液に3,5−ジニトロ安息香酸クロリド(7.3g、32mmol)の塩化メチレン(50ml)溶液を室温で滴下した。室温で1時間反応後、反応液を純水(100ml)に加えた。有機層を分離後、実施例1と同様な後処理を行った。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル/トルエン)で精製することにより、目的とする3,5−ジニトロ安息香酸 6−(6−シアノ−2−ナフトキシ)−1−ヘキシルエステルを得た。収量12g(収率85%)。
このジニトロ体10g(22mmol)を実施例1の方法に従って水素添加反応させた。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル/塩化メチレン:メタノール=20:1(v/v))および再結晶(エタノール)で精製することにより、目的とする化合物(E)を得た。収量4.8g(収率55%)。
1H NMR;8.13(s,1H),7.76(t,2H,J=8.40),7.54(dd,1H,J=8.00,2.32Hz)、7.24(dd,1H,J=7.88,1.70Hz)、7.14(d,1H,J=2.06Hz)、6.92(d,2H,J=2.10Hz)、6.25(d,1H,J=2.35Hz)、3.75(br s,4H)、1.9−1.6(m,8H)。
実施例6(ポリアミック酸の合成)
100mlの3つ口フラスコに、実施例1で合成した化合物(A)3.2224g(8.583mmol)を入れ、NMP22.5gに溶解した。ここにピロメリット酸無水物0.9360g(PMDA、4.921mmol)およびシクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.8416g(CBDA、4.921mmol)を加え、1時間攪拌した。その後この溶液をBC22.5gで希釈することにより、ポリアミック酸約5重量%の透明溶液が得られた。この溶液の重量平均分子量は5.9万であり、25℃での粘度は10.2kPa・sであった。以下この溶液をポリマー溶液Aとする。
以下同様にして、表4に示すポリマー溶液を調製した。
Figure 0005012067
実施例9
片面にITO電極を設けた透明ガラス基板上に、ポリマー溶液Aを滴下し、スピンナー法により塗布した(2200rpm、15秒)。塗布後80℃で5分間溶媒を蒸発させた後、オーブン中、210℃で30分間加熱処理を行い、膜厚約70nmの樹脂膜を得た。この樹脂膜形成したガラス基板をラビング(毛先押しこみ量;0.4mm、ローラー回転数;300rpm、ローラー送り速度;30mm/sec、回数;1回)した後、ラビング方向が逆平行となるように2枚を合わせ、セル厚7μmの液晶セルを組み立てた。このセルに下記の化合物からなる液晶組成物Aを注入し、110℃で30分間アイソトロピック処理を行い、室温まで冷却し液晶表示素子を得た。
この液晶表示素子の残留DCは25℃で207mVであり、20、60、および90℃におけるVHRはそれぞれ94.2、93.0、91.7%でありイオン密度は237pCであった。またこの表示素子を用いてプレチルト角を測定した結果、1.7度であった。さらに偏光顕微鏡観察の結果、配向不良による光りぬけは全く観察されなかった。偏光に対し表示素子を回転させると明瞭な明暗が観察された(これらの値を初期値とする)このセルを100℃で20時間静置し、室温まで冷却した後、これらの値を再測定した(この値を高温後値とする)。その結果残留DCは213mV(25℃)であり、VHRは94.0(20)、92.8(60)、90.9%(90℃)でありイオン密度は254pCであった。プレチルト角は1.7度であった。さらに偏光顕微鏡観察の結果、配向不良による光りぬけは全く観察されなかった。偏光に対し表示素子を回転させると明瞭な明暗が観察された。なお、本願でいう「光りぬけ」とは、クロスニコルにした偏光顕微鏡を観察する際、表示素子を回転させ暗視野にしたとき、黒が実用レベルより明るくなる状態を示す。
Figure 0005012067
実施例10および11
ポリマー溶液Aを以下に示すポリマー溶液に変えた以外は実施例9と同様にして液晶表示素子を製作した。これらの素子の物性測定結果を表5に示す。
Figure 0005012067
これらポリマー溶液A〜Cから作製した液晶配向膜のIRスペクトルを図1〜図3に示す。
実施例12
ポリマー溶液Aをポリマー溶液Aとポリマー溶液Dの混合物(混合比1:1(v/v))に代え、さらにこのポリマー溶液の混合物をNMP/BC=1/1(v/v)の混合溶媒で3重量%に希釈した。このワニスを用い、実施例7と同様な方法で液晶表示素子を作製した。この表示素子の物性測定結果を以下に示す。
初期値
残留DC;212mV
VHR;98.2(20)、97.0(60)、94.8%(90℃)
プレチルト角;1.0度
イオン密度;143pC
光りぬけなし。
高温後値
残留DC;224mV
VHR;98.1(20)、96.8(60)、94.6%(90℃)
プレチルト角;1.1度
イオン密度;158pC
光りぬけなし。
実施例13
ポリマー溶液Aを特開2004−341030号公報記載の以下の化合物(F)を1.7重量%含むNMP/BC=1/1(v/v)の混合溶媒で3重量%に希釈した。このポリマー溶液を用い、実施例7と同様な方法で液晶表示素子を作製した。この表示素子の物性測定結果を以下に示す。
Figure 0005012067
初期値
残留DC;212mV
VHR;96.2(20)、94.6(60)、93.6%(90℃)
プレチルト角;1.5度
イオン密度;167pC
光りぬけなし。
高温後値
残留DC;232mV
VHR;95.8(20)、94.5(60)、92.9%(90℃)
プレチルト角;1.5度
イオン密度;176pC
光りぬけなし。
比較例
液晶配向剤Aの代わりに以下の組成の液晶配向剤Eを用いた以外は、実施例7と同様な方法で液晶表示素子を製作し、その電気特性を測定した。ここにおいて原料として使用したジアミン(G)はEP0679633号明細書記載の方法に従い合成した。その結果を以下に示す。
Figure 0005012067
Figure 0005012067
初期値
残留DC;444mV
VHR;93.2(20)、91.4(60)、87.3%(90℃)
プレチルト角;1.7度
イオン密度;425pC
光りぬけなし。
高温後値
残留DC;420mV
VHR;92.8(20)、90.9(60)、86.5%(90℃)
プレチルト角;1.8度
イオン密度;463pC
光りぬけなし。
本発明のポリマー溶液Aから作製した液晶配向膜のIRスペクトルを示す図である。 本発明のポリマー溶液Bから作製した液晶配向膜のIRスペクトルを示す図である。 本発明のポリマー溶液Cから作製した液晶配向膜のIRスペクトルを示す図である。

Claims (12)

  1. 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤において、
    前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドが下記一般式(3)で示されるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるものである液晶配向剤。
    Figure 0005012067
    (式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
  2. 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤において、
    前記側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドが下記一般式(4)で示されるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるものである液晶配向剤。
    Figure 0005012067
    (式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
  3. 前記一般式(3)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meであるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する請求項に記載の液晶配向剤。
  4. 前記一般式(4)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meであるフェニレンジアミンを含むジアミンから合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する請求項に記載の液晶配向剤。
  5. 下記一般式(3−1)〜(3−52)で示されるジアミンから構成される群から選択される1種以上を含むアミン成分から合成されるポリアミック酸もしくはポリイミドをさらに含有する請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005012067
    Figure 0005012067
    Figure 0005012067
  6. 前記アミン成分が4,4'−ジアミノジフェニルメタンを含む請求項に記載の液晶配向剤。
  7. 前記ポリアミック酸もしくはポリイミドが酸成分としてテトラカルボン酸二無水物を用いて合成されるものであり、前記テトラカルボン酸二無水物は、下記式(2−1)〜(2−38)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水物及び脂肪族テトラカルボン酸二無水物若しくは脂環式テトラカルボン酸から選ばれる一種以上を含む請求項1〜のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
    Figure 0005012067
    Figure 0005012067
    Figure 0005012067
  8. 前記テトラカルボン酸二無水物が、ピロメリット酸二無水物及び/又はシクロブタンテトラカルボン酸二無水物である請求項に記載の液晶配向剤。
  9. 下記一般式(3)で示されるフェニレンジアミン。
    Figure 0005012067
    (式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
  10. 下記一般式(4)で示されるフェニレンジアミン。
    Figure 0005012067
    (式中A1は単結合、フェニレン、またはナフチレンを表し、A2はフェニレンまたはナフチレンを表し、A1またはA2のうち少なくとも1つはナフチレンであり、X3は炭素数1〜13のアルキレンを表し、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよい。X2は単結合、−COO−、または−CONR2−を表し、R2は水素またはメチルを表し、Rは水素、炭素数1〜12のアルキル、−CN、−F、−OH、または−CO23を表し、R3はメチルもしくはエチルを表す。)
  11. 前記一般式(3)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meである請求項に記載のフェニレンジアミン。
  12. 前記一般式(4)において、X3が炭素数1〜6のアルキレンであり、このうちのA1に結合するメチレンは−O−または−COO−で置換されてもよく、X2が単結合または−COO−であり、Rが−CN、−OH、または−CO2Meである請求項10に記載のフェニレンジアミン。
JP2007030830A 2007-02-09 2007-02-09 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤 Expired - Fee Related JP5012067B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030830A JP5012067B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007030830A JP5012067B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2008197259A JP2008197259A (ja) 2008-08-28
JP2008197259A5 JP2008197259A5 (ja) 2009-12-17
JP5012067B2 true JP5012067B2 (ja) 2012-08-29

Family

ID=39756281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007030830A Expired - Fee Related JP5012067B2 (ja) 2007-02-09 2007-02-09 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5012067B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5304174B2 (ja) * 2008-10-29 2013-10-02 Jnc株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP6463363B2 (ja) * 2013-09-12 2019-01-30 メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングMerck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung メソゲン化合物およびメソゲン媒体
TWI755503B (zh) * 2017-03-30 2022-02-21 日商迪愛生股份有限公司 液晶顯示元件之製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0792568B2 (ja) * 1988-06-02 1995-10-09 松下電器産業株式会社 液晶表示素子
JP3430705B2 (ja) * 1994-04-28 2003-07-28 日産化学工業株式会社 新規なジアミノベンゼン誘導体及びそれを用いたポリイミド
TW290558B (ja) * 1994-04-28 1996-11-11 Nissan Chemical Ind Ltd
JP3203634B2 (ja) * 1995-09-21 2001-08-27 ジェイエスアール株式会社 液晶配向剤
JP4126731B2 (ja) * 1997-03-13 2008-07-30 Jsr株式会社 液晶配向剤
WO1999015576A1 (en) * 1997-09-25 1999-04-01 Rolic Ag Photocrosslinkable polyimides
JP4116205B2 (ja) * 1999-09-24 2008-07-09 富士フイルム株式会社 光学補償シート、stn型液晶表示装置およびディスコティック液晶性分子を配向させる方法
JP4461909B2 (ja) * 2004-05-25 2010-05-12 チッソ株式会社 酸二無水物、配向膜、および液晶表示素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008197259A (ja) 2008-08-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5671797B2 (ja) 配向剤およびこれに用いられる液晶性ポリイミド
CN102372649B (zh) 二胺、液晶配向剂、液晶配向膜以及液晶显示元件
JP5481771B2 (ja) 光配向膜及び液晶表示素子
KR101184319B1 (ko) 배향제 및 이것에 사용되는 액정성 폴리이미드
JP2014024846A (ja) 光配向膜及び液晶表示素子
JP6315182B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2012173514A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子、並びにそれらの製造に用いるポリアミック酸及びポリイミド
KR20080012757A (ko) 디아민, 액정 배향제, 액정 배향막 및 액정 표시 소자
JP2011209505A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2009013165A (ja) 酸二無水物、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4595417B2 (ja) フェニレンジアミン、それを用いて形成される配向膜、および該配向膜を含む液晶表示素子
JP4665487B2 (ja) 新規ジアミンおよびそれを原料とするポリマー
JP5012067B2 (ja) 側鎖にナフタレン環を有するポリアミック酸もしくはポリイミドを含有する液晶配向剤
JP4461909B2 (ja) 酸二無水物、配向膜、および液晶表示素子
JP5092382B2 (ja) 液晶類似構造を有するジアミン
JP5034411B2 (ja) テトラカルボン酸二無水物、液晶配向剤および液晶表示素子
JP4867222B2 (ja) フェニレンジアミン、配向膜および液晶表示素子
JP5061742B2 (ja) ジアミン、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4992893B2 (ja) 非対称な構造を有する酸無水物、液晶配向膜および液晶表示素子
JP4026327B2 (ja) ビスアニリン誘導体
JP2004075944A (ja) 方向が規制されたポリイミド、これを用いた液晶配向膜、および液晶表示素子
KR101059138B1 (ko) 광 배향제, 액정 배향막, 이것을 이용한 액정 표시 소자 및 액정 배향막의 제조 방법
JP5013069B2 (ja) ジアミン、配向膜および液晶表示素子
JP2004083853A (ja) 非対称な構造を有する酸無水物、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5673869B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091029

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20091104

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20110331

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110426

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110928

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111108

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120106

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120508

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120521

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150615

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5012067

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees