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JP4920026B2 - 自動二輪車 - Google Patents

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JP4920026B2 JP2008301932A JP2008301932A JP4920026B2 JP 4920026 B2 JP4920026 B2 JP 4920026B2 JP 2008301932 A JP2008301932 A JP 2008301932A JP 2008301932 A JP2008301932 A JP 2008301932A JP 4920026 B2 JP4920026 B2 JP 4920026B2
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Description

本発明は、パワーユニットが駆動するドライブシャフトを有し、ドライブシャフトの回転を後輪に伝達するギヤを収容したギヤケースを後輪の側方に備え、ギヤケースにはギヤを収容するギヤ室内を大気に開放するブリーザ通路を備えた自動二輪車に関する。
自動二輪車には、パワーユニットの駆動力をドライブシャフトを介して後輪(駆動輪)に伝達するドライブシャフト駆動方式の車両があり、ドライブシャフトの回転を後輪に伝達するギヤを収容したギヤケースを後輪の側方に備えている。
この種の車両は、ギヤケース内に潤滑用のオイルが入っており、ギヤケース内の圧力を所定圧力に保持するブリーザ機構を備えたものがある(例えば、特許文献1及び2参照)。
実公平2−393号公報 特開2008−75732号公報
ところで、ブリーザ機構の通路には、ギヤケース内のエアだけでなく、ギヤケース内の潤滑用オイルが入る場合があり、このオイルをエアと分離してエアだけを内外で流通させることが望まれる。
しかしながら、特許文献1記載のブリーザ機構では、ギヤケース本体にケース内を外気に連通するチャンバを設け、このギヤケース本体の後輪側開口を塞ぐケースカバーに斜め上方へ延びる連通路を形成し、この連通路を介してチャンバをギヤケースの内部空間に連通するので、オイルが入るとエアが通る通路が狭くなってしまい、エアと共にオイルが外に排出される場合があり、この対応として、これまではチャンバを大きくしていたため、ギヤケースを大きくする必要が生じていた。
また、特許文献2記載のブリーザ機構は、ギヤケースの上部に略水平方向に延びる短いブリーザ孔を形成し、このブリーザ孔をブリーザチューブを介して外気開放するため、エアが通る通路が狭くなってしまい、この場合も、エアと共にオイルが外に排出される場合があり、この対応としてエアが通る通路を大きくするにはギヤケースを大きくする必要が生じてしまう。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされたものであり、ギヤケースを大きくしなくともエアだけをギヤケース内外で流通させることができる自動二輪車を提供することを目的としている。
上述課題を解決するため、本発明は、パワーユニット(17)が駆動するドライブシャフト(51)を有し、ドライブシャフト(51)の回転を後輪に伝達するギヤを収容したギヤケース(63)を後輪(22)の側方に備え、ギヤケース(63)にはギヤを収容するギヤ室(63A)内を大気に開放するブリーザ通路(220)を備えた自動二輪車において、前記ギヤケース(63)は、ギヤケース本体(100)とギヤケースカバー(130)とを備え、ギヤケース本体(100)には、後輪(22)の周方向に連続し、上下に延びるラビリンス構造のブリーザ室(201)と、前記ブリーザ室(201)の上端と前記ギヤ室(63A)との間を上下に貫通する貫通孔(240)とが設けられ、前記ブリーザ室(201)の上端は、前記貫通孔(240)よりも上側で前記ブリーザ通路(220)に連通し、前記ブリーザ室(201)の下端は、後輪(22)の幅方向に延びたスリット(210)を介して、前記ギヤ室(63A)に連通し、前記ブリーザ室(201)は、径方向で前記ギヤケース本体(100)の外周を形成する外周壁(110)に設けられ、前記貫通孔(240)は、前記スリット(210)の開口面積より小さく、前記スリット(210)よりも上方かつ前記ブリーザ通路(220)に近接して設けられることを特徴とする。この発明によれば、ギヤケース本体とギヤケースカバーとの間には、後輪の周方向に連続し、上下に延びるラビリンス構造のブリーザ室を備え、ブリーザ室の上端は、ブリーザ通路に連通し、ブリーザ室の下端は、後輪の幅方向に延びたスリットを介してギヤ室に連通するので、スリットによりブリーザ室とギヤ室との間のエアの流通を円滑にすることができ、ラビリンス構造のブリーザ室によってブリーザ室を大型化しなくともエアとオイルとを効率よく分離してエアだけをギヤケース内外で流通させることができ、外観性も損ねることがない。
また、上記構成によれば、ブリーザ室の上端に進入したオイルを貫通孔によってギヤ室内に戻すことができ、ブリーザ通路に入る直前のオイルを貫通孔によってギヤ室内に戻すことができる。
上記構成において、前記スリット(210)は、前記外周壁(110)の内周側部分を後輪幅方向に略一杯に切り欠いた横長のスリットに形成され、前記貫通孔(240)は、前記ブリーザ通路(220)の一端側の開口部近傍であって、その開口部よりも低い位置に設けられるようにしてもよい。
また、上記構成において、前記ブリーザ通路(220)を介して前記ブリーザ室(201)とつながり、前記ブリーザ室(201)を大気に開放させるブリーザチューブ(227)を有し、このブリーザチューブ(227)の下端は、前記後輪(22)の車軸中心よりも上方に位置するようにしてもよい。この構成によれば、水はけの悪い場所を走行した際にもブリーザチューブに水が浸入しないようにすることができる。
また、上記構成において、前記ブリーザ室(201)のラビリンス構造は、前記スリット(210)に連設され、前記ブリーザ室(201)内に設けられる第1凸部(230)と、前記ブリーザ室(201)内で前記第1凸部(230)と対面する側の壁に設けられる第2凸部(235)とを有するようにしてもよい。この構成によれば、第1凸部によりブリーザ室にオイルが進入し難くなり、ブリーザ室にオイルが進入しても第2凸部によりオイルの勢いを下げ、ギヤ室内へ戻し易くすることができる。
また、上記構成において、前記ギヤケースカバー(130)には、一端側の開口部(245A)が前記ブリーザ室(201)の下端に臨み、この一端側の開口部(245A)から前記ギヤケースカバー(130)内を径方向内側に延びて他端の開口部(245B)が前記ギヤ室(63A)に臨む連通路(245)が設けられるようにしてもよい。この構成によれば、ギヤ室からのオイルがスリット以外にも連通路を通って上がってきたとしても、ラビリンス構造のブリーザ室により、オイルが大気開放される前にギヤ室内へ戻すことができる。
本発明では、ギヤケースのギヤケース本体には、後輪の周方向に連続し、上下に延びるラビリンス構造のブリーザ室を備え、ブリーザ室の上端は、ブリーザ通路に連通し、ブリーザ室の下端は、後輪の幅方向に延びたスリットを介してギヤ室に連通するので、ギヤケースを大きくしなくともエアだけをギヤケース内外で流通させることができ、外観性も損ねることがない。
また、ギヤケース本体には、ブリーザ室の上端とギヤ室との間を上下に貫通する貫通孔が設けられるので、ブリーザ室の上端に進入したオイルを貫通孔によってギヤ室内に戻すことができる。
また、ブリーザ通路は、上記貫通孔よりも上側でブリーザ室の上端に連通するので、ブリーザ通路に入る直前のオイルを貫通孔によってギヤ室内に戻すことができる。
また、ブリーザ通路を介してブリーザ室とつながり、ブリーザ室を大気に開放させるブリーザチューブを有し、このブリーザチューブの下端は、後輪の車軸中心よりも上方に位置するので、水はけの悪い場所を走行した際にもブリーザチューブに水が浸入しないようにすることができる。
また、ブリーザ室のラビリンス構造は、スリットに連設され、ブリーザ室内に設けられる第1凸部と、ブリーザ室内で第1凸部と対面する側の壁に設けられる第2凸部とを有するので、オイルをギヤ室内へ戻し易くすることができる。
また、ギヤケースカバーには、一端側の開口部がブリーザ室の下端に臨み、この一端側の開口部からギヤケースカバー内を径方向内側に延びて他端の開口部がギヤ室に臨む連通路が設けられるので、ギヤ室からのオイルがスリット以外にも連通路を通って上がってきたとしても、ラビリンス構造のブリーザ室により、オイルが大気開放される前にギヤ室内へ戻すことができる。
以下、本発明の一実施形態を添付した図面を参照して説明する。なお、以下の説明中、前後左右および上下といった方向は、車体の乗員から見た方向であり、図中矢印Fは車体前方を、矢印Lは車体左方を、矢印Uは車体上方をそれぞれ示している。
図1は本発明の実施形態に係るクルーザタイプの自動二輪車の側面図である。
この自動二輪車10は、車体フレーム11と、車体フレーム11の前端部に取り付けられたヘッドパイプ12に回動自在に支持された左右一対のフロントフォーク13と、フロントフォーク13の上端部を支持するトップブリッジ14に取り付けられた操舵用のハンドル15と、フロントフォーク13に回転自在に支持された前輪16と、車体フレーム11に支持されたエンジン(パワーユニット)17と、車体フレーム11の後下部のピボット20に上下に揺動自在に支持されたリヤスイングアーム(リヤフォークとも称する)21と、このリヤスイングアーム21の後端部に回転自在に支持された後輪(駆動輪)22と、リヤスイングアーム21と車体フレーム11との間に介挿されたリヤクッション23とを備えている。
車体フレーム11は、ヘッドパイプ12から後下がりに延びるメインフレーム25と、メインフレーム25の後端部から後方に延設した左右一対のシートレール26と、ヘッドパイプ12から下方に延びた後に屈曲して後方へ略水平に延びる左右一対のダウンフレーム27と、左右一対のダウンフレーム27の後端とシートレール26の後端とを連結する左右一対のリヤフレーム(ピボットプレートとも言う)28とを備えている。このメインフレーム25の前部には、燃料タンク31が支持され、この燃料タンク31の後方にシート32(運転者用シート32A、搭乗者用シート32B)が支持され、このシート32の後下方には、後輪22の上方を覆うリヤフェンダ33が支持される。
なお、図1中、符号29は、車体フレーム11を補強するガセット部材、符号35はヘッドライト、符号36はウインカ、符号37はテールライトである。
エンジン17は、メインフレーム25と、ダウンフレーム27とリヤフレーム28とによって囲まれた空間に支持されており、クランクケース41と、このクランクケース41から車体前後に所定の挟み角度で立ち上がる2つのシリンダ部42F、42Rを備えるV型2気筒エンジンである。なお、図1では、エンジン吸気系を構成するエアクリーナや燃料供給装置、エンジン排気系を構成する排気管や排気マフラー等については図示を省略している。
この自動二輪車10には、エンジン17の動力を後輪22に伝達する動力伝達機構にシャフトドライブ式の動力伝達機構(以下、シャフトドライブ装置という)50が採用されている。
図2は、このシャフトドライブ装置50をリヤスイングアーム21等の周辺構成と共に示す断面図である。
リヤスイングアーム21は、左右一対のリヤフレーム28間に支持されるパイプ部21Aと、パイプ部21Aから後方へ延出する左右の延出部22L、22Rを一体に形成した中空部材21Bとを連結して構成されている。
シャフトドライブ装置50は、リヤスイングアーム21の一方の延出部22L内を通って前後に延びるドライブシャフト51を有し、このドライブシャフト51を介してエンジン17の動力を後輪22に伝達する装置である。このシャフトドライブ装置50の構成は、エンジン17の出力軸53に自在継手55を介して前端部51Aが連結されたドライブシャフト51と、このドライブシャフト51の回転を後輪22に伝達するギヤ機構60とに大別される。
図3はギヤ機構60を示す断面図である。図3に示すように、ギヤ機構60は、ドライブシャフト51の後端部51B(図2参照)にジョイント56を介して連結されるドライブギヤ57に噛み合い、駆動力の伝達方向を変換するベベルギヤであるファイナルギヤ(ファイナルドリブンギヤとも称する)61と、このファイナルギヤ61を収容するギヤケース63とを主要構成としている。
ファイナルギヤ61は、スリーブ65に圧入されている。このスリーブ65は、スリーブ65の軸方向(車体左右方向)に間隔を空けてギヤケース63に配置された軸受67、68によって回転自在に支持されている。スリーブ65には、図2に示すように、ダンパ押さえ70が取り付けられてスリーブ65と一体で回転し、このダンパ押さえ70には、ボルト71を介してダンパ部材73とドリブンフランジ74が取り付けられ、ドリブンフランジ74が後輪22のハブ22Aに連結されている。
また、図3に示すように、スリーブ65の内周側には、軸受(ニードルベアリング)75を介してアクスルカラー77が回転自在に支持され、このアクスルカラー77の内部に後輪車軸78が挿通される。また、ギヤケース63の車体外側端部(左端部)にも、軸受79が配置され、この軸受79の内側に後輪車軸78が挿通される。なお、軸受(ニードルベアリング)75以外の軸受は、ボールベアリングが使用されている。
また、ファイナルギヤ61と後輪22との間には緩衝装置が設けられる、本実施例において、緩衝装置は、ダンパ部材73(図2参照)である。このダンパ部材73は、ファイナルギヤ61と後輪22のハブ22Aとの間に介在し、ファイナルギヤ61と後輪22との間の伝達トルクに大きな変動が生じた場合にその変動を緩和するものである。
これによって、エンジン17の出力軸の回転がドライブシャフト51を回転させ、このドライブシャフト51の回転がドライブギヤ57を介してファイナルギヤ61を回転させ、ファイナルギヤ61の回転が緩衝装置であるダンパ部材73を介して後輪22に伝達され、後輪22が回転駆動される。
図3に示すように、ギヤケース63の前部空間内には、ドライブシャフト51の後側に連結されるドライブギヤ57が軸受58を介して回転自在に収容されている。すなわち、このギヤケース63内のギヤ室63Aには、ファイナルギヤ61とドライブギヤ57が収容される。
また、このギヤケース63のギヤ室63Aは、複数のシール部材81によってオイル密閉構造に形成されている。つまり、ギヤケース63の前部には、軸受58よりもケース外側(前側)でジョイント56と該ケース63(実際には軸受58の抑え部材59)との間の隙間を閉塞するオイルシール82が設けられ、ギヤケース63の後輪側端部(右端部)には、軸受68よりもケース外側(右側)でスリーブ65と該ケース63との間の隙間を閉塞するオイルシール83が設けられ、ギヤケース63の反対側には、軸受67よりもケース外側(左側)でスリーブ65と該ケース63との間の隙間を閉塞するオイルシール84が設けられる。また、このオイルシール84よりも車体左側に配置された軸受79のケース外側(左側)には、ダストシール85が配設されている。
また、ギヤケース63の内側(後輪22側)には、リング部材であるダストガードプレート86が取り付けられ、このダストガードプレート86によってギヤケース63内方のダスト対策が施される。これによって、ギヤケース63全体がオイル密閉構造、かつ、ダスト対策構造に形成される。
なお、図2に示すように、後輪22のハブ22A内周には、左右一対の軸受87、88が設けられ、これら軸受87、88を介して後輪車軸78が支持される。また、ハブ22Aのギヤケース63反対側には、シール部材89とディスクブレーキ板90が取り付けられる。なお、図中、符号91は、キャリパであるディスクブレーキユニットを示し、符号92は、後輪車軸78のリヤスイングアーム21に固定するナットを示している。
次にギヤケース63について説明する。
ギヤケース63は、図1に示すように、後輪車軸78に支持されると共に、リヤスイングアーム21の下方を前後に延びてギヤケース63とリヤスイングアーム21とを連結するトルクロッド38で回り止めが施されている。
図4(A)(B)はギヤケース63を外側(車両左側)と内側(車体右側(後輪側))から見た斜視図を各々示している。
ギヤケース63は、略お椀状のギヤケース本体100と、このギヤケース本体100の後輪側開口を塞ぐ略円板状のギヤケースカバー130とを備えて構成され、ギヤケース本体100が外側カバーとして機能し、ギヤケースカバー130が内側カバーとして機能する左右割り構造に形成されている。
ギヤケース本体100とギヤケースカバー130とは、ギヤケースカバー130側から複数本(本例では8本)のボルト(締結部材)101が周方向に間隔を空けて締結されることによって互いに連結され、内部にギヤ室63A(図3参照)が形成される。また、ギヤケース63は、内部のギヤ室63Aに連通して前方に向かって突出する筒部102を備え、この筒部102には、図2に示すように、ドライブシャフト51が挿通され、この筒部102内に配設されたジョイント56を介してギヤ室63A内のドライブギヤ57に連結される。
また、ギヤケース63は、ケース63の前下方に突出してトルクロッド38が連結されるトルクロッド連結部104と、後輪車軸78を通す左右一対の中央開口部105、131と、この中央開口部105、131よりも車体後下方に位置するオイル注入孔107とを更に備え、オイル注入孔107からギヤ室63A内に循環用のオイルが注入されて内部に貯留されるようになっている。なお、このオイル注入孔107は、通常、キャップ108(図3参照)で塞がれている。
図5乃至図8はギヤケース本体100を示し、図9(A)(B)(C)はギヤケースカバー130を示している。より具体的では、図5はギヤケース本体100の内部構造を示す斜視図であり、図6は表側(車体左方)から見た図であり、図7は裏側(車体右方)から見た図であり、図8は、図6のVIII−VIII断面図である。また、図9(A)はギヤケースカバー130を表側(車体右方)から見た図であり、図9(B)は裏側(車体左方)から見た図であり、図9(C)は、図9(A)のIX−IX断面図である。なお、各図において、車体前方、左方及び上方を矢印F、L、Uで示しているが、この方向はリヤスイングアーム21の揺動によって多少変化するものである。
ギヤケース本体100は、鋳造にて一体に形成され、後輪車軸78の軸線(以下、後輪軸という)L1を中心とする略お椀状に形成されている。このギヤケース本体100は、当該ギヤケース本体100と後輪車軸78との間に配置される軸受69、79やオイルシール84等を支持する部品支持部109と、この部品支持部109の外周側に設けられ、ギヤケース本体100の外縁に沿って環状に連続する比較的肉厚の合わせ部110とを備えている。
この合わせ部110には、内側からギヤケースカバー130が合わせられる。
図7に示すように、この合わせ部110には、複数(本例では8個)のボルト締結孔111が等間隔(45度間隔)で形成されており、この合わせ部110にギヤケースカバー130を合わせた状態で複数本のボルト101を該ボルト締結孔111に各々締結することによって、ギヤケース本体100にギヤケースカバー130が連結され、この合わせ部110の内周側壁面110Aの内側に上述のギヤ室63Aが形成される。
また、合わせ部110には、上記複数のボルト締結孔111の間に、この合わせ部110に沿って周方向に連続して延びる溝112が各々形成されている。これら溝112は、いずれもギヤケースカバー130側のみが開口する非貫通の長溝であって、図8に示すように、ギヤケース本体100の幅方向略一杯に延在する深さの深溝に形成されており、ギヤケース本体100の軽量化を図る、いわゆる肉抜き孔として機能する。
本実施形態では、図7に示すように、これら溝112のうち、後輪軸L1に対して車体斜め上方向に位置する溝(符号112Aを付して示す)をブリーザ室に兼用しており、このブリーザ室となる溝112Aを介してギヤ室63A内をギヤケース63外の大気に開放し、ギヤケース63内の圧力を所定圧力に保持するブリーザ機構200を構成している。
このブリーザ室となる溝112Aは、図7に示すように、後輪軸L1に対し、車体斜め後方位置から周方向に沿って連続して延びる溝(軸線Lを通る略水平の面L2を基準にした角度θ1(22.5度)の位置に設けられたボルト締結孔111Aと、角度θ2(77.5度)の位置に設けられたボルト締結孔111Bとの間の溝)とされ、すなわち、後輪軸L1に対して車体斜め後方位置で前上がりに連続して延びる長溝形状とされている。
このように、後輪軸L1に対して車体斜め後方位置の溝112Aをブリーザ室(以下、ブリーザ室201と言う)としたので、ギヤケース63内に貯留されるオイルのオイル面より上方位置にブリーザ室201を設けることができる。また、この溝112Aは車体斜め後方位置で前上がりに連続して延びるので、ファイナルギヤ61の回転方向に沿って上方に延びる通路を備えたブリーザ室201にすることができる。
図9(A)乃至(C)に示すように、ギヤケースカバー130は、略円板状に形成され、このギヤケースカバー130もギヤケース本体100と同様に鋳造にて一体に形成されている。ギヤケースカバー130は、当該ギヤケースカバー130と後輪車軸78との間に配置される軸受68やオイルシール83等を支持する部品支持部133と、この部品支持部133の外周側に設けられ、ギヤケースカバー130の外縁に沿って環状に連続する比較的肉厚の合わせ部135とを備えている。
この合わせ部135には、ギヤケース本体100連結用の上記複数のボルト101が挿通されるボルト挿通孔137が等間隔で形成され、ギヤケース本体100の合わせ部110が合わせられた状態でボルト連結される。
この合わせ部135にも、図9(C)に示すように、複数のボルト挿通孔137の間に、ギヤケースカバー130の軽量化を図るいわゆる肉抜き孔として機能する溝139が各々形成されている。すなわち、これら溝139は、ギヤケースカバー130の合わせ部135に沿って周方向に連続して延び、ギヤケース本体100側のみが開口する非貫通の長溝であって、図9(B)に示すように、ギヤケースカバー130の幅方向に延在する深さの深溝に形成されている。
また、このギヤケースカバー130の溝139には、ギヤケース本体100のブリーザ室を兼用する溝112Aに対向する溝(符号139Aを付して示す)があり、この溝139Aも、ギヤケース本体100が連結された際に溝112Aと連通してブリーザ室201の一部として機能する。
すなわち、ブリーザ室201は、ギヤケースカバー130の溝139Aと、ギヤケース本体100の溝112Aとによって形成され、これによって、ブリーザ室201の幅(車体左右方向の長さ)を、ギヤケースカバー130の全幅を利用して広く確保することができ、また、ブリーザ室201の室高さや室長さ(後輪軸L1の周方向に沿った長さ)についても大きく確保することができる。従って、ギヤケース63を大きくすることなく容積が大きいブリーザ室201を確保することができ、ギヤケース63の外観性を損ねない。
次にブリーザ機構200について詳述する。
このブリーザ室201は、下端がギヤケース本体100の合わせ部110を切り欠いて形成した横長のスリット210(図5、図7参照)を介してギヤ室63Aに連通し、上端がギヤケースカバー130に設けられたブリーザ通路220(図9参照)を介して大気に開放されるようになっている。
詳述すると、図5及び図7に示すように、ギヤケース本体100の合わせ部110には、ブリーザ室201を構成する溝112Aとギヤ室63Aとの間を仕切る仕切り壁として機能する内周側部分(以下、仕切り壁110Bという)を有し、この仕切り壁110Bの溝112下端に対応する部分を幅方向に略一杯に切り欠くことによって、横長のスリット210が形成される。すなわち、ブリーザ室201の略全体を構成する溝112の幅一杯にスリット210を形成するので、ブリーザ室201とギヤ室63Aとを大開口で連通させることができ、ブリーザ室201とギヤ室63Aとの間のエアの流通を円滑にすることができる。
また、図9に示すように、ギヤケースカバー130には、ブリーザ室201を構成する溝112Aの上端部に車幅方向にエアを通すブリーザ通路220が設けられている。ここで、図10は、このブリーザ通路220を周辺構成と共に示す断面図である。この図に示すように、ブリーザ通路220は、ギヤケースカバー130の上部に設けられるブリーザ孔221と、このブリーザ孔221のブリーザ室201側に挿通されてブリーザ室201上端空間を車幅方向に延出する第1管部材223と、このブリーザ孔221のブリーザ室201反対側に挿通されて内側斜め下方(後輪側斜め下方)向きに突出する第2管部材225とを有し、この第2管部材225にブリーザチューブ227が接続される。
図11は、ブリーザチューブ227を周辺構成と共に示す図である。この図に示すように、ブリーザチューブ227は、ギヤケースカバー130の外側(後輪側)から一端を上記第2管部材225に差し込むことによって接続され、下向きに配置される。
このブリーザチューブ227は、数センチ程度の短いチューブが使用されるため、その下端が後輪軸L1よりも上方に位置しており、このブリーザチューブ227の下端が、ギヤケースカバー130に取り付けられるダストガードプレート86に一体に形成したリング状のチューブ差込部86Aに差し込まれる。このため、ブリーザチューブ227をギヤケースカバー130に沿わせて取り付けでき、後輪22側への張り出しを抑えることができる。
このようにして、本実施形態では、ブリーザ室201の下端が後輪22の幅方向に延びたスリット210を介してギヤ室63Aに連通し、ブリーザ室201の上端がブリーザ通路220を介して大気に開放するため、ギヤ室63A内が高い圧になると、ブリーザ室201内を下端から上端に向かうエアの流れが生じる。
また、このブリーザ室201は、下端から上端へ向かうエア通路がラビリンス状の通路となるラビリンス構造に形成されている。すなわち、図5と図7に示すように、ブリーザ室201には、仕切り壁110Bに一体に設けられ、スリット210の上縁に同幅で連設して後輪軸L1の外周側へ向かって突出する第1凸部230と、この第1凸部230より上方位置で、ブリーザ室201内で第1凸部230と対面する側の壁(合わせ部110の外周側部分)110Cから後輪軸L1側(内周側)へ突出する第2凸部235とが設けられている。このため、各凸部230、235によってブリーザ室201の下端から上端へつながる通路が各々屈曲し、ラビリンス状の通路に形成されている。
図12は、ギヤケース63の一部を切り欠いてブリーザ室201を周辺構成と共に示す図である。この図に示すように、ブリーザ室201の内周側の仕切り壁110Bには、ブリーザ室201の上端側にてブリーザ室201とギヤ室63Aとの間を上下に貫通する貫通孔240が設けられている。より具体的には、この貫通孔240は、ブリーザ通路220の一端側を構成する第1管部材223の開口部近傍であって、この開口部より若干低い位置に設けられ、このブリーザ室201内のオイルをギヤ室63Aに戻すオイル戻し孔として機能する。
また、ギヤケースカバー130には、一端側の開口部245Aがブリーザ室201の下端に位置する第1凸部230の側方に臨み、この一端側の開口部245Aからギヤケースカバー130内を径方向内側に延びて他端の開口部245B(図9(B)(C)参照)がギヤ室63Aに臨む連通路245が設けられている。図9(B)に示すように、この連通路245の内周側の開口部245Bは、ギヤケースカバー130の部品支持部133に連通し、より具体的には、当該ギヤケースカバー130と後輪車軸78との間に配置される軸受68(図2参照)の外周角部につながるようになっている。すなわち、ギヤ室63Aとブリーザ室201とは、上記スリット210を介して連通する通路に加え、ギヤケースカバー130を通る連通路245でも連通している。
次にブリーザ機構200の動作を説明する。
エンジン17からドライブシャフト51を介してギヤケース63内のファイナルギヤ61が駆動されて、ギヤケース63内の圧力が大気圧に比して若干高い圧になると、ギヤケース63内のエアは、スリット210を通ってブリーザ室201に入ることになる。この場合、ギヤケース63内には、ファイナルギヤ61の回転によりその回転方向かつ遠心方向に移動するエアの流れが生じているため、このエアは、ファイナルギヤ61の外周に形成された横長のスリット210を介してブリーザ室201へ円滑に入っていく。また、ギヤケース63内には、エアだけでなく潤滑用のオイルも存在するため、潤滑中のオイルもエアと一緒にブリーザ室201へ入る場合がある。
本構成では、このスリット210よりも上流側のブリーザ経路が、スリット210に連設された第1凸部230に沿って大きく屈曲した後、更に、第2凸部235で大きく屈曲するラビリンス状に形成されているので、エアよりも比重が大きいオイルの方が第1凸部230に当たった際にギヤ室63Aへと戻され易い。また、第1凸部230を通りすぎて上流側へ流れたオイルがあっても、第1凸部230及び第2凸部235によるラビリンス構造により、その勢いが更に弱くなり、かつ、第2凸部235によりブリーザ室201の内周側の仕切り壁110Bに案内されるので、上流側への移動を抑制することができる。
この場合、仕切り壁110B上のオイルは、重力の作用により仕切り壁110の傾斜面に沿って下方へ流れ、その一部が貫通孔240から落下してギヤ室63Aへ戻り、第1凸部230まで流れ落ちたオイルは、一部が第1凸部230を乗り越えてギヤ室63Aへと戻り、残りが第1凸部230に沿って側方へ流れて連通路245へと入り、この連通路245を通ってギヤ室63Aへと戻される。この連通路245を通ったオイルは、ギヤケースカバー130内周側の軸受68を通ってギヤ室63Aへ戻るので、このオイルで軸受68を効率よく潤滑することができる。
一方、エアは、オイルよりも比重が小さいため、オイルほどはその流れが妨げられず、ブリーザ室201を上方に向かって流れて、ブリーザ通路220及びブリーザチューブ227を通って外に排出され、ギヤ室63Aの圧力が略大気圧に調整される。
ところで、ギヤ室63A内のオイルは、連通路245を通ってブリーザ室201へ入る場合も考えられる。この連通路245を通ってブリーザ室201へ入ったオイルは、第2凸部235によってその流れの勢いが低減されるので、上記と同様に、貫通孔240から落下してギヤ室63Aへ戻り、又は、第1凸部230を乗り越えてギヤ室63Aへ直接流れ落ち落ちる。また、この連通路245は、上記のオイル通路だけでなく、エア通路としても機能する。すなわち、ギヤ室63A内のエアは、ファイナルギヤ61で車両右側と左側とに分かれ、その右側のエア圧上昇時に、そのエアが連通路245を通ってブリーザ室201に入り、ギヤ室63Aの左側へと流れるので、ギヤ室63Aの左右のエア圧を均等に保持できる。
このように、本構成では、ギヤ室63Aとブリーザ室201とをつなぐオイルとエアの経路を、スリット210を通る経路と、連通路245を通る経路との2経路としているので、ギヤ室63A内の圧力状態に応じて、両方の経路がギヤ室63Aからブリーザ室201へ流れる経路(内部エアを外気に排出する場合)或いはブリーザ室201からギヤ室63Aへ流れる経路(外気をギヤ室63Aに導入する場合)へと切り替わり、又は、一方の経路がギヤ室63Aからブリーザ室201へ流れる経路となり、他方の経路がブリーザ室201からギヤ室63Aへ流れる経路となる、いわゆる循環経路へと切り替わることができる。
すなわち、ギヤ室63A内の気圧と大気圧との差が大きい場合には、上記2経路を使ってギヤ室63Aと外空間とが連通され、ブリーザ経路を広く確保することができ、ギヤ室63A内の圧力を迅速に大気圧に均衡させることができる。
一方、ギヤ室63A内の気圧と大気圧との差が小さい場合には、いずれか一方の経路の流れ方向と他方の経路の流れ方向とが逆方向となり、一方の経路からのオイルがブリーザ室201でエアから分離された後に他方の経路を通ってギヤ室63Aへと戻るオイル循環経路を形成することができる。この場合、オイルの流れがエアの流れを妨げないので、エア通路を十分に確保してギヤ室63A内を迅速に大気圧に均衡させることができる。
以上説明したように、本実施形態では、ギヤケース63のギヤケース本体100には、後輪22の周方向に連続し、上下に延びるラビリンス構造のブリーザ室201を備え、このブリーザ室201の上端は、ブリーザ通路220に連通して大気に開放し、ブリーザ室201の下端は、後輪22の幅方向に延びたスリット210を介してギヤ室63Aに連通するので、スリット210によりブリーザ室201とギヤ室63Aとの間のエアの流通を円滑にすることができる。しかも、ラビリンス構造のブリーザ室201にしたので、ブリーザ室201にオイルが進入しても、ブリーザ室201にエアと共に入ったオイルを分離してブリーザ室201の傾斜面に沿って下方に流し、大気開放させずにケース63内へオイルを戻すことができる。
従って、ブリーザ室201を大型化しなくともエアとオイルとを効率よく分離してエアだけをギヤケース63内外で流通させることができ、外観性も損ねることがない。
また、ギヤケース本体100には、ブリーザ室201の上端とギヤ室63Aとの間を上下に貫通する貫通孔240を設けたので、ブリーザ室201の上端に進入したオイルを貫通孔240によってギヤ室63A内に戻すことができる。
また、ブリーザ通路220が、その貫通孔240よりも上側でブリーザ室201の上端に連通するので、このブリーザ通路220に入る直前のオイルを貫通孔240によってギヤ室63A内に戻すことができる。
また、このブリーザ通路220に連結されるブリーザチューブ227の下端を、後輪22の車軸中心(後輪軸L1)よりも上方に位置させたので、水はけの悪い場所を走行した際にもブリーザチューブ227に水が浸入しないようにすることができる。
さらに、ブリーザ室201のラビリンス構造は、スリット210に連設されてブリーザ室201内に設けられる第1凸部230と、ブリーザ室201内で第1凸部230と対面する側の壁100Cに設けられる第2凸部235とを有するので、第1凸部230によりブリーザ室201にオイルが進入し難くなり、仮に第1凸部230を超えてブリーザ室201にオイルが進入したとしても第2凸部230によってオイルの勢いを下げ、ギヤ室63A内へ戻すことができる。このため、ブリーザ室201をラビリンス構造にしない場合に比して、小容積で十分なオイル分離効果を確保することができる。
また、ギヤケースカバー130には、一端側の開口部245Aがブリーザ室201の下端に臨み、この一端側の開口部245Aからギヤケースカバー130内を径方向内側に延びて他端の開口部245Bがギヤ室63Aに臨む連通路245を設けたので、ギヤ室63Aのオイルがスリット210以外にも連通路245を通って上がってきたとしても、ラビリンス構造のブリーザ室201により、オイルが大気開放される前にギヤ室63A内へ戻すことができる。
この場合、ギヤ室63Aとブリーザ室201とをつなぐ経路が、スリット210を通る経路と、連通路245を通る経路との2つの経路となるので、一方の経路からブリーザ室201に入ったオイルを他方の経路を介してギヤ室63Aに戻す経路を形成することができ、ブリーザ経路の容積を十分に確保しつつオイルを戻し易くすることができる。しかも、本構成では、上記連通路245が、ギヤケースカバー130に設けられた軸受68を介してギヤ室63Aへ連通するので、この連通路245を通ってギヤ室63Aに戻るオイルで軸受68を効率よく潤滑することが可能である。
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものでなく、種々の設計変形を行うことができる。例えば、上記実施形態では、一つの貫通孔240を設ける場合について説明したが、これに限らず、複数の貫通孔240を設けるようにしても良く、その貫通孔240の位置も適宜変更してもよい。また、ブリーザ室201のラビリンス構造は、上記第1凸部230と第2凸部235とを有する構成に限らず、これら凸部を1つだけ、或いは、3つ以上有するラビリンス構造などの他のラビリンス構造を適用してもよい。
さらに、本実施形態では、図1に示した自動二輪車10のギヤケースブリーザ構造に本発明を適用する場合について説明したが、これ以外の車両にも本発明を広く適用が可能である。
本発明の実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 シャフトドライブ装置を周辺構成と共に示す断面図である。 ギヤ機構を示す断面図である。 (A)はギヤケースを外側(車両左側)から見た斜視図であり、(B)は内側(車体右側(後輪側))から見た図である。 ギヤケース本体の内部構造を示す斜視図である。 ギヤケース本体を表側(車体左方)から見た図である。 ギヤケース本体を裏側(車体右方)から見た図である。 図6のVIII−VIII断面図である。 (A)はギヤケースカバーを表側(車体右方)から見た図であり、(B)は裏側(車体左方)から見た図であり、(C)は(A)のIX−IX断面図である。 ブリーザ通路を周辺構成と共に示す断面図である。 ブリーザチューブを周辺構成と共に示す図である。 ギヤケースの一部を切り欠いてブリーザ室を周辺構成と共に示す図である。
符号の説明
10 自動二輪車
11 車体フレーム
17 エンジン(パワーユニット)
21 リヤスイングアーム
22 後輪(駆動輪)
50 シャフトドライブ装置
51 ドライブシャフト
57 ドライブギヤ
60 ギヤ機構
61 ファイナルギヤ
63 ギヤケース
63A ギヤ室
78 後輪車軸
86 ダストガードプレート
100 ギヤケース本体
109、133 部品支持部
110、135 合わせ部
110B 仕切り壁
112、112A、139、139A 溝
130 ギヤケースカバー
201 ブリーザ室
210 スリット
220 ブリーザ通路
227 ブリーザチューブ
230 第1凸部
235 第2凸部
240 貫通孔(オイル戻し孔)
245 連通路
L1 後輪軸

Claims (5)

  1. パワーユニット(17)が駆動するドライブシャフト(51)を有し、ドライブシャフト(51)の回転を後輪に伝達するギヤを収容したギヤケース(63)を後輪(22)の側方に備え、ギヤケース(63)にはギヤを収容するギヤ室(63A)内を大気に開放するブリーザ通路(220)を備えた自動二輪車において、
    前記ギヤケース(63)は、ギヤケース本体(100)とギヤケースカバー(130)とを備え、ギヤケース本体(100)には、後輪(22)の周方向に連続し、上下に延びるラビリンス構造のブリーザ室(201)と、前記ブリーザ室(201)の上端と前記ギヤ室(63A)との間を上下に貫通する貫通孔(240)とが設けられ、前記ブリーザ室(201)の上端は、前記貫通孔(240)よりも上側で前記ブリーザ通路(220)に連通し、前記ブリーザ室(201)の下端は、後輪(22)の幅方向に延びたスリット(210)を介して、前記ギヤ室(63A)に連通し、
    前記ブリーザ室(201)は、径方向で前記ギヤケース本体(100)の外周を形成する外周壁(110)に設けられ、前記貫通孔(240)は、前記スリット(210)の開口面積より小さく、前記スリット(210)よりも上方かつ前記ブリーザ通路(220)に近接して設けられることを特徴とする自動二輪車。
  2. 前記スリット(210)は、前記外周壁(110)の内周側部分を後輪幅方向に略一杯に切り欠いた横長のスリットに形成され、
    前記貫通孔(240)は、前記ブリーザ通路(220)の一端側の開口部近傍であって、その開口部よりも低い位置に設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動二輪車。
  3. 前記ブリーザ通路(220)を介して前記ブリーザ室(201)とつながり、前記ブリーザ室(201)を大気に開放させるブリーザチューブ(227)を有し、このブリーザチューブ(227)の下端は、前記後輪(22)の車軸中心よりも上方に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動二輪車。
  4. 前記ブリーザ室(201)のラビリンス構造は、前記スリット(210)に連設され、前記ブリーザ室(201)内に設けられる第1凸部(230)と、前記ブリーザ室(201)内で前記第1凸部(230)と対面する側の壁に設けられる第2凸部(235)とを有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の自動二輪車。
  5. 前記ギヤケースカバー(130)には、一端側の開口部(245A)が前記ブリーザ室(201)の下端に臨み、この一端側の開口部(245A)から前記ギヤケースカバー(130)内を径方向内側に延びて他端の開口部(245B)が前記ギヤ室(63A)に臨む連通路(245)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の自動二輪車。
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