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JP4838685B2 - 差動増幅回路 - Google Patents

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JP4838685B2 JP2006276633A JP2006276633A JP4838685B2 JP 4838685 B2 JP4838685 B2 JP 4838685B2 JP 2006276633 A JP2006276633 A JP 2006276633A JP 2006276633 A JP2006276633 A JP 2006276633A JP 4838685 B2 JP4838685 B2 JP 4838685B2
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Description

本発明は、差動増幅回路に係り、特に、出力段の電流能力の向上等を図ったものに関する。
従来、この種の回路としては、例えば、図5に示されたような構成の差動増幅回路が知られている。
以下、同図を参照しつつ、この従来回路について説明する。
この差動増幅回路は、演算増幅器A1による前段増幅部101Aと、pnp型の第10乃至第12のトランジスタTr10〜Tr12を用いたカレントミラー回路によるアイドルベース電流キャンセル部102Aと、pnp型の第1のトランジスタTr1によるプリドライバ部103Aと、npn型の第2及び第3のトランジスタTr2,Tr3並びにpnp型の第4及び第5のトランジスタTr4,Tr5によるカレントミラー回路を用いたアイドル電流設定供給部105Aと、pnp型の第6のトランジスタTr6とnpn型の第7のトランジスタTr7によるプッシュプル出力段106Aとに大別されて構成されたものとなっている。
かかる構成において、演算増幅器A1からは、2つの差動入力端子IN+,IN−に印加された信号の差分に応じた大きさの信号が出力され、第1のトランジスタTr1により電圧・電流変換されてプッシュプル出力段106Aによって、増幅出力されるようになっている。
そして、アイドリング時、すなわち、2つの差動入力端子IN+,IN−の信号に差が無い場合に、第1のトランジスタTr1のベース電流がアイドルベース電流キャンセル部102Aによって第10のトランジスタTr10のベース電流と相殺されるようになっている。
また、プッシュプル出力段106Aのアイドリング時におけるアイドリング電流は、アイドル電流設定供給部105Aによって決定され、供給されるようになっている。
かかる構成において、Low出力時、すなわち、第7のトランジスタTr7にシンク電流が流入する際、その電流シンク能力は、第7のトランジスタTr7のベース電流IBTr7=I1+I3+IBTr6−ITr1−I4と、第7のトランジスタTr7単体での電流増幅率βとで定まるものとなっている。ここで、I1、I3、I4は、定電流源I1、I3、I4(説明を簡潔にするため、各々の定電流源の表記と、その出力電流の表記を同一表記とする)の出力電流、IBTr6は、第6のトランジスタTr6のベース電流、ITr1は、第1のトランジスタTr1のコレクタ電流である。
したがって、第7のトランジスタTr7のベース電流を増やすには、第3のトランジスタTr3又は、第4のトランジスタTr4に流れる電流を増やすことによって可能であるが、電流増幅率βは、レイアウトやプロセス等に依存するものである。
また、第6及び第7のトランジスタTr6,Tr7のアイドリング電流は、それぞれ下記する式1、式2で与えられる。
VBE6+VBE4=VBED2+VBE5・・・式1
VBE7+VBE3=VBED1+VBE2・・・式2
ここで、VBE6は、第6のトランジスタTr6のベース・エミッタ間電圧、VBE4は、第4のトランジスタTr4のベース・エミッタ間電圧、VBED2は、第2のダイオードD2の順方向電圧、VBE5は、第5のトランジスタTr5のベース・エミッタ間電圧、VBE7は、第7のトランジスタTr7のベース・エミッタ間電圧、VBE3は、第3のトランジスタTr3のベース・エミッタ間電圧、VBED1は、第1のダイオードD1の順方向電圧、VBE2は、第2のトランジスタTr2のベース・エミッタ間電圧である。
また、ベース・エミッタ間電圧VBEは、通常、公知の下記する公式で与えられる。
VBE=VT×ln(IS/IC)・・・式3
ここで、VTは、熱電圧、ISは、逆方向コレクタ飽和電流、ICは、コレクタ電流である。
なお、この種の差動増幅回路としては、例えば、特許文献1などに開示されたものがある。
特開2002−217654号公報(第4−6頁、図1−図8)
かかる従来回路において、出力段の第7のトランジスタTr7のベース電流を増やすために、第3及び第4のトランジスタTr3,Tr4の電流を増やそうとすると、上述した式1乃至式3より、第6及び第7のトランジスタTr6,Tr7のアイドリング電流の増加を招くことが理解できる。
すなわち、従来回路においては、出力段の電流能力を増すためにベース電流を安易に増やすことができないという問題があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、出力段のアイドリング電流の増加を招くことなく、出力段を構成するトランジスタのベース電流を入力信号に応じて増加させることができ、より負荷電流能力の高い差動増幅回路を提供するものである。
上記本発明の目的を達成するため、本発明に係る差動増幅回路は、
入力信号に対して差動増幅を行い、2つの出力端子間に差動出力が得られるよう構成された前段増幅部を有し、当該前段増幅器の出力を電圧・電流変換してバイポーラトランジスタを用いてなるプッシュプル出力段を駆動するプリドライバ部を有すると共に、前記プリドライバ部を構成するトランジスタのアイドリング時のベース電流を相殺するアイドルベース電流キャンセル部を有してなる差動増幅回路であって、
前記プッシュプル出力段を構成するローサイド側のバイポーラトランジスタにシンク電流が流れる際に、当該ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに、前記アイドルベース電流キャンセル部の余剰電流を流入可能に構成されてなるものである。
かかる構成において、プッシュプル出力段を構成するローサイド側のバイポーラトランジスタにシンク電流が流れる際に、前記アイドルベース電流キャンセル部の余剰電流を、当該ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに流入せしめる補充電流供給部を設けた構成とすると好適である。
加えて、前記プッシュプル出力段に、アイドリング電流を供給するアイドル電流設定供給部が設けられた構成とするとより好適である。
また、プリドライバ部は、pnp型トランジスタを用いてなり、そのエミッタには第1の定電流源が接続されると共に、当該エミッタは、前記プッシュプル出力段を構成する2つのバイポーラトランジスタの内、ハイサイド側のバイポーラトランジスタのべースに接続される一方、ベースが前段増幅部の一方の出力端子に接続されてなり、
前記アイドルベース電流キャンセル部は、2つのpnp型トランジスタにより構成された第1のカレントミラー回路と、当該第1のカレントミラー回路におけるベース電流補償用のpnp型トランジスタとを有し、前記第1のカレントミラー回路を構成する2つのpnp型トランジスタのベースには、アイドルベース電流キャンセル部用定電流源が接続されると共に、前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのエミッタが接続される一方、当該ベース電流補償用のpnp型トランジスタのベースは、前記カレントミラー回路を構成する一方のpnp型トランジスタのコレクタに接続され、前記第1のカレントミラー回路を構成する他方のpnp型トランジスタのコレクタは、前記プリドライバ部を構成するpnp型トランジスタのベースが接続される前段増幅部の一方の出力端子に接続され、前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのベースが接続される前記第1のカレントミラー回路を構成する一方のpnp型トランジスタのコレクタは、前段増幅部の他方の出力端子に接続され、
前記補充電流供給部は、2つのnpn型トランジスタにより構成された第2のカレントミラー回路を有し、当該第2のカレントミラー回路を構成する2つのnpn型トランジスタの内、ベースとコレクタが相互に接続された一方のnpn型トランジスタのコレクタに前記プリドライバ部を構成するpnp型トランジスタのコレクタが接続される一方、当該第2のカレントミラー回路を構成する他方のnpn型トランジスタのコレクタに前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのコレクタが接続されると共に、前記プッシュプル出力段を構成する2つのバイポーラトランジスタの内、ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースが接続されてなるものとするとより好適である。
更に、アイドル電流設定供給部は、2つのnpn型トランジスタからなる第3のカレントミラー回路と、2つのpnp型トランジスタからなる第4のカレントミラー回路とを有し、前記第3のカレントミラー回路を構成するベースとコレクタが接続された一方のnpn型トランジスタは、コレクタに第2の定電流源が接続される一方、エミッタは、ダイオードを介してグランドに接続され、前記第3のカレントミラー回路を構成する他方のnpn型トランジスタは、そのコレクタに第3の定電流源が接続されると共に、プッシュプル出力段のハイサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続される一方、エミッタは、プッシュプル出力段のローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続されると共に、グランドとの間に、第4の定電流源が接続され、
前記第4のカレントミラー回路を構成するベースとコレクタが接続された一方のpnp型トランジスタは、コレクタに第5の定電流源が接続される一方、エミッタは、ダイオードを介して電源電圧が印加可能とされ、前記第4のカレントミラー回路を構成する他方のpnp型トランジスタは、そのコレクタにプッシュプル出力段のローサイド側のバイポーラトランジスタのベースが接続される一方、エミッタは、前記プッシュプル出力段のハイサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続されてなるものとすると更に好適である。
本発明によれば、プッシュプル出力段にシンク電流が流れる際に、アイドルべース電流キャンセル部における余剰電流をプッシュプル出力段のシンク電流が流れるトランジスタのベースへ流入せしめるよう構成することにより、アイドリング電流を増やすことなく、出力電流能力を高めることができる。しかも、これまで、回路内で無駄に流していた電流を出力電流能力の向上に有効利用するので、効率の良い回路を提供することができるという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
最初に、本発明の実施の形態における差動増幅回路の構成例について、図1を参照しつつ説明する。
本発明の実施の形態における差動増幅回路は、前段増幅部101と、アイドルベース電流キャンセル部102と、プリドライバ部103と、補充電流供給部104と、アイドル電流設定供給部105と、プッシュプル出力段106とに大別されて構成されたものとなっている。
前段増幅部101は、2つの差動入力端子(図1においては「IN+」、「IN−」と表記)41a,41bを有すると共に、第1及び第2の出力端子OUT-1,OUT-2を有する演算増幅器15を用いて構成されており、第1及び第2の出力端子OUT-1,OUT-2には、2つの差動入力端子41a,41bにおける入力信号の差分に応じた大きさの信号が出力されるようになっている。
そして、演算増幅器15の第1の出力端子OUT-1は、アイドルベース電流キャンセル部102を構成する第11のトランジスタ(図1においては「Tr11」と表記)11のコレクタに接続されると共に、プリドライバ部103を構成するpnp型の第1のトランジスタ(図1においては「Tr1」と表記)1のベースに接続される一方、演算増幅器15の第2の出力端子OUT-2は、アイドルベース電流キャンセル部102を構成する第12のトランジスタ(図1においては「Tr12」と表記)12のコレクタに接続されている。
アイドルベース電流キャンセル部102は、アイドリング時、すなわち、2つの差動入力端子41a,41bに差が無い状態において、第1のトランジスタ1に流れるベース電流を、第10のトランジスタ(図1においては「Tr10」と表記)10のベース電流で相殺できるようにしたものである。
かかるアイドルベース電流キャンセル部102は、pnp型の第10〜第12のトランジスタ10〜12を主たる構成要素として構成されたものとなっており、第11及び第12のトランジスタ11,12により、基本的ないわゆるカレントミラー回路(第1のカレントミラー回路)が構成され、第10のトランジスタ10によって、第12のトランジスタ12のベース電流の補償がなされるように構成されたものとなっている。
かかるアイドルベース電流キャンセル部102において、第11及び第12のトランジスタ11,12は、相互にベースが接続されて、その接続点には、第6の定電流源26(アイドルベース電流キャンセル部用定電流源)が接続されて、定電流I6が供給されるようになっている一方、第11のトランジスタ11のエミッタには、第1の抵抗器(図1においては「R1」と表記)31を介して、第12のトランジスタ12のエミッタには、第2の抵抗器(図1においては「R2」と表記)32を介して、共に電源電圧V+が印加されるようになっている。
また、第11及び第12のトランジスタ11,12のベース同士の接続点と第12のトランジスタ12のコレクタとの間には、第10のトランジスタ10が、その接続点と第10のトランジスタ10のエミッタが接続され、第12のトランジスタ12のコレクタと第10のトランジスタ10のベースとが接続されるようにして設けられている。
そして、第10のトランジスタ10のコレクタは、後述する補充電流供給部104を構成するnpn型の第8のトランジスタ(図1においては「Tr8」と表記)8のコレクタに接続されたものとなっている。
プリドライバ部103は、pnp型の第1のトランジスタ1からなり、演算増幅器15の出力電圧を電流変換してプッシュプル出力段106を駆動するようになっている。
かかるプリドライバ部103における第1のトランジスタ1は、エミッタに第1の定電流源21が接続されている一方、コレクタは、次述する補充電流供給部104を構成するnpn型の第9のトランジスタ(図1においては「Tr9」と表記)9のコレクタに接続されたものとなっている。
補充電流供給部104は、プッシュプル出力段106を構成する第7のトランジスタ(図1においては「Tr7」と表記)7のシンク時におけるベース電流を補充するためのもので(詳細は後述)、npn型の第8及び第9のトランジスタ8,9を中心に構成されたものとなっている。本発明の実施の形態において、第8及び第9のトランジスタ8,9により、カレントミラー回路(第2のカレントミラー回路)が形成されたものとなっている。
すなわち、第8及び第9のトランジスタ8,9は、相互にベースが接続されると共に、その接続点と第9のトランジスタ9のコレクタとが接続されており、第9のトランジスタ9は、いわゆるダイオード接続されたものとなっている。
そして、第8のトランジスタ8のエミッタは、第3の抵抗器(図1においては「R3」と表記)33を介して、第9のトランジスタ9のエミッタは、第4の抵抗器(図1においては「R4」と表記)を34を介して、共にグランドに接続されている。
さらに、第8のトランジスタ8のコレクタは、後述するプッシュプル出力段106の第7のトランジスタ7のベースに接続されている。
アイドル電流設定供給部105は、プッシュプル出力段106のアイドリング時におけるアイドリング電流を供給するためのもので、本発明の実施の形態においては、npn型の第2及び第3のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Tr2」、「Tr3」と表記)2,3と、pnp型の第4及び第5のトランジスタ(図1においては、それぞれ「Tr4」、「Tr5」と表記)4,5と、第1及び第2のダイオード(図1においては、それぞれ「D1」、「D2」と表記)16,17と、第2乃至第5の定電流源22〜25を主たる構成要素として構成されたものとなっている。
本発明の実施の形態において、第2及び第3のトランジスタ2,3は、カレントミラー回路(第3のカレントミラー回路)を構成すると共に、第7のトランジスタ7と共に電流経路のループを形成するものとなっている。
第2及び第3のトランジスタ2,3は、相互にベースが接続されると共に、その接続点と第2のトランジスタ2のコレクタとが接続されており、第2のトランジスタ2は、いわゆるダイオード接続されたものとなっている。
そして、第2のトランジスタ2のコレクタには、定電流I2を出力する第2の
定電流源22が接続される一方、第3のトランジスタ3のコレクタには、定電流I3を出力する第3の定電流源23が接続されると共に、第1のトランジスタ1のコレクタ及び第6のトランジスタ(図1においては「Tr6」と表記)6のベースが接続されている。
一方、第2のトランジスタ2のエミッタには、第1のダイオード16のアノードが接続されており、この第1のダイオード16のカソードは、グランドに接続されている。また、第3のトランジスタ3のエミッタとグランドとの間には、定電流I4を出力する第4の定電流源24が設けられると共に、第3のトランジスタ3のエミッタは、第7のトランジスタ7のベースに接続されている。
一方、第4及び第5のトランジスタ4,5は、カレントミラー回路(第4のカレントミラー回路)を構成すると共に、第6のトランジスタ6と共に電流経路のループを形成するものとなっている。
第4及び第5のトランジスタ4,5は、相互にベースが接続されると共に、その接続点と第5のトランジスタ5のコレクタとが接続されており、第5のトランジスタ5は、いわゆるダイオード接続されたものとなっている。
そして、第4のトランジスタ4のエミッタは、第6のトランジスタ6のベースに接続される一方、第5のトランジスタ5のエミッタは、第2のダイオード17のカソードに接続されており、この第2のダイオード17のアノードには、電源電圧V+が印加されるようになっている。
さらに、第4のトランジスタ4のコレクタは、第7のトランジスタ7のベースに接続される一方、第5のトランジスタ5のコレクタとグランドとの間には、定電流I5が出力される第5の定電流源25が設けられたものとなっている。
プッシュプル出力段106は、pnp型の第6のトランジスタ6とnpn型の第7のトランジスタ7とから構成されており、第6及び第7のトランジスタ6,7は、コレクタが相互に接続されると共に、出力端子42に接続されている。
また、第6のトランジスタ6のエミッタには、電源電圧V+が印加されるようになっており、第6のトランジスタ6は、ハイサイド側のトランジスタとされる一方、第7のトランジスタ7のエミッタは、グランドに接続されており、第7のトランジスタ7は、ローサイド側のトランジスタとなっている。
そして、第6のトランジスタ6のベースは、既に述べたように、プリドライバ部103及びアイドル電流設定供給部105に接続される一方、第7のトランジスタ7は、補充電流供給部104及びアイドル電流設定供給部に接続されたものとなっている。
次に、かかる構成における動作について、特に、出力能力を中心に説明する。
まず、本発明の実施の形態における差動増幅回路においては、通常時、すなわち、第7のトランジスタ7にシンク電流が流入していない状態において、第7のトランジスタ7のベース電流IBTr7は、下記する式4によって表される。
IBTr7=I1+I3+I6+IBTr6−ITr1−ITr8−I4・・・式4
ここで、I1、I3、I4、I6は、それぞれ第1、第3、第4及び第6の定電流源21,23,24,26の出力電流であり、IBTr6は、第6のトランジスタ6のべース電流、ITr1は、第1のトランジスタ1のコレクタ電流、ITr8は、第8のトランジスタ8のコレクタ電流である。
ここで、第8のトランジスタ8は、第6の定電流源26とほぼ同一電流を流しているので、I6≒ITr8となり、第7のトランジスタ7のベースには、第6の定電流源26からは殆ど電流は流れ込まない。
したがって、上述の第7のトランジスタ7のベース電流を表す式4は、下記する式5に書き換えられることとなる。
IBTr7≒I1+I3+IBTr6−ITr1−I4・・・式5
上述の第8のトランジスタ8に流れる電流ITr8は、前段増幅部101を構成する演算増幅器15に流れ込む第1のトランジスタ1のベース電流分を、第10のトランジスタ10によって補助する働きをする回路としての電流であり、通常は、無駄に流している電流である。
図2には、かかる通常時における主要部の電流の流れを実線矢印で示した回路図が示されている。
一方、プッシュプル出力段106における出力をLow状態、すなわち、第7のトランジスタ7にシンク電流を流す状態とした場合、第7のトランジスタ7のベース電流は、基本的に上述した通常時に説明した式4で表されるが、第1のトランジスタ1の電流が減少するため、第1の定電流源21の出力電流I1が、第3及び第4のトランジスタ3,4を介して第7のトランジスタ7のベースに流れ込むこととなる。
また、同時に、第1のトランジスタ1に電流が流れないため、第8のトランジスタ8にも電流が流れなくなり、第11のトランジスタ11の電流も流れなくなる。
その結果、第6の定電流源26の出力電流I6は、第7のトランジスタ7のベースに流れ込み、第7のトランジスタ7の電流駆動能力を向上させることとなる。なお、図3には、かかるシンク電流発生時における主要部の電流の流れを実線矢印で示した回路図が示されている。
このように、本発明の実施の形態の差動増幅回路においては、第6の定電流源26の出力電流I6は、通常時には、第8のトランジスタ8に流れ込み、プッシュプル出力段106には流れないが、上述のようにLow出力時においては、第8のトランジスタ8が電流を殆ど流さなくなるため、余剰電流となるその分の電流が全て第7のトランジスタ7のベースに流れ込む点が、従来回路と大きく異なるものとなっている。
また、第6の定電流源26の出力電流I6は、通常時には、アイドルベース電流キャンセル部102における動作電流として用いられているため、従来回路(図5参照)を基準として比較した場合、本発明の実施の形態の差動増幅回路とすることによるアイドリング電流の特段の増加を招くものではない。
またさらに、本発明の実施の形態における差動増幅回路は、前段増幅部101を構成する演算増幅器15の出力信号に応じて、アイドルベース電流キャンセル部102の出力電流である(|IE10|−|IC8|)を変化させることにより、第7のトランジスタ7のベース電流を可変させ、出力電流能力を増大させるようにしたものということができる。なお、ここで、IE10は、第10のトランジスタ10のエミッタ電流であり、IC8は、第8のトランジスタ8のコレクタ電流である。
図4には、本発明の実施の形態における差動増幅回路の出力電圧に対する負荷電流の変化特性を、従来回路における同様の特性と共に示した特性線図が示されており、以下、同図について説明する。
同図において、横軸は、負荷電流を示し、縦軸はシンク電流の流れ込む側(ローサイド側)のトランジスタ、すなわち、換言すれば、上述の実施の形態においては、第7のトランジスタ7における最大出力電圧を示す。
なお、従来回路は、図5に示された回路構成のものであり、本発明の実施の形態における差動増幅回路と共通する構成部分における回路素子の定数等は、いずれも同一条件である。
そして、図4の特性は、電源電圧V+=5V、差動入力端子41aにおける入力電圧VIN+=(V+)/2+1=3.5V、差動入力端子41bにおける入力電圧VIN−=(V+)/2−1=2.5V、雰囲気温度Ta=25℃の条件の下でのものである。
図4において、実線の特性線は、本発明の実施の形態における差動増幅回路の特性を、点線の特性線は、従来回路の特性を、それぞれ表している。同図によれば、本発明の実施の形態における差動増幅回路の負荷電流能力は、従来回路に比して確実に改善されたものであることが確認できる。
本発明の実施の形態における差動増幅回路の回路構成例を示す回路図である。 図1に示された差動増幅回路のアイドリング動作時における主要部の電流の流れを説明する説明図である。 図1に示された差動増幅回路のLowレベル出力時における主要部の電流の流れを説明する説明図である。 本発明の実施の形態における差動増幅回路の出力電圧に対する負荷電流の変化特性を従来回路の特性と共に示した特性線図である。 従来回路の一回路構成例を示す回路図である。
符号の説明
101…前段増幅部
102…アイドルベース電流キャンセル部
103…プリドライバ部
104…補充電流供給部
105…アイドル電流設定供給部
106…プッシュプル出力段

Claims (5)

  1. 入力信号に対して差動増幅を行い、2つの出力端子間に差動出力が得られるよう構成された前段増幅部を有し、当該前段増幅器の出力を電圧・電流変換してバイポーラトランジスタを用いてなるプッシュプル出力段を駆動するプリドライバ部を有すると共に、前記プリドライバ部を構成するトランジスタのアイドリング時のベース電流を相殺するアイドルベース電流キャンセル部を有してなる差動増幅回路であって、
    前記プッシュプル出力段を構成するローサイド側のバイポーラトランジスタにシンク電流が流れる際に、当該ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに、前記アイドルベース電流キャンセル部の余剰電流を流入可能に構成されてなることを特徴とする差動増幅回路。
  2. 前記プッシュプル出力段を構成するローサイド側のバイポーラトランジスタにシンク電流が流れる際に、前記アイドルベース電流キャンセル部の余剰電流を、当該ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに流入せしめる補充電流供給部を設けられてなることを特徴とする請求項1記載の差動増幅回路。
  3. 前記プッシュプル出力段に、アイドリング電流を供給するアイドル電流設定供給部が設けられてなることを特徴とする請求項2記載の差動増幅回路。
  4. 前記プリドライバ部は、pnp型トランジスタを用いてなり、そのエミッタには第1の定電流源が接続されると共に、当該エミッタは、前記プッシュプル出力段を構成する2つのバイポーラトランジスタの内、ハイサイド側のバイポーラトランジスタのべースに接続される一方、ベースが前段増幅部の一方の出力端子に接続されてなり、
    前記アイドルベース電流キャンセル部は、2つのpnp型トランジスタにより構成された第1のカレントミラー回路と、当該第1のカレントミラー回路におけるベース電流補償用のpnp型トランジスタとを有し、前記第1のカレントミラー回路を構成する2つのpnp型トランジスタのベースには、アイドルベース電流キャンセル部用定電流源が接続されると共に、前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのエミッタが接続される一方、当該ベース電流補償用のpnp型トランジスタのベースは、前記カレントミラー回路を構成する一方のpnp型トランジスタのコレクタに接続され、前記第1のカレントミラー回路を構成する他方のpnp型トランジスタのコレクタは、前記プリドライバ部を構成するpnp型トランジスタのベースが接続される前段増幅部の一方の出力端子に接続され、前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのベースが接続される前記第1のカレントミラー回路を構成する一方のpnp型トランジスタのコレクタは、前段増幅部の他方の出力端子に接続され、
    前記補充電流供給部は、2つのnpn型トランジスタにより構成された第2のカレントミラー回路を有し、当該第2のカレントミラー回路を構成する2つのnpn型トランジスタの内、ベースとコレクタが相互に接続された一方のnpn型トランジスタのコレクタに前記プリドライバ部を構成するpnp型トランジスタのコレクタが接続される一方、当該第2のカレントミラー回路を構成する他方のnpn型トランジスタのコレクタに前記ベース電流補償用のpnp型トランジスタのコレクタが接続されると共に、前記プッシュプル出力段を構成する2つのバイポーラトランジスタの内、ローサイド側のバイポーラトランジスタのベースが接続されてなることを特徴とする請求項2又は請求項3いずれかに記載の差動増幅回路。
  5. 前記アイドリング時におけるプッシュプル出力段に、アイドリング電流を供給するアイドル電流設定供給部が設けられ、
    当該アイドル電流設定供給部は、2つのnpn型トランジスタからなる第3のカレントミラー回路と、2つのpnp型トランジスタからなる第4のカレントミラー回路とを有し、前記第3のカレントミラー回路を構成するベースとコレクタが接続された一方のnpn型トランジスタは、コレクタに第2の定電流源が接続される一方、エミッタは、ダイオードを介してグランドに接続され、前記第3のカレントミラー回路を構成する他方のnpn型トランジスタは、そのコレクタに第3の定電流源が接続されると共に、プッシュプル出力段のハイサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続される一方、エミッタは、プッシュプル出力段のローサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続されると共に、グランドとの間に、第4の定電流源が接続され、
    前記第4のカレントミラー回路を構成するベースとコレクタが接続された一方のpnp型トランジスタは、コレクタに第5の定電流源が接続される一方、エミッタは、ダイオードを介して電源電圧が印加可能とされ、前記第4のカレントミラー回路を構成する他方のpnp型トランジスタは、そのコレクタにプッシュプル出力段のローサイド側のバイポーラトランジスタのベースが接続される一方、エミッタは、前記プッシュプル出力段のハイサイド側のバイポーラトランジスタのベースに接続されてなることを特徴とする請求項3又は請求項4いずれかに記載の差動増幅回路。
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