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JP4746482B2 - 断層面画像生成装置、断層面画像生成方法および断層面画像生成プログラム - Google Patents

断層面画像生成装置、断層面画像生成方法および断層面画像生成プログラム Download PDF

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JP4746482B2 JP2006144997A JP2006144997A JP4746482B2 JP 4746482 B2 JP4746482 B2 JP 4746482B2 JP 2006144997 A JP2006144997 A JP 2006144997A JP 2006144997 A JP2006144997 A JP 2006144997A JP 4746482 B2 JP4746482 B2 JP 4746482B2
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Description

本発明は、断層面画像生成装置、断層面画像生成方法および断層面画像生成プログラムに関する。
従来、歯科用のパノラマ断層撮影装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。従来の装置では、予め定められた標準的な歯列の位置を基準に定めて、その位置での断層画像を取得することを前提としている。
特開平10−211200号公報(0033〜0040、図4) 実公平4−48169号公報(第3〜第4頁、第4図)
従来の装置では、予め定められた標準的な歯列の位置を基準に定めて、その位置での断層画像を取得することを前提としているために、被写体である患者の歯列が、装置で基準としている歯列の位置に適合しない場合に、最適な断層面の画像を取得することができないという問題があった。つまり、被写体の歯列の最もピントの合った断層面の画像を取得できなかった。また、従来の装置では、最適な断層面を合わせる作業を手動で行っていた。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、被写体の最適な断層面の画像を自動的に取得することができる断層面画像生成装置、断層面画像生成方法および断層面画像生成プログラムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載の断層面画像生成装置は、被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成する断層面画像生成装置であって、前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成手段と、前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出手段と、前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成手段と、前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定手段と、前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成手段とを備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、断層面画像生成装置は、スペクトル情報生成手段によって、被写体の断層面に対応した画像情報を周波数変換する。ここで、周波数変換の方法は、例えば、FFT、ウェーブレット変換、フィルタのコンボリューション処理などを用いることができる。そして、断層面画像生成装置は、高周波領域抽出手段によって、周波数変換により得られるスペクトル情報に基づいて、高周波領域を抽出する。この高周波領域は、断層面画像においてピントの最もよく合った位置に相当する。そして、断層面画像生成装置は、モデル生成手段によって、各断層面に高周波領域の位置情報をそれぞれ対応付けた多断層モデルを生成し、断層面再設定手段によって、多断層モデル上で断層面を再設定する。再設定に際して補間により新たな断層面を構築する。ここで、補間方法には、スプライン変換や平均値補間を用いることができる。そして、断層面画像生成装置は、画像情報合成手段によって、構築された断層面における画像を合成する。
また、請求項2に記載の断層面画像生成装置は、請求項1に記載の断層面画像生成装置において、前記X線源は、垂直方向に広がったX線ファンビームを照射し、前記画像情報合成手段は、前記再設定された断層面の画像を、式(1)に示す拡大率Pで垂直方向に拡大する補正を行う垂直方向補正手段と、前記再設定された断層面の画像を、式(2)に示す拡大率Hで水平方向に拡大する補正を行う水平方向補正手段とを備えることを特徴とする。
P=(a−L)/a … 式(1)
H=r×(a−L)/{a×(r−L)} … 式(2)
ただし、aは前記X線源と前記撮像手段とを結ぶ直線上において前記X線源と前記予め定められた断層面の位置との距離を示し、Lは前記直線上において前記被写体の前記予め定められた断層面の位置からのずれを示し、rは前記直線上において前記回転中心と前記予め定められた断層面の位置との距離を示す。
かかる構成によれば、断層面画像生成装置は、垂直方向補正手段によって、断層面の画像の垂直方向の大きさを自動的に補正すると共に、水平方向補正手段によって、断層面の画像の水平方向の大きさを自動的に補正することができる。
また、前記課題を解決するため、請求項3に記載の断層面画像生成方法は、被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成する断層面画像生成装置の断層面画像生成方法であって、前記断層面画像生成装置は、前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成ステップと、前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出ステップと、前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成ステップと、前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定ステップと、前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成ステップとを含むことを特徴とする。
かかる手順によれば、断層面画像生成装置は、スペクトル情報生成ステップで、被写体の断層面に対応した画像情報を周波数変換し、高周波領域抽出ステップで、周波数変換により得られるスペクトル情報に基づいて、高周波領域を抽出する。そして、断層面画像生成装置は、モデル生成ステップで、各断層面に高周波領域の位置情報をそれぞれ対応付けた多断層モデルを生成し、断層面再設定ステップで、多断層モデル上で断層面を再設定する。そして、断層面画像生成装置は、画像情報合成ステップによって、再設定された断層面における画像を合成する。
また、請求項4に記載の断層面画像生成方法は、請求項3に記載の断層面画像生成方法において、前記X線源は、垂直方向に広がったX線ファンビームを照射し、前記画像情報合成ステップは、前記再設定された断層面の画像を、式(1)に示す拡大率Pで垂直方向に拡大する補正を行う垂直方向補正ステップと、前記再設定された断層面の画像を、式(2)に示す拡大率Hで水平方向に拡大する補正を行う水平方向補正ステップとを含むことを特徴とする。
P=(a−L)/a … 式(1)
H=r×(a−L)/{a×(r−L)} … 式(2)
ただし、aは前記X線源と前記撮像手段とを結ぶ直線上において前記X線源と前記予め定められた断層面の位置との距離を示し、Lは前記直線上において前記被写体の前記予め定められた断層面の位置からのずれを示し、rは前記直線上において前記回転中心と前記予め定められた断層面の位置との距離を示す。
かかる手順によれば、断層面画像生成装置は、垂直方向補正ステップで、断層面の画像の垂直方向の大きさを自動的に補正すると共に、水平方向補正ステップで、断層面の画像の水平方向の大きさを自動的に補正する。なお、垂直方向の補正と、水平方向の補正との実行順序は、任意であり、並行して実行してもよい。
また、請求項5に記載の断層面画像生成プログラムは、被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成するために、コンピュータを、前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成手段、前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出手段、前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成手段、前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定手段、前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成手段として機能させることを特徴とする。このように構成されることにより、このプログラムをインストールされたコンピュータは、このプログラムに基づいた各機能を実現することができる。
本発明によれば、被写体の最適な断層面の画像を自動的に取得することができる。
以下、図面を参照して本発明の断層面画像生成装置および断層面画像生成方法を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について、第1実施形態および第2実施形態に分けて詳細に説明する。
(第1実施形態)
[断層画像生成システムの構成]
図1は、本発明の実施形態に係る断層面画像生成装置を含む断層画像生成システムの構成図である。
断層画像生成システム1は、歯科用断層画像を生成するものであり、図1に示すように、パノラマ断層撮影装置2と、多断層像処理装置3と、断層面画像生成装置4とを備えている。
パノラマ断層撮影装置2としては、公知の装置を利用することができる。
多断層像処理装置3と、断層面画像生成装置4とは、一般的なコンピュータ(計算機)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、入力/出力インタフェースとを含んで構成されている。
多断層像処理装置3は、パノラマ断層撮影装置2で取得された被写体Kの複数のX線画像情報を抽出して重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を生成するものである。抽出されたX線画像情報は、断層面における垂直方向の断層画像情報である。
断層面画像生成装置4は、多断層像処理装置3によって生成された断層面画像情報を利用して被写体Kの断層面を再設定し、再設定された断層面の画像を生成するものである。生成された画像の情報は、表示装置Dに出力される。なお、表示装置Dは、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electronic Luminescence)等から構成される。
以下では、各装置ごとに詳細に説明を行う。
[パノラマ断層撮影装置]
パノラマ断層撮影装置2は、被写体(人物)Kの上顎/下顎における歯列に沿った予め定められた断層面における断層写真(オルソパントモグラフィ)を撮影するものである。このパノラマ断層撮影装置2は、X線源5と、撮像手段6と、アーム7と、コントローラ8とを備えている
パノラマ断層撮影装置2は、X線源5と撮像手段6とをアーム7の回転中心Cの周りに回転およびスライドさせて被写体Kを撮影する。
X線源5は、図示しないスリットを有しており、このスリットを介してX線を放出することにより生成されるファンビーム(X線ファンビーム)を被写体Kに照射するものである。なお、ファンビームは、X線源5の照射部を仮に扇の要としたときに垂直方向に扇状に広がり、かつ、水平方向には線状に絞られたビームのことである。
撮像手段6は、X線源5から照射されて被写体Kを透過したX線を受光して、被写体KのX線が透過した部分を所定のフレームレートで撮像するものである。撮像手段6は、X線イメージセンサやX線検出器、またはそれらの組合せである。ここで、イメージセンサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOSイメージセンサ、TFT(Thin Film Transistor)センサ、CdTeセンサ等の薄膜光センサである。また、X線検出器は、X線イメージインテンシファイア(Image Intensifier:I.I.)、フラットパネル検出器(Flat Panel Detector:FPD)等である。なお、撮像手段6で撮像されたX線画像を表示装置Dに表示するようにしてもよい。
アーム7は、X線源5と撮像手段6とを所定の間隔を空けて保持するものである。この間隔は、X線源5と撮像手段6との間に被写体Kが収まるように、例えば、30cm〜1mに設定される。なお、X線源5の照射部と撮像手段6の受光面とは対向して配置される。また、アーム7は、回転中心Cを軸に回動およびスライド動作可能に構成されている。これにより、X線源5と撮像手段6とが所定の間隔を維持したまま、撮像手段6は、被写体Kの周囲の任意の方向の断層画像を撮影することができる。
コントローラ8は、X線源5と、撮像手段6と、アーム7とを制御するものであり、図示は省略するがアクチュエータ等のアーム駆動手段と、ROM等に格納された所定のプログラムを実行するCPU等からなる制御手段とを備えている。このコントローラ8は、所定のタイミングでX線源5にX線を照射させ、X線の照射タイミングに同期して撮像手段6で撮像された被写体KのX線画像情報を取得する。そして、コントローラ8は、アーム7を所定の角速度で回転させて同様に撮影を繰り返し、被写体KのX線画像情報を複数フレーム分取得し、取得した複数フレーム分のX線画像情報を多断層像処理装置3に出力する。
[多断層像処理装置]
多断層像処理装置3は、パノラマ断層撮影装置2のコントローラ8から出力された複数フレーム分のX線画像情報を蓄積する大容量の図示しないフレーム画像記憶手段を備えている。また、本実施形態では、多断層像処理装置3は、フレームごとに抽出した複数のX線画像情報を水平方向に重ね合わせることにより、予め設定された断層面の画像を示す断層面画像情報を生成することができる。断層面画像情報の生成方法は、例えば、公知の技術、例えば、特開平10−211200号公報に開示された原理を用いることができる。
多断層像処理装置3は、断層面画像情報を複数の断層面について生成する。複数の断層面についての断層面画像情報を生成する方法は、任意である。例えば、1回の撮影において、予め設定された断層面を1つだけ設定しておき、撮影のたびに断層面の設定を変更することにより、複数の断層面についての断層面画像情報を生成することとしてもよい。
また、例えば、多断層像処理装置3は、図示しないフレーム画像記憶手段に蓄積されたフレーム別のX線画像情報を組み合わせて重畳する際に、所望の断層面となるように、X線画像情報の組合せを適宜変更し、その組合せ別の複数の断層面画像情報を生成するようにしてもよい。
本実施形態では、多断層像処理装置3が、前記したように、フレームごとのX線画像情報の組合せを適宜変更することにより、複数の断層面画像情報を生成することとする。以下、この方法の概略を具体例を用いて説明する。
図2は、図1に示した多断層像処理装置による断層面画像情報の生成方法を説明するための説明図である。図2では、簡便のため、被写体Kが円筒状の物体であるものとしている。図2は、被写体Kを上方から視た図である。
ここでは、図2に示す被写体Kにおいて、円筒の中心軸(図2では円の中心)からの距離がR1である断層面K1と、円筒の中心軸からの距離がR2である断層面K2と、円筒の中心軸からの距離がR3である断層面K3とを想定している。円筒の中心軸の延長上には、アーム7(図1参照)の回転中心Cが配置されている(図2では、円の中心と回転中心とが一致している)。なお、実際のパノラマ撮影では、アーム7(図1参照)は、回転動作とスライド動作とを行うので、回転中心Cはパノラマ撮影中に移動する。
また、X線源5と撮像手段6とを結ぶ一直線Q1と、断層面K1、断層面K2および断層面K3との交点を、それぞれ、点X1、点X2および点X3とする。なお、点X1、点X2および点X3は、それぞれ、断層面K1、断層面K2および断層面K3上の断層面を垂直方向に線状にスライスした部分に相当する。ここでは、例えば、撮像手段6がCMOSイメージセンサであり、このCMOSイメージセンサの1画素サイズを100μmとする。また、距離R1と、距離R2と、距離R3とが、それぞれ、300mm、150mm、100mmとする。
被写体Kの断層面K1(円周1884mm)を、撮影角度360°で1画素ずつシフトさせながら段歩的にまたは連続的に撮影すると、18840枚のフレームごとのX線画像情報が得られる。これらのX線画像情報を時系列に並べた識別情報をiとする(i=1〜18840)。すべてのX線画像情報は、多断層像処理装置3の図示しないフレーム画像記憶手段に蓄積されることとなる。
多断層像処理装置3は、識別情報i=1〜18840のすべてのX線画像情報を用いて、CMOSイメージセンサの1画素サイズ(100μm)ずつずらして重ね合わせることにより、断層面K1(半径300mm)の断層面画像情報を生成する。
また、多断層像処理装置3は、蓄積されたX線画像情報を1フレーム抜かしに読み出し、これらのX線画像情報(識別情報i=1,3,…,18837,18839)を用いて、CMOSイメージセンサの1画素サイズずつずらして重ね合わせることにより、断層面K2(半径150mm)の断層面画像情報を生成する。
また、多断層像処理装置3は、蓄積されたX線画像情報を2フレーム抜かしに読み出し、これらのX線画像情報(識別情報i=1,4,…,18836,18839)を用いて、CMOSイメージセンサの1画素サイズずつずらして重ね合わせることにより、断層面K3(半径100mm)の断層面画像情報を生成する。
つまり、多断層像処理装置3は、所定の基準、例えば、被写体Kの断層面K1(円周1884mm)を示す距離R1(半径300mm)をベースにして、蓄積されたX線画像情報をnフレーム抜かしに重ね合わせることにより、半径が[300/(1+n)]mmである断層面の断層面画像情報を生成する。
ここで、nは自然数であり、例えば、n=5のときの断層面(半径50mm)と、n=4のときの断層面(半径60mm)との間の断層面(例えば、半径50.5mm)の情報が必要な場合には、多断層像処理装置3は、以下の処理を施す。この場合には、半径の小さい方(n=5のときの断層面(半径50mm))に合わせて、5フレーム抜かしのX線画像情報を利用する。利用するフレームごとのX線画像情報は、3140(=18840/6)フレーム分である。
図示しないフレーム画像記憶手段に蓄積された個々のX線画像情報には、CMOSイメージセンサの1画素(100μm)ごとに、メモリ上のアドレスが付与されている。図2に示すように、X線の照射範囲が直線Q1と直線Q2とで挟まれた領域であれば、その領域に対応した断層面上の部分が、1画素(100μm)に撮像される。ここでは、例えば、メモリ上のアドレスを10個割り当てるものとする。これらのアドレスを示す数値をj(j=1〜10)とする。
多断層像処理装置3は、蓄積されたX線画像情報から読み出す「i=1のX線画像情報」のアドレスを示す数値j(j=1〜10)に所定の変換を施した数値j0をメモリ上の別のアドレス空間(第2のアドレス)に設定し、「i=1のX線画像情報」を構成する1画素サイズずつの画像情報を、この第2のアドレスに対応付ける。
0=1,100,200,300,400,500,600,700,800,900
次に、多断層像処理装置3は、蓄積されたX線画像情報から、「i=1のX線画像情報」から5フレーム抜かしに読み出す「i=7のX線画像情報」のアドレスを示す数値j(j=1〜10)に所定の変換を施した数値j1を第2のアドレスに設定し、「i=7のX線画像情報」を構成する1画素サイズずつの画像情報を、この第2のアドレスに対応付ける。
1=101,201,301,401,501,601,701,801,901,1001
さらに、多断層像処理装置3は、「i=7のX線画像情報」から5フレーム抜かしに読み出す「i=13のX線画像情報」のアドレスを示す数値j(j=1〜10)に所定の変換を施した数値j2を第2のアドレスに設定し、「i=13のX線画像情報」を構成する1画素サイズずつの画像情報を第2のアドレスに対応付ける。
2=202,302,402,502,602,702,802,902,1002,1102
アドレスを示す数値に対するこれらの変換は、各フレームの1画素サイズずつの画像情報を、101μmずつずらして重ねるためのものである。
以下同様にして、3140フレーム分のX線画像情報のアドレスを示す数値j(j=1〜10)の数値を変換しつつ画像情報を第2のアドレスに対応付ける。最終的に、多断層像処理装置3は、第2のアドレス上で、5フレーム抜かしに読み出したX線画像情報を構成する1画素サイズずつの画像情報をすべて(3140枚)重ね合わせることにより、半径50.5mmの断層面上において断層面画像情報(半径50.5mmの円周の360°分の画像情報)を生成することができる。
また、各フレームの1画素サイズずつの画像情報を、例えば、102μmずつずらして重ねた場合には、半径51mmの断層面の断層面画像情報を生成することができる。この場合には、数値j1、数値j2等を、以下のようにする。
1=102,202,302,402,502,602,702,802,902,1002
2=203,303,403,503,603,703,803,903,1003,1103
同様に、各フレームの1画素サイズずつの画像情報を、例えば、110μmずつずらして重ねた場合には、半径55mmの断層面の断層面画像情報を生成することができる。この場合には、数値j1、数値j2等を、以下のようにする。
1=105,205,305,405,505,605,705,805,905,1005
2=206,306,406,506,606,706,806,906,1006,1106
図3は、図1に示す多断層像処理装置が対象とする複数の断層面の具体例を示す説明図である。図3に示す状態では、被写体K(図1参照)である人物の前歯部Bは撮像手段6に向けられて、当該人物の臼歯部NはX線源5に向けられているが、撮影中には、X線源5および撮像手段6は回転およびスライドする。ここでは、歯列の断層面Fの中で基準とする断層面をF0とする。また、断層面F0よりも頬側面側の断層面をF1とする。また、断層面F0よりも舌側面側の断層面をF-1とする。
図4は、図1に示した多断層像処理装置の生成する断層面画像情報を示す説明図であって、(a)は図3に示した断層面に対応した断層面画像情報、(b)は断層面画像情報を形成するX線画像情報をそれぞれ示している。
図4(a)に示す断層面画像情報f1は、図3に示した断層面F1における断層面画像情報の一例である。また、図4(a)に示す断層面画像情報f0は、図3に示した断層面F0における断層面画像情報の一例であり、図4(a)に示す断層面画像情報f-1は、図3に示した断層面F-1における断層面画像情報の一例である。
図4(a)に示すように、各断層面画像情報の横幅は異なっており、頬側面側ほど回転中心C(図3参照)から遠いのでその分長い。
図4(b)に示すX線画像情報gは、所定の間隔で重ね合わされて断層面画像情報f0を形成するものである。
多断層像処理装置3は、フレームごとに抽出した複数のX線画像情報(例えば、g)と、生成した複数の断層面画像情報(例えば、f1、f0、f-1)とを断層面画像生成装置4に出力する。
[断層面画像生成装置]
図5は、本発明の第1実施形態に係る断層面画像生成装置の一例を示す機能ブロック図である。断層面画像生成装置4は、図5に示すように、入出力部11と、処理部12と、記憶部13とを備える。
<入出力部>
入出力部11は、例えば、通信インタフェース等から構成され、所定の命令や情報を入力したり、所定の情報を出力したりするものである。具体的には、入出力部11は、多断層像処理装置3から、X線画像情報と、断層面画像情報とを入力する。
<処理部>
処理部12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、入出力部11および記憶部13を制御すると共に、主として、入出力部11を介して取得した断層面画像情報に基づいて、再設定された断層面の画像を生成するものである。本実施形態では、処理部12は、図5に示すように、スペクトル情報生成手段121と、高周波領域抽出手段122と、モデル生成手段123と、断層面再設定手段124と、画像情報合成手段125とを備えることとした。
スペクトル情報生成手段121は、後記する断層面画像記憶手段132から、被写体K(図1参照)についての複数の断層面(図3参照)に対応した複数の断層面画像情報(図4参照)を読み出し、読み出した断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するものである。ここで、周波数変換の方法は、特に限定されるものではない。例えば、FFT(Fast Fourier Transform)、ウェーブレット変換(Wavelet Transformation)、ハイパスフィルタのコンボリューション(Convolution:畳み込み演算)等を用いてもよい。このような周波数変換によって生成されたスペクトル情報は、高周波領域抽出手段122に出力される。例えば、FFTの場合には、各断層面画像情報を、垂直方向にスライスした垂直エリアや、水平方向にスライスした水平エリアに分割して、分割されたエリアごとに周波数変換するようにしてもよい。また、各断層面画像情報のうち、例えば、歯列の根尖に対応した下底部(または上底部)の水平エリアなどの特定の情報や、頬側面側に対応した中央の垂直エリアなどの特定の情報から分割領域を決定するようにしてもよい。さらに、各断層面画像情報を細かなブロックに分割して、分割されたブロックごとに周波数変換するようにしてもよい。
高周波領域抽出手段122は、入力されるスペクトル情報に基づいて、被写体Kの所定位置ごとに、複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出するものである。高周波領域は、ある断層面の断層面画像情報が画像として表示されるときに、被写体K(図1参照)の所定位置において、他の断層面の画像よりもピントの合っている領域に相当する。抽出された高周波領域に関する情報は、モデル生成手段123に出力される。
モデル生成手段123は、被写体K(図1参照)の予め定められた複数の断層面(図3参照)の位置情報と、高周波領域抽出手段122で抽出された高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するものである。生成された多断層モデルは、断層面再設定手段124に出力される。
断層面再設定手段124は、入力された多断層モデルにおいて被写体(K)(図1参照)の所定位置ごとに抽出された高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、高周波領域の位置情報ごとに、高周波領域の位置と回転中心C(図1参照)との距離から、X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求めるものである。ここで、再設定とは、入力された多断層モデルに設定されている断層面とは異なる新たな断層面を設定することを意味する。また、断層面再設定手段124は、所定位置ごとに抽出された高周波領域の間を補間する。補間の方法は、特に限定されるものではない。例えば、スプライン変換処理による補間を用いて滑らかな曲線を描くように補間することができる。また、各断層面に対応付けられた高周波領域(サンプル点)の位置情報に所定の重み付けをした和を計算して補間するようにしてもよい。この場合には、平均値補間が好ましい。再設定された断層面に関する情報は、画像情報合成手段125に出力される。
画像情報合成手段125は、被写体(K)(図1参照)の所定位置に対応したX線画像情報を、再設定された断層面に関して求められたX線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、再設定された断層面の画像を生成するものである。また、画像情報合成手段125は、重ね合わせるX線画像情報を、後記するフレーム画像記憶手段131から読み出し、読み出したX線画像情報を合成することにより、再設定された断層面の画像を生成する。この画像情報合成手段125は、生成した画像に関する情報を、後記する再設定断層面画像記憶手段133に格納する。
<記憶部>
記憶部13は、例えば、RAMとHDDとを備える。この場合に、RAMは、処理部12による演算処理等に利用されると共に、入出力部11を介して取得した情報等を記憶し、HDDは、各種データベース、所定のプログラム、処理部12の処理結果等を格納する。
記憶部13は、図5に示すように、フレーム画像記憶手段131と、断層面画像記憶手段132と、再設定断層面画像記憶手段133とを備えている。
フレーム画像記憶手段131は、図4(b)に例示したX線画像情報(例えば、g)を記憶するものであり、一般的なHDDから構成される。なお、処理部12は、入出力部11を介して多断層像処理装置3から取得したX線画像情報をフレーム画像記憶手段131に格納する。
断層面画像記憶手段132は、図4(a)に例示した断層面画像情報(例えば、f1、f0、f-1)を記憶するものであり、一般的なHDDから構成される。なお、処理部12は、入出力部11を介して多断層像処理装置3から取得した断層面画像情報を断層面画像記憶手段132に格納する。
再設定断層面画像記憶手段133は、断層面再設定手段124で再設定された断層面画像情報を記憶するものであり、一般的なHDDから構成される。
なお、前記した処理部12が備えるスペクトル情報生成手段121と、高周波領域抽出手段122と、モデル生成手段123と、断層面再設定手段124と、画像情報合成手段125とは、CPUが記憶部13のROM等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することにより実現されるものである。したがって、断層面画像生成装置4は、一般的なコンピュータに、前記した各手段121〜125を実行させる断層面画像生成プログラムを実行することで実現することもできる。これらのプログラムは、通信回線を介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
[処理部の扱う情報の具体例]
次に、処理部12の扱う情報の具体例について、図6ないし図9を参照(適宜図5参照)して説明する。図6ないし図9は、図5に示した処理部の扱う情報の具体例の説明図であって、図6は、スペクトル情報に基づく高周波領域の抽出方法の設明図であり、(a)はFFTを用いた場合、(b)はウェーブレット変換を用いた場合をそれぞれ示している。また、図7(a)はスペクトル情報および高周波領域、図7(b)は多断層モデル、図8は再設定された断層面、図9は再設定された断層面の画像情報をそれぞれ示している。
例えば、スペクトル情報生成手段121は、図6(a)に示すように、所定の断層画面情報fから、FFTによりスペクトル情報hを生成する。その際、断層画面情報fを、例えば、5つの垂直エリアfa,fb,fc,fd,feに分割してから、それぞれを周波数変換することにより、スペクトル情報ha,hb,hc,hd,heを生成することができる。つまり、1つの断層面に対して、複数(5つ)のスペクトル情報が生成される。各スペクトル情報ha,hb,hc,hd,heが、図6(a)に示すように、縦長の長方形で表示された場合に、縦が垂直周波数成分、横が水平周波数成分を示す。この長方形においては、一例として、上方かつ右方ほど高周波数となる。したがって、この場合には、高周波領域抽出手段122は、この長方形の右上の比較領域601を、各スペクトル情報ha,hb,hc,hd,heについて、他の断層面画像情報における比較領域と比較し、高周波領域に対応するスペクトル情報を抽出する。
また、例えば、スペクトル情報生成手段121は、図6(b)に示すように、所定の断層画面情報fから、ウェーブレット変換によりスペクトル情報hを生成する。つまり、1つの断層面に対して、1つのスペクトル情報が生成される。この場合、スペクトル情報hは、図6(b)に示すように、長方形で表示されて、当該長方形の左上のブロックが直流成分を示すDC成分ブロック602、右下ブロックが最高周波数を有した最高周波ブロック603となるようにブロック分けされている。そして、高周波領域抽出手段122は、取得したスペクトル情報hの最高周波ブロック603から、断層面画像情報fにおける高周波領域の位置情報を抽出することができる。ここで、最高周波ブロック605の縦横の長さは、基の断層面画像情報fの位置情報(Y座標、X座標)を反映している。このようにウェーブレット変換により、スペクトル情報を抽出する場合でも、FFTと同様に、断層面画像情報fを複数のエリアに分割した後で行っても構わない。その場合には、計算量を低下させることができる。
図6では、1つの断層面(断層画面情報)と、そのスペクトル情報との関係を説明した。次に、図7では、複数の断層面(断層画面情報)と、そのスペクトル情報との関係を説明する。
スペクトル情報生成手段121は、断層面画像記憶手段132から、例えば、5個の断層面画像情報f2,f1,f0,f-1,f-2を読み出した場合には、それらに対応して、図7(a)に示すように、例えば、5個のスペクトル情報h2,h1,h0,h-1,h-2を生成する。なお、5個の断層面画像情報f2,f1,f0,f-1,f-2は、図3に例示したような5個の断層面F2,F1,F0,F-1,F-2に対応するものである(図3では、3個の断層面を例示した。)。ここで、断層面F2は断層面F1よりも頬側面側に配置し、断層面F-2は断層面F-1よりも舌側面側に配置している。
高周波領域抽出手段122は、例えば、5個のスペクトル情報h2,h1,h0,h-1,h-2をスペクトル解析することにより、被写体の所定位置に対応して、図7(a)に示すように、例えば、スペクトル情報h2に高周波領域701(2箇所)を抽出する。同様に、高周波領域抽出手段122は、スペクトル情報h1,h0,h-1,h-2に対して、図7(a)に示すように、高周波領域701を抽出する。なお、1つのスペクトル情報に対して抽出される高周波領域の個数は任意である。
モデル生成手段123は、スペクトル情報生成手段121で、例えば、5個のスペクトル情報h2,h1,h0,h-1,h-2が生成された場合には、被写体に対応して、図7(b)に示すように、例えば、5個の断層面に関する情報(被写体断層面情報)m2,m1,m0,m-1,m-2を生成する。なお、被写体断層面情報m2,m1,m0,m-1,m-2は、図3に例示したような5個の断層面F2,F1,F0,F-1,F-2に対応する水平方向の2次元位置情報である(図3では、3個の断層面を例示した)。
また、モデル生成手段123は、高周波領域抽出手段122で、例えば、5個のスペクトル情報h2,h1,h0,h-1,h-2から高周波領域701(図7(a))が抽出された場合には、図7(b)に示すように、被写体断層面情報m2,m1,m0,m-1,m-2それぞれに、高周波領域701(図7(a))の位置情報に対応した9個のサンプル点702を対応付け、多断層モデルM1を生成する。
断層面再設定手段124は、例えば、9個のサンプル点が対応付けられた多断層モデルを取得した場合には、図8に示すように、各サンプル点8a〜8iを連結し、各サンプル点8a〜8iの位置情報を補間することにより、それらを滑らかに連結した曲線を有する補間された多断層モデルM2を生成する。この連結された曲線の位置情報が、再設定された断層面Gを示すこととなる。
また、断層面再設定手段124は、各サンプル点8a〜8iの位置と、回転中心の位置C′との距離(回転半径)を求める。なお、図8では、回転半径として、回転中心からサンプル点8a,8eまでの距離ra,reを例示した。X線画像情報の重ね合わせ幅は、回転半径に関わらず同数のX線画像情報を使用する場合には、アーム7(図1参照)の角速度と回転半径とに比例し、X線画像の撮影時のフレームレートに反比例する。断層面再設定手段124は、この原理を用いて、アーム7(図1参照)の回転中心の周りの回転およびスライドを考慮して、被写体の所定位置におけるX線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める。なお、図8では、重ね合わせ幅の求め方を分かり易く示すために回転中心位置C′を1つだけ表示した。実際のパノラマ撮影では、アーム7(図1参照)は、回転動作とスライド動作とを行うので、回転中心Cはパノラマ撮影中に移動する。したがって、各サンプル点8a〜8iの位置と、回転中心位置C′との距離(回転半径)を求めるときには、各サンプル点8a〜8iの位置のX線画像を撮影したときのそれぞれの位置における回転中心Cを基準に求めることとなる。
画像情報合成手段125は、被写体K(図1参照)の所定位置に対応したX線画像情報を、フレーム画像記憶手段132から読み出し、断層面Gに関して求められたX線画像情報の重ね合わせ幅に基づいて、読み出したX線画像情報を合成する。これにより、図9に示すように、再設定された断層面Gの断層面画像情報f′が生成される。この生成された画像情報f′は、予め定められた断層面に対応する断層面画像情報(図4参照:例えばf0)とは異なり、新たに生成された断層面画像情報である。
図9において、矢印8aで示される区間は、図8に示したサンプル点8aの位置に対応しており、この区間内では、X線画像情報は同一の重ね合わせ幅である。矢印8b以下も同様である。また、図9に示すように、例えば、矢印8aで示される区間における重ね合わせ幅と、矢印8bで示される区間における重ね合わせ幅とは異なっている。また、例えば、矢印8aで示される区間と、矢印8bで示される区間との間の区間における重ね合わせ幅は、徐々に変化させている。このときの変化は、連続的でもよいし、段歩的でもよい。なお、例えば、ある矢印で示される区間における重ね合わせ幅と、他の矢印で示される区間における重ね合わせ幅とが同一となっても構わない。
本実施形態の断層面画像生成装置4は、複数の断層面画像情報から、被写体Kの所定位置ごとに、断層面画像において最もピントの合った位置をそれぞれ検出し、これらの検出した最もピントの合った位置に対応した重ね合わせ幅でX線画像情報を重ね合わせることで最適な断層面を自動的に再設定するものである。したがって、図8で例示したサンプル点8a〜8i等は一例である。例えば、図8に示した例では、サンプル点8a〜8iが、複数(5つ)の被写体断層面情報に対して得られているために、再設定された断層面Gは、予め定められた複数の断層面を横切ったものとなっている。しかし、すべてのサンプル点8a〜8iが、1つの被写体断層面情報に対してのみ得られた場合には、再設定された断層面Gは、予め定められた複数の断層面を横切るとは限らない。また、個人によっては、再設定された断層面Gが、1つの被写体断層面情報で示される予め定められた断層面に合致する場合もある。
[断層面画像生成装置の動作]
図5に示した断層面画像生成装置4の処理部の全体動作について図10を参照(適宜図1および図5参照)して説明する。図10は、図5に示した断層面画像生成装置の処理部の全体動作を示すフローチャートである。断層面画像生成装置4は、予め、多断層像処理装置3から、入出力部11を介して取得したX線画像情報および断層面画像情報を、それぞれフレーム画像記憶手段131および断層面画像記憶手段132に格納しておく。
まず、断層面画像生成装置4は、スペクトル情報生成手段121によって、被写体Kの複数の断層面(図3参照)に対応した複数の断層面画像情報(図4参照)をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報(図7(a)参照:例えば、h2〜h-2)を生成する(ステップS1:スペクトル情報生成ステップ)。そして、断層面画像生成装置4は、高周波領域抽出手段122によって、スペクトル情報に基づいて、被写体Kの所定位置ごとに、高周波領域701(図7(a)参照)を断層面画像情報から抽出する(ステップS2:高周波領域抽出ステップ)。
続いて、断層面画像生成装置4は、モデル生成手段123によって、被写体断層面情報(図7(b)参照:例えば、m0)と、高周波領域701(図7(a)参照)の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルM1(図7(b)参照)を生成する(ステップS3:モデル生成ステップ)。そして、断層面画像生成装置4は、断層面再設定手段124によって、多断層モデルM1(図7(b)参照)を、サンプル点8a〜8i(図8参照)の位置情報間を補間することにより、断層面を再設定して再設定された断層面G(図8参照)を生成すると共に、X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める(ステップS4:断層面再設定ステップ)。
最後に、断層面画像生成装置4は、画像情報合成手段125によって、被写体K(図1参照)の所定位置に対応したX線画像情報を、フレーム画像記憶手段132から読み出し、断層面Gに関して求められたX線画像情報の重ね合わせ幅に基づいて、例えば、図9に示すように、読み出したX線画像情報を合成する(ステップS5:画像情報合成ステップ)。合成された画像情報は、再設定断層面画像記憶手段133に格納され、表示装置Dに適宜表示されることとなる。
第1実施形態によれば、被写体Kの所定位置ごとに、複数の断層面画像情報から画像を構成する上で最もピントの合った部分をそれぞれ抽出することにより最適な断層面を自動的に再設定することができる。そのため、装置において予め定められた正規の位置に適合しない歯列を有した個人に対してもピントの合った鮮明な断層画像を取得することが可能となる。また、従来、歯科医は、歯列の大きさや形状ごとに予め定められた複数の型の中から患者に適した型を選択する必要があったが、本実施形態によれば、撮影時に、前記した型を選択する操作者は、型を選択するための技能に熟達する必要がない。また、被写体の歯列が、装置で設定された正規の位置に正しく位置合わせされていなくても、ピントの合った鮮明な断層画像を取得することが可能となる。
(第2実施形態)
[断層面画像生成装置の構成]
第2実施形態の断層面画像生成装置は、処理部12において、画像情報合成手段125の構成が異なる点を除いて、図5に示した断層面画像生成装置4と同様の構成なので、全体構成図を省略すると共に、同一の構成の説明を省略する。
<画像情報合成手段>
図11は、図5に示した画像情報合成手段の別の構成例を示す機能ブロック図である。
画像情報合成手段125Aは、図11に示すように、垂直方向補正手段201と、水平方向補正手段202とを備えている。
<画像情報合成手段の動作の具体例>
ここで、画像情報合成手段125Aの動作の具体例について、図12を参照して説明する。図12は、撮影時に正規の位置からずれた位置に歯列が位置合わせされた状態を示す説明図である。ここでは、断層面画像生成装置4は、被写体Kである人物の歯列がT1の破線で示す位置(正規の断層位置)に配置されることを前提として構成されているものとする。つまり、断層面画像生成装置4は、正規の断層位置にピントが合うように撮影の照準を定めている。一方、被写体Kである人物の歯列が、キャリブレーション(校正)の結果、T2の実線で示す位置に配置されていることが検出されたものとする。ここで、T2は、図8に示した再設定された断層面Gと同一である。また、歯列の位置は、断層面の位置を示し、撮影を所望する断層面の位置を位置合わせするための所定位置に対応している。この所定位置は、例えば、撮影される人物が顎を載置する台であるチンレストの位置でもよい。そして、この所定位置から歯列の位置が逆算される。
図12に示すように、T1の破線の位置が、X線源5に近い場合には、画像情報合成手段125Aの動作がなければ、被写体Kの歯列を示す画像の大きさが、断層面画像生成装置4で想定されている画像の大きさよりも拡大してしまう。一方、T1の破線の位置が、X線源5から遠い場合には、画像情報合成手段125Aの動作がなければ、被写体Kの歯列を示す画像の大きさが、断層面画像生成装置4で想定されている画像の大きさよりも縮小してしまう。
また、断層面を再設定するときに、サンプル点8a〜8i(図8参照)を回転中心Cに近づける場合、画像情報合成手段125Aの動作がなければ、被写体Kの歯列を示す画像の大きさが、断層面画像生成装置4で想定されている画像の大きさよりも縮小してしまう。一方、遠ざければ拡大してしまう。したがって、画像情報合成手段125Aの動作がない場合には、画像の拡大縮小を手動で行わなければならない。
そこで、第2実施形態の断層面画像生成装置4は、画像情報合成手段125Aによって、画像の拡大縮小を自動で補正する構成とした。この補正方法を、図13を参照して説明する。図13は、図12に示した歯列の撮影画像を補正する方法を説明するための説明図である。
図13に示すように、aはX線源5と撮像手段6とを結ぶ直線上において、X線源5と、正規の断層位置(予め定められた断層面の位置)との距離である。また、Lは、この直線上において、歯列の位置と、正規の断層位置との差(予め定められた断層面からのずれ)である。さらに、rは、この直線上において回転中心Cと、正規の断層位置(予め定められた断層面の位置)との距離である。
再び、図11を参照する。
垂直方向補正手段201は、再設定された断層面(図8参照:例えば、G)の画像を、式(1)に示す拡大率Pで垂直方向に拡大する補正を行うものである。
P=(a−L)/a … 式(1)
ただし、a、Lは図13に示したa,Lを示す。
水平方向補正手段202は、再設定された断層面(図8参照:例えば、G)の画像を、式(2)に示す拡大率Hで水平方向に拡大する補正を行うものである。
H=r×(a−L)/{a×(r−L)} … 式(2)
ただし、a,Lはそれぞれ式(1)に示したものと同一であり、rは図13に示したrを示す。
第2実施形態によれば、撮影時に、被写体の歯列が、予め定められた正規の位置に位置合わせされない場合においても、被写体Kの歯列を示す画像の大きさについて、自動的に拡大/縮小補正がなされる。また、再設定された断層面で形成される画像が拡大/縮小した場合でも、自動的にそれを補正することができる。
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、モデル生成手段123で生成される被写体断層面情報は、垂直成分を含まない水平方向の2次元位置情報であるものとして説明したが、垂直成分を含み断層面に対応する3次元位置情報であってもよい。この場合、高周波領域抽出手段122は、高周波領域を抽出する際に、断層面画像情報の位置情報に関して、3次元位置情報を抽出する。垂直成分に関する情報は、例えば、予め定められた断層面のうち一端から何層目の断層面であるかを示す情報であってもよい。
また、各実施形態では、断層面画像生成装置4は、断層画像生成システム1の一要素であるものとして説明したが、多断層像処理装置3を含む構成としてもよい。さらに、パノラマ断層撮影装置2の構成を含むようにしてもよい。また、断層面画像生成装置4は、必ずしも1つの筐体(ユニット)で構成する必要はなく、記憶部13を、外部ユニットである外部記憶装置に備えるようにしてもよい。
また、各実施形態では、歯科用の装置として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、人体の歯列以外の部分に適用する医療用の装置としても構成することができる。さらに、被写体は人物(人体)に限定されるものではなく、鉱物等の物体であってもよい。このような物体を被写体とした場合には、物体の断層面の画像を取得することにより、非破壊検査に応用することが可能となる。
本発明の実施形態に係る断層面画像生成装置を含む断層画像生成システムの構成図である。 図1に示した多断層像処理装置による多断層像処理の原理を示す説明図である。 歯列の3つの断層面を示す説明図である。 図1に示した多断層像処理装置の多断層像処理を示す説明図であって、(a)は図3に示した断層面に対応した断層面画像情報、(b)は断層面画像情報を形成するX線画像情報をそれぞれ示している。 本発明の第1実施形態に係る断層面画像生成装置の一例を示す機能ブロック図である。 スペクトル情報に基づく高周波領域の抽出方法の設明図であり、(a)はFFTを用いた場合、(b)はウェーブレット変換を用いた場合をそれぞれ示している。 図5に示した処理部による処理の説明図であって、(a)はスペクトル情報および高周波領域、(b)は多断層モデルをそれぞれ示している。 図5に示した処理部により再設定された断層面の説明図である。 図5に示した処理部により再設定された断層面の断層面画像情報の説明図である。 図5に示した断層面画像生成装置による断層面画像生成処理を示すフローチャートである。 図5に示した画像情報合成手段の別の構成例を示す機能ブロック図である。 撮影時に位置合わせされた歯列を示す説明図である。 図12に示した歯列の撮影画像を補正する方法を説明するための説明図である。
符号の説明
1 断層画像生成システム
2 パノラマ断層撮影装置
3 多断層像処理装置
4 断層面画像生成装置
5 X線源
6 撮像手段
7 アーム
C 回転中心
D 表示装置
11 入出力部
12 処理部
121 スペクトル情報生成手段
122 高周波領域抽出手段
123 モデル生成手段
124 断層面再設定手段
125(125A) 画像情報合成手段
13 記憶部
131 フレーム画像記憶手段
132 断層面画像記憶手段
133 再設定断層面画像記憶手段
201 垂直方向補正手段
202 水平方向補正手段

Claims (5)

  1. 被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成する断層面画像生成装置であって、
    前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成手段と、
    前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出手段と、
    前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成手段と、
    前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定手段と、
    前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成手段とを備えることを特徴とする断層面画像生成装置。
  2. 前記X線源は、垂直方向に広がったX線ファンビームを照射し、
    前記画像情報合成手段は、
    前記再設定された断層面の画像を、式(1)に示す拡大率Pで垂直方向に拡大する補正を行う垂直方向補正手段と、
    前記再設定された断層面の画像を、式(2)に示す拡大率Hで水平方向に拡大する補正を行う水平方向補正手段とを備えることを特徴とする請求項1に記載の断層面画像生成装置。
    P=(a−L)/a … 式(1)
    H=r×(a−L)/{a×(r−L)} … 式(2)
    ただし、aは前記X線源と前記撮像手段とを結ぶ直線上において前記X線源と前記予め定められた断層面の位置との距離を示し、Lは前記直線上において前記被写体の前記予め定められた断層面の位置からのずれを示し、rは前記直線上において前記回転中心と前記予め定められた断層面の位置との距離を示す。
  3. 被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成する断層面画像生成装置の断層面画像生成方法であって、
    前記断層面画像生成装置は、
    前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成ステップと、
    前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出ステップと、
    前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成ステップと、
    前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定ステップと、
    前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成ステップとを含むことを特徴とする断層面画像生成方法。
  4. 前記X線源は、垂直方向に広がったX線ファンビームを照射し、
    前記画像情報合成ステップは、
    前記再設定された断層面の画像を、式(1)に示す拡大率Pで垂直方向に拡大する補正を行う垂直方向補正ステップと、
    前記再設定された断層面の画像を、式(2)に示す拡大率Hで水平方向に拡大する補正を行う水平方向補正ステップとを含むことを特徴とする請求項3に記載の断層面画像生成方法。
    P=(a−L)/a … 式(1)
    H=r×(a−L)/{a×(r−L)} … 式(2)
    ただし、aは前記X線源と前記撮像手段とを結ぶ直線上において前記X線源と前記予め定められた断層面の位置との距離を示し、Lは前記直線上において前記被写体の前記予め定められた断層面の位置からのずれを示し、rは前記直線上において前記回転中心と前記予め定められた断層面の位置との距離を示す。
  5. 被写体にX線を照射するX線源と前記被写体を透過したX線を受光する撮像手段とを所定の回転中心の周りに回転およびスライドさせて前記被写体を撮影するパノラマ断層撮影装置で撮影された前記被写体の複数のX線画像情報を重ね合わせることにより形成される予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報を利用して、前記被写体の断層面を再設定し、前記再設定された断層面の画像を生成するために、コンピュータを、
    前記被写体についての予め定められた複数の断層面に対応した複数の断層面画像情報をそれぞれ周波数変換した情報である複数のスペクトル情報を生成するスペクトル情報生成手段、
    前記生成された複数のスペクトル情報に基づいて、前記被写体の所定位置ごとに、前記複数の断層面画像情報のうちで高周波成分の値が最も高い領域である高周波領域の位置情報を抽出する高周波領域抽出手段、
    前記被写体についての前記予め定められた複数の断層面の位置情報と、前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域の位置情報とをそれぞれ対応付けたモデルである多断層モデルを生成するモデル生成手段、
    前記多断層モデルにおいて前記被写体の所定位置ごとに抽出された前記高周波領域を連結することにより断層面を再設定すると共に、前記高周波領域の位置情報ごとに、前記高周波領域の位置と前記回転中心との距離から、前記X線画像情報の重ね合わせ幅をそれぞれ求める断層面再設定手段、
    前記被写体の所定位置に対応した前記X線画像情報を、前記再設定された断層面に関して求められた前記X線画像情報の重ね合わせ幅で合成することにより、前記再設定された断層面の画像を生成する画像情報合成手段として機能させることを特徴とする断層面画像生成プログラム。
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