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JP4560098B2 - X線撮影装置およびその信号処理方法 - Google Patents

X線撮影装置およびその信号処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、X線撮影装置およびその信号処理方法に係り、特に、一般医療用や歯科用に撮影された断層画像の解像力を向上させるX線撮影装置およびその信号処理方法に関する。
従来、歯科用のX線断層撮影装置として、回転動作とスライド動作とを組み合わせたパノラマ撮影装置が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。特許文献1および特許文献2に開示された装置は、水平面(XY平面)で位置合わせされた歯列の位置において、歯列の鉛直面方向(Z方向)の断層画像を取得するものである。
特開平10−211200号公報(0033〜0040、図4) 実公平4−48169号公報(第3〜第4頁、第4図)
断層画像(パノラマ断層画像)は、X線撮像手段が回転およびスライドしながら撮像した複数の単純X線撮影像を重ね合わせることで生成されるので画像が不鮮明になり易い傾向がある。そのため、より鮮明な画像を生成することが要望されている。しかしながら、例えば、高解像度を実現するためには高画素数のX線撮像手段が必要である。高画素数のX線撮像手段は高価なので、このような高価なX線撮像手段を用いた場合には製造コストが高くなってしまうという問題がある。
そこで、本発明では、前記した問題を解決し、低コストで高解像度の画像を生成することのできるX線撮影装置およびその信号処理方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、請求項1に記載のX線撮影装置は、被写体にX線を照射するX線源と、前記被写体の所定点を通過したX線を受光して信号電荷を発生する受光部とこの受光部に隣接して信号電荷を発生しない不感部とを有する複数の画素が配列されたX線撮像手段と、前記X線撮像手段をX線入射方向に直交する方向に移動させる駆動手段と、前記X線撮像手段から出力される信号を処理することでフレーム画像を生成する画像信号処理手段と、前記信号処理結果として生成されたフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを備える断層撮影装置であって、前記フレーム画像記憶手段が、前記画素において前記受光部の幅と前記不感部の幅との合計値を画素幅として前記画素を前記画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を前記画素ごとに有し、前記画像信号処理手段が、前記X線撮像手段の移動に伴って前記X線撮像手段の所定画素が前記画素幅だけ移動する時間内において、前記所定画素から出力される信号の値を前記所定画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記所定画素用の各メモリ領域に積算すると共に、前記所定点を通過するX線を前記所定画素の次に受光する前記所定画素に隣接した隣接画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記隣接画素から出力される信号の値を前記所定画素用の各メモリ領域に積算することで前記フレーム画像を生成することを特徴とする。
また、請求項4に記載の信号処理方法は、被写体にX線を照射するX線源と、前記被写体の所定点を通過したX線を受光して信号電荷を発生する受光部とこの受光部に隣接して信号電荷を発生しない不感部とを有する複数の画素が配列されたX線撮像手段と、前記X線撮像手段をX線入射方向に直交する方向に移動させる駆動手段と、前記X線撮像手段から出力される信号を処理することでフレーム画像を生成する画像信号処理手段と、前記受光部の幅と前記不感部の幅との合計値を前記画素の画素幅として前記画素を前記画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を前記画素ごとに有して前記信号処理結果として生成されたフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを備えるX線撮影装置における信号処理方法であって、前記画像信号処理手段によって、前記X線撮像手段の移動に伴って前記X線撮像手段の所定画素が前記画素幅だけ移動する時間内において、前記所定画素から出力される信号の値を前記所定画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記所定画素用の各メモリ領域に積算すると共に、前記所定点を通過するX線を前記所定画素の次に受光する前記所定画素に隣接した隣接画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記隣接画素から出力される信号の値を前記所定画素用の各メモリ領域に積算することで前記フレーム画像を生成することを特徴とする。
かかる構成のX線撮影装置およびその信号処理方法によれば、X線撮影装置は、フレーム画像記憶手段に、X線撮像手段の備える画素を画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を画素ごとに有しており、画像信号処理手段によって、被写体の所定点を通過するX線を受光する所定画素から出力される信号の値と、次に受光する隣接画素から出力される信号の値とを、それぞれの画素の受光部位置に応じて案分して所定画素用の各メモリ領域に積算する。所定画素が所定の画素幅だけ移動する時間を経過した後において、隣接画素は、新たな所定画素として、当初の所定画素と同様にして被写体の所定点を通過するX線を受光しながら移動することとなる。ただし、新たな所定画素から出力される信号の値と、新たな隣接画素から出力される信号の値とは、新たな所定画素用の各メモリ領域に積算されることとなる。以下、同様である。
したがって、かかる構成のX線撮影装置およびその信号処理方法では、フレーム画像記憶手段において、画素ごとの各メモリ領域に積算された信号は、被写体の所定点から得られるX線強度信号の波形が三角波となる。この三角波を線対称の軸で切断した鋸歯状波形の底辺の長さは画素幅より短く、受光部の幅となる。一方、X線強度信号を各メモリ領域に積算しなければ、各画素の出力信号、あるいはそれを経過時間にしたがって積算した信号は、被写体の所定点から得られるX線強度信号が矩形波形となる。この矩形の長さは画素幅となる。解像力は波形周期の逆数から求められるので、仮に、鋸歯状波形の底辺の長さと矩形の長さとが共に画素幅であるものとすると、鋸歯状波形の空間周波数は、矩形波形の空間周波数の2倍となる。しかしながら、本発明によれば、鋸歯状波形の底辺の長さは画素幅より短い受光部の幅となるので、X線強度信号を積算しない場合と比較して2倍よりも大きな解像力を得ることができる。また、一般に、LSF(Line Spread Function)が矩形波である場合よりも、LSFが三角波である場合の方が、スペクトル領域でみるとカットオフ周波数の値が高くなる。すなわち、解像度が高くなることが知られている。そのため、かかる構成のX線撮影装置および信号処理方法によれば、X線撮像手段を高解像度のものに変更することなく、高解像度の画像を生成することができる。
また、請求項2に記載のX線撮影装置は、請求項1に記載のX線撮影装置において、前記X線撮像手段は、前記画素の一部を被覆するマスクを前記不感部として備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、X線撮影装置において、X線撮像手段が備える画素は、マスクによりその一部が被覆されて不感部が形成されるので、画素において不感部が占有する割合を適宜設計変更することができる。
また、請求項3に記載のX線撮影装置は、請求項1または請求項2に記載のX線撮影装置において、前記X線撮像手段は、前記画素において前記不感部の幅が前記画素幅の10〜40%となるように構成されていることを特徴とする。
かかる構成によれば、X線撮影装置において、X線撮像手段が備える画素は、不感部が占有する割合を大きくしつつ、表示される画像の画素が粗くなることを抑制できる。
本発明によれば、X線撮影装置は、低コストで高解像度の断層画像を生成することができる。
以下、図面を参照して本発明のX線撮影装置を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について詳細に説明する。
[デジタルパノラマ撮影装置の構成]
図1は、本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置を模式的に示す構成図である。デジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1は、パノラマX線断層撮影法によって、被写体(人物)Kの上顎/下顎における歯列に沿った所定の断層面におけるX線像を撮影して歯科用の断層画像を生成するものであり、図1に示すように、X線源2と、X線撮像手段3と、アーム4と、旋回駆動手段5と、A/D変換手段6と、大容量フレーム画像記憶手段7と、大容量処理画像記憶手段8と、全画像表示記憶手段9と、画像信号処理手段(フレーム画像処理)10と、出力手段11とを備えている。
X線源2は、図示しないスリットを有しており、このスリットを介してX線を照射することにより生成されるスリットビーム(X線ビーム)を所定のタイミングで被写体Kに照射するものである。
X線撮像手段3は、X線源2から照射されて被写体Kを透過したX線を受光して、被写体KのX線が透過した部分を所定のフレームレートで撮像するものである。X線撮像手段3は、X線イメージセンサやX線検出器、またはそれらの組合せである。ここで、イメージセンサは、例えば、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサ、CMOSイメージセンサ、TFT(Thin Film Transistor)センサ、CdTeセンサ等である。また、X線検出器は、X線イメージインテンシファイア(Image Intensifier:I.I.)、フラットパネル検出器(Flat Panel Detector:FPD)等である。本実施形態では、X線撮像手段3は、CCDイメージセンサであるものとして説明する。この場合、1画素サイズを、例えば100μmとすることができる。X線撮像手段3は、被写体の所定点を通過したX線を受光して信号電荷を発生する受光部とこの受光部に隣接して信号電荷を発生しない不感部とを有する複数の画素が配列されている。ここでは、不感部は、受光部で発生した信号電荷を転送する配線部であるものとする。
アーム4は、X線源2とX線撮像手段3とを所定の間隔を空けて保持するものである。この間隔は、X線源2とX線撮像手段3との間に被写体Kが収まるように、例えば、30cm〜1mに設定される。なお、X線源2の照射部とX線撮像手段3の受光面とは対向して配置される。また、アーム4は、回転中心Oの周りに回動およびスライド動作可能に構成されている。これにより、X線源2とX線撮像手段3とが所定の間隔を維持したまま、X線撮像手段3は、被写体Kの周囲の任意の方向の断層画像を撮影することができる。
旋回駆動手段(駆動手段)5は、X線撮像手段3をX線入射方向に直交する方向に移動させるものである。旋回駆動手段5は、モータやアクチュエータ等から構成され、アーム4を所定の角速度で回転するように旋回させる。この旋回駆動手段5と、X線源2と、X線撮像手段3とは、図示しないコントローラにより制御され、旋回駆動手段5がアーム4を旋回しながらX線源2がX線を照射して撮影を繰り返し、X線の照射タイミングに同期してX線撮像手段3が被写体KのX線像(単純X線撮影像)を撮像してA/D変換手段6に出力する。A/D変換手段6は、X線撮像手段3の出力信号を取得し、A/D変換して画像信号処理手段10に出力する。
大容量フレーム画像記憶手段7と、大容量処理画像記憶手段8と、全画像表示記憶手段9と、画像信号処理手段10とは、例えば、一般的なコンピュータ(計算機)で実現することができ、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)と、HDD(Hard Disk Drive)と、入力/出力インタフェースとを含んで構成されている。
大容量フレーム画像記憶手段7は、画像信号処理手段10で積算処理結果として生成された複数フレーム分のX線撮影積算像(フレーム画像)を記憶するものであり、一般的な画像メモリやハードディスク等から構成される。この大容量フレーム画像記憶手段7は、X線撮像手段3の備える画素において受光部の幅と不感部の幅との合計値を画素幅として画素を画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を画素ごとに有する。なお、具体例は後記する。
大容量処理画像記憶手段8は、画像信号処理手段10による画像の合成等の処理のために使用される記憶手段であり、一般的な画像メモリ等から構成される。
全画像表示記憶手段9は、画像信号処理手段10で合成処理結果として生成され出力手段11に表示すべき断層画像(表示対象とする断層面に対応した断層画像)を記憶するものであり、一般的な画像メモリ等から構成される。この断層画像は、例えば、輝度値で表される。なお、出力手段11は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electronic Luminescence)等から構成される。
[断層画像]
ここで、全画像表示記憶手段9に記憶される断層画像について図2を参照して説明する。図2は、歯列の平面図である。図2に示す状態では、X線源2は、被写体K(図1参照)である人物の歯列の前歯部P側からX線を照射し、当該歯列の臼歯部N側において、X線撮像手段3が受光しているが、撮影中には、X線源2およびX線撮像手段3は回転およびスライドする。ここでは、歯列の前後方向の中央に断層面Fをとる。
図2に示した断層面Fにおける断層画像(パノラマ断層画像)は、複数枚のフレーム画像(X線撮影積算像)が所定の間隔で重ね合わされて形成される。なお、実際のパノラマ断層画像は、数百〜数千枚のフレーム画像を合成して構築される。また、すべてのX線撮影積算像を等間隔で重ね合わせて形成してもよいし、シフト幅を変化させて重ね合わせるようにしてもよい。
図1に戻って、デジタルパノラマ撮影装置1の構成の説明を続ける。
画像信号処理手段10は、A/D変換手段6の出力信号を取得し、被写体Kの単純X線撮影像とは異なるX線撮影積算像をフレーム画像として生成し、複数フレーム分のフレーム画像を用いて断層画像を合成するものである。この画像信号処理手段10は、ROMやHDD等に格納された所定のプログラムをRAMに展開することで後記する各種の処理を実行するCPU等からなる制御手段を備えている。
画像信号処理手段10は、信号積算手段としての機能と、画像合成手段としての機能とを有している。
画像信号処理手段10は、信号積算手段の機能として、X線撮像手段3の移動に伴ってX線撮像手段3の所定画素が所定の画素幅だけ移動する時間内において、所定画素から出力される信号の値を所定画素の移動中の受光部位置に応じて案分して所定画素用の各メモリ領域に積算すると共に、被写体の所定点を通過するX線を所定画素の次に受光する所定画素に隣接した隣接画素の移動中の受光部位置に応じて案分して隣接画素から出力される信号の値を所定画素用の各メモリ領域に積算することでフレーム画像を生成するものである。具体例は後記する。
画像信号処理手段10は、画像合成手段の機能として、信号処理された歯列の所定の断層面についてのX線撮影積算像を複数フレーム分取得し、取得したフレーム画像(X線撮影積算像)を所定のシフト幅で重ね合わせることにより、表示対象とする断層面に対応した画像(パノラマ断層画像)を合成するものである。なお、表示対象とする断層面は、予め定めておいてもよいし、図示しない入力装置からの情報で指定するようにしてもよい。合成された断層画像は、出力手段11に出力される。
[具体例]
次に、画像信号処理手段10について、信号積算手段の機能を具体的に説明する。以下、図3を参照してメモリ領域を説明する。
図3は、図1に示した大容量フレーム画像記憶手段の説明図であって、(a)は、被写体の所定点にコンボリュージョンされる記録系のLSFを求める方法の一例を模式的に示しており、(b)は画素ごとのメモリ領域を示している。ここでは、説明を単純化するために、X線撮像手段3は、縦1ピクセル×横12ピクセルの1ラインのCCDイメージセンサであって、画素(ピクセル)G1,…,G12を有し、画素幅をdとする。各画素G1,…,G12は、受光部101と、配線部102とを備えている。受光部101は、X線を受光して信号電荷を発生して蓄積を行う部分である。配線部102は、受光部101に隣接して配置され、受光部101で発生した信号電荷をX線撮像手段3の外部に転送する部分であり、X線を受光しても信号電荷を発生しない不感部である。図3(a)に模式的に示すように、画素幅dの値は、受光部101の幅Lと、配線部102の幅Wとの合計値である。画素において不感部の幅Wは、画素幅dの10〜40%となるように構成される。この例では、例えば、受光部101が画素全体の70%を占め、配線部102が画素全体の例えば30%を占めるように構成されているものとして説明する。
ある時点では、図3(a)において上側に示すように、画素G1が被写体のエッジEの内側(左側)に配置され、画素G2がエッジEの外側(右側)に配置されている。図3において、X線撮像手段3は、エッジEに接近する方向または遠ざかる方向に移動する。この例では、X線撮像手段3は、エッジEに近づく方向に移動するものとする。大容量フレーム画像記憶手段7は、各画素を画素幅dより細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を画素ごとに有している。これをアドレス群と呼ぶ。例えば、画素G1に対応してアドレス群A1、画素G2に対応してアドレス群A2等が設けられている。この例では、各画素はX線撮像手段3の移動方向(図3中右から左に向かう方向)に仮想的に10個に分割されている。そして、画素を仮想的に分割した分割領域に対応して、当該画素用のメモリ領域(アドレス群)は、10個の記憶領域(アドレス)に分割されている。図3において、各画素が被写体のエッジEの外側(右側)にあるときにエッジEに最も近い分割領域に対応したアドレスの識別情報(領域ID)をR1として、以下、順にR2,…,R10とする。以下では、所定画素を第1画素と呼び、被写体の所定点を通過するX線を所定画素の次に受光する所定画素に隣接した隣接画素を第2画素と呼ぶこととする。この場合、大容量フレーム画像記憶手段7は、図3(b)に示すように、領域IDR1,…,R10に対応した10個のメモリ領域を12個の画素ごとに有している。なお、図3(b)において、アドレス群A1〜アドレス群A3に記載された数字は、信号強度の一例を示している。
画像信号処理手段10は、第1画素が画素幅だけ移動するまでの経過時間にしたがって、第1画素から出力される信号の値(例えば、輝度値)を、第1画素の移動中の位置に応じて第1画素用の各メモリ領域に積算すると共に、第2画素から出力される信号の値を、第2画素の移動中の位置に応じて第1画素用の各メモリ領域に積算する。ここで、画像信号処理手段10は、第1画素および第2画素から出力される信号の値を第1画素用の各メモリ領域に積算した後で、加算平均するようにしてもよい。例えば、第1画素および第2画素が出力する信号を合計10回加算した場合にその加算値(積算値)を10で割った値を記憶するようにしてもよい。この画像信号処理手段10の処理によって、フレーム別に各画素用の各メモリ領域に積算された信号の値に基づいて、前記したX線撮影積算像が形成されることとなる。この画像信号処理手段10は、処理結果である歯列の所定の断層面についてのX線撮影積算像をフレーム画像として、大容量フレーム画像記憶手段7に出力する。
なお、画像信号処理手段10は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムをRAMに展開して実行することによりその機能が実現されるものである。したがって、画像信号処理手段10は、一般的なコンピュータに、前記した画像信号処理手段10の機能を実行させる信号処理プログラムを実行することで実現することもできる。このプログラムは、通信回線を介して配布することも可能であるし、CD−ROM等の記録媒体に書き込んで配布することも可能である。
[デジタルパノラマ撮影装置の動作]
図1に示したデジタルパノラマ撮影装置の動作として主に画像信号処理手段10の動作について図4を参照(適宜図1参照)して説明する。図4は、図1に示したデジタルパノラマ撮影装置の動作を示すフローチャートである。まず、デジタルパノラマ撮影装置1は、A/D変換手段6によって、歯列の所定の断層面についてX線撮像手段3で撮像されて各画素から出力される信号をA/D変換する(ステップS1)。そして、デジタルパノラマ撮影装置1は、画像信号処理手段10によって、X線撮像手段3の移動中の画素の受光部位置に応じて第1画素の出力信号および第2画素の出力信号を、大容量フレーム画像記憶手段7の第1画素用のメモリ領域に積算する(ステップS2)。そして、デジタルパノラマ撮影装置1は、画像信号処理手段10によって、フレーム別に各画素ごとの各メモリ領域に積算された信号をフレーム画像として大容量フレーム画像記憶手段7に格納する。ここで、X線撮像手段3の画素が画素の所定幅だけ移動する間に積算された信号を格納する。そして、デジタルパノラマ撮影装置1は、画像信号処理手段10によって、大容量フレーム画像記憶手段7から複数フレーム分のフレーム画像(X線撮影積算像)を取得し(ステップS3)、取得した各フレーム画像を大容量処理画像記憶手段8に展開して所定のシフト幅で重ねあわせることで合成し(ステップS4)、合成された断層画像を全画像表示記憶手段9に格納する。そして、デジタルパノラマ撮影装置1は、全画像表示記憶手段9から、合成された断層画像を読み出して出力手段11に出力する(ステップS5)。
[デジタルパノラマ撮影装置の動作の具体例]
図5は、エッジ近傍の信号強度の一例を示す図である。この図5は、各画素がエッジEに近づく方向(図5中左側)に移動する様子を時系列に図中縦方向に10段階で示している。ここでは、エッジEより内側(図5中左側)にある画素G1を第1画素として、これに隣接した画素G2を第2画素とする。また、エッジEより内側(図5中左側)において、画素G1が受光する信号の強度を「0」とする。したがって、この場合には、第1画素(画素G1)が出力する信号は、「0」であり、この値が積算されることとなる。また、エッジEより外側(図5中右側)において、各画素G2,G3が受光する信号の強度を「70」とする。そして、画素G2の画素幅dの10%の長さに相当する受光部101(図3参照)の領域(以下、受光部領域という)がエッジEより内側(図5中左側)に移動した場合には、その画素が受光する信号の強度は「60」となる。以下、同様に、画素G2の画素幅dのα%の長さに相当する受光部領域がエッジEより内側(図5中左側)に移動した場合には、画素G2が受光する信号の強度は「70−α」となる。また、各画素G1〜G3の配線部102(図3参照)で受光する信号の強度(配線部102の幅Wの部分で受光する信号の強度)を「0」とする。
画像信号処理手段10は、例えば、画素G2が受光する信号の強度が「60」の場合、すなわち、画素G2の画素幅dの10%の長さに相当する受光部領域がエッジEより内側(図5中左側)に移動した場合、大容量フレーム画像記憶手段7のアドレス群A1の10個のメモリ領域のうち領域ID「R10」のアドレスに、信号の強度として「6(=60/10)」だけ加算する。また、画像信号処理手段10は、例えば、画素G2が受光する信号の強度が「50」の場合、すなわち、画素G2の画素幅dの20%の長さに相当する受光部領域がエッジEより内側(図5中左側)に移動した場合、大容量フレーム画像記憶手段7のアドレス群A1の10個のメモリ領域のうち領域ID「R10」,「R9」のアドレスに、信号の強度として「5(=50/10)」だけ加算する。以下、同様である。
また、画像信号処理手段10は、画素G2を第1画素として、これに隣接した画素G3を第2画素として、同様な処理を行う。具体的には、画像信号処理手段10は、画素G2の画素幅dの例えば20%の長さに相当する受光部領域がエッジEより内側(図5中左側)に移動した場合には、アドレス群A2の10個のメモリ領域のうち、領域ID「R1」ないし「R5」のアドレスに、信号の強度として「5」だけそれぞれ加算する。また、図5に示した区間例では、画素G3が受光する信号の強度は変化せずに「70」のままである。したがって、画像信号処理手段10は、例えば、画素G3の画素幅dの20%の長さに相当する受光部領域が図5中左側に移動した場合には、アドレス群A2の10個のメモリ領域のうち、領域ID「R10」,「R9」のアドレスに、信号の強度として「7」だけそれぞれ加算する。
画像信号処理手段10は、図5に示した信号強度の変化のうち、画素G1の出力信号と、画素G2のうちエッジEより内側(図5中左側)に移動した受光部領域に案分される画素G2の出力信号について、大容量フレーム画像記憶手段7のアドレス群A1の各メモリ領域に積算する。また、画像信号処理手段10は、図5に示した信号強度の変化のうち、画素G2のうちエッジEより外側(図5中右側)に配置されている受光部領域に案分される画素G2の出力信号と、画素G3のうちエッジEより外側(図5中右側)に画素幅dまでの範囲に配置されている受光部領域に案分される画素G3の出力信号とについて、大容量フレーム画像記憶手段7のアドレス群A2の各メモリ領域に積算する。さらに、画像信号処理手段10は、図5に示した信号強度の変化のうち、画素G3のうちエッジEより外側(図5中右側)に画素幅dから2dまでの範囲に配置されている受光部領域に案分される画素G3の出力信号と、画素G3に隣接した図示しない画素G4のうちエッジEより外側(図5中右側)に画素幅dから2dまでの範囲に配置されている受光部領域に案分される画素G4の出力信号とについて、大容量フレーム画像記憶手段7のアドレス群A3の各メモリ領域に積算する。以下、同様である。このとき、アドレス群A、アドレス群A2およびアドレス群A3に格納される信号強度の推移を図6に示す。なお、図6では、図5に示した時系列の10段階をt=1〜10とした。
図6に示したアドレス群A1の10個のメモリ領域の時刻t=10の場合のそれぞれの信号強度と、アドレス群A2の10個のメモリ領域の時刻t=10の場合のそれぞれの信号強度とを図7に示す。図7のグラフの横軸は、領域IDに対応してエッジEからの距離を、d=10に正規化したものである。
具体的には、エッジEからの距離「−9」〜「0」の信号強度は、アドレス群A1の領域ID「R1」〜「R10」のアドレスの信号強度をそれぞれ示す。また、エッジEからの距離「1」〜「10」の信号強度は、アドレス群A2の領域ID「R1」〜「R10」のアドレスの信号強度をそれぞれ示す。図7は、図5に示した信号強度の例についてのESF(Edge Spread Function)を示すグラフである。
図7に示した“エッジからの距離「0」”を中心に左右対称の信号強度について差を求めると図8に示すグラフが得られる。この図8は、図7に示したESFを微分することで得ることができるLSFを示すグラフである。図8のグラフの横軸は、エッジEからの距離の差Δを示す。ここで、Δ=7は、受光部の幅Lに相当する。Δ=−7は、エッジEからの距離「−8」の信号強度と、エッジEからの距離「−7」の信号強度との差を示す。また、Δ=−6は、エッジEからの距離「−7」の信号強度と、エッジEからの距離「−6」の信号強度との差を示す。Δ=−5は、エッジEからの距離「−6」の信号強度と、エッジEからの距離「−5」の信号強度との差を示す。以下、同様である。この図8に示すように、エッジからの距離「0」を中心に左右対称の信号強度についての差から得られるX線強度信号は三角波形となる。本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1によれば、エッジEから得られるX線強度信号の形状が三角波となる。これは、エッジから離間する一方向の信号強度についての差から得られるX線強度信号の形状が鋸歯状波形となることを意味する。なお、この鋸歯状波形の底辺の長さは画素幅dより短く、受光部の幅Lとなる。
[生成される画像の解像度]
ここで、本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1により生成される画像の解像度について、図9ないし図12を参照して説明する。図9は、図8に示したLSFの説明図であって、(a)は三角波、(b)は(a)をフーリエ変換した関数をそれぞれ示しており、図10は、図8に示したLSFの説明図であって、(a)は矩形波、(b)は(a)をフーリエ変換した関数をそれぞれ示している。また、図11は、空間周波数の説明図であって、(a)は静止時、(b)および(c)は信号処理時をそれぞれ示している。図12は、図8に示したLSFから求められたMTFを示すグラフである。
まず、図9を参照して本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1によって生成されるLSFに相当する三角波について説明する。
エッジEにおいて、図9(a)に示した三角波A(x)をLSFとすると、MTFは、実空間領域では、式(1)で示される演算により求められる。式(1)の「*」は、畳み込み積分の演算記号を示す。なお、式(1)中の三角波A(x)は式(2)で示される。また、エッジEを示す関数f(x)は式(3)で示される。
Figure 0004560098
前記した式(1)の演算を周波数領域で行うため、図9(a)に示した三角波A(x)をフーリエ変換すると式(4)が得られる。式(4)のωは、空間周波数を示す。この式(4)の右辺で示される複素積分を実行してその実数部分を求めると、式(5)が得られる。式(5)で示される波形を図9(b)に示す。これにより、前記した式(1)の演算を周波数領域で行うと、式(6)が得られることとなる。
Figure 0004560098
次に、本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1で生成されるLSFとの比較例について図10を参照して説明する。エッジEにおいて、図10(a)に示した矩形波C(x)を入力とするMTFは、実空間領域では、式(7)で示される演算により求められる。なお、式(7)中の矩形波C(x)は式(8)で示される。また、エッジEを示す関数f(x)は前記した式(3)で示される。
Figure 0004560098
前記した式(7)の演算を周波数領域で行うため、図10(a)に示した矩形波C(x)をフーリエ変換すると式(9)が得られる。この式(9)の右辺で示される複素積分を実行してその実数部分を求めると、式(10)が得られる。式(10)で示される波形を図10(b)に示す。これにより、前記した式(7)の演算を周波数領域で行うと、式(11)が得られることとなる。
Figure 0004560098
ここで、空間周波数ωについて、図11を参照して説明する。デジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1のX線撮像手段3(図3参照)が仮に静止している場合には、被写体の所定点にコンボリュージョンされる記録系のLSFは、図11(a)に示すように、矩形波となる。図11(a)に示す領域201において、矩形の幅は、画素幅d(図3参照)と同じである。表示される画像の連続する2つの画素を用いて等しい幅を持つ明暗の線対(ラインペア:Line Pair)を形成するとき、領域201と、この領域201と等しい幅を有する領域202とを合わせた部分は、矩形波の1周期(2d)に相当する。この場合、空間周波数ωは、式(12)で示される。例えば、画素幅dが0.1[mm]=100[μm]であれば、空間周波数ωは、5[cycles/mm]となる。なお、図11において、Lは受光部101(図3参照)の幅、Wは配線部102の幅をそれぞれ示す。
Figure 0004560098
また、図6に例示した信号強度の推移を利用してグラフを作成するときに、アドレス群A1およびアドレス群A2のすべてのメモリ領域の信号強度を用いる代わりに、時刻t=10の場合について、アドレス群A1うち領域ID「R10」のアドレスの信号強度と、アドレス群A2のすべてのメモリ領域の信号強度とに基づいて、エッジEより外側(図5中右側)に画素幅dまでの範囲の信号強度を用いてグラフを作成することもできる。この場合には、図7に示したESFを示すグラフにおいてエッジEからの距離「0」の位置から右側の範囲のみのグラフを作成することができる。これによれば、LSFのグラフは、図8に示したLSFを示すグラフにおいてエッジEからの距離の差「0」の位置から右側の範囲のみの鋸歯状波形のグラフを作成することができる。このときに作成されるグラフを図11(b)に示す。図11(b)に示す波形は、表示される画像の単一画素に相当する。なお、破線は、図8に示したLSFに対応するものである。
図11(b)に示す波形をつなげて構成した波形は、表示される画像において連続する画素に相当する。このときに作成されるグラフを図11(c)に示す。図11(c)に示す領域211,212,213は、表示される画像において連続する3つの画素に相当する。領域211,212,213は、鋸歯状波の1周期(L)に相当する。この場合、空間周波数ωは、式(13)で示される。例えば、画素幅dが0.1[mm]=100[μm]、受光部101(図3参照)の幅Lが70[μm]であれば、空間周波数ωは、およそ14.3[cycles/mm]となる。これは、不感部の幅Wが画素幅dの30%である場合の値である。したがって、不感部の幅Wが画素幅dの10%である場合には、空間周波数ωは、およそ11.1[cycles/mm]となり、不感部の幅Wが画素幅dの40%である場合には、空間周波数ωは、およそ16.6[cycles/mm]となる。
Figure 0004560098
また、画素の形状が正方形であり、正方形の受光部が画素の中心にあり不感部がその周囲に配置されている構造の場合には、画素幅dに対する不感部の幅Wの割合と受光部の面積との関係は、以下のようになる。すなわち、不感部の幅Wが画素幅dの10〜40%である場合には、画素において受光部101が占有する面積は、36〜81%となる。したがって、この場合には、空間周波数を高めつつ、受光部101で受光できるX線量の低下を効果的に抑制できる。なお、画素における受光部と不感部との配置は、適宜設計変更できる。
次に、本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1により生成される画像のMTFについて、図12を参照して説明する。
前記した式(6)において、ω=0の原点における振幅を1に正規化すると、MTFが得られる。図12に実線で示すように、MTFの値が「0」になるときのωの値は「1/L」である。一方、前記した式(11)において、ω=0の原点における振幅を1に正規化して得られたMTFは、図12に破線で示すように、MTFの値が「0」になるときのωの値は「1/(2d)」である。つまり、本実施形態のデジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1により生成される画像は、このような信号処理を全く行わない場合と比較すると、図12に示すように、スペクトル領域でみるとカットオフ周波数の値が2倍よりも高くなる。すなわち、画像信号処理手段10により生成される画像は、高解像度の画像となる。なお、図11(b)に示した鋸歯状波をフーリエ変換した後の波形において、ω軸(横軸)との交点の位置は、図9(b)および図10(b)と同じ位置となる。したがって、この場合にも、矩形波の場合と比べて、スペクトル領域でみるとカットオフ周波数の値が高くなるので、画像の解像度を向上させることができる。
本実施形態によれば、デジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)1は、X線撮像手段3を高解像度のものに変更することなく、信号処理により、高解像度の画像を生成することができる。そのため、低コストで高解像度の断層画像を生成することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を変えない範囲で実施することができる。例えば、本実施形態では、X線撮像手段3は、画素の不感部が、画素の配線部であるものとしたが、これに限定されず、画素の一部を被覆するマスクを不感部として備えることもできる。これによれば、画素において不感部が占有する割合を適宜設計変更することができる。例えば不感部が占有する割合が大きくなると、大容量フレーム画像記憶手段7に積算されたX線強度信号の波形である三角波の幅が小さくなる。したがって、この三角波を切断した鋸歯状波形の底辺の長さがより短くなる。そのため、より大きな解像力を得ることができるようになる。ここで、マスクは、配線部を少なくとも被覆することが好ましい。
また、本実施形態では、パノラマ撮影において、X線撮像手段3を横方向(水平方向)に移動させるものとして説明したが、縦方向(鉛直方向)に連続して動かすようにしてもよい。また、水平方向に回転移動しながら上下の縦方向に移動を行えば2次元の高解像度画像を得ることができる。
また、本実施形態では、各画素を10個に仮想的に分割するものとして説明したが、例えば、3,4,5,…のように分割するようにしてもよい。
また、本実施形態では、各画素を仮想的に等分割したが、図8に示した三角波の波形、または図11(b)に示した鋸歯状波と同様な波形を生成できるのであれば、必ずしも等分割する必要はない。この場合には、X線撮像手段3を移動させる速度を一定とする必要がないので、X線撮像手段3を複雑な動きで移動させることで、多様な画像を得ることができる。
また、本実施形態では、画像信号処理手段10は、画像合成手段の機能として、所定の断層面における断層画像を合成するものとしたが、これに限定されるものではなく、指定された任意の複数の断層面における画像を示す多断層画像を合成するようにしてもよい。この多断層画像は、例えば、特開2006−180944号公報に開示された方法で生成することができる。なお、画像信号処理手段10から画像合成手段としての機能を分離して別に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、歯科用のデジタルパノラマ撮影装置1で説明したが、本発明は、パノラマ撮影に限定されるものではなく、また、歯科用のX線撮影に限定されるものではなく、被写体の所定点を通過したX線の入射方向に直交する方向に移動可能なX線撮像手段を備えていれば、一般医療用に用いることができる。例えば、内科用として、胸部X線撮影装置に適用してもよい。また、本発明において、被写体は人体に限定されるものではなく、例えば、鉱物等の自然に存在するものや各種産業の製品でもよい。この場合には、各種分析や被破壊検査等を行うことができる。
本発明の実施形態に係るデジタルパノラマ撮影装置を模式的に示す構成図である。 歯列の平面図である。 図1に示した大容量フレーム画像記憶手段の説明図であって、(a)は、被写体撮影可能領域、(b)は画素ごとのメモリ領域をそれぞれ示している。 図1に示した画像信号処理手段の動作を示すフローチャートである。 エッジ近傍の信号強度の一例を示す図である。 メモリ領域に積算された信号強度を時刻別に示す図である。 図5に示した信号強度の例についてのESFを示すグラフである。 図7に示したESFから求められたLSFを示すグラフである。 図8に示したLSFの説明図であって、(a)は三角波、(b)は(a)をフーリエ変換した関数をそれぞれ示している。 図8に示したLSFの説明図であって、(a)は矩形波、(b)は(a)をフーリエ変換した関数をそれぞれ示している。 空間周波数の説明図であって、(a)は静止時、(b)および(c)は信号処理時をそれぞれ示している。 図8に示したLSFから求められたMTFを示すグラフである。
符号の説明
1 デジタルパノラマ撮影装置(X線撮影装置)
2 X線源
3 X線撮像手段
4 アーム
5 旋回駆動手段(駆動手段)
7 大容量フレーム画像記憶手段(フレーム画像記憶手段)
8 大容量処理画像記憶手段
9 全画像表示記憶手段
10 画像信号処理手段
11 出力手段
101 受光部
102 配線部

Claims (4)

  1. 被写体にX線を照射するX線源と、前記被写体の所定点を通過したX線を受光して信号電荷を発生する受光部とこの受光部に隣接して信号電荷を発生しない不感部とを有する複数の画素が配列されたX線撮像手段と、前記X線撮像手段をX線入射方向に直交する方向に移動させる駆動手段と、前記X線撮像手段から出力される信号を処理することでフレーム画像を生成する画像信号処理手段と、前記信号処理結果として生成されたフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを備えるX線撮影装置であって、
    前記フレーム画像記憶手段は、前記画素において前記受光部の幅と前記不感部の幅との合計値を画素幅として前記画素を前記画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を前記画素ごとに有し、
    前記画像信号処理手段は、前記X線撮像手段の移動に伴って前記X線撮像手段の所定画素が前記画素幅だけ移動する時間内において、前記所定画素から出力される信号の値を前記所定画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記所定画素用の各メモリ領域に積算すると共に、前記所定点を通過するX線を前記所定画素の次に受光する前記所定画素に隣接した隣接画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記隣接画素から出力される信号の値を前記所定画素用の各メモリ領域に積算することで前記フレーム画像を生成することを特徴とするX線撮影装置。
  2. 前記X線撮像手段は、前記画素の一部を被覆するマスクを前記不感部として備えることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記X線撮像手段は、前記画素において前記不感部の幅が前記画素幅の10〜40%となるように構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線撮影装置。
  4. 被写体にX線を照射するX線源と、前記被写体の所定点を通過したX線を受光して信号電荷を発生する受光部とこの受光部に隣接して信号電荷を発生しない不感部とを有する複数の画素が配列されたX線撮像手段と、前記X線撮像手段をX線入射方向に直交する方向に移動させる駆動手段と、前記X線撮像手段から出力される信号を処理することでフレーム画像を生成する画像信号処理手段と、前記受光部の幅と前記不感部の幅との合計値を前記画素の画素幅として前記画素を前記画素幅より細かく分割した領域に対応した複数個のメモリ領域を前記画素ごとに有して前記信号処理結果として生成されたフレーム画像を記憶するフレーム画像記憶手段とを備えるX線撮影装置における信号処理方法であって、
    前記画像信号処理手段によって、前記X線撮像手段の移動に伴って前記X線撮像手段の所定画素が前記画素幅だけ移動する時間内において、前記所定画素から出力される信号の値を前記所定画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記所定画素用の各メモリ領域に積算すると共に、前記所定点を通過するX線を前記所定画素の次に受光する前記所定画素に隣接した隣接画素の移動中の前記受光部位置に応じて案分して前記隣接画素から出力される信号の値を前記所定画素用の各メモリ領域に積算することで前記フレーム画像を生成することを特徴とする信号処理方法。
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