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JP4524103B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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JP4524103B2
JP4524103B2 JP2003433449A JP2003433449A JP4524103B2 JP 4524103 B2 JP4524103 B2 JP 4524103B2 JP 2003433449 A JP2003433449 A JP 2003433449A JP 2003433449 A JP2003433449 A JP 2003433449A JP 4524103 B2 JP4524103 B2 JP 4524103B2
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Description

本発明は、プランジャの往復動を利用して液体を吸入、吐出する液体吐出装置に関する。
極微量の液体を高精度に吐出でき、半導体製造工程における接着剤吐出等に利用されるプランジャポンプ式の液体吐出装置(ディスペンサ)が知られている(例えば特許文献1)。
この液体吐出装置は、吸入ポートおよび吐出ポートに連通する連通孔が開口された摺接面を有するバルブブロックと、このバルブブロックの摺接面に一端の摺接面を当接された状態でボディに回転自在に支持されるとともに、前記バルブブロックの連通孔の開口に連通可能にされた状態で軸方向に穿設された3本のプランジャ挿入孔を有するポンプブロックとを備え、ポンプブロックをバルブブロック側に付勢しながら回転駆動してプランジャ挿入孔を順次連通孔に連通させるとともに、各プランジャ挿入孔内のプランジャを軸方向にそれぞれ駆動して液体の吸引および吐出を順次繰り返すものである。これにより、極微量の液体を無脈動でかつ一定量毎、吐出することができるという優れた特性を有している。
特開平6−129345号公報
ところで、前記液体吐出装置は、ポンプブロックをバルブブロック側に付勢しつつ回転駆動することで、バルブブロックの端面(摺接面)にポンプブロックの端面(摺接面)を当接させて各プランジャ挿入孔と連通孔との連通状態を切り換えていた。すなわち、いわゆる面バルブ方式を採用していた。
このような面バルブ方式は、バルブ部分にデッドスペースが殆ど無く、極微量の液体であっても高精度に吐出できるという利点がある一方で、以下のような問題が生じるおそれがあった。
例えば、ロボットで液体の吐出口を高速で移動できるように、液体をチューブなどを介して離れた位置まで送る場合や、高粘度の液のように吐出液を圧送する場合には、面バルブ部分に高圧(例えば液圧が100気圧程度)が加わることがあり、この場合の対応に問題があった。
すなわち、ポンプブロックはバネ等によってバルブブロック側に押し付けられているが、面バルブ部分に高い圧力が加わり、バネの付勢力を上回ると、ポンプブロックの摺接面がバルブブロックの摺接面から離れてしまい、液が漏れてしまうという問題が発生する。
一方、前記高圧に対応できるようにするため、バルブブロックおよびポンプブロックの各材料の許容PV値、許容荷重近くまで押し付け力(付勢力)を大きくすると、各摺接面の摩耗が多くなり、かつ、面バルブ部分の摩擦力増加によりポンプブロックを回転駆動させるための必要トルクも大きくなり、効率が低下してモータも大きくしなければならず、液体吐出装置の構造を必要以上に頑丈にかつ重くしなければならないという問題がある。
本発明の目的は、構造を簡易にできて小型化が容易であるとともに、液圧が高い場合にも対応可能な液体吐出装置を提供することにある。
本発明の液体吐出装置は、一端側が閉塞され、他端側が開口された3本のシリンダ孔を有するシリンダブロックと、前記各シリンダ孔に前記他端側から挿入された3本のプランジャ部材と、前記各プランジャ部材を各シリンダ孔に対して、その軸方向に往復駆動させながら前記軸方向中心軸を回転中心として回転させる駆動手段とを備えて構成され、前記シリンダブロックは、一端側が各シリンダ孔の内周面に開口され、他端側がシリンダブロックの外面に開口された吸入ポートと、一端側が各シリンダ孔の内周面に開口され、他端側がシリンダブロックの外面に開口された吐出ポートとを備え、前記各シリンダ孔の内周面には、吸入ポートおよび吐出ポートにそれぞれ連通された吸入側開口および吐出側開口がそれぞれ形成され、前記各プランジャ部材は、プランジャ部材の側面に開口され、プランジャ部材の回転に伴い、前記吸入ポートに連通された吸入側連通状態、吸入ポートおよび吐出ポートのいずれとも連通されていないポート切替状態、前記吐出ポートに連通された吐出側連通状態、吐出ポートおよび吸入ポートのいずれとも連通されていないポート切替状態に順次切替可能な側面開口と、この側面開口に連通しかつ前記シリンダ孔の閉塞された一端側に対向するプランジャ部材の端面に開口された液体貯留空間とを備え、各シリンダ孔における吸入側開口および吐出側開口は、前記3つのプランジャ部材のうちの1つのプランジャ部材の側面開口は各開口に連通せず、他の2つのプランジャ部材の側面開口が各開口にそれぞれ連通される状態と、前記3つのプランジャ部材のうちの2つのプランジャ部材の側面開口が吸入側開口に連通し、他の1つのプランジャ部材の側面開口が吐出側開口に連通される状態と、前記3つのプランジャ部材のうちの1つのプランジャ部材の側面開口が吸入側開口に連通し、他の2つのプランジャ部材の側面開口が吐出側開口に連通される状態とを、各プランジャ部材の回転に伴い切替可能に形成され、前記駆動手段は、前記プランジャ部材の側面開口が吸入側連通状態にあるときには、前記プランジャ部材を回転させつつシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させ、前記プランジャ部材の側面開口が吐出側連通状態にあるときには、前記プランジャ部材を回転させつつシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させ、前記プランジャ部材の側面開口がポート切替状態にあるときには、前記プランジャ部材を軸方向には移動させないで回転させるとともに、吸入側開口に1つのプランジャ部材の側面開口のみが連通されている場合には、そのプランジャ部材を自身の回転角度に対する移動量が一定となるようにシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させ、吐出側開口に1つのプランジャ部材の側面開口のみが連通されている場合には、そのプランジャ部材を自身の回転角度に対する移動量が一定となるようにシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させ、吸入側開口に2つのプランジャ部材の側面開口が連通されている場合には、各プランジャ部材をシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させるとともに、各プランジャ部材の回転角度に対する各プランジャ部材の移動量の合計が、前記1つのプランジャ部材の側面開口のみが吸入側開口に連通されている場合のプランジャ部材の移動量と同一となるように設定され、吐出側開口に2つのプランジャ部材の側面開口が連通されている場合には、各プランジャ部材をシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させるとともに、プランジャ部材の回転角度に対する各プランジャ部材の移動量の合計が、前記1つのプランジャ部材の側面開口のみが吐出側開口に連通されている場合のプランジャ部材の移動量と同一となるように設定されていることを特徴とする。
ここで、前記プランジャ部材は、シリンダ孔に対して回転かつ進退駆動されるため、プランジャ部材の側面(外周面)およびシリンダ孔の内周面間には僅かな隙間が設けられている。この隙間は、プランジャ部材およびシリンダブロックの加工精度によって設定され、例えば、シリンダブロックをセラミック製とし、プランジャ部材をステンレス製とした場合、特にセラミック製のシリンダブロックの加工精度を高めれば1μm程度にでき、通常の加工精度であれば5μm程度である。隙間寸法が1μm程度と狭くできれば、低粘度の液体であっても、隙間部分を介して液が漏れることを殆ど無くすことができ、低粘度の液体の吐出を精度よく行うことができる。一方、隙間寸法が5μm程度となると、低粘度の液体では隙間部分を介して液が漏れるおそれがあるが、接着剤等の比較的粘度の高い液体であれば隙間部分からの液漏れを少なくできる。従って、使用する液体の種類に応じて前記隙間寸法を設計すればよい。
また、プランジャ部材は、側面に形成された開口およびシリンダ孔の閉塞端面に対向する端面に開口された液体貯留空間を備えていればよく、例えば、円柱状のプランジャの端面から所定部分までその軸方向に平行な面で切り欠いたDカットプランジャなどが利用できる。すなわち、プランジャ部材の側面には、プランジャ部材の軸方向端面から軸方向中間部まで連続する凹溝が形成され、この凹溝によって前記液体貯留空間が形成されていてもよい。この場合、凹溝(液体貯留空間)のプランジャ部材側面側の開口によってプランジャ部材の側面開口が形成され、凹溝のプランジャ部材端面側の開口によってプランジャ部材の端面開口が形成されることになる。
本発明においては、シリンダ孔内に挿入されたプランジャ部材の側面開口を吸入ポートに連通させた状態でプランジャ部材をシリンダの一端側から離れる方向に移動すると、プランジャ部材の液体貯留空間およびプランジャ部材の端面開口を介して前記液体貯留空間に連通されたシリンダ孔内の空間によって構成される液体計量空間が大きくなる。このため、前記吸入ポートおよび側面開口を介して液体計量空間(液体貯留空間およびこれに連通するシリンダ孔内の空間)に液体が吸引される。
プランジャ部材が回転し、側面開口が前記吸入ポートに連通しなくなると、液体計量空間内に液体が区画され、計量される。
さらに、プランジャ部材を回転し、側面開口を吐出ポートに連通させた状態でプランジャ部材をシリンダの一端側に近づく方向に移動すると、液体計量空間内の液体が吐出ポートを介して吐出される。
そして、以上の動作を繰り返すことで液体の吸引、計量、吐出が繰り返され、液体が順次吐出される。
このような本発明によれば、シリンダ孔内に挿入されたプランジャ部材をその軸を回転中心として回転することで、吐出ポートおよび吸引ポートと、プランジャ部材の側面開口との連通状態を切り換えており、シリンダ孔の内周面に各ポートが開口されているので、プランジャ部材の外周面に液の圧力が加わることになる。この際、プランジャ部材の外周面はシリンダ孔の内周面でガイドされているので、プランジャ部材に高い液圧が加わっても、その圧力をシリンダ孔で支持することができ、面バルブ方式の液体吐出装置に比べて耐圧性能の高い液体吐出装置にすることができる。
また、本発明では、シリンダ孔内に挿入されたプランジャ部材を回転および進退駆動しているので、従来の面バルブ方式の場合のように、シリンダ孔が形成されたシリンダブロックを回転する場合に比べて駆動力を小さくでき、モータなどの駆動機構も小型化することができる。
このような本発明によれば、3本のプランジャ部材を設けるとともに、各シリンダ孔における吸入側開口および吐出側開口を形成し、各開口に対して同時に2本のプランジャ部材の側面開口が連通できるように設定し、かつ、カム面を所定形状に設定することで、1本のプランジャ部材の側面開口が各開口に連通している場合のプランジャ部材の移動量と、2本のプランジャ部材の側面開口が各開口に連通している場合の2本のプランジャ部材の移動量の合計量とが常に一致するように設定したので、各プランジャ部材を作動させた際の液体の吐出量および吸入量を、各プランジャ部材の回転角度に比例させることができる。つまり、プランジャ部材の所定の回転角度毎、例えば1度毎の吐出量や吸入量を一定にできる。このため、一定の吐出量で連続して液体を吐出することができ、無脈動の連続ポンプを構成することができる。さらに、回転速度を制御することで、一定時間の吐出量を増減することができ、吐出量の制御も容易に行うことができる。
ここで、前記シリンダブロックは略円柱状に形成され、前記各シリンダ孔はシリンダブロックの中心軸を中心とする同心円上に等間隔で形成され、前記吐出ポートはシリンダブロックの中心軸に沿って形成された1本の吐出孔と、この吐出孔と各シリンダ孔とを連通する連通孔とを備えて構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、各シリンダ孔に対応して複数の吐出孔を形成する必要がないため、シリンダブロックの構成を簡略化でき、かつコンパクトに構成できるため、液体吐出装置も容易に小型化できる。
また、前記プランジャ部材の側面開口は、プランジャ部材の側面においてプランジャ部材の端部から所定距離離れた位置に形成され、側面開口の各プランジャ端部側にプランジャ部材の側面が残されていることが好ましい。
このような構成によれば、プランジャ部材の側面に形成される側面開口は、プランジャ部材の側面においてプランジャの軸方向両端間の中間部分に形成される。このため、吐出ポート側などから高い液圧がプランジャ部材に加わり、プランジャ部材の側面開口側がシリンダ孔の内周面に押し付けられた場合でも、プランジャ部材の側面開口の軸方向両側に存在する側面部分がシリンダ孔に当接するため、前記液圧をバランスよく支持することができる。このため、プランジャ部材の側面端部を切り欠いて液が吸入される凹部を形成した、いわゆるDカット式のプランジャ部材を利用する場合に比べて、高い圧力が加わってもプランジャ部材が軸方向に対して傾斜することがなく、プランジャ部材の軸方向の進退駆動をスムーズに行うことができるので、耐圧性能の高い液体吐出装置を提供できる。
また、前記シリンダブロックは、吐出用の液を貯蔵可能な容器内に配置され、前記シリンダ孔およびプランジャ部材間から液が漏れた場合にその液を容器内に回収可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、液漏れ防止用のシール材を配置する必要が無いため、組立作業やメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
さらに、前記駆動手段は、モータと、このモータによって回転されるカムと、前記各プランジャ部材に連結されたカムフォロワとを備えて構成され、前記カムは、その端面に形成された所定形状のカム面と、回転中心軸部分に設けられ前記カム面よりも突出された歯車とを備えて構成され、前記カムフォロワは、一端側が前記各プランジャ部材と一体的に往復駆動および回転可能に連結され、他端側には前記カムの歯車と噛合可能でかつ歯車に対して軸方向に進退可能な歯車とが形成され、他端側端面には略半球状の凹部が形成されたカムフォロワ本体と、前記凹部に配置されて前記カム面に当接可能なボールとを有し、
前記カム面とボールとの摩擦係数に比べて、ボールと前記凹部との摩擦係数が小さく設定され、前記モータによりカムを回転駆動すると、前記カムフォロワ本体は、カムの歯車に噛合することで回転され、かつ前記ボールに当接するカム面が回転移動することでカム面の形状に応じて軸方向に進退駆動され、前記プランジャ部材は、カムフォロワ本体と一体的に回転および進退駆動されることが好ましい。
このような本発明においては、カム面に当接するカムフォロワを、ボールおよびこのボールを保持する凹部を有するプランジャ部材で構成したので、従来のローラを用いた場合に比べ、液体吐出装置の直径を小さくでき、液体吐出装置を小型化することができる。すなわち、ローラを用いた場合には、バルブ部材に軸方向進退自在に配置されたプランジャ部材から外周に向かってローラ軸を突設し、このローラ軸にローラを回転自在に配置しなければならないため、カム面に沿って公転するローラの移動軌跡の直径も大きくなり、端面カムの直径もローラの移動軌跡に対応して大きくしなければならない。
これに対し、本発明では、プランジャ部材の凹部にボールを配置すればよく、プランジャ部材から外周側に突出する部分もないため、ボールの移動軌跡の直径を小さくでき、液体吐出装置の構造を簡易にできて容易に小型化することができる。
また、本発明では、カム面とボール間の摩擦係数に比べて、ボールとこのボールを保持する凹部間の摩擦係数を低く設定しているので、公転に伴いボールに対して回転軸直交方向等の力が加わっても、その力はプランジャ部材の凹部とボールとが滑ることで吸収される。このため、カム面とボールとの間では横滑り等が発生せず、カム面に対して滑ることなくボールを転動させることができる。従って、カム面を従来のように摩擦を考慮して含油樹脂などで形成する必要が無く、金属等の硬い部材で形成でき、かつボールも硬い部材で構成できるので、プランジャ部材のストローク量の誤差を減少でき、液体の吐出精度を向上させることができる。
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態の液体吐出装置(ディスペンサ、ポンプ)1の正面図が示されている。
液体吐出装置1は、駆動手段2と、ケース体3と、容器4とを備えている。駆動手段2は、サーボモータ、ステッピングモータなどの各種の駆動装置が利用できるが、本実施形態では、サーボモータ2Aおよび減速機2Bによって構成されている。
ケース体3は、主筒11と、主筒11と駆動手段2とを連結する連結筒12と、主筒11と容器4とを連結する連結筒13とを備えて構成されている。
なお、主筒11、接続筒12,13は、それぞれ略角柱状に形成されており、図2にも示すように、各接続筒12,13の四隅に設けられるネジ孔に主筒11を介してボルト14をねじ込むことで連結されている。また、サーボモータ2A、減速機2Bは、図示しないボルトなどで接続筒12に固定され、容器4は、図示しないボルトなどで連結筒13に固定されている。
容器4は、図3に示すように、連結筒13に連結された上蓋材4Aと、上蓋材4Aにボルト4Bによって固定された容器本体4Cと、容器本体4Cの下端開口を塞ぐ下蓋材4Dとを備えて構成されている。
なお、容器4の構造としては、本実施形態に記載されたものに限らず、例えば、容器本体4Cおよび下蓋材4Dが一体化されたものなど、他の構造のものでもよい。
容器4内には、シリンダブロック30が配置されている。
一方、主筒11および各接続筒12,13内には、断面略円形の貫通孔11A〜13Aが形成されている。この貫通孔11A,12A内には、容器4側から順にカムフォロワガイドブロック60および端面カム20がそれぞれ配置されている。
シリンダブロック30は、アルミナセラミック等の硬質材で成形され、図4に示すように、略円柱状に形成されている。
シリンダブロック30には、その軸方向に貫通する3本のシリンダ孔31と、同じく軸方向に貫通する3本のボルト挿通孔32と、シリンダブロック30の中心軸に形成された吐出孔33Aとが形成されている。吐出孔33Aは、シリンダブロック30の下蓋材4D側の端面に開口し、かつシリンダブロック30の軸方向中間部までの長さで形成され、シリンダブロック30を軸方向に貫通しないようにされている。
また、各シリンダ孔31は、図5にも示すように、シリンダブロック30の中心軸に対して同心円状に配置され、かつシリンダブロック30の中心軸に対する各シリンダ孔31の中心軸の位置が120度等間隔となるように配置されている。
吐出孔33Aと各シリンダ孔31とは各シリンダ孔31に対応して設けられた3つの連通孔33Bを介してそれぞれ連通されている。そして、この連通孔33Bおよび吐出孔33Aによって各シリンダ孔31の吐出ポート33が構成されている。すなわち、吐出ポート33は、3つのシリンダ孔31に対応して3つ設けられているが、その吐出孔33Aは各吐出ポート33で共通化されている。従って、吐出ポート33は、一端側つまり吐出孔33Aの開口端が各シリンダ孔31の内周面に開口され、他端側つまり吐出孔33Aの開口端がシリンダブロック30の外面(下蓋材4D側の面)に開口されている。
シリンダブロック30には、前記シリンダ孔31とシリンダブロック30の側面(外面)とを連通する吸入ポート35が、各シリンダ孔31にそれぞれ1つずつ計3個形成されている。つまり、吸入ポート35は、一端側が各シリンダ孔31の内周面に開口され、他端側がシリンダブロック30の外面(側面)に開口されている。
なお、吸入ポート35のシリンダブロック30の側面に形成された開口位置は、図3に示すように、容器4の内部空間に露出する高さ位置、特に液が溜められる空間の最下部に合わせた位置に設けられている。また、容器4の底面はシリンダブロック30が配置された中心部分に向かって液が流れるように傾斜されている。このため、容器4内の液量が少なくなっても、吸入ポート35に流れ込むように設計されている。
なお、シリンダ孔31に形成された吐出ポート33および吸入ポート35の各開口は、シリンダ孔31の中心軸を挟んで対向配置されている。さらに、シリンダ孔31の内周面には、図4,5にも示すように、吐出ポート33に連通する吐出側開口34Aおよび吸入ポート35に連通する吸入側開口35Aがそれぞれ形成されている。
ここで、プランジャ部材40の開口42および各開口34A,35Aは、プランジャ部材40がシリンダ孔31に対して回転していても、所定の回転角度範囲では開口42と各開口34A,35Aとが連通した状態を維持できるような大きさ、形成位置になっている。このため、各開口34A,35Aは、円形の開口でもよいが、特に長軸方向がプランジャの回転方向とされた楕円形状に形成することが好ましい。
また、連通孔33Bは、吸入側開口35A側は大径とされ、途中、径縮小部を介して吐出孔33A側が小径となるように構成されている。
シリンダブロック30の一方の端面(下端面)は、図3に示すように、フッ素樹脂製シート36を介して下蓋材4Dに当接されている。また、シリンダブロック30の他方の端面(上端面)も、フッ素樹脂製シート36を介して支持プレート37に当接されている。
そして、下蓋材4D、シリンダブロック30のボルト挿通孔32、支持プレート37を介して挿通されたボルト38は、支持ロッド39の一端に螺合されている。この支持ロッド39の他端は、上蓋材4Aを介して挿通されたボルトによって上蓋材4Aに固定されている。
従って、シリンダブロック30は、上蓋材4Aに固定された3本の支持ロッド39を介して吊り下げ支持されている。
一方、各シリンダ孔31には、プランジャ部材40が挿入されている。プランジャ部材40は、図4にも示すように、円柱状(断面円形の棒状)に形成されている。また、プランジャ部材40は、その下端面(シリンダ孔31を閉塞する下蓋材4D、フッ素樹脂製シート36に対向するの面)に開口し、かつ、プランジャ部材40の軸方向中間部分まで延長された液体貯留空間41を備えている。
この液体貯留空間41は、プランジャ部材40の側面においてプランジャ部材40の端面から所定寸法離れた位置に形成された開口42にも連通されている。開口42の高さ寸法は、前記吸入ポート35の孔の高さ寸法よりも大きく形成されている。このため、シリンダ孔31内でプランジャ部材40を上下動させた際に、開口42と吸入ポート35との連通状態を維持できるように構成されている。
プランジャ部材40は、フレキシブルカップリング43を介して連結ロッド44に連結されている。フレキシブルカップリング43は、合成樹脂などで構成され、切り込みなどによって形成された薄肉部分を備えることで、プランジャ部材40と連結ロッド44の中心軸の角度が多少傾いていても、連結ロッド44の中心軸を回転中心とする回転力をフレキシブルカップリング43を介してプランジャ部材40に伝達できるように構成されたものである。
各連結ロッド44の上端側は、上蓋材4Aに形成された孔に嵌挿されたブシュ45に挿通され、貫通孔13A部分まで延長配置されている。
各連結ロッド44の上端には、図6にも示すように、オルダム継ぎ手46を構成するハブ47がピン46A等を用いて固定されている。
各ハブ47は、カムフォロワガイドブロック60にボルト止めされた支持プレート50に回転自在かつ軸方向移動自在にガイドされている。
ハブ47およびブシュ45間には、付勢手段であるコイルバネ48が介在されており、ハブ47つまり連結ロッド44をカムフォロワガイドブロック60側に付勢している。具体的には、コイルバネ48は、ブシュ45およびバネ受け48A間に介在され、バネ受け48Aおよびハブ47間にはボールベアリング49が配置されている。ブシュ45は容器4に固定されているため、コイルバネ48の付勢力はバネ受け48A、ボールベアリング49を介してハブ47に加わり、ハブ47すなわち連結ロッド44をカムフォロワガイドブロック60側に付勢している。なお、ハブ47および連結ロッド44は軸方向に進退するだけでなく、中心軸を回転中心として回転もしているが、ボールベアリング49が介在されているので、コイルバネ48で付勢されていてもスムーズに回転させることができる。
カムフォロワガイドブロック60は、含油POM(ポリアセタール)等の合成樹脂材やステンレス等の金属材で構成され、図7にも示すように、略円柱状に形成されている。カムフォロワガイドブロック60は、中心軸部分に貫通孔61が形成され、その周囲に3本のガイド孔としての貫通孔62が形成されている。
貫通孔61は、容器4側が小径部61Aとされ、端面カム20側は大径部61Bとされている。小径部61Aは、カムフォロワガイドブロック60の中心軸からの断面半径が、中心軸から各貫通孔62までの距離よりも短くされ、貫通孔62と区画形成されている。一方、大径部61Bは、カムフォロワガイドブロック60の中心軸からの断面半径が、中心軸から各貫通孔62までの距離よりも長くされ、貫通孔62と連通されている。
カムフォロワガイドブロック60の各貫通孔62には、円柱状のボール保持部材70が挿入されている。このボール保持部材70は、各貫通孔62内を軸方向に進退可能に挿入されている。ボール保持部材70の端面カム20側の端面には、略半球状の凹部71が形成され、この凹部71にはボール75が収納されている。ボール保持部材70の外周面のうち、端面カム20側の約半分(軸方向の端面カム20側の端面から中間部まで)には歯72が形成されて歯車が形成されている。
一方、ボール保持部材70のシリンダブロック30側の端部には、図6にも示すように、オルダム継ぎ手46を構成するハブ73がピン74を用いて取り付けられている。
なお、オルダム継ぎ手46では、ボール保持部材70に対してハブ73がピン74の軸方向に僅かに移動可能とされている。また、ハブ73に形成された凹溝73A,73Bに、ハブ47に形成された突起部47A,47Bが嵌合し、ハブ73に対してハブ47はピン74の軸方向に直交する方向にスライド移動可能とされている。従って、ハブ47、ハブ73、ピン74によりオルダム継ぎ手46が構成され、このオルダム継ぎ手46により連結ロッド44およびボール保持部材70の軸がずれていても回転を伝達できるように構成されている。
なお、図6に示すように、ハブ47の端面に形成された2つの突起部47A,47Bは互いに幅寸法が相違し、ハブ73の端面に形成された2つの凹溝73A,73Bも互いに幅寸法が相違している。従って、ハブ47およびハブ73は、突起部47Aが凹溝73Aに嵌合し、突起部47Bが凹溝73Bに嵌合する向きでのみ接続されるように構成されている。これにより、液体吐出装置1を組み立てる際に、プランジャ部材40の向き、つまり開口42の向きを間違えることなく、簡単に組み立てることができる。
図2に示すように、カムフォロワガイドブロック60のサーボモータ2A側には、端面カム20が配置されている。
端面カム20は、中心軸部分に貫通孔が形成された略円筒状のカム本体23と、カム本体23の貫通孔に嵌合された歯車軸部材24とを備えて構成され、貫通孔11A内にボールベアリング21を介して配置されている。そのため、端面カム20は、その中心軸を回転中心として回転自在にかつ軸方向移動不能に支持されている。
この端面カム20は、オルダム継ぎ手22を介して出力軸2Cに接続されている。オルダム継ぎ手22は、出力軸2Cに固定された円柱状のハブ22Aと、ハブ22Aの端面に形成された溝に対してその延長方向にスライド移動可能に嵌合された突起部を有する円板状のスライダー22Bとを備えて構成されている。スライダー22Bの突起部が形成された平面に対向する他の平面には凹溝が形成され、前記突起部および凹溝の延長方向は互いに直交するように構成されている。
スライダー22Bの凹溝には、端面カム20の端面に形成された突起部20Bがその延長方向にスライド移動可能に嵌合され、出力軸2Cと端面カム20の回転軸との軸心がずれていても回転を伝達できるように構成されている。
端面カム20のカム本体23と歯車軸部材24とは、各部材を貫通して設けられたピン25によって一体化されており、カム本体23および歯車軸部材24は、一体的に回転し、かつ歯車軸部材24はカム本体23に対して軸方向に移動不能とされている。
ここで、カム本体23は、一方の端面に前記スライダー22Bの凹溝に嵌合する突起部20Bが形成され、他方の端面にカム面20Aが形成されており、立体カムが形成されている。このカム面20Aは、図8に示すようなカム線図となるように形成されている。
そして、本実施形態では、ボール保持部材70および連結ロッド44によってカムフォロワ本体が構成され、このカムフォロワ本体つまりボール保持部材70および連結ロッド44と、ボール75とでカムフォロワが構成されている。
歯車軸部材24は、カムフォロワガイドブロック60側の端部が小径部24Aとされ、この小径部24Aがカムフォロワガイドブロック60の貫通孔61の小径部61Aに回動自在に嵌挿されている。
また、歯車軸部材24のカム面20Aから突出された部分の外周面には歯27が形成され、歯車とされている。この歯27はボール保持部材70の歯72に噛合されている。
さらに、ボール保持部材70は、コイルバネ48によってカム面20A側に付勢されているので、ボール75は常にカム面20Aに当接しながら転動していることになる。
従って、モータ2Aが駆動されて出力軸2Cが回転されると、端面カム20が回転し、その回転は歯車軸部材24を介して3本の各ボール保持部材70に伝達され、さらにオルダム継ぎ手46、連結ロッド44、フレキシブルカップリング43を介して3本の各プランジャ部材40をその中心軸を回転中心として回転させることができるように構成されている。
同時に、端面カム20の回転に伴い、前記カム面20Aの形状に沿って、前記ボール75およびボール保持部材70は軸方向に進退する。このボール保持部材70の進退がオルダム継ぎ手46、連結ロッド44、フレキシブルカップリング43を介して前記プランジャ部材40に伝達されるようになっている。
ここで、ボール保持部材70とボール75との摩擦係数は、ボール75とカム面20Aとの摩擦係数よりも低くなるように、各ボール保持部材70、ボール75、端面カム20の材質、コーティング処理の有無、コーティング方法等が設定されている。
具体的には、ボール75はタングステンカーバイト等の超硬質合金等で構成された硬質ボールとされている。また、端面カム20も焼き入れ研磨された炭素工具鋼等の金属等で構成され、カム面20Aは硬質なものとされている。
一方、各ボール保持部材70は、樹脂などで構成されたものが利用できる。ここで、各ボール保持部材70は、通常、ボール75に比べて軟質な樹脂材で構成されるが、その表面をDLCコーティング等でボール75と同程度の硬度としたものを利用しても良い。要するに、ボール75との摩擦係数が、カム面20Aに比べて各ボール保持部材70側が低くなるように、各材質等が選定されていればよい。なお、各ボール保持部材70は、軟質といってもボール75に比較してのことであり、カム面20Aの変位をボール75および各ボール保持部材70を介してプランジャ80に伝達しなければならないため、そのような当接によって変形しないような強度は確保されている。
次に、本実施形態の作用について図8〜11を参照して説明する。
本実施形態の液体吐出装置1を作動させる前に、容器4内に液体を供給しておく。この液体の供給は、例えば、上蓋材4Aに液供給口を設けて供給したり、容器本体4Cを上蓋材4Aから取り外して供給してもよい。なお、容器4内には、一定時間作動させる分の液体を供給し、一定時間毎に液を補充するようにしてもよいし、液供給口から連続的に液を供給し、容器4内に一時的に溜めて吐出するようにしてもよい。
[プランジャ部材の動作説明]
各プランジャ部材40の動作は以下のようになる。
容器4に液体が供給された状態で、モータ2Aを駆動すると、出力軸2Cの回転は、端面カム20のカム本体23、歯車軸部材24を介して各ボール保持部材70に伝達される。また、ボール保持部材70は、コイルバネ48でカム面20A側に付勢されているので、ボール保持部材70に保持されたボール75は、カム面20Aに当接したまま、カム面20Aの軸方向変位に沿って進退する。この際、ボール75はカム面20Aとの間の摩擦係数に比べて凹部71との間の摩擦係数のほうが小さいため、カム面20Aに対しては転動し、凹部71に対しては滑りながら回転することになる。
ボール保持部材70の回転および進退は、オルダム継ぎ手46、連結ロッド44、フレキシブルカップリング43を介してプランジャ部材40に伝達され、プランジャ部材40はカム面20Aに応じてシリンダブロック30のシリンダ孔31内で軸方向に進退しながら回転する。
プランジャ部材40の進退は、カム面20Aの形状を適宜な形状に設定することにより、プランジャ部材40の開口42がシリンダブロック30の吸入ポート35側の開口35Aに連通している位置では、端面カム20側つまり吸入ポート35側から離れる方向(図3中上方)に移動される。このプランジャ部材40の移動により、液体貯留空間41および液体貯留空間41が連通しているシリンダ孔31内に形成される空間(液体計量空間)に負圧が生じ、この負圧により吸入ポート35、開口35Aを介して移送すべき液体が前記液体計量空間に吸入される。
このプランジャ部材40の端面カム20側(後端側)への移動が完了する地点において、開口42は、開口35Aの位置から外れ、シリンダ孔31の内周面に沿って移動することとなる。この移動の途中においては、カム面20Aは軸方向の変位がないフラットな形状とされているため、プランジャ部材40は軸方向に進退することなく、そのままの位置を保った状態で開口34A側へと回転する。この回転移動の間、液体貯留空間41内は吸入ポート35、吐出ポート33のいずれにも連通されていないため、液体計量空間(液体貯留空間41およびこれに連通するシリンダ孔31内の空間)の容積は一定とされ、その内部の液体の容積も一定とされるため、液の計量が高精度に行われることになる。
開口42が吐出ポート33側の開口34Aに連通する位置にくると、カム面20Aの作用により、ボール75およびボール保持部材70はシリンダブロック30側(先端側)へ移動され、このボール保持部材70の移動に伴い、連結ロッド44等を介してプランジャ部材40は同じく先端側へ移動され、その移動量に伴い前記吸引した液体を液体貯留空間41内から押出し、連通孔33B、吐出孔33Aを介して吐出する。
このプランジャ部材40による液体の吐出動作は、開口42が円弧状の開口34Aに連通している間に行われ、この開口34Aから開口42が外れる際に完了し、開口42が開口34Aから外れた位置にくると、プランジャ部材40の軸方向の移動は停止される。このプランジャ部材40の停止状態は、端面カム20およびプランジャ部材40の回転により開口42が再び吸入ポート35側の開口35Aの位置にくるまで保持される。
このようにして、開口42が再び吸入ポート35の開口35A側にくると、前記カム面20Aの作用により、プランジャ部材40は再び端面カム20側に移動され、吸入ポート35から液体を吸入する吸入動作へと移動し、以下同様の作用を繰り返し、一つのシリンダ孔31に挿入されたプランジャ部材40の各一回転により、液体の吸入、吐出動作が1サイクルずつ行われることとなる。
この際、開口42つまり液体貯留空間41は、プランジャ部材40の回転に伴い、吸入側開口35Aに連通した状態(吸入ポート開放状態)と、吐出側開口34Aに連通した状態(吐出ポート開放状態)と、開口34A,35Aのいずれとも連通しない状態(吸入・吐出ポート閉鎖状態)とを順次繰り返す。つまり、各ポートにバルブを設け、このバルブの切換が行われることと同様の作用が得られる。
プランジャ部材40の進退に伴う吸入、吐出動作は、各プランジャ部材40毎に同様に行われ、図5や図9〜11から判るように、隣接する二つのプランジャ部材40は、その吸入あるいは吐出動作の途中において、開口34Aや開口35Aに同時に二つが連通可能とされているため、各液体貯留空間41内へ吸入され、あるいは液体貯留空間41から吐出される液体は、連続して吸入あるいは吐出され、かつ、後述するように、一定の流量を保持するようになっている。
しかも、カム面20Aの形状を適宜に設定することにより、各液体貯留空間41に吸入され、あるいは吐出される液体の合計の流量は常に一定となるようにされているため、脈動のない吸入及び吐出が行える。
[3本のプランジャ部材40の動作説明]
以下、各プランジャ部材40の動作を含めてより詳細に説明する。なお、図9〜11では、3本のプランジャ部材40をそれぞれ第1プランジャ部材40A、第2プランジャ部材40B、第3プランジャ部材40Cとして説明する。
なお、カム面20Aは、図8に示すカム線図に応じたカム形状を有している。このカム線図のy軸は、カム面20Aが最もシリンダブロック30側に近い部分をカム最低位置(y=0)、最も遠い部分をカム最高位置(本実施形態の一例では、例えばy=8.4mm)に設定されている。一方、x軸は、カム最低位置(y=0)にボール75が当接されている状態を0°とし、その位置からの端面カム20の回転角度つまりボール75に対するカム面20Aの相対回転角度が表されている。なお、カム線図には、ボール75の中心位置の移動軌跡も記載されている。
このカム線図に記載したように、端面カム20の回転角度が0°から16°まではカム面20Aは最低位置(y=0)の状態のままであり、ボール75およびプランジャ部材40は、プランジャ部材40の軸方向には移動しない。16°から44°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等加速度運動で端面カム20側(上方側)に移動するように設定されている。さらに、44°から136°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等速度運動で端面カム20側に移動するように設定されている。また、136°から164°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等加速度運動で端面カム20側に移動するように設定されている。さらに、164°から196°まではカム面20Aはカム最高位置の状態のままであり、ボール75およびプランジャ部材40は、プランジャ部材40の軸方向には移動しない。
また、196°から224°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等加速度運動で下蓋材4D側(下方側)に移動するように設定されている。さらに、224°から316°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等速度運動で下蓋材4D側に移動するように設定されている。また、316°から344°までのカム面20Aは、ボール75およびプランジャ部材40が等加速度運動で下蓋材4D側に移動するように設定されている。さらに、344°から360°まではカム面20Aは最低位置(y=0)の状態のままであり、ボール75およびプランジャ部材40はプランジャ部材40の軸方向には移動しない。
従って、端面カム20が回転することで、歯車軸部材24、ボール保持部材70等を介して各プランジャ部材40は中心軸を回転中心として回転し、かつ、各ボール75がカム面20Aに当接することで、各プランジャ部材40は軸方向に進退移動する。この際、3本の各プランジャ部材40(40A,40B,40C)は次のように動作する。
なお、各プランジャ部材40は、カム面20Aに沿った円周方向の間隔が120度間隔であるため、カム面20Aに対して120度位相がずれた状態とされている。つまり1本のプランジャ部材40(第1プランジャ部材40A)がカム面20Aの0度位置にある際には、他の2本のプランジャ部材40(第2プランジャ部材40B、第3プランジャ部材40C)は、カム面20Aの120度、240度の位置にそれぞれ位置することになる。
図9(A)、(B)に示すように、端面カム20の回転角度が0°から16°まではカム面20Aは最低位置(y=0)の状態のままであり、第1プランジャ部材40Aは、プランジャ部材40の軸方向には移動しない。この第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口34A,35Aのいずれにも連通しないように設計されている。
一方、第2プランジャ部材40Bは、カム面20Aの120°から136°の位置に移動し、吸入ポート35側の開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等速度運動で端面カム20側に移動される。
第3プランジャ部材40Cは、カム面20Aの240°から256°の位置に移動し、吐出ポート33側の開口34Aに開口42が連通された状態でかつ等速度運動で下蓋材4D側(下端側)に移動される。
従って、この状態では、第2プランジャ部材40Bは液体の液体貯留空間41内への吸入動作を行い、第3プランジャ部材40Cは液体貯留空間41からの液体の吐出動作を行い、第1プランジャ部材40Aは液体の吸入、吐出のいずれも動作も行っていない。
第1プランジャ部材40Aが、図9(B)に示すカム面20Aの16°の位置から図9(C)に示す44°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aは、開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等加速度運動で端面カム20側に移動される。
この際、第2プランジャ部材40Bは、カム面20Aの136°の位置から164°の位置まで移動し、開口35Aに開口42が連通した状態でかつ等加速度運動で端面カム20側に移動する。
一方、第3プランジャ部材40Cは、カム面20Aの256°の位置から264°の位置まで移動し、開口34Aに開口42が連通した状態でかつ等速度運動で下蓋材4D側に移動する。
従って、第1プランジャ部材40A、第2プランジャ部材40Bは、共に端面カム20側に移動し、各液体貯留空間41および液体貯留空間41が連通しているシリンダ孔31内に形成される空間に吸入ポート35、開口35Aを介して液体が吸入される。
一方、第3プランジャ部材40Cは、下蓋材4D側に移動するため、第3プランジャ部材40Cの液体貯留空間41内およびシリンダ孔31内の空間から開口34Aを介して吐出ポート33から液が吐出される。
この際、端面カム20の回転角度に対する第3プランジャ部材40Cによる液吐出量は、第1プランジャ部材40A、第2プランジャ部材40Bによる液吸入量の合計と一致するようにカム面20Aの等速度領域および等加速度領域が設定されている。
第1プランジャ部材40Aが、図9(C)に示すカム面20Aの44°の位置から図10(D)に示す136°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aは、開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等速度運動で端面カム20側に移動される。
この際、第2プランジャ部材40Bは、カム面20Aの164°の位置から256°の位置まで移動するため、第2プランジャ部材40Bは、開口42が吐出ポート33、吸入ポート35のいずれにも連通しない状態のまま回転し、続いて開口42が開口34Aに連通された状態で下蓋材4D側に移動し、液の吐出動作を行う。
一方、第3プランジャ部材40Cは、カム面20Aの284°の位置から376°(つまり16°)の位置まで移動するため、第3プランジャ部材40Cは、開口42が吐出ポート33側の開口34Aに連通された状態で回転して液の吐出動作を行った後、続いて開口42が各開口34A,35Aに連通されない状態に移動する。
従って、図9(C)から図10(D)の間は、第1プランジャ部材40Aのみが吸入ポート35に連通して液の吸入動作を行っている。この際、端面カム20の回転角度に対する第1プランジャ部材40Aの軸方向移動量は一定である。このため、端面カム20つまりは出力軸2Cの回転角度に対して一定量毎の液体が液体貯留空間41およびシリンダ孔31内に吸入されることになる。この吸入量は、前述の各第1プランジャ部材40A、第2プランジャ部材40Bの両方によって液が吸入されていた際の量と同一とされ、容器4からは一定量の液が連続して吸入される。
第1プランジャ部材40Aが、図10(D)に示すカム面20Aの136°の位置から図10(E)に示す164°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aは、開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等加速度運動で端面カム20側に移動される。
同じく、第3プランジャ部材40Cは、16°の位置から44°の位置に移動するため、開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等加速度運動で端面カム20側に移動される。
ここで、この部分の各カム面20Aは等加速度運動となるように設定されており、16°から44°の間では、回転角度に対して第3プランジャ部材40Cの移動量が増加するようにされており、136°から164°の間では、第1プランジャ部材40Aの移動量が減少するようにされている。
そして、各プランジャ部材40A,40Cの移動量の合計は、常に、プランジャ部材40が44°から136°の位置を移動している場合と一致するように、カム面20Aが設定されている。このため、各開口42が開口35Aを介して吸入ポート35に連通されている場合も、2本のプランジャ部材40A,40Cの移動量の合計が一定であるため、回転角度に対する吸入量はプランジャ部材40が等速度運動をしている場合と同一となり、一定量の吸入は継続されることになる。
一方、第2プランジャ部材40Bは、256°の位置から284°の位置まで移動するため、開口42が開口34Aを介して吐出ポート33に連通された状態でかつ等速度運動で下蓋材4D側に移動される。この移動に伴い第2プランジャ部材40Bの液体貯留空間41内およびシリンダ孔31内に吸引されていた液体が、開口34A、吐出ポート33を介して吐出される。なお、本実施形態では、吐出孔33Aに連通する貫通孔が形成された連結具が下蓋材4Dに取り付けられており、この連結具のネジに吐出チューブを接続し、そのチューブ先端の図示しないノズルから液を吐出するように構成されている。
第1プランジャ部材40Aが、図10(E)に示すカム面20Aの164°の位置から図10(F)に示す196°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口35Aから外れ、いずれの開口34A,35Aに対しても非連通状態となる。
従って、第1プランジャ部材40Aの液体貯留空間41は、吐出ポート33、吸入ポート35のいずれにも連通されていないため、各ポート33,35(バルブ)が閉じられた状態となる。
第2プランジャ部材40Bは、284°の位置から316°の位置まで引き続き移動するため、開口42が開口34Aを介して吐出ポート33に連通された状態でかつ等速度運動で下蓋材4D側に移動され、一定量の液吐出を継続する。
第3プランジャ部材40Cは、44°の位置から76°の位置に移動し、開口35Aに開口42が連通された状態でかつ等速度運動で端面カム20側に移動される。すなわち、吸入ポート35側に連通するのが第3プランジャ部材40Cのみになり、前述の通り、第3プランジャ部材40Cの液体貯留空間41およびシリンダ孔31内に液体を吸入する。
第1プランジャ部材40Aが、図10(F)に示すカム面20Aの196°の位置から図11(G)に示す224°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口34Aに連通しながら、下蓋材4D側に等加速度運動で移動する。
同様に、第2プランジャ部材40Bは、316°の位置から344°の位置まで移動し、第2プランジャ部材40Bの開口42も、開口34Aに連通しながら、下蓋材4D側に等加速度運動で移動する。
このため、各プランジャ部材40A,40Bの液体貯留空間41およびこれに連通するシリンダ孔31で区画形成される空間の体積が減少し、その空間内に吸入された液体は開口34Aを介して吐出ポート33から吐出される。

ここで、この部分のカム面20Aは等加速度運動となるように設定されており、196°から224°の間では、回転角度に対して第1プランジャ部材40Aの移動量が増加するようにされており、316°から344°の間では、第2プランジャ部材40Bの移動量が減少するようにされている。そして、第1および第2のプランジャ部材40A,40Bの移動量の合計は、常に、プランジャ部材40が224°から316°の位置を移動している場合と一致するように、カム面20Aが設定されている。このため、2本のプランジャ部材40A,40Bの開口42が吐出ポート33に連通されている場合も、2本のプランジャ部材40A,40Bの移動量の合計が一定であるため、回転角度に対する吐出量はプランジャ部材40が等速度運動をしている場合と同一となり、一定量の吐出も継続されることになる。
一方、第3プランジャ部材40Cは、76°の位置から104°の位置まで移動する。このため、前述のとおり、単独で吸入ポート35に連通しながら端面カム20側に移動して液体の吸入動作を継続する。
第1プランジャ部材40Aが、図11(G)に示すカム面20Aの224°の位置から図11(H)に示す316°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口34Aに連通しながら、下蓋材4D側に等速度運動で移動する。この間、第1プランジャ部材40Aの開口42のみが吐出ポート33に連通しており、かつ第1プランジャ部材40Aは等速度運動で移動するので、端面カム20の回転角度に対する液体の吐出量は一定のまま維持される。
なお、第2プランジャ部材40Bは、344°の位置から76°の位置まで移動し、第3プランジャ部材40Cは、104°の位置から196°の位置まで移動する。
ここで、第2プランジャ部材40Bは、344°から16°の位置に達するまでは、開口42がいずれのポート33,35にも連通せず、いわゆるバルブが閉じられた状態である。この際、第3プランジャ部材40Cは、104°から136°の位置に移動するため、等速度運動で端面カム20側に移動し、第3プランジャ部材40Cのみで液の吸入動作を行う。
さらに、第2プランジャ部材40Bが16°から44°の位置に移動し、第3プランジャ部材40Cが136°から164°の位置に移動する間は、前述の通り、各プランジャ部材40B,40Cは、等加速度運動で端面カム20側に移動し、各プランジャ部材40B,40Cの協働によって一定量ずつの液体吸入が継続される。
続いて、第2プランジャ部材40Bが44°から76°の位置に移動し、第3プランジャ部材40Cが164°から196°の位置に移動する間は、前述の通り、第2プランジャ部材40Bのみが吸入ポート35に連通して液の吸入動作を行い、第3プランジャ部材40Cは、各ポート33,35(バルブ)が閉じられた状態となる。
第1プランジャ部材40Aが、図11(H)に示すカム面20Aの316°の位置から図11(I)に示す344°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口34Aに連通しながら、下蓋材4D側に等加速度運動で移動する。
この間、第3プランジャ部材40Cも196°から224°に移動するため、前述の通り、開口42を開口34Aに連通しながら、下蓋材4D側に等加速度運動で移動する。
そして、カム面20Aの設定により、各プランジャ部材40A,40Cの軸方向移動量の合計は一定とされているので、端面カム20の回転角度に対する液体の吐出量は一定のまま維持される。
第2プランジャ部材40Bは、76°から104°の位置に移動し、前述の第1プランジャ部材40Aの場合と同様に、等速度運動で端面カム20側に移動し、液の一定量の吸入動作を継続する。
第1プランジャ部材40Aが、図11(I)に示すカム面20Aの344°の位置から図9(A)に示す0°の位置まで移動している場合、第1プランジャ部材40Aの開口42は、開口34Aから外れ、いずれのポート33,35にも連通されていない状態、つまり各ポート33,35(バルブ)が閉じられた状態となる。
この間、第2プランジャ部材40Bは、104°から120°の位置に、等速度運動で端面カム20側に移動し、液の一定量の吸入動作を継続する。
また、第3プランジャ部材40Cも224°から240°に移動するため、前述の第1プランジャ部材40Aの場合と同様に、等速度運動で下蓋材4D側に移動し、液の一定量の吐出動作を継続する。
以上により、第1プランジャ部材40Aがカム面20Aの0°に戻るため、以上に説明した各動作を繰り返すことで、一定量の液体が連続的に吐出および吸引され、無脈動で連続する吸入及び吐出が行われる。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)シリンダ孔31内に挿入されたプランジャ部材40を回転させるだけで、液体の液体計量空間内への吸入およびこの空間からの吐出を行うことができるので、プランジャ部材40に高い液圧が加わっても、プランジャ部材40の外周面がシリンダ孔31に当接してガイドすることができる。そして、ポート(バルブ)の切替は、プランジャ部材40の回転によって行っているので、高い液圧が加わってもポートの切替状態が変化することもなく、面バルブ方式の液体吐出装置のように部材同士が離れて液漏れが発生し、バルブの状態が変化することもないため、耐圧性能の高い液体吐出装置とすることができる。
また、面バルブ方式の場合のように、面バルブ部材の付勢力を大きくして耐圧性能を高くする必要がないため、プランジャ部材40を回転駆動させるための必要トルクも面バルブ方式の場合に比べて小さくでき、モータも小さくすることができ、液体吐出装置の構造も簡易にできる。従って、構造が簡易で容易に小型化できる液体吐出装置1を提供することができる。
(2)3本のプランジャ部材40を設け、各プランジャ部材40を作動させた際の液体の吐出量および吸入量を、各プランジャ部材40の回転角度に比例して一定となるようにしたので、一定の吐出量で連続して液体を吐出することができ、無脈動の連続ポンプを構成することができる。さらに、回転速度を制御することで、一定時間の吐出量を増減することができ、吐出量の制御も容易に行うことができる。
(3)プランジャ部材40の側面中間部に開口42を形成し、開口42の軸方向両側にはそれぞれプランジャ部材40の側面部分が形成されているので、プランジャ部材40の開口42側がシリンダ孔31の内周面に押し付けられた場合でも、プランジャ部材40が傾くこともなく、前記液圧をバランスよく支持でき、かつ、プランジャ部材40の軸方向の進退駆動をスムーズに行うことができる。従って、この点からも、モータ2Aの必要な駆動力を小さくでき、液体吐出装置1を小型化することができる。
(4)シリンダブロック30を容器4内に配置しているので、シリンダ孔31およびプランジャ部材40間から液が漏れた場合でも、その液を容器4内に回収でき、液漏れ防止用のシール材を配置する必要が無いため、組立作業やメンテナンス作業を簡単に行うことができる。
(5)カム面20Aに当接するカムフォロワを、ボール保持部材70と、このボール保持部材70の凹部71に保持されたボール75とを備えて構成したので、端面カム20やカムフォロワで構成される駆動部分を小型化することができる。すなわち、従来のローラを用いた場合には、ローラを回転自在に支持する回転軸が必要となり、この回転軸はプランジャ部材40を駆動するロッド等から外周方向に突出させなければならないため、このローラのカム面に沿った移動(公転)軌跡の直径も大きくなる。これに対し、本実施形態ではボール75を用いているので、ローラ軸を不要にでき、その分、移動軌跡の直径を小さくできて液体吐出装置1を小型化することができる。
(6)ローラを用いた場合には、平面カムとローラとの間で横滑りが生じるため、平面カムを含油樹脂で形成してローラの摩耗を減少させる必要があり、このため、ローラとの圧接時の含油樹脂の変形によって、プランジャのストローク量の誤差が生じ、液体の吐出精度が低下する。
これに対し、本実施形態では、カム面20Aにボール75を当接させており、カム面20Aとボール75間の摩擦係数に比べてボール保持部材70とボール75間の摩擦係数を低く設定しているので、公転に伴いボール75に対し円周方向等の力が加わっても、その力はボール保持部材70の凹部71とボール75とが滑ることで吸収される。このため、カム面20Aとボール75との間では横滑り等が発生せず、ボール75はカム面20Aに対して滑ることなく転動することができる。従って、カム面20Aを従来のように摩擦を考慮して含油樹脂などで形成する必要が無く、金属等の硬い部材で形成でき、かつボール75も硬い部材で構成できるので、プランジャ部材40のストローク量の誤差を減少でき、液体の吐出精度を向上させることができる。
さらに、プランジャ部材40の進退は、ボール保持部材70、ボール75を介した端面カム20のカム面20Aの形状により一義的に設定されるから、カム面20Aの形状を適宜に設定することにより、プランジャ部材40の動きを正確に制御でき、脈動のない正確な吐出を行うことができる。
(7)さらに、ボール保持部材70は、樹脂などのボール75に比べて柔らかい部材で構成されるが、ボール75の約半球部分を収納可能な半球状の凹部71でボール75を保持しているので、ボール75および凹部71間で滑りが生じる場合、その滑りによって生じる力を凹部71の広い面積で支持することができるので、ボール保持部材70の変形を防止することができる。これにより、プランジャ部材40の移動量の誤差を発生させることがなく、プランジャ部材40の動きを正確に制御できる。従って、3本のプランジャ部材40を配置し、カム面20Aの形状や開口34A,35Aと各開口42との位置関係を所定の関係に設定することで、液体の吸入量および吐出量をモータ2Aの回転つまりプランジャ部材40の回転角度に比例させることができ、モータ2Aを一定速度で回転させれば一定量の液体を無脈動で連続して吐出できる。
従って、従来の斜板ポンプと比べても非常に優れた特性の液体吐出装置1とすることができる。すなわち、斜板ポンプは、斜板に沿ってプランジャを駆動するため、斜板とのスライド部は平面接触、プランジャ(ピストン)との接続部は球面ブッシュとなっている。この斜板ポンプでは、カム(斜板)が平面に限定されるので、吐出量を回転角度に比例させて一定量毎吐出させることができない。また、斜板とのスライド部等に給油して摩耗、摩擦を減少させる必要があるため、給油しながら使用しなければならず、取扱いが煩雑である。
これに対し、本実施形態の液体吐出装置1では、立体カムを利用できるので、回転角度に応じて一定量毎の液体を吐出でき、かつ、ボール75を利用し、摩擦係数を所定の関係に設定しているので、ボール75等の摩耗が生じにくくなり、給油等も不要にできる。
また、単位時間当たりの吐出量は、モータ2Aの回転速度で設定できるので、モータ2Aのスピードコントローラによって正確にかつ容易に吐出量を制御することができ、取扱いの容易な液体吐出装置1にすることができる。
(8)また、本実施形態では、ボール保持部材70とボール75との2部材でカムフォロワを構成できるので、ローラ軸を利用した場合に比べて構成を簡易にでき、かつ小型化できる。
(9)吸入ポート35をシリンダブロック30の外周面に開口したので、容器4内にシリンダブロック30を配置するだけで、吸入ポート35に液体をスムーズに供給することができる。その上、吸入ポート35の開口を容器4の底面に合わせているので、容器4内に液体を残すことなく、確実に吸入ポート35に供給することができる。
(10)吐出ポート33において、吐出孔33Aをシリンダブロック30の中心軸に形成することで共有化しているので、吐出ポート33の構成を簡易にでき、かつ1つの吐出孔33Aから液体を吐出できるので、連続した液体吐出を容易に実現できる。
(11)液に接するのは、容器4、シリンダブロック30、プランジャ部材40、連結ロッド44、フレキシブルカップリング43、支持ロッド39程度しかないので、これらの部品の材質を例えばアルミナセラミック製等とすることで、耐薬品性に優れた液体吐出装置1を比較的低コストで実現することができる。このため、取り扱える移送流体が限定されず、薬液、接着剤、各種溶剤等の様々な液体の吐出に利用することができる。
なお、本発明は前述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。なお、以下の説明では、前記実施形態と同一または同様の構成には同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略する。
前記実施形態では、シリンダブロック30に対して大きな容積を有する容器4を用いていたが、図12に示すように、シリンダブロック30と同等の大きさのケース体90内にシリンダブロック30を挿入配置した液体吐出装置1Aとしてもよい。
ここで、ケース体90の内周面には円周方向に連続する液供給溝91を形成されている。また、ケース体90には、液供給溝91に連通する吸入孔92と、吐出ポート33に連通する吐出孔93とが形成されている。さらに、シリンダブロック30とボール保持部材70との距離を小さくできるので連結ロッド44を設けられておらず、プランジャ部材40はオルダム継ぎ手を介して直接ボール保持部材70に連結している。
なお、液体吐出装置1Aは、容器4を備えていないので、そのシリンダブロック30には、プランジャ部材40およびシリンダ孔31間の隙間から漏れた液を液供給溝91に戻すための液回収部94と、液漏れ防止シール95とが設けられている。
液回収部94は、シリンダ孔31の内周に沿って形成された円周溝およびこの円周溝と液供給溝91とを連通する連通孔とを備えて構成され、前記隙間から漏れた液体を円周溝および連通孔を介して液供給溝91に回収するものである。
液漏れ防止シール95は、シリンダ孔31の内周面に形成された円弧溝に配置されたOリング等のシール材で構成され、前記隙間をシールして液がシリンダブロック30から支持プレート37側に漏れることがないようにしている。
このような液体吐出装置1Aにおいても、吸入孔92から液供給溝91に液を供給すると、シリンダブロック30の側面に開口する吸入ポート35から液体計量空間内に液が供給され、吐出ポート33および吐出孔93を介して液が吐出されるため、前記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、容器4を不要にできるので、液体吐出装置1に比べてより小さな液体吐出装置1Aとすることができる。
但し、液供給溝91は容器4に比べて体積が小さいため、液を吐出する間は、吸入孔92から常時供給し続ける必要があるが、前記実施形態では、容器4内への液供給を一定間隔で行うこともできる利点がある。また、前記実施形態では、容器4内に液を回収できるので、液回収部94や液漏れ防止シール95を不要にできる利点もある。
また、連結ロッド44やプランジャ部材40と、ボール保持部材70との連結は、オルダム継ぎ手に限らず、他の連結構造を採用してもよい。
例えば、図13,14に示す液体吐出装置1Bのように、磁力を利用した継ぎ手を用いてもよい。液体吐出装置1Bでは、プランジャ部材40の一端に磁石ホルダ101を固定し、この磁石ホルダ101に2本の磁石102を取り付けている。なお、磁石102は、端部が磁石ホルダ101から突出されており、この突出した端面がN極およびS極となるように配置されている。
一方、ボール保持部材70は、凹部71が形成された第1ボール保持部材111と、この第1ボール保持部材111にボールベアリング49を介して配置された第2ボール保持部材112とを備えて構成されている。各ボール保持部材111,112は、各ボール保持部材111,112に圧入された連結ピン113で一体化されている。
第2ボール保持部材112の端面には、2本の磁石114が埋設されている。この際、磁石114の端面は、第2ボール保持部材112の端面よりも凹んでおり、この凹部に前記磁石102が嵌るように構成されている。そして、2本の磁石114も、前記凹部に露出する面がN極およびS極となるように配置されている。
このような液体吐出装置1Bにおいても、吸入孔92から液供給溝91に液を供給すると、シリンダブロック30の側面に開口する吸入ポート35から液体計量空間内に液が供給され、吐出ポート33および吐出孔93を介して液が吐出されるため、前記液体吐出装置1や液体吐出装置1Aと同様の作用効果を奏することができる。
また、磁石102,114を利用して連結しているので、プランジャ部材40の着脱を容易にでき、洗浄時の取り外し、組立作業を容易に行うことができる。
さらに、磁石102,114を各2本設け、そのN極およびS極を異ならせているので、ボール保持部材70に対するプランジャ部材40の取付方向つまり開口42の向きを一定にでき、間違って組み立てる可能性もなく、より一層容易に組み立てることができる。
なお、プランジャ部材40や連結ロッド44とボール保持部材70との連結は、オルダム継ぎ手や磁石を利用したものに限らず、例えば、ボール保持部材70の端面に袋ナットを形成し、プランジャ部材40の端面にこの袋ナットに螺合する雄ねじを形成して連結する等、他の方法を採用してもよい。特に、容器4を用いない場合のように、プランジャ部材40およびボール保持部材70を直接連結でき、各部材の軸合わせも精度よく行える場合には、オルダム継ぎ手等の軸ずれを許容する連結構造を採用する必要はない。
また、シリンダブロック30、プランジャ部材40等の材質は、アルミナセラミック、窒化珪素等のセラミックや、超硬合金、ステンレス等の金属等が利用でき、使用する液体の種類などによって選択すればよい。
端面カム20のカム面20Aの形状は、前記実施形態のカム線図のものに限らない。例えば、2つのプランジャ部材40の開口42が開口34Aや開口35Aに連通している際に各プランジャ部材40が等加速度運動とされるカム面部分を、サインカーブのカム面などとしてもよく、要するに2つのプランジャ部材40の移動量の合計が一定となるように各カム面を設計すればよい。
また、一定量の液体を無脈動で連続して吐出する必要がない液体吐出装置1の場合には、その吐出動作に応じたカム面20Aに設計すればよい。要するに、カム面20Aの形状は、液体吐出装置に要求される液体の吐出動作に応じて設計すればよく、このような液体吐出装置においても、シリンダ孔31に挿入されるプランジャ部材40を回転させながら軸方向に移動することで、小型でかつ高精度の吐出が行える液体吐出装置を実現できる。
シリンダブロック30の構成は前記実施形態のものに限らず、例えば、吐出ポート33と吸入ポート35とを逆に設定してもよい。また、シリンダ孔31およびプランジャ部材40の数も3つに限らず、2つあるいは4つ以上設けてもよい。但し、2つの場合には、液体吐出が間欠的になるため、連続的に吐出する場合には3つ以上であることが好ましく、特に、4つ以上設けた場合に比べて構成を簡易にできる点で前記実施形態のように3つ設けることが最も好ましい。
さらに、シリンダ孔31に形成された吐出ポート33の連通孔33Bや吸入ポート35は、断面形状が円形つまり各吐出側開口34A、吸入側開口35Aが円形に形成されたものに限らず、断面形状が楕円形等の他の形状に形成されたものでもよい。特に、各開口34A,35Aは、回転する各プランジャ部材40の開口42が所定の角度範囲で連通し続ける必要があるため、その回転方向の長さ寸法が、それに直交するシリンダ孔31の軸方向の長さ寸法に比べて長いもの、例えば、断面形状が楕円であれば、その短軸がシリンダ孔31の軸方向に沿って設けられ、長軸がプランジャ部材40の回転方向に設けられていることが好ましい。このような構成を採用すれば、各開口34A,35Aの開口面積をそれほど大きくすることなく、かつ、プランジャ部材40の開口42との連通状態を維持できる。但し、前記実施形態のように円形に形成すれば各ポート33,35を容易に加工できる利点がある。
また、プランジャ部材40は、開口42がプランジャ部材40の端面から所定寸法離れた位置に形成されたもの、つまり側面の中間部に開口42が形成されたものに限らず、開口42がプランジャ部材40の端面から連続して形成されたDカット式のプランジャ部材を用いてもよい。Dカット式プランジャ部材であれば、その側面に端面から連続する凹部を形成するだけでよいため、加工が容易になり、特に、極微量の液体を吐出するため、プランジャ部材40の直径も1〜2mm程度と非常に細い場合でも、比較的容易に形成できる利点がある。
また、モータ2Aとしては、ステッピングモータ、サーボモータ、シンクロナスモータ、DCモータ、インダクションモータ、レバーシブルモータ、エアモータ等の種々のモータを利用することができる。
また、これら以外の部分の形状、構造等も前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
なお、本発明の液体吐出装置1,1A,1Bは、一定流量を所定時間流し続ける定流量用に用いられるだけでなく、例えばモータ2Aを適宜制御して液体を所定パターンで吐出したり、所定の液体が流れているラインの流量計測値等に応じて微量の液をライン内に吐出して混合したり、ラインからサンプリングしたりする場合に利用できる。
さらに、所定の液体が流れているラインにプランジャポンプを介在させてポンプ前後のラインの圧力等が平衡状態となるようにモータ2Aを作動させ、その平衡状態のモータ2Aの回転量やパルス数等から流量を測定してもよい。特に、本発明の液体吐出装置は、極微量の液体を吸引・吐出することに適しているので極微量流量計としても利用できる。
本発明は、構造を簡易にできて小型化が容易であるとともに、液圧が高い場合にも対応可能な液体吐出装置に利用できる。
本発明の第1実施形態を示す正面図である。 第1実施形態の要部を示す断面図である。 第1実施形態の容器部分の要部を示す断面図である。 シリンダブロックおよびプランジャ部材を示す斜視図である。 シリンダブロックおよびプランジャ部材を示す断面図である。 オルダム継ぎ手を示す分解斜視図である。 端面カムおよびボール保持部材を示す斜視図である。 端面カムのカム線図である。 第1実施形態における動作説明図である。 第1実施形態における動作説明図である。 第1実施形態における動作説明図である。 本発明の変形例における要部を示す断面図である。 本発明の他の変形例における要部を示す断面図である。 図13の変形例における要部を示す斜視図である。
符号の説明
1,1A,1B…液体吐出装置、2A…サーボモータ、2C…出力軸、4…容器、20…端面カム、20A…カム面、22…オルダム継ぎ手、23…カム本体、24…歯車軸部材、30…シリンダブロック、31…シリンダ孔、33…吐出ポート、35…吸入ポート、40,40A,40B,40C…プランジャ部材、41…液体貯留空間、42…開口、44…連結ロッド、46…オルダム継ぎ手、60…カムフォロワガイドブロック、70…
ボール保持部材、72…歯、75…ボール、90…ケース体、101…磁石ホルダ、102,114…磁石、111…第1ボール保持部材、112…第2ボール保持部材。

Claims (5)

  1. 一端側が閉塞され、他端側が開口された3本のシリンダ孔を有するシリンダブロックと、
    前記各シリンダ孔に前記他端側から挿入された3本のプランジャ部材と、
    前記各プランジャ部材を各シリンダ孔に対して、その軸方向に往復駆動させながら前記軸方向中心軸を回転中心として回転させる駆動手段とを備えて構成され、
    前記シリンダブロックは、一端側が各シリンダ孔の内周面に開口され、他端側がシリンダブロックの外面に開口された吸入ポートと、一端側が各シリンダ孔の内周面に開口され、他端側がシリンダブロックの外面に開口された吐出ポートとを備え、
    前記各シリンダ孔の内周面には、吸入ポートおよび吐出ポートにそれぞれ連通された吸入側開口および吐出側開口がそれぞれ形成され、
    前記各プランジャ部材は、プランジャ部材の側面に開口され、プランジャ部材の回転に伴い、前記吸入ポートに連通された吸入側連通状態、吸入ポートおよび吐出ポートのいずれとも連通されていないポート切替状態、前記吐出ポートに連通された吐出側連通状態、吐出ポートおよび吸入ポートのいずれとも連通されていないポート切替状態に順次切替可能な側面開口と、この側面開口に連通しかつ前記シリンダ孔の閉塞された一端側に対向するプランジャ部材の端面に開口された液体貯留空間とを備え、
    各シリンダ孔における吸入側開口および吐出側開口は、前記3つのプランジャ部材のうちの1つのプランジャ部材の側面開口は各開口に連通せず、他の2つのプランジャ部材の側面開口が各開口にそれぞれ連通される状態と、
    前記3つのプランジャ部材のうちの2つのプランジャ部材の側面開口が吸入側開口に連通し、他の1つのプランジャ部材の側面開口が吐出側開口に連通される状態と、
    前記3つのプランジャ部材のうちの1つのプランジャ部材の側面開口が吸入側開口に連通し、他の2つのプランジャ部材の側面開口が吐出側開口に連通される状態とを、各プランジャ部材の回転に伴い切替可能に形成され、
    前記駆動手段は、前記プランジャ部材の側面開口が吸入側連通状態にあるときには、前記プランジャ部材を回転させつつシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させ、前記プランジャ部材の側面開口が吐出側連通状態にあるときには、前記プランジャ部材を回転させつつシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させ、前記プランジャ部材の側面開口がポート切替状態にあるときには、前記プランジャ部材を軸方向には移動させないで回転させるとともに、
    吸入側開口に1つのプランジャ部材の側面開口のみが連通されている場合には、そのプランジャ部材を自身の回転角度に対する移動量が一定となるようにシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させ、
    吐出側開口に1つのプランジャ部材の側面開口のみが連通されている場合には、そのプランジャ部材を自身の回転角度に対する移動量が一定となるようにシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させ、
    吸入側開口に2つのプランジャ部材の側面開口が連通されている場合には、各プランジャ部材をシリンダ孔の一端側から離れる方向に移動させるとともに、各プランジャ部材の回転角度に対する各プランジャ部材の移動量の合計が、前記1つのプランジャ部材の側面開口のみが吸入側開口に連通されている場合のプランジャ部材の移動量と同一となるように設定され、
    吐出側開口に2つのプランジャ部材の側面開口が連通されている場合には、各プランジャ部材をシリンダ孔の一端側に近づく方向に移動させるとともに、プランジャ部材の回転角度に対する各プランジャ部材の移動量の合計が、前記1つのプランジャ部材の側面開口のみが吐出側開口に連通されている場合のプランジャ部材の移動量と同一となるように設定されていることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の液体吐出装置において、
    前記シリンダブロックは略円柱状に形成され、
    前記各シリンダ孔はシリンダブロックの中心軸を中心とする同心円上に等間隔で形成され、
    前記吐出ポートはシリンダブロックの中心軸に沿って形成された1本の吐出孔と、この吐出孔と各シリンダ孔とを連通する連通孔とを備えて構成されていることを特徴とする液体吐出装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置において、
    前記プランジャ部材の側面開口は、プランジャ部材の側面においてプランジャ部材の端部から所定距離離れた位置に形成され、側面開口の各プランジャ端部側にプランジャ部材の側面が残されていることを特徴とする液体吐出装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記シリンダブロックは、吐出用の液を貯蔵可能な容器内に配置され、前記シリンダ孔およびプランジャ部材間から液が漏れた場合にその液を容器内に回収可能に構成されている液体吐出装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の液体吐出装置において、
    前記駆動手段は、
    モータと、このモータによって回転されるカムと、前記各プランジャ部材に連結されたカムフォロワとを備えて構成され、
    前記カムは、その端面に形成された所定形状のカム面と、回転中心軸部分に設けられ前記カム面よりも突出された歯車とを備えて構成され、
    前記カムフォロワは、一端側が前記各プランジャ部材と一体的に往復駆動および回転可能に連結され、他端側には前記カムの歯車と噛合可能でかつ歯車に対して軸方向に進退可能な歯車とが形成され、他端側端面には略半球状の凹部が形成されたカムフォロワ本体と、前記凹部に配置されて前記カム面に当接可能なボールとを有し、
    前記カム面とボールとの摩擦係数に比べて、ボールと前記凹部との摩擦係数が小さく設定され、
    前記モータによりカムを回転駆動すると、前記カムフォロワ本体は、カムの歯車に噛合することで回転され、かつ前記ボールに当接するカム面が回転移動することでカム面の形
    状に応じて軸方向に進退駆動され、
    前記プランジャ部材は、カムフォロワ本体と一体的に回転および進退駆動されることを特徴とする液体吐出装置。
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