JP4480448B2 - 耐水紙 - Google Patents
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Description
「誰でもわかるラミネーティング」 松本宏一著 (株)加工技術研究会、1998年10月6日発行、第11章 接着剤とAC剤(P144−164) 「紙およびパルプ 製紙の化学と技術」第3巻 大江礼三郎翻訳・監修 中外産業調査会、1983年4月30日発行、第16章 内面サイジング(P101−143)、第20章 表面サイジング(P221−263)
なお、本発明における耐水紙の積層構成にあっては、基紙/塗工層/ラミネート層の他、塗工層/基紙/塗工層/ラミネート層、ラミネート層/塗工層/基紙/塗工層/ラミネート層でもよい。また、ラミネート層は2層以上でもよく、また塗工層、ラミネート層以外の他の層、例えば印刷層等があってもよい。
JIS P8140に準じて行った。
以下の手順で測定を行い、端面吸水度を算出した。
<ラミネート接着性>
予め溶融した低密度ポリエチレン(190℃におけるMFR7.2g/10分、密度0.917g/cm3 、融点106℃)を、実施例及び比較例で得られた、バインダーまたはバインダーと顔料とを含有する塗工層を設けた基紙の片面塗工面上に、Tダイを用いて押出温度300℃にて押出しラミネートし、次いで、基紙と溶融したラミネート層とをマット面仕上げのクーリングロールで圧着して、基紙の片面に厚さ20μmの低密度ポリエチレン層を設けたラミネートシートを作成した。
(基紙とラミネート層の接着強度<基紙の層内剥離強度)
一部基紙の内部で剥離(破壊)が起こっているが、残りは基紙とラミネート層の界面で剥離が起こっている △
全て基紙の内部で剥離(破壊)が起こっている ○
(基紙とラミネート層の接着強度>基紙の層内剥離強度)
<グラビア印刷適性>
実施例及び比較例で得られた、バインダー又はバインダーと顔料とを含有する塗工層を設けた基紙の片面塗工面上に、上記と同様にしてラミネート層を設け、このラミネート面に、大蔵省式グラビア印刷機を用いて、印刷速度20m/分、印圧30kgf/cmで印刷を行い、得られた印刷物の面積率40%網点部について、欠落した網点の数を数え、その欠落率を算出し、以下の基準で評価した。
×:網点欠落率が2.5%超
<ヒートシール適性>
実施例及び比較例で得られた、バインダー又はバインダーと顔料とを含有する塗工層を設けた基紙の片面塗工面上に、上記と同様にしてラミネート層を設けてラミネートシートを作成し、このラミネートシートについて、ヒートシールテスター(テスター産業(株)製TP−701S)を使用し、以下の方法でヒートシール時の表面剥がれのシュミレーションテストを行った。
基紙の内部が剥離(基紙の層内で破壊) ○
ラミネート層の層内で破壊 ○
基紙とラミネート層の界面で全部剥離 ×
[実施例1]
バインダーとして低TgバインダーA(スチレン・ブタジエン系共重合体、Tg:−20℃)と高TgバインダーD(スチレン・ブタジエン系共重合体、Tg:40℃)を、固形分の比率が95/5となるように配合したバインダー成分20重量%を含有する塗工液を、坪量150g/m2、厚さ210μmの上質紙の片面に、エアナイフコーターにて塗工速度100m/分で、固形分の塗工量が4g/m2となるよう塗工して、本発明の耐水紙の基紙を得た後、この基紙についてソフトカレンダー処理を手差しで行った。このとき、ソフトカレンダー処理は、由利ロール株式会社製テストカレンダーを用い、A4判にカットした上記基紙を、直径200mm、温度75℃の金属ロールと、直径300mm、ショアD硬度88のソフトロールの間に、塗工面が金属ロール側に向くようにして、速度8.6m/分、線圧20kN/mで1回通すことにより行った。
バインダー成分として、低TgバインダーC(エチレン・酢酸ビニル系共重合体、Tg:30℃)と高TgバインダーF(スチレン・マレイン酸共重合体、Tg:130℃)を、固形分の比率が55/45となるように配合したものを用いた他は、実施例1と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
バインダー成分として、低TgバインダーB(スチレン・ブタジエン系共重合体、Tg:0℃)と高TgバインダーE(スチレン・アクリル酸共重合体、Tg:80℃)を、固形分の比率が80/20となるように配合したものを用いた他は、実施例1と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られた、ラミネートシートについてグラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
塗工量が固形分0.7g/m2となるよう塗工した他は、実施例1と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
低TgバインダーCと高TgバインダーFを、固形分の比率が55/45となるように配合したバインダー成分を含有する塗工液を、固形分の塗工量が9g/m2となるよう塗工した他は、実施例1と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
顔料100重量部を含む下記に示す組成の顔料スラリーに、低TgバインダーBと高TgバインダーEを固形分の比率が80/20となるように配合したバインダー成分20重量部を加え、水系溶媒に分散させて濃度58重量%の塗工液を調製し、この塗工液をブレードコーターにて塗工速度400m/分で、各10g/m2づつ2回塗工した(バインダー成分としての塗工量は3.3g/m2)。その他は、実施例1と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
固形分重量部
1級カオリン(エンゲルハード社製『UW90』) 20部
2級カオリン(シール社製『カオブライト』) 50部
重質炭酸カルシウム(ファイマティック社製『FMT90』) 30部
分散剤(東亜合成化学工業社製『アロンT40』) 0.2部
NaOH 0.1部
[実施例7]
塗工液12g/m2を1回塗工した(バインダー成分としての塗工量は2g/m2)他は、実施例6と全く同様にして、本発明の耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
実施例1で用いた上質紙にソフトカレンダー処理のみを行った試料について、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この試料に、前記と同様にしてラミネート層を設けて得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
バインダー成分として低TgバインダーCのみを用いた他は、実施例1と全く同様にして、耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
バインダー成分として、高TgバインダーDのみを用いた他は、実施例1と全く同様にして、耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
バインダー成分として、低TgバインダーCと高TgバインダーFを、固形分の比率が30/70となるように配合したものを用いた他は、実施例1と全く同様にして、耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
バインダー成分として、低TgバインダーAのみを用いた他は、実施例6と全く同様にして、耐水紙の基紙を製造して、ソフトカレンダー処理を行い、コッブ吸水度、端面吸水度を測定し、また、この基紙より得られたラミネートシートについて、グラビア印刷適性、ラミネート接着性、ヒートシール適性を評価した。
Claims (4)
- 木材パルプ系繊維を主体とする基紙の片面又は両面に、少なくともバインダー成分を含有する塗工層を設け、この塗工層の上に、押し出しラミネートにより熱可塑性樹脂からなるラミネート層を更に設けてなる耐水紙であって、前記バインダー成分が、ガラス転移温度(Tg)35℃以上のスチレン・ブタジエン系共重合体、スチレン・アクリル酸共重合体、スチレン・マレイン酸共重合体の少なくとも1種以上と、ガラス転移温度(Tg)35℃未満のスチレン・ブタジエン系共重合体、エチレン・酢酸ビニル系共重合体の少なくとも1種以上とを、3:97〜50:50の割合で配合してなることを特徴とする耐水紙。
- 前記塗工層が、更に顔料を含有することを特徴とする請求項1に記載の耐水紙。
- 前記顔料が、平板顔料であることを特徴とする請求項2に記載の耐水紙。
- 前記塗工層のバインダー成分の塗工量が0.5g/m2以上、10g/m2以下であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の耐水紙。
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