[go: up one dir, main page]

JPH11323775A - 剥離紙用基材の製造方法 - Google Patents

剥離紙用基材の製造方法

Info

Publication number
JPH11323775A
JPH11323775A JP13799998A JP13799998A JPH11323775A JP H11323775 A JPH11323775 A JP H11323775A JP 13799998 A JP13799998 A JP 13799998A JP 13799998 A JP13799998 A JP 13799998A JP H11323775 A JPH11323775 A JP H11323775A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
polyvinyl alcohol
base material
release paper
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP13799998A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Hasegawa
浩治 長谷川
Sadahiro Shoji
貞宏 庄司
Mamoru Murata
守 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP13799998A priority Critical patent/JPH11323775A/ja
Publication of JPH11323775A publication Critical patent/JPH11323775A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】耐水性と溶剤バリヤ性に優れた剥離紙用基材を
得ること。また古紙パルプとして再利用可能な剥離紙用
基材を得ること。 【解決手段】木材パルプを主原料とする原紙の表面上
に、ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液を塗布
後、平滑化処理する剥離紙用基材の製造方法において、
ポリビニルアルコールの鹸化度が90mol%以上、かつ塗
工液の表面張力が45〜60dyne/cmであることを特徴とす
る剥離紙用基材の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は粘着ラベル、粘着シ
ール、粘着テープ等に使用する剥離紙用基材の製造方法
に関するものである。さらに詳しく述べるならば、本発
明は特に原紙上にポリエチレンをラミネートする必要が
なく、シリコーンなどの剥離剤を含む有機溶剤溶液、ま
たは無溶剤型剥離剤を直接塗布することのできる剥離紙
用基材を効率よく安価に製造する方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来剥離紙用基材、すなわちラベル、シ
ール上葉紙との剥離性、あるいは円筒状に巻かれたテー
プの剥離性を良好にするため、剥離剤または離型剤、例
えばシリコーン樹脂をトルエン等の有機溶剤に溶解した
溶液が塗布して形成される剥離紙の基材としては、ポリ
エチレンラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、
およびスーパーカレンダ紙などが知られている。
【0003】これらの基材の中で、木材パルプを主原料
とする上質紙、片艶紙およびクラフト紙等の表面に、上
記塗工液の浸透を極力抑制して剥離性を最大限に発揮さ
せる目的で、押出し加工方式により厚さ10〜25μm程度
のポリエチレンフィルム層を形成させたものが一般的に
用いられている。しかしながら上記のポリエチレンをラ
ミネートする剥離紙用基材は、このポリエチレンが強固
な連続皮膜を形成しかつそれが水に不溶のため、この基
材を再度回収し、製紙工程で再生利用することが難し
く、これが今日産業廃棄物処理上の大きな問題となって
いる。
【0004】また、極度に叩解されたパルプを原料とす
るグラシン紙等を原紙として用い、これにポリエチレン
をラミネートすることなく、直接剥離剤の有機溶剤溶液
を塗工する方法も用いられている。しかしながらこのよ
うな原紙は原料となるパルプを極度に叩解して用い、さ
らにカレンダ処理等により繊維間結合を強固にしている
ため、再生利用の際水中で容易に分散しないという欠点
を有している。さらにたとえ機械力の強化および化学的
処理の導入等により水中で分散できたとしても、叩解処
理の強化により繊維が著しく損傷しているため、一般の
紙の原料として再利用することは困難である。
【0005】一方特公平1-35959号、特開平4-23876号、
特開平6-264399号、特開平6-306798号、特開平7-97797
号、特開平7-122239号、特開平7-252799号、特開平8-27
442号、特開平8-120599号、特開平8-144198号、特許261
2528号、特開平9-158095号には、ポリエチレンをラミネ
ートすることなく、直接剥離剤溶液を塗工して得られる
剥離紙用基材として、原紙表面に無機顔料および有機接
着剤を主成分とする塗料を塗工して下塗り層を形成した
クレーコートタイプの剥離紙用基材が開示されている。
また特開平9-158094号、特許2562766号には無機顔料で
はなく有機物の微粒子を含有する目止め層を形成した剥
離紙用基材が開示されている。このような基材において
は原紙中の微少な空隙(以下ピンホールと記す)を下塗り
層が被覆し、これを目止めする効果が認められている。
しかし下塗り層の顔料粒子相互の間には、さらに微細な
連続孔が無数に形成されており、この微細な連続孔をと
おして剥離剤溶液が原紙中に浸透するという問題があ
る。このためポリエチレンでラミネートする方法に比
べ、高価な剥離剤を多量に塗工する必要がある。
【0006】さらに特公平7-122237号、7-122239号には
顔料層の上にさらに樹脂層を形成し、顔料粒子間の微細
な連続孔をふさいでしまい、ポリエチレンラミネート紙
に匹敵するような優れた有機溶剤の浸透を遮断する性質
(以下、溶剤バリヤ性と記す)や平滑性を持つ剥離紙用基
材が開示されている。しかし顔料層を形成した後に樹脂
層を形成するため、工程数が多くなりコスト高となると
いう問題がある。
【0007】また機械的に加圧して緻密化したスーパー
カレンダタイプの基材においても、なお微小な繊維間空
隙を完全に封鎖することはできず、ポリエチレンラミネ
ート紙に匹敵するような優れた有機溶剤の浸透を遮断す
る性質(以下、溶剤バリヤ性と記す)を付与することは到
底できない。
【0008】特開平4-2900号、特開平7-229098号には、
澱粉を目止め剤として下塗りする方法が開示されている
が、この澱粉溶液自体がピンホール中に埋没してしまう
ので、完全にピンホールを目止めする役割を果たすこと
はできず、このため澱粉の下塗り層のみではポリエチレ
ンラミネート紙に匹敵するような優れた溶剤バリヤ性を
付与することは到底できない。
【0009】特開平6-305087号、特開平6-306797号、特
公平6-35720号には、ポリアクリルアミド、ポリアクリ
ル酸、ポリメタクリル酸、ポリイタコン酸、ポリエチレ
ンオキサイド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチ
ルエーテル、ポリエチレングリコール、スチレンブタジ
エン、スチレンアクリル、アクリル酸エステル、ポリス
チレンなどの水系樹脂を含有する塗工液を塗布してバリ
ヤ性を付与した剥離紙用基材が開示されている。しかし
ながらこれらの目止め剤は澱粉やポリビニルアルコール
といった水系樹脂と比べ高価であるため、ピンホールの
ない目止め層を形成できるほど多量に塗布した場合コス
トアップとなる。
【0010】また、特開平5-279995号、特開平5-279996
号、特開平7-216327号、特開平8-284099号、特開平8-29
9895号、特開平9-137399号には、ポリビニルアルコール
を主成分とする塗工液を塗布した剥離用基材について開
示されている。ポリビニルアルコールは、卓越したピン
ホールの目止め効果を発揮する材料であり、剥離紙用基
材にポリビニルアルコールを使用するとピンホールのな
い目止め層を形成することができる。これらのポリビニ
ルアルコールを主成分とする塗工液は、ポリビニルアル
コールの鹸化度により、紙に塗布した場合の溶剤バリヤ
性には差がある。鹸化度の低いポリビニルアルコールを
使用した場合溶剤バリヤ性は高くなるが耐水性が低く、
粘着加工工程等での加湿によりポリビニルアルコールが
溶出し、ブロッキングするという問題がある。また鹸化
度の高いポリビニルアルコールを使用した場合、耐水性
は高くなるためポリビニルアルコールの溶出トラブルは
発生しないが、溶剤バリヤ性は低く、ポリエチレンラミ
ネート紙に匹敵するような優れた溶剤バリヤ性を付与す
ることは到底できないという問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の課題は
剥離紙用基材に鹸化度の高いポリビニルアルコールを使
用し、耐水性と溶剤バリヤ性に優れた剥離紙用基材を得
ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は木材パルプを主
原料とする原紙の表面上に、ポリビニルアルコールを主
成分とする塗工液を塗布後、平滑化処理する剥離紙用基
材の製造方法において、ポリビニルアルコールの鹸化度
が90mol%以上、かつ塗工液の表面張力が45〜60dyne/cm
であることを特徴とする剥離紙用基材の製造方法に関す
るものである。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明者等は、原紙上にポリエチ
レンのごときラミネートをすることなく、これに匹敵す
る優れたバリヤ性と耐水性を有し、かつ水中で容易に離
解でき再利用が可能な剥離紙用基材を得るため、原紙上
に形成するバリヤ層の材料および塗工方法を鋭意研究
し、これらの要件を満たし得る剥離紙用基材を完成し
た。すなわちポリエチレンをラミネートした従来の剥離
紙用基材のポリエチレンの機能を細部にわたり解析した
結果、本発明者等は木材パルプを主原料として製造され
る多孔性で吸液性に富む原紙上に (1)シリコーン塗工液の浸透を全面的に抑制すること、
および(2)原紙に散在する孔径1〜200μmのピンホール
を目止めすることを同時に達成することができるバリヤ
層を形成することが、フィルムラミネート紙に匹敵する
バリヤ性を有する基材を得る効果的な手段であるとの見
解に達し、本発明をなすに至ったものである。
【0014】本発明においては鹸化度90mol%以上、更
に好ましくは95mol%以上のポリビニルアルコールが用
いられる。鹸化度が90mol%に満たないと耐水性が低
く、本発明の目的を達成することができない。ポリビニ
ルアルコールは一般的にはポリ酢酸ビニルを加水分解し
て製造される。その加水分解の程度を表したものが鹸化
度である。ポリビニルアルコールの水に対する溶解性は
鹸化度の影響が極めて強く、鹸化度85〜90mol%未満の
ポリビニルアルコールを使用した場合は、溶剤バリヤ性
は高くなるが耐水性が低く溶解性は高くなる。したがっ
て粘着加工工程等での加湿によりポリビニルアルコール
が溶出し、ブロッキングするという問題がある。逆に鹸
化度90mol%以上のポリビニルアルコールを使用した場
合、耐水性が高くなるためポリビニルアルコールの溶出
トラブルは発生しないが、溶剤バリヤ性は低くなる。本
発明においては、耐水性の高いすなわち鹸化度の高いポ
リビニルアルコールを使用し、溶剤バリヤ性をも改善し
ようとするものである。
【0015】本発明のポリビニルアルコールは、通常重
合度200〜2500の範囲のものが使用され、その強固な結
合力により卓越した造膜性を発現する結果、微細な空隙
を有する原紙へのシリコーン塗工液の浸透を抑制する作
用効果を発揮する。ポリビニルアルコールとしてはポリ
ビニルアルコールのほか、カルボン酸変性、アミド変
性、エチレン変性等各種変性したポリビニルアルコール
を用いることもできる。
【0016】本発明のポリビニルアルコールを主成分と
する塗工液の表面張力は、ウイルヘルミ法(垂直板法)
で20℃、1重量%の条件で測定して45〜60dyne/
cmとすることが必要である。本発明においては共和界面
科学(株)製の自動表面張力計CBVP-Z型の測定器を用い
て測定した。紙のような多孔質体への液体の浸透につい
ては、Lucas-Washburnの式 h=√(rγcosθ・t/2η) で
表される。 h:液体がt時間(秒)後に到達する高さ r:毛細管の半径 γ:液体の表面張力 θ:液体と器壁の接触角 η:液体の粘度 紙への塗工液の浸透性についてこの式からわかるよう
に、表面張力が低いほど浸透しにくくなり、より表層に
バリヤ層を形成できる。しかしながら、表面張力が低く
なりすぎても紙に塗工した場合のバリヤ性は低くなるた
め、表面張力は45〜60dyne/cm、更に好ましくは50〜55d
yne/cmであることが必要である。表面張力が45dyne/cm
に満たないと塗膜の成膜性能が低くなり、基紙のピンホ
ールを封鎖することができずバリヤ性が低下し、逆に60
dyne/cmを超えると塗液の浸透大となり、ピンホールを
覆い隠すことができずバリヤ性が低下し、いずれの場合
にも本発明の目的を達成することができない。ポリビニ
ルアルコールの表面張力は鹸化度に依存し、鹸化度90mo
l%以上のポリビニルアルコールは60dyne/cm以上の表面
張力である。
【0017】この鹸化度90mol%以上のポリビニルアル
コールの表面張力を調節する方法としては、一般に消泡
剤、界面活性剤として知られている薬剤を配合すること
で実現できる。消泡剤、界面活性剤としては、低級アル
コール系(メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、Sec-ブタノール、n-ブタノールなど)、有機極性化
合物系(アミノアルコール、オクチルアルコール、イソ
ブチルカルビトール、トリブチルフォスフェート、オレ
イン酸、トール油、金属石鹸、ソルビタンラウリン酸モ
ノエステル、ソルビタンラウリン酸トリエステル、ポリ
エチレングリコール脂肪酸エステル、プルロニック型非
イオン活性剤、ポリプロピレングリコール、アクリルビ
ニル系ポリマーなど)、鉱物油系(鉱物油の界面活性剤
配合品、鉱物油と脂肪酸金属塩の界面活性剤配合品な
ど)、シリコーン系(シリコーンオイル、シリコーン樹
脂、変性シリコーン、シリコーンと界面活性剤配合品、
シリコーンと無機粉末の配合品など)などを用いること
ができる。
【0018】本発明において、塗工液にポリビニルアル
コール以外の顔料、接着剤等を混合して用いることがで
きる。顔料としては特に制約はなく、例えばカオリン、
クレー、水酸化アルミニウム、二酸化チタン、重質炭酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、タルク、プラスチッ
クピグメント、酸化亜鉛、硫酸カルシウム、硫酸バリウ
ム等の無機顔料、有機顔料を挙げることができる。もち
ろん2種類以上の顔料を併用することもできる。
【0019】また接着剤としては澱粉変生物、ポリアク
リルアミド系樹脂、スチレンブタジエン共重合体ラテッ
クスエマルジョン、スチレンアクリル共重合体ラテック
スエマルジョン、およびアクリル酸エステル系樹脂等が
挙げられる。しかしながら本発明のポリビニルアルコー
ルによる充分な目止め効果を発揮させるためには、これ
らの配合率は塗工液の接着剤成分(本発明のポリビニル
アルコールおよびそれ以外の接着剤の合計)中50重量%
以下にとどめるのが好ましい。さらに必要に応じて分散
剤、耐水化剤、潤滑剤、消泡剤、着色剤、防腐剤等の少
量添加剤を配合することは何ら問題とならない。
【0020】本発明に用いられる原紙は広葉樹クラフト
パルプ、針葉樹クラフトパルプ等の化学パルプ、GP、RG
P、TMP等の機械パルプを原料として用い、長網抄紙機、
長網ヤンキー型抄紙機、あるいは丸網抄紙機等で抄紙さ
れる上質紙、中質紙、アルカリ性紙を包含するものであ
る。原紙中には有機および無機の顔料、並びに紙力増強
剤、サイズ剤、歩留まり向上剤等の抄紙補助薬品が含ま
れても良い。なお該原紙はJIS P8122に規定されるステ
キヒトサイズ度が5秒以上であることが好ましい。
【0021】塗工液の塗布量としては、少なすぎては原
紙のピンホールを目止めできず、多すぎてはコスト高と
なるため、乾燥重量で0.3〜5g/m2となるように塗布す
ることで安価で優れたバリヤ性を得ることが可能とな
る。
【0022】本発明に用いられる塗工設備としては、サ
イズプレス、トランスファーロールコータ、バーコー
タ、ブレードコータ等の塗工機を用いることができる。
【0023】なお原紙にバリヤ層を形成した後、スーパ
ーカレンダ等の仕上げ設備で平滑化処理を施すことはバ
リヤ層の面質が良好となり、バリヤ性向上に有効であ
り、これによりシリコーン剥離剤塗工層を均一に形成す
ることが可能となる。この場合目的に応じて平滑度を50
〜5000秒(JAPAN TAPPI紙パルプ試験法No.5に規定され
る王研式平滑度)の範囲にコントロールするのが好適で
ある。
【0024】
【実施例】本発明を実施例および比較例により更に詳細
に説明するが、本発明の内容は実施例に限られるもので
はない。なお、以下の例中の「部」とはすべて「重量
部」を、「%」とあるのはすべて「重量%」を示す。
【0025】実施例1 まず下記組成の紙料を調整した。 成分 重量 針葉樹晒クラフトパルプ 70部 広葉樹晒クラフトパルプ 30部 ロジンサイズ剤 0.3部 硫酸アルミニウム 2部 ここで用いたパルプはそれぞれカナディアンスタンダー
ドフリーネス200mlに叩解したものを使用した。次にこ
の紙料から、長網多筒型抄紙機により坪量64g/m2の原
紙を抄造した。その際抄紙機の乾燥機の中間部に設置さ
れたゲートロールコータ装置により、ポリビニルアルコ
ールを主成分とする塗工液として、イソプロパノールで
表面張力55dyne/cmに調整した鹸化度99mol%、重合度17
00のポリビニルアルコール水溶液を、濃度6%で絶乾重
量1g/m2となるようにフェルト面(離型剤塗工面、以下
同)に塗付した。抄紙後スーパーカレンダにより仕上げ
処理を行い、剥離紙用基材を得た。
【0026】実施例2 ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液としてイソ
プロパノールで表面張力50dyne/cmに調整した鹸化度99m
ol%、重合度1700のポリビニルアルコール水溶液を、濃
度6%で絶乾重量1g/m2となるようにフェルト面に塗付
した以外は実施例1と同様にして剥離紙用基材を得た。
【0027】比較例1 ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液として、鹸
化度99mol%、重合度1700、表面張力65dyne/cmのポリビ
ニルアルコール水溶液を、濃度6%で絶乾重量1g/m2
なるようにフェルト面に塗付した以外は実施例1と同様
にして剥離紙用基材を得た。
【0028】比較例2 ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液として鹸化
度99mol%、重合度1700、イソプロパノールで表面張力4
0dyne/cmに調整したポリビニルアルコール水溶液を、濃
度6%で絶乾重量1g/m2となるようにフェルト面に塗付
した以外は実施例1と同様にして剥離紙用基材を得た。
【0029】比較例3 ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液として鹸化
度88mol%、重合度1700、イソプロパノールで表面張力4
5dyne/cmに調整したポリビニルアルコール水溶液を、濃
度6%で絶乾重量1g/m2となるようにフェルト面に塗付
した以外は実施例1と同様にして剥離紙用基材を得た。
【0030】比較例4 実施例1の剥離紙用基材にさらに低密度ポリエチレン
(日本ポリオレフィン製)を溶融押出機により、厚さ18
μmのラミネートを施した以外は実施例1と同様の剥離紙
用基材を得た。
【0031】実施例および比較例で得られた剥離紙用基
材について、下記の項目について試験し、評価した。結
果を表に示す。 (1)バリヤ性 剥離紙用基材の塗工液塗工面に市販の油性マジックイン
キを塗り、裏面10cm2内に現れるピンホールの数によっ
てバリヤ性を評価した。 (評価基準) ◎…0〜5個 ○…6〜10個 ×…11個以上 (2)ブロッキング性 剥離紙用基材の塗工液塗工面に水を垂らし、その上に未
塗工原紙を重ね、ハンドローラで圧着し風乾後、15mm幅
に断裁し、剥離抵抗を見た。 (評価基準) ○:ブロッキングなし △:一部ブロッキングあり ×:ブロッキングしている (3)離解性 古紙再生パルプ化における離解性について、得られた剥
離紙用基材をJIS P8209に規定される標準離解機によっ
て離解処理をし、カウント数5000でのパルプ分散状態を
観察してその離解性を評価した。 (評価基準) ○:完全に離解できる △:部分的に離解できていない ×:まったく離解できていない
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、耐水性と
溶剤バリヤ性に優れた剥離紙用基材を得ることができ
る。また表1の結果から明らかなように、本発明によれ
ばバリヤ性が高く、ブロッキングの問題がない剥離紙用
基材を得ることができる。さらにまた古紙パルプとして
再利用可能な剥離紙用基材を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木材パルプを主原料とする原紙の表面上
    に、ポリビニルアルコールを主成分とする塗工液を塗布
    後、平滑化処理する剥離紙用基材の製造方法において、
    ポリビニルアルコールの鹸化度が90mol%以上、かつ塗
    工液の表面張力が45〜60dyne/cmであることを特徴とす
    る剥離紙用基材の製造方法。
JP13799998A 1998-05-20 1998-05-20 剥離紙用基材の製造方法 Pending JPH11323775A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13799998A JPH11323775A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 剥離紙用基材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13799998A JPH11323775A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 剥離紙用基材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11323775A true JPH11323775A (ja) 1999-11-26

Family

ID=15211708

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13799998A Pending JPH11323775A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 剥離紙用基材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11323775A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015108198A1 (ja) * 2014-01-20 2017-03-23 積水化学工業株式会社 水溶性多層フィルム及びそれを用いた植生シート
JP2020015990A (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 王子ホールディングス株式会社 剥離紙用原紙および剥離紙

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2015108198A1 (ja) * 2014-01-20 2017-03-23 積水化学工業株式会社 水溶性多層フィルム及びそれを用いた植生シート
JP2020015990A (ja) * 2018-07-24 2020-01-30 王子ホールディングス株式会社 剥離紙用原紙および剥離紙

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7160675B2 (en) Coated base paper for photographic printing paper
JP2835256B2 (ja) 写真印画紙用支持体
JPH09137399A (ja) 剥離紙の製造方法
JP3412658B2 (ja) 剥離紙用基材及び剥離紙
JPH11323775A (ja) 剥離紙用基材の製造方法
JPH11290777A (ja) 剥離紙用基材の製造方法
JP2004308097A (ja) 剥離紙用原紙
JPH06123100A (ja) 剥離紙用基材
JPH06264038A (ja) クラフト粘着テープ用基材
JP4490518B2 (ja) 剥離紙用原紙
JP2000170097A (ja) 剥離紙およびその製造方法
JP3501230B2 (ja) クラフト粘着テープ用基材
JPH1121796A (ja) 剥離紙
JP3816333B2 (ja) 剥離紙
JPH08120599A (ja) 剥離紙
JP2008019539A (ja) 壁紙裏打ち紙及びその製造方法並びに壁紙
JPH10259597A (ja) 剥離紙用基材
JP2891046B2 (ja) 剥離紙用基材
JPH07216327A (ja) 剥離紙用基材の製造方法
JPH08284098A (ja) 剥離紙用基材
JP3674191B2 (ja) 剥離紙用基材
JP3728845B2 (ja) 剥離紙基材シート用グラシン紙
JPH0681299A (ja) 剥離紙用基材
JPH06136698A (ja) 剥離紙用基材
JPH09176999A (ja) グラシン紙の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040716

A977 Report on retrieval

Effective date: 20060421

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060425

A02 Decision of refusal

Effective date: 20061017

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02