JP4466555B2 - ソレノイドバルブおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
従来より、例えば燃料や作動油等の流体が通過する弁孔(ポート)を開閉する弁体(スプール)と、このスプールを開弁方向または閉弁方向に駆動するソレノイド部と、スプールを閉弁方向または開弁方向に付勢するばね等の付勢手段とを備えたソレノイドバルブがある(例えば、特許文献1参照)。このようなソレノイドバルブは、例えば車両の自動変速機等の油圧制御装置に供給する作動油の流量や圧力を制御するために使用され、作動油の流量や圧力を制御するためにスプールを開弁方向または閉弁方向に駆動するソレノイド部が同軸に設けられている。電磁気的駆動手段であるソレノイド部は、コイルボビンに導線の表面に薄い絶縁性の被膜を有する被覆導線(巻線)を整列多層に巻回したソレノイドコイルの上に樹脂モールド成形を施して、絶縁性と防食性を図り、同時に外部接続端子であるコネクタと一体的にモールド成形して、電気的接続を得る構造が一般的に採用されている。
図5(a)に示すように、コイルボビン130は非磁性の樹脂材料等で前後端が鍔付きの中空円筒状に一体成形される。前後端に備えた鍔部135、145は、整列多層に巻いた巻線(コイル)が崩れないように保持する側壁であり、鍔部135、145の外径は多層に巻いたコイルの外径と略一致するか、少し大きな寸法になっている。
しかし、特許文献1(従来例1)のソレノイドコイルは、巻線時に被覆導線がバリと直交するように張力をかけて巻かれるので、被覆導線がバリに当たり、被膜が損傷したり、伸ばされて薄くなったりする。
図6はコイルボビンに巻かれた被覆導線とバリとの当接部の拡大模式図である(従来例2)。図6に示すように、被覆導線131の被膜133はバリ139のエッジ状の先端で集中的な応力を受け、さらに大きな張力を受けることによって損傷を受け、絶縁性、防食性が低下し、ショートや断線の懸念が生じる。これは、絶縁性、防食性を図るためにコイルの上に樹脂モールド成形を加えるものの、樹脂モールド成形が、多層に巻かれたコイルの内部、特にコイルボビン130の円筒部136に接する一層目まで浸透して成形されにくく、ために、例えば燃料や作動油等の流体中での使用では、流体が僅かながら浸み込むこともあって、被膜133の損傷部150から導線132を腐食させるためである。
本発明では、一端にソレノイド部の駆動により摺動するスプールと、スプールの他端には、スプールを閉弁方向または開弁方向に付勢する付勢手段を有し、スプールの往復摺動による流体通路の開閉によって流量を制御するスプール弁部と、
両端に鍔付きの円筒状のコイルボビンに巻線を巻回して形成されるソレノイドコイルと、ソレノイドコイルの外周に磁気回路の一部を形成するヨークと、内周に磁気回路の一部を形成するステータコアを有し、ステータコアの内部は往復移動可能に収容され、ソレノイドコイルへの通電時にステータコアとの間に生じる磁気吸引力を受けて移動するプランジャとからなるソレノイド部とを備えたソレノイドバルブにあって、ソレノイドコイルは、インナボビンにアウタボビンを同軸に嵌着させて二重構造と為すコイルボビンの円筒部に、巻線を巻回して形成されたことを特徴としている。
請求項1に記載のソレノイドバルブの製造方法において、円筒状の、前端に鍔部を有し、後端にスリットと止め部を備えたインナボビンを、軸方向に型割りする成形型で成形し、円筒状の、前端は開口して、後端に鍔部を備えたアウタボビンを、軸直角に型割りする成形型で成形し、インナボビンにアウタボビンを同軸に嵌着させて組付けし、二重構造のコイルボビンを製造し、二重構造のコイルボビンに巻線を巻回してソレノイドコイルを製造することを特徴とするソレノイドバルブの製造方法を採用している。
図1は本発明の実施例1におけるソレノイドバルブの軸方向断面図である。図2ないし4は本発明によるコイルボビンの断面図である。図2は二重構造のコイルボビンの断面図であり、図3はインナボビンの断面図であり、図4はアウタボビンの断面図である。
この二重構造のコイルボビン30の製作手順(工程)を図2〜4を参照して説明する。
以上の製作手順を経て、二重構造のコイルボビン30が製作される。
次に、上記した構造および組付けになる本発明によるソレノイドバルブ1の作動について説明する。
コネクタ15に通電されるとソレノイドコイル13を励磁することで磁束が発生する。発生した磁束は、ステータコア11とヨーク14の磁路を循環して流れる。しかし、ステータコア11の薄肉部においては磁気抵抗が大きいので、磁束はバイパスしてプランジャ12に流れ込むこととなる。このときプランジャ12を吸引する磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力は前方に作用し、プランジャ12の前後に構成される空間は外部と呼吸可能に連通しているのでプランジャ12は正確かつ迅速に移動し、スプール21をばね24の付勢力に抗して押圧し、スプール21に推力とストロークを発生させる。このストロークによってスプール21の各段差部とスリーブ22の各ポートとの間をそれぞれ遮断あるいは連通させて、流入もしくは流出する作動油の流量を変化させることとなる。
本実施例のソレノイドバルブ1では、ソレノイドコイル13は、インナボビン34にアウタボビン44を同軸に嵌着させ組付けることによりボビン円筒部46にバリのない二重構造のコイルボビン30を採用しているので、被覆導線31の被膜には損傷の発生が抑制でき、よって、絶縁性や防食性の向上が可能となる。
10 ソレノイド部
11 ステータコア
12 プランジャ
13 ソレノイドコイル
14 ヨーク
20 スプール弁部
24 ばね(付勢手段)
30 コイルボビン
31 被覆導線(巻線)
34 インナボビン
35、45 鍔部
36 円筒部
37 スリット
38 止め部
39 バリ
44 アウタボビン
46 ボビン円筒部(コイルボビンの円筒部)
Claims (2)
- 一端にソレノイド部の駆動により摺動するスプールと、前記スプールの他端には、前記スプールを閉弁方向または開弁方向に付勢する付勢手段を有し、前記スプールの往復摺動による流体通路の開閉によって流量を制御するスプール弁部と、
両端に鍔付きの円筒状のコイルボビンに巻線を巻回して形成されるソレノイドコイルと、前記ソレノイドコイルの外周に磁気回路の一部を形成するヨークと、内周に前記磁気回路の一部を形成するステータコアを有し、前記ステータコアの内部は往復移動可能に収容され、前記ソレノイドコイルへの通電時に前記ステータコアとの間に生じる磁気吸引力を受けて移動するプランジャとからなる前記ソレノイド部とを備えたソレノイドバルブにあって、
前記ソレノイドコイルは、インナボビンにアウタボビンを同軸に嵌着させて二重構造と為す前記コイルボビンの円筒部に、前記巻線を巻回して形成されたことを特徴とするソレノイドバルブ。 - 請求項1に記載のソレノイドバルブの製造方法において、
円筒状の、前端に鍔部を有し、後端にスリットと止め部を備えた前記インナボビンを、軸方向に型割りする成形型で成形し、
円筒状の、前端は開口して、後端に鍔部を備えた前記アウタボビンを、軸直角に型割りする成形型で成形し、
前記インナボビンに前記アウタボビンを同軸に嵌着させて組付けし、
二重構造の前記コイルボビンを製造し、
二重構造の前記コイルボビンに前記巻線を巻回して前記ソレノイドコイルを製造することを特徴とするソレノイドバルブの製造方法。
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