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JP4457505B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

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JP4457505B2
JP4457505B2 JP2001048707A JP2001048707A JP4457505B2 JP 4457505 B2 JP4457505 B2 JP 4457505B2 JP 2001048707 A JP2001048707 A JP 2001048707A JP 2001048707 A JP2001048707 A JP 2001048707A JP 4457505 B2 JP4457505 B2 JP 4457505B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空調風の吹出方向の制御により乗員の快適感を確保しつつ省エネルギー化を図った車両用空調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平2−162116号公報には、空調風の吹出方向を自動制御可能な構成とし、室温と設定温度との差が大きい時(急速冷房時)に空調風を乗員に向けて吹き出す(すなわち、空調風を乗員に直接当てる)ように空調風の吹出方向を制御することにより、即効性を得るようにした車両用空調装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載の装置は急速冷房時の即効性確保を主眼としており、室温と設定温度との差が小さい時の省エネルギー化(例えば圧縮機の駆動エネルギーの低減)について配慮したものではない。
【0004】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、空調風の吹出方向を自動制御可能な車両用空調装置において、室温と設定温度との差が小さい状態で設定温度が変更された時に、乗員の快適感を確保しつつ省エネルギー化を図ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、空調風を送風する送風機(12)と、冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、冷媒により空調風を冷却する蒸発器(6)と、空調風を車室内に向けて吹き出す吹出口(14a、14b、32a、32b)と、吹出口からの空調風の吹出方向を調整する風向調整手段(17、18、30、31、50)と、車室内の設定温度を乗員が設定する温度設定手段(24)とを備える車両用空調装置において、送風機の作動、圧縮機の作動、空調風の吹出温度、および空調風の吹出方向を設定温度に基づいて制御する制御手段(19)を備え、制御手段は、設定温度が変更された時に吹出口からの空調風の吹出方向が変更されるように風向調整手段を制御し、吹出口は、運転席側に向けて空調風を吹き出す運転席用吹出口(14a)と、運転席を除く座席側に向けて空調風を吹き出す他の吹出口(14b、32a、32b)とを含み、他の吹出口からの空調風の吹き出しを停止させる吹出停止手段(35a、35b、41、50、68a、68b)と、運転席を除く座席に乗員が着座しているか否かを検出して着座信号を制御手段(19)に出力する着座検出手段(42)とを備え、制御手段は、運転席を除く座席に乗員が着座していない時に、他の吹出口からの空調風の吹き出しを停止させるように吹出停止手段を制御するとともに、蒸発器(6)にて冷却された空調風の温度を、他の吹出口から空調風を吹き出している時よりも高くするように圧縮機(2)の作動を制御することを特徴とする。
【0006】
ところで、空調風が乗員に直接当たらないようにした場合、乗員周り(乗員近傍)の空間よりも空調風が吹き出される方向の空間(乗員から離れた空間)の方が温度が低くなるのに対し、空調風が乗員に直接当たるようにした場合、乗員周りの空間の方が乗員から離れた空間よりも温度が低くなる。
【0007】
そこで、請求項1の発明において、例えば冷房時に設定温度が低温側に変更された時には空調風を乗員に直接当てるように空調風の吹出方向を変更することにより、乗員周りを集中的に冷房して乗員周りの温度を低下させることができるため、空調風が乗員に直接当たらない場合よりも少ない冷房能力で乗員周りの温度を低下させることができ、従って乗員の快適感を確保しつつ省エネルギー化(例えば圧縮機の駆動エネルギーの低減)を図ることができる。
また、運転席を除く座席に乗員が着座していない時に、他の吹出口からの空調風の吹き出しを停止させるように吹出停止手段を制御するとともに、蒸発器にて冷却された空調風の温度を、他の吹出口から空調風を吹き出している時よりも高くするように圧縮機の作動を制御することにより、乗員の快適感を確保しつつさらに省エネルギー化を図ることができる。
【0008】
なお、請求項2に記載の発明のように、制御手段(19)は、空調風が乗員の周囲に向けて吹き出されている状態で設定温度が低温側に変更された時に、空調風が乗員に向けて吹き出されるように風向調整手段(17、18、30、31、50)を制御すると共に、空調風の吹出温度を設定温度の変更前と同等以上に高く設定することができる。
【0009】
また、請求項3に記載の発明のように、制御手段(19)は、空調風が乗員の周囲に向けて吹き出されている状態で設定温度が低温側に変更された時に、空調風が乗員に向けて吹き出されるように風向調整手段(17、18、30、31、50)を制御すると共に、蒸発器(6)にて冷却された空調風の温度が設定温度の変更前よりも高くなるように圧縮機(2)の作動を制御することができる。
【0012】
請求項に記載の発明では、制御手段(19)は、他の吹出口(14b、32a、32b)からの空調風の吹き出しを停止させた時の送風機(12)による送風量を、他の吹出口から空調風を吹き出している時よりも少なく制御することを特徴とする。
【0013】
これによると、送風機の消費電力の低減を図ることができる。
【0015】
また、請求項に記載の発明のように、風向調整手段(50)は、他の吹出口(14b、32a、32b)を全閉可能に構成されて吹出停止手段を兼ねることができる。
【0016】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態の全体構成図である。本実施形態は車両用空調装置に適用される冷凍サイクル装置を示しており、冷凍サイクル1には冷媒を吸入、圧縮、吐出する圧縮機2が備えられている。この圧縮機2から吐出された高温、高圧の過熱ガス冷媒は凝縮器3に流入し、ここで、図示しない冷却ファンより送風される外気と熱交換して冷媒は冷却されて凝縮する。
【0018】
この凝縮器3で凝縮した冷媒は次に受液器(気液分離器)4に流入し、受液器4の内部で冷媒の気液が分離され、冷凍サイクル1内の余剰冷媒(液冷媒)が受液器4内に蓄えられる。この受液器4からの液冷媒は膨張弁(減圧手段)5により低圧に減圧され、気液2相状態となる。この膨張弁5からの低圧冷媒は蒸発器6に流入する。この蒸発器6は車両用空調装置の空調ダクト7内に設置され、蒸発器6に流入した低圧冷媒は空調ダクト7内の空気から吸熱して蒸発する。
【0019】
膨張弁5は蒸発器6の出口冷媒の温度を感知する感温筒5aを有する温度式膨張弁であり、蒸発器6の出口冷媒の過熱度を所定値に維持するように弁開度(冷媒流量)を調整するものである。上記したサイクル構成部品(1〜6)の間はそれぞれ冷媒配管8によって結合されている。また、圧縮機2は電磁クラッチ9、ベルト10等を介して車両走行用エンジン11により駆動される。
【0020】
空調ダクト7には送風機12が備えられており、周知の内外気切替ドアを有する内外気切替箱(図示せず)から吸入された車室内の空気(内気)または車室外の空気(外気)は、送風機12により空調ダクト7内に送風される。この送風空気は、蒸発器6を通過した後に、図示しないヒータユニットを通過して吹出口から車室内に吹き出すようになっている。
【0021】
また、空調ダクト7内のうち、蒸発器6の空気吹出直後の部位には、蒸発器6を通過した直後の吹出空気温度(換言すると蒸発器6て冷却された空調風の温度)を検出するサーミスタからなる蒸発器吹出温度センサ13が設けられている。なお、上記ヒータユニットは周知のものであり、エンジン冷却水を熱源として蒸発器6を通過した冷風を再加熱する温水式ヒータコア(加熱手段)、この温水式ヒータコアにおける加熱度合いを調節するエアミックスドアが配設されている。
【0022】
さらに、空調ダクト7の空気下流端には、図2に示すように、主に運転席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第1フロントフェイス吹出口14a、主に助手席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第2フロントフェイス吹出口14b、乗員の足元に空気を吹き出すフット吹出口15、フロントガラス内面に空気を吹き出すデフロスタ吹出口16が形成されている。
【0023】
図3に示すように、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bには、それらの吹出口14a、14bからの空調風の吹出方向を調整する風向調整手段17、18が設けられている。
【0024】
第1フロントフェイス吹出口14aに設けた第1風向調整手段17は、第1モータ17aに駆動される第1縦ルーバ17bが図3において左右にスイングし、第2モータ17cに駆動される第1横ルーバ17dが図3において上下にスイングするようになっている。また、第1縦ルーバ17bは短冊状の3枚の薄板からなり、第1縦ルーバ17bの停止位置によって、第1フロントフェイス吹出口14aからの空調風の図3において左右方向(車両左右方向)の吹出方向を調整可能になっている。さらに、第1横ルーバ17dは短冊状の3枚の薄板からなり、第1横ルーバ17dの停止位置によって、第1フロントフェイス吹出口14aからの空調風の図3において上下方向(車両上下方向)の吹出方向を調整可能になっている。さらに、第1縦ルーバ17bと第1横ルーバ17dによって、第1フロントフェイス吹出口14aを全閉可能になっている。
【0025】
一方、第2フロントフェイス吹出口14bに設けた第2風向調整手段18は、第3モータ18aに駆動される第2縦ルーバ18bが図3において左右にスイングし、第4モータ18cに駆動される第2横ルーバ18dが図3において上下にスイングするようになっている。また、第2縦ルーバ18bは短冊状の3枚の薄板からなり、第2縦ルーバ18bの停止位置によって、第2フロントフェイス吹出口14bからの空調風の図3において左右方向(車両左右方向)の吹出方向を調整可能になっている。さらに、第2横ルーバ18dは短冊状の3枚の薄板からなり、第2横ルーバ18dの停止位置によって、第2フロントフェイス吹出口14bからの空調風の図3において上下方向(車両上下方向)の吹出方向を調整可能になっている。さらに、第2縦ルーバ18bと第2横ルーバ18dによって、第2フロントフェイス吹出口14bを全閉可能になっている。
【0026】
ところで、図1に示すように、上記した圧縮機2の電磁クラッチ9は制御手段をなす空調用電子制御装置(以下ECUという)19に接続されており、ECU19からの制御信号に基づいて電磁クラッチ9が通電されると、電磁クラッチ9が接続状態になって圧縮機2に車両エンジン11の動力が伝達され、圧縮機2は運転状態となる。これに反し、電磁クラッチ9の通電が遮断されると、電磁クラッチ9が開離状態になって、圧縮機2は停止する。
【0027】
また、圧縮機2はECU19からの制御信号に基づいて吐出容量が可変制御されるものであり、例えば回転軸と一体の斜板を回転させることによりピストンを軸方向に往復動させ、斜板の傾斜角の変化によりピストンのストロークを変化させ吐出容量を可変する、周知のワッブルタイプの圧縮機を用いることができる。
【0028】
次に、本実施形態の制御系を前述の図1に基づいて説明すると、ECU(電子制御装置)19は図示しないCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものであって、ECU19の入力端子には、蒸発器吹出温度センサ13の他に、空調制御に必要な情報を検出する各種センサが接続される。具体的には、車室内に入射する日射量の検出手段である日射センサ20、車室内の温度(内気温度)の検出手段である内気センサ21、車室外の温度(外気温度)の検出手段である外気センサ22が接続されている。また、この他にも、ECU19の入力端子には、運転席及び助手席の車両前後方向位置を検出するシート位置センサ23や、車室内乗員が自分の希望する設定温度を手動にて設定するための温度設定手段である温度設定器24が接続されている。
【0029】
そして、このようなセンサ13、20〜23、及び温度設定器24からの信号は、ECU19内の図示しない入力回路によってA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。なお、ECU19は、エンジン11の図示しないイグニッションスイッチがオンされ、かつ空調装置のオートエアコンスイッチ(図示せず)がオンされた時に、図示しない車載バッテリーから電源が供給される。
【0030】
次に、本実施形態において、マイクロコンピュータが行う制御処理を図4のフローチャートに基づいて説明する。
【0031】
まず、車両エンジン11のイグニッションスイッチがオンされ、かつ空調装置のオートエアコンスイッチ(図示せず)がオンされると、ECU19に電源が供給されて、図4の制御ルーチンが起動される。そして、ステップS100にてイニシャライズを行う。
【0032】
次に、ステップS110に進み、シート位置センサ23を除く各センサ13、20〜22の各値を読み込む。また、このステップS110では、温度設定器24からの信号を読み込み、設定温度が変更されたか否かを判定し、その判定結果に基づいて空調風の吹出方向を決定する。具体的には、吹出モードとして第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bから空調風を吹き出すフェイスモードが選択された冷房中において、設定温度が下げられた場合は、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bから空調風を乗員に向けて吹き出す(すなわち、空調風を乗員に直接当てる)直接風モードが選定され、その他の場合は、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bからの空調風が乗員に直接当たらないように、乗員からずれた方向に向けて空調風を吹き出す通常モードが選定される。
【0033】
次いで、ステップS120に進み、上記ステップS110にて読み込まれた値に基づいて、下記の数式1により車室内へ吹き出す空調空気の目標温度である目標吹出温度TAO(以下TAOという)を算出する。
【0034】
【数1】
TAO=Tset*Kset−Tr*Kr−Tam*Kam−Ts*Ks+C
但し、Tset:温度設定器24の設定温度
Tr:内気センサ21の検出する内気温度
Tam:外気センサ22の検出する外気温度
Ts:日射センサ20の検出する日射量
Kset、Kr、Kam、Ks:制御ゲイン
C:定数
次に、ステップS130に進んで、シート位置センサ23の値を読み込み、運転席及び助手席の車両前後方向位置を演算する。この運転席及び助手席の位置情報は、直接風モードが選定された場合に、運転席及び助手席の各乗員の着座位置にかかわらず空調風を確実に乗員に向けて吹き出すために利用される。
【0035】
また、このステップS130では、第1、第2風向調整手段17、18の各モータ17a、17c、18a、18cの回転位置に基づいて、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bからの空調風の吹出方向を演算し、上記した直接風モード及び通常モードのいずれが実行されているかを判断する。
【0036】
次に、ステップS140にて目標蒸発器吹出温度TEOを決定する。この目標蒸発器吹出温度TEOの決定は、次に述べる第1目標蒸発器吹出温度TEO1および第2目標蒸発器吹出温度TEO2に基づいて行う。
【0037】
まず、第1目標蒸発器吹出温度TEO1の決定方法を具体的に説明すると、図5はマイクロコンピータのROMに予め記憶されているマップで、TAOと空調風の吹出方向とに基づいて第1目標蒸発器吹出温度TEO1が決定される。そして、ステップS110にて通常モードが選定されている時は図5中の実線の特性線に基づいて第1目標蒸発器吹出温度TEO1が決定され、一方、ステップS110にて直接風モードが選定されている時は図5中の一点鎖線の特性線に基づいて第1目標蒸発器吹出温度TEO1が決定される。
【0038】
ここで、図5に示すように、直接風モード及び通常モードのいずれの場合も、TAOが高くなる程第1目標蒸発器吹出温度TEO1が高くなり、また、TAOが等しい場合は、直接風モード時の第1目標蒸発器吹出温度TEO1が通常モード時の第1目標蒸発器吹出温度TEO1よりも高くなるようにしている。
【0039】
次に、第2目標蒸発器吹出温度TEO2の決定方法を説明すると、図6はマイクロコンピータのROMに予め記憶されているマップで、外気温度Tamと空調風の吹出方向とに基づいて第2目標蒸発器吹出温度TEO2が決定される。そして、第2目標蒸発器吹出温度TEO2は、ステップS110にて通常モードが選定されている時は図6中の実線の特性線に基づいて決定され、一方、ステップS110にて直接風モードが選定されている時は図6中の一点鎖線の特性線に基づいて決定される。
【0040】
ここで、図6に示すように、直接風モード及び通常モードのいずれの場合も、第2目標蒸発器吹出温度TEO2は外気温度Tamの上昇に伴って段階的に高くなり、また、外気温度Tamが9℃以上の時には、直接風モード時の第2目標蒸発器吹出温度TEO2が通常モード時の第2目標蒸発器吹出温度TEO2よりも高くなるようにしている。
【0041】
そして、上記第1、第2目標蒸発器吹出温度TEO1、TEO2のうちの低い方を、最終的に目標蒸発器吹出温度TEOとして選択する。
【0042】
次に、ステップS150に進み、TAOに基づいて、目標風量に対応する送風機12への印可電圧(ブロワ電圧)を算出する。このブロワ電圧の算出方法を具体的に説明すると、図7はマイクロコンピータのROMに予め記憶されているマップで、ステップS110にて通常モードが選定されている時は図7中の実線の特性線に基づいてブロワ電圧が決定され、一方、ステップS110にて直接風モードが選定されている時は図7中の一点鎖線の特性線に基づいてブロワ電圧が決定される。
【0043】
ここで、図7に示すように、直接風モード及び通常モードのいずれの場合も、TAOが約25〜50℃の間でブロワ電圧が最も低く、TAOが約25℃から低下するに伴ってブロワ電圧が上昇し、また、TAOが約50℃から上昇するに伴ってブロワ電圧が上昇するようになっている。さらに、直接風モード時のブロワ電圧が通常モード時のブロワ電圧よりも低くなるようにしている。
【0044】
次にステップS160では、TAOに基づき、内気導入にするか、外気導入にするか、或いは、内外気併用(半内気)にするかを決定する。
【0045】
次にステップS170では、TAOに基づいて、吹出モードをフェイスモード、バイレベルモード、およびフットモードのいずれにするかを決定する。
【0046】
また、続くステップS180では、TAO、エンジン冷却水温、及び蒸発器吹出温度センサ13で検出した蒸発器吹出温度とに基づき、エアミックスドアの目標開度swを算出する。そして、エアミックスドアを目標開度SWの位置に駆動することにより、車室内に吹き出される空調風の温度がTAOに等しくなるように調整される。
【0047】
次にステップS190では、ステップS110にて決定された空調風の吹出方向が実現されるように、第1、第2風向調整手段17、18の各モータ17a、17c、18a、18cを制御する。またステップS190では、上記ステップS150〜ステップS180による演算結果に応じて、送風機2、内外気切替ドア、吹出モードドア、及びエアミックスドアを制御する。
【0048】
次に、ステップS200に進み、蒸発器吹出温度センサ13により検出される実際の蒸発器吹出温度と目標蒸発器吹出温度とに基づいて、実際の蒸発器吹出温度が目標蒸発器吹出温度に等しくなるように、圧縮機2の吐出容量を制御する。
【0049】
次に、上記構成になる空調装置において、フェイスモードが選択された冷房中の作動について説明する。
【0050】
まず、温度設定器24で設定された設定温度が一定の場合、ステップS110にて通常モードが選定され、ステップS190にて第1、第2風向調整手段17、18が制御されることにより、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bからの空調風は、乗員に直接当たらないように乗員からずれた方向に向けて吹き出される。このため、乗員周り(乗員近傍)の空間よりも空調風が吹き出される方向の空間(乗員から離れた空間)の方が温度が低くなる。
【0051】
一方、上記通常モードの実行中に設定温度が下げられた場合は、ステップS110にて直接風モードが選定され、ステップS190にて第1、第2風向調整手段17、18が制御されることにより、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bからの空調風は、運転席及び助手席の各乗員に直接当たるように各乗員に向けて吹き出される。
【0052】
このように、空調風が乗員に直接当たるようにした場合、乗員周りの空間の方が乗員から離れた空間よりも温度が低くなり、従って、空調風が乗員に直接当たらない場合よりも少ない冷房能力で乗員周りの温度を低下させることができる。よって、乗員の快適感を確保しつつ省エネルギー化を図ることができる。
【0053】
そして、本実施形態では、直接風モード時の目標蒸発器吹出温度TEOを、通常モード時の目標蒸発器吹出温度TEOよりも高くすることにより(ステップS140にて)、圧縮機2の吐出容量を減少させて圧縮機2の駆動エネルギーを低減させるようにしている。
【0054】
図8は実際の蒸発器吹出温度と乗員周りの温度との関係を示すもので、実線は通常モード時の特性を示し、一点鎖線は直接風モード時の特性を示している。そして、乗員周りの温度を例えば24℃に制御する場合、実際の蒸発器吹出温度は、直接風モード時には12℃、通常モード時には8℃となり、直接風モード時の実際の蒸発器吹出温度を、通常モード時の実際の蒸発器吹出温度よりも4℃高くすることができる。
【0055】
なお、本実施形態において、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bから吹き出される空調風の車両左右方向の吹出方向を、第1、第2風向調整手段17、18により周期的に変化させるようにしてもよい。この場合、直接風モード時は空調風が乗員に直接当たるような吹き出し範囲の角度θ(図2参照)内で吹出方向を変化させ、通常モード時には直接風モード時よりも吹き出し範囲を広げて、空調風が乗員に直接当たらない範囲まで吹出方向を変化させる。
【0056】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態の風向調整手段17、18を、斜板回転型の風向調整手段30、31に変更したものである。なお、図9は本実施形態になる風向調整手段30、31の正面図、図10は図9の軸30aおよび斜板30bの平面図である。
【0057】
第1フロントフェイス吹出口14aに設けた第1風向調整手段30は、車両左右方向に延びる軸30aに、その軸線に対して傾斜した斜板30bが組み付けられ、また、軸30aにはこの軸30aを駆動するモータ30cが連結されている。
【0058】
そして、モータ30cにて軸30aを回転させることにより、軸30aと共に斜板30bが一体的に回転し、軸30aおよび斜板30bの停止位置によって、第1フロントフェイス吹出口14aからの空調風の図9において左右方向(車両左右方向)の吹出方向を調整可能になっている。
【0059】
第2フロントフェイス吹出口14bに設けた第2風向調整手段31は、第1風向調整手段30と同様の構成であり、モータ31cにて軸31aを回転させ、軸31aおよび斜板31bの停止位置によって、第2フロントフェイス吹出口14bからの空調風の図9において左右方向(車両左右方向)の吹出方向を調整可能になっている。
【0060】
(第3実施形態)
本実施形態は、第1実施形態のように設定温度が下げられた場合に直接風モードにして圧縮機2の駆動エネルギーを低減させることに加え、乗員がいない席の空調を停止してさらに圧縮機2の駆動エネルギーの低減を図ったものである。
【0061】
なお、図11は本実施形態になる空調装置の全体構成図、図12は図11の空調ユニットの車両右席用部分の模式的な構成図、図13は図11の空調ユニットの車両左席用部分の模式的な構成図、図14はマイクロコンピュータが行う制御処理のフローチャートで、第1実施形態と同一若しくは均等部分には同一の符号を付している。
【0062】
図11において、各座席に乗員が着座しているか否かを検出する着座検出手段である乗員検出センサ42(例えば、着座センサ、シートベルトセンサ、赤外線センサ、焦電センサ等を用いる)からの信号が、ECU19に入力されるようになっている。また、本実施形態の空調装置は、運転席、助手席、後部右席、および後部左席毎に独立して空調を行うもので、蒸発器6の下流側にヒータコア45を備え、空調ダクト7内は蒸発器6の下流側でかつヒータコア45よりも上流側から右席用通路7aと左席用通路7bに分割されている。
【0063】
図12は右席用通路7a部分の空調ユニットの構成を示しており、空調ユニットは、後部右席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第1リヤフェイス吹出口32a、後部右席乗員の足元に空気を吹き出す第1リヤフット吹出口33aを備える。空調風を第1リヤフェイス吹出口32aに導く第1リヤフェイスダクト34aの途中には、このダクト34a内通路を開閉する第1リヤドア35aが設けられ、このドア35aはECU19にて制御される第1サーボモータ36aにて駆動される。ヒータコア45の上流側には第1エアミックスドア37aが設けられ、ヒータコア45の下流側には吹出モードドアとしてのデフロスタドア38およびフェイスドア39が設けられている。
【0064】
一方、図13は左席用通路7b部分の空調ユニットの構成を示しており、空調ユニットは、後部左席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第2リヤフェイス吹出口32b、後部左席乗員の足元に空気を吹き出す第2リヤフット吹出口33bを備える。空調風を第2リヤフェイス吹出口32bに導く第2リヤフェイスダクト34bの途中には、このダクト34b内通路を開閉する第2リヤドア35bが設けられ、このドア35bはECU19にて制御される第2サーボモータ36bにて駆動される。
【0065】
ヒータコア45の上流側には第2エアミックスドア37bが設けられ、ヒータコア45の下流側には、右席用通路7aと共通のデフロスタドア38およびフェイスドア39が設けられている。
【0066】
さらに、空調風を第2フロントフェイス吹出口14bに導く第2フロントフェイスダクト40bの途中には、このダクト40b内通路を開閉するフロントフェイスダクトドア41が設けられ、このドア41はECU19にて制御される第3サーボモータ36cにて駆動される。なお、図12に示すように、空調風を第1フロントフェイス吹出口14aに導く第1フロントフェイスダクト40aの途中には、このダクト40a内通路を開閉するフロントフェイスダクトドアを設けていない。
【0067】
なお、第1、第2リヤドア35a、35bおよびフロントフェイスダクトドア41は、対応する吹出口14b、32a、32bからの空調風の吹き出しを停止させる吹出停止手段をなしている。
【0068】
次に、上記構成になる空調装置において、フェイスモードが選択された冷房中の作動について説明する。なお、フェイスモード時には、デフロスタドア38およびフェイスドア39は図12および図13の実線で示す位置にある。
【0069】
ECU19はステップS130A(図13参照)にて、乗員検出センサ42の値を読み込むと共に、この乗員検出センサ42の値に基づいて、運転席、助手席、後部右席、および後部左席毎に独立して、乗員が着座しているか否かを判定し、さらに乗員の有無に基づいて空調を行う席と空調を停止する席を決定する。
【0070】
そして、運転席、助手席、後部右席、および後部左席のいずれにも乗員がいる場合には、第1、第2リヤフェイスダクト34a、34bおよび第2フロントフェイスダクト40bが開かれる位置に第1、第2リヤドア35a、35bおよびフロントフェイスダクトドア41を駆動し、これにより第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bおよび第1、第2リヤフェイス吹出口32a、32bから空調風を吹き出し、全席の空調を行う。
【0071】
一方、助手席に乗員がいない場合にはフロントフェイスダクトドア41によって第2フロントフェイスダクト40b内通路を閉じて第2フロントフェイス吹出口14bからの空調風の吹き出しを停止し、後部右席に乗員がいない場合には第1リヤドア35aによって第1リヤフェイスダクト34a内通路を閉じて第1リヤフェイス吹出口32aからの空調風の吹き出しを停止し、後部左席に乗員がいない場合には第2リヤドア35bによって第2リヤフェイスダクト34b内通路を閉じて第2リヤフェイス吹出口32bからの空調風の吹き出しを停止する。
【0072】
このように、乗員がいない席の空調を停止し乗員がいる席のみの空調を行うことにより、乗員の快適性を確保しつつ全席の空調を行う場合よりも少ない冷房能力にすることができる。
【0073】
そして、乗員がいる席のみの空調を行う際の冷房能力を下げるにあたっては、目標蒸発器吹出温度TEOを全席空調時の目標蒸発器吹出温度TEOよりも高くすることにより、圧縮機2の吐出容量を減少させて圧縮機2の駆動エネルギーを低減させる。また、同時にブロワ電圧を下げて送風機12の消費電力を低減させる。
【0074】
具体的には、ステップS140A(図13参照)にて目標蒸発器吹出温度TEOを決定する際、全席空調時には図5および図6中の実線の特性線に基づいて第1、第2目標蒸発器吹出温度TEO1、TEO2を求めた後に目標蒸発器吹出温度TEOを決定し、乗員がいる席のみの空調を行う時には図5〜図7中の一点鎖線の特性線に基づいて第1、第2目標蒸発器吹出温度TEO1、TEO2を求めた後に目標蒸発器吹出温度TEOを決定する。
【0075】
また、全席空調時にはステップS150A(図13参照)にて図7中の実線の特性線に基づいてブロワ電圧を決定し、乗員がいる席のみの空調を行う時には図7中の一点鎖線の特性線に基づいてブロワ電圧を決定する。
【0076】
本実施形態によれば、第1実施形態のように設定温度が下げられた場合に直接風モードにして圧縮機2の駆動エネルギーを低減させることに加え、乗員がいない席の空調を停止してさらに圧縮機2の駆動エネルギーの低減や送風機12の消費電力の低減を図ることができる。
【0077】
(第4実施形態)
第3実施形態では、乗員がいない席の空調を停止する際に第1、第2リヤドア35a、35bおよび第2フロントフェイスダクト40b内の通路を第1、第2リヤドア35a、35bおよびフロントフェイスダクトドア41にて閉じるようにしたが、図15および図16に示す本実施形態では、それらのドア35a、35b、41を廃止し、第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14bおよび第1、第2リヤフェイス吹出口32a、32bにそれぞれ設けた風向調整手段50にて乗員がいない席の空調を停止するようにしたものである。
【0078】
本実施形態の風向調整手段50は、図15に示すように、図示しないモータに駆動される複数のルーバ51を備え、このルーバ51の先端部にゴム等の弾性部材52が配置されている。ルーバ51は軸53を中心にスイングするようになっており、ルーバ51の停止位置によって車両左右方向の空調風吹出方向が調整可能である。
【0079】
また、図16に示すように、ルーバ51の弾性部材52が隣接するルーバ51の軸53に当接する状態では、吹出口14a、14b、32a、32bを全閉して空調風の吹き出しを停止するようになっている。従って、この風向調整手段50は、空調風の吹き出しを停止させる吹出停止手段を兼ねるものである。この全閉時には、弾性部材52が軸53に当接することにより風漏れが防止される。
【0080】
(第5実施形態)
本実施形態は、第3実施形態の空調ユニットを他の形式の空調ユニットに変更したもので、設定温度が下げられた場合に直接風モードにし、また乗員がいない席の空調を停止する点は、第3実施形態と共通する。
【0081】
本実施形態の空調ユニットは前席用の空調ユニットと後席用の空調ユニットとからなる。そして、前席用の空調ユニットは、第3実施形態で用いた空調ユニット(図12、図13参照)において後席に空調風を導く部分を削除したものが用いられる。
【0082】
図17は後席用の空調ユニットを示すもので、トランクルーム内に設置される。空調ダクト60には送風機61が備えられており、内気導入口62から吸入された空気はフィルタ63を通過した後、蒸発器64側に送られる。そして、空調ダクト60は、蒸発器64の下流側で後部右席用通路65aと後部左席用通路65bに分割されている。
【0083】
後部右席用通路65aの最下流部には、後部右席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第1リヤフェイス吹出口66a、後部右席乗員の足元に空気を吹き出す第1リヤフット吹出口67aを備える。また、後部右席用通路65aの途中には、図示しないモータに駆動されて後部右席用通路65aを開閉する第1リヤドア68a、温水循環量の調整によって空調風の加熱量を調整する形式の第1ヒータコア69a、および吹出モードを切り換える第1切替ドア70aを備える。
【0084】
一方、後部右席用通路65aの最下流部には、後部左席乗員の上半身に向けて空気を吹き出す第2リヤフェイス吹出口66b、後部左席乗員の足元に空気を吹き出す第2リヤフット吹出口67bを備える。また、後部左席用通路65bの途中には、図示しないモータに駆動されて後部左席用通路65bを開閉する第2リヤドア68b、温水循環量の調整によって空調風の加熱量を調整する形式の第2ヒータコア69b、および吹出モードを切り換える第2切替ドア70bを備える。
【0085】
なお、第1、第2リヤドア68a、68bは、第1、第2リヤフェイス吹出口66a、66bからの空調風の吹き出しを停止させる吹出停止手段をなしている。
【0086】
上記構成において、フェイスモード時には、第1、第2切替ドア70a、70bは図17に実線で示す位置にあり、運転席、助手席、後部右席、および後部左席のいずれにも乗員がいる場合には、後部右席用通路65a、後部左席用通路65bおよび第2フロントフェイスダクト40b(図13参照)が開かれる位置に第1、第2リヤドア68a、68bおよびフロントフェイスダクトドア41(図13参照)を駆動し、これにより第1、第2フロントフェイス吹出口14a、14b(図13参照)および第1、第2リヤフェイス吹出口66a、66bから空調風を吹き出し、全席の空調を行う。
【0087】
一方、助手席に乗員がいない場合にはフロントフェイスダクトドア41によって第2フロントフェイス吹出口14bからの空調風の吹き出しを停止し、後部右席に乗員がいない場合には第1リヤドア68aによって第1リヤフェイス吹出口66aからの空調風の吹き出しを停止し、後部左席に乗員がいない場合には第2リヤドア68bによって第2リヤフェイス吹出口66bからの空調風の吹き出しを停止する。
【0088】
また、後部右席および後部左席のいずれにも乗員がいない場合には、後席用の空調ユニットの作動を停止させる。
【0089】
(他の実施形態)
上記各実施形態において、可変吐出容量の圧縮機2の代わりに固定容量の圧縮機を用いてもよい。この場合、ステップS200では、電磁クラッチ9で圧縮機2をオンオフして蒸発器吹出温度を制御する。
【0090】
また、上記各実施形態において、設定温度が下げられた場合のみならず日射量Tsが所定値以上になった時にも直接風モードが選定されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す車両空調装置の全体構成図である。
【図2】第1実施形態における吹出口の配置を示す車室内の斜視図である。
【図3】第1実施形態における風向調整手段17、18を示す構成図である。
【図4】第1実施形態の制御処理を示すフローチャートである。
【図5】第1実施形態における目標吹出温度TAOと第1目標蒸発器吹出温度TE01との相関関係を示す特性図である。
【図6】第1実施形態における外気温Tamと第2目標蒸発器吹出温度TE02との相関関係を示す特性図である。
【図7】第1実施形態における目標吹出温度TAOとブロワ電圧との相関関係を示す特性図である。
【図8】第1実施形態における実際の蒸発器吹出温度と乗員周りの温度との相関関係を示す特性図である。
【図9】本発明の第2実施形態を示す風向調整手段30、31の正面図である。
【図10】図9の風向調整手段30、31の平面図である。
【図11】本発明の第3実施形態を示す車両空調装置の全体構成図である。
【図12】図11の空調ユニットの車両右席用部分の構成図である。
【図13】図11の空調ユニットの車両左席用部分の構成図である。
【図14】第3実施形態の制御処理を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第4実施形態を示す風向調整手段50の平面図である。
【図16】図15の風向調整手段50の他の作動状態を示す平面図である。
【図17】本発明の第5実施形態を示す後席用空調ユニットの構成図である。
【符号の説明】
2…圧縮機、6…蒸発器、12…送風機、
14a、14b、32a、32b…吹出口、
17、18、30、31、50…風向調整手段、
19…制御手段をなす空調用電子制御装置、
24…温度設定手段をなす温度設定器。

Claims (5)

  1. 空調風を送風する送風機(12)と、冷媒を圧縮する圧縮機(2)と、前記冷媒により前記空調風を冷却する蒸発器(6)と、前記空調風を車室内に向けて吹き出す吹出口(14a、14b、32a、32b)と、前記吹出口からの前記空調風の吹出方向を調整する風向調整手段(17、18、30、31、50)と、前記車室内の設定温度を前記乗員が設定する温度設定手段(24)とを備える車両用空調装置において、
    前記送風機の作動、前記圧縮機の作動、前記空調風の吹出温度、および前記空調風の吹出方向を前記設定温度に基づいて制御する制御手段(19)を備え、
    前記制御手段は、前記設定温度が変更された時に前記吹出口からの空調風の吹出方向が変更されるように前記風向調整手段を制御し、
    前記吹出口は、運転席側に向けて前記空調風を吹き出す運転席用吹出口(14a)と、前記運転席を除く座席側に向けて前記空調風を吹き出す他の吹出口(14b、32a、32b)とを含み、
    前記他の吹出口からの前記空調風の吹き出しを停止させる吹出停止手段(35a、35b、41、50、68a、68b)と、前記運転席を除く座席に乗員が着座しているか否かを検出して着座信号を前記制御手段(19)に出力する着座検出手段(42)とを備え、
    前記制御手段は、前記運転席を除く座席に乗員が着座していない時に、前記他の吹出口からの前記空調風の吹き出しを停止させるように前記吹出停止手段を制御するとともに、前記蒸発器(6)にて冷却された前記空調風の温度を、前記他の吹出口から前記空調風を吹き出している時よりも高くするように前記圧縮機(2)の作動を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記制御手段(19)は、前記空調風が前記乗員の周囲に向けて吹き出されている状態で前記設定温度が低温側に変更された時に、前記空調風が前記乗員に向けて吹き出されるように前記風向調整手段(17、18、30、31、50)を制御すると共に、前記空調風の吹出温度を前記設定温度の変更前と同等以上に高く設定することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記制御手段(19)は、前記空調風が前記乗員の周囲に向けて吹き出されている状態で前記設定温度が低温側に変更された時に、前記空調風が前記乗員に向けて吹き出されるように前記風向調整手段(17、18、30、31、50)を制御すると共に、前記蒸発器(6)にて冷却された前記空調風の温度が前記設定温度の変更前よりも高くなるように前記圧縮機(2)の作動を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記制御手段(19)は、前記他の吹出口(14b、32a、32b)からの前記空調風の吹き出しを停止させた時の前記送風機(12)による送風量を、前記他の吹出口から前記空調風を吹き出している時よりも少なく制御することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 前記風向調整手段(50)は、前記他の吹出口(14b、32a、32b)を全閉可能に構成されて前記吹出停止手段を兼ねることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
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